JP2004200738A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機器全体のコンパクト化を図り、且つ容易にコンデンサの容量調節ができる。
【解決手段】コア8および巻線9からなるコイル部6と、このコイル部6の巻線9と時計モジュール1内の受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7とを備えたアンテナ装置2において、フレキシブル配線基板7にレーザ光線によってトリミング可能な上部電極29を有するシート状のコンデンサ17を設けた。従って、受信回路にコンデンサ17の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサ17がシート状であるから、腕時計全体のコンパクト化を図ることができる。また、レーザ光線によってコンデンサ17の上部電極29をトリミングすることにより、コンデンサ17の容量を可変させることができるので、個々のコイル部6ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサ17の容量を調節することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】コア8および巻線9からなるコイル部6と、このコイル部6の巻線9と時計モジュール1内の受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7とを備えたアンテナ装置2において、フレキシブル配線基板7にレーザ光線によってトリミング可能な上部電極29を有するシート状のコンデンサ17を設けた。従って、受信回路にコンデンサ17の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサ17がシート状であるから、腕時計全体のコンパクト化を図ることができる。また、レーザ光線によってコンデンサ17の上部電極29をトリミングすることにより、コンデンサ17の容量を可変させることができるので、個々のコイル部6ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサ17の容量を調節することができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子腕時計や携帯電話機などの電子機器に用いられるアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子腕時計においては、標準時刻の電波を受信して時刻を修正する電波時計がある。この種の電子腕時計は、腕時計ケース内に時計モジュールおよびアンテナ装置が収納され、このアンテナ装置で標準時刻の電波を受信し、この受信した標準時刻情報に基づいて時計モジュールが時刻を修正し、この修正された時刻を表示するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−98780(P2002−98780A)
【0004】
このような電子腕時計では、アンテナ装置がコアに巻線を巻き付けたコイル部(特許文献1ではアンテナという)と受信回路とからなり、コイル部が時計モジュールと別に構成され、受信回路が時計モジュールに組み込まれている。
このような電子腕時計のアンテナ装置は、個々のコイル部ごとに同調周波数にバラツキがあるため、個々のコイル部に応じて電気容量が変えられる可変コンデンサを受信回路に設けたり、あるいは個々のコイル部に応じた電気容量を得るために種々のコンデンサを組み合わせて受信回路に設けたりしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電子腕時計のアンテナ装置では、時計モジュールの受信回路に可変コンデンサや種々のコンデンサを設けるための設置スペースが必要となり、このため受信回路が大きくなり、これに伴って時計モジュールが大型化し、腕時計全体が大型化するという問題がある。特に、可変コンデンサを用いたアンテナ装置では、可変コンデンサの構造が複雑で、コンデンサ自体が大きいため、腕時計全体が大型化しやすい。また、後者のように種々のコンデンサを組み合わせて用いるアンテナ装置では、複数のコンデンサを組み合わせて電気容量の調節作業を行わなければならないため、組み付け作業および調節作業が面倒である。
【0006】
この発明の課題は、機器全体のコンパクト化を図ると共に、容易にコンデンサの容量調節ができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図7に示すように、コア(8)および巻線(9)からなるコイル部(6)と、このコイル部の前記巻線と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板(7)とを備えたアンテナ装置において、前記フレキシブル配線基板にレーザ光線によってトリミング可能な電極(上部電極29、37)を有するシート状のコンデンサ(17、35)を設けたことを特徴とするアンテナ装置(2)である。
【0008】
この発明によれば、コイル部の巻線と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板にシート状のコンデンサを設けたので、受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサがシート状であるから、機器全体のコンパクト化を図ることができると共に、レーザ光線によってコンデンサの電極をトリミングすることにより、コンデンサの容量を可変させることができるので、個々のコイル部ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサの容量を調節することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、図1〜図4に示すように、前記コンデンサ(17)が、半田(31)によって、誘電体(28)を挟んで互いに対向する一対の電極(下部電極27、上部電極29)をそれぞれ前記フレキシブル配線基板(7)の各配線(第1〜第3配線14〜16)に電気的に接続した状態で、前記フレキシブル配線基板に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、フレキシブル配線基板に対してコンデンサを半田によって電気的に接続するのと同時に固定することができるので、その取付作業性が良く、しかもコンデンサをフレキシブル配線基板に確実に且つ強固に固定することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、図5〜図7に示すように、前記コンデンサ(35)が、誘電体(28)を挟んで互いに対向する一対の電極(下部電極36、上部電極37)のうち、一方の電極(下部電極36)を前記フレキシブル配線基板(7)に形成した構造であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、フレキシブル配線基板に直接コンデンサの一方の電極を形成しているので、コンデンサ全体を薄く形成することができ、これにより、より一層、機器全体の小型化を図ることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、図1〜図7に示すように、前記コンデンサ(17、35)が前記フレキシブル配線基板(7)における前記コイル部(6)と対応する個所に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、フレキシブル配線基板を受信回路に接続する際、コンデンサが邪魔にならず、容易に接続することができると共に、コイル部によってフレキシブル配線基板の屈曲変形が抑制され、これによりフレキシブル配線基板の屈曲変形に伴うコンデンサの破損を防ぐことができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、図1〜図7に示すように、前記コンデンサ(17、35)が、前記レーザ光線によってトリミング可能な前記電極(上部電極29、37)を複数に分割してそれぞれ前記フレキシブル配線基板(7)の各配線(第1〜第3配線14〜16)に接続した構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、電極が複数に分割されていることにより、1つのコンデンサを複数のコンデンサ部に分割することができ、これら複数に分割された各コンデンサ部の接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えることにより、分割された各コンデンサ部を適宜組み合わせることができ、これによりコンデンサを交換せずに容量の異なるコンデンサを得ることができると共に、レーザ光線によって複数に分割された各電極をトリミングすることにより、複数に分割された各コンデンサ部の容量を容易に調節することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図1〜図4を参照して、この発明を電子腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
図1はこの発明の電子腕時計に組み込まれる時計モジュールおよびアンテナ装置を示した図、図2は図1のアンテナ装置のコイル部とフレキシブル配線基板を示した拡大図である。この電子腕時計は、図1に示すように、腕時計ケース(図示せず)内に組み込まれる時計モジュール1およびアンテナ装置2を備えている。時計モジュール1は、アナログ機能とデジタル機能とのうち、少なくとも一方、例えばこの実施形態ではデジタル機能を備えたものである。
【0014】
すなわち、この時計モジュール1は、ハウジング3の前面側(図1では紙面の裏面側)に液晶表示素子などの表示素子(図示せず)が設けられ、ハウジング3の裏面側(図1では紙面の表面側)に電池4が配置され、ハウジング3内に回路基板(図示せず)が配置され、この回路基板に表示素子および電池4が電気的に接続され、この状態で時刻などの情報を表示素子で電気光学的に表示するように構成されている。この場合、回路基板には、時計機能に必要な電子回路を構成する各種の電子部品が搭載されていると共に、後述するアンテナ装置2の受信回路(図示せず)に必要な各種の電子部品も搭載されている。また、ハウジング3の裏面(図1では紙面の表面)には、地板5が設けられている。
【0015】
アンテナ装置2は、図1および図2に示すように、アンテナ本体であるコイル部6、時計モジュール1内の回路基板に搭載された受信回路、およびコイル部6と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7を備えている。コイル部6は、図3に示すように、コア8の外周面に巻線9を巻き付けてコイルケース10内に収納した構造になっている。この場合、コア8は、磁性材からなり、角棒状に形成され、コイルケース10内のほぼ中心に配置されている。巻線9は、被覆された銅線からなり、コア8の外周面に多重に巻き付けられ、その外形がコイルケース10内にほぼ内接する大きさに形成されている。コイルケース10は、合成樹脂からなり、下面が開放された箱状に形成され、その内部に巻線9が巻き付けられたコア8が下面側から挿入されて収納され、この状態で充填材11が充填されている。
【0016】
フレキシブル配線基板7は、図1に示すように、その一端部7aがコイル部6上の右端部に配置されてコイル部6の巻線9と電気的に接続され、他端部7bが時計モジュール1内に挿入されて回路基板と電気的に接続されるように構成されている。すなわち、このフレキシブル配線基板7は、図2に示すように、ポリイミドなどの絶縁性を有するフィルム13の上面に銅やアルミニウムなどの導電性材料からなる第1〜第3配線14〜16がパターン形成され、これら第1〜第3配線14〜16にシート状のコンデンサ17が電気的に接続され、この状態でシート状のコンデンサ17がコイル部6上に位置する個所のフィルム13上に取り付けられた構成になっている。
【0017】
この場合、フィルム13は、図2に示すように、一端部がコイル部6上においてその右端部から左側に向けて配置され、その左端部が時計モジュール1側(図2では下側)に向けてほぼ直角に屈曲されて延出され、この延出された他端部が時計モジュール1内の回路基板上に配置されるように構成されている。また、このフィルム13の一端部には、コイル部6のコイルケース10に設けられた取付ボス12が挿入して取り付けられる取付孔13aが設けられており、その他端部には、時計モジュール1内の回路基板にビス止めされる取付孔13bが設けられている。
【0018】
このフィルム13に設けられた第1〜第3配線14〜16のうち、第1配線14は、図2に示すように、その一端部がフレキシブル配線基板7の一端部7aに設けられた第1電極端子18に接続され、中間部がコンデンサ17の搭載領域に設けられた接続電極19に接続され、他端部がフレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第2電極端子20に接続されている。また、第2配線15は、その一端部がフレキシブル配線基板7の一端部7aに設けられた第3電極端子21に接続され、中間部がコンデンサ17の搭載領域に設けられた接続電極22に接続され、他端部がフレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第4電極端子23に接続されている。
【0019】
第3配線16は、一端部がコンデンサ17の搭載領域に設けられた接続電極24に接続され、他端部がフレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第5電極端子25に接続されている。この場合、フレキシブル配線基板7の一端部7aに設けられた第1、第3電極端子18、21には、コイル部6の巻線9の各端部がそれぞれ電気的に接続されている。また、フレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第2、第4、第5電極端子20、23、25は、時計モジュール1内の回路基板の各電極端子(図示せず)にそれぞれ接続されるように構成されている。さらに、第1〜第3配線14〜16の各接続電極19、22、24は、コイル部6上の中央部分におけるコンデンサ17の搭載領域に対応する個所のフィルム13上にそれぞれ設けられている。
【0020】
コンデンサ17は、図4に示すように、ポリイミドなどの絶縁性を有するコンデンサ基板26上に薄膜金属の下部電極27を形成し、この下部電極27上に誘電体28を第1配線14の接続電極19に対応する部分を除いて設け、この誘電体28上に薄膜金属の上部電極29を形成し、この上部電極29上にカバーフィルム30を第2、第3配線15、16の各接続電極22、24に対応する部分を除いて設けた構造で、図2および図3に示すように、全体がほぼ長方形をなすシート状に形成されている。この場合、上部電極29は、レーザ光線によってトリミング可能に形成されている。すなわち、上部電極29は、レーザ光線が照射されると、その照射された部分が除去され、これにより上部電極29の面積が変化してコンデンサ17の容量を可変させるように構成されている。なお、レーザ光線は、YAGレーザなどによって得られる。
【0021】
また、このコンデンサ17は、図2に示すように、上部電極29がその長手方向(図2では左右方向)におけるほぼ中間部分で分断され、これにより2つのコンデンサ部17a、17bに分割された状態で、コイル部6上における中央部分に対応する個所のフィルム13上に配置されている。すなわち、このコンデンサ17は、図2に示すように、下部電極27の上面が露出した部分を第1配線14の接続電極19に対応させると共に、2つに分割された上部電極29の上面がそれぞれ露出した部分を第2、第3配線15、16の各接続電極22、24に対応させ、この状態でフィルム13上に配置され、図4に示すように、半田31によって下部電極27が第1配線14の接続電極19に電気的に接続され、2つに分割された各上部電極29が第2、第3配線15、16の各接続電極22、24にそれぞれ電気的に接続され、これによりフィルム13上に固定されている。
【0022】
このコンデンサ17は、時計モジュール1内の受信回路に組み込まれたスイッチ(図示せず)によって2つに分割された各コンデンサ部17a、17bの接続状態を選択的に切り替えることにより、受信する電波を40KHz用と60KHz用とに切り替わるように構成されている。例えば、このコンデンサ17は、受信回路のスイッチによって第1、第2配線14、15に接続された一方のコンデンサ部17aが選択されたときに40KHz用となり、受信回路のスイッチによって第1〜第3配線14〜16に2つのコンデンサ部17a、17bが並列に接続されたときに60KHz用となるように構成されている。
【0023】
このような電子腕時計のアンテナ装置2によれば、コイル部6の巻線9と時計モジュール1内の受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7にシート状のコンデンサ17を設けたので、従来例のように受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサ17がシート状であるから、時計モジュール1が大きくならず、腕時計全体をコンパクトに構成することができる。この場合、コンデンサ17は、上部電極29が2つに分割されていることにより、2つのコンデンサ部17a、17bを得ることができると共に、これら2つのコンデンサ部17a、17bの接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えて選択することができ、このためコンデンサ17を交換しなくても、容量の異なるコンデンサ17、例えば40KHz用と60KHz用とのコンデンサ17を得ることができる。
【0024】
特に、このコンデンサ17は、上部電極29がレーザ光線によってトリミング可能に形成されているので、レーザ光線で上部電極29をトリミングしてその上部電極29の一部を除去することにより、上部電極29の面積を変化させることができ、これにより各コンデンサ部17a、17bの容量をそれぞれ可変させることができるので、個々のコイル部6ごとに同調周波数にバラツキがあっても、簡単にコンデンサ17の容量を調節することができる。また、このコンデンサ17はフレキシブル配線基板7におけるコイル部6と対応する個所に設けられているので、フレキシブル配線基板7を時計モジュール1内の受信回路に接続する際、コンデンサ17が邪魔にならず、容易に接続することができると共に、コイル部6によってフレキシブル配線基板7の屈曲変形を抑制することができ、これによりフレキシブル配線基板7の屈曲変形に伴うコンデンサ17の破損を防ぐことができる。
【0025】
さらに、このコンデンサ17は、誘電体28を挟んで互いに対向する上部電極27と下部電極29とをそれぞれ半田31によってフレキシブル配線基板7の第1〜第3配線14〜16の各接続電極19、22、24に電気的に接続した状態で、フレキシブル配線基板7に固定されているので、フレキシブル配線基板7に対してコンデンサ17を半田31で電気的に接続するのと同時に固定することができ、このためコンデンサ17の取付作業性が良く、しかもコンデンサ17をフレキシブル配線基板7に確実に且つ強固に固定することができる。
【0026】
[第2実施形態]
次に、図5〜図7を参照して、この発明を電子腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子腕時計は、コンデンサ35が第1実施形態と異なる構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、このコンデンサ35は、図7に示すように、フレキシブル配線基板7のフィルム13上に薄膜金属の下部電極36を直接形成し、この下部電極36上に誘電体28を設け、この誘電体28上に薄膜金属の上部電極37を第2、第3配線15、16の各接続電極22、24に向けて延設し、この上部電極37上にカバーフィルム30を設けた構造で、図5および図6に示すように、全体がほぼ長方形をなすシート状に形成されている。
【0027】
この場合にも、上部電極37は、レーザ光線によってトリミング可能に形成されている。また、このコンデンサ35は、図5に示すように、上部電極37がその長手方向(図5では左右方向)におけるほぼ中間部分で分断され、これにより2つのコンデンサ部35a、35bに分割された状態で、コイル部6上における中央部分に対応する個所のフィルム13上に配置されている。すなわち、このコンデンサ35は、図5および図7に示すように、下部電極36が第1配線14の接続電極19と共にフィルム13上に一体に形成され、2つに分割された上部電極37の延出部分がそれぞれカバーフィルム30と共に第2、第3配線15、16の各接続電極22、24上に折り曲げられて配置され、これにより下部電極36が第1配線14に電気的に接続され、2つに分割された各上部電極37がそれぞれ第2、第3配線15、16にそれぞれ電気的に接続されている。
【0028】
さらに、このコンデンサ35も、時計モジュール1内の受信回路に組み込まれたスイッチによって2つに分割された各コンデンサ部35a、35bの接続状態を選択的に切り替えることにより、受信する電波を40KHz用と60KHz用とに切り替わるように構成されている。例えば、このコンデンサ35は、受信回路のスイッチによって第1、第2配線14、15に接続された一方のコンデンサ部35aが選択されたときに40KHz用となり、受信回路のスイッチによって第1〜第3配線14〜16に2つのコンデンサ部35a、35bが並列に接続されたときに60KHz用となるように構成されている。
【0029】
このような電子腕時計のアンテナ装置2においても、第1実施形態と同様、コイル部6の巻線9と時計モジュール1内の受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7にシート状のコンデンサ35を設けたので、従来例のように受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサ35がシート状であるから、時計モジュール1が大きくならず、腕時計全体をコンパクトに構成することができる。特に、このコンデンサ35は、誘電体28を挟んで互いに対向する下部電極36と上部電極37とのうち、下部電極36がフレキシブル配線基板7に直接形成されているので、第1実施形態のコンデンサ17よりもコンデンサ35を薄く形成することができ、これにより、より一層、腕時計全体の小型化を図ることができる。
【0030】
また、このコンデンサ35においても、第1実施形態と同様、上部電極37が2つに分割されていることにより、2つのコンデンサ部35a、35bの接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えて選択することができ、このためコンデンサ35を交換せずに、容量の異なるコンデンサ35、例えば40KHz用と60KHz用とのコンデンサ35を得ることができる。しかも、このコンデンサ35も、上部電極37がレーザ光線によってトリミング可能に形成されているので、レーザ光線で上部電極37をトリミングして上部電極37の一部を除去することにより、上部電極37の面積を変化させることができ、これにより各コンデンサ部35a、35bの容量を可変させることができるので、個々のコイル部6ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサ35の容量を調節することができる。
【0031】
なお、上記第1、第2実施形態では、コンデンサ17、35の上部電極29、37を2つに分割してそれぞれ2つのコンデンサ部17a、17b、または35a、35bに形成したが、必ずしも2つに分割する必要はなく、1つのコンデンサであっても良く、また3つ以上に分割したものであっても良い。
また、上記第1、第2実施形態では、電子腕時計に適用した場合について述べたが、これに限らず、トラベルウォッチや置き時計、掛け時計などの電子時計、あるいは携帯電話機や携帯端末機などの電子機器にも広く適用することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、コアおよび巻線からなるコイル部と、このコイル部の巻線と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板とを備えたアンテナ装置において、フレキシブル配線基板にレーザ光線によってトリミング可能な電極を有するシート状のコンデンサを設けたので、受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサがシート状であるから、機器全体のコンパクト化を図ることができると共に、レーザ光線によってコンデンサの電極をトリミングすることにより、コンデンサの容量を可変させることができるので、個々のコイル部ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサの容量を調節することができる。
【0033】
この場合、コンデンサは、半田によって、誘電体を挟んで互いに対向する一対の電極がそれぞれフレキシブル配線基板の各配線に電気的に接続された状態で、フレキシブル配線基板に固定されていることにより、フレキシブル配線基板に対してコンデンサを半田によって電気的に接続するのと同時に固定することができ、このためコンデンサの取付作業性が良く、しかもコンデンサをフレキシブル配線基板に確実に且つ強固に固定することができる。
また、コンデンサが、誘電体を挟んで互いに対向する一対の電極のうち、一方の電極をフレキシブル配線基板に形成した構造であることにより、コンデンサ全体を薄く形成することができ、これにより、より一層、機器全体の小型化を図ることができる。
【0034】
さらに、コンデンサがフレキシブル配線基板におけるコイル部と対応する個所に設けられていることにより、フレキシブル配線基板を受信回路に接続する際、コンデンサが邪魔にならず、容易に接続することができると共に、コイル部によってフレキシブル配線基板の屈曲変形が抑制され、これによりフレキシブル配線基板の屈曲変形に伴うコンデンサの破損を防ぐことができる。
【0035】
また、コンデンサが、レーザ光線によってトリミング可能な電極を複数に分割してそれぞれフレキシブル配線基板の各配線に接続した構造であることにより、1つのコンデンサを複数のコンデンサ部に分割することができ、これら複数に分割された各コンデンサ部の接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えることにより、分割された各コンデンサ部を適宜組み合わせることができ、これによりコンデンサを交換せずに容量の異なるコンデンサを得ることができると共に、レーザ光線によって複数に分割された各電極をトリミングすることにより、複数に分割された各コンデンサ部の容量を容易に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を電子腕時計に適用した第1実施形態において時計モジュールとアンテナ装置を示した図。
【図2】図1のアンテナ装置のコイル部とフレキシブル配線基板とを示した拡大図。
【図3】図2のA−A矢視における断面図。
【図4】図3の要部を更に拡大した断面図。
【図5】この発明を電子腕時計に適用した第2実施形態においてアンテナ装置のコイル部とフレキシブル配線基板とを示した拡大図。
【図6】図5のB−B矢視における断面図。
【図7】図6の要部を更に拡大した断面図。
【符号の説明】
1 時計モジュール
2 アンテナ装置
6 コイル部
7 フレキシブル配線基板
8 コア
9 巻線
13 フィルム
14〜16 第1〜第3配線
17、35 コンデンサ
27、36 下部電極
28 誘電体
29、37 上部電極
31 半田
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子腕時計や携帯電話機などの電子機器に用いられるアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子腕時計においては、標準時刻の電波を受信して時刻を修正する電波時計がある。この種の電子腕時計は、腕時計ケース内に時計モジュールおよびアンテナ装置が収納され、このアンテナ装置で標準時刻の電波を受信し、この受信した標準時刻情報に基づいて時計モジュールが時刻を修正し、この修正された時刻を表示するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−98780(P2002−98780A)
【0004】
このような電子腕時計では、アンテナ装置がコアに巻線を巻き付けたコイル部(特許文献1ではアンテナという)と受信回路とからなり、コイル部が時計モジュールと別に構成され、受信回路が時計モジュールに組み込まれている。
このような電子腕時計のアンテナ装置は、個々のコイル部ごとに同調周波数にバラツキがあるため、個々のコイル部に応じて電気容量が変えられる可変コンデンサを受信回路に設けたり、あるいは個々のコイル部に応じた電気容量を得るために種々のコンデンサを組み合わせて受信回路に設けたりしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電子腕時計のアンテナ装置では、時計モジュールの受信回路に可変コンデンサや種々のコンデンサを設けるための設置スペースが必要となり、このため受信回路が大きくなり、これに伴って時計モジュールが大型化し、腕時計全体が大型化するという問題がある。特に、可変コンデンサを用いたアンテナ装置では、可変コンデンサの構造が複雑で、コンデンサ自体が大きいため、腕時計全体が大型化しやすい。また、後者のように種々のコンデンサを組み合わせて用いるアンテナ装置では、複数のコンデンサを組み合わせて電気容量の調節作業を行わなければならないため、組み付け作業および調節作業が面倒である。
【0006】
この発明の課題は、機器全体のコンパクト化を図ると共に、容易にコンデンサの容量調節ができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図7に示すように、コア(8)および巻線(9)からなるコイル部(6)と、このコイル部の前記巻線と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板(7)とを備えたアンテナ装置において、前記フレキシブル配線基板にレーザ光線によってトリミング可能な電極(上部電極29、37)を有するシート状のコンデンサ(17、35)を設けたことを特徴とするアンテナ装置(2)である。
【0008】
この発明によれば、コイル部の巻線と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板にシート状のコンデンサを設けたので、受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサがシート状であるから、機器全体のコンパクト化を図ることができると共に、レーザ光線によってコンデンサの電極をトリミングすることにより、コンデンサの容量を可変させることができるので、個々のコイル部ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサの容量を調節することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、図1〜図4に示すように、前記コンデンサ(17)が、半田(31)によって、誘電体(28)を挟んで互いに対向する一対の電極(下部電極27、上部電極29)をそれぞれ前記フレキシブル配線基板(7)の各配線(第1〜第3配線14〜16)に電気的に接続した状態で、前記フレキシブル配線基板に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、フレキシブル配線基板に対してコンデンサを半田によって電気的に接続するのと同時に固定することができるので、その取付作業性が良く、しかもコンデンサをフレキシブル配線基板に確実に且つ強固に固定することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、図5〜図7に示すように、前記コンデンサ(35)が、誘電体(28)を挟んで互いに対向する一対の電極(下部電極36、上部電極37)のうち、一方の電極(下部電極36)を前記フレキシブル配線基板(7)に形成した構造であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、フレキシブル配線基板に直接コンデンサの一方の電極を形成しているので、コンデンサ全体を薄く形成することができ、これにより、より一層、機器全体の小型化を図ることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、図1〜図7に示すように、前記コンデンサ(17、35)が前記フレキシブル配線基板(7)における前記コイル部(6)と対応する個所に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、フレキシブル配線基板を受信回路に接続する際、コンデンサが邪魔にならず、容易に接続することができると共に、コイル部によってフレキシブル配線基板の屈曲変形が抑制され、これによりフレキシブル配線基板の屈曲変形に伴うコンデンサの破損を防ぐことができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、図1〜図7に示すように、前記コンデンサ(17、35)が、前記レーザ光線によってトリミング可能な前記電極(上部電極29、37)を複数に分割してそれぞれ前記フレキシブル配線基板(7)の各配線(第1〜第3配線14〜16)に接続した構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアンテナ装置である。
この発明によれば、電極が複数に分割されていることにより、1つのコンデンサを複数のコンデンサ部に分割することができ、これら複数に分割された各コンデンサ部の接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えることにより、分割された各コンデンサ部を適宜組み合わせることができ、これによりコンデンサを交換せずに容量の異なるコンデンサを得ることができると共に、レーザ光線によって複数に分割された各電極をトリミングすることにより、複数に分割された各コンデンサ部の容量を容易に調節することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図1〜図4を参照して、この発明を電子腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
図1はこの発明の電子腕時計に組み込まれる時計モジュールおよびアンテナ装置を示した図、図2は図1のアンテナ装置のコイル部とフレキシブル配線基板を示した拡大図である。この電子腕時計は、図1に示すように、腕時計ケース(図示せず)内に組み込まれる時計モジュール1およびアンテナ装置2を備えている。時計モジュール1は、アナログ機能とデジタル機能とのうち、少なくとも一方、例えばこの実施形態ではデジタル機能を備えたものである。
【0014】
すなわち、この時計モジュール1は、ハウジング3の前面側(図1では紙面の裏面側)に液晶表示素子などの表示素子(図示せず)が設けられ、ハウジング3の裏面側(図1では紙面の表面側)に電池4が配置され、ハウジング3内に回路基板(図示せず)が配置され、この回路基板に表示素子および電池4が電気的に接続され、この状態で時刻などの情報を表示素子で電気光学的に表示するように構成されている。この場合、回路基板には、時計機能に必要な電子回路を構成する各種の電子部品が搭載されていると共に、後述するアンテナ装置2の受信回路(図示せず)に必要な各種の電子部品も搭載されている。また、ハウジング3の裏面(図1では紙面の表面)には、地板5が設けられている。
【0015】
アンテナ装置2は、図1および図2に示すように、アンテナ本体であるコイル部6、時計モジュール1内の回路基板に搭載された受信回路、およびコイル部6と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7を備えている。コイル部6は、図3に示すように、コア8の外周面に巻線9を巻き付けてコイルケース10内に収納した構造になっている。この場合、コア8は、磁性材からなり、角棒状に形成され、コイルケース10内のほぼ中心に配置されている。巻線9は、被覆された銅線からなり、コア8の外周面に多重に巻き付けられ、その外形がコイルケース10内にほぼ内接する大きさに形成されている。コイルケース10は、合成樹脂からなり、下面が開放された箱状に形成され、その内部に巻線9が巻き付けられたコア8が下面側から挿入されて収納され、この状態で充填材11が充填されている。
【0016】
フレキシブル配線基板7は、図1に示すように、その一端部7aがコイル部6上の右端部に配置されてコイル部6の巻線9と電気的に接続され、他端部7bが時計モジュール1内に挿入されて回路基板と電気的に接続されるように構成されている。すなわち、このフレキシブル配線基板7は、図2に示すように、ポリイミドなどの絶縁性を有するフィルム13の上面に銅やアルミニウムなどの導電性材料からなる第1〜第3配線14〜16がパターン形成され、これら第1〜第3配線14〜16にシート状のコンデンサ17が電気的に接続され、この状態でシート状のコンデンサ17がコイル部6上に位置する個所のフィルム13上に取り付けられた構成になっている。
【0017】
この場合、フィルム13は、図2に示すように、一端部がコイル部6上においてその右端部から左側に向けて配置され、その左端部が時計モジュール1側(図2では下側)に向けてほぼ直角に屈曲されて延出され、この延出された他端部が時計モジュール1内の回路基板上に配置されるように構成されている。また、このフィルム13の一端部には、コイル部6のコイルケース10に設けられた取付ボス12が挿入して取り付けられる取付孔13aが設けられており、その他端部には、時計モジュール1内の回路基板にビス止めされる取付孔13bが設けられている。
【0018】
このフィルム13に設けられた第1〜第3配線14〜16のうち、第1配線14は、図2に示すように、その一端部がフレキシブル配線基板7の一端部7aに設けられた第1電極端子18に接続され、中間部がコンデンサ17の搭載領域に設けられた接続電極19に接続され、他端部がフレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第2電極端子20に接続されている。また、第2配線15は、その一端部がフレキシブル配線基板7の一端部7aに設けられた第3電極端子21に接続され、中間部がコンデンサ17の搭載領域に設けられた接続電極22に接続され、他端部がフレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第4電極端子23に接続されている。
【0019】
第3配線16は、一端部がコンデンサ17の搭載領域に設けられた接続電極24に接続され、他端部がフレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第5電極端子25に接続されている。この場合、フレキシブル配線基板7の一端部7aに設けられた第1、第3電極端子18、21には、コイル部6の巻線9の各端部がそれぞれ電気的に接続されている。また、フレキシブル配線基板7の他端部7bに設けられた第2、第4、第5電極端子20、23、25は、時計モジュール1内の回路基板の各電極端子(図示せず)にそれぞれ接続されるように構成されている。さらに、第1〜第3配線14〜16の各接続電極19、22、24は、コイル部6上の中央部分におけるコンデンサ17の搭載領域に対応する個所のフィルム13上にそれぞれ設けられている。
【0020】
コンデンサ17は、図4に示すように、ポリイミドなどの絶縁性を有するコンデンサ基板26上に薄膜金属の下部電極27を形成し、この下部電極27上に誘電体28を第1配線14の接続電極19に対応する部分を除いて設け、この誘電体28上に薄膜金属の上部電極29を形成し、この上部電極29上にカバーフィルム30を第2、第3配線15、16の各接続電極22、24に対応する部分を除いて設けた構造で、図2および図3に示すように、全体がほぼ長方形をなすシート状に形成されている。この場合、上部電極29は、レーザ光線によってトリミング可能に形成されている。すなわち、上部電極29は、レーザ光線が照射されると、その照射された部分が除去され、これにより上部電極29の面積が変化してコンデンサ17の容量を可変させるように構成されている。なお、レーザ光線は、YAGレーザなどによって得られる。
【0021】
また、このコンデンサ17は、図2に示すように、上部電極29がその長手方向(図2では左右方向)におけるほぼ中間部分で分断され、これにより2つのコンデンサ部17a、17bに分割された状態で、コイル部6上における中央部分に対応する個所のフィルム13上に配置されている。すなわち、このコンデンサ17は、図2に示すように、下部電極27の上面が露出した部分を第1配線14の接続電極19に対応させると共に、2つに分割された上部電極29の上面がそれぞれ露出した部分を第2、第3配線15、16の各接続電極22、24に対応させ、この状態でフィルム13上に配置され、図4に示すように、半田31によって下部電極27が第1配線14の接続電極19に電気的に接続され、2つに分割された各上部電極29が第2、第3配線15、16の各接続電極22、24にそれぞれ電気的に接続され、これによりフィルム13上に固定されている。
【0022】
このコンデンサ17は、時計モジュール1内の受信回路に組み込まれたスイッチ(図示せず)によって2つに分割された各コンデンサ部17a、17bの接続状態を選択的に切り替えることにより、受信する電波を40KHz用と60KHz用とに切り替わるように構成されている。例えば、このコンデンサ17は、受信回路のスイッチによって第1、第2配線14、15に接続された一方のコンデンサ部17aが選択されたときに40KHz用となり、受信回路のスイッチによって第1〜第3配線14〜16に2つのコンデンサ部17a、17bが並列に接続されたときに60KHz用となるように構成されている。
【0023】
このような電子腕時計のアンテナ装置2によれば、コイル部6の巻線9と時計モジュール1内の受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7にシート状のコンデンサ17を設けたので、従来例のように受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサ17がシート状であるから、時計モジュール1が大きくならず、腕時計全体をコンパクトに構成することができる。この場合、コンデンサ17は、上部電極29が2つに分割されていることにより、2つのコンデンサ部17a、17bを得ることができると共に、これら2つのコンデンサ部17a、17bの接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えて選択することができ、このためコンデンサ17を交換しなくても、容量の異なるコンデンサ17、例えば40KHz用と60KHz用とのコンデンサ17を得ることができる。
【0024】
特に、このコンデンサ17は、上部電極29がレーザ光線によってトリミング可能に形成されているので、レーザ光線で上部電極29をトリミングしてその上部電極29の一部を除去することにより、上部電極29の面積を変化させることができ、これにより各コンデンサ部17a、17bの容量をそれぞれ可変させることができるので、個々のコイル部6ごとに同調周波数にバラツキがあっても、簡単にコンデンサ17の容量を調節することができる。また、このコンデンサ17はフレキシブル配線基板7におけるコイル部6と対応する個所に設けられているので、フレキシブル配線基板7を時計モジュール1内の受信回路に接続する際、コンデンサ17が邪魔にならず、容易に接続することができると共に、コイル部6によってフレキシブル配線基板7の屈曲変形を抑制することができ、これによりフレキシブル配線基板7の屈曲変形に伴うコンデンサ17の破損を防ぐことができる。
【0025】
さらに、このコンデンサ17は、誘電体28を挟んで互いに対向する上部電極27と下部電極29とをそれぞれ半田31によってフレキシブル配線基板7の第1〜第3配線14〜16の各接続電極19、22、24に電気的に接続した状態で、フレキシブル配線基板7に固定されているので、フレキシブル配線基板7に対してコンデンサ17を半田31で電気的に接続するのと同時に固定することができ、このためコンデンサ17の取付作業性が良く、しかもコンデンサ17をフレキシブル配線基板7に確実に且つ強固に固定することができる。
【0026】
[第2実施形態]
次に、図5〜図7を参照して、この発明を電子腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子腕時計は、コンデンサ35が第1実施形態と異なる構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、このコンデンサ35は、図7に示すように、フレキシブル配線基板7のフィルム13上に薄膜金属の下部電極36を直接形成し、この下部電極36上に誘電体28を設け、この誘電体28上に薄膜金属の上部電極37を第2、第3配線15、16の各接続電極22、24に向けて延設し、この上部電極37上にカバーフィルム30を設けた構造で、図5および図6に示すように、全体がほぼ長方形をなすシート状に形成されている。
【0027】
この場合にも、上部電極37は、レーザ光線によってトリミング可能に形成されている。また、このコンデンサ35は、図5に示すように、上部電極37がその長手方向(図5では左右方向)におけるほぼ中間部分で分断され、これにより2つのコンデンサ部35a、35bに分割された状態で、コイル部6上における中央部分に対応する個所のフィルム13上に配置されている。すなわち、このコンデンサ35は、図5および図7に示すように、下部電極36が第1配線14の接続電極19と共にフィルム13上に一体に形成され、2つに分割された上部電極37の延出部分がそれぞれカバーフィルム30と共に第2、第3配線15、16の各接続電極22、24上に折り曲げられて配置され、これにより下部電極36が第1配線14に電気的に接続され、2つに分割された各上部電極37がそれぞれ第2、第3配線15、16にそれぞれ電気的に接続されている。
【0028】
さらに、このコンデンサ35も、時計モジュール1内の受信回路に組み込まれたスイッチによって2つに分割された各コンデンサ部35a、35bの接続状態を選択的に切り替えることにより、受信する電波を40KHz用と60KHz用とに切り替わるように構成されている。例えば、このコンデンサ35は、受信回路のスイッチによって第1、第2配線14、15に接続された一方のコンデンサ部35aが選択されたときに40KHz用となり、受信回路のスイッチによって第1〜第3配線14〜16に2つのコンデンサ部35a、35bが並列に接続されたときに60KHz用となるように構成されている。
【0029】
このような電子腕時計のアンテナ装置2においても、第1実施形態と同様、コイル部6の巻線9と時計モジュール1内の受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板7にシート状のコンデンサ35を設けたので、従来例のように受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサ35がシート状であるから、時計モジュール1が大きくならず、腕時計全体をコンパクトに構成することができる。特に、このコンデンサ35は、誘電体28を挟んで互いに対向する下部電極36と上部電極37とのうち、下部電極36がフレキシブル配線基板7に直接形成されているので、第1実施形態のコンデンサ17よりもコンデンサ35を薄く形成することができ、これにより、より一層、腕時計全体の小型化を図ることができる。
【0030】
また、このコンデンサ35においても、第1実施形態と同様、上部電極37が2つに分割されていることにより、2つのコンデンサ部35a、35bの接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えて選択することができ、このためコンデンサ35を交換せずに、容量の異なるコンデンサ35、例えば40KHz用と60KHz用とのコンデンサ35を得ることができる。しかも、このコンデンサ35も、上部電極37がレーザ光線によってトリミング可能に形成されているので、レーザ光線で上部電極37をトリミングして上部電極37の一部を除去することにより、上部電極37の面積を変化させることができ、これにより各コンデンサ部35a、35bの容量を可変させることができるので、個々のコイル部6ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサ35の容量を調節することができる。
【0031】
なお、上記第1、第2実施形態では、コンデンサ17、35の上部電極29、37を2つに分割してそれぞれ2つのコンデンサ部17a、17b、または35a、35bに形成したが、必ずしも2つに分割する必要はなく、1つのコンデンサであっても良く、また3つ以上に分割したものであっても良い。
また、上記第1、第2実施形態では、電子腕時計に適用した場合について述べたが、これに限らず、トラベルウォッチや置き時計、掛け時計などの電子時計、あるいは携帯電話機や携帯端末機などの電子機器にも広く適用することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、コアおよび巻線からなるコイル部と、このコイル部の巻線と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板とを備えたアンテナ装置において、フレキシブル配線基板にレーザ光線によってトリミング可能な電極を有するシート状のコンデンサを設けたので、受信回路にコンデンサ用の取付スペースを設ける必要がなく、しかもコンデンサがシート状であるから、機器全体のコンパクト化を図ることができると共に、レーザ光線によってコンデンサの電極をトリミングすることにより、コンデンサの容量を可変させることができるので、個々のコイル部ごとに同調周波数にバラツキがあっても、容易にコンデンサの容量を調節することができる。
【0033】
この場合、コンデンサは、半田によって、誘電体を挟んで互いに対向する一対の電極がそれぞれフレキシブル配線基板の各配線に電気的に接続された状態で、フレキシブル配線基板に固定されていることにより、フレキシブル配線基板に対してコンデンサを半田によって電気的に接続するのと同時に固定することができ、このためコンデンサの取付作業性が良く、しかもコンデンサをフレキシブル配線基板に確実に且つ強固に固定することができる。
また、コンデンサが、誘電体を挟んで互いに対向する一対の電極のうち、一方の電極をフレキシブル配線基板に形成した構造であることにより、コンデンサ全体を薄く形成することができ、これにより、より一層、機器全体の小型化を図ることができる。
【0034】
さらに、コンデンサがフレキシブル配線基板におけるコイル部と対応する個所に設けられていることにより、フレキシブル配線基板を受信回路に接続する際、コンデンサが邪魔にならず、容易に接続することができると共に、コイル部によってフレキシブル配線基板の屈曲変形が抑制され、これによりフレキシブル配線基板の屈曲変形に伴うコンデンサの破損を防ぐことができる。
【0035】
また、コンデンサが、レーザ光線によってトリミング可能な電極を複数に分割してそれぞれフレキシブル配線基板の各配線に接続した構造であることにより、1つのコンデンサを複数のコンデンサ部に分割することができ、これら複数に分割された各コンデンサ部の接続状態を受信回路のスイッチで適宜切り替えることにより、分割された各コンデンサ部を適宜組み合わせることができ、これによりコンデンサを交換せずに容量の異なるコンデンサを得ることができると共に、レーザ光線によって複数に分割された各電極をトリミングすることにより、複数に分割された各コンデンサ部の容量を容易に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を電子腕時計に適用した第1実施形態において時計モジュールとアンテナ装置を示した図。
【図2】図1のアンテナ装置のコイル部とフレキシブル配線基板とを示した拡大図。
【図3】図2のA−A矢視における断面図。
【図4】図3の要部を更に拡大した断面図。
【図5】この発明を電子腕時計に適用した第2実施形態においてアンテナ装置のコイル部とフレキシブル配線基板とを示した拡大図。
【図6】図5のB−B矢視における断面図。
【図7】図6の要部を更に拡大した断面図。
【符号の説明】
1 時計モジュール
2 アンテナ装置
6 コイル部
7 フレキシブル配線基板
8 コア
9 巻線
13 フィルム
14〜16 第1〜第3配線
17、35 コンデンサ
27、36 下部電極
28 誘電体
29、37 上部電極
31 半田
Claims (5)
- コアおよび巻線からなるコイル部と、このコイル部の前記巻線と受信回路とを電気的に接続するフレキシブル配線基板とを備えたアンテナ装置において、
前記フレキシブル配線基板にレーザ光線によってトリミング可能な電極を有するシート状のコンデンサを設けたことを特徴とするアンテナ装置。 - 前記コンデンサは、半田によって、誘電体を挟んで互いに対向する一対の電極をそれぞれ前記フレキシブル配線基板の各配線に電気的に接続した状態で、前記フレキシブル配線基板に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記コンデンサは、誘電体を挟んで互いに対向する一対の電極のうち、一方の電極を前記フレキシブル配線基板に形成した構造であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
- 前記コンデンサは前記フレキシブル配線基板における前記コイル部と対応する個所に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアンテナ装置。
- 前記コンデンサは、前記レーザ光線によってトリミング可能な前記電極を複数に分割してそれぞれ前記フレキシブル配線基板の各配線に接続した構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアンテナ装置。
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2002
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