JP2004199990A - コネクタ - Google Patents

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Takehiro Nakada
丈博 中田
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Abstract

【課題】電線カバーのガタ付きを抑える。
【解決手段】電線カバー20には、片持ち状に延出された撓み可能なロック部22が設けられるとともに、第1ハウジング10には、ロック部22と嵌合可能なロック受け部16が設けられている。電線カバー20は、第1ハウジング10の後面に沿って正規組付け位置へ向かってスライドされ、正規組付け位置に至ると、ロック部22が弾性復帰してロック受け部26に係止される。ロック部22の自由端側におけるロック突部22Dの前面には、ロック受け部16と密嵌可能な第2テーパ面22Eが形成されている。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線カバーを備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レバーが組付けられている電線カバーをハウジングの後面、即ち電線が導出される面に組付けるようにしたレバー式コネクタが知られている。この種のレバー式コネクタは、ハウジングに対する電線カバーの組付けを、リブと溝との嵌合によって電線カバーをハウジングの後面に対して平行にスライドさせることで行っている。組付けられた電線カバーは、リブと溝との凹凸の係合によってハウジングからの離脱が規制される。
また、電線カバーが正規組付け位置に至ると、電線カバーの下端部に片持ち状に延出されたロック片のロック突部が、ハウジングの後面に設けられたロック受け部に撓み変形しつつ係合し、もって電線カバーがハウジングにロックされるようになっている。このような電線カバーを備えたレバー式コネクタに関する技術は、以下の特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−331747公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の技術では、ロック部が弾性復帰する際に弧状の軌跡を描くことに起因し、ロック受け部とロック突部とが密接状態で嵌合しないことがあり、電線カバーがガタ付いてしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電線カバーのガタ付きを抑えることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、電線の導出面を有するハウジングと、前記導出面を覆うようにして前記ハウジングに組付けられる電線カバーとを備えたコネクタであって、前記電線カバーは、前記導出面に沿う方向へスライドされることにより、前記導出面を覆う正規組付け位置にて係止可能とされているものにおいて、前記電線カバーまたは前記ハウジングのいずれか一方には、片持ち状に延出された撓み可能なロック部が設けられるとともに、他方には、前記ロック部と嵌合可能なロック受け部が設けられ、前記電線カバーが前記正規組付け位置へ向かう途中では、前記ロック部が弾性変形しつつ前記電線カバーのスライド動作を許容し、前記電線カバーが正規組付け位置に至ると、前記ロック部が弾性復帰して前記ロック受け部に係止可能とされており、前記ロック部の自由端側における延出方向の前端面と前記ロック受け部の対向面のうちいずれか一方の面には、他方の面側へ向かって張り出すことで相互を当接させるガタ詰め部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ガタ詰め部は、前記電線カバーが前記正規組付け位置へ向かう方向と逆方向へ移動させたときに、前記ロック部の係止を外れ方向に誘導するテーパ面よりなり、前記電線カバーには、操作部の両端から一対のアーム部を延出させることで相手側ハウジングと係合可能なレバーが回動可能に取り付けられ、前記相手側ハウジングおよび前記ハウジングの両ハウジングの嵌合に際しては、前記レバーを前記アーム部のカム溝の入口が前記相手側ハウジングのカムピンに向けて開口する初期位置として前記相手側ハウジングと係合させ、その状態から前記レバーを回動完了位置へ向けて回動操作することにより前記レバーと前記相手側ハウジングとの間のカム作用によって前記両ハウジングを互いに引き寄せて正規嵌合状態とするようになっているところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記ハウジングの外側面には、前記電線カバーが組付けられる際に前記アーム部の周縁部と干渉可能な干渉壁が設けられ、前記アーム部の周縁部には、干渉部と、この干渉部より内側へ引込んだ位置に非干渉部が設けられており、前記レバーが前記初期位置以外の位置にあるときには、前記干渉部が前記干渉壁に突き当たることで前記ハウジングに対する前記電線カバーの取付けを阻止する一方、前記レバーが前記初期位置にあるときには、前記非干渉部が前記干渉壁を受け入れることで前記ハウジングに対する前記電線カバーの取付けを可能としているところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記干渉壁は、前記ハウジングの外周面に隙間を保有しつつ形成され、レバー操作時に前記アーム部の拡開を規制可能な開き防止壁として構成されているところに特徴を有する。
【0009】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
電線カバーの組付けに際しては、まず、電線カバーをハウジングに対してその導出面とほぼ直交する方向に当接させ、その後、電線カバーをハウジングの導出面と平行にスライドさせる。電線カバーが正規組付け位置に至るときには、撓んでいたロック部が弾性復帰してロック受け部に係止される。この際、ロック部の自由端側における延出方向の前端面とロック受け部における対向面のうちいずれか一方の面には、他方の面側へ向かって張り出すことで相互に当接可能なガタ詰め部が設けられているため、ロック部とロック受け部とが密嵌状態で係合することができ、電線カバーのガタ付きが抑えられる。
【0010】
<請求項2の発明>
ガタ詰め部が、所謂セミロック構造を構成するテーパ面によって構成されているため、ハウジングから電線カバーが離脱される懸念があるものの、電線カバーは、両ハウジングを嵌合した後、レバーを介して相手側ハウジングに確実にロックされるため、かかる電線カバーの離脱を阻止できる。
【0011】
<請求項3の発明>
レバーを初期位置にセットすれば、アーム部の非干渉部がハウジングの外壁面に設けられた干渉壁を受け入れてハウジングに対する電線カバーの組付けを可能とする一方、レバーを初期位置以外の位置にセットすれば、アーム部の干渉部が干渉壁に突き当たってその組付けを阻止するため、ハウジングに電線カバーが組付けられている状態は、レバーが初期位置にセットされていることの保障となる。そして、レバーが初期位置にあるときには、アーム部のカム溝の入口が相手側ハウジングのカムピンに向けて開口しており、レバーを回動させることが可能な状態となっているため、即座に相手側ハウジングとの嵌合作業に移行できる。
【0012】
<請求項4の発明>
一般に、レバー式コネクタでは、レバーのアーム部に形成したカム溝と相手側コネクタのカムピンとを係合させた状態でレバーを回動させたときに、コネクタの嵌合抵抗によってカムピンがカム溝の内側壁を強く押圧するため、レバーのアーム部には開き方向に力が作用するようになる。しかるに、本発明では、ハウジングに開き防止壁が形成されることでレバーの拡開変形が防止されるようになっている。また、この開き防止壁は、干渉壁としての機能も有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図10によって説明する。
本実施形態のコネクタは、第1ハウジング10(本発明のハウジング)と、第1ハウジング10に組付けられる電線カバー20と、電線カバー20に装着されるレバー30と、レバー30によって第1ハウジング10と嵌合される第2ハウジング40(本発明の相手側ハウジング)とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、上下方向については、第1ハウジング10に対して電線カバー20が組付けられる側を上側とし、前後方向については、後述するように、第1ハウジング10に対して電線カバー20が正規組付け位置へ向かって移動する側を後側とする。
【0014】
図8の下図が示す第2ハウジング40は、合成樹脂材料からなり、上方へ開放されたフード部41を有し、両ハウジング10,40が嵌合する際には、フード部41が第1ハウジング10の嵌合筒部11(後述)の内周に沿って下から嵌入される。第2ハウジング40のフード部41における左右両外側面には、円形のカムピン42が突設されているとともに、カムピン42の前後両側に上下方向に延びる一対のガイドリブ43が形成されている。
【0015】
第1ハウジング10は、合成樹脂材料からなり、全体として前後方向に長い方形状をなし、図2に示すように、上下方向に貫通する複数のキャビティ12Aを有する端子収容部12を備えている。各キャビティ12A内には、端子金具(図示せず)が収容され、図3に示すように、各端子金具に固着された電線50が第1ハウジング10の上面(本発明の導出面)から束になって導出されている。また、第1ハウジング10は、端子収容部12の側壁を取り囲むようにして下方に開放された形態の嵌合筒部11を備え、その嵌合筒部11の左右両外側面には、前後一対ずつの開き防止壁13B,13Cが、嵌合筒部11の外側面と平行に且つその外側面との間にレバー30のアーム部31(後述)を収容可能な隙間を空けて設けられている。
前側および後側の各開き防止壁13B,13Cは、その上端縁にレバー30のアーム部31の外周縁形状と対応する形態の弧状部13Aを有している。そして、前側の開き防止壁13Bは、その前端縁に沿った支持部14A、および下端縁に沿った支持部14B等によって第1ハウジング10の外側面に支持され、後側の開き防止壁13は、その後端縁に沿った支持部14C、および下端縁に沿った支持部14Dによって第1ハウジング10の外側面に支持されている。
【0016】
また、第1ハウジング10の上面には、その左右両側縁に沿った前後一対のリブ15A,15Bが形成されている。このリブ15A,15Bは断面がL字形をなし、上端が内向きに突出した形態となっている。前側のリブ15Aの形成領域は、前側の開き防止壁13Bのほぼ上方の範囲であり、後側のリブ15Bの形成領域は、後側の開き防止壁13Cのほぼ上方の領域とされている。この前後両リブ15A,15Bには、前方から電線カバー20の溝21A,21Bが嵌合されるようになっている。また、嵌合筒部11における前後方向の両開き防止壁13B,13Cの間には、第2ハウジング40のカムピン42との干渉を回避するための切欠部11Aが、嵌合筒部11の下端縁に開放された態様で形成されている。この切欠部11Aの前後両縁には、両ハウジング10,40の嵌合にともなって第2ハウジング40の両ガイドリブ15が摺接するようになっており、これにより両ハウジング10,40が正対する姿勢に保持され、こじりなどが回避されるようになっている。
【0017】
そして、第1ハウジング10の上面のうち前端寄りの位置には、電線カバー20のロック部22(後述)を係止可能なロック受け部16が板厚方向に貫通して設けられている。ロック受け部16の前後の対向壁は、夫々、上向きに傾斜する第1テーパ面16A,16Bとなっており、ロック部22を密嵌可能に形成されている。
【0018】
また、図1に示す電線カバー20は、合成樹脂材料からなり、第1ハウジング10に対しその上面に被せるように組付けられ、組付け状態では、第1ハウジング10の上面から導出されている複数の電線50が電線カバー20内で後方へ向かって曲げられるとともに、電線カバー20の後面の導出口から後方へ、即ち第1ハウジング10の上面とほぼ平行な方向へ導出されるようになっている。
電線カバー20の左右両側壁には、その外側面における下端縁から外向きに開放された前後に2つずつの溝21A,21Bが、第1ハウジングのリブ15と係合可能に形成されている。電線カバー20が、正規組付け位置よりも少し前方の位置(当接位置)において第1ハウジング10の上面に当接されると、前側の溝21Aと後側の溝21Bとが、夫々、前側のリブ15Aと後側のリブ15Bの前方直近に位置し、この状態から電線カバー20を後方へ移動させると、両溝21A,21Bと両リブ15とが嵌合を開始し、この嵌合による案内作用により、電線カバー20が当接位置から正規組付け位置へスライドするようになっている。電線カバー20の左右両側壁には、レバー30を回動可能に支持するための軸部23が、その電線カバー20の側壁の前後方向略中央下端に位置して外向きに突出する形態で形成されている。また、電線カバー20の前下がりに傾斜した前面壁には、図3の上図が示すように、レバー30を回動完了位置にてロックするための係止突部24が形成されている。
【0019】
そして、電線カバー20の左右両側壁の各下端縁には、前側の溝21Aの形成領域の前端付近を基端として前方へ向けて片持ち状に延出される左右一対ずつのロック片22Aが設けられ、各ロック片22Aは、その自由端側における延出方向の前端で連結片22Bによって互いに連結されることにより、全体として門型形状をなすロック部22を構成している。ロック部22の上方には、図3に示すように、ロック部22が撓み可能なように電線カバー20の下端部を切り欠くことで撓み空間Qが形成されている。また、連結片22Bの長さ方向の中央位置には、前方外側に突き出る形態の摘み部22Cが設けられており、この摘み部22Cを持ってロック部22を持ち上げることでロック受け部16との係止を解除可能なようにしてある。
【0020】
ロック部22における連結片22Bの下面には、連結片22Bの長さ方向に沿ってロック突部22Dが突設されており、このロック突部22Dのうちロック部22の自由端側における延出方向の前面とその反対側の後面とは、第1ハウジング10の第1テーパ面16A,16Bと対応する形態で下向きに傾斜する第2テーパ面22E,22Fとなっている。ロック突部22Dの後側の第2テーパ面22Fは、電線カバー20が正規組付け位置へ移動する方向に沿って傾斜しているため、電線カバー20が正規組付け位置へ移動を開始した直後に第1ハウジング10の上面前端における角部18に突き当たっても、図5に示すように、この角部18をスムーズに乗り越え可能なようになっている。
【0021】
電線カバー20が移動する途中では、ロック部22が上方へ撓むことで電線カバー20のスライド動作を可能としており、さらにスライド動作を継続させて正規組付け位置に至らしめると、図6に示すように、ロック部22の弾性復帰にともないロック突部25がロック受け部16に嵌まり込み、もって電線カバー20が第1ハウジング10に係止される。本実施形態では、弾性復帰するロック部22の自由端の回動軌跡に沿うようにして、第1ハウジング10には前側の第1テーパ面16Aが設けられるとともに電線カバー20には前側の第2テーパ面22Eが設けられているため、ロック部22とロック受け部16との間で懸念されていた隙間の発生原因が解消され、電線カバー20の前後方向への遊動が確実に規制されるようになっている。即ち、本実施形態において、前側の第1テーパ面16Aと前側の第2テーパ面22Eとは、ともに、ガタ付きの発生を阻止するガタ詰め部として機能する。
【0022】
また、図3の上図に示すレバー30は、合成樹脂材料からなり、操作部32と、この操作部32の左右両端から板状に延出する一対のアーム部31とから構成されている。アーム部31には、軸部23に嵌合される軸受部31Aが形成されるとともに、入口をアーム部31の外周縁に開口させたカム溝33が形成されている。レバー30は、初期位置と回動完了位置との間で回動操作することが可能となっている。レバー30が初期位置にある状態では、カム溝33の入口が下向きに開口し、第1ハウジング10と第2ハウジング40とを浅く嵌合させるのにともなって第2ハウジング40のカムピン42をカム溝33の入口に迎え入れることができるようになっている。レバー30を初期位置から回動完了位置まで回動させると、カム溝33とカムピン42との係合により両ハウジング10,40が互いに引き寄せられて嵌合が進行し、回動完了位置まで回動されるとレバー30の操作部32が電線カバー20の前部の係止突部24にロックされる。
【0023】
アーム部31の外周縁側には、軸受部31Aと同心の円弧をなす周縁部34が設けられており、この周縁部34を境とした外側領域は、開き防止壁13B,13Cと第1ハウジング10との隙間に進入可能な肉薄の嵌入部35となっている。嵌入部35の延設方向の途中には、カム溝33の入口が切り欠きによって開口されている。周縁部34のうちレバー30が初期位置から回動完了位置へ向かう回動方向の後端側は、電線カバー20に組付けられる際に開き防止壁13B,13Cと干渉可能な干渉部34Aとなっており、周縁部34のうち前記回動方向の前端側は、干渉部34Aより内側へ引込むとともに干渉部34Aと段状に連続する態様の非干渉部34Bとなっている。アーム部31において干渉部34A外側領域の嵌入部35は、非干渉部34B外側領域の嵌入部35よりも幅狭に形成されることとなる。
【0024】
ここで、レバー30を初期位置にセットしておき、その状態で電線カバー20を第1ハウジング10の後面における当接位置に対して上方から組付けると、アーム部31における非干渉部34B外側領域の嵌入部35が第1ハウジング10と前壁の開き防止壁13Bとの隙間に嵌入し、且つその嵌入部35のうち前側の開き防止壁13Bの隙間に嵌入した部分は、電線カバー20が当接位置から正規組付け位置までスライドする過程において、前側の開き防止壁13Bの形成領域内のみを移動するようになっている。したがって、電線カバー20を当接位置に組付ける過程と、電線カバー20を当接位置から正規組付け位置までスライドさせる過程のいずれにおいても、アーム部31の非干渉部34Bが前側の開き防止壁13Bや支持部14A,14Bと干渉することはない。また、電線カバー20が当接位置にある状態では、図4に示すように、後側の開き防止壁13Cと第1ハウジング10との隙間には、嵌入部35は嵌入されていないが、電線カバー20が正規組付け位置に至ると、図6に示すように、非干渉部34B外側領域の嵌入部35が後側の開き防止壁13Cと第一ハウジング10との隙間に嵌入される。つまり、この状態では、嵌入部35が前後両開き防止壁13B,13Cの隙間に嵌入され、アーム部31の開きが確実に阻止されるようになっている。
【0025】
一方、図7に示すように、レバー30を初期位置以外の位置にセットした場合において、電線カバー20を第1ハウジング10の後面における当接位置に組付けようとすると、アーム部31における干渉部34A外側領域の嵌入部35が第1ハウジング10と前側の開き防止壁13Bとの隙間に嵌入するものの、組付け途中で干渉部34Aが開き防止壁13Bの弧状部13A等と突き当たるため、その嵌入深さは、上記した非干渉部34B外側領域の嵌入部35の場合よりも浅くなる。この状態で、電線カバー20は、第1ハウジング10から離間され、当接位置まで至らない。つまり、本実施形態は、レバー30を初期位置にセットしない限り、電線カバー20を第1ハウジング10に組付けることができない構成となっており、前側の開き防止壁13Bは、第1ハウジング10に対する電線カバー20の取付けを阻止する干渉壁として機能する。
なお、アーム部31には、第1弾性係止片31Bと第2弾性係止片31Cとが形成されており、各弾性係止片31B,31Cは、いずれも、レバー30の回動方向と交差する略径方向外向きに片持ち状に延出し、且つレバー30の回動中心軸と略平行な方向へ外向きに弾性撓み可能とされている。レバー30が初期位置にあり、且つ第1ハウジング10に組付けられる前の状態では、第1弾性係止片31Bが電線カバー20に設けられた第1係止部(図示せず)と係止可能となっている。また、レバー30が初期位置にあり、且つ第1ハウジング10に組付けられた後の状態では、第2弾性係止片31Cが電線カバー20に設けられた第2係止部(図示せず)と係止可能となっている。即ち、いずれの場合もレバー30が初期位置に保持されるようになっている。
【0026】
次に、本実施形態の作用について説明する。
電線カバー20を組付けるには、まずレバー30を初期位置にセットした状態として、図4に示すように、電線カバー20を第1ハウジング10に対してその後面と直交する方向に組付けて当接位置とする。これにともない、アーム部31における非干渉部34B外側領域の嵌入部35が前側の開き防止壁13と第1ハウジング10との隙間に嵌入される。次に、この当接位置の電線カバー20を後方へ向けて移動させる。すると、図5に示すように、リブ15A,15Bと溝21A,21Bとが嵌合を開始し、このリブ15A,15Bと溝21A,21Bとの嵌合により案内されつつ電線カバー20が第1ハウジング10の後面と平行にスライドし、正規組付け位置に至る。この間、ロック突部22Dは、図5に示すように、ロック片22Aを撓ませつつ第1ハウジング10の上面を摺動する。電線カバー20が正規組付け位置に至ると同時に、ロック突部22Dはロック受け部16に嵌入される。この状態で、ロック突部22Dとロック受け部16とは、図6に示すように、密嵌状態で嵌合するため、電線カバー20は、ハウジング10に対して前後方向にガタ付くことなく確実に係止される。また、アーム部31における非干渉部34B外側領域の嵌入部35は、前側の開き防止壁13Bの隙間のみに嵌入する状態から、前後双方の開き防止壁13B,13Cの隙間に嵌入する状態へと移行する。かくして、第1ハウジング10側の組付けが完了する。
【0027】
次に、第1および第2の両ハウジング10,40を嵌合させるには、図8乃至図10に示すように、まず第1ハウジング10に対して相手側となる第2ハウジング40を浅く嵌合させ、カム溝33の入口にカムピン42を嵌入させる。続いて操作部32を摘んでレバー30を回動完了位置へ向けて回動させれば、両ハウジング10,40の嵌合が完了する。
【0028】
以上のように本実施形態においては、ロック部22の自由端側における延出方向の前端に位置するロック突部22Dの前面が、所謂セミロック構造を構成するような下向きに傾斜する第2テーパ面22Eとなっており、且つ、ロック受け部16の前側の対向面が、第2テーパ面22Eと対応する形態の第1テーパ面16Aとなっているため、電線カバー20が第1ハウジング10に対して前後方向に遊動することなく確実に係止されるようになる。その結果、電線カバー20のガタ付きが抑えられる。
【0029】
また、前記両テーパ面22E,16Aが、電線カバー20が正規組付け位置へ向かう方向と逆方向へ移動させたときに、ロック部22の係止を外れ方向に誘導するような形態となっていることに起因し、第1ハウジング10から電線カバー20が離脱する懸念があるものの、電線カバー20は、レバー30によって第2ハウジング40に確実にロックされるため、両ハウジング10,40を嵌合した後では、かかる電線カバー20の離脱を確実に阻止できる。
【0030】
また、レバー30を初期位置にセットすれば、アーム部31における非干渉部34B外側領域の嵌入部35が前側の開き防止壁13Bと第1ハウジング10との隙間に嵌入され、前側の開き防止壁13Bと干渉することなく電線カバー20が第1ハウジング10に組付けられる一方、レバー30を初期位置以外の位置にセットすれば、アーム部31の干渉部34Aが前側の開き防止壁13Bに突き当たってその組付けを阻止する。つまり、第1ハウジング10に電線カバー20が組付けられている状態は、レバー30が初期位置にセットされていることの保障となる。よって、その後、相手側となる第2ハウジング40との嵌合作業に迅速に移行できる。
【0031】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0032】
(1)上記実施形態では、コネクタとしてレバー式コネクタを用いたが、レバーを有しないコネクタに適用してもよい。例えば、第1ハウジングまたは第2ハウジングのいずれか一方に、他方側へ延出されるロックアームを設けるとともに、他方に、このロックアームと係合可能な被ロック部を設けた態様であっても構わない。
【0033】
(2)ロック受け部の第1テーパ面は、前側のみで後側はテーパ面でなくてもよい。また、ロック部の第2テーパ面は、前側のみで後側はテーパ面でなくてもよい。さらに、ロック部の前側の面が第1テーパ面であれば、相手側となるロック受け部の前側の面はテーパ面でなくてもよいし、逆に、ロック受け部の前側の面が第2テーパ面であれば、相手側となるロック部の前側の面はテーパ面でなくてもよい。要は、ロック部の自由端側における延出方向の前端面とロック受け部における対向面のうち少なくともいずれか一方の面が、他方の面側へ向かって張り出すことで相互を当接可能とするガタ詰め部を構成していればよい。
【0034】
(3)ロック部が第1ハウジング側に設けられ、ロック受け部が電線カバー側に設けられていても構わない。例えば、ロック部が、第1ハウジングの上部前側で下方へ撓み可能に片持ち状に形成されるロック片と、そのロック片の自由端側で上方へ突き出る形態のロック突部とからなり、ロック受け部が、電線カバー側にてロック部と対応するように形成されていてもよい。
(4)リブを電線カバーに設けるとともに、溝を第1ハウジングに設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のコネクタに係る電線カバーの底面図
【図2】第1ハウジングの平面図
【図3】電線カバーが第1ハウジングに組付けられる前の状態を示す側面図
【図4】電線カバーが当接位置に組付けられた状態を示す側面図
【図5】電線カバーが正規組付け位置へ移動する途中の状態を示す側面図
【図6】電線カバーが正規組付け位置に達した状態を示す要部破断した側面図
【図7】レバーが初期位置以外の位置にあるときに組付けようとした状態を示す側面図
【図8】両ハウジングが嵌合する前の状態を示す側面図
【図9】両ハウジングが嵌合する途中の状態を示す側面図
【図10】両ハウジングが嵌合した状態を示す側面図
【符号の説明】
10…第1ハウジング(ハウジング)
13B…前側の開き防止壁
13C…後側の開き防止壁
16…ロック受け部
16A…第1テーパ面
20…電線カバー
22…ロック部
22D…ロック突部
22E…第2テーパ面
30…レバー
31…アーム部
32…操作部
33…カム溝
40…第2ハウジング(相手側ハウジング)
42…カムピン

Claims (4)

  1. 電線の導出面を有するハウジングと、前記導出面を覆うようにして前記ハウジングに組付けられる電線カバーとを備えたコネクタであって、
    前記電線カバーは、前記導出面に沿う方向へスライドされることにより、前記導出面を覆う正規組付け位置にて係止可能とされているものにおいて、
    前記電線カバーまたは前記ハウジングのいずれか一方には、片持ち状に延出された撓み可能なロック部が設けられるとともに、他方には、前記ロック部と嵌合可能なロック受け部が設けられ、
    前記電線カバーが前記正規組付け位置へ向かう途中では、前記ロック部が弾性変形しつつ前記電線カバーのスライド動作を許容し、前記電線カバーが正規組付け位置に至ると、前記ロック部が弾性復帰して前記ロック受け部に係止可能とされており、
    前記ロック部の自由端側における延出方向の前端面と前記ロック受け部の対向面のうち少なくともいずれか一方の面には、他方の面側へ向かって張り出すことで相互を当接させるガタ詰め部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記ガタ詰め部は、前記電線カバーが前記正規組付け位置へ向かう方向と逆方向へ移動させたときに、前記ロック部の係止を外れ方向に誘導するテーパ面よりなり、
    前記電線レバーには、操作部の両端から一対のアーム部を延出させることで相手側ハウジングと係合可能なレバーが回動可能に取り付けられ、前記相手側ハウジングおよび前記ハウジングの両ハウジングの嵌合に際しては、前記レバーを前記アーム部のカム溝の入口が前記相手側ハウジングのカムピンに向けて開口する初期位置として前記相手側ハウジングと係合させ、その状態から前記レバーを回動完了位置へ向けて回動操作することにより前記レバーと前記相手側ハウジングとの間のカム作用によって前記両ハウジングを互いに引き寄せて正規嵌合状態とするようになっていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記ハウジングの外側面には、前記電線カバーが組付けられる際に前記アーム部の周縁部と干渉可能な干渉壁が設けられ、
    前記アーム部の周縁部には、干渉部と、この干渉部より内側へ引込んだ位置に非干渉部が設けられており、
    前記レバーが前記初期位置以外の位置にあるときには、前記干渉部が前記干渉壁に突き当たることで前記ハウジングに対する前記電線カバーの取付けを阻止する一方、前記レバーが前記初期位置にあるときには、前記非干渉部が前記干渉壁を受け入れることで前記ハウジングに対する前記電線カバーの取付けを可能としていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記干渉壁は、前記ハウジングの外周面に隙間を保有しつつ形成され、レバー操作時に前記アーム部の拡開を規制可能な開き防止壁として構成されていることを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
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