JP2004201955A - コンパクト容器 - Google Patents

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Tatsuo Sato
達夫 佐藤
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

【課題】蓋体の閉鎖時にだけクリック感があり、全開方向に回転させた場合は任意の全開位置で蓋体をホールドでき、内部に収容したファンデーション等の固形粉末化粧料にカムの係合に伴う衝撃が付与されないようにしたコンパクト容器を提供する。
【解決手段】蓋体と容器本体とを有し、その容器本体内にファンデーション等の固形粉末化粧料を収納し、蓋体を開閉自在としたコンパクト容器であって、固定側ヒンジ部と回動側ヒンジ部のいずれか一方に単一のカム凹部を、他方に単一のカム凸部を形成すると共に、該カム凹部とカム凸部が形成された端面は常に弾性手段により互いに摺接されており、且閉蓋時にカム凹部とカム凸部が係入し、開蓋時にはいずれの位置においてもカム凸部はカム凹部に係入することなく端面に摺接していることを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ファンデーション等の固形粉末化粧料を収容した容器本体にヒンジ接続して、蓋を開閉するようにしたコンパクト容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1に示すように、一般的にファンデーション等の固形粉末化粧料を収容したコンパクト容器(1)は、後端部を互いにヒンジ等の連結部材(11)を用いて開閉自在に連結した蓋(3)および容器本体(2)からなり、蓋(3)の内側には鏡(4)が取り付けられ、容器本体(2)には固形粉末化粧料収容部(5)とパフ収容部(6)とが凹設されている。
【0003】
最近、相対的な開閉する二つの部材を連結するヒンジ手段として、ワンタッチで組み付けが可能なスナップフィットヒンジが提案され、多用されている。かかるナップフィットヒンジの一例が特開2002−227824号公報に開示されている。スナップフィットヒンジは、組み込みが容易な利点を有しているため折畳式の携帯電話等のヒンジ手段として広く利用されている。しかしながら、蓋の全閉位置及び全開位置において、カム凸部とカム凹部が弾性的に係合し衝撃が発生する問題を有している。
【0004】
かかる衝撃の発生は、容器本体に収納された固形粉末化粧料に衝撃を与え、化粧料を破損したり或いは亀裂を生じさせる恐れがあるため、固形粉末化粧料を収納するコンパクト容器のヒンジ機構としては、致命的な欠点となっており、使用することが出来なかった。
【0005】
このようなコンパクト容器(1)の蓋(3)と容器本体(2)は、主にマグネシウム合金のダイカスト製で形成されていて、そのダイカストの素材としてはこの他にもアルミニウム合金、亜鉛合金、銅合金等を使用可能であるが、軽く且つ破壊強度も強いマグネシウム合金が最適である。
【0006】
次に、図1に示したコンパクト容器(1)の構造について、図2を用いて詳細に説明すると、蓋(3)には、その開閉の際に指を当てて開閉し易いように設けた突出部(3a)と、後端部に二つの突片部(3b)、(3b)が形成されている。そして、この各突片部(3b)には、容器の外方ヘ向かって開放されている孔状のヒンジ係入部(7)と、容器の内方ヘ向かって開放されている孔状の爪挿通部(8)とが互いに連通して形成されている。
【0007】
容器本体(2)は、その後端部に、蓋(3)に形成した二つの突片部(3b)、(3b)をそれぞれ受け入れる切欠部(2b)、(2b)が形成されている。そして、この各切欠部(2b)を画成する一方の側壁に内端を開ロし且つ外端を容器外面に開放した孔状のヒンジ挿着部(9)、(9)が形成され、また、各切欠部(2b)を画成する他方の側壁には爪収容部(10)、(10)が凹設されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−227824号公報(第5頁、第2−6、15、16図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、全閉位置においてのみ弾性力が閉鎖方向に作用し、蓋体を常時閉鎖方向に付勢するようにすると共に、解放時には如何なる位置においてもカムの係入による衝撃が発生しないようして衝撃による固形粉末化粧料の損傷を防止するようにすると共に、蓋体開放の全ての位置においてその開放状態を弾力的に維持し得るようにして、蓋体を任意の開放位置で安定に停止し得るようにせんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明が採った手段は、蓋体と容器本体とを有し、容器本体内にファンデーション等の固形粉末化粧料を収納し、蓋体を開閉自在としたコンパクト容器であって、固定側ヒンジ部と回動側ヒンジ部のいずれか一方に単一のカム凹部を、他方に単一のカム凸部をそれぞれ形成すると共に、該カム凹部とカム凸部が形成された端面は常に弾性手段の弾圧手段により互いに摺接されており、且閉蓋時にカム凹部とカム凸部が係入し、開蓋時にはいずれの位置においてもカム凸部はカム凹部に係入することなく端面に摺接していることを特徴とする。
【0011】
また、蓋体の全閉鎖位置においてのみカム凸部とカム凹部とが係入して開閉位置を規制するクリック感が生ずるようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、蓋と容器本体のいずれか一方又は両方がダイカスト製であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の好ましい実施の形態を、以下に説明する。この発明は、蓋体と容器本体とを有し、その容器内部にファンデーション等の固形粉末化粧料を収納し、蓋体を開閉自在としたコンパクト容器であって、蓋体と容器本体のヒンジ部をスナップフィットヒンジで連結したものであり、該スナップフィットヒンジは、固定側ヒンジ部と回動側ヒンジ部のいずれか一方に単一のカム凹部を、他方に単一のカム凸部がそれぞれ形成されており、該カム凹部とカム凸部が形成された端面は常に弾性手段の弾圧手段により互いに摺接されており、且閉蓋時にカム凹部とカム凸部が係入し、開蓋時にはいずれの位置においてもカム凸部はカム凹部に係入することなく端面に摺接するようしたことを特徴とするものである。
【0014】
カム凸部とカム凹部とは、蓋の全閉鎖位置方向においてのみ係入して開閉位置を規制するクリック感を生じさせると共に、蓋体を閉鎖方向に弾力的に付勢し蓋体の閉鎖を維持するようにしたことを特徴とする。また、ヒンジ手段の組み込みを容易にし、商品としてのコンパクト容器の見栄えを良好にするために、蓋と容器本体のいずれか一方又は両方を美麗な表面仕上げを得ることが出来るマグネシウム合金のダイカスト製品としたことを特徴とする。
【0015】
【実施例】
本発明の一実施例のコンパクト容器を図1〜図5に基づいて説明する。図1〜3を参照して、容器本体(2)と蓋体(3)とを連結するヒンジ装置(11)は、スナップフィットヒンジであり、容器本体(2)と蓋(3)とに形成された孔状のヒンジ係入部(7)、爪挿入部(8)、ヒンジ挿着部(9)及び爪収納部(10)に、図2に矢印で示すように外方から挿着され、スナップ係合して組み込まれる。図3に示すように、ヒンジ装置(11)の先端に設けられた爪部(18a)はその弾性変形により縮径して爪挿通部(8)を通過して、爪収容孔(10)に挿入され、弾力的に拡開して蓋体(3)の突片部(3b)の壁(12)に係止し、抜止状態となる。
【0016】
さらに、ヒンジ装置(11)は、図4及び図5にその詳細を示すように、相対的に回動する固定側ヒンジ部となるケース体(14)と回動側ヒンジ部となるファスナー(18)を備え、前記爪部(18a)がファスナー(18)の先端に設けられている。ファスナー(18)はケース体(14)と同径かそれ以下となっており、ケース体(14)が容器本体(2)に形成されたヒンジ挿着部(9)に回り止め状態で装着され、ファスナー(18)が蓋体(3)に形成されたヒンジ係入部(7)に回り止め状態で装着されることになる。ヒンジ部の回り止め状態は、角筒状のケース体(14)の平坦面(14b)、ファスナー(18)に設けられた平坦面(18b)及びこれに相応するヒンジ装着部(9)およびヒンジ係入部(7)の形状により達成される。
【0017】
次に、ケース体(14)はコンプレッションスプリング(15)をシャフト(13)に通して内蔵することが可能なハウジングの機能を有しており、図3に示すように回動摺動カム体(16)の中心孔(16d)と回動カム体(17)の中心孔(17d)を整合させてシャフト(13)を挿通した状態で、シャフト(13)の先端をファスナー(18)の先端部内にワッシャー(19)で固定する。シャフト(13)の他端(13a)は、ケース本体(14)の外側端に取り付けたシャフト受け(14a)に係止されている。
【0018】
コンプレッションスプリング(15)は、ケース(14)の内部に収納されており、シャフト(13)にスライド可能に挿着された回動摺動カム体(16)を回動カム体(17)の方向に付勢し、両カム体(16)(17)の端面を互いに摺接している。図5に示すように、回動摺動カム体(16)と回動カム体(17)は、互いに摺接するフラット部(16c)とフラット部(17c)の端面を有している。そして、回動カム体(17)のカム凹部(17a)が、回動摺動カム体(16)に形成したカム凸部(16a)に係入或いは離脱して、カム作用を達成する構造になっている。
【0019】
図5に示すように、回動カム体(17)のカム凹部(17a)の底部形状と、回動摺動カム体(16)のカム凸部(16a)の端面形状とは、それぞれ相反するほぼ等しい形状で形成されており、蓋(3)の閉鎖位置では、回動摺動カム体(16)のカム凸部(16a)が回動カム体(17)のカム凹部(17a)に係入するようになっている。すなわち、回動摺動カム体(16)の中心孔(16d)と回動カム(17)の中心孔(17d)にシャフト(13)が挿通されて両カム体(16)(17)は相互に組み合わされており、蓋体(3)の閉鎖位置において、回動摺動カム体(16)のカム凸部(16a)が回動カム体(17)のカム凹部(17a)に係入し、蓋体(3)は閉鎖方向に付勢されつつ全閉位置にホールドされる。そして、この閉鎖状態から蓋体(3)を開いていく方向ヘ回転させると、コンプレッションスプリング(15)の付勢力に抗してカム凸部(16a)の端面がカム凹部(17a)の内側面に形成してある傾斜に沿って、カム凸部(16a)とカム凹部(17a)の係合が外れ、蓋体(3)の開放が可能となる。
【0020】
蓋体(3)の開放動作中、回動摺動カム体(16)の端面と回転カム体(17)の端面が弾力的に摺接され、カム凸部(16a)が回転カム体(17)のフラット部(17c)にスプリング(15)の弾性力を受けつつ当接しているため、コンプレッションスプリング(15)の弾性力により回動摺動カム体(16)とファスナー(18)との相対的な回転が弾力的に抑制され、全閉と全開との間において蓋体(3)は任意の開放位置をキ―プすることができる。
【0021】
又、蓋体(3)が閉鎖寸前にある時、つまりカム凸部(16a)がカム凹部(17a)の内側面の傾斜面上にある時には、カム凸部(16a)はそのままカム凹部(17a)の内側面の傾斜面上に沿ってカム凹部(17a)の底部に入り込む状態になるので、蓋体(3)はコンプレッションスプリング(15)の付勢力によって強制的に閉鎖されることになると共に、閉蓋方向の付勢され、閉蓋状態が維持される。
【0022】
次に、蓋(3)の閉鎖状態から全開位置終了点まで開いていく方向に回転させた時は、前述したようにカム凸部(16a)の端面がカム凹部(17a)の底部から離脱して回転カム体のフラット部(17c)上にあるので、蓋体(3)はいずれの回転位置でもその位置を保持することができる。
【0023】
蓋体(3)を完全に開けた全開位置終了点、例えば180゜まで開いた位置ではその全開状態、つまり、回動摺動カム体(16)のカム凸部(16a)の端面は回動カム体(17)のフラット部(17c)の端面に当接し摺動した状態で蓋体(3)の開位置がホールドされる。尚、カム凸部(16a)の端面とフラット部(16c)間には段差が存在しているが、その段差は僅かであり無視出来るものであり、コンプレッションスプリング(15)の付勢力によって傾くこと恐れはなく、回動摺動カム(16)と回動カム(17)とは安定し摺動することができる。
【0024】
容器本体(2)に形成されたヒンジ挿着部(9)及び爪収容部(10)並びに蓋(3)の突片部(3b)に形成されたヒンジ係入部(7)はいずれも孔形状に形成され、しかも爪収容部(10)はヒンジ挿着部(9)と同径以下であり、ヒンジ係入部(7)と爪挿通部(8)は径を異ならせつつ連通させた単純な構造であるため、外側からの中子のスライドによるダイカスト成形で製造することが可能である。この結果、ダイカスト成形でなければ製造が困難な、マグネシウム合金素材で製造することが出来、美麗な仕上げのコンパクト容器を提供することが可能となる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したきたように、この発明によれば、固定側ヒンジ部と回動側ヒンジ部のいずれか一方に単一のカム凹部を、他方に単一のカム凸部を形成すると共に、該カム凹部とカム凸部が形成された端面は常に弾性手段により互いに弾力的に摺接されており、且閉蓋時にカム凹部とカム凸部が係入し、開蓋時にはいずれの位置においてもカム凸部はカム凹部に係入することなく端面に摺接するようにしたため、蓋体を全開方向に回転させた場合、任意の全開位置で蓋体をホールドすることができ、且つ全開位置終了点まで開いても開く方向への付勢力が発生せずクリックの振動の発生が無いので内部に収容したファンデーション等の固形粉末化粧料が飛散することが無く、使用者が安心してコンパクト容器を操作することができる。
【0026】
また、蓋の全閉鎖位置においてのみ、カム凸部がカム凹部に係入して開閉位置を規制するクリック感が生ずるようにしたため、蓋の閉鎖時にのみクリック感を得て閉じた状態が容易にすることが確認でき使用者が安心してコンパクト容器を使用することができるという効果が得られる。
【0027】
更に、蓋と容器本体のいずれか一方又は両方がダイカスト製にしたため、本体容器および蓋体にヒンジ装置が安定して取り付けれれるので、その開閉操作が安定して行えるという効果が得られる。また、購入者に対して高級なイメージ感を与えるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンパクト容器の開蓋状態の斜視図である。
【図2】図1の状態を平面図で示し、ヒンジ部を部分断面図で示した図である。
【図3】本発明に係るヒンジ装置の断面図である。
【図4】図2に示したヒンジ装置の分解平面図である。
【図5】図3に示したヒンジ装置の回動摺動カムと回動カムの嵌合状態を説明する斜視図である。
【符号の説明】
(1) コンパクト容器
(2) 容器本体
(3) 蓋体
(7) ヒンジ係入部
(8) 爪挿入部
(9) ヒンジ装着部
(10) 爪収容部
(11) ヒンジ装置
(13) シャフト
(14) ケース本体
(15) コンプレッションスプリング
(16) 回動摺動カム
(17) 回動カム
(18) ファスナー
(19) ワッシャー

Claims (4)

  1. 蓋体と容器本体とを有し、容器本体内にファンデーション等の固形粉末化粧料を収納し、蓋体を開閉自在としたコンパクト容器であって、
    固定側ヒンジ部と回動側ヒンジ部のいずれか一方に単一のカム凸部を、他方に該カム凸部が係入する単一のカム凹部をそれぞれ形成すると共に、該カム凹部とカム凸部が形成されたヒンジ部材の端面は常時弾性手段により互いに摺接するように付勢され、閉蓋時にのみカム凹部とカム凸部が係入し、開蓋時にはいずれの位置においてもカム凸部がカム凹部に係入することなく他方のヒンジ部材の端面に摺接されていることを特徴とするコンパクト容器。
  2. 蓋体の全閉鎖位置においてのみ、カム凸部とカム凹部とが係入して開閉位置を規制するクリック感が生ずるようにしたことを特徴とする請求項1記載のコンパクト容器。
  3. 蓋と容器本体のいずれか一方又は両方がダイカスト製であることを特徴とする請求項1記載のコンパクト容器。
  4. 蓋と容器本体のいずれか一方又は両方の素材がマグネシウム合金であることを特徴とする請求項1記載のコンパクト容器。
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