JP2004202297A - 夾雑物を含む原水の濾過装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の濾過装置は、原水が流入する濾過槽(1)と、原水流入口(3)を有する供給部(4)と逆洗水排出口(5)を有する排出部(6)とに濾過槽(1)内を区画する区画壁(2)と、濾過槽(1)の底面に向けて下方に傾斜する集水部材(8)と、集水部材(8)上に堆積され表面が区画壁(2)の下端に位置する濾材からなる濾過層(9)と、濾材を逆洗する逆洗手段とを備える。上記集水部材(8)はウェッジワイア式集水板(20)から構成され、その裏側に集水箱(22)が配置される。上記逆洗手段は、供給部(4)側の濾過層(9)内に埋設された濾材吸込口(23a)及び排出部(6)側に臨ませた濾材吐出口(23b)を有するエアリフト管(23)を備え、吸込口(23a)に空気を噴出する空気供給管(25)の端部を臨ませると共に、逆洗水ノズル(29)を有する逆洗水供給部(28)が吸込口(23a)の下方に配置される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、砂等を濾材とする濾過層を介して、河川から上水用水として取り入れられる河川水や工場から排出される汚水に含まれる夾雑物を取り除く濾過装置に関する。より詳しくは、本発明は、夾雑物が取り除かれた濾過水を濾材の逆洗水として使用する逆洗手段を備えた濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
河川水や工場排水に含まれる夾雑物を取り除くためには、種々の排水処理技術が組み合わせれている。その1つに砂等の濾材で原水から夾雑物を分離する濾過操作が従来から慣用されている。
従来の濾過技術としては、例えば特許文献1,2に開示された濾過装置が挙げられる。特許文献1の濾過装置は、濾過層上部の濾過水が集まる所に洗浄装置が設けられている関係から、洗浄装置から排出される砂を含む原水が濾過水に混じるといった問題があった。また、特許文献2の濾過装置は、濾材に含まれる夾雑物を主として逆洗水供給部から上方に送り出される逆洗水によって上方に浮遊分離させるものであるため、洗浄が充分に行われ難いといった問題があった。
そこで、本出願人は、上述の問題点を解消するために、図8に示すような濾過装置を提案した(特許文献3)。
【0003】
この濾過装置は、濾過槽aの底面との間に間隔を大きく設けた区画壁bで原水供給口cを備えた供給部dと排水口eを備えた排出部fとに濾過槽a内を区画し、排出部f側から供給部d側に向かって下方に傾斜する斜面に濾過槽aの底面gを形成し、供給部dと排出部fとにわたる底面g上に砂等の粒状の濾材を区画壁bの少なくとも下端位置に達するまで積層して濾材からなる濾過層hを形成し、濾過水の集水部iを濾過層h下部に臨ませ、かつ濾過層hの濾材を逆洗する逆洗手段を設け、この逆洗手段が、供給部d側の濾材中に吸込口を臨ませると共に排出部f側の濾過層hの上方に吐出口を臨ませたエアリフト管jと、エアリフト管jの吸込口に集水部iの濾過水を逆洗水として供給する逆洗水供給管kとから構成される。集水部iは、多数の小孔を穿設した複数の中空パイプからなり、給水管lを介して水槽mに接続される。
上記濾過装置において、逆洗手段を作動させると、空気供給管nを介してプロアoの駆動により空気が圧送される共に、上述のように、集水部iの濾過水が逆洗水供給管kを介してポンプpの駆動によりエアリフト管jに逆送される。プロアo及びポンプpの駆動により、濾材が濾過層hからエアリフト管j内に吸い込まれ、エアリフト管jの吸込口近傍の濾材がほぐされ、この間濾材がエアリフト管j内で逆洗水によって洗浄され、濾材及び逆洗水は排出部fの衝突板qに向かって放出される。更に、夾雑物を含む逆洗水は排水口eから外部に放出され、夾雑物が除かれた濾材は吐出口から排出部fの濾過層h上に戻される。そして、この濾材の移動に伴って、濾材は傾斜する濾過槽aの底面に沿ってエアリフト管jの吸込口方向に循環移動する。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第3,598,235号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,197,201号明細書
【特許文献3】
特開2001−120912号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3に開示された濾過装置は、集水部が多孔質の中空パイプで構成されているため、濾過水の集水能力が低いだけでなく、濾材の逆洗時に、逆洗水として使用される濾過水が不足勝ちとなるという問題がある。また、集水パイプを濾過槽の傾斜底面に支持する必要があり、しかも、集水パイプ以外にも、エアリフト管やその吸込口に臨む空気供給管及び逆洗水供給管が濾過層の下部に集中配管されている。そのため、濾材は逆洗時に流動性が向上するものの、集水パイプ支持部材や上記配管類が濾材流動性の障害となって、濾材が固まり勝ちとなる。これを改善するため、特許文献3の濾過装置においては、図8中の符号rで示すスプレイノズルを濾過槽内周面に付設し、濾過槽の傾斜底面に沿って水流を生じさせて濾材の流動性を促進させていた。
そこで、本発明の目的は、上述の問題点を解消しようとするものであり、集水部の濾過水集水能力を高めて、濾材の逆洗時に逆洗水を充分に確保することが可能な濾過装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、エアリフト管の濾材吸込口での逆洗水のエジェクタ効果を高めることにより、濾材の流動性を向上させると共に、上述のスプレイノズルを不要とした濾過装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の濾過装置は、原水が流入する濾過槽と、その上部に配設され原水流入口を有する供給部と逆洗水排出口を有する排出部とに濾過槽内を区画する区画壁と、排出部側から供給部側の濾過槽底面に向けて下方に傾斜する集水部材と、該集水部材上に供給部と排水部とにわって堆積され表面が上記区画壁の少なくとも下端に位置する粒状の濾材からなる濾過層と、濾材を逆洗する逆洗手段とを備え、原水に含まれる夾雑物を濾過層で分離除去する濾過装置において、上記集水部材がウェッジワイア式集水板から構成され、かつ濾過水溜め部として集水板の裏側に集水箱が配置され、上記逆洗手段は供給部側の濾過層内に埋設された濾材吸込口及び排出部側に臨ませた濾材吐出口を有するエアリフト管を備え、濾材吸込口に空気を噴出する空気供給管の端部を臨ませると共に、集水箱に配管接続されかつ逆洗水ノズルを有する逆洗水供給部を濾材吸込口の下方に配置して、濾材の逆洗時に、空気と一緒に集水箱に集水された濾過水を逆洗水として逆洗水ノズルから濾材吸込口内に噴射することを特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明の作用について説明する。
本発明の濾過装置において、供給口から濾過槽内に流入した原水は、濾過層を通過する際に夾雑物が濾材によって分離され、集水部材を透過して濾過水溜め部の集水箱に濾過水が集水される。その間、濾材に夾雑物が次第に付着して濾過層の濾過効率が低下してくるので、濾材の逆洗浄が行われる。
エアリフト管を備えた逆洗手段を作動させると、エアリフト管の吸込口に、逆洗水供給部から逆洗水が噴射されると共に、空気供給管から空気が噴出される。これに伴って、吸込口周囲の濾材がエアリフト管内に吸い込まれ、逆洗水によって洗浄されながら、濾材はエアリフト管の吐出口から濾過槽の排出部側の濾過層上に放出される。濾材と共に排出部に放出された逆洗水は、供給部側の濾過層から分離された夾雑物を随伴しており、夾雑物と一緒に排水口から外部に放出される。このようにして、濾材は、その逆洗時に、吸込口周囲からエアリフト管により排出部側の濾過層上に搬送され、順次濾過槽の傾斜する底面に沿って循環移動する。同時に、吸込口周囲の濾材がほぐされる。以上の作用は従来の濾過装置と同様である。
【0008】
本発明の濾過装置では、集水部材を構成するウェッジワイア式集水板の裏側に濾過水を集水する集水箱が設けられている。上記集水板は、断面形状が楔形をなし、表面が幅狭で集水箱側に向かって拡がるスリットを有する。このような集水板は単位面積当たりの開口面積が広いため、濾過性能が従来の濾過部材と比べて格段に優れている。従って、濾材の逆洗時に、逆洗水として使用される濾過水を充分に確保することが可能である。
また、集水箱と配管接続される逆洗水供給部はノズルを備えている。従って、逆洗水ノズルから高圧の逆洗水が噴射されるので、エアリフト管の吸込口での逆洗水のエジェクタ効果を高めることが可能であり、濾材の流動性が著しく促進される。その結果、従来濾過槽内面に取り付けられていたスプレイノズルが不要となるだけでなく、原水の濾過効率が向上する。
更に、本発明では、集水部材は表面が平坦な集水板で構成され、かつ濾過層の下部に埋設されるエアリフト管の吸込口に臨む逆洗水供給配管が存在しないので、濾材の移動が円滑になる。しかも、供給部側に傾斜する集水板の表面は平坦であるので、濾過層表面と集水板表面との間隔がほぼ一定に保たれる。そのため、原水の濾過速度がほぼ一定となり、水質の安定した濾過水が得られる。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記逆洗水供給部が濾過槽底面の裏側に筺体として取り付けられ、揚砂ブロアに接続する空気供給管が筺体を貫通している。そのため、濾材流動性の妨げとなる濾過層内の空気供給管を短くすることができ、濾材の流動化がより向上する。
請求項3に係る発明は、前記区画壁の上部に揚砂吐出部が設けられ、濾材吐出口に対向して揚砂分離板が揚砂吐出部内に配置されると共に、揚砂分離板はその上端と揚砂吐出部に取り付けられた取付板との間に間隔を有する。従って、揚砂分離板の上端と揚砂吐出部に取り付けられた取付板との間に空気流路が形成されるため、比重の大きい揚砂(濾材)は、空気流からの分離が促進され、空気に巻き上げられて逆洗水排出口から流出するようなことがなく、排出部側の濾過層上に降下する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
図1〜3に示す濾過装置において、符号1は円筒状の濾過槽であり、その上部に区画壁2が濾過槽1の内壁と間隔を設けて配設されている。区画壁2は、原水が流入する原水流入口3側の供給部4と後述の逆洗水が排出される逆洗水排出口5側の排出部6とに濾過槽1内部を区画する。区画壁2は下部が排出部6側に折曲している。また、原水の水位を検出する水位センサLSが、原水流入口3のやや下方の濾過槽1内壁に取り付けられている。
上記区画壁2の下方の濾過槽1の壁部たる周壁から濾過槽1の水平な底壁7に向かって、即ち排出部6側から供給部4側に下方に傾斜する斜面に集水部材8が配置され、上記水平な底壁7と共に濾過槽1の底面を形成する。斜面の傾斜角は45°である。集水部材8及び濾過槽1の水平な底壁7上には、ほぼ集水部材8の傾斜面に沿って濾材(砂)が堆積されていて、夾雑物を含む原水の濾過層9を形成する。この濾過層9の表層部には区画壁2の下端部が埋没していて、供給部4と排出部6との両側に連続した濾過層9が存在する。
【0011】
濾過槽1の上部には原水流入案内板10が垂下していて、原水流入口3が設けられた濾過槽1の周壁の一部と原水供給路11を形成する。原水供給路11の下方に位置し、原水を一旦受け止める原水分散板12が濾過槽1の内周壁の略中央部に配設される。
原水分散板12下方の濾過槽1の水平な底壁7上には、原水排出案内板13が立設されていて、濾過槽1の周壁の一部と協同して原水排出路14を形成する。排出案内板13の上端は、濾過層9の上方に位置し、通常原水の水面より下方に位置する。排出路14下部の濾過槽1周壁には、排出路14に連通する原水排水管15が接続する。排水管15には排水弁16が介装されていて、排水弁16を開弁することにより、原水中の夾雑物が濃縮した中間水が原水排出路14を通って排水管15から濾過槽1外に排出される。
また、原水流入案内板10に対向する排出部6側の濾過槽1の周壁に沿って逆洗水排出案内板17が取り付けられ、その底面が排出口5と連結して逆洗水排出路18を形成する。
【0012】
上記集水部材9は、図4(A)に図示するように、馬蹄形状をなし、その下端縁中央から上端縁に延びる幅狭の中間部及び周縁を除いて開口した金属板19と、その上に周縁が載置された2枚のウェッジワイア式集水板20a,20bとから構成される。金属板19は、その下端縁及びそれ以外の外周縁がそれぞれ濾過槽1の水平な底壁7及び周壁に固着される。また、集水板20は、濾過槽1周壁側の長方形の上部角部が切り欠かれている。
この集水板20は、上面が幅広の断面楔形のウェッジワイアを外周枠に溶接したスクリーンからなり、全体がステンレス鋼製である。ワイア間のスリット幅d(目開き)は、使用する濾材の粒径や処理する原水の種類に応じて異なり、濾材の粒径よりやや小さい0.1〜1mmのものが使用される。また、ワイア間の間隔は、図4(B),(C)に図示するように、裏面側に向かって拡がっている。このような集水板20は、多数の小孔を穿設した従来の中空パイプをと比較して、単位面積当たりの開口面積を広く採れるため、原水の濾過能力が格段に優れている。集水部材9の裏側は、濾過槽1の周壁及び水平な底壁7を含む上部傾斜部分と下部垂直部分とからなるハウジング21が形成される。このハウジング21は、濾過槽1と一体化して設けられ、上記金属板19の中間部から垂下する仕切板によって2等分され、濾過水を集水する濾過水溜め部となる集水箱22a,22bを形成する(図7参照)。
【0013】
濾過槽1内には、逆洗時に濾材を洗浄する3本の逆L字形のエアリフト管23が配置される。エアリフト管の濾材吸込口23aは濾過槽1の水平な底壁7と間隔を介して濾過層9内部に配置され、濾材吐出口23bは前記区画壁2で区画された排出部6の上部に臨む。各吸込口23aには、電磁弁SVを介して揚砂ブロア24に接続する各空気供給管25が濾過槽1の水平な底壁7を貫通して臨む。また、底壁7の裏面には、高圧洗浄ポンプ26に接続された逆洗水供給管27の他端部と接続する逆洗水供給部28が固定され、その上面に底壁7を貫通する複数の逆洗水ノズル29が各吸込口23aに臨む。そして、逆洗手段は、揚砂ブロア、電磁弁付き空気供給管及びエアリフト管と、濾過水を集水する集水箱、高圧洗浄ポンプ、後述の電動弁付き逆洗水供給管、逆洗水供給部及び逆洗水ノズルとから構成される。
エアリフト管の吸込口23aとその周辺部材の拡大図が図5に示されている。同図に示すように、逆洗水供給部28は筺体からなる。上記空気供給管25は、逆洗水供給部28の垂直中心軸線に沿って貫通し、その先端部が吸込口23aに臨んでいる。この先端部は、メッシュが濾材の粒径よりやや小さい金網25aで被冠されている。逆洗水供給部28は、その上面が底壁7の表裏面に添着されたシール部材7a,28aを介して底壁7に取り付けられ、底面にも空気供給管25と水密にシール部材28bが介装されている。
【0014】
区画壁2の上部には、図6に図示するように、エアリフト管の吐出口23bに対向して揚砂−空気分離壁部材30aが設けられ、区画壁2と協同して揚砂吐出部30を形成する。壁部材30aは、半円状の上部垂直壁及び区画壁2側に折曲した下部傾斜壁から構成され、その下端と区画壁2との間に吐出口23bから吐出される揚砂が通過する間隙を設けている。揚砂吐出部30の上面には排出口5側の先端が直角に折曲した取付板30bが固着され、取付板30bの先端と壁部材30aの上端との間には空気が通り抜ける開口が形成されている。また、揚砂吐出部30内部の取付板30b下方には、上部が吐出口23b側に折曲し、下部が垂直方向に延びる揚砂分離板31が配置される。分離板31は、その垂直部が上記吐出口23bに対向していて、上端と取付板30bとの間に空気が通り抜ける間隙が設けられ、下端と壁部材30aの下部傾斜壁との間に揚砂が通過する間隙を設けている。
上述の構造に基づき、吐出口23b上部の区画壁2、分離板31、取付板30b及び壁部材30aの間隙からなる空気流路が形成される。そして、上記分離板31を配置したことによって、揚砂は排出部6側の濾過層9上に沈降し、逆洗水と共に排出路18に流出する恐れがない。
一方、前記区画壁2の折曲部の上部には通常濾過槽1の水面下に位置する小さな開口2aが穿設されていて、開口2aを通過する供給部4側の原水の流水により、排出部6側の逆洗水が排出口5に押し流されるようにしている。また、区画壁2の折曲部の下部には濾材の粒径より大きい多数の小孔2bが高さを違えて穿設されていて、排出部6側の濾過層9上に吸い上げられた濾材の一部が供給部4側に移動するようにしている。
前記原水排出案内板13と逆洗水供給部28の間の底壁7には、砂抜管32が接続していて、水垢等が付着して汚染された濾材の一部が新鮮な濾材と定期的に交換される。
【0015】
前記各集水箱22には、図7に図示するように、配管33a,33bが接続されていて、これらは濾過水流出管34に接続する。濾過水流出管34及び配管33a,33bには、常開の電動弁MV1及びMV2a,MV2bが介装される。また、配管33a,33bとの接続部の間の濾過水流出管34には、配管35が接続していて、その下流に高圧洗浄ポンプ26、常閉の電動弁MV3a〜MV3c付きの逆洗水供給管27及び洗浄水ノズル29が順次接続している。更に、各集水箱22には配管36a,36bが接続していて、これらは洗浄水供給管37を介して逆洗水供給管27に接続される。配管36a,36bには常閉の電動弁MV4a,MV4bが介装される。集水部材洗浄手段は、洗浄水ノズル29を除く、上述の濾過水集水箱、高圧洗浄ポンプ、電動弁及び配管から構成される。
濾過槽1は基礎部材38とその上に取り付けられた枠部材39に支持される。また、本発明の濾過装置においては、濾過槽の底壁7とハウジング21の下部及び背部と基礎部材38及び枠部材39とで囲繞される空間に、前記揚砂ブロア24、空気供給管25、高圧洗浄ポンプ26、逆洗水供給管27、洗浄水供給管37を含むその他の配管類等が集中して配置されている。そして、電動弁MV1〜MV4の開閉操作と洗浄ポンプ26の駆動により、集水板20を洗浄することができる。
【0016】
次に、図1〜3に示す濾過装置の作用を説明する。
原水が原水流入口3から原水供給路11を通って濾過槽1内の供給部4側に流入し、濾過層9を通過しながら原水に含まれる夾雑物が濾材によって次第に分離される。濾過層9は集水部材8の傾斜角に沿ってほぼ45°に傾斜しているので、濾過層9の単位断面当たりの濾過面積を大きく採ることができる。濾過層9を通過した原水は、ヘッド差により集水部材8の集水板20を透過して集水箱22に濾過水が集水される。集水部材8はウェッジワイア式集水板20で構成されているため、単位面積当たりの開口面積が広く、濾過性能が従来のものと比較して格段に優れている。濾過水は、配管33a及び配管33b、濾過水流出管34を経由して濾過槽1外に排出された後、適宜上水処理される。
この間、原水中の夾雑物が濃縮されると、排水弁16を開弁することにより、中間水は原水排出路14を経由して排水管15から濾過槽1外に排出される。この中間水排出操作は、通常後述の濾材の洗浄前または洗浄後に行われ、水位センサLSまたは所定の時間間隔でタイマーにより制御される。また、中間水の排出後など、濾過槽1内の水位が低下して濾過層9の表層が露出し、原水が表層に直接落下して、表層に凹凸が形成されることがある。このような場合、濾過層9を通過する原水の濾過時間にばらつきが生じ、得られる濾過水の水質にムラが生じる恐れがある。しかし、原水供給路11の下方に原水分散板12が配設されているので、濾過槽1に流入する原水は一旦分散板12に衝突することから、濾過層9の表層が乱れるようなことがない。
【0017】
原水の濾過が進行するにつれて、集水板20に夾雑物が次第に付着して、集水部材8の濾過性能が低下するので、集水部材洗浄手段によって集水板20の洗浄が行われる。
この洗浄操作は、まず電動弁MV2a及びMV4bを開成し、電動弁MV1,MV2b,MV4a及び電動弁MV3a〜MV3cを閉成すると共に、高圧洗浄ポンプ26を駆動する。この弁操作及びポンプの運転により、集水箱22a内の濾過水が、配管33a,35,ポンプ26,配管27,37,36bを経由し、加圧洗浄水として集水板20bに供給される。集水板20bの洗浄が終了すると、引き続きまたは間隔を置いて、電動弁MV2a及びMV4bを閉成し、電動弁MV2b及びMV4aを開成することにより、集水箱22b内の濾過水が集水箱22aに供給され、集水板20aの洗浄が行われる。
集水板20として断面形状が楔形をなすウェッジワイア式集水板が使用されるので、集水板20の裏側からの加圧洗浄水の圧送により、集水板20に付着した夾雑物は簡単に分離される。また、集水板20はワイア間の間隙が洗浄水の入口側から出口側に向かって狭くなっているので、より高圧の洗浄水が濾過層9側に供給される。その結果、濾過層9を構成する濾材の流動性が高められ、原水濾過時の濾過効率が向上する。なお、集水板20の洗浄に使用された濾過水は原水に混入され、集水板20から分離した夾雑物は次の濾材の逆洗後に濾過槽1外に排出されることになる。
【0018】
原水の濾過を継続していると、集水板20だけでなく、濾過層9の濾材中に分離された夾雑物が濾過層9に蓄積されるので、汚染された濾材の逆洗を行って夾雑物を除去する必要がある。この逆洗操作は、まず電動弁MV2a及びMV2bの一方、場合によっては双方を開成し、電動弁MV1及びMV4a,MV4bを閉成し、かつ電動弁MV3a〜MV3cのうちの例えばMV3aを開成すると共に、高圧洗浄ポンプ26を駆動する。次いで、電磁弁SVを開成し、揚砂ブロア24を駆動する。その結果、配管33,35、逆洗水供給管27及び逆洗水ノズル29を経由して集水箱22内の濾過水が、また空気供給管25を経由して空気が、それぞれエアリフト管の吸込口23aに供給される。
すると、濾過水及び空気の噴出により、濾材吸込口23a付近の濾材がエアリフト管23を通って、濾材吐出口23bから分離板31に向かって吐出される。濾材はエアリフト管23内を通過する過程で逆洗水としての濾過水で洗浄されて清浄化される。この逆洗時には、逆洗水供給部28のノズル29から高圧の逆洗水がエアリフト管の吸込口23aに噴射され、吸込口23aでの逆洗水のエジェクタ効果が高められるので、濾材の流動性が著しく促進される。従って、従来濾過槽内面に設けられていたスプレイノズルを不要とすることができるだけでなく、原水の濾過効率が向上する。
【0019】
濾材を洗浄した逆洗水は、濾材及び空気と共にエアリフト管の吐出口23bから区画壁2上部に設けられた揚砂吐出部30に吐出される。
揚砂吐出部30は、区画壁2の他に、前述の揚砂−空気分離壁部材30a及び取付板30bとその内部に配設された揚砂分離板31から構成され、内部に空気流路と揚砂通過流路とが形成されている。分離板31を設けていない場合は、吐出口23bから吐出された揚砂は同じく吐出される空気に巻き上げられようとするが、空気流は吐出口23bに対向して配設された上記分離板31、更に取付板30b及び壁部材30aに衝突して速度を低下しながら、取付板30bと壁部材30aとの間の揚砂吐出部30上面に形成された開口から空気が流出する。その間、比重の大きい揚砂の大半は区画壁2と分離板31及び壁部材30a下部との間を通って落下し、空気に巻き上げられて分離板31と取付板30bとの間の空気流路を通過した揚砂の一部も分離板31の反対面と壁部材30aとの間を通って上述の揚砂と合流して、排出部6側の濾過層9上に沈降する。従って、揚砂が逆洗水と共に排出路18に流出する恐れはない。
上記吐出部30に吐出された夾雑物を含む逆洗水は、区画壁2と壁及び30aの下端との間を通って排出部6に流出し、逆洗水排出路18を経由して排出口5から濾過槽1外に排出された後、適宜排水処理される。
【0020】
3本のうち1本のエアリフト管23による濾材の洗浄が終了して電動弁MV3aが閉成すると、引き続きまたは間隔を置いて、電動弁MV3bを開成して以上の逆洗操作を繰り返し、更に電動弁MV3bを閉成すると、電動弁MV3cを開成して逆洗操作を順次繰り返すことにより、濾過層9の濾材が浄化される。
このような濾材の逆洗が行われると、自重によって固まり勝ちにある濾材がほぐされると同時に、供給部4側の濾材がエアリフト管23によって排出部6上部に揚砂され、濾材が集水部材8の傾斜面に沿って循環するようになる。しかも、濾過槽1の傾斜面に配置された集水部材8は表面が平坦な集水板20で構成されていて、かつエアリフト管の吸込口23aに臨む逆洗水供給配管が濾過層9内に設けられていないので、濾材が排出部6から供給部4側に循環移動する際の抵抗が著しく軽減される。従って、濾材の流動化が著しく促進される。その結果、濾過層9表面と集水板20表面との高さ方向の間隔がほぼ一定に保たれるため、原水の濾過速度がほぼ一定に維持され、均一な水質の濾過水が得られる。
更に、前述したように、集水部材8の濾過性能が優れているので、逆洗水として使用される濾過水を充分に確保することができる。
【0021】
以下に、本発明の濾過装置について補足説明をする。
濾過槽1の形状は、円筒形に限られるものではなく、濾過効率に特段の支障がない限り、楕円形、角形等、任意の形状を採用することができる。また、区画壁2は、必ずしも排出部6側に折曲している必要はなく、例えば下方に垂下していてもよい。
排出案内板13が昇降自在のガイド板から構成され、ガイド板の上端で中間水の水位を調節できるようすることが好ましい。その一例として、ガイド板が摺動自在に昇降可能なように、開口部が互いに対向する断面コ字状の一対のレール部材を原水排出路14を形成する濾過槽1の内周面に取り付けることが挙げられる。この例では、レール部材の両側部に所定の間隔で小穴を穿設する一方、ガイド板の上端部に小穴を穿設して、レール部材の適宜の位置の小穴部分とガイド板の小穴とを合致させて、ボルトを螺合させればよい。
集水部材8の傾斜角は、30〜80°の範囲にあればよく、濾過槽1の占める設置面積や、効果的な濾過効率を達成するための濾過層9を通過する原水の平均通過時間等の観点から、40〜60°の範囲にあることが好ましい。
【0022】
集水板20を3枚以上用いることができる。その場合、集水板20の数に対応した集水箱22をハウジング21に取り付けることにより、集水板20の洗浄時に、洗浄に関係する2つの集水箱22以外から集水された濾過水を濾過水流出管34から取水することが可能である。即ち、増設される各集水箱22c,…に電動弁MV2c,…を介装した配管33c,…、及び電動弁MV4c,…を介装した配管36c,…を接続して、これらをそれぞれ高圧洗浄ポンプ26の吸入側の配管35及び吐出側の配管37に接続すると共に、電動弁MV2の下流側の各配管33に別途濾過水流出管34を配管接続することになる。
ハウジング21は、濾過槽1の背部下方空間に電磁弁及び電動弁や各種配管類を配置させることができるため、図1に示すように、傾斜する集水部材8と上部傾斜部材及び下部垂直部材とから形成されることが好ましい。しかし、ハウジング21の構造は任意である。また、各集水箱22を独立した容器として、対応する集水板20の裏側のハウジング21内に着脱自在に取り付けることができる。その場合、ハウジング21には、水垢が付着した集水板20の掃除や集水箱22の保守点検等のために、背部に開閉扉を設けることが好ましい。
【0023】
濾材の流動性を確保しながら、逆洗水ノズル29からの濾過水の噴射によるエジェクタ効果を効率良く発揮させるためには、エアリフト管の吸込口23aと逆水供給部28が取り付けられる底壁7との間隔は50〜300mmの範囲にあることが好ましい。また、エアリフト管23の本数は、3本に限定されるものではなく、濾過槽1のサイズや原水の性状等に応じて適宜設定される。更に、エアリフト管の吸込口23aを濾過層9内の下部以外にも上部(表層部)に配置してもよい。例えば、吸込口23aが濾過層9の下部に位置するエアリフト管23を2本及び上部に位置するものを3本設けることができる。その場合、上部に位置する吸込口23aに逆洗水を敢えて供給する必要はない。しかし、先端部にノズルを取り付けた濾過水供給配管を逆水供給部28に接続して、上記ノズルを吸込口23aに臨ませてもよい。ただし、濾材の流動性の観点からみれば、濾過水供給配管が流動性の障害となるので好ましくない。
図7において、電動弁MV2a,MV2bに代えて、濾過水流出管34と配管35の接続部に三方切換弁を介装してもよい。同様に、電動弁MV4a,MV4bに代えて、配管36(36a,36b)と配管37の接続部に三方切換弁を介装してもよい。
濾材の逆洗操作、集水板20の洗浄操作及び排水弁16の開閉は、タイマー及び水位センサLSを併用して定期的に実施することが簡便である。
【0024】
【発明の効果】
本発明の濾過装置は、濾過層の下面にウェッジワイア式集水板を配置したものであるから、濾過水の集水能力に優れている。また、濾材の逆洗時に、逆洗水として使用される濾過水を充分に確保することができ、濾過槽の外部から清浄水を導入する必要がない。更に、濾材の逆洗時に、逆洗水ノズルから高圧の逆洗水がエアリフト管の吸込口に噴射されるので、吸込口における逆洗水のエジェクタ効果がより一層高められ、濾材の流動性が著しく促進される。その結果、従来濾過槽内面に取り付けられていたスプレイノズルが不要となるだけでなく、逆洗後の原水の濾過効率が向上する。
本発明では、集水部材が平坦な集水板で構成され、かつ濾過層の下部に配置されたエアリフト管の吸込口に臨む逆洗水供給配管を不要としたので、濾材の流動性を著しく高めることができる。しかも、濾材の流動性が良好であるため、濾過層表面と集水板との間隔がほぼ一定に保たれ、原水の濾過速度がほぼ一定となるので、均質な濾過水を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す濾過装置の一部截断正面図である。
【図2】図1の一部截断平面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】(a)は本発明における集水部材の一例を示す拡大平面図であって、(b)はウェッジワイア式集水板の斜視図であり、(c)は図4(b)の横断面図である。
【図5】本発明におけるエアリフト管の濾材吸込口及びその周辺部材の配置を示す拡大正面図である。
【図6】本発明における排出部の拡大図である。
【図7】逆洗水の供給及び集水部材洗浄手段の配管接続の一例を示す説明図である。
【図8】従来の濾過装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・ 濾過槽、2・・・ 区画壁、3・・・ 原水流入口、4・・・ 供給部、5・・・ 逆洗水排出口、6・・・ 排出部、7・・・ 底壁(底面)、8・・・ 集水部材、9・・・ 濾過層、18・・・ 逆洗水排出路、20・・・ 集水板、22・・・ 集水箱、23・・・ エアリフト管、23a・・・ 吸込口、23b・・・ 吐出口、24・・・ 揚砂ブロア、25・・・ 空気供給管、26・・・ 高圧洗浄ポンプ、28・・・ 逆洗水供給部、29・・・ 逆洗水ノズル、30・・・ 揚砂吐出部、31・・・ 分離板。
Claims (3)
- 原水が流入する濾過槽と、その上部に配設され原水流入口を有する供給部と逆洗水排出口を有する排出部とに濾過槽内を区画する区画壁と、排出部側から供給部側の濾過槽底面に向けて下方に傾斜する集水部材と、該集水部材上に供給部と排水部とにわって堆積され表面が上記区画壁の少なくとも下端に位置する粒状の濾材からなる濾過層と、濾材を逆洗する逆洗手段とを備え、原水に含まれる夾雑物を濾過層で分離除去する濾過装置において、上記集水部材がウェッジワイア式集水板から構成され、かつ濾過水溜め部として集水板の裏側に集水箱が配置され、上記逆洗手段は供給部側の濾過層内に埋設された濾材吸込口及び排出部側に臨ませた濾材吐出口を有するエアリフト管を備え、濾材吸込口に空気を噴出する空気供給管の端部を臨ませると共に、集水箱に配管接続されかつ逆洗水ノズルを有する逆洗水供給部を濾材吸込口の下方に配置して、濾材の逆洗時に、空気と一緒に集水箱に集水された濾過水を逆洗水として逆洗水ノズルから濾材吸込口内に噴射することを特徴とする濾過装置。
- 前記逆洗水供給部が濾過槽底面の裏側に筺体として取り付けられ、揚砂ブロアに接続する前記空気供給管が上記筺体を貫通していることを特徴とする請求項1記載の濾過装置。
- 前記区画壁の上部に揚砂吐出部が設けられ、前記濾材吐出口に対向して揚砂分離板が揚砂吐出部内に配置されると共に、揚砂分離板はその上端と揚砂吐出部に取り付けられた取付板との間に間隔を有することを特徴とする請求項1又は2記載の濾過装置。
Priority Applications (1)
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| JP2002371525A JP2004202297A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 夾雑物を含む原水の濾過装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2002371525A JP2004202297A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 夾雑物を含む原水の濾過装置 |
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| JP2004202297A true JP2004202297A (ja) | 2004-07-22 |
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Country Status (1)
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| JP (1) | JP2004202297A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200124525A (ko) * | 2019-04-24 | 2020-11-03 | (주) 한일사이메드 | 원심분리기용 탁도측정장치 |
-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002371525A patent/JP2004202297A/ja active Pending
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| KR20200124525A (ko) * | 2019-04-24 | 2020-11-03 | (주) 한일사이메드 | 원심분리기용 탁도측정장치 |
| KR102179121B1 (ko) * | 2019-04-24 | 2020-11-16 | (주) 한일사이메드 | 원심분리기용 탁도측정장치 |
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