JP2004200577A - 微細構造体の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な工程で3次元の微細な形状を形成する。
【解決手段】基板11上に、エポキシ樹脂系フォトレジストを塗布し、50〜90℃で加熱し、溶媒を除去してレジスト層12を形成する。紙面垂直方向に延びるV溝を有する型13を、レジスト層12が形成された基板11上にスペーサを介して設置し、基板11と型13とアライメントする。次に、加圧、加熱手段を有するステージ上に型13と基板11とをセットし、ガラス転移点近傍の60℃まで加熱し、型13を型押し方向17に沿って基板11に押し付ける。その後、常圧に戻し冷却する。レジスト層12が形成された基板11から型13を剥がす。レジスト層12に、ガラス基板14a表面にCr膜14bによるパターンを有するフォトマスク14を通して紫外光15を照射する。露光された領域16では、露光により感光剤から発生した酸により樹脂が架橋されて硬化する。レジスト層12を現像液で現像し、リンスを行った後、領域16を硬化させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細構造体の形成方法に関し、特に、3次元状の微細なパターンを形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リソグラフィ技術は、高精度高スループットの微細加工技術として半導体製造のみならず、マイクロマシン等の高アスペクト比パターンの形成手法として広く利用されている。マイクロマシンの分野では、光制御のためのミラーやレンズ、あるいはマイクロ流体制御デバイスの流路やバルブなど、3次元形状を要求されるものが多い。しかし、従来のリソグラフィでは、基板に塗布されたレジストにマスクを通してエネルギービームを基板に対して垂直に照射し、その部分のレジストの現像液に対する溶解性を変化させることによりパターンを形成するため、平面方向には任意形状を形成することができるが、垂直方向にはレジストがあるいか無いかの選択しかできない。すなわち2次元のパターンしか形成することができない。
【0003】
このような問題を解決するため、ビーム入射方向を基板に対して傾斜させることによりレジストパターンの側面にテーパー形状を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2および3参照)。これらの方法によれば、傾斜方向を変化させて露光することにより、V溝状のレジストパターンや円錐形状の3次元のパターンを形成することができることが記載されている。
【0004】
また、基板上に囲いとなるパターンを形成して、その中にレジストを充填し、その後、基板を傾斜させることでレジストの水平面が基板に対して角度を有するようにして、その状態で硬化させることで、3次元形状を形成する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この方法では、基板内で、レジストを充填および硬化させる部分を任意に選択することができ、また、傾斜角度も任意に変化させることが可能であるが、その都度工程を繰り返す必要があり、スループットの向上という点については問題がある。
【0005】
また、露光の入射エネルギービームの強度をマスクにより変調することで、レジストパターンに入射ビーム強度に応じた膜厚を残すことにより、3次元形状を形成する方法が提案されている(例えば特許文献4参照)。しかし、この方法では、ミラーのような形状を作製する場合、高い階調で濃度制御されたマスクを使用しないとグレーティングとなってしまうためにミラーとしての性能が出なくなるという問題がある。そのため、高階調のマスクが必要となるが、そのようなマスクを作製するには、煩雑な条件出しが必要となるために、マスク自体のコストが高くなるという問題がある。
【0006】
一方、型押し工程のみで高アスペクト比のパターンを形成しようとすると、型を離す場合に、その被成形材料が型と一緒に剥離されてしまうという問題がある。さらには、パターンによっては型押しが不可能であるという問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平6-188175号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平6-202341号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平7-135142号公報
【0010】
【特許文献4】
特開2000-235873号公報
【0011】
【非特許文献1】
Yoonsu choi,et al,IEEE MEMS,2002,Proc.,p176-179
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来技術では、3次元状の微細な形状を形成するには、スループットおよび製造コストの点で問題があった。
【0013】
本発明は上記事情に鑑み、3次元状の微細な形状を低コストで容易に作製することを可能とする微細構造体の形成方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の微細構造体の形成方法は、基板上にレジスト層を形成する工程と、
レジスト層を型により成形する工程と、
成形されたレジスト層の一部を選択的に露光する工程と、
露光されたレジスト層を現像して、露光された領域および該露光された領域以外の領域の一方を残し、他方を除去する工程とからなることを特徴とするものである。
【0015】
型は、型の型押し方向と異なる方向の成形面を有するものであってもよい。
【0016】
また、レジスト層を型により成形する工程において、スペーサを用いて、型を基板上の所望の高さ位置で停止させてもよい。
また、基板が露光光を透過する材質からなるものであり、基板上に所定のパターンを有する遮光膜を設けてからレジスト層を形成し、基板の裏面から露光することにより、レジスト層の一部を選択的に露光してもよい。
【0017】
【発明の効果】
本発明の微細構造体の形成方法によれば、型成形工程とリソグラフィ工程との2種類の工程で微細な形状を形成する方法であるので、従来技術のように、遮光材が濃度制御された高価なマスクを用いる必要も無く、また、複雑なリソグラフィ工程を繰り返す必要も無い。従って、3次元状の微細構造体を容易に低コストで形成することが可能である。
【0018】
さらには、型の形状とリソグラフィのマスクパターンとの組み合わせによっては、高アスペクト比の3次元形状を容易に低コストで形成することが可能であり、また、同一基板内に複数の異なる形状の微細構造体を形成することも可能である。
【0019】
また、レジスト層を型により成形する工程において、スペーサを用いて、型を基板上の所望の高さ位置で停止させた場合は、高い精度でレジスト層を所望の厚さにすることができる。
また、基板が露光光を透過する材質からなるものであり、基板上に所定のパターンを有する遮光膜を設けてからレジスト層を形成し、基板の裏面から露光することにより、レジスト層の一部を選択的に露光するようにした場合は、マッチングオイル等を用いなくても反射光の影響を受けること無く良好なパターンを形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0021】
本発明の第1の実施の形態による微細構造体の形成方法について説明する。その形成過程の断面図を図1に示す。
【0022】
図1(a)に示すように、基板11上に、エポキシ樹脂系フォトレジスト(NANO SU−8:MicroChem Inc.社製)を塗布し、50〜90℃でホットプレートあるいはクリーンオーブンで加熱し、溶媒を除去してレジスト層12を形成する。次に、Si(シリコン)結晶の異方性エッチングを利用して作製した、ストライプ状に紙面に垂直に延びるV溝が形成されたSiからなる型13を、レジスト層12が形成された基板11上にスペーサを介して設置し、基板11と型13とを両面アライナーなどの位置合わせ手段によりアライメントする。型13は、基板11表面に対して垂直方向である型押し方向17と、異なる方向の成形面18を有し、この成形面18によって構成されるV溝が2本平行に紙面に垂直に延びるように形成されたものである。
【0023】
なお、上記型13の型押し方向と垂直な面の端部に、型による成形後のレジスト層12の厚さを所定の値にするために、前記面からの高さが前記所定の厚さに対応した、基板11との間で厚さを規定するスペーサ13aが設けられている。スペーサは、上記のような型13に設けられて基板との間でレジスト層の厚さを規定するものに限らず、基板11を載置する載置台に設けられて型の高さ位置を調整するもの、あるいは型の載置台の両方に設けられて型の高さ位置を調整するものであってもよい。
次に、図1(b)に示すように、真空容器内に設置された加圧、加熱手段を有するステージ上に型13と基板11とをセットし、真空容器を減圧しながらガラス転移点近傍の60℃まで加熱し、型13をレジスト層12に、型押し方向17に沿って押し付ける。その後、常圧に戻し、冷却する。
【0024】
次に、図1(c)に示すように、レジスト層12が形成された基板11から型13を剥がす。この時、型13を基板11からの剥離を容易にするため、型13の表面に予めフッ素系コーティング剤等の離型剤を塗布しておくことが望ましい。
【0025】
次に、図1(d)に示すように、レジスト層12に、ガラス基板14a表面にCr膜14bによるパターンを有するフォトマスク14を通して、350〜400nmの紫外光15を基板に対して垂直方向に照射する。これにより、斜線部分16のみが露光される。この際、レジスト層12とエアギャップの屈折率差による反射の影響を低減するため、レジスト層12の上にマッチングオイルを塗布した後、マッチングオイルにマスク14を接触させて露光することが望ましい。あるいは、型により成形されたレジスト層12の表面に露光光を透過する非感光性の樹脂をコーティングしておくことが望ましい。これにより高精度なパターン形成が可能となる。
【0026】
次に、50〜90℃でPEB(post exposure bake)を行う。これにより、露光された領域では、露光により感光剤から発生した酸により樹脂が架橋されて硬化する。
【0027】
その後、図1(e)に示すように、レジスト層12をSU−8レジスト専用の現像液で現像およびリンスを行った後、現像されて残った領域16をさらに100〜200℃で硬化させてパターンを完成させる。
【0028】
次に、本発明の第2の実施の形態による微細構造体の形成方法について説明する。その形成過程の断面図を図2に示す。
【0029】
図2(a)に示すように、350nm以上の紫外光に透明性のあるガラス基板21上に、遮光膜としてのCr膜22を成膜し、Cr膜22に所望のパターンを形成する。そして、Cr膜22が形成されたガラス基板21上にエポキシ樹脂系フォトレジスト(NANO SU−8)を塗布し、50〜90℃でホットプレートあるいはクリーンオーブンで加熱し、溶媒を除去してレジスト層23を形成する。次に、Siの異方性エッチングにより作製した、ストライプ状に紙面に垂直に延びるV溝が形成されたSiからなる型24を、レジスト層23が形成されたガラス基板21上にスペーサを介して設置し、ガラス基板21と型24とを両面アライナーなどの位置合わせ手段によりアライメントする。型24は、基板21表面に対して垂直方向である型押し方向27と、異なる方向の成形面28を有し、この成形面28によって構成されるV溝が2本平行に紙面に垂直に延びるように形成されたものである。
【0030】
次に、図2(b)に示すように、真空容器内に設置された加圧、加熱手段を有するステージ上に型24とガラス基板21とをセットし、真空容器を減圧しながらガラス転移点近傍の60℃まで加熱し、型24をレジスト層23に型押し方向27に沿って押し付ける。その後、常圧に戻し、冷却する。
【0031】
次に、図2(c)に示すように、ガラス基板21から型24を剥がす。この時、型24の表面に予めフッ素系コーティング剤等の離型剤を塗布しておくと剥離し易い。
【0032】
次に、図2(d)に示すように、ガラス基板21の裏面から350〜400nmの紫外線25を照射し、レジスト層23を露光する。これにより斜線部分26のみが露光される。その後、50〜90℃でPEB(post exposure bake)を行い、露光された領域26のレジストを硬化させる。
【0033】
その後、図2(e)に示すように、レジスト層23を、NANO SU−8専用現像液で現像およびリンスを行った後、残った領域26をさらに100〜200℃で硬化させてパターンを完成させる。
【0034】
本第2の実施の形態においては、露光光を基板21の裏面から露光するため、マッチングオイル等の反射防止手段を用いなくても、反射光の影響を受けること無く良好なパターンを形成することが可能である。
【0035】
従来の型押し法では、高アスペクト比を有する形状の場合、型と樹脂とを剥離する際、樹脂が基板から剥がれてしまい良好な形状を得ることができず、また、リソグラフィ技術では、3次元状のパターンの形成は工程が煩雑である等の問題があったが、本発明によれば、型により基板に対して斜め側面を形成し、さらにリソグラフィにより基板に対して垂直側面を形成することにより、図2(e)に示すように、高アスペクト比を有する3次元形状を容易に作製することが可能である。
【0036】
またさらに、NANO SU−8のような厚膜レジストを用いることは高アスペクト比のパターン形成に効果的である。なお、本実施の形態では、NANO SU−8に限られず、感光剤の失活温度以下に軟化点を有するネガ型レジストあるいはポジ型レジストでもよい。
【0037】
また、本実施の形態では、型成形の際、加熱を要するレジストを用いたが、加熱が不要で加圧のみにより型成形が可能なレジストであってもよい。
【0038】
実施の形態の型は、Si基板に、Siの異方性エッチングを利用してパターン加工したものを用いたが、その他の微細加工技術を用いて作製した型を使用することも可能である。
【0039】
また、型の形状は、平面形状においては、ストライプ状および離散形状のいずれであってもよく、断面形状においては、本実施の形態のようなテーパー形状のみならず、段差形状、曲面形状あるいはそれらの形状の組合せ等であってもよく、型によって成形が可能な種々の形状を採用することができる。特に、上記組合せ形状が設けられた型を用いれば、MEMS等の複数の異なる機能を持つ構造体を容易に作製することが可能である。
【0040】
また、上記実施の形態では、光照射方向は、基板に対して垂直方向としているが、垂直方向以外の方向から照射してもよい。
【0041】
また、1つの現像工程の前に、異なるマスクによる露光工程が複数回あってもよい。
【0042】
また、1つの基板に対して、レジスト塗布工程、型による成形工程、露光工程およびPEB工程からなる本発明の工程を複数回繰り返すことにより、より複雑な形状を作製することができる。
【0043】
また、レジストのエッチング耐性等を適宜調整することにより、本発明により形成された微細構造体をマスクとして基板を加工することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による微細構造体の形成過程の断面図
【図2】本発明の第2の実施の形態による微細構造体の形成過程の断面図
【符号の説明】
11 基板
12 レジスト層
13 型
13a スペーサ
14a ガラス基板
14b Cr膜
14 マスク
15 露光光
17 型押し方向
18 成形面

Claims (4)

  1. 基板上にレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層を型により成形する工程と、
    該成形されたレジスト層の一部を選択的に露光する工程と、
    該露光されたレジスト層を現像して、前記露光された領域および該露光された領域以外の領域の一方を残し、他方を除去する工程とからなることを特徴とする微細構造体の形成方法。
  2. 前記型が、該型の型押し方向と異なる方向の成形面を有することを特徴とする請求項1記載の微細構造体の形成方法。
  3. 前記レジスト層を型により成形する工程において、スペーサを用いて、前記型を前記基板上の所望の高さ位置で停止させることを特徴とする請求項1または2記載の微細構造体の形成方法。
  4. 前記基板が露光光を透過する材質からなり、
    該基板上に所定のパターンを有する遮光膜を設けてから前記レジスト層を形成し、該基板の裏面から露光することにより、前記レジスト層の一部を選択的に露光することを特徴とする請求項1、2または3記載の微細構造体の形成方法。
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