JP2004200005A - 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 Download PDF

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崇行 小笠原
Hiroyuki Doi
洋幸 土井
Ichiro Yokozeki
一郎 横関
Manabu Takaya
学 貴家
Toshiya Suzuki
俊也 鈴木
Takaaki Tanaka
貴章 田中
Shohei Maeda
祥平 前田
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Abstract

【課題】漏れ電流を規格内に収め、かつ、コモンモードノイズによる誤動作の発生を抑制した誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】誘導加熱ローラ装置は、誘導コイル1と、誘導コイル1に磁気結合して電磁誘導により加熱され、かつ、接地されるとともに、回転可能に支持される中空の加熱ローラ2と、誘導コイル1に並列接続され、かつ、誘導コイル1の近傍に配設された中点接地の力率改善コンデンサ3と、誘導コイル1から離間した位置に配設された高周波電源4とを具備している。
誘導コイル1と加熱ローラ2との間に形成される分布容量Csを通じて流れる漏れ電流が力率改善コンデンサ3を経由して高周波電源4に回生されるので、誘導加熱ローラ装置から外部へ流出しない。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トナー画像を熱定着するために、従来からハロゲン電球を熱源として用いた加熱ローラが用いられているが、ウオームアップ時間が長くなったり、熱容量が不足したりするという問題がある。そこで、誘導加熱方式を導入してこの問題を解決しようと開発が行われている。
【0003】
誘導コイルに空芯トランス結合し、かつ、回転可能に支持される中空構造からなる加熱ローラの2次側抵抗値を2次リアクタンスにほぼ等しい閉回路に形成することにより、誘導コイルから加熱ローラへの電力伝達効率が高くなり、加熱ローラを効率よく加熱できる著しい効果が得られるトランス結合形の誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置が本発明者らによりなされている(特許文献1参照。)。この発明により加熱ローラの誘導加熱の省電力を図るとともに、熱定着を高速化することが容易になった。
【0004】
上記の誘導コイルは、加熱ローラの内部に配置されている関係で、作動中高温になる。したがって、整合回路および高周波電源を誘導コイルに接近して配置しようとすると、整合回路および高周波電源の耐熱グレードを高くするか、整合回路および高周波電源を加熱ローラおよび誘導コイルから遮熱する必要があるので、コストアップを招くという問題がある。また、耐熱グレードを高くすると、整合回路や高周波電源が大形化してしまい、定着装置延いては定着装置を組み込む画像形成装置が大形化するという問題もある。
【0005】
そこで、上述の問題を回避するために、高周波電源および整合回路を誘導コイルから離間した位置に配置し、整合回路と誘導コイルとの間を高周波伝送路で接続することが考えられる。
【0006】
ところが、誘導コイルと加熱ローラとの間の結合係数は、一般的に小さいため、誘導電流に流れる電流の力率が小さくなり、高周波伝送路を通流する高周波のVAが大きくなる。加えて、整合回路と誘導コイルとの間に介在する高周波伝送路の配線インダクタンスを無視できなくなり、そのため誘導コイルに流れる電流の力率がさらに低下してしまう。そのため、高周波伝送路の線径がその分大きくなったり、高周波伝送路の耐熱グレードを大きくする必要が生じたりするため、高周波伝送路が高価になってしまう。また、高周波伝送路のVAが大きくなると、高周波伝送路から周囲に輻射される放射ノイズが増大して周囲に配置される電子回路に誤動作を生じさやすくなる。
【0007】
これに対して、本発明者らは、誘導コイル、これに磁気結合して電磁誘導により加熱される加熱ローラ、誘導コイルに接近して配設した力率改善手段、高周波電源、高周波伝送路および整合回路を具備した誘導コイル装置の発明をなし、当該発明は特願2002−14732号として特許出願されている。この発明によれば、特許文献1の発明などの誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置の実施において、高周波伝送路のVAを低減するとともに、高周波伝送路から周囲に輻射される放射ノイズが低減し、前記の問題が解決する。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−222688号公報(請求の範囲)
【発明が解決しようとする課題】
ところが、誘導コイルから加熱ローラへの電力伝達効率を高くするためには、両者間の磁気結合を密にする必要があり、両者間の距離をなるべく小さくすると、両者間に比較的大きな分布容量が存在してしまう。この分布容量は、一例として数十pF以上になる。そして、誘導コイルに供給する高周波電力の周波数が数百kHz以上であり、しかも誘導コイルに印加される高周波電圧が数百V以上であると、上記分布容量を介して流れる漏れ電流が大きくなり、誘導加熱ローラ装置を定着装置として組み込む画像形成装置の漏れ電流規格をオーバーする。
【0009】
また、上記漏れ電流は、コモンモードノイズとなって誘導加熱ローラ装置や画像形成装置の誤動作の原因となる。
【0010】
本発明は、漏れ電流を規格内に収め、かつ、コモンモードノイズによる誤動作の発生を抑制した誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、高周波伝送路の線径を小さくし、高周波伝送路から輻射される放射ノイズを低減するとともに、漏れ電流を規格内に収め、かつ、コモンモードノイズによる誤動作の発生を抑制した誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置を提供することを他の目的とする。
【0012】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の誘導加熱ローラ装置は、誘導コイルと;誘導コイルに磁気結合して電磁誘導により加熱され、かつ、接地されるとともに、回転可能に支持される中空の加熱ローラと;誘導コイルに並列接続され、かつ、誘導コイルの近傍に配設された中点接地の力率改善コンデンサと;誘導コイルを付勢する高周波電源と;を具備していることを特徴としている。
【0013】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0014】
<誘導コイルについて> 誘導コイルは、後述する高周波電源から直接または高周波伝送路を経由して付勢すなわち励磁されるとともに、後述する中空の加熱ローラの内部に挿入されて、誘導コイルが1次コイルとなって加熱ローラと磁気結合、例えば空芯トランス結合を行うが、回転する加熱コイルに対して静止していてもよいし、加熱ローラと一緒に、または別に回転してもよい。なお、回転する場合には、高周波電源と誘導コイルとの間に回転集電機構を介在すればよい。また、「空芯トランス結合」とは、完全な空芯のトランス結合だけでなく、実質的に空芯とみなせるトランス結合の場合を含む意味である。しかし、要すれば、渦電流損加熱方式の電磁結合であってもよい。
【0015】
また、誘導コイルは、これを支持するために後述するコイルボビンを備えていることができる。しかし、コイルボビンに代えて合成樹脂やガラス質材により誘導コイルを直接成形ないし接着することによって、複数の誘導コイルを所定形状に維持するように構成することもできる。
【0016】
さらに、誘導コイルは、単一または複数であることを許容する。単一の場合には、加熱ローラのほぼ中央位置に位置するように配設することができる。複数の1次コイルを用いる場合には、それらを加熱コイルの軸方向に分散して配設することができる。そして、各誘導コイルを高周波電源に対して並列接続することができる。しかし、要すれば、複数の誘導コイルを直列接続するようにしてもよい。
【0017】
<加熱ローラについて> 加熱ローラは、接地状態で用いられる閉回路を形成した2次コイルを備えていて、この2次コイルが誘導コイルと磁気結合、例えば空芯トランス結合する。後者の場合、閉回路の2次側抵抗値は、2次コイルの2次リアクタンスとほぼ等しい値を有している。なお、2次側抵抗値と2次リアクタンスとが「ほぼ等しい」とは、2次側抵抗値をRaとし、2次リアクタンスをXaとし、かつ、α=Ra/Xaとしたとき、数式1を満足する範囲とする。なお、数式条件を規定する理由については本発明者によりなされた特許文献1に開示されている。また、2次側抵抗値は、測定により求めることが可能である。2次リアクタンスは、計算により求めることが可能である。さらに、αは、好適には0.25〜4倍の範囲、最適には0.5〜2倍の範囲である。
【0018】
【数1】
0.1<α<10
また、加熱ローラは、2次コイルを単一または複数配設することができる。複数の2次コイルを配設する場合、それらを加熱ローラの軸方向に分散して配設することが望ましい。2次コイルを支持するために、絶縁性物質からなるローラ基体を用いることができる。そして、ローラ基体の外面、内面またはローラ基体の内部に2次コイルを配設することができる。
【0019】
さらに、2次コイルを導体層、導電線および導電板などの導体を持って形成することができる。導体層は、所望の2次側抵抗値を得るために、以下の材料および製造方法を採用することができる。厚膜形成法(塗布+焼成)により形成する場合には、Ag、Ag+Pd、Au、Pt、RuOおよびCからなるグループから選択した材料を用いるのがよい。塗布方法としては、スクリーン印刷法、ロールコーター法およびスプレー法などを用いることができる。これに対して、めっき、蒸着またはスパッタリング法により形成する場合には、Au、Ag、NiおよびCu+(Au、Ag)のグループから選択した材料を用いるのがよい。導電線および導電板は、銅およびアルミニウムなどを用いることができる。
【0020】
次に、より一層実際的な加熱ローラを得るために、必要に応じて以下の構成を付加することが許容される。
【0021】
1.ローラ基体 2次コイルを支持するために、絶縁性物質からなるローラ基体を用いることができる。この場合、2次コイルは、ローラ基体の外面、内面または内部に配設することができる。絶縁性のローラ基体は、セラミックスまたはガラスを用いて形成することができる。そして、ローラ基体の耐熱性、強い衝撃性および機械的強度などを考慮して、例えば以下の材料を用いることができる。セラミックスとしては、例えばアルミナ、ムライト、窒化アルミニウムおよび窒化ケイ素などである。ガラスとしては、例えば結晶化ガラス、石英ガラスおよびパイレックス(登録商標)などである。
【0022】
2.熱拡散層 熱拡散層は、加熱ローラの軸方向における温度の均整度を向上するための手段として、必要に応じて導体層の上側に配設することができる。このために、熱拡散層は、加熱ローラの軸方向への熱伝導が良好な物質を用いるのがよい。熱伝導率の高い物質は、Cu、Al、Au、AgおよびPtなど導電率の高い金属に多く見られる。しかし、熱拡散層は、導体層の材料に対して同等以上の熱伝導率を有していればよい。したがって、熱拡散層は、導体層と同一材料であってもよい。
【0023】
また、熱拡散層が導電性物質からなる場合、導体層と導電的に接触していてもよいが、絶縁膜を介して配設することにより、放射ノイズの輻射を遮断する作用をも奏する。なお、高周波磁界は、熱拡散層まで作用しないので、熱拡散層には発熱に寄与するほどの2次電流は誘起されない。
【0024】
3.保護層 保護層は、加熱ローラの機械的保護および電気絶縁、あるいは弾性接触性またはトナー離れ性向上のために、必要に応じて配設することができる。前者のための保護層の構成材料としては、ガラスを、また後者のための保護層の構成材料としては合成樹脂を、それぞれ用いることができる。ガラスとしては、ホウケイ酸亜鉛系ガラス、ホウケイ酸鉛系ガラス、ホウケイ酸系ガラスおよびアルミノシリケート系ガラスからなるグループの中から選択して用いることができる。また、後者としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポリアミド+フッ素樹脂からなるグループの中から選択して用いることができる。なお、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポリアミド+フッ素樹脂の場合、フッ素樹脂が外側に配設される。
【0025】
4.加熱ローラの形状 所望により加熱ローラにクラウンを形成することができる。クラウンとしては、鼓形および樽形のいずれであってもよい。
【0026】
5.加熱ローラの回転機構 加熱ローラを回転するための機構は、既知の構成を適宜選択して採用することができる。なお、トナー画像を熱定着する場合には、加熱ローラと正対して加圧ローラを配設して、両ローラの間をトナー画像が形成された記録媒体が通過する際に加熱されてトナーが記録媒体に融着するように構成することができる。
【0027】
<力率改善コンデンサについて> 力率改善コンデンサは、高周波電源から供給される高周波電流の力率を高く、好ましくは0.85以上にする手段であるとともに、中点接地の接続構造を有していて、後述するように分布容量による漏れ電流の回生回路を提供する。誘導コイルのリアクタンスは、インダクタンスが主体であるから、誘導コイルに力率改善コンデンサによるキャパシタンスを並列接続することにより、負荷のリアクタンスを低減させて力率を向上させることができる。キャパシタンスは、高周波伝送路の終端側において、誘導コイルの近傍位置にコンデンサを並列接続することにより、高周波伝送路に流れる高周波電流のVAが低減する。
【0028】
力率改善コンデンサの接続位置は、誘導コイルの近傍に配設されるのであれば、加熱ローラの外側および内部のいずれであってもよい。なお、「誘導コイルの近傍」とは、力率改善コンデンサが加熱ローラの外部で、かつ、加熱ローラの端部からの配線長が50mm以下の位置に配設されていることを意味する。また、加熱ローラの内部に力率改善コンデンサを配設する場合、周囲温度が高くなるので、耐熱グレードの高いセラミックスコンデンサを用いるのがよい。
【0029】
また、力率改善コンデンサは、中点接地の構造を有しているので、一般的には直列接続した一対のコンデンサからなる。そして、直列接続の両端が誘導コイルの両端に接続し、中点が接地される。なお、本発明において、「接地」とは、安定電位になっていることを意味する。
【0030】
さらに、力率改善コンデンサは、所望により加熱ローラの内部に収納された状態で配設することができる。しかし、加熱ローラの外部に位置するように配設されていてもよい。また、力率改善コンデンサは、加熱ローラの内外いずれであっても、コイルボビンに凹窪部を形成して、その内部に配設することもできる。
【0031】
<高周波電源について> 高周波電源は、誘導コイルを付勢する手段であり、誘導コイルを付勢する手段であり、その出力の周波数が基本的に限定されるものではないが、誘導コイルおよび加熱ローラが空芯トランス結合方式の場合は、100kHz以上、好適には1MHz以上の高周波を出力するように構成されていると都合がよい。なぜなら、100kHz以上の高周波にすることにより、導誘コイルのQを大きくして電力伝達効率をより一層高くすることが可能になるからである。電力伝達効率が高くなると、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることができる。しかし、実際的には15MHz以下の周波数にすることにより、放射ノイズの問題をなるべく回避しやすくすることができる。なお、適合する能動素子(たとえば、後述するようにMOSFETを用いることができる。)の経済性および高周波ノイズ抑制の容易性などの観点からは、好適には1〜4MHzである。また、本発明は、誘導コイルおよび加熱ローラが渦電流結合方式であってもよいが、その場合には、20〜100kHzの範囲の周波数が好適である。
【0032】
また、高周波を発生させるには、直流または低周波交流を直接または間接的に半導体スイッチ素子などの能動素子を用いて高周波に変換するのが実際的である。低周波交流から高周波電力を得るには、整流手段を用いていったん低周波交流を直流に変換するのがよい。直流は、平滑回路を用いて形成した平滑化直流でもよいし、非平滑直流であってもよい。直流を高周波に変換するには、増幅器およびインバータなどの回路要素を用いることができる。増幅器としては、例えば電力変換効率の高いE級増幅器などを用いることができる。また、ハーフブリッジ形インバータなどを用いることもできる。さらに、能動素子としては、高周波特性に優れているMOSFETが好適である。複数の高周波電源回路を並列的に接続して、各高周波電源回路の高周波出力を合成してから誘導コイルに印加するように構成することができる。これにより、所望の電力でありながら各高周波電源回路の出力を小さくてよいから、能動素子にMOSFETを用いて、廉価に効率よく高周波を発生することができる。
【0033】
さらに、高周波電源の出力の周波数を可変に構成することにより、各誘導コイルに投入される電力を個別的に制御することが可能になる。また、要すれば、例えば起動時の投入電力を通常運転時のそれより大きくして、急速加熱を行うように構成することができる。
【0034】
さらにまた、高周波電源は、複数の誘導コイルに対して共通にすることができる。これにより、各誘導コイルに投入される電力を個別的に制御することが可能になる。しかし、要すれば、周波数可変の高周波電源を各誘導コイルに対して個別に配設することもできる。
【0035】
さらにまた、要すれば、例えば起動時の投入電力を通常運転時のそれより大きくして、急速加熱を行うように構成することができる。
【0036】
<本発明のその他の構成について> 本発明の必須構成要件ではないが、本発明の実施に際して、所望により以下の構成を選択的に付加することにより、性能が向上したり、機能が増加したりするので、さらに効果的な誘導加熱ローラ装置を得ることができる。
【0037】
1.高周波伝送路 高周波伝送路は、高周波電源から発生する高周波電力を、所要により整合回路を経由して、高周波電源および整合回路から離間した位置にある誘導コイルに供給するための伝送手段をいう。高周波伝送路の長さは、100mm以上であればよい。もちろん、必要なければ用いなくてもよい。
【0038】
2.整合回路 整合回路は、高周波電源の内部インピーダンスと負荷インピーダンスとが異なっている場合に、両者の間に介在してインピーダンス変換を行って両者のインピーダンスを整合させることにより、電力伝達効率を高くするための回路手段をいう。
【0039】
3.コイルボビン コイルボビンは、誘導コイルを所定の形状および配設位置を所定に維持するために、誘電体損失がなるべく少なくて、耐熱性に優れた材料を用いて製作したコイルボビンを用いて誘導コイルを支持することができる。
【0040】
コイルボビンには、整列巻の状態で誘導コイルを支持するための巻溝を形成することができる。また、コイルボビンを中空にして内部に誘導コイルに接続する高周波伝送路を通線するように構成したり、力率改善コンデンサを収納したりすることができる。
【0041】
4.ウオームアップ制御 起動すなわち給電開始後のウオームアップ期間中、加熱ローラが通常運転時におけるより低い回転数で回転するか、回転しないように制御することができる。
【0042】
5.加熱ローラの温度制御 加熱ローラの温度を所定範囲内で一定たとえば200℃に維持にするために、加熱ローラの表面に感熱素子を導熱的に接触させることができる。そして、感熱素子を温度制御回路に接続する。感熱素子としては、負温度特性を有するサーミスタや正温度特性を有する非直線抵抗素子を用いることができる。
【0043】
<本発明の作用について> 本発明においては、上述した構成を具備していて、力率改善コンデンサが中点接地構造であるため、力率改善コンデンサが誘導コイルと加熱ローラとの間に存在する分布容量から通流する漏れ電流を高周波電源に回生させるための帰還路を提供する。すなわち、力率改善コンデンサを中点接地することにより、その力率改善作用を維持しながら、分布容量を経由して加熱ローラや誘導コイルから漏れる非平衡の漏れ電流を、力率改善コンデンサの接地点から力率改善コンデンサを経由して高周波電源に回生させることができる。これにより、漏れ電流が誘導コイルおよび加熱ローラ近傍から外部へ漏れ出て、コモンモードノイズとなるのを阻止することができる。その結果、誘導加熱装置や画像形成装置などの誤動作が防止される。
【0044】
また、負荷の誘導コイルの近傍位置で誘導コイルに力率改善コンデンサを並列接続しているので、負荷のリアクタンスが減少して、高周波電源から流れる高周波電流の力率が改善されて高くなり、高周波電源および誘導コイルの間に介在する電路とのVAが低減する。そのため、電路の電流容量を小さくできるので、細い導電線を用いてこれらの部材を構成することが可能になり、したがってコストダウンを図るとともに、配線引き回し作業が容易になる。また、電路に流れる高周波電流が小さくなるので、電路から輻射される放射ノイズも低減する。
【0045】
請求項2の発明の誘導加熱ローラ装置は、誘導コイルと;誘導コイルに磁気結合して電磁誘導により加熱され、かつ、接地されるとともに、回転可能に支持される中空の加熱ローラと;誘導コイルに並列接続され、かつ、誘導コイルの近傍に配設された中点接地の力率改善コンデンサと;誘導コイルを付勢する高周波電源と;高周波電源および誘導コイルの間を接続する高周波伝送路と;高周波電源および高周波伝送路の間に介在するとともに、高周波電源に接近して配設された整合回路と;を具備していることを特徴としている。
【0046】
<高周波伝送路について> 本発明において、「高周波伝送路」とは、高周波電源から発生する高周波電力を、所要により整合回路を経由して、誘導コイルに供給するための伝送手段をいい、平行2本線、同軸線路および導波管などを含む概念である。したがって、高周波伝送路は、互いに離間した高周波電源と、所要により整合回路を経由して、誘導コイルとの間に介在して、それらの間を電気的に接続する。また、高周波伝送路は、加熱ローラの内部においては、誘導コイルの内面または外面に接近した位置に配置するのがよい。平行2本線からなる高周波伝送路を誘導コイルの内部に通線する場合、高周波伝送路が誘導コイルの中心軸に近いと、高周波伝送路と鎖交する磁束が多くなるために、内部に渦流損が生じて電力伝達効率が低下するので、好ましくない。これに対して、上記のように構成することにより、高周波伝送路と鎖交する磁束が少なくなるので、電力伝達効率の低下が相対的に抑制される。
【0047】
<整合回路について> 整合回路は、その回路構成が特段限定されるものではなく、既知の各種回路構成を適宜選択して採用することができる。しかし、整合回路から見ると、負荷は高周波伝送路および誘導コイルを含むので、必ずしも誘導コイルと高周波電源とが整合されるものではない。
【0048】
<本発明の作用について> 本発明においては、請求項1の作用に加えて、高周波伝送路および整合回路に流れる高周波電流の力率が改善されて高くなり、高周波伝送路および整合回路のVAが低減する。そのため、高周波伝送路および整合回路の電流容量を小さくできるので、高周波伝送路には細い電線を用いることが可能になり、また整合回路には電流容量の小さな回路部品を用いることができ、いずれもコストダウンを図るとともに、高周波伝送路の配線引き回し作業が容易になる。
【0049】
また、高周波伝送路に流れる高周波電流が小さくなるので、高周波伝送路から輻射される放射ノイズが低減する。
【0050】
請求項3の発明の定着装置は、加圧ローラを備えた定着装置本体と;定着装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設された請求項1または2記載の誘導加熱ローラ装置と;を具備していることを特徴としている。
【0051】
本発明において、「定着装置本体」とは、定着装置から誘導加熱装置または誘導加熱ローラ装置における加熱ローラを除去した残余の部分をいう。
【0052】
加圧ローラと加熱ローラとは、直接圧接してもよいが、要すれば搬送シートなどを介して間接的に圧接してもよい。なお、搬送シートは、無端またはロール状であってもよい。
【0053】
また、本発明においては、加熱ローラを用いて被加熱体を加熱する際に、加熱ローラが直接被加熱体に当接するように構成することができるが、要すれば両者の間に搬送シートが介在するように構成することができる。この場合、搬送シートは、無端状またはロール状の形態をとることが許容される。搬送シートを用いることにより、被加熱体の加熱と搬送をスムーズに行うことが可能になる。
【0054】
そうして、本発明においては、トナー画像が形成された記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとの間に挟んで搬送しながらトナー画像を定着することができる。
【0055】
請求項4の発明の画像形成装置は、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置本体と;画像形成装置本体に配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項3記載の定着装置と;を具備していることを特徴としている。
【0056】
本発明において、「画像形成装置本体」とは、画像形成装置から定着装置を除いた残余の部分をいう。また、画像形成手段は、記録媒体に間接方式または直接方式により画像情報を形成する画像を形成する手段である。なお、「間接方式」とは、転写によって画像を形成する方式をいう。
【0057】
画像形成装置としては、たとえば電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリなどが該当する。
【0058】
記録媒体としては、たとえば転写材シート、印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シートなどが該当する。
【0059】
そうして、本発明においては、請求項1または2の構成を備えた誘導加熱ローラ装置を備えて、ウオームアップ時間の短い画像形成装置にすることができる。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0061】
図1ないし図4は、本発明の誘導加熱ローラ装置における第1の実施の形態を示し、図1は全体を概念的に説明する回路ブロック図、図2は誘導コイルおよび加熱ローラの一部切欠要部中央縦断面正面図、図3は図2のA−A´線に沿う断面図、図4は高周波電源および整合回路の回路図である。
【0062】
本実施の形態において、誘導コイル装置は、誘導コイル1、加熱ローラ2、力率改善コンデンサ3、高周波電源4、高周波伝送路5、整合回路6、コイルボビン7および回転機構8を具備して構成されている。以下、上記の構成要素ごとに説明する。
【0063】
<誘導コイル1> 誘導コイル1は、図2および図3に示すように、後述するコイルボビン7に巻装されているとともに、後述する高周波伝送路6の終端に並列接続している。また、誘導コイル1は、図3に示すように、それぞれ後述する配線対1a、1b間に並列接続されている。
【0064】
<加熱ローラ2> 加熱ローラ2は、図2および図3に示すように、ローラ基体2a、2次コイル2bおよび保護層2cを備えて構成されているとともに、後述する回転機構8により回転駆動される。ローラ基体2aは、アルミナセラミックス製の円柱体からなり、たとえば長さ300mm、厚み3mmである。2次コイル2bは、Cuの蒸着膜からなるフィルム状をなした円筒状の1ターンコイルからなり、ローラ基体2aの外面において、軸方向の有効長のほぼ全体にわたって配設されている。そして、2次コイル2bの厚みは、加熱ローラ2の周回方向における2次側抵抗rの値が2次リアクタンスとほぼ同じ値の1Ωになるように設定されている。保護層2bは、フッ素樹脂からなり、2次コイル2bの外面を被覆して形成されている。
【0065】
<力率改善コンデンサ3について> 力率改善コンデンサ3は、直列接続され、かつ、直列接続の中点が接地された一対のセラミックスコンデンサ3a、3bからなる。そして、図1および図4に示すように、後述する高周波伝送路5の終端において、誘導コイル1に並列接続されることになる。また、力率改善コンデンサ3は、図2および図3に示すように、コイルボビン7の凹窪部7cに収納されている。
【0066】
さらに詳細に説明すれば、図2および図3において、直列接続された一対のセラミックスコンデンサ3a、3bから導出された3本のリード線lw1、lw2、lw3は以下のように接続されている。すなわち、リード線lw1は、配線対1aに接続している。リード線lw2は、挿通孔7d内に挿通されて配線対1bに接続している。リード線lw3は、挿通孔7e内に挿通されて配線対1cに接続している。なお、リード線lw1、lw2は、高周波伝送路5に接続し、リード線lw3は、接地される。
【0067】
<高周波電源4について> 高周波電源4は、図1では概略を示し、また図4に詳細を示すように、低周波交流電源4a、直流電源部4bおよび高周波発生部4cから構成されている。なお、図4において、LCは負荷回路を示す。
【0068】
低周波交流電源4aは、例えば100V商用交流電源からなる。
【0069】
直流電源部4bは、整流回路からなり、入力端が低周波交流電源4aに接続し、低周波交流電圧を非平滑直流電圧に変換して、その直流出力端から出力する。
【0070】
高周波発生部4cは、高周波フィルタHFF、高周波発振器OSC、駆動回路DC、ハーフブリッジ形インバータ主回路HBIにより構成されている。高周波フィルタHFFは、両線路にそれぞれ直列の一対のインダクタL1、L2および一対のインダクタL1、L2の前後で両線路間に接続された一対のコンデンサC1、C2からなり、後述する直流電源部4bおよびハーフブリッジ形インバータ主回路HBIの間に介在して、高周波が低周波交流電源4a側へ流出するのを阻止する。高周波発振器OSCは、所定周波数の高周波信号を発生して、駆動回路DCに入力する。駆動回路DCは、プリアンプからなり、高周波発振器OSCから送出された高周波信号を増幅して駆動信号を出力する。ハーフブリッジ形インバータ主回路HBIは、後述する直流電源部4bの出力端間に直列接続され、駆動回路DCの駆動信号により励振されて交互にスイッチングする一対のMOSFETQ1、Q2および一対のMOSFETQ1、Q2に並列接続されたコンデンサC3、C4からなり、直流電源部4bの直流出力をほぼ矩形波の高周波に変換する。コンデンサC3、C4は、インバータ動作中に高周波バイパス作用を行う。
【0071】
負荷回路LCは、直流カットコンデンサC5、インダクタL3、整合回路6および力率改善コンデンサ3(図1に示す。)の総称として、図4において用いている用語である。直流カットコンデンサC5は、一対のMOSFETQ1、Q2を介して直流電源部4b側から直流成分が負荷回路LCに流入するのを阻止する。インダクタL3、整合回路6および力率改善コンデンサ3は、直列共振回路を形成して、誘導コイル1の両端に印加される高周波電圧を正弦波に波形整形する。波形整形された高周波電圧によって誘導コイル1は付勢される。
【0072】
<高周波伝送路5について> 高周波伝送路5は、平行2本線からなり、後述する整合回路6と誘導コイル1との間を接続し、かつ、終端において力率改善コンデンサ3が接続している。なお、高周波電源4および整合回路6は、高周波伝送路5を経由して誘導コイル1の熱的干渉を受けないように離間した位置に配置されている。
【0073】
<整合回路6について> 整合回路6は、高周波伝送路5に対して直列なコンデンサ6aおよび並列的なコンデンサ6bからなるインピーダンス変換回路であり、高周波電源4の内部インピーダンスと高周波伝送路5の始端から見た負荷側のインピーダンスとを平衡させる。
【0074】
<コイルボビン7> コイルボビン7は、図2および図3に示すように、外周に誘導コイル1を整列巻きする巻溝7a、外周の一部に軸方向に延在する配線溝7b、外周の配線溝7bに開口する凹窪部7c、挿通孔7d、7eおよび片持ち支持部7fを備えている。凹窪部7cは、コイルボビン7の一部を刳り貫いて形成されていて、後述する力率改善コンデンサ3をその内部に収納する。挿通孔7d、7eは、凹窪部7cと配線溝7bとの間を連通していて、その内部に力率改善コンデンサ3のリード線lw2、lw3を挿通する。片持ち支持部7fは、コイルボビン7を片持ち支持する。
【0075】
<回転機構8> 回転機構8は、加熱ローラ2を回転させるための機構であって、以下のように構成されている。すなわち、図2に示すように、第1の端部部材8a、第2の端部部材8b、一対の軸受8c、8c、ベベルギア8d、スプラインギア8eおよびモータ8fを備えて構成されている。第1の端部部材8aは、キャップ部8a1、駆動軸8a2および尖端部8a3からなる。キャップ部8a1は、加熱ローラ2の図2において左端に外側から嵌合するとともに、図示を省略している押しねじを用いて加熱ローラ2に固定することによって、加熱ローラ2の左端を支持している。駆動軸8a2は、キャップ部8a1の外面の中央部から外方へ突出している。尖端部8a3は、キャップ部8a1の内面の中央部からキャップ部8a1の内方へ突出している。第2の端部部材8bは、リング部8b1からなる。リング部8b1は、加熱ローラ2の図2において右端に外側から嵌合するとともに、図示を省略している押しねじを用いて加熱ローラ2に固定することによって、加熱ローラ2の右端を支持している。一対の軸受8c、8cの一方は、第1の端部部材8aにおけるキャップ部8a1の外面を回転自在に支持する。また、他方は、第2の端部部材8bの外面を回転自在に支持する。したがって、加熱ローラ2は、その両端に固定した第1および第2の端部部材8a、8bと、一対の軸受8c、8cとにより回転自在に支持されている。ベベルギア8dは、第1の端板8aの駆動軸8a1に装着されている。スプラインギア8eは、ベベルギア8dに噛合している。モータ8fは、そのロータ軸がスプラインギア8eに直結している。
【0076】
<誘導加熱ローラ装置の動作について> 高周波電源4においては、低周波交流電源4aの低周波交流電圧が、直流電源部4bにより直流電圧に変換され、さらに高周波発生部4cで高周波電力に変換されて出力される。高周波電力は、整合回路6でインピーダンス変換されて高周波伝送路5に送出される。
【0077】
高周波伝送路5の終端には、静止状態の誘導コイル1および力率改善コンデンサ3が並列接続しているため、高周波伝送路5を流れる高周波電流の力率が高くなり、誘導コイル1に供給される高周波電力が同じあっても高周波伝送路5に流れる高周波電流が小さくなる。
【0078】
誘導コイル1に高周波電圧が印加されると、これらに電磁結合している加熱ローラ2の2次コイル2bに2次電圧が誘起され、加熱ローラ2の周回方向に2次電流が発生し、抵抗発熱により加熱ローラ2が所要に加熱される。
【0079】
また、力率改善コンデンサ3は、中点接地構造であるため、図1に示すように、誘導コイル1と加熱ローラ2との間の分布容量Csを経由して生じ、接地へ流れる漏れ電流が接地からリード線lw3、セラミックスコンデンサ3aまたは3bおよびリード線lw2またはlw3を経由して、再び高周波伝送路5に流入して高周波電源4に回生される。そして、力率改善コンデンサ3は、誘導コイル1の近傍に配設されているので、結局、漏れ電流は誘導コイルの近傍から高周波電源4へと回生されるため、誘導加熱装置から外部へは流出しない。
【0080】
図5は、本発明の定着装置における一実施の形態を示す縦断面図である。図において、21は誘導加熱ローラ装置、22は加圧ローラ、23は記録媒体、24はトナー、25は架台である。
【0081】
誘導加熱ローラ装置21は、図1ないし図4に示す実施の形態も用いることができる。
【0082】
加圧ローラ22は、誘導加熱ローラ装置21の加熱ローラTRと圧接関係を有して配設されており、両者の間に記録媒体23を狭圧しながら搬送する。
【0083】
記録媒体23は、その表面にトナー24が付着することにより、画像が形成される。
【0084】
架台25は、以上の各構成要素(記録媒体23を除く。)を所定の位置関係に装架している。
【0085】
そうして、定着装置は、トナー24が付着して画像を形成している記録媒体23が誘導加熱ローラ装置21の加熱ローラTRと加圧ローラ22との間に挿入されて搬送されるとともに、加熱ローラTRの熱を受けてトナー24が加熱されて溶融し、熱定着が行われる。
【0086】
図6は、本発明の画像形成装置における一実施の形態としての複写機の概念的断面図である。図において、31は読取装置、32は画像形成手段、33は定着装置、34は画像形成装置ケースである。
【0087】
読取装置31は、原紙を光学的に読み取って画像信号を形成する。
【0088】
画像形成手段32は、画像信号に基づいて感光ドラム32a上に静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙などの記録媒体に転写して画像を形成する。
【0089】
定着装置33は、図5に示した構造を有し、記録媒体に付着したトナーを加熱溶融して熱定着する。
【0090】
画像形成装置ケース34は、以上の各装置および手段31ないし33を収納するとともに、搬送装置、電源装置および制御装置などを備えている。
【0091】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、誘導コイルと、誘導コイルに磁気結合して電磁誘導により加熱され、かつ、接地されるとともに、回転可能に支持される中空の加熱ローラと、誘導コイルに並列接続され、かつ、誘導コイルの近傍に配設された中点接地の力率改善コンデンサと、高周波電源とを具備していることにより、高周波伝送路の線径を小さくし、高周波伝送路から輻射される放射ノイズを低減するとともに、漏れ電流を規格内に収め、かつ、コモンモードノイズによる誤動作の発生を抑制した誘導加熱ローラ装置を提供することができる。
【0092】
請求項2の発明によれば、請求項1の構成に加えて高周波伝送路および整合回路を具備していることにより、高周波伝送路に流れる高周波電流の力率が改善されて高くなり、高周波伝送路に加わるVAが低減し、そのため高周波伝送路の電流容量を小さくできるので、細い電線を用いることが可能になり、コストダウンを図るとともに、配線引き回し作業が容易になり、また高周波伝送路に流れる高周波電流が小さくなるので、高周波伝送路から輻射される放射ノイズが低減する誘導加熱ローラ装置を提供することができる。
【0093】
請求項3の発明によれば、定着装置本体と、定着装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設した請求項1または2記載の誘導加熱ローラ装置とを具備していることにより、請求項1または2の効果を有する定着装置を提供することができる。
【0094】
請求項4の発明によれば、画像形成装置本体と、画像形成装置本体に配設した請求項3記載の定着装置とを具備していることにより、請求項1または2の効果を有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導加熱ローラ装置における第1の実施の形態の全体を概念的に説明する回路ブロック図
【図2】同じく誘導コイルおよび加熱ローラの一部切欠要部中央縦断面正面図
【図3】同じく図2のA−A´線に沿う断面図
【図4】同じく高周波電源および整合回路の回路図
【図5】本発明の定着装置における一実施の形態を示す縦断面図
【図6】本発明の画像形成装置における一実施の形態としての複写機の概念的断面図
【符号の説明】
1…誘導コイル、2…加熱ローラ、3…力率改善コンデンサ、3a…セラミックスコンデンサ、3b…セラミックスコンデンサ、4…高周波電源、4a…低周波電源、4b…直流電源部、4c…高周波発生部、5…高周波伝送路、6…整合回路、Cs…分布容量、lw1…リード線、lw2…リード線、lw3…リード線

Claims (4)

  1. 誘導コイルと;
    誘導コイルに磁気結合して電磁誘導により加熱され、かつ、接地されるとともに、回転可能に支持される中空の加熱ローラと;
    誘導コイルに並列接続され、かつ、誘導コイルの近傍に配設された中点接地の力率改善コンデンサと;
    誘導コイルを付勢する高周波電源と;
    を具備していることを特徴とする誘導加熱ローラ装置。
  2. 誘導コイルと;
    誘導コイルに磁気結合して電磁誘導により加熱され、かつ、接地されるとともに、回転可能に支持される中空の加熱ローラと;
    誘導コイルに並列接続され、かつ、誘導コイルの近傍に配設された中点接地の力率改善コンデンサと;
    誘導コイルを付勢する高周波電源と;
    高周波電源および誘導コイルの間を接続する高周波伝送路と;
    高周波電源および高周波伝送路の間に介在するとともに、高周波電源に接近して配設された整合回路と;
    を具備していることを特徴とする誘導加熱ローラ装置。
  3. 加圧ローラを備えた定着装置本体と;
    定着装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設された請求項1記載の誘導加熱ローラ装置と;
    を具備していることを特徴とする定着装置。
  4. 記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置本体と;
    画像形成装置本体に配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項3記載の定着装置と;
    を具備していることを特徴とする画像形成装置。
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