JP2004197894A - ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サービスブレーキに不具合が発生したときに、運転者にその旨を報知することによって、サービスブレーキが不具合の状態のまま走行することを防止し、車両運行上の安全性を向上させるブレーキ装置を提供する。
【解決手段】サービスブレーキ2のブレーキライニング6の温度を検出する温度センサ16と、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度に基づいて、サービスブレーキ2に不具合が発生しているか否かを判定するブレーキコントロールユニット19と、ブレーキコントロールユニット19によりサービスブレーキ2に不具合が発生していると判定されたときに、その旨を報知する表示機20と、を含んで構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】サービスブレーキ2のブレーキライニング6の温度を検出する温度センサ16と、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度に基づいて、サービスブレーキ2に不具合が発生しているか否かを判定するブレーキコントロールユニット19と、ブレーキコントロールユニット19によりサービスブレーキ2に不具合が発生していると判定されたときに、その旨を報知する表示機20と、を含んで構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のブレーキ装置に関し、特に、サービスブレーキに不具合が発生したときに、その旨を報知することで、車両運行上の安全性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、車両のブレーキ装置は、各車輪に夫々設けられたサービスブレーキを有している。そして、このサービスブレーキは、ブレーキライニング又はブレーキパット等の摩擦部材を、ブレーキドラム又はブレーキディスク等の回転部材に押圧させて摩擦させることにより、車両の運動エネルギーを熱エネルギーに変換させて、車両を制動させている。
【0003】
従って、このようなサービスブレーキは、降坂路等で頻繁に使用されると、摩擦により発生する摩擦熱によって、摩擦部材の温度が過度に上昇してしまう。
ところで、このような摩擦部材は、その温度が上昇するに従って、単位時間当たりの磨耗量が急激に増加することが知られている。従って、摩擦部材の温度が上昇した状態でのサービスブレーキの使用は、摩擦部材の異常磨耗が進み、その寿命を短縮させてしまう恐れがある。
【0004】
そこで、摩擦部材の異常磨耗を防止するために、例えば、特開平5−330421号公報(特許文献1)に記載されているように、摩擦部材の温度に応じて、各サービスブレーキに供給する作動油圧を個別に増減するブレーキ装置が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−330421号公報(第2−3頁、第1−2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなブレーキ装置では、摩擦部材の温度が過度に上昇するのを防止するためには、作動油圧を大きく変更しなければならない。ところが、各サービスブレーキに供給する作動油圧が大きく変更されると、各サービスブレーキの制動力のバランスが崩れ、走行安定性が低下してしまうという問題があった。また、摩擦部材が磨耗状態となったときに、運転者が知ることができないという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、サービスブレーキに不具合が発生したときに、運転者にその旨を報知することによって、サービスブレーキが不具合の状態のまま走行することを防止し、車両運行上の安全性を向上させるブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は、サービスブレーキの摩擦部材の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された摩擦部材の温度に基づいて、前記サービスブレーキに不具合が発生しているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、その旨を報知する報知手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0009】
かかる構成によれば、摩擦部材の温度に基づいて、サービスブレーキに不具合が発生しているか否かが判定される。そして、サービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときには、その旨が報知されるので、運転者は、サービスブレーキに不具合が発生していることを知ることができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記判定手段は、前記摩擦部材の温度が第1の所定値以上であるときに前記サービスブレーキが過熱状態であると判定することを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、摩擦部材の温度が第1の所定値以上であるときに、サービスブレーキが過熱状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが過熱状態であることを知ることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記判定手段は、一のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度と他のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度との差が第2の所定値以上であるときに、前記サービスブレーキが異常であると判定することを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、一のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度と他のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度との差が第2の所定値以上であるときに、サービスブレーキが異常であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが異常であることを知ることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記摩擦部材の負荷を検出する負荷検出手段と、前記温度検出手段により検出された前記摩擦部材の温度及び前記負荷検出手段により検出された前記摩擦部材の負荷に基づいて、前記摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量を演算する磨耗量演算手段と、前記磨耗量演算手段により演算された単位時間当たりの磨耗量を積算した累積磨耗量を演算する累積磨耗量演算手段と、を備え、前記判定手段は、前記累積磨耗量演算手段により演算された累積磨耗量が第3の所定値以上であるときに、前記サービスブレーキが磨耗状態であると判定することを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、摩擦部材の温度及び負荷に基づいて摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量が演算され、更にこの単位時間当たりの磨耗量を積算した累積磨耗量が演算される。そして、この累積磨耗量が第3の所定値以上であるときに、摩擦部材が磨耗状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが磨耗状態であることを知ることができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、車速を検出する車速検出手段と、前記車速検出手段により検出された車速に基づいて、前記磨耗量演算手段により演算された単位時間当たりの磨耗量を補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
かかる構成によれば、摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量が車速に基づいて補正されるので、累積磨耗量の演算精度が向上する。
請求項6記載の発明は、前記累積磨耗量演算手段により演算された累積磨耗量に基づいて、前記摩擦部材の磨耗度合を報知する磨耗度合報知手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
かかる構成によれば、摩擦部材の累積磨耗量に基づいて、摩擦部材の磨耗度合が報知されるので、運転者は、累積磨耗量が所定値以上になったときだけでなく、摩擦部材の磨耗度合をいつでも知ることができる。
【0019】
請求項7記載の発明は、前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、変速機をシフトダウンさせる変速指令を出力する変速指令出力手段を備えたことを特徴とする。
【0020】
かかる構成によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、変速機が自動的にシフトダウンするので、例えば、エンジンブレーキや補助ブレーキの効力が増加して、車速が低下する。
【0021】
請求項8記載の発明は、前記変速指令出力手段が変速指令を出力するときに、前記変速機のシフトダウン制御中であることを報知するシフトダウン制御報知手段を備えたことを特徴とする。
【0022】
かかる構成によれば、変速機のシフトダウン制御中であるときに、その旨が報知されるので、変速機が故障であると運転者が誤認することを防止できる。
請求項9記載の発明は、車速を検出する車速検出手段と、前記変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段と、前記車速検出手段により検出された車速及び前記シフト位置検出手段により検出されたシフト位置に基づいて、前記変速機をシフトダウンさせるとエンジンがオーバーランするか否かを判定するオーバーラン判定手段と、前記オーバーラン判定手段により前記エンジンがオーバーランすると判定されたときに、前記変速指令出力手段による変速指令の出力を阻止する出力阻止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
かかる構成によれば、車速とシフト位置に基づいて、変速機をシフトダウンさせるとエンジンがオーバーランするか否かが判定される。そして、エンジンがオーバーランすると判定されたときには、変速指令の出力が阻止される。
【0024】
請求項10記載の発明によれば、前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、補助ブレーキを作動させる補助ブレーキ作動手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
かかる構成によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、補助ブレーキが自動的に作動するので、車速が低下する。
請求項11に記載の発明は、前記補助ブレーキは、排気ブレーキ、リターダ及び圧縮圧開放式エンジンブレーキのうち少なくとも1つであることを特徴とする。
【0026】
かかる構成によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、排気ブレーキ、リターダ及び圧縮圧開放式エンジンブレーキの少なくとも1つが自動的に作動するので、車速が低下する。
【0027】
請求項12記載の発明は、前記補助ブレーキ作動手段が補助ブレーキを作動させるときに、前記補助ブレーキが作動中であることを報知する補助ブレーキ作動制御報知手段を備えたことを特徴とする。
【0028】
かかる構成によれば、補助ブレーキが作動中であるときに、その旨が報知されるので、補助ブレーキが故障であると運転者が誤認することを防止できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
トラック等の車両1に設けられたサービスブレーキ2は、図示しない各車軸の両端に設けられており、図1に示すように、ブレーキドラム3と、アンカピン4を介して回動自由に固定される1対のブレーキシュー5と、ブレーキシュー5の摩擦面に張られたブレーキライニング6と、ホイールシリンダ7と、を含んで構成されている。
【0030】
そして、運転者が運転キャビン8内に設けられたブレーキペダル9を踏み込むと、ブレーキペダル9の踏込み量に応じて、ブレーキペダル9に接続されたマスタシリンダ10より作動流体がサービスブレーキ2のホイールシリンダ7に供給される。これにより、ホイールシリンダ7は伸作動して、ブレーキシュー5を回動させ、ブレーキライニング6をブレーキドラム3に押圧させて、車両の制動を行うようになっている。
【0031】
また、車両1には、マイクロコンピュータを内蔵した変速機コントロールユニット11が設けられている。この変速機コントロールユニット11は、シフトレバー12の操作に応じて、変速機13を制御する。
【0032】
また、更に、車両1には、図示しない補助ブレーキが備えられている。補助ブレーキには、例えば、排気ブレーキ、リターダ、圧縮圧開放式のエンジンブレーキがあり、1つあるいは複数組み合わせて用いられている。そして、これらの補助ブレーキは、運転者による補助ブレーキスイッチ14の操作に基づいて、補助ブレーキコントロールユニット15により作動制御される。
【0033】
そして、本願発明のブレーキ装置は、ブレーキライニング6の温度を直接的又は間接的に検出する温度センサ16(温度検出手段)と、車速を検出する車速センサ17(車速検出手段)と、変速機13のギヤ段を検出するポジションセンサ18(シフト位置検出手段)と、マイクロコンピュータが内蔵されるとともにソフトウエア的に判定手段、変速指令出力手段、出力阻止手段、補助ブレーキ作動手段及びオーバーラン判定手段を実現するブレーキコントロールユニット19と、を備えている。また、更に、本願発明のブレーキ装置は、表示機20(報知手段、シフトダウン制御報知手段、補助ブレーキ作動報知手段)を備えている。
【0034】
表示機20は、車両1の運転キャビン8内に設けられており、ブレーキライニング6の温度が過熱判定値(第1の所定値)以上である旨を表示する過熱表示、及び、サービスブレーキ2が異常である旨を表示する異常表示が可能になっている。また、表示機20は、変速機13のシフトダウン制御中である旨を表示するシフトダウン表示、及び、補助ブレーキが作動中である旨を表示する補助ブレーキ作動表示も可能になっている。
【0035】
ブレーキコントロールユニット19は、変速機コントロールユニット11を介して車速センサ17及びポジションセンサ18と接続されているとともに、補助ブレーキが作動中か否かが判定できるように、補助ブレーキコントロールユニット15に接続されている。
【0036】
本願発明に係るブレーキ装置の第1実施例について、ブレーキコントロールユニット19での制御手順を図2を使用して説明する。本実施例のブレーキコントロールユニット19は、車両1の電源オンにより制御を開始する。
【0037】
ステップ1(図ではS1と表記する、以下同様)では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度が、過熱判定値(第1の所定値)以上であるか否か判定する。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上であると判定されたときは、ステップ2に進む。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上でないと判定されたときは、ステップ1を繰り返す。なお、この過熱判定値は、ブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量が急激に増加する温度をあらかじめ確認しておき、その温度以下に設定しておく。
【0038】
ステップ2では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6と他の車輪に設けられたブレーキライニングとの温度差が、温度差判定値(第2の所定値)未満であるか判定する。温度差が温度差判定値未満であるときは、ステップ4に進む。温度差が温度差判定値未満でない(温度差判定値以上である)ときは、ステップ3に進む。なお、ステップ1及び2の一連の処理は判定手段に該当する。
【0039】
ステップ3では、表示機20に異常表示指令を送出し、表示機20に異常表示を行わせる。そして、ステップ5に進む。
ステップ4では、表示機20に過熱表示指令を送出し、表示機20に過熱表示を行わせる。
【0040】
ステップ5では、変速機コントロールユニット11を介して車速センサ17及びポジションセンサ18から得られた現在の車速及びシフト位置に基づいて、シフトダウンによりエンジンがオーバーランしないか否か判定する。オーバーランしないと判定されたときは、ステップ6に進む。オーバーランすると判定されたときは、ステップ8に進む。なお、ステップ5の処理はオーバーラン判定手段に該当し、オーバーランすると判定されたときにステップ8に進むことが出力阻止手段に該当する。
【0041】
ステップ6では、表示機20にシフトダウン表示指令を送出し、表示機20にシフトダウン表示を行わせる。
ステップ7では、変速機コントロールユニット11に、変速機13をシフトダウン制御させる変速指令を送出し、変速機13をシフトダウンさせる。なお、ステップ7の処理は変速指令出力手段に該当する。
【0042】
ステップ8では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満であるか否かを判定する。過熱判定値未満であるときは、ステップ9に進む。過熱判定値未満でないときは、ステップ5に戻る。
【0043】
ステップ9では、表示機20へ過熱表示停止指令を送出して、表示機20による過熱表示を停止させる。
ステップ10では、表示機20にシフトダウン表示停止指令を送出し、表示機20によるシフトダウン表示を停止させる。
【0044】
ステップ11では、変速機コントロールユニット11へ変速復帰指令を送出し、その時点での車速及びエンジン負荷に応じて適切なシフト位置になるように変速機13をシフトアップさせる。その後ステップ1に戻る。
【0045】
なお、以上述べた変速機コントロールユニット11での一連の制御は、全てのサービスブレーキ2について行われる(以下同様)。
以上により、本実施例のブレーキ装置は、サービスブレーキ2に不具合が発生しているときは表示機20によりその旨が表示される。具体的には、ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上であるときに、一のブレーキライニング6と他のブレーキライニング6との温度差が温度差判定値未満であるときは、表示機20により過熱表示が行われる。また、ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上であり、かつ、一のブレーキライニングの温度と他のブレーキライニング6との温度差が温度差判定値未満でないときは、表示機20により異常表示が行われる。これにより、運転者に注意を喚起させることができる。また、そのときに、変速機13をエンジンがオーバーランしない範囲内で可能な限り自動的にシフトダウンさせるので、エンジンブレーキ及び補助ブレーキの効力が増加され、車速が低下する。これによって、運転者はサービスブレーキ2の使用を低減できる。なお、このシフトダウンは、表示機20によりシフトダウン制御中である旨を表示した後に行われるので、変速機13が故障していると運転者が誤認することを防止できる。また、このシフトダウンは、オーバーランしない場合にのみ行われるので、エンジンを保護できる。そして、全てのブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満となったときは、表示機20による過熱表示が停止され、シフトダウンされていた場合は、車速及びエンジン負荷に応じて適切なシフト位置にシフトアップされる。
【0046】
次に、本願発明に係るブレーキ装置の第2実施例について、ブレーキコントロールユニット19での制御手順を図3を使用して説明する。なお、本実施例では、第1実施例と同じ構成の部分の説明は省略し、相違する点のみ説明する。
【0047】
ブレーキコントロールユニット19での制御手順のステップ4の次に行われるステップ12では、補助ブレーキコントロールユニット15から信号を受信し、補助ブレーキが作動中でないか否か判定する。補助ブレーキが作動中でないときはステップ13に進む。補助ブレーキが作動中であるときは、ステップ15に進む。
【0048】
ステップ13では、表示機20に補助ブレーキ作動表示指令を送出し、表示機20に補助ブレーキ作動表示を行わせる。
ステップ14では、補助ブレーキコントロールユニット15に補助ブレーキ作動指令を送出し、補助ブレーキを作動させる。なお、ステップ14の処理は補助ブレーキ作動手段に該当する。
【0049】
ステップ15では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満であるか否かを判定する。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満であるときは、ステップ16に進む。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満でないときは、ステップ12に戻る。
【0050】
ステップ16では、表示機20へ過熱表示停止指令を送出して、表示機20による過熱表示を停止させる。
ステップ17では、表示機20に補助ブレーキ作動表示停止指令を送出し、表示機20による補助ブレーキ作動表示を停止させる。
【0051】
ステップ18では、補助ブレーキコントロールユニット15に補助ブレーキ作動停止指令を送出し、補助ブレーキの作動を停止させる。
以上により、本実施例のブレーキ装置は、過熱判定値以上の温度のブレーキライニング6があったときに、補助ブレーキが作動中でないときは、補助ブレーキを作動させる。これにより、車速が低下するので、運転者はサービスブレーキ2の使用を低減できる。なお、この補助ブレーキの作動は、表示機20により補助ブレーキが作動中である旨を表示した後に行われるので、補助ブレーキが故障していると運転者が誤認することを防止できる。そして、全てのブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満となったときは、表示機20による過熱表示が停止され、補助ブレーキの作動が停止する。
【0052】
次に本発明に係るブレーキ装置の第3実施例について説明する。
図4は、本発明の第3実施例に係るブレーキ装置の構成を示す。
本実施例のブレーキ装置は、更に、サービスブレーキ2の作動流体圧力を介して、ブレーキライニング6の負荷を検出する負荷センサ31(負荷検出手段)、と、マイクロコンピュータが内蔵されるとともにソフトウエア的に判定手段と磨耗量演算手段と累積磨耗量演算手段と補正手段とを実現するブレーキコントロールユニット32とを備えている。また、更に、本実施例のブレーキ装置は、表示機33(報知手段、磨耗度合報知手段)を備えている。
【0053】
表示機33は、車両1の運転キャビン8内に設けられており、ブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値(第3の所定値)以上である旨を表示する磨耗表示が可能になっている。
【0054】
次に、ブレーキコントロールユニット32での制御手順を図5を使用して説明する。本実施例のブレーキコントロールユニット32は、車両1の電源オンにより制御を開始する。
【0055】
ステップ20では、サービスブレーキ2が作動中か否かを、例えば、ストップランプスイッチからの信号に基づいて判定する。サービスブレーキ2が作動中のときは、ステップ21に進む。サービスブレーキ2が作動中でないときは、ステップ20を繰り返す。
【0056】
ステップ21では、負荷センサ31により検出されたサービスブレーキ2の負荷と、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度と、により、ブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を演算する。この演算は、サービスブレーキ2の作動油圧とブレーキライニング6の温度とブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量との関係を示す3次元マップから、サービスブレーキ2の作動油圧及びブレーキライニング6の温度に対応するブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を読み出すことによって行われる。図6は、この3次元マップの一部分を簡易的に2次元マップにしたものであり、a1>a2>a3であるサービスブレーキ2の作動油圧における、ブレーキライニング6の温度に対応するブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を示している。なお、ステップ21の処理は磨耗量演算手段に該当する。
【0057】
ステップ22では、車速センサ17により検出された車速に基づいて、ステップ21にて演算されたブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を補正する。なお、この補正は、図7に示すような、車速と単位時間当たりの磨耗量の補正係数との関係を示すマップから、車速に対応する補正係数を読み出し、この補正係数をブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量に乗算することによって行われる。なお、ステップ22の処理は補正手段に該当する。
【0058】
ステップ23では、ステップ22にて補正されたブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を積算して、現在のブレーキライニング6の累積磨耗量を演算する。なお、ステップ23の処理は累積磨耗量演算手段に該当する。
【0059】
ステップ24では、ブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値以上であるか否か判定する。磨耗判定値以上のときはステップ25に進む。磨耗判定値以上でないときはステップ20に戻る。この磨耗判定値は、ブレーキシュー5の交換が必要となるブレーキライニング6の累積磨耗量に設定しておくとよい。なお、ステップ24の処理は判定手段に該当する。
【0060】
ステップ25では、表示機33に磨耗表示指令を送出し、磨耗表示を行わせる。その後、ステップ20に戻る。
以上により、本実施例のブレーキ装置は、ブレーキライニング6の温度及び負荷によりブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を演算し、これを車両1の車速により補正する。そして、この補正された単位時間当たりの磨耗量を積算して、ブレーキライニング6の累積磨耗量を演算し、このブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値以上となったときは、表示機33により磨耗表示が行われ、運転者に報知する。
【0061】
なお、表示機33は、ブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値以上となったときに表示するだけでなく、ブレーキライニング6の累積磨耗量を数値で表示したり、磨耗判定値に対する累積磨耗量の割合を表示したりして、ブレーキライニング6の磨耗度合を報知するようにしても良い。このようにすれば、運転者は、ブレーキライニング6の磨耗度合をいつでも知ることができる。この場合、表示機33は、磨耗度合報知手段に該当する。
【0062】
また、上記何れの実施例において、表示機20、34は、ブレーキコントロールユニット19、33からの、過熱表示指令、異常表示指令、シフトダウン表示指令、補助ブレーキ作動表示指令及び磨耗表示指令により表示を行うように記載したが、表示のみに限定するものではなく、ブザー或いは音声等により報知するものでもよい。
【0063】
また、上記何れの実施例において、サービスブレーキ2は、ドラム式ブレーキの場合について説明したが、ドラム式ブレーキに限定するものではなく、ディスク式ブレーキ装置にも適用可能である。この場合、温度センサ16は、ブレーキパットの温度を直接又は間接的に検出するように設けられる。
【0064】
また、以上述べた第1乃至第3の実施例で述べたブレーキ装置は、単独に実施するだけでなく、何れを組み合わせても、又は、全てを組み合わせて実施してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、サービスブレーキの不具合が発生しているときにその旨が報知されるので、運転者は、サービスブレーキの不具合の発生を知ることができる。これにより、サービスブレーキが不具合の状態のまま走行することを防止でき、車両運行上の安全性を向上させることができる。
【0066】
請求項2記載の発明によれば、摩擦部材の温度が第1の所定値以上であるときに、サービスブレーキが過熱状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが過熱状態であることを知ることができる。これにより、運転者は、例えば補助ブレーキ又はエンジンブレーキを使用して、車速を低下させ、サービスブレーキの使用を低減することができる。
【0067】
請求項3記載の発明によれば、一の摩擦部材と他の摩擦部材との温度差が第2の所定値以上であるときに、サービスブレーキが異常であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが異常であることを知ることができる。これにより、サービスブレーキが異常であるまま走行することを防止できる。
【0068】
請求項4記載の発明によれば、摩擦部材の温度及び負荷に基づいて、累積磨耗量が演算される。そして、この累積磨耗量が第3の所定値以上であるときに、摩擦部材が磨耗状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが磨耗状態であることを知ることができる。これにより、ブレーキライニングの交換時期を正確に知ることができる。
【0069】
請求項5記載の発明によれば、摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量が車速に基づいて補正されるので、累積磨耗量の演算精度が向上する。これにより、摩擦部材の磨耗状態を精度良く知ることができる。
【0070】
請求項6記載の発明によれば、摩擦部材の累積磨耗量に基づいて、摩擦部材の磨耗度合が表示されるので、運転者は、累積磨耗量が所定値以上になったときだけでなく、摩擦部材の磨耗度合をいつでも知ることができる。
【0071】
請求項7記載の発明によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、変速機が自動的にシフトダウンするので、例えば、エンジンブレーキや補助ブレーキの効力が増加して、車速が低下する。これにより、サービスブレーキの使用を低減することができる。
【0072】
請求項8記載の発明によれば、変速機のシフトダウン制御中であるときに、その旨が報知されるので、変速機が故障であると運転者が誤認することを防止できる。
【0073】
請求項9記載の発明によれば、車速とシフト位置に基づいて、変速機をシフトダウンさせるとエンジンがオーバーランすると判定されたときには、変速指令の出力が阻止される。これにより、エンジンがオーバーランすることを防止できる。
【0074】
請求項10及び11記載の発明によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、補助ブレーキが自動的に作動するので、車速が低下する。これにより、サービスブレーキの使用を低減することができる。
【0075】
請求項12記載の発明によれば、補助ブレーキの作動制御中であるときに、その旨が報知されるので、補助ブレーキが故障であると運転者が誤認することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施例におけるブレーキ装置を備えた車両の構成図
【図2】本発明の第1実施例における制御手順を示すフローチャート
【図3】本発明の第2実施例における制御手順を示すフローチャート
【図4】本発明の第3実施例におけるブレーキ装置を備えた車両の構成図
【図5】本発明の第3実施例における制御内容を示すフローチャート
【図6】単位時間当たりの磨耗量の演算に使用されるマップ
【図7】単位時間当たりの磨耗量の補正に使用されるマップ
【符号の説明】
2 サービスブレーキ
6 ブレーキライニング
13 変速機
16 温度センサ
17 車速センサ
18 ポジションセンサ
19,32 ブレーキコントロールユニット
19,33 表示機
31 負荷センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のブレーキ装置に関し、特に、サービスブレーキに不具合が発生したときに、その旨を報知することで、車両運行上の安全性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、車両のブレーキ装置は、各車輪に夫々設けられたサービスブレーキを有している。そして、このサービスブレーキは、ブレーキライニング又はブレーキパット等の摩擦部材を、ブレーキドラム又はブレーキディスク等の回転部材に押圧させて摩擦させることにより、車両の運動エネルギーを熱エネルギーに変換させて、車両を制動させている。
【0003】
従って、このようなサービスブレーキは、降坂路等で頻繁に使用されると、摩擦により発生する摩擦熱によって、摩擦部材の温度が過度に上昇してしまう。
ところで、このような摩擦部材は、その温度が上昇するに従って、単位時間当たりの磨耗量が急激に増加することが知られている。従って、摩擦部材の温度が上昇した状態でのサービスブレーキの使用は、摩擦部材の異常磨耗が進み、その寿命を短縮させてしまう恐れがある。
【0004】
そこで、摩擦部材の異常磨耗を防止するために、例えば、特開平5−330421号公報(特許文献1)に記載されているように、摩擦部材の温度に応じて、各サービスブレーキに供給する作動油圧を個別に増減するブレーキ装置が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−330421号公報(第2−3頁、第1−2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなブレーキ装置では、摩擦部材の温度が過度に上昇するのを防止するためには、作動油圧を大きく変更しなければならない。ところが、各サービスブレーキに供給する作動油圧が大きく変更されると、各サービスブレーキの制動力のバランスが崩れ、走行安定性が低下してしまうという問題があった。また、摩擦部材が磨耗状態となったときに、運転者が知ることができないという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、サービスブレーキに不具合が発生したときに、運転者にその旨を報知することによって、サービスブレーキが不具合の状態のまま走行することを防止し、車両運行上の安全性を向上させるブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は、サービスブレーキの摩擦部材の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された摩擦部材の温度に基づいて、前記サービスブレーキに不具合が発生しているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、その旨を報知する報知手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0009】
かかる構成によれば、摩擦部材の温度に基づいて、サービスブレーキに不具合が発生しているか否かが判定される。そして、サービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときには、その旨が報知されるので、運転者は、サービスブレーキに不具合が発生していることを知ることができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記判定手段は、前記摩擦部材の温度が第1の所定値以上であるときに前記サービスブレーキが過熱状態であると判定することを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、摩擦部材の温度が第1の所定値以上であるときに、サービスブレーキが過熱状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが過熱状態であることを知ることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記判定手段は、一のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度と他のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度との差が第2の所定値以上であるときに、前記サービスブレーキが異常であると判定することを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、一のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度と他のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度との差が第2の所定値以上であるときに、サービスブレーキが異常であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが異常であることを知ることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記摩擦部材の負荷を検出する負荷検出手段と、前記温度検出手段により検出された前記摩擦部材の温度及び前記負荷検出手段により検出された前記摩擦部材の負荷に基づいて、前記摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量を演算する磨耗量演算手段と、前記磨耗量演算手段により演算された単位時間当たりの磨耗量を積算した累積磨耗量を演算する累積磨耗量演算手段と、を備え、前記判定手段は、前記累積磨耗量演算手段により演算された累積磨耗量が第3の所定値以上であるときに、前記サービスブレーキが磨耗状態であると判定することを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、摩擦部材の温度及び負荷に基づいて摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量が演算され、更にこの単位時間当たりの磨耗量を積算した累積磨耗量が演算される。そして、この累積磨耗量が第3の所定値以上であるときに、摩擦部材が磨耗状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが磨耗状態であることを知ることができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、車速を検出する車速検出手段と、前記車速検出手段により検出された車速に基づいて、前記磨耗量演算手段により演算された単位時間当たりの磨耗量を補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
かかる構成によれば、摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量が車速に基づいて補正されるので、累積磨耗量の演算精度が向上する。
請求項6記載の発明は、前記累積磨耗量演算手段により演算された累積磨耗量に基づいて、前記摩擦部材の磨耗度合を報知する磨耗度合報知手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
かかる構成によれば、摩擦部材の累積磨耗量に基づいて、摩擦部材の磨耗度合が報知されるので、運転者は、累積磨耗量が所定値以上になったときだけでなく、摩擦部材の磨耗度合をいつでも知ることができる。
【0019】
請求項7記載の発明は、前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、変速機をシフトダウンさせる変速指令を出力する変速指令出力手段を備えたことを特徴とする。
【0020】
かかる構成によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、変速機が自動的にシフトダウンするので、例えば、エンジンブレーキや補助ブレーキの効力が増加して、車速が低下する。
【0021】
請求項8記載の発明は、前記変速指令出力手段が変速指令を出力するときに、前記変速機のシフトダウン制御中であることを報知するシフトダウン制御報知手段を備えたことを特徴とする。
【0022】
かかる構成によれば、変速機のシフトダウン制御中であるときに、その旨が報知されるので、変速機が故障であると運転者が誤認することを防止できる。
請求項9記載の発明は、車速を検出する車速検出手段と、前記変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段と、前記車速検出手段により検出された車速及び前記シフト位置検出手段により検出されたシフト位置に基づいて、前記変速機をシフトダウンさせるとエンジンがオーバーランするか否かを判定するオーバーラン判定手段と、前記オーバーラン判定手段により前記エンジンがオーバーランすると判定されたときに、前記変速指令出力手段による変速指令の出力を阻止する出力阻止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
かかる構成によれば、車速とシフト位置に基づいて、変速機をシフトダウンさせるとエンジンがオーバーランするか否かが判定される。そして、エンジンがオーバーランすると判定されたときには、変速指令の出力が阻止される。
【0024】
請求項10記載の発明によれば、前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、補助ブレーキを作動させる補助ブレーキ作動手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
かかる構成によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、補助ブレーキが自動的に作動するので、車速が低下する。
請求項11に記載の発明は、前記補助ブレーキは、排気ブレーキ、リターダ及び圧縮圧開放式エンジンブレーキのうち少なくとも1つであることを特徴とする。
【0026】
かかる構成によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、排気ブレーキ、リターダ及び圧縮圧開放式エンジンブレーキの少なくとも1つが自動的に作動するので、車速が低下する。
【0027】
請求項12記載の発明は、前記補助ブレーキ作動手段が補助ブレーキを作動させるときに、前記補助ブレーキが作動中であることを報知する補助ブレーキ作動制御報知手段を備えたことを特徴とする。
【0028】
かかる構成によれば、補助ブレーキが作動中であるときに、その旨が報知されるので、補助ブレーキが故障であると運転者が誤認することを防止できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
トラック等の車両1に設けられたサービスブレーキ2は、図示しない各車軸の両端に設けられており、図1に示すように、ブレーキドラム3と、アンカピン4を介して回動自由に固定される1対のブレーキシュー5と、ブレーキシュー5の摩擦面に張られたブレーキライニング6と、ホイールシリンダ7と、を含んで構成されている。
【0030】
そして、運転者が運転キャビン8内に設けられたブレーキペダル9を踏み込むと、ブレーキペダル9の踏込み量に応じて、ブレーキペダル9に接続されたマスタシリンダ10より作動流体がサービスブレーキ2のホイールシリンダ7に供給される。これにより、ホイールシリンダ7は伸作動して、ブレーキシュー5を回動させ、ブレーキライニング6をブレーキドラム3に押圧させて、車両の制動を行うようになっている。
【0031】
また、車両1には、マイクロコンピュータを内蔵した変速機コントロールユニット11が設けられている。この変速機コントロールユニット11は、シフトレバー12の操作に応じて、変速機13を制御する。
【0032】
また、更に、車両1には、図示しない補助ブレーキが備えられている。補助ブレーキには、例えば、排気ブレーキ、リターダ、圧縮圧開放式のエンジンブレーキがあり、1つあるいは複数組み合わせて用いられている。そして、これらの補助ブレーキは、運転者による補助ブレーキスイッチ14の操作に基づいて、補助ブレーキコントロールユニット15により作動制御される。
【0033】
そして、本願発明のブレーキ装置は、ブレーキライニング6の温度を直接的又は間接的に検出する温度センサ16(温度検出手段)と、車速を検出する車速センサ17(車速検出手段)と、変速機13のギヤ段を検出するポジションセンサ18(シフト位置検出手段)と、マイクロコンピュータが内蔵されるとともにソフトウエア的に判定手段、変速指令出力手段、出力阻止手段、補助ブレーキ作動手段及びオーバーラン判定手段を実現するブレーキコントロールユニット19と、を備えている。また、更に、本願発明のブレーキ装置は、表示機20(報知手段、シフトダウン制御報知手段、補助ブレーキ作動報知手段)を備えている。
【0034】
表示機20は、車両1の運転キャビン8内に設けられており、ブレーキライニング6の温度が過熱判定値(第1の所定値)以上である旨を表示する過熱表示、及び、サービスブレーキ2が異常である旨を表示する異常表示が可能になっている。また、表示機20は、変速機13のシフトダウン制御中である旨を表示するシフトダウン表示、及び、補助ブレーキが作動中である旨を表示する補助ブレーキ作動表示も可能になっている。
【0035】
ブレーキコントロールユニット19は、変速機コントロールユニット11を介して車速センサ17及びポジションセンサ18と接続されているとともに、補助ブレーキが作動中か否かが判定できるように、補助ブレーキコントロールユニット15に接続されている。
【0036】
本願発明に係るブレーキ装置の第1実施例について、ブレーキコントロールユニット19での制御手順を図2を使用して説明する。本実施例のブレーキコントロールユニット19は、車両1の電源オンにより制御を開始する。
【0037】
ステップ1(図ではS1と表記する、以下同様)では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度が、過熱判定値(第1の所定値)以上であるか否か判定する。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上であると判定されたときは、ステップ2に進む。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上でないと判定されたときは、ステップ1を繰り返す。なお、この過熱判定値は、ブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量が急激に増加する温度をあらかじめ確認しておき、その温度以下に設定しておく。
【0038】
ステップ2では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6と他の車輪に設けられたブレーキライニングとの温度差が、温度差判定値(第2の所定値)未満であるか判定する。温度差が温度差判定値未満であるときは、ステップ4に進む。温度差が温度差判定値未満でない(温度差判定値以上である)ときは、ステップ3に進む。なお、ステップ1及び2の一連の処理は判定手段に該当する。
【0039】
ステップ3では、表示機20に異常表示指令を送出し、表示機20に異常表示を行わせる。そして、ステップ5に進む。
ステップ4では、表示機20に過熱表示指令を送出し、表示機20に過熱表示を行わせる。
【0040】
ステップ5では、変速機コントロールユニット11を介して車速センサ17及びポジションセンサ18から得られた現在の車速及びシフト位置に基づいて、シフトダウンによりエンジンがオーバーランしないか否か判定する。オーバーランしないと判定されたときは、ステップ6に進む。オーバーランすると判定されたときは、ステップ8に進む。なお、ステップ5の処理はオーバーラン判定手段に該当し、オーバーランすると判定されたときにステップ8に進むことが出力阻止手段に該当する。
【0041】
ステップ6では、表示機20にシフトダウン表示指令を送出し、表示機20にシフトダウン表示を行わせる。
ステップ7では、変速機コントロールユニット11に、変速機13をシフトダウン制御させる変速指令を送出し、変速機13をシフトダウンさせる。なお、ステップ7の処理は変速指令出力手段に該当する。
【0042】
ステップ8では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満であるか否かを判定する。過熱判定値未満であるときは、ステップ9に進む。過熱判定値未満でないときは、ステップ5に戻る。
【0043】
ステップ9では、表示機20へ過熱表示停止指令を送出して、表示機20による過熱表示を停止させる。
ステップ10では、表示機20にシフトダウン表示停止指令を送出し、表示機20によるシフトダウン表示を停止させる。
【0044】
ステップ11では、変速機コントロールユニット11へ変速復帰指令を送出し、その時点での車速及びエンジン負荷に応じて適切なシフト位置になるように変速機13をシフトアップさせる。その後ステップ1に戻る。
【0045】
なお、以上述べた変速機コントロールユニット11での一連の制御は、全てのサービスブレーキ2について行われる(以下同様)。
以上により、本実施例のブレーキ装置は、サービスブレーキ2に不具合が発生しているときは表示機20によりその旨が表示される。具体的には、ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上であるときに、一のブレーキライニング6と他のブレーキライニング6との温度差が温度差判定値未満であるときは、表示機20により過熱表示が行われる。また、ブレーキライニング6の温度が過熱判定値以上であり、かつ、一のブレーキライニングの温度と他のブレーキライニング6との温度差が温度差判定値未満でないときは、表示機20により異常表示が行われる。これにより、運転者に注意を喚起させることができる。また、そのときに、変速機13をエンジンがオーバーランしない範囲内で可能な限り自動的にシフトダウンさせるので、エンジンブレーキ及び補助ブレーキの効力が増加され、車速が低下する。これによって、運転者はサービスブレーキ2の使用を低減できる。なお、このシフトダウンは、表示機20によりシフトダウン制御中である旨を表示した後に行われるので、変速機13が故障していると運転者が誤認することを防止できる。また、このシフトダウンは、オーバーランしない場合にのみ行われるので、エンジンを保護できる。そして、全てのブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満となったときは、表示機20による過熱表示が停止され、シフトダウンされていた場合は、車速及びエンジン負荷に応じて適切なシフト位置にシフトアップされる。
【0046】
次に、本願発明に係るブレーキ装置の第2実施例について、ブレーキコントロールユニット19での制御手順を図3を使用して説明する。なお、本実施例では、第1実施例と同じ構成の部分の説明は省略し、相違する点のみ説明する。
【0047】
ブレーキコントロールユニット19での制御手順のステップ4の次に行われるステップ12では、補助ブレーキコントロールユニット15から信号を受信し、補助ブレーキが作動中でないか否か判定する。補助ブレーキが作動中でないときはステップ13に進む。補助ブレーキが作動中であるときは、ステップ15に進む。
【0048】
ステップ13では、表示機20に補助ブレーキ作動表示指令を送出し、表示機20に補助ブレーキ作動表示を行わせる。
ステップ14では、補助ブレーキコントロールユニット15に補助ブレーキ作動指令を送出し、補助ブレーキを作動させる。なお、ステップ14の処理は補助ブレーキ作動手段に該当する。
【0049】
ステップ15では、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満であるか否かを判定する。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満であるときは、ステップ16に進む。ブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満でないときは、ステップ12に戻る。
【0050】
ステップ16では、表示機20へ過熱表示停止指令を送出して、表示機20による過熱表示を停止させる。
ステップ17では、表示機20に補助ブレーキ作動表示停止指令を送出し、表示機20による補助ブレーキ作動表示を停止させる。
【0051】
ステップ18では、補助ブレーキコントロールユニット15に補助ブレーキ作動停止指令を送出し、補助ブレーキの作動を停止させる。
以上により、本実施例のブレーキ装置は、過熱判定値以上の温度のブレーキライニング6があったときに、補助ブレーキが作動中でないときは、補助ブレーキを作動させる。これにより、車速が低下するので、運転者はサービスブレーキ2の使用を低減できる。なお、この補助ブレーキの作動は、表示機20により補助ブレーキが作動中である旨を表示した後に行われるので、補助ブレーキが故障していると運転者が誤認することを防止できる。そして、全てのブレーキライニング6の温度が過熱判定値未満となったときは、表示機20による過熱表示が停止され、補助ブレーキの作動が停止する。
【0052】
次に本発明に係るブレーキ装置の第3実施例について説明する。
図4は、本発明の第3実施例に係るブレーキ装置の構成を示す。
本実施例のブレーキ装置は、更に、サービスブレーキ2の作動流体圧力を介して、ブレーキライニング6の負荷を検出する負荷センサ31(負荷検出手段)、と、マイクロコンピュータが内蔵されるとともにソフトウエア的に判定手段と磨耗量演算手段と累積磨耗量演算手段と補正手段とを実現するブレーキコントロールユニット32とを備えている。また、更に、本実施例のブレーキ装置は、表示機33(報知手段、磨耗度合報知手段)を備えている。
【0053】
表示機33は、車両1の運転キャビン8内に設けられており、ブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値(第3の所定値)以上である旨を表示する磨耗表示が可能になっている。
【0054】
次に、ブレーキコントロールユニット32での制御手順を図5を使用して説明する。本実施例のブレーキコントロールユニット32は、車両1の電源オンにより制御を開始する。
【0055】
ステップ20では、サービスブレーキ2が作動中か否かを、例えば、ストップランプスイッチからの信号に基づいて判定する。サービスブレーキ2が作動中のときは、ステップ21に進む。サービスブレーキ2が作動中でないときは、ステップ20を繰り返す。
【0056】
ステップ21では、負荷センサ31により検出されたサービスブレーキ2の負荷と、温度センサ16により検出されたブレーキライニング6の温度と、により、ブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を演算する。この演算は、サービスブレーキ2の作動油圧とブレーキライニング6の温度とブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量との関係を示す3次元マップから、サービスブレーキ2の作動油圧及びブレーキライニング6の温度に対応するブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を読み出すことによって行われる。図6は、この3次元マップの一部分を簡易的に2次元マップにしたものであり、a1>a2>a3であるサービスブレーキ2の作動油圧における、ブレーキライニング6の温度に対応するブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を示している。なお、ステップ21の処理は磨耗量演算手段に該当する。
【0057】
ステップ22では、車速センサ17により検出された車速に基づいて、ステップ21にて演算されたブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を補正する。なお、この補正は、図7に示すような、車速と単位時間当たりの磨耗量の補正係数との関係を示すマップから、車速に対応する補正係数を読み出し、この補正係数をブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量に乗算することによって行われる。なお、ステップ22の処理は補正手段に該当する。
【0058】
ステップ23では、ステップ22にて補正されたブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を積算して、現在のブレーキライニング6の累積磨耗量を演算する。なお、ステップ23の処理は累積磨耗量演算手段に該当する。
【0059】
ステップ24では、ブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値以上であるか否か判定する。磨耗判定値以上のときはステップ25に進む。磨耗判定値以上でないときはステップ20に戻る。この磨耗判定値は、ブレーキシュー5の交換が必要となるブレーキライニング6の累積磨耗量に設定しておくとよい。なお、ステップ24の処理は判定手段に該当する。
【0060】
ステップ25では、表示機33に磨耗表示指令を送出し、磨耗表示を行わせる。その後、ステップ20に戻る。
以上により、本実施例のブレーキ装置は、ブレーキライニング6の温度及び負荷によりブレーキライニング6の単位時間当たりの磨耗量を演算し、これを車両1の車速により補正する。そして、この補正された単位時間当たりの磨耗量を積算して、ブレーキライニング6の累積磨耗量を演算し、このブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値以上となったときは、表示機33により磨耗表示が行われ、運転者に報知する。
【0061】
なお、表示機33は、ブレーキライニング6の累積磨耗量が磨耗判定値以上となったときに表示するだけでなく、ブレーキライニング6の累積磨耗量を数値で表示したり、磨耗判定値に対する累積磨耗量の割合を表示したりして、ブレーキライニング6の磨耗度合を報知するようにしても良い。このようにすれば、運転者は、ブレーキライニング6の磨耗度合をいつでも知ることができる。この場合、表示機33は、磨耗度合報知手段に該当する。
【0062】
また、上記何れの実施例において、表示機20、34は、ブレーキコントロールユニット19、33からの、過熱表示指令、異常表示指令、シフトダウン表示指令、補助ブレーキ作動表示指令及び磨耗表示指令により表示を行うように記載したが、表示のみに限定するものではなく、ブザー或いは音声等により報知するものでもよい。
【0063】
また、上記何れの実施例において、サービスブレーキ2は、ドラム式ブレーキの場合について説明したが、ドラム式ブレーキに限定するものではなく、ディスク式ブレーキ装置にも適用可能である。この場合、温度センサ16は、ブレーキパットの温度を直接又は間接的に検出するように設けられる。
【0064】
また、以上述べた第1乃至第3の実施例で述べたブレーキ装置は、単独に実施するだけでなく、何れを組み合わせても、又は、全てを組み合わせて実施してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、サービスブレーキの不具合が発生しているときにその旨が報知されるので、運転者は、サービスブレーキの不具合の発生を知ることができる。これにより、サービスブレーキが不具合の状態のまま走行することを防止でき、車両運行上の安全性を向上させることができる。
【0066】
請求項2記載の発明によれば、摩擦部材の温度が第1の所定値以上であるときに、サービスブレーキが過熱状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが過熱状態であることを知ることができる。これにより、運転者は、例えば補助ブレーキ又はエンジンブレーキを使用して、車速を低下させ、サービスブレーキの使用を低減することができる。
【0067】
請求項3記載の発明によれば、一の摩擦部材と他の摩擦部材との温度差が第2の所定値以上であるときに、サービスブレーキが異常であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが異常であることを知ることができる。これにより、サービスブレーキが異常であるまま走行することを防止できる。
【0068】
請求項4記載の発明によれば、摩擦部材の温度及び負荷に基づいて、累積磨耗量が演算される。そして、この累積磨耗量が第3の所定値以上であるときに、摩擦部材が磨耗状態であると判定されるので、運転者は、サービスブレーキが磨耗状態であることを知ることができる。これにより、ブレーキライニングの交換時期を正確に知ることができる。
【0069】
請求項5記載の発明によれば、摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量が車速に基づいて補正されるので、累積磨耗量の演算精度が向上する。これにより、摩擦部材の磨耗状態を精度良く知ることができる。
【0070】
請求項6記載の発明によれば、摩擦部材の累積磨耗量に基づいて、摩擦部材の磨耗度合が表示されるので、運転者は、累積磨耗量が所定値以上になったときだけでなく、摩擦部材の磨耗度合をいつでも知ることができる。
【0071】
請求項7記載の発明によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、変速機が自動的にシフトダウンするので、例えば、エンジンブレーキや補助ブレーキの効力が増加して、車速が低下する。これにより、サービスブレーキの使用を低減することができる。
【0072】
請求項8記載の発明によれば、変速機のシフトダウン制御中であるときに、その旨が報知されるので、変速機が故障であると運転者が誤認することを防止できる。
【0073】
請求項9記載の発明によれば、車速とシフト位置に基づいて、変速機をシフトダウンさせるとエンジンがオーバーランすると判定されたときには、変速指令の出力が阻止される。これにより、エンジンがオーバーランすることを防止できる。
【0074】
請求項10及び11記載の発明によれば、サービスブレーキに不具合が発生しているときは、補助ブレーキが自動的に作動するので、車速が低下する。これにより、サービスブレーキの使用を低減することができる。
【0075】
請求項12記載の発明によれば、補助ブレーキの作動制御中であるときに、その旨が報知されるので、補助ブレーキが故障であると運転者が誤認することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施例におけるブレーキ装置を備えた車両の構成図
【図2】本発明の第1実施例における制御手順を示すフローチャート
【図3】本発明の第2実施例における制御手順を示すフローチャート
【図4】本発明の第3実施例におけるブレーキ装置を備えた車両の構成図
【図5】本発明の第3実施例における制御内容を示すフローチャート
【図6】単位時間当たりの磨耗量の演算に使用されるマップ
【図7】単位時間当たりの磨耗量の補正に使用されるマップ
【符号の説明】
2 サービスブレーキ
6 ブレーキライニング
13 変速機
16 温度センサ
17 車速センサ
18 ポジションセンサ
19,32 ブレーキコントロールユニット
19,33 表示機
31 負荷センサ
Claims (12)
- サービスブレーキの摩擦部材の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段により検出された摩擦部材の温度に基づいて、前記サービスブレーキに不具合が発生しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、その旨を報知する報知手段と、
を含んで構成されることを特徴とするブレーキ装置。 - 前記判定手段は、前記摩擦部材の温度が第1の所定値以上であるときに前記サービスブレーキが過熱状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
- 前記判定手段は、一のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度と他のサービスブレーキにおける摩擦部材の温度との差が第2の所定値以上であるときに、前記サービスブレーキが異常であると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキ装置。
- 前記摩擦部材の負荷を検出する負荷検出手段と、
前記温度検出手段により検出された前記摩擦部材の温度及び前記負荷検出手段により検出された前記摩擦部材の負荷に基づいて、前記摩擦部材の単位時間当たりの磨耗量を演算する磨耗量演算手段と、
前記磨耗量演算手段により演算された単位時間当たりの磨耗量を積算した累積磨耗量を演算する累積磨耗量演算手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記累積磨耗量演算手段により演算された累積磨耗量が第3の所定値以上であるときに、前記サービスブレーキが磨耗状態であると判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のブレーキ装置。 - 車速を検出する車速検出手段と、
前記車速検出手段により検出された車速に基づいて、前記磨耗量演算手段により演算された単位時間当たりの磨耗量を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載のブレーキ装置。 - 前記累積磨耗量演算手段により演算された累積磨耗量に基づいて、前記摩擦部材の磨耗度合を報知する磨耗度合報知手段を備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載のブレーキ装置。
- 前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、変速機をシフトダウンさせる変速指令を出力する変速指令出力手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
- 前記変速指令出力手段が変速指令を出力するときに、前記変速機のシフトダウン制御中であることを報知するシフトダウン制御報知手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載のブレーキ装置。
- 車速を検出する車速検出手段と、
前記変速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段と、
前記車速検出手段により検出された車速及び前記シフト位置検出手段により検出されたシフト位置に基づいて、前記変速機をシフトダウンさせるとエンジンがオーバーランするか否かを判定するオーバーラン判定手段と、
前記オーバーラン判定手段により前記エンジンがオーバーランすると判定されたときに、前記変速指令出力手段による変速指令の出力を阻止する出力阻止手段と、
を備えたことを特徴とする請求項7及び8に記載のブレーキ装置。 - 前記判定手段によりサービスブレーキに不具合が発生していると判定されたときに、補助ブレーキを作動させる補助ブレーキ作動手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
- 前記補助ブレーキは、排気ブレーキ、リターダ及び圧縮圧開放式エンジンブレーキのうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項10に記載のブレーキ装置。
- 前記補助ブレーキ作動手段が補助ブレーキを作動させたときに、前記補助ブレーキが作動中であることを報知する補助ブレーキ作動報知手段を備えたことを特徴とする請求項10又は11に記載のブレーキ装置。
Priority Applications (1)
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| JP2002369818A JP2004197894A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | ブレーキ装置 |
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|---|---|---|---|
| JP2002369818A Pending JP2004197894A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | ブレーキ装置 |
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Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101418659B1 (ko) * | 2012-12-24 | 2014-07-15 | 에스앤티중공업 주식회사 | 상용 차량용 브레이크 시스템 및 그 제어 방법 |
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| CN118603800A (zh) * | 2024-08-08 | 2024-09-06 | 中国航发四川燃气涡轮研究院 | 圆周密封摩擦磨损试验装置 |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002369818A patent/JP2004197894A/ja active Pending
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