JP2004200014A - 蓄電池用提手構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単、強固で長期間の使用に耐え、安価に得られる蓄電池用提手構造を提供する。
【解決手段】握り部18とその両側の脚部20が枠形状に形成された提手14と、その提手14を電槽の開口部を閉じる電槽蓋12に回動自在に支持する回動軸部16とを備えた蓄電池用提手構造において、前記回動軸部16が提手14の両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように突設された支持軸24と、電槽蓋12に支持軸24の軸線に平行な面に沿って開口するように形成され、挿入された支持軸24を回動自在に支持する凹溝26と、支持軸24が挿入された凹溝26の開口を覆って閉じる閉塞部材とで構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】握り部18とその両側の脚部20が枠形状に形成された提手14と、その提手14を電槽の開口部を閉じる電槽蓋12に回動自在に支持する回動軸部16とを備えた蓄電池用提手構造において、前記回動軸部16が提手14の両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように突設された支持軸24と、電槽蓋12に支持軸24の軸線に平行な面に沿って開口するように形成され、挿入された支持軸24を回動自在に支持する凹溝26と、支持軸24が挿入された凹溝26の開口を覆って閉じる閉塞部材とで構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造が簡単、強固で安価な蓄電池用提手構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動車用の蓄電池は鉛を主原料にしているため、重量物であり、運搬その他の取り扱いが容易なように、種々の提手構造が提案され使用されている。大型蓄電池用の提手構造は、蓄電池の重量が重いため、両手で持つことができるように、提手が電槽の外側壁に設けられ、提手が突出することによるスペースが確保されるようになっている。これに対して、中、小型蓄電池用の提手構造は、蓄電池が大型蓄電池よりも軽量なため、片手で持つことができるように、提手が電槽の開口部を閉鎖する電槽蓋に設けられている場合が多い。ところが、この種蓄電池用提手構造のように、提手が電槽蓋に設けられていると、電槽蓋から上方に突出するので、蓄電池を自動車等の狭いスペースに搭載することが容易でなく、また、搭載後、他の自動車部品と接触して干渉する恐れがあり、更に、保管等の際、積み重ねるときの邪魔になる。そこで、この種の蓄電池用提手構造の多くは、提手が電槽蓋に回動自在に支持され、蓄電池を運搬等しない場合には、横に倒して電槽蓋の上面から飛び出るのを防止し、嵩張らないようにしている。
【0003】
このような蓄電池用提手構造としては、図7、8に示すものがある。この蓄電池用提手構造は、握り部2とその両側の脚部3がコ字状の枠形状に形成された提手1と、その提手1を電槽4の開口部を閉じる電槽蓋5に回動自在に支持する回動軸部6とを備え、前記回動軸部6が提手1の両脚部3の内側壁に内方に向けて突設された2個の支持ピン7と、電槽蓋5の中央高位部5aの両側部に、支持ピン7の軸線に垂直な面に沿って開口するように横設され、横方向から挿入された前記支持ピン7を回動自在に支持する2個の横穴8とを有する構成になっている(特許文献1参照)。
【0004】
蓄電池用提手構造の他の例としては、電槽の開口部を閉じる電槽蓋の上面に対称的に2個の提手が回動自在に支持されるもので、前記提手が樹脂から構成されると共に、前記電槽蓋の上面に対して折り曲げ可能とされた肉薄部からなるヒンジ部を介して前記電槽蓋の上面に回動自在に取り付けられる構成のものがある(特許文献2参照)。
【0005】
蓄電池用提手構造の更に他の例としては、電槽の開口部を閉じる電槽蓋の上面に対称的に2個の提手が回動自在に支持されるもので、電槽蓋の上面に対称的に向かい合うように2個の提手受入部が形成され、2個の提手が樹脂から構成されると共に、前記電槽蓋の上面に対して折り曲げ可能とされた肉薄部からなるヒンジ部を介して差込部を有し、各提手の差込部が前記提手受入部にそれぞれ横方向から脱着可能に嵌着され、前記電槽蓋に提手が回動自在に支持される構成のものがある(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−250966号公報(第2頁上段右欄の全記載事項及び第1、2図)
【特許文献2】
実公平5−31806号公報(実用新案登録請求の範囲、図1、3図)
【特許文献3】
登録実用新案第3022152号公報(実用新案登録請求の範囲、図1乃至図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の特許文献1に記載された蓄電池用提手構造は、回動軸部6を形成する際、提手1の両脚部3を広げて支持ピン7を横穴8に挿入することができるように、提手1は容易に撓むことができる華奢な構造のもので形成する必要がある。そうすると、提手構造の強度が弱くなり、蓄電池の重量が重くなってくると、蓄電池を持ち運ぶ際、提手1が撓んで回動軸部6の支持ピン7が横穴8から抜けたり、提手1自体が壊れたりして、蓄電池を持ち運ぶことができなくなる等、提手構造の機能を失う問題があった。
【0008】
また、特許文献2に記載された蓄電池用提手構造は、提手を電槽蓋に回動自在に支持するヒンジ部が樹脂の肉薄部からなるため、ヒンジ部が華奢で強度が弱く、蓄電池の重量が重くなってくると、蓄電池を持ち運ぶ際、ヒンジ部に大きな力が加わり、ヒンジ部が壊れ、蓄電池を持ち運ぶことができなくなる等、同様に提手構造の機能を失う問題があった。
【0009】
更に、特許文献3に記載された蓄電池用提手構造は、提手を電槽蓋に回動自在に支持するヒンジ部が樹脂の肉薄部からなるため、特許文献2記載の提手構造と同様な問題があるほか、提手の差込部を電槽蓋の提手受入部に脱着可能に嵌着させるため、構造が複雑になり、また部品点数も増えて提手構造が高価になるという問題もあった。
【0010】
本発明は上記課題を解決し、構造が簡単、強固で長期間の使用に耐え、安価に得られる蓄電池用提手構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載された蓄電池用提手構造は、握り部とその両側の脚部が枠形状に形成された提手と、その提手を電槽の開口部を閉じる電槽蓋に回動自在に支持する回動軸部とを備えた蓄電池用提手構造において、前記回動軸部が提手の両脚部に設けられた支持軸と、電槽蓋に支持軸の軸線に平行な面に沿って開口するように形成され、挿入された支持軸を回動自在に支持する凹溝と、支持軸が挿入された凹溝の開口を覆って閉じる閉塞部材とで構成されることを特徴とするものである。
【0012】
このような構成によると、提手の両脚部を広げることなく、提手の支持軸を電槽蓋側の凹溝に円滑に挿入することが可能になるので、提手を丈夫で剛性のある部材又は構造のもので形成することができる。また、凹溝の開口を閉塞部材で覆って閉じる構造なので、閉塞部材とその電槽蓋への取付強度を大きくすることが可能になり、支持軸に作用する力で閉塞部材が凹溝から容易に外れるようなことがなく、提手構造の強度が強固になる。従って、蓄電池の重量が重くなっても、蓄電池を持ち運ぶ際、提手が撓んで支持軸が凹溝から抜けたり、提手自体が壊れたりするようなことがなく、長寿命で長期間の使用に耐え、信頼性を高めることができる。
【0013】
本発明の請求項2に記載された蓄電池用提手構造は、請求項1記載のものにおいて、前記回動軸部の支持軸が提手の両脚部の内側壁に両脚部を連結するように突設され、支持軸が挿入された凹溝の開口が両脚部間において、電槽蓋に形成された排気室上面を覆う排気覆蓋の一部で覆われて閉じられていることを特徴とするものである。
【0014】
このような構成によると、提手の両脚部が支持軸で連結されて、提手の強度が更に大きくなるほか、支持軸と排気覆蓋の接触面積が大きくなって蓄電池を持ち上げたときに支持軸及び排気覆蓋に作用する荷重が支持軸の軸線方向に沿った等分布荷重になり、支持軸及び排気覆蓋に作用する単位長(単位面積)当たりの荷重が小さくなるので、提手構造がより強固になり、提手構造の安全性、信頼性を更に高めることができる。更に、排気覆蓋の一部が凹溝の開口を閉じる閉塞部材を兼ねるため、別個の閉塞部材を用意する必要がなくなり、提手構造の部品点数、取付工数が少なくて済み、提手構造が簡単で安価に得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の一実施形態を図面により詳細に説明する。図1は本実施形態に係る蓄電池用提手構造を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線矢視断面図、図2は図1の提手構造から排気覆蓋を取り除いた状態を示す平面図、図3は図1(a)の回動軸部の丸印A部分を拡大して示す右側断面図、図4は図3の回動軸部を拡大して示す分解斜視図である。
【0016】
本実施形態の蓄電池用提手構造は、図1(a)(b)に示すように、電槽10の上端開口部を閉じる矩形状の電槽蓋12の上面に、例えば、対称的に配置されて電槽蓋12の上面に回動自在に支持される2個の提手14と、その提手14を前記電槽蓋12に回動自在に支持する回動軸部16とを備えて構成される。
【0017】
各提手14はポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂材料から成り、握り部18とその両側の脚部20が図示のものではコ字状の枠形状に形成されている。提手14は、コ字状以外に、半円弧状、C字状、U字状、台形状等の枠形状に形成してもよい。なお、電槽蓋12の上面には、図1(a)(b)に示すように、提手14を不使用時に、使用時の起立状態(図1(b)の破線状態)から伏倒状態(図1(b)の実線状態)まで回動させたときに、収納して提手14が実質的に電槽蓋12の上面から飛び出ないようにするためのコ字状の凹部22が形成されている。
【0018】
各回動軸部16は、図3、4に詳細に示すように、提手14の両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように突設された支持軸24と、電槽蓋12の上面に支持軸24の軸線に平行な面に沿って開口するように、図示のものでは、上方に開口するように支持軸24の軸線方向に形成され、挿入された支持軸24を回動自在に支持する略半円形状の凹溝26と、前記提手14の両脚部20間において、支持軸24が挿入された凹溝26の開口を覆って閉じる閉塞部材、例えば、前記電槽蓋12の上に熱溶着(HS)、超音波、高周波溶着、接着剤による接着等の手段で結着されて電槽蓋12に形成された排気室上面を覆う板状の排気覆蓋28の一部とで構成される。
【0019】
更に詳細に説明すると、前記閉塞部材を構成する排気覆蓋28の一部である前記凹溝26に対向する部位の下面にも略半円形状の凹溝29が形成され、前記凹溝26に上方の開口から提手14の支持軸24を挿入して、該支持軸24を凹溝26に遊嵌状態で回動自在に支持させた後、電槽蓋12の上面に前記排気覆蓋28を熱溶着等で結着する作業とほぼ同時に、該排気覆蓋28の一部で凹溝26の開口を覆って閉じるようにする。従って、前記閉塞部材である排気覆蓋28の一部が凹溝26の開口近傍の電槽蓋12に熱溶着等により結着される。なお、本実施形態では、前記凹溝26が上方に開口しているが、支持軸24の軸線に平行な面に沿って開口していれば、上方以外に斜め方向又は横方向に開口していてもよい。換言すれば、従来技術(図8参照)に記載されたような支持ピン7の軸線に直交する面に沿って横穴8が開口するような方向に開口していなければよい。また、前記凹溝29があると、支持軸24を円滑に回動させる上で好ましいが、無くても支持軸24を回動させることが可能なので必ずしも必要ではない。凹溝29が無い場合には、排気覆蓋28の一部に肉厚を少し大きくして、その肉厚部分を凹溝26内に入れ、支持軸24との隙間を少なくして支持軸24のがたつきを無くすようにすることが望ましい。
【0020】
なお、図3、4において、30、31は、電槽蓋12における凹溝26及び排気覆蓋28における凹溝29の近傍で、これら凹溝26、29に平行に形成された小突条であり、排気覆蓋28の一部で前記凹溝29の開口を覆って閉じる際、両小突条30、31が熱融着される。これにより、凹溝26近傍における電槽蓋12と排気覆蓋28同士の結着が強固になり、万一、支持軸24の力で排気覆蓋28の一部が剥がれて持ち上げられるようなことが生じても、該部位を除く排気覆蓋28全体が電槽蓋12から剥がれてガス漏れを生じるようなことがなく、排気覆蓋28の機能が保持することができるので好ましい。
【0021】
本実施形態の蓄電池用提手構造は以上のように構成される。なお、図1(a)、図2において、32は矩形状の電槽蓋12の中央部に該蓋の長手軸線方向に形成された電解液注入部であり、本実施形態が適用される蓄電池は6セルのモノブロック式鉛蓄電池で、6個の電解液注入部32を有する。34は電槽蓋12の周縁部を囲む囲枠、36は電槽10に連通する排気筒、38は該排気筒36内に配置された排気フィルタ、40は排気ノズル、42は端子、44はテレベル栓である。また、57は電槽蓋12に形成された排気室で、多数の防沫板58により迷路に形成され、電槽10内で発生したガスを排気フィルタ38へ導き、排気ノズル40より外部へ放出させる。59は排気室57内へガスを導くガス導入孔、60は排気室57内に入った電解液を電槽10内に戻す還流孔、61はガス導入孔59の前面に設けた防沫板である。なお、閉塞部材は排気覆蓋28とは独立して別個に設けてもよい。
【0022】
本発明の蓄電池用提手構造によると、提手14の両脚部20を広げることなく、提手14の支持軸24を電槽蓋12側の凹溝26に円滑に挿入することが可能になるので、提手14を丈夫で剛性のある部材又は構造のもので形成することができる。また、凹溝26の開口を閉塞部材で覆って閉じる構造なので、閉塞部材及びその電槽蓋12への取付強度を大きくすることが可能になり、支持軸24に作用する力で閉塞部材が凹溝26から容易に外れるようなことがなく、提手構造の強度が強固になる。従って、蓄電池の重量が重くなっても、蓄電池を持ち運ぶ際、提手14が撓んで支持軸24が凹溝26から抜けたり、提手14自体が壊れたりするようなことがなく、長寿命で長期間の使用に耐え、信頼性を高めることができる。
【0023】
また、本実施形態のように、前記回動軸部16の支持軸24が提手14の両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように突設され、支持軸24が挿入された凹溝26の開口が両脚部20間において排気覆蓋28の一部で覆われて閉じられていると、提手14の強度が更に大きくなるほか、支持軸24と排気覆蓋28の接触面積が大きくなって蓄電池を持ち上げたときに支持軸24及び排気覆蓋28に作用する荷重が支持軸24の軸線方向に沿った等分布荷重になり、支持軸24及び排気覆蓋28に作用する単位長(単位面積)当たりの荷重が小さくなるので、提手構造がより強固になり、提手構造の安全性、信頼性を更に高めることができる。更に、排気覆蓋28の一部が凹溝26の開口を閉じる閉塞部材を兼ねるようになっていると、別個の閉塞部材を用意する必要がなくなり、提手構造の部品点数、取付工数が少なくて済み、提手構造が簡単で安価に得ることができる。
【0024】
図5は前記回動軸部16とは異なる構成の回動軸部46を拡大して示す一部断面平面図である。この回動軸部46は、各提手14の両脚部20の各内側壁に、前記両脚部20を連結する支持軸24に代えて、内方に同軸上に突設される短長ピン状の2個の支持軸48と、電槽蓋12の上面に支持軸48の軸線に平行な面に沿って開口するように、図示のものでは、上方に開口するように支持軸48の軸線方向に形成され、挿入された支持軸48を回動自在に支持する略半円形状の凹溝50と、前記提手14の両脚部20間において、支持軸48が挿入された凹溝50の開口を覆って閉じる閉塞部材、即ち、前記電槽蓋12の上に熱溶着等により結着される排気覆蓋28の一部とで構成される。
【0025】
図6は更に異なる構成の回動軸部52を拡大して示す一部断面平面図である。この回動軸部52は、各提手14の両脚部20の各外側壁に外方へ同軸上に突設される短長ピン状の2個の支持軸54と、電槽蓋12の上面に支持軸54の軸線に平行な面に沿って開口するように、図示のものでは、上方に開口するように支持軸54の軸線方向に形成され、挿入された支持軸54を回動自在に支持する略半円形状の凹溝56と、前記提手14の両脚部20の各外側において、支持軸54が挿入された凹溝56の開口を覆って閉じる閉塞部材、即ち、前記電槽蓋12の上に熱溶着等により結着される排気覆蓋28の一部とで構成される。
【0026】
前記回動軸部46、52を備えた蓄電池用提手構造も、回動軸部16を備えた提手構造と同様に、提手14の両脚部20を広げることなく、提手14を電槽蓋12に回動自在に支持させることが可能になり、前記したように、提手構造が簡単、強固になり、長寿命で安価に得ることができるものである。
【0027】
前記実施形態の提手構造はいずれも提手14が2個の場合であるが、提手14が1個の場合、又は、3個以上の場合にも適用できることは言うまでもない。また、各提手14は両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように支持軸24を突設すると共に、更に両脚部20の外側壁に、図6に示すような短長ピン状の2個の支持軸54を外方へ支持軸24と同軸上に突設してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の請求項1に記載された蓄電池用提手構造によると、提手と、その提手を電槽の開口部を閉じる電槽蓋に回動自在に支持する回動軸部とを備えたものにおいて、前記回動軸部が提手の両脚部に設けられた支持軸と、電槽蓋に支持軸の軸線に平行な面に沿って開口するように形成され、挿入された支持軸を回動自在に支持する凹溝と、支持軸が挿入された凹溝の開口を覆って閉じる閉塞部材とで構成されるので、提手の両脚部を広げることなく、提手の支持軸を電槽蓋側の凹溝に円滑に挿入することが可能になる。また、凹溝の開口を閉塞部材で覆って閉じる構造なので、閉塞部材とその電槽蓋への取付強度を大きくすることが可能になり、支持軸に作用する力で閉塞部材が凹溝から容易に外れるようなことがなく、提手構造の強度が強固になる。従って、蓄電池の重量が重くなっても、蓄電池を持ち運ぶ際、提手が撓んで支持軸が凹溝から抜けたり、提手自体が壊れたりするようなことがなく、長寿命で長期間の使用に耐え、信頼性を高めることができる。
【0029】
本発明の請求項2に記載された蓄電池用提手構造は、請求項1記載のものにおいて、前記回動軸部の支持軸が提手の両脚部の内側壁に両脚部を連結するように突設され、支持軸が挿入された凹溝の開口が両脚部間において、電槽蓋に形成された排気室上面を覆う排気覆蓋の一部で覆われて閉じられているので、提手の強度が更に大きくなるほか、支持軸と排気覆蓋の接触面積が大きくなるため、蓄電池を持ち上げたときに支持軸及び排気覆蓋に作用する荷重が支持軸の軸線方向に沿った等分布荷重になり、支持軸及び排気覆蓋に作用する単位長(単位面積)当たりの荷重が小さくなって、提手構造がより強固になり、提手構造の安全性、信頼性を更に高めることができる。更に、排気覆蓋の一部が凹溝の開口を閉じる閉塞部材を兼ねるため、別個の閉塞部材を用意する必要がなくなり、提手構造の部品点数、取付工数が少なくて済み、提手構造が簡単で安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄電池用提手構造の一実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線矢視断面図である。
【図2】図1の提手構造から排気覆蓋を取り除いた状態を示す平面図である。
【図3】図1(a)の回動軸部の丸印A部分を拡大して示す右側断面図である。
【図4】図3の回動軸部を拡大して示す分解斜視図である。
【図5】図3、4の回動軸部とは異なる回動軸部を拡大して示す一部断面平面図である。
【図6】図3、4及び図5の回動軸部とは更に異なる回動軸部を拡大して示す一部断面平面図である。
【図7】従来の蓄電池用提手構造において、提手を直立させた状態を示す斜視図である。
【図8】図7の蓄電池用提手構造における回動軸部の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 電槽
12 電槽蓋
14 提手
16、46、52 回動軸部
18 握り部
20 脚部
22 凹部
24、48、54 支持軸
26、29、50、56 凹溝
28 排気覆蓋
30、31 小突条
32 電解液注入部
34 囲枠
36 排気筒
38 排気フィルタ
40 排気ノズル
42 端子
44 テレベル栓
57 排気室
58、61 防沫板
59 ガス導入孔
60 還流孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造が簡単、強固で安価な蓄電池用提手構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動車用の蓄電池は鉛を主原料にしているため、重量物であり、運搬その他の取り扱いが容易なように、種々の提手構造が提案され使用されている。大型蓄電池用の提手構造は、蓄電池の重量が重いため、両手で持つことができるように、提手が電槽の外側壁に設けられ、提手が突出することによるスペースが確保されるようになっている。これに対して、中、小型蓄電池用の提手構造は、蓄電池が大型蓄電池よりも軽量なため、片手で持つことができるように、提手が電槽の開口部を閉鎖する電槽蓋に設けられている場合が多い。ところが、この種蓄電池用提手構造のように、提手が電槽蓋に設けられていると、電槽蓋から上方に突出するので、蓄電池を自動車等の狭いスペースに搭載することが容易でなく、また、搭載後、他の自動車部品と接触して干渉する恐れがあり、更に、保管等の際、積み重ねるときの邪魔になる。そこで、この種の蓄電池用提手構造の多くは、提手が電槽蓋に回動自在に支持され、蓄電池を運搬等しない場合には、横に倒して電槽蓋の上面から飛び出るのを防止し、嵩張らないようにしている。
【0003】
このような蓄電池用提手構造としては、図7、8に示すものがある。この蓄電池用提手構造は、握り部2とその両側の脚部3がコ字状の枠形状に形成された提手1と、その提手1を電槽4の開口部を閉じる電槽蓋5に回動自在に支持する回動軸部6とを備え、前記回動軸部6が提手1の両脚部3の内側壁に内方に向けて突設された2個の支持ピン7と、電槽蓋5の中央高位部5aの両側部に、支持ピン7の軸線に垂直な面に沿って開口するように横設され、横方向から挿入された前記支持ピン7を回動自在に支持する2個の横穴8とを有する構成になっている(特許文献1参照)。
【0004】
蓄電池用提手構造の他の例としては、電槽の開口部を閉じる電槽蓋の上面に対称的に2個の提手が回動自在に支持されるもので、前記提手が樹脂から構成されると共に、前記電槽蓋の上面に対して折り曲げ可能とされた肉薄部からなるヒンジ部を介して前記電槽蓋の上面に回動自在に取り付けられる構成のものがある(特許文献2参照)。
【0005】
蓄電池用提手構造の更に他の例としては、電槽の開口部を閉じる電槽蓋の上面に対称的に2個の提手が回動自在に支持されるもので、電槽蓋の上面に対称的に向かい合うように2個の提手受入部が形成され、2個の提手が樹脂から構成されると共に、前記電槽蓋の上面に対して折り曲げ可能とされた肉薄部からなるヒンジ部を介して差込部を有し、各提手の差込部が前記提手受入部にそれぞれ横方向から脱着可能に嵌着され、前記電槽蓋に提手が回動自在に支持される構成のものがある(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−250966号公報(第2頁上段右欄の全記載事項及び第1、2図)
【特許文献2】
実公平5−31806号公報(実用新案登録請求の範囲、図1、3図)
【特許文献3】
登録実用新案第3022152号公報(実用新案登録請求の範囲、図1乃至図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の特許文献1に記載された蓄電池用提手構造は、回動軸部6を形成する際、提手1の両脚部3を広げて支持ピン7を横穴8に挿入することができるように、提手1は容易に撓むことができる華奢な構造のもので形成する必要がある。そうすると、提手構造の強度が弱くなり、蓄電池の重量が重くなってくると、蓄電池を持ち運ぶ際、提手1が撓んで回動軸部6の支持ピン7が横穴8から抜けたり、提手1自体が壊れたりして、蓄電池を持ち運ぶことができなくなる等、提手構造の機能を失う問題があった。
【0008】
また、特許文献2に記載された蓄電池用提手構造は、提手を電槽蓋に回動自在に支持するヒンジ部が樹脂の肉薄部からなるため、ヒンジ部が華奢で強度が弱く、蓄電池の重量が重くなってくると、蓄電池を持ち運ぶ際、ヒンジ部に大きな力が加わり、ヒンジ部が壊れ、蓄電池を持ち運ぶことができなくなる等、同様に提手構造の機能を失う問題があった。
【0009】
更に、特許文献3に記載された蓄電池用提手構造は、提手を電槽蓋に回動自在に支持するヒンジ部が樹脂の肉薄部からなるため、特許文献2記載の提手構造と同様な問題があるほか、提手の差込部を電槽蓋の提手受入部に脱着可能に嵌着させるため、構造が複雑になり、また部品点数も増えて提手構造が高価になるという問題もあった。
【0010】
本発明は上記課題を解決し、構造が簡単、強固で長期間の使用に耐え、安価に得られる蓄電池用提手構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載された蓄電池用提手構造は、握り部とその両側の脚部が枠形状に形成された提手と、その提手を電槽の開口部を閉じる電槽蓋に回動自在に支持する回動軸部とを備えた蓄電池用提手構造において、前記回動軸部が提手の両脚部に設けられた支持軸と、電槽蓋に支持軸の軸線に平行な面に沿って開口するように形成され、挿入された支持軸を回動自在に支持する凹溝と、支持軸が挿入された凹溝の開口を覆って閉じる閉塞部材とで構成されることを特徴とするものである。
【0012】
このような構成によると、提手の両脚部を広げることなく、提手の支持軸を電槽蓋側の凹溝に円滑に挿入することが可能になるので、提手を丈夫で剛性のある部材又は構造のもので形成することができる。また、凹溝の開口を閉塞部材で覆って閉じる構造なので、閉塞部材とその電槽蓋への取付強度を大きくすることが可能になり、支持軸に作用する力で閉塞部材が凹溝から容易に外れるようなことがなく、提手構造の強度が強固になる。従って、蓄電池の重量が重くなっても、蓄電池を持ち運ぶ際、提手が撓んで支持軸が凹溝から抜けたり、提手自体が壊れたりするようなことがなく、長寿命で長期間の使用に耐え、信頼性を高めることができる。
【0013】
本発明の請求項2に記載された蓄電池用提手構造は、請求項1記載のものにおいて、前記回動軸部の支持軸が提手の両脚部の内側壁に両脚部を連結するように突設され、支持軸が挿入された凹溝の開口が両脚部間において、電槽蓋に形成された排気室上面を覆う排気覆蓋の一部で覆われて閉じられていることを特徴とするものである。
【0014】
このような構成によると、提手の両脚部が支持軸で連結されて、提手の強度が更に大きくなるほか、支持軸と排気覆蓋の接触面積が大きくなって蓄電池を持ち上げたときに支持軸及び排気覆蓋に作用する荷重が支持軸の軸線方向に沿った等分布荷重になり、支持軸及び排気覆蓋に作用する単位長(単位面積)当たりの荷重が小さくなるので、提手構造がより強固になり、提手構造の安全性、信頼性を更に高めることができる。更に、排気覆蓋の一部が凹溝の開口を閉じる閉塞部材を兼ねるため、別個の閉塞部材を用意する必要がなくなり、提手構造の部品点数、取付工数が少なくて済み、提手構造が簡単で安価に得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の一実施形態を図面により詳細に説明する。図1は本実施形態に係る蓄電池用提手構造を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線矢視断面図、図2は図1の提手構造から排気覆蓋を取り除いた状態を示す平面図、図3は図1(a)の回動軸部の丸印A部分を拡大して示す右側断面図、図4は図3の回動軸部を拡大して示す分解斜視図である。
【0016】
本実施形態の蓄電池用提手構造は、図1(a)(b)に示すように、電槽10の上端開口部を閉じる矩形状の電槽蓋12の上面に、例えば、対称的に配置されて電槽蓋12の上面に回動自在に支持される2個の提手14と、その提手14を前記電槽蓋12に回動自在に支持する回動軸部16とを備えて構成される。
【0017】
各提手14はポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂材料から成り、握り部18とその両側の脚部20が図示のものではコ字状の枠形状に形成されている。提手14は、コ字状以外に、半円弧状、C字状、U字状、台形状等の枠形状に形成してもよい。なお、電槽蓋12の上面には、図1(a)(b)に示すように、提手14を不使用時に、使用時の起立状態(図1(b)の破線状態)から伏倒状態(図1(b)の実線状態)まで回動させたときに、収納して提手14が実質的に電槽蓋12の上面から飛び出ないようにするためのコ字状の凹部22が形成されている。
【0018】
各回動軸部16は、図3、4に詳細に示すように、提手14の両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように突設された支持軸24と、電槽蓋12の上面に支持軸24の軸線に平行な面に沿って開口するように、図示のものでは、上方に開口するように支持軸24の軸線方向に形成され、挿入された支持軸24を回動自在に支持する略半円形状の凹溝26と、前記提手14の両脚部20間において、支持軸24が挿入された凹溝26の開口を覆って閉じる閉塞部材、例えば、前記電槽蓋12の上に熱溶着(HS)、超音波、高周波溶着、接着剤による接着等の手段で結着されて電槽蓋12に形成された排気室上面を覆う板状の排気覆蓋28の一部とで構成される。
【0019】
更に詳細に説明すると、前記閉塞部材を構成する排気覆蓋28の一部である前記凹溝26に対向する部位の下面にも略半円形状の凹溝29が形成され、前記凹溝26に上方の開口から提手14の支持軸24を挿入して、該支持軸24を凹溝26に遊嵌状態で回動自在に支持させた後、電槽蓋12の上面に前記排気覆蓋28を熱溶着等で結着する作業とほぼ同時に、該排気覆蓋28の一部で凹溝26の開口を覆って閉じるようにする。従って、前記閉塞部材である排気覆蓋28の一部が凹溝26の開口近傍の電槽蓋12に熱溶着等により結着される。なお、本実施形態では、前記凹溝26が上方に開口しているが、支持軸24の軸線に平行な面に沿って開口していれば、上方以外に斜め方向又は横方向に開口していてもよい。換言すれば、従来技術(図8参照)に記載されたような支持ピン7の軸線に直交する面に沿って横穴8が開口するような方向に開口していなければよい。また、前記凹溝29があると、支持軸24を円滑に回動させる上で好ましいが、無くても支持軸24を回動させることが可能なので必ずしも必要ではない。凹溝29が無い場合には、排気覆蓋28の一部に肉厚を少し大きくして、その肉厚部分を凹溝26内に入れ、支持軸24との隙間を少なくして支持軸24のがたつきを無くすようにすることが望ましい。
【0020】
なお、図3、4において、30、31は、電槽蓋12における凹溝26及び排気覆蓋28における凹溝29の近傍で、これら凹溝26、29に平行に形成された小突条であり、排気覆蓋28の一部で前記凹溝29の開口を覆って閉じる際、両小突条30、31が熱融着される。これにより、凹溝26近傍における電槽蓋12と排気覆蓋28同士の結着が強固になり、万一、支持軸24の力で排気覆蓋28の一部が剥がれて持ち上げられるようなことが生じても、該部位を除く排気覆蓋28全体が電槽蓋12から剥がれてガス漏れを生じるようなことがなく、排気覆蓋28の機能が保持することができるので好ましい。
【0021】
本実施形態の蓄電池用提手構造は以上のように構成される。なお、図1(a)、図2において、32は矩形状の電槽蓋12の中央部に該蓋の長手軸線方向に形成された電解液注入部であり、本実施形態が適用される蓄電池は6セルのモノブロック式鉛蓄電池で、6個の電解液注入部32を有する。34は電槽蓋12の周縁部を囲む囲枠、36は電槽10に連通する排気筒、38は該排気筒36内に配置された排気フィルタ、40は排気ノズル、42は端子、44はテレベル栓である。また、57は電槽蓋12に形成された排気室で、多数の防沫板58により迷路に形成され、電槽10内で発生したガスを排気フィルタ38へ導き、排気ノズル40より外部へ放出させる。59は排気室57内へガスを導くガス導入孔、60は排気室57内に入った電解液を電槽10内に戻す還流孔、61はガス導入孔59の前面に設けた防沫板である。なお、閉塞部材は排気覆蓋28とは独立して別個に設けてもよい。
【0022】
本発明の蓄電池用提手構造によると、提手14の両脚部20を広げることなく、提手14の支持軸24を電槽蓋12側の凹溝26に円滑に挿入することが可能になるので、提手14を丈夫で剛性のある部材又は構造のもので形成することができる。また、凹溝26の開口を閉塞部材で覆って閉じる構造なので、閉塞部材及びその電槽蓋12への取付強度を大きくすることが可能になり、支持軸24に作用する力で閉塞部材が凹溝26から容易に外れるようなことがなく、提手構造の強度が強固になる。従って、蓄電池の重量が重くなっても、蓄電池を持ち運ぶ際、提手14が撓んで支持軸24が凹溝26から抜けたり、提手14自体が壊れたりするようなことがなく、長寿命で長期間の使用に耐え、信頼性を高めることができる。
【0023】
また、本実施形態のように、前記回動軸部16の支持軸24が提手14の両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように突設され、支持軸24が挿入された凹溝26の開口が両脚部20間において排気覆蓋28の一部で覆われて閉じられていると、提手14の強度が更に大きくなるほか、支持軸24と排気覆蓋28の接触面積が大きくなって蓄電池を持ち上げたときに支持軸24及び排気覆蓋28に作用する荷重が支持軸24の軸線方向に沿った等分布荷重になり、支持軸24及び排気覆蓋28に作用する単位長(単位面積)当たりの荷重が小さくなるので、提手構造がより強固になり、提手構造の安全性、信頼性を更に高めることができる。更に、排気覆蓋28の一部が凹溝26の開口を閉じる閉塞部材を兼ねるようになっていると、別個の閉塞部材を用意する必要がなくなり、提手構造の部品点数、取付工数が少なくて済み、提手構造が簡単で安価に得ることができる。
【0024】
図5は前記回動軸部16とは異なる構成の回動軸部46を拡大して示す一部断面平面図である。この回動軸部46は、各提手14の両脚部20の各内側壁に、前記両脚部20を連結する支持軸24に代えて、内方に同軸上に突設される短長ピン状の2個の支持軸48と、電槽蓋12の上面に支持軸48の軸線に平行な面に沿って開口するように、図示のものでは、上方に開口するように支持軸48の軸線方向に形成され、挿入された支持軸48を回動自在に支持する略半円形状の凹溝50と、前記提手14の両脚部20間において、支持軸48が挿入された凹溝50の開口を覆って閉じる閉塞部材、即ち、前記電槽蓋12の上に熱溶着等により結着される排気覆蓋28の一部とで構成される。
【0025】
図6は更に異なる構成の回動軸部52を拡大して示す一部断面平面図である。この回動軸部52は、各提手14の両脚部20の各外側壁に外方へ同軸上に突設される短長ピン状の2個の支持軸54と、電槽蓋12の上面に支持軸54の軸線に平行な面に沿って開口するように、図示のものでは、上方に開口するように支持軸54の軸線方向に形成され、挿入された支持軸54を回動自在に支持する略半円形状の凹溝56と、前記提手14の両脚部20の各外側において、支持軸54が挿入された凹溝56の開口を覆って閉じる閉塞部材、即ち、前記電槽蓋12の上に熱溶着等により結着される排気覆蓋28の一部とで構成される。
【0026】
前記回動軸部46、52を備えた蓄電池用提手構造も、回動軸部16を備えた提手構造と同様に、提手14の両脚部20を広げることなく、提手14を電槽蓋12に回動自在に支持させることが可能になり、前記したように、提手構造が簡単、強固になり、長寿命で安価に得ることができるものである。
【0027】
前記実施形態の提手構造はいずれも提手14が2個の場合であるが、提手14が1個の場合、又は、3個以上の場合にも適用できることは言うまでもない。また、各提手14は両脚部20の内側壁に両脚部20を連結するように支持軸24を突設すると共に、更に両脚部20の外側壁に、図6に示すような短長ピン状の2個の支持軸54を外方へ支持軸24と同軸上に突設してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の請求項1に記載された蓄電池用提手構造によると、提手と、その提手を電槽の開口部を閉じる電槽蓋に回動自在に支持する回動軸部とを備えたものにおいて、前記回動軸部が提手の両脚部に設けられた支持軸と、電槽蓋に支持軸の軸線に平行な面に沿って開口するように形成され、挿入された支持軸を回動自在に支持する凹溝と、支持軸が挿入された凹溝の開口を覆って閉じる閉塞部材とで構成されるので、提手の両脚部を広げることなく、提手の支持軸を電槽蓋側の凹溝に円滑に挿入することが可能になる。また、凹溝の開口を閉塞部材で覆って閉じる構造なので、閉塞部材とその電槽蓋への取付強度を大きくすることが可能になり、支持軸に作用する力で閉塞部材が凹溝から容易に外れるようなことがなく、提手構造の強度が強固になる。従って、蓄電池の重量が重くなっても、蓄電池を持ち運ぶ際、提手が撓んで支持軸が凹溝から抜けたり、提手自体が壊れたりするようなことがなく、長寿命で長期間の使用に耐え、信頼性を高めることができる。
【0029】
本発明の請求項2に記載された蓄電池用提手構造は、請求項1記載のものにおいて、前記回動軸部の支持軸が提手の両脚部の内側壁に両脚部を連結するように突設され、支持軸が挿入された凹溝の開口が両脚部間において、電槽蓋に形成された排気室上面を覆う排気覆蓋の一部で覆われて閉じられているので、提手の強度が更に大きくなるほか、支持軸と排気覆蓋の接触面積が大きくなるため、蓄電池を持ち上げたときに支持軸及び排気覆蓋に作用する荷重が支持軸の軸線方向に沿った等分布荷重になり、支持軸及び排気覆蓋に作用する単位長(単位面積)当たりの荷重が小さくなって、提手構造がより強固になり、提手構造の安全性、信頼性を更に高めることができる。更に、排気覆蓋の一部が凹溝の開口を閉じる閉塞部材を兼ねるため、別個の閉塞部材を用意する必要がなくなり、提手構造の部品点数、取付工数が少なくて済み、提手構造が簡単で安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄電池用提手構造の一実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線矢視断面図である。
【図2】図1の提手構造から排気覆蓋を取り除いた状態を示す平面図である。
【図3】図1(a)の回動軸部の丸印A部分を拡大して示す右側断面図である。
【図4】図3の回動軸部を拡大して示す分解斜視図である。
【図5】図3、4の回動軸部とは異なる回動軸部を拡大して示す一部断面平面図である。
【図6】図3、4及び図5の回動軸部とは更に異なる回動軸部を拡大して示す一部断面平面図である。
【図7】従来の蓄電池用提手構造において、提手を直立させた状態を示す斜視図である。
【図8】図7の蓄電池用提手構造における回動軸部の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 電槽
12 電槽蓋
14 提手
16、46、52 回動軸部
18 握り部
20 脚部
22 凹部
24、48、54 支持軸
26、29、50、56 凹溝
28 排気覆蓋
30、31 小突条
32 電解液注入部
34 囲枠
36 排気筒
38 排気フィルタ
40 排気ノズル
42 端子
44 テレベル栓
57 排気室
58、61 防沫板
59 ガス導入孔
60 還流孔
Claims (2)
- 握り部とその両側の脚部が枠形状に形成された提手と、その提手を電槽の開口部を閉じる電槽蓋に回動自在に支持する回動軸部とを備えた蓄電池用提手構造において、前記回動軸部が提手の両脚部に設けられた支持軸と、電槽蓋に支持軸の軸線に平行な面に沿って開口するように形成され、挿入された支持軸を回動自在に支持する凹溝と、支持軸が挿入された凹溝の開口を覆って閉じる閉塞部材とで構成されることを特徴とする蓄電池用提手構造。
- 前記回動軸部の支持軸が提手の両脚部の内側壁に両脚部を連結するように突設され、支持軸が挿入された凹溝の開口が両脚部間において、電槽蓋に形成された排気室上面を覆う排気覆蓋の一部で覆われて閉じられていることを特徴とする請求項1記載の蓄電池用提手構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002367449A JP2004200014A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 蓄電池用提手構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002367449A JP2004200014A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 蓄電池用提手構造 |
Publications (1)
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|---|---|
| JP2004200014A true JP2004200014A (ja) | 2004-07-15 |
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ID=32764326
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002367449A Pending JP2004200014A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 蓄電池用提手構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004200014A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109065978A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-12-21 | 刘肖俊 | 一种低成本高性能锂电池保温装置 |
| CN110770933A (zh) * | 2017-06-21 | 2020-02-07 | 本田技研工业株式会社 | 电池单元 |
| US12519169B2 (en) | 2019-09-20 | 2026-01-06 | Gs Yuasa International Ltd. | Lead-acid battery |
-
2002
- 2002-12-19 JP JP2002367449A patent/JP2004200014A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN110770933B (zh) * | 2017-06-21 | 2022-04-01 | 本田技研工业株式会社 | 电池单元 |
| CN109065978A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-12-21 | 刘肖俊 | 一种低成本高性能锂电池保温装置 |
| US12519169B2 (en) | 2019-09-20 | 2026-01-06 | Gs Yuasa International Ltd. | Lead-acid battery |
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