JP2004201169A - 可変分周回路及びpll回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電圧可変型発振器(VCO)からの信号を所定分周した信号に基づいて形成された位相が0度,90度,180度,270度の信号のうち、いずれか一つの位相の信号を選択する4対1マルチプレクサ1を、各位相の信号及び該各位相の信号を選択するための選択制御信号C1〜C4がそれぞれ供給される第1〜第4のANDゲート2〜5と、これら第1〜第4のANDゲート2〜5をワイヤードOR接続するワイヤードORゲート6で構成する。そして、各ANDゲート2〜5において電流信号のかたちで信号処理を行い、抵抗19及び抵抗22により電流から電圧のかたちに変換して出力を得る。電流信号のかたちで信号処理を行うことで、無理無く動作速度の高速化を図ることができ、低消費電力化を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話機,PHS電話機(Personal Handyphone System )、或いは無線通信機能を備えたPDA(Personal Digital(Data) Assistants)等の無線通信端末装置のダウンコンバータにダウンコンバート用の信号の周波数を切り替えて供給するPLL回路等に設けて好適な可変分周回路及びPLL回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日における携帯電話機や無線LAN等の無線通信装置は、VCO(Voltage Controlled Oscillator)には、数GHzの高周波の発振周波数が設定されるのに対し、PLL回路(Phase Locked Loop)には、低消費電力化、低位相雑音性、高速ロック性等の、上記VCOの発振周波数とは相反する性能が求められている。
【0003】
図4に、デュアルモジュラス分周回路として一般的なパルススワロ方式の分周回路のブロック図を示す。このパルススワロ方式の分周回路は、分周比を1/mと1/(m+1)に切り替え可能なデュアルモジュラス分周器105と、このデュアルモジュラス分周器105の分周比の切り替えタイミングを制御するためのスワロカウンタ107を有している。
【0004】
このようなパルススワロ方式のデュアルモジュラス分周回路は、発振器から発振される基準周波数の基準信号を、基準分周器100で所定の分周比の基準信号に分周して位相比較器101に供給する。
【0005】
位相比較器101には、比較分周器104からの比較信号が供給されており、位相比較器101は、上記所定の分周比で分周された基準信号と、該比較分周器104からの比較信号とを比較し、これら各信号の周波数差及び位相差に応じたパルス信号をチャージポンプ102に供給する。
【0006】
チャージポンプ102は、この位相比較器101からの各パルス信号の周波数差及び位相差に対応する出力信号をVCO103に供給する。VCO103は、このチャージポンプ102からの出力信号の電圧値に応じて、例えば数GHzの高周波の信号を形成し、これを比較分周器104のデュアルモジュラス分周器105に供給する。デュアルモジュラス分周器105は、スワロカウンタ107からの分周比制御信号に基づいて、VCO103からの高周波の出力信号を所定分周し、これをメインカウンタ106及びスワロカウンタ107に供給する。
【0007】
スワロカウンタ107は、デュアルモジュラス分周器105により所定分周された出力信号を、さらに所定分周することで分周比制御信号を形成し、これをデュアルモジュラス分周器105に帰還することで、該デュアルモジュラス分周器105の分周比を制御する。
【0008】
メインカウンタ106は、シフトレジスタに設定される分周比に基づいて、上記デュアルモジュラス分周器105により所定分周された出力信号を、さらに所定分周することで上記比較信号を形成し、これを上記位相比較器101に供給する。
【0009】
通常の分周回路では、出力周波数を(基準周波数×プリスケーラ分周数)の整数倍でしか可変できないが、このパルススワロ方式のデュアルモジュラス分周回路の場合、上記スワロカウンタ107のカウント数を制御することで、基準クロック周波数のステップで出力周波数を変化させることができる。
【0010】
ここで、このようなデュアルモジュラス分周回路を構成するブロックの中で、大半の電力を消費しているのが上記デュアルモジュラス分周器105である。
【0011】
すなわち、デュアルモジュラス分周器105には、VCO103からの数GHzの高周波の信号を分周する必要があるため、分周回路の中で最も速い動作を要求され、その結果、最も多くの電力を消費する。
【0012】
デュアルモジュラス分周回路の消費電力を削減するためには、このデュアルモジュラス分周器105の低消費電力化を図ることが必要なのであるが、例えば32・33分周を行うデュアルモジュラス分周器105の場合、図5に示すように、主に3つの同期式カウンタ111〜113と、3つの非同期式カウンタ114〜116とで構成され、このうち、同期式カウンタ111〜113は、VCO103からの数GHzの高周波の信号に同期して動作する。このため、この同期式カウンタ111〜113が、消費電力を大きくする要因となっていた。
【0013】
ここで、以下の文献に高速動作と低消費電力化の両立を図るデュアルモジュラス分周回路が掲載されている。
【0014】
この文献では、一例として図6に示すように128分周・129分周のデュアルモジュラス分周器が掲載されている。このデュアルモジュラス分周器は、入力端子120を介して供給されるVCOからの高周波の信号を、第1,第2の1/2分周器121,122により4分周して、それぞれ位相が90度異なる4つの信号(0度〜270度)を形成して4対1マルチプレクサ123に供給する。
【0015】
4対1マルチプレクサ123は、図7に示す構成を有しており、第1のバッファアンプ131に制御回路部124(図6参照)からの選択信号C1を供給することで位相が0度(IN_0)或いは位相が180度(IN_180)のいずれかの信号を選択し、第2のバッファアンプ132に上記制御回路部124からの選択信号C2を供給することで位相が90度(IN_90)或いは位相が270度(IN_270)のいずれかの信号を選択する。
【0016】
具体的には、上記各バッファアンプ131,132は、図8に示すように所定の位相の信号Vinと、該信号Vinに対して位相が180度異なる反転信号Vinとが供給される差動増幅器140と、上記選択信号及び反転選択信号で差動し、上記差動増幅器140に供給されたいずれかの位相の信号を選択するセレクタ141,142とを有している。
【0017】
第1のバッファアンプ131の場合、差動増幅器140には位相が0度の信号と、該0度の信号に対して位相が反転している、位相が180度の信号が供給され、これらいずれかの位相の信号を、セレクタ141或いはセレクタ142に供給される選択信号C1により選択し、これを出力端子Voutを介して出力する。
【0018】
同様に、第2のバッファアンプ132の場合、差動増幅器140には位相が90度の信号と、該90度の信号に対して位相が反転している、位相が270度の信号が供給され、これらいずれかの位相の信号を、セレクタ141或いはセレクタ142に供給される選択信号C2により選択し、これを出力端子Voutを介して出力する。
【0019】
図7に示す選択回路133は、選択信号C0に基づいて、この第1,第2のバッファアンプ131,132により選択された各位相の信号のうち、いずれか一つの位相の信号を選択し、図6に示す32分周器125に供給する。32分周器125は、この4対1マルチプレクサ123により選択された位相の信号を32分周してVCO等に供給する。
【0020】
この図6に示すデュアルモジュラス分周器の場合、VCOからの高周波の信号で駆動する回路は、第1の1/2分周器121のみである。このため、図5に示した同期式カウンタ111〜113を1つに削減したものと等価となり低消費電力化を図ることができる。
【0021】
また、この図6に示すデュアルモジュラス分周器の場合、図5に示す各同期式カウンタ111〜113のカウンタ制御に必要な高速フィードバックパス117を不要とすることができる。このため、動作速度の向上を図ることができる。
【0022】
【非特許文献】
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなデュアルモジュラス分周器は、4対1マルチプレクサ123を、図7に示すように第1,第2のバッファアンプ131,132と、2段のANDゲートで構成された選択回路133との、合計3段の帯域制限要素で構成している。このため、この帯域制限が原因で動作速度が制限され、牽いては、この4対1マルチプレクサ123の動作速度が、デュアルモジュラス分周器全体の動作速度を制限する問題があった。
【0024】
また、VCOから例えば5GHzの信号が供給されるとすると、第1,第2の1/2分周器121,122で4分周された1.25GHzの信号が4対1マルチプレクサ123に供給される。このため、4対1マルチプレクサ123は、1.25GHzの高周波で駆動されることとなる。
【0025】
しかし、このようなデュアルモジュラス分周器の場合、図8に点線で示すように浮遊容量や配線容量等の寄生容量により各バッファアンプ131,132の出力端子Voutの出力インピーダンスが非常に高く、出力する信号の周波数特性の劣化を生じ易い問題がある(ミラーインフェクト:ゲインの高い箇所に寄生容量が付くと、出力の周波数特性が途端に悪くなる現象。)。
【0026】
このため、この周波数特性の劣化が生ずるにも拘わらず、各バッファアンプ131,132の後段の選択回路133を、上記1.25GHzの高周波で駆動する出力電圧を発生させる必要があるため、このデュアルモジュラス分周器は、相当の電力消費を必要とする問題があった。
【0027】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、デュアルモジュラス分周器の帯域制限要素を排除して動作速度の高速化を図り、また、低消費電力で動作可能な可変分周回路及びPLL回路の提供を目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は、位相が0度の信号を選択するための第1の選択制御信号及び上記位相が0度の信号の論理積値を電流信号として出力する第1のANDゲートと、位相が90度の信号を選択するための第2の選択制御信号及び上記位相が90度の信号の論理積値を電流信号として出力する第2のANDゲートと、位相が180度の信号を選択するための第3の選択制御信号及び上記位相が180度の信号の論理積値を電流信号として出力する第3のANDゲートと、位相が270度の信号を選択するための第4の選択制御信号及び上記位相が270度の信号の論理積値を電流信号として出力する第4のANDゲートを、上記各ANDゲートからの出力の論理和を出力するワイヤードORゲートによりワイヤード接続する。
【0029】
そして、選択制御手段により、上記第1〜第4の選択制御信号のうち、選択する位相の信号に対応する選択制御信号を、ハイレベル(或いはローレベル)に制御して所望の位相の信号を切り替えて出力することで分周比を可変する。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えばW−CDMA(DS−CDMA)方式に対応する携帯電話機機等の無線通信端末装置において、受信信号のダウンコンバートに必要な2つの周波数の信号を形成してダウンコンバータに供給するPLL回路(Phase Lock Loop)に適用することができる。
【0031】
[実施の形態の構成]
この本発明の実施の形態となるPLL回路は、図1に示すような回路構成の4対1マルチプレクサ1を有する。
【0032】
〔PLL回路の全体構成〕
当該PLL回路の全体的な構成は、図2に示すようになっており、電圧可変型発振器30(VCO)と、このVCO30から出力された高周波信号を1/2分周する第1の1/2分周器31と、この第1の1/2分周器31により1/2分周された信号を、さらに1/2分周してそれぞれ90度ずつ位相の異なる0度,90度,180度及び270度の各信号を形成する第2の1/2分周器32と、これら各位相の信号にうちいずれか一つの位相の信号を選択して出力するデュアルモジュラス分周器39とを有している。
【0033】
また、このPLL回路は、所定周波数の基準クロックを発生する基準クロック発生回路36と、この基準クロック発生回路36からの基準クロック及び上記デュアルモジュラス分周器39により8分周された信号を比較し、この比較結果に対応する電圧を上記VCO30に帰還する位相比較器37とを有している。
【0034】
デュアルモジュラス分周器39は、上記第2の1/2分周器32により形成された各位相の信号のうち、いずれか一つの位相の信号を選択して出力する4対1マルチプレクサ1と、無線端末装置の図示しないCPUからの分周比切り替え制御信号に基づいて、上記各位相の信号のうちいずれか一つの位相の信号を選択するための選択制御信号C1〜C4を上記4対1マルチプレクサ1に供給する制御回路部34と、4対1マルチプレクサ1により選択された位相の信号を、例えば8分周する8分周器35とを有している。
【0035】
そして、このようなPLL回路は、上記VCO30〜位相比較器37を、1チップに集積化することで構成されている。
【0036】
〔4対1マルチプレクサの回路構成〕
上記デュアルモジュラス分周器39の4対1マルチプレクサ1は、図1に示すようにECL構成(Emitter Coupled Logic)の第1〜第4のANDゲート2〜5と、各ANDゲート2〜5のワイヤードOR接続を図るワイヤードORゲート6とを有している。
【0037】
第1のANDゲート2は、NPN型のトランジスタの差動対からなる第1の差動増幅器7と、同様にNPN型のトランジスタの差動対からなる第2の差動増幅器8とを有している。
【0038】
上記第1の差動増幅器7の各トランジスタ7a,7bのエミッタは、電流源27を介してそれぞれ接地されている。また、トランジスタ7bのコレクタは、定電圧源VCCに接続されている。そして、トランジスタ7a,7bのベースに対しては、位相が0度の信号(IN0)が供給されるようになっている。
【0039】
上記第2の差動増幅器8の各トランジスタ8a,8bのエミッタは、上記第1の差動増幅器7のトランジスタ7aのコレクタにそれぞれ接続されている。また、トランジスタ8aのコレクタは、定電圧源VCCに接続されており、トランジスタ8bのコレクタは、抵抗19を介して定電圧源VCCに接続されると共に、第1の出力用トランジスタ20のベースに接続されている。そして、トランジスタ8a,8bのベースに対しては、上記制御回路部34からの選択制御信号C1が供給されるようになっている。
【0040】
第2のANDゲート3は、NPN型のトランジスタの差動対からなる第1の差動増幅器9と、同様にNPN型のトランジスタの差動対からなる第2の差動増幅器10とを有している。
【0041】
上記第1の差動増幅器9の各トランジスタ9a,9bのエミッタは、電流源11を介してそれぞれ接地されている。また、トランジスタ9bのコレクタは、定電圧源VCCに接続されている。そして、トランジスタ9a,9bのベースに対しては、位相が90度の信号(IN90)が供給されるようになっている。
【0042】
上記第2の差動増幅器10の各トランジスタ10a,10bのエミッタは、上記第1の差動増幅器9のトランジスタ9aのコレクタにそれぞれ接続されている。また、トランジスタ10aのコレクタは、定電圧源VCCに接続されており、トランジスタ10bのコレクタは、抵抗19を介して定電圧源VCCに接続されると共に、上記第1のANDゲート2の第2のトランジスタ8bのコレクタと上記第1の出力用トランジスタ20のベースとの接続間に接続されている。そして、トランジスタ10a,10bのベースに対しては、上記制御回路部34からの選択制御信号C2が供給されるようになっている。
【0043】
第3のANDゲート4は、NPN型のトランジスタの差動対からなる第1の差動増幅器12と、同様にNPN型のトランジスタの差動対からなる第2の差動増幅器13とを有している。
【0044】
上記第1の差動増幅器12の各トランジスタ12a,12bのエミッタは、電流源14を介してそれぞれ接地されている。また、トランジスタ12bのコレクタは、定電圧源VCCに接続されている。そして、トランジスタ12a,12bのベースに対しては、位相が180度の信号(IN180)が供給されるようになっている。
【0045】
上記第2の差動増幅器13の各トランジスタ13a,13bのエミッタは、上記第1の差動増幅器12のトランジスタ12aのコレクタにそれぞれ接続されている。また、トランジスタ13aのコレクタは、定電圧源VCCに接続されており、トランジスタ13bのコレクタは、抵抗19を介して定電圧源VCCに接続されると共に、上記第1のANDゲート2の第2のトランジスタ8bのコレクタと上記第1の出力用トランジスタ20のベースとの接続間に接続されている。そして、トランジスタ13a,13bのベースに対しては、上記制御回路部34からの選択制御信号C3が供給されるようになっている。
【0046】
第4のANDゲート5は、NPN型のトランジスタの差動対からなる第1の差動増幅器15と、同様にNPN型のトランジスタの差動対からなる第2の差動増幅器16とを有している。
【0047】
上記第1の差動増幅器15の各トランジスタ15a,15bのエミッタは、電流源17を介してそれぞれ接地されている。また、トランジスタ15bのコレクタは、定電圧源VCCに接続されている。そして、トランジスタ15a,15bのベースに対しては、位相が270度の信号(IN270)が供給されるようになっている。
【0048】
上記第2の差動増幅器16の各トランジスタ16a,16bのエミッタは、上記第1の差動増幅器15のトランジスタ15aのコレクタにそれぞれ接続されている。また、トランジスタ16aのコレクタは、定電圧源VCCに接続されており、トランジスタ16bのコレクタは、抵抗19を介して定電圧源VCCに接続されると共に、上記第1のANDゲート2の第2のトランジスタ8bのコレクタと上記第1の出力用トランジスタ20のベースとの接続間に接続されている。そして、トランジスタ16a,16bのベースに対しては、上記制御回路部34からの選択制御信号C4が供給されるようになっている。
【0049】
第1の出力用トランジスタ20は、前述のようにベースが、各ANDゲート2〜5の第2の差動増幅器8,10,13,16の各トランジスタ8b,10b,13b,16bのコレクタにそれぞれ接続されている。また、この第1の出力用トランジスタ20のコレクタは、それぞれ定電圧源VCCに接続された、各トランジスタ7b,8a,9b,10a,12b,13a,15b,16aの各コレクタに接続されている。また、この第1の出力用トランジスタ20のエミッタは、電流源25を介して接地されている。
【0050】
第2の出力用トランジスタ21は、ベース及びコレクタが、抵抗22を介して、それぞれ定電圧源VCCに接続された、各トランジスタ7b,8a,9b,10a,12b,13a,15b,16aの各コレクタに接続されている。また、この第2の出力用トランジスタ21のエミッタは、電流源26を介して接地されている。
【0051】
そして、このような4対1マルチプレクサ1は、第1の出力用トランジスタ20のエミッタと電流源25との接続間に出力端子23を設けると共に、第2の出力用トランジスタ21のエミッタと電流源26との接続間に出力端子24を設け、この各出力端子23,24を介して、上記選択制御信号C1〜C4により選択された位相の信号を取り出すようになっている。
【0052】
[実施の形態の動作]
まず、図2に示すVCO30は、図3(a)に示すような例えば4GHzの信号を形成し、これを第1の1/2分周器31に供給する。第1の1/2分周器31は、この4GHzの信号を1/2分周することで、図3(b)に示すような2GHzの信号を形成し、これを第2の1/2分周器32に供給する。
【0053】
第2の1/2分周器32は、第1の1/2分周器31からの2GHzの信号を1/2分周し、図3(c)〜(f)に示すような位相がそれぞれ90度異なる、0度,90度,180度,270度の1GHzの信号を形成し、これらをデュアルモジュラス分周器39の4対1マルチプレクサ1に供給する。
【0054】
これら各位相の信号は、それぞれ図1に示す第1〜第4のANDゲート2〜5の第1の差動増幅器7,9,12,15の差動対となっている各トランジスタ7a,7b,9a,9b,12a,12b,15a,15bのベースにそれぞれ供給される。
【0055】
これにより、上記各トランジスタ7a,7b,9a,9b,12a,12b,15a,15bのコレクタには、電圧から電流に変換された各位相の信号(電流信号)が現れることとなる。
【0056】
制御回路部34は、これら各位相の信号のうち、例えば位相が0度の信号を選択する場合、選択制御信号C1をハイレベルとし、他の選択制御信号C2〜C4をローレベルに制御する。
【0057】
これにより、図1に示す第1のANDゲート2の第2の差動増幅器8の各トランジスタ8a,8bのベースに、それぞれハイレベルの選択制御信号C1が供給され、第1の差動増幅器7の各トランジスタ7a,7bのコレクタに現れている位相が0度の電流信号がワイヤードORゲート6により選択され、各抵抗19,22により、電圧に変換され出力端子23,24を介して取り出されることとなる。
【0058】
この出力端子23,24を介して取り出された信号は、8分周器35により8分周され、位相比較器37において、基準クロック発生回路36からの基準周波数のクロックと位相が比較される。位相比較器37は、この比較結果に応じた電圧でVCO30を駆動する。これにより、VCO30から上記比較結果に応じた電圧に対応する周波数の信号が出力される。このVCO30から出力される信号は、前述のように第1の1/2分周器31に供給されると共に、無線通信端末装置のダウンコンバータに供給され、受信信号のダウンコンバートに用いられる。
【0059】
〔分周比の切り替え動作〕
ここで、無線通信端末装置のCPUは、分周比を切り替える際、図3(g)に示すようにハイレベルの分周切り替え信号を所定時間、入力端子38を介してデュアルモジュラス分周器39のNANDゲート33に供給する。
【0060】
NANDゲート33は、ハイレベルの分周切り替え信号が供給されると、図3(h)に示すように、8分周器35からの出力がハイレベルとなったタイミングでローレベルの分周比切り替え信号を制御回路部34に供給する。
【0061】
制御回路部34は、ローレベルの分周比切り替え信号が供給される毎に、選択制御信号C1→C2→C3→C4→C1→C2・・・のようにハイレベルとする選択制御信号を順次切り替えるようになっている。
【0062】
このため、制御回路部34は、例えばそれまで0度の位相の信号を選択するための選択制御信号C1をハイレベルとしていたとすると、上記ローレベルの分周比切り替え信号が供給されたタイミングで、図3(i)に示すように選択制御信号C1をローレベルとすると共に、90度の位相の信号を選択するための選択制御信号C2を、図3(j)に示すようにハイレベルとする。
【0063】
なお、この場合、選択制御信号C3,C4は、図3(k),(l)に示すようにローレベルのままである。そして、選択制御信号C3は、次にローレベルの分周比切り替え信号が制御回路部34に供給された際に、また、選択制御信号C4は、次の次にローレベルの分周比切り替え信号が制御回路部34に供給された際に、それぞれハイレベルに制御される。
【0064】
次に、制御回路部34によりハイレベルとされた、90度の位相の信号を選択するための選択制御信号C2は、図1に示す第2のANDゲート3の第2の差動増幅器10の差動対となるトランジスタ10a,10bの各ベースに供給される。これにより、上述のように当該第2のANDゲート3の第1の差動増幅器9に供給されている位相が90度の信号がワイヤードORゲート6により選択される。
【0065】
この分周比の切り替えを行うと、この分周比の切り替えを行ったタイミングで第1のANDゲート2に供給される0度の位相の信号の立ち上がりエッジ(図3(c)参照)から、該分周比の切り替えを行ったタイミングで第2のANDゲート3に供給される90度の位相の信号の立ち下がりエッジ(図3(d)参照)までの振幅を有するクロックが形成される。
【0066】
このクロックは、図3(m)に示すように5分周の信号に相当する。このため、分周比の切り替えを行ったタイミングで、図3(m)に示すように4対1マルチプレクサ1から出力される信号を、4分周の信号から5分周の信号に切り替えることができる。
【0067】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、当該実施の形態のPLL回路は、デュアルモジュラス分周器39の4対1マルチプレクサ1を、選択制御信号C1及び位相が0度の信号が供給される第1のANDゲート2、選択制御信号C2及び位相が90度の信号が供給される第2のANDゲート3、選択制御信号C3及び位相が180度の信号が供給される第3のANDゲート4、選択制御信号C4及び位相が270度の信号が供給される第4のANDゲート5をワイヤードORゲート6によりワイヤード接続することで構成し、各選択制御信号C1〜C4を順次ハイレベルとすることで、所望の位相の信号を選択して分周比を切り替え制御する。このように、いわゆるワイヤードOR構成とすることにより、論理回路のハードウェア規模を大幅に削減することができる。
【0068】
また、上記各トランジスタ7a,7b,9a,9b,12a,12b,15a,15bのコレクタにおいて、電圧から電流に変換された各位相の信号(電流信号)のかたちで信号処理を行うようになっているため、無理無く高速な信号処理を可能とすることができる。そして、無理無く高速な信号処理を可能とすることができるため、低消費電力で4対1マルチプレクサ1を駆動可能とすることができ、牽いては当該PLL回路全体の低消費電力化を図ることができる。
【0069】
また、上記各ANDゲート2〜5をワイヤードOR接続する構成のため、従来のデュアルモジュラス分周器のように、バッファアンプとANDゲートの構成により問題となった帯域制限による制約を、大幅に緩和することができる。
【0070】
さらに、当該PLL回路は、上記VCO30〜位相比較器37を1チップに集積化しているため、寄生容量が少ない状態で該VCO30〜位相比較器37を接続することができ、出力の周波数特性の劣化を防止することができる。このため、当該PLL回路を無理無く駆動することができ、さらなる低消費電力化を図ることができる。
【0071】
特に、当該PLL回路を携帯電話機等の有限な電源を備えた機器に設ける場合、前述のように低消費電力化を図ることができることから、上記電源の節約に大きく貢献することができる。
【0072】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、該実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【0073】
【発明の効果】
本発明は、各選択制御信号及び各位相の信号の論理積の電流信号を出力する第1〜第4のANDゲートを、各ANDゲートの出力の論理和を出力するワイヤードORゲートでワイヤード接続することで、動作速度の高速化、及び低消費電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態となるPLL回路のデュアルモジュラス分周器に設けられている4対1マルチプレクサの回路図である。
【図2】上記第1の実施の形態のPLL回路のブロック図である。
【図3】上記4対1マルチプレクサにおける分周比の切り替え制御動作を説明するためのタイムチャートである。
【図4】従来のデュアルモジュラス分周回路のブロック図である。
【図5】従来のデュアルモジュラス分周回路に設けられているデュアルモジュラス分周器の回路図である。
【図6】従来の4対1マルチプレクサを用いたデュアルモジュラス分周器のブロック図である。
【図7】従来の4対1マルチプレクサの回路図である。
【図8】従来の4対1マルチプレクサに設けられているバッファアンプの回路図である。
【符号の説明】
1…4対1マルチプレクサ、2…第1のANDゲート、3…第2のANDゲート、4…第3のANDゲート、5…第4のANDゲート、6…ワイヤードORゲート、7…第1のANDゲートの第1の差動増幅器、8…第1のANDゲートの第2の差動増幅器、9…第2のANDゲートの第1の差動増幅器、10…第2のANDゲートの第2の差動増幅器、11…電流源、12…第3のANDゲートの第1の差動増幅器、13…第3のANDゲートの第2の差動増幅器、14…電流源、15…第4のANDゲートの第1の差動増幅器、16…第4のANDゲートの第2の差動増幅器、17…電流源、19…抵抗、20…第1の出力用トランジスタ、21…第2の出力用トランジスタ、23…出力端子、24…出力端子、25…電流源、26…電流源、27…電流源、30…電圧可変型発振器(VCO)、31…第1の1/2分周器、32…第2の1/2分周器、33…NANDゲート、34…制御回路部、35…8分周器、36…基準クロック発生回路、37…位相比較器、38…分周比切り替え信号の入力端子、39…デュアルモジュラス分周器
Claims (4)
- 位相が0度の信号を選択するための第1の選択制御信号及び上記位相が0度の信号の論理積値を電流信号として出力する第1のANDゲートと、
位相が90度の信号を選択するための第2の選択制御信号及び上記位相が90度の信号の論理積値を電流信号として出力する第2のANDゲートと、
位相が180度の信号を選択するための第3の選択制御信号及び上記位相が180度の信号の論理積値を電流信号として出力する第3のANDゲートと、
位相が270度の信号を選択するための第4の選択制御信号及び上記位相が270度の信号の論理積値を電流信号として出力する第4のANDゲートと、
上記各ANDゲートからの出力の論理和を出力するワイヤードORゲートと、
上記第1〜第4の選択制御信号を制御して、上記いずれかの位相の信号の選択制御を行う選択制御手段と
を有する可変分周回路。 - 上記各ANDゲートは、上記選択制御信号が供給される差動増幅器と、上記位相の信号が供給される差動増幅器とを有し、該各差動増幅器のコレクタを上記ワイヤードORゲートにそれぞれ接続することで構成されていること
を特徴とする請求項1記載の可変分周回路。 - 発振手段から供給される信号に基づいて、位相が0度,90度,180度及び270度の信号を形成する位相差信号形成手段と、
位相が0度の信号を選択するための第1の選択制御信号及び上記位相が0度の信号の論理積値を電流信号として出力する第1のANDゲートと、位相が90度の信号を選択するための第2の選択制御信号及び上記位相が90度の信号の論理積値を電流信号として出力する第2のANDゲートと、位相が180度の信号を選択するための第3の選択制御信号及び上記位相が180度の信号の論理積値を電流信号として出力する第3のANDゲートと、位相が270度の信号を選択するための第4の選択制御信号及び上記位相が270度の信号の論理積値を電流信号として出力する第4のANDゲートと、上記各ANDゲートからの出力の論理和を出力するワイヤードORゲートと、上記第1〜第4の選択制御信号を制御して、上記いずれかの位相の信号の選択制御を行う選択制御手段とを備えた可変分周手段と、
基準となる周波数の基準信号を発生する基準信号発生手段と、
上記基準信号発生手段からの基準信号、及び上記可変分周手段からの信号の位相差を検出し、この位相差に基づいて上記発振手段を発振駆動する位相比較手段と
を有するPLL回路。 - 上記発振手段、位相差信号形成手段、可変分周手段、基準信号発生手段、及び位相比較手段は、1チップに集積化されていること
を特徴とする請求項3記載のPLL回路。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002369465A JP2004201169A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 可変分周回路及びpll回路 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002369465A JP2004201169A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 可変分周回路及びpll回路 |
Publications (1)
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|---|---|
| JP2004201169A true JP2004201169A (ja) | 2004-07-15 |
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ID=32765680
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002369465A Pending JP2004201169A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 可変分周回路及びpll回路 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004201169A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006522527A (ja) * | 2003-03-19 | 2006-09-28 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 直交クロック分周器 |
| US7965808B2 (en) | 2008-08-06 | 2011-06-21 | Fujitsu Limited | Frequency dividing device |
| JP2017512446A (ja) * | 2014-03-12 | 2017-05-18 | ノルディック セミコンダクタ アーエスアーNordic Semiconductor ASA | 周波数シンセサイザ |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002369465A patent/JP2004201169A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US7965808B2 (en) | 2008-08-06 | 2011-06-21 | Fujitsu Limited | Frequency dividing device |
| JP2017512446A (ja) * | 2014-03-12 | 2017-05-18 | ノルディック セミコンダクタ アーエスアーNordic Semiconductor ASA | 周波数シンセサイザ |
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