JP2004198725A - 液晶表示装置、直下型バックライト、及び拡散板 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を少なくさせることができる拡散板、並びに構造簡単でコスト安価な直下型バックライト及び液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶パネル2とランプ(光源)5との間に、拡散性を有する合成樹脂製の板材を延伸することにより、偏光性が付与された拡散板6を配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶パネル2とランプ(光源)5との間に、拡散性を有する合成樹脂製の板材を延伸することにより、偏光性が付与された拡散板6を配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光を拡散する拡散板、これを用いた直下型バックライト及び液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、例えばTN型液晶により構成された液晶パネルと、このパネルの背後から光を照射する光源(バックライト)とを備えており、光源からの光を用いて所望画像をパネル前面に形成する。また、バックライトは冷陰極管などからなる上記光源の配置の仕方によりサイド型と直下型とに大別されるが、液晶表示装置では、上記のようなバックライトの形式に係わらず、光源からパネルに至る光伝達路でのロスを抑えてパネル上の輝度を向上させることが求められている。
従来の液晶表示装置には、プリズム(レンズ)シートや偏光シートなどの光学シートを設けるとともに、例えば偏光シートの偏光軸を上記液晶パネルの入射面側に配置された偏光手段の偏光軸に略一致させることにより、パネル上での輝度を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−127507号公報(第9図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液晶表示装置では、15インチを超えるような大画面を有する液晶テレビやPC用ディスプレイなどの需要が飛躍的に増加しており、そのような大型の平面発光装置として、直下型のバックライトが用いられるケースが増えている。すなわち、直下型バックライトは、拡散板の背後で反射面の上方に複数のランプ(冷陰極管)を配置して構成されたものであり、発光面のすぐ裏側にランプを配置できるため多数のランプを使用でき、高輝度が得やすく高輝度大型化に適している。また、直下型は、装置内部が中空構造であるため大型化しても軽量であることからも、高輝度大型化に適している。
ところが、上記のような従来装置では、偏光シートを設けてパネル上での輝度を向上させていたので、液晶表示装置や直下型バックライトの部品点数が多くなり、またこのシート自体も高価なものであるため、バックライトや表示装置のコスト低減を行うのが困難であった。
【0005】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、部品点数を少なくさせることができる拡散板、並びに構造簡単でコスト安価な直下型バックライト及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、拡散板を通して光源からの光を入射し画像を形成する液晶パネルを備えた液晶表示装置であって、
前記拡散板が、拡散性を有する合成樹脂製の板材を用いて構成されるとともに、その板材を延伸することによって付与された偏光性を有していることを特徴とするものである(請求項1)。
【0007】
また、本発明の直下型バックライトは、拡散板の背後に光源を設けた直下型バックライトであって、
前記拡散板が、拡散性を有する合成樹脂製の板材を用いて構成されるとともに、その板材を延伸することによって付与された偏光性を有していることを特徴とするものである(請求項3)。
【0008】
また、本発明の拡散板は、拡散性を有する合成樹脂製の板材を延伸することにより、偏光性が付与されたことを特徴とするものである(請求項5)。
【0009】
上記のように構成された請求項1の液晶表示装置及び請求項3の直下型バックライトでは、合成樹脂製の拡散板を延伸することにより、当該拡散板に偏光性を付与しているので、上記従来例での偏光シートを省略することができる。また、請求項6の拡散板では、その本来的な拡散性に加え、延伸されることによってその合成樹脂板に含まれた分子構造が所定方向に配列されて偏光性が付与されることとなり、上記偏光シートを兼用させることができる。
【0010】
また、上記液晶表示装置(請求項1)において、前記液晶パネルの入射面側に設けられた偏光手段を備え、
前記拡散板の偏光軸と前記偏光手段の偏光軸とが概ね同方向となるように当該拡散板と偏光手段とを互いに対向して配置することが好ましい(請求項2)。
この場合、上記液晶パネルの入射面への入射光の輝度を高めることができる。
【0011】
また、上記直下型バックライト(請求項3)において、前記光源から前記拡散板側に伝わる熱の一部を遮断する熱遮断部材を当該光源と拡散板との間に設けることが好ましい(請求項4)。
この場合、上記熱遮断部材が拡散板側に伝わる熱の一部を遮断するので、当該拡散板での光源からの熱による温度上昇を抑えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。図において、本実施形態の液晶表示装置1は、液晶パネル2と、このパネル2の背後側(図の下側)に配置された光源としての直下型バックライト3とを備えたものであり、大型、具体的には10インチ型(約10インチの画面対角寸法をもつもの)よりも大きいものである。例えば、15インチ型、17インチ型、20インチ型、30インチ型、50インチ型などである。
上記液晶パネル2は例えばTN型液晶により構成されたものであり、その上面及び下面には偏光軸が互いに90度異なるよう配置されるとともに、各々偏光手段を構成する偏光フィルター9、10がそれぞれ設けられている。そして、この液晶パネル2は、上記バックライト3から面状にほぼ均一に照射される照射光を下側のフィルター10を介して入射し、その入射光が上側のフィルター9に向かって通過するのを画素単位に許容または阻止することにより、上記フィルター9上に所望画像を形成し表示する。
【0013】
上記直下型バックライト3には、図の上端側に開口部が設けられたケーシング4と、このケーシング4内に略等しいランプピッチで配置された複数のランプ5と、ケーシング4の上記開口部側で液晶パネル2との間に配置された拡散板6とが設けられている。
上記ケーシング4は、金属または合成樹脂により薄箱状に形成されたものであり、当該ケーシング4の底面には、合成樹脂フィルムまたはアルミニウムなどの金属材により構成された反射シート7が設けられている。この反射シート7は、ランプ5の光を拡散板6に向かって反射する反射面を構成しており、ランプ5側の表面が例えば白色に塗装されて上記光を拡散板6側に効率よく反射し当該光の利用効率及び拡散板6での輝度を高めている。また、この反射シート7の厚さは、0.2〜0.4mm程度であり、バックライト3の薄型化を極力妨げないようになっている。尚、上記反射シート7の代わりに、光反射率の高い白色や銀色等の塗料をケーシング4の底面に塗布した反射層を反射面として用いることもできる。
【0014】
上記複数の各ランプ5は、2.0〜4.0mm程度(好ましくは3.0mm程度)の細径の冷陰極管タイプの蛍光ランプにより構成されたものであり、細長い線状光源を構成している。また、各ランプ5は、上記ケーシング4の背面に設置されたインバータ点灯装置8によって高周波点灯されている。さらに、ランプ5の設置数は上記液晶パネル2の大きさなどに応じて適宜設定されたものであり、例えば15、20、及び30インチ型用のバックライト3であれば、それぞれ8、12、及び16本程度のランプ5が用いられている。また、隣接する2つのランプ間距離、すなわち上記ランプピッチには4〜30mm程度の範囲内の値が選択されており、ランプ発熱によるケーシング4内部の温度上昇を極力抑えつつ、高輝度で発光品位に優れた画像をパネル2上に表示させるようになっている。
【0015】
上記拡散板6は、例えば乳白色に着色されたものであり、厚さ0.5mm〜3mm(好ましくは1〜3mm、より好ましくは2.0mm前後)の合成樹脂板が用いられている。具体的には、拡散板6は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の合成樹脂基板の内部に、ビーズなどの拡散粒子等の拡散材を分散することにより、上記ランプ5からの光を拡散する拡散性が付与されている。また、上記拡散板6では、そのヘーズ値は88%以上、好ましくは95%以上のものが用いられており、液晶パネル2に対するランプ光の拡散性を高めて、ランプイメージの発生を防いだ発光品位に優れ、かつ均一で高輝度な表示画像をパネル2上に容易に形成できるようになっている。
尚、拡散板6の厚さ寸法を0.5mmより薄いものとすると、当該拡散板6での拡散効果が薄れてランプイメージがパネル2上に表れ易くなるとともに、その拡散板自重による撓みの発生を抑制するのが難しくなる。一方、3mmを超える厚さにすると、拡散板6の重量が増加して自重による撓み量も大きくなりコストアップを生じたり、ランプ光の透過率が低下して輝度低下を生じたりする。
【0016】
また、拡散板6はランプ光を液晶パネル2に向かって照射するため、当該拡散板寸法はパネル(画面)寸法よりも大きいものが用いられている。具体的には、拡散板6は、液晶表示装置1の画面寸法と略等しい大きさの有効発光領域の周縁側に、非有効発光領域が確保された大きさとなっている。したがって、例えば、15インチ型液晶表示装置用に用いられる拡散板6の有効発光領域対角寸法は約15インチである。尚、拡散板6の非有効発光領域は、ケーシング4などに支持されて隠されて、液晶パネル2へ光を照射しない範囲である。
【0017】
さらに、上記拡散板6は、その本来的に有する拡散性を損なうことなく、その下面6bから入射して上面6aから出射する通過光に対する偏光性が付与されたものであり、液晶表示装置1の輝度を向上させるよう構成されている。
具体的には、拡散板6は上記拡散材が内部に分散混入されて拡散性が合成樹脂基板に与えられた後、所望の大きさとなるよう延伸工程が実施されているが、この延伸工程での延伸率(例えば、当該工程前後での面積比)が通常の拡散板製造時に比べて、1.1〜1.3倍程度に大きい値で延伸される。これにより、拡散板6は、20〜40%程度の偏光率を有するように当該拡散板内に含まれた樹脂分子や拡散粒子の向きがある程度揃えられ、偏光性を付与しない場合に比べ例えば10%程度液晶パネル2での輝度を向上させることができる。また、拡散板6では、延伸率をさらに大きくすることにより、その偏光率をより高めて液晶表示装置1の輝度を向上させることが可能である。
【0018】
しかも、上記拡散板6では、その製造工程に含まれた延伸工程において、その延伸割合を大きく変更することで偏光性を付与しているので、当該拡散板6では、その分子構造が上記のように自然に配向されることとなり、上記ヘーズ値がほぼ維持されて本来的な拡散性を失わずに製造される。これにより、ランプ光のパネル2に対する拡散性を維持することができ、ランプイメージがパネル2上に表れるのを極力防いで発光品位の低下を防止することができる。
また、上記拡散板6は、その偏光軸が上記偏光フィルター10の偏光軸と概ね同方向となるように当該フィルター10に対向して配置されており、液晶パネル2の入射面への入射光の輝度をさらに高めて、当該パネル上側の輝度、すなわち表示画像の輝度をもさらに高めることができる。
【0019】
以上のように構成された本実施形態では、拡散性及び偏光性を併せ持つ拡散板6を用いているので、当該拡散板6を上記従来例での偏光シートと兼用させることができ、当該偏光シートを省略することができる。この結果、従来例と異なり、大型化したときでも液晶表示装置1及び直下型バックライト3の部品点数を削減することができ、当該装置1及びバックライト3の構造を簡単化するとともに、そのコストダウンを容易に図ることができる。
【0020】
また、拡散板6は、上記偏光シートに比べ厚く構成されているので、当該シートと異なり、ランプ熱などによるケーシング4内の温度上昇の影響を受けにくく、液晶表示装置1の高輝度大型化に容易に対応することができる。
具体的には、従来使用されていた偏光シートは、一般的に厚さ500μm未満の薄い合成樹脂フィルムを用いて構成されており、弛みなどの熱変形が生じ易い熱に弱いものであるため、大画面、ことに20インチを超えるような大画面用のバックライトや装置に適用する場合には、その厚さを厚くして熱容量を大きくするなどの必要があった。ところが、このような熱対策を実施した場合、液晶パネルに到達するバックライトからの光量が少なくなって当該パネルでの輝度の低下を招き、パネル輝度を向上させるためのプリズム(レンズ)シートの設置などの対策を行う必要があった。
これに対して、拡散板6は厚さ0.5mm〜3mm(好ましくは1〜3mm)の板材を用いて構成されているので、高輝度大型化したときでも、偏光シートと異なり、熱変形の発生を防ぐために厚さ寸法を大きくする必要がない。従って、拡散板6は、偏光シートのように厚くすることによる輝度低下を生じることがなく、しかも当該板6の偏光性により、液晶パネル2での輝度を向上させることができる。
【0021】
また、上記拡散板6は合成樹脂基板を延伸することにより、当該拡散板6に偏光性を自然に付与しているので、コスト安価に構成することができる。
さらに、上記偏光シートでは、当該シート内部に高精度に配列された樹脂分子偏光構造を保護する必要があり、その表面に保護シートなどからなる保護層を設ける必要があった。これに対して、上記拡散板6での偏光性は、延伸によるナチュラルに配向された分子構造により与えられているので、上記保護シートなどの保護層の設置は不要であり、その設置に伴うコストアップを招くことがない。
【0022】
また、本実施形態では、拡散板6の偏光性により液晶表示装置1の輝度を向上させることができるので、ランプ5の本数を増やしたり、ランプ5への供給電流値を大きくしたりして、バックライト光源の輝度アップを実施する必要がない。
この結果、高輝度大型化したときでも、ランプ発熱量が大きくなるのを防いでケーシング4の内部での温度上昇を大幅に抑制することができるとともに、このような温度上昇によるランプ5自体の発光効率が低下するのを防ぐことができ、さらにはランプ5等のバックライト構成部材の熱劣化を抑制してそれら部材の寿命を延ばすことができる。しかも、ランプ本数を増加したり、上記供給電流値を大きくしたりすることなく輝度アップを図ることができることから、高輝度大型化したときでも、ランプ5の消費電力を抑えることができ、省エネルギーな直下型バックライト3及び液晶表示装置1を容易に構成することができる。
【0023】
図2は、他の実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。図において、本実施形態の液晶表示装置1では、熱遮断部材11が上記直下型バックライト3側に設けられるランプ(光源)5と拡散板6との間に設けられている。この熱遮断部材11は、例えば厚さ0.1〜0.5mm程度の透明なPETシートにより構成されたものであり、ケーシング4に固定されたピン部材(図示せず)によって当該部材11が下方(光源側)に垂れ下がるのを防がれた状態で、当該部材11の上面が拡散板6の下面6bに密接するよう当該拡散板下面6bに敷かれている。また、熱遮断部材11はその端部がケーシング4に接触しており、これにより、当該部材11は上記ランプ5からの熱をケーシング4を介して外部に放熱させることができ、ランプ5から拡散板6側に伝わるランプ熱などの熱の一部を遮断して、バックライト3を長時間連続点灯したときでも、拡散板6での温度上昇を80℃以下にすることができる。この結果、拡散板6内部の分子構造を不活性な状態に保つことができ、付与された偏光性が失われるのを防止することができる。このように本実施形態では、熱遮断部材11がランプ5から拡散板6に伝わる熱の一部を遮断するので、ランプ熱などに起因する拡散板6の温度上昇を抑えて、当該拡散板6での偏光性喪失などの熱劣化を抑えることができる。従って、長期間にわたって拡散板6の性能を維持することができ、長寿命な直下型バックライト3、ひいては液晶表示装置1を構成することができる。尚、上記の説明以外に、透明な接着層により、熱遮断部材11を拡散板6の下面6bに密着させる構成でもよい。
【0024】
尚、上記の説明では、液晶表示装置1及びそれに組み込まれる直下型バックライト3を構成した場合について説明したが、本発明は合成樹脂製の拡散板を延伸させることにより、その拡散板本来の光拡散性に加えて偏光性を持たせたものであればよく、光源などの配置や種類などは上記のものに何等限定されない。具体的には、例えば光源を上記液晶パネルの側方に配置したサイド型のバックライトに適用することができる。また、上記冷陰極管に代えて、熱陰極管その他の線状光源、あるいはメタルハライドランプなどを用いた点状光源を使用してもよい。また、写真ネガ、レントゲン写真等に光を照射して視認をし易くするためのライトボックスや、看板や駅構内の壁面などに設置される広告等をライトアップする発光装置のバックライトとして好適に用いることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、拡散性と偏光性とを併せ持つ拡散板を用いているので、従来用いていた高額な偏光シートを省略して部品点数を削減させることができ、構造簡単でコスト安価な直下型バックライト及び液晶表示装置を容易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。
【図2】他の実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置
2 液晶パネル
3 直下型バックライト
5 ランプ(光源)
6 拡散板
10 偏光フィルター(偏光手段)
11 熱遮断部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光を拡散する拡散板、これを用いた直下型バックライト及び液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、例えばTN型液晶により構成された液晶パネルと、このパネルの背後から光を照射する光源(バックライト)とを備えており、光源からの光を用いて所望画像をパネル前面に形成する。また、バックライトは冷陰極管などからなる上記光源の配置の仕方によりサイド型と直下型とに大別されるが、液晶表示装置では、上記のようなバックライトの形式に係わらず、光源からパネルに至る光伝達路でのロスを抑えてパネル上の輝度を向上させることが求められている。
従来の液晶表示装置には、プリズム(レンズ)シートや偏光シートなどの光学シートを設けるとともに、例えば偏光シートの偏光軸を上記液晶パネルの入射面側に配置された偏光手段の偏光軸に略一致させることにより、パネル上での輝度を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−127507号公報(第9図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液晶表示装置では、15インチを超えるような大画面を有する液晶テレビやPC用ディスプレイなどの需要が飛躍的に増加しており、そのような大型の平面発光装置として、直下型のバックライトが用いられるケースが増えている。すなわち、直下型バックライトは、拡散板の背後で反射面の上方に複数のランプ(冷陰極管)を配置して構成されたものであり、発光面のすぐ裏側にランプを配置できるため多数のランプを使用でき、高輝度が得やすく高輝度大型化に適している。また、直下型は、装置内部が中空構造であるため大型化しても軽量であることからも、高輝度大型化に適している。
ところが、上記のような従来装置では、偏光シートを設けてパネル上での輝度を向上させていたので、液晶表示装置や直下型バックライトの部品点数が多くなり、またこのシート自体も高価なものであるため、バックライトや表示装置のコスト低減を行うのが困難であった。
【0005】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、部品点数を少なくさせることができる拡散板、並びに構造簡単でコスト安価な直下型バックライト及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、拡散板を通して光源からの光を入射し画像を形成する液晶パネルを備えた液晶表示装置であって、
前記拡散板が、拡散性を有する合成樹脂製の板材を用いて構成されるとともに、その板材を延伸することによって付与された偏光性を有していることを特徴とするものである(請求項1)。
【0007】
また、本発明の直下型バックライトは、拡散板の背後に光源を設けた直下型バックライトであって、
前記拡散板が、拡散性を有する合成樹脂製の板材を用いて構成されるとともに、その板材を延伸することによって付与された偏光性を有していることを特徴とするものである(請求項3)。
【0008】
また、本発明の拡散板は、拡散性を有する合成樹脂製の板材を延伸することにより、偏光性が付与されたことを特徴とするものである(請求項5)。
【0009】
上記のように構成された請求項1の液晶表示装置及び請求項3の直下型バックライトでは、合成樹脂製の拡散板を延伸することにより、当該拡散板に偏光性を付与しているので、上記従来例での偏光シートを省略することができる。また、請求項6の拡散板では、その本来的な拡散性に加え、延伸されることによってその合成樹脂板に含まれた分子構造が所定方向に配列されて偏光性が付与されることとなり、上記偏光シートを兼用させることができる。
【0010】
また、上記液晶表示装置(請求項1)において、前記液晶パネルの入射面側に設けられた偏光手段を備え、
前記拡散板の偏光軸と前記偏光手段の偏光軸とが概ね同方向となるように当該拡散板と偏光手段とを互いに対向して配置することが好ましい(請求項2)。
この場合、上記液晶パネルの入射面への入射光の輝度を高めることができる。
【0011】
また、上記直下型バックライト(請求項3)において、前記光源から前記拡散板側に伝わる熱の一部を遮断する熱遮断部材を当該光源と拡散板との間に設けることが好ましい(請求項4)。
この場合、上記熱遮断部材が拡散板側に伝わる熱の一部を遮断するので、当該拡散板での光源からの熱による温度上昇を抑えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。図において、本実施形態の液晶表示装置1は、液晶パネル2と、このパネル2の背後側(図の下側)に配置された光源としての直下型バックライト3とを備えたものであり、大型、具体的には10インチ型(約10インチの画面対角寸法をもつもの)よりも大きいものである。例えば、15インチ型、17インチ型、20インチ型、30インチ型、50インチ型などである。
上記液晶パネル2は例えばTN型液晶により構成されたものであり、その上面及び下面には偏光軸が互いに90度異なるよう配置されるとともに、各々偏光手段を構成する偏光フィルター9、10がそれぞれ設けられている。そして、この液晶パネル2は、上記バックライト3から面状にほぼ均一に照射される照射光を下側のフィルター10を介して入射し、その入射光が上側のフィルター9に向かって通過するのを画素単位に許容または阻止することにより、上記フィルター9上に所望画像を形成し表示する。
【0013】
上記直下型バックライト3には、図の上端側に開口部が設けられたケーシング4と、このケーシング4内に略等しいランプピッチで配置された複数のランプ5と、ケーシング4の上記開口部側で液晶パネル2との間に配置された拡散板6とが設けられている。
上記ケーシング4は、金属または合成樹脂により薄箱状に形成されたものであり、当該ケーシング4の底面には、合成樹脂フィルムまたはアルミニウムなどの金属材により構成された反射シート7が設けられている。この反射シート7は、ランプ5の光を拡散板6に向かって反射する反射面を構成しており、ランプ5側の表面が例えば白色に塗装されて上記光を拡散板6側に効率よく反射し当該光の利用効率及び拡散板6での輝度を高めている。また、この反射シート7の厚さは、0.2〜0.4mm程度であり、バックライト3の薄型化を極力妨げないようになっている。尚、上記反射シート7の代わりに、光反射率の高い白色や銀色等の塗料をケーシング4の底面に塗布した反射層を反射面として用いることもできる。
【0014】
上記複数の各ランプ5は、2.0〜4.0mm程度(好ましくは3.0mm程度)の細径の冷陰極管タイプの蛍光ランプにより構成されたものであり、細長い線状光源を構成している。また、各ランプ5は、上記ケーシング4の背面に設置されたインバータ点灯装置8によって高周波点灯されている。さらに、ランプ5の設置数は上記液晶パネル2の大きさなどに応じて適宜設定されたものであり、例えば15、20、及び30インチ型用のバックライト3であれば、それぞれ8、12、及び16本程度のランプ5が用いられている。また、隣接する2つのランプ間距離、すなわち上記ランプピッチには4〜30mm程度の範囲内の値が選択されており、ランプ発熱によるケーシング4内部の温度上昇を極力抑えつつ、高輝度で発光品位に優れた画像をパネル2上に表示させるようになっている。
【0015】
上記拡散板6は、例えば乳白色に着色されたものであり、厚さ0.5mm〜3mm(好ましくは1〜3mm、より好ましくは2.0mm前後)の合成樹脂板が用いられている。具体的には、拡散板6は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の合成樹脂基板の内部に、ビーズなどの拡散粒子等の拡散材を分散することにより、上記ランプ5からの光を拡散する拡散性が付与されている。また、上記拡散板6では、そのヘーズ値は88%以上、好ましくは95%以上のものが用いられており、液晶パネル2に対するランプ光の拡散性を高めて、ランプイメージの発生を防いだ発光品位に優れ、かつ均一で高輝度な表示画像をパネル2上に容易に形成できるようになっている。
尚、拡散板6の厚さ寸法を0.5mmより薄いものとすると、当該拡散板6での拡散効果が薄れてランプイメージがパネル2上に表れ易くなるとともに、その拡散板自重による撓みの発生を抑制するのが難しくなる。一方、3mmを超える厚さにすると、拡散板6の重量が増加して自重による撓み量も大きくなりコストアップを生じたり、ランプ光の透過率が低下して輝度低下を生じたりする。
【0016】
また、拡散板6はランプ光を液晶パネル2に向かって照射するため、当該拡散板寸法はパネル(画面)寸法よりも大きいものが用いられている。具体的には、拡散板6は、液晶表示装置1の画面寸法と略等しい大きさの有効発光領域の周縁側に、非有効発光領域が確保された大きさとなっている。したがって、例えば、15インチ型液晶表示装置用に用いられる拡散板6の有効発光領域対角寸法は約15インチである。尚、拡散板6の非有効発光領域は、ケーシング4などに支持されて隠されて、液晶パネル2へ光を照射しない範囲である。
【0017】
さらに、上記拡散板6は、その本来的に有する拡散性を損なうことなく、その下面6bから入射して上面6aから出射する通過光に対する偏光性が付与されたものであり、液晶表示装置1の輝度を向上させるよう構成されている。
具体的には、拡散板6は上記拡散材が内部に分散混入されて拡散性が合成樹脂基板に与えられた後、所望の大きさとなるよう延伸工程が実施されているが、この延伸工程での延伸率(例えば、当該工程前後での面積比)が通常の拡散板製造時に比べて、1.1〜1.3倍程度に大きい値で延伸される。これにより、拡散板6は、20〜40%程度の偏光率を有するように当該拡散板内に含まれた樹脂分子や拡散粒子の向きがある程度揃えられ、偏光性を付与しない場合に比べ例えば10%程度液晶パネル2での輝度を向上させることができる。また、拡散板6では、延伸率をさらに大きくすることにより、その偏光率をより高めて液晶表示装置1の輝度を向上させることが可能である。
【0018】
しかも、上記拡散板6では、その製造工程に含まれた延伸工程において、その延伸割合を大きく変更することで偏光性を付与しているので、当該拡散板6では、その分子構造が上記のように自然に配向されることとなり、上記ヘーズ値がほぼ維持されて本来的な拡散性を失わずに製造される。これにより、ランプ光のパネル2に対する拡散性を維持することができ、ランプイメージがパネル2上に表れるのを極力防いで発光品位の低下を防止することができる。
また、上記拡散板6は、その偏光軸が上記偏光フィルター10の偏光軸と概ね同方向となるように当該フィルター10に対向して配置されており、液晶パネル2の入射面への入射光の輝度をさらに高めて、当該パネル上側の輝度、すなわち表示画像の輝度をもさらに高めることができる。
【0019】
以上のように構成された本実施形態では、拡散性及び偏光性を併せ持つ拡散板6を用いているので、当該拡散板6を上記従来例での偏光シートと兼用させることができ、当該偏光シートを省略することができる。この結果、従来例と異なり、大型化したときでも液晶表示装置1及び直下型バックライト3の部品点数を削減することができ、当該装置1及びバックライト3の構造を簡単化するとともに、そのコストダウンを容易に図ることができる。
【0020】
また、拡散板6は、上記偏光シートに比べ厚く構成されているので、当該シートと異なり、ランプ熱などによるケーシング4内の温度上昇の影響を受けにくく、液晶表示装置1の高輝度大型化に容易に対応することができる。
具体的には、従来使用されていた偏光シートは、一般的に厚さ500μm未満の薄い合成樹脂フィルムを用いて構成されており、弛みなどの熱変形が生じ易い熱に弱いものであるため、大画面、ことに20インチを超えるような大画面用のバックライトや装置に適用する場合には、その厚さを厚くして熱容量を大きくするなどの必要があった。ところが、このような熱対策を実施した場合、液晶パネルに到達するバックライトからの光量が少なくなって当該パネルでの輝度の低下を招き、パネル輝度を向上させるためのプリズム(レンズ)シートの設置などの対策を行う必要があった。
これに対して、拡散板6は厚さ0.5mm〜3mm(好ましくは1〜3mm)の板材を用いて構成されているので、高輝度大型化したときでも、偏光シートと異なり、熱変形の発生を防ぐために厚さ寸法を大きくする必要がない。従って、拡散板6は、偏光シートのように厚くすることによる輝度低下を生じることがなく、しかも当該板6の偏光性により、液晶パネル2での輝度を向上させることができる。
【0021】
また、上記拡散板6は合成樹脂基板を延伸することにより、当該拡散板6に偏光性を自然に付与しているので、コスト安価に構成することができる。
さらに、上記偏光シートでは、当該シート内部に高精度に配列された樹脂分子偏光構造を保護する必要があり、その表面に保護シートなどからなる保護層を設ける必要があった。これに対して、上記拡散板6での偏光性は、延伸によるナチュラルに配向された分子構造により与えられているので、上記保護シートなどの保護層の設置は不要であり、その設置に伴うコストアップを招くことがない。
【0022】
また、本実施形態では、拡散板6の偏光性により液晶表示装置1の輝度を向上させることができるので、ランプ5の本数を増やしたり、ランプ5への供給電流値を大きくしたりして、バックライト光源の輝度アップを実施する必要がない。
この結果、高輝度大型化したときでも、ランプ発熱量が大きくなるのを防いでケーシング4の内部での温度上昇を大幅に抑制することができるとともに、このような温度上昇によるランプ5自体の発光効率が低下するのを防ぐことができ、さらにはランプ5等のバックライト構成部材の熱劣化を抑制してそれら部材の寿命を延ばすことができる。しかも、ランプ本数を増加したり、上記供給電流値を大きくしたりすることなく輝度アップを図ることができることから、高輝度大型化したときでも、ランプ5の消費電力を抑えることができ、省エネルギーな直下型バックライト3及び液晶表示装置1を容易に構成することができる。
【0023】
図2は、他の実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。図において、本実施形態の液晶表示装置1では、熱遮断部材11が上記直下型バックライト3側に設けられるランプ(光源)5と拡散板6との間に設けられている。この熱遮断部材11は、例えば厚さ0.1〜0.5mm程度の透明なPETシートにより構成されたものであり、ケーシング4に固定されたピン部材(図示せず)によって当該部材11が下方(光源側)に垂れ下がるのを防がれた状態で、当該部材11の上面が拡散板6の下面6bに密接するよう当該拡散板下面6bに敷かれている。また、熱遮断部材11はその端部がケーシング4に接触しており、これにより、当該部材11は上記ランプ5からの熱をケーシング4を介して外部に放熱させることができ、ランプ5から拡散板6側に伝わるランプ熱などの熱の一部を遮断して、バックライト3を長時間連続点灯したときでも、拡散板6での温度上昇を80℃以下にすることができる。この結果、拡散板6内部の分子構造を不活性な状態に保つことができ、付与された偏光性が失われるのを防止することができる。このように本実施形態では、熱遮断部材11がランプ5から拡散板6に伝わる熱の一部を遮断するので、ランプ熱などに起因する拡散板6の温度上昇を抑えて、当該拡散板6での偏光性喪失などの熱劣化を抑えることができる。従って、長期間にわたって拡散板6の性能を維持することができ、長寿命な直下型バックライト3、ひいては液晶表示装置1を構成することができる。尚、上記の説明以外に、透明な接着層により、熱遮断部材11を拡散板6の下面6bに密着させる構成でもよい。
【0024】
尚、上記の説明では、液晶表示装置1及びそれに組み込まれる直下型バックライト3を構成した場合について説明したが、本発明は合成樹脂製の拡散板を延伸させることにより、その拡散板本来の光拡散性に加えて偏光性を持たせたものであればよく、光源などの配置や種類などは上記のものに何等限定されない。具体的には、例えば光源を上記液晶パネルの側方に配置したサイド型のバックライトに適用することができる。また、上記冷陰極管に代えて、熱陰極管その他の線状光源、あるいはメタルハライドランプなどを用いた点状光源を使用してもよい。また、写真ネガ、レントゲン写真等に光を照射して視認をし易くするためのライトボックスや、看板や駅構内の壁面などに設置される広告等をライトアップする発光装置のバックライトとして好適に用いることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、拡散性と偏光性とを併せ持つ拡散板を用いているので、従来用いていた高額な偏光シートを省略して部品点数を削減させることができ、構造簡単でコスト安価な直下型バックライト及び液晶表示装置を容易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。
【図2】他の実施形態に係る液晶表示装置の要部構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置
2 液晶パネル
3 直下型バックライト
5 ランプ(光源)
6 拡散板
10 偏光フィルター(偏光手段)
11 熱遮断部材
Claims (5)
- 拡散板を通して光源からの光を入射し画像を形成する液晶パネルを備えた液晶表示装置であって、
前記拡散板が、拡散性を有する合成樹脂製の板材を用いて構成されるとともに、その板材を延伸することによって付与された偏光性を有していることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記液晶パネルの入射面側に設けられた偏光手段を備え、
前記拡散板の偏光軸と前記偏光手段の偏光軸とが概ね同方向となるように当該拡散板と偏光手段とを互いに対向して配置したことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 - 拡散板の背後に光源を設けた直下型バックライトであって、
前記拡散板が、拡散性を有する合成樹脂製の板材を用いて構成されるとともに、その板材を延伸することによって付与された偏光性を有していることを特徴とする直下型バックライト。 - 前記光源から前記拡散板に伝わる熱の一部を遮断する熱遮断部材を当該光源と拡散板との間に設けたことを特徴とする請求項3に記載の直下型バックライト。
- 拡散性を有する合成樹脂製の板材を延伸することにより、偏光性が付与されたことを特徴とする拡散板。
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