JP2004203350A - タイヤ - Google Patents

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JP2004203350A
JP2004203350A JP2002378078A JP2002378078A JP2004203350A JP 2004203350 A JP2004203350 A JP 2004203350A JP 2002378078 A JP2002378078 A JP 2002378078A JP 2002378078 A JP2002378078 A JP 2002378078A JP 2004203350 A JP2004203350 A JP 2004203350A
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Toshihiro Kusano
智弘 草野
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Abstract

【課題】外気との接触面積が大きいサイドウォールゴムの放熱効果を改良することで、タイヤ温度の効果的低減を実現し、発熱耐久性に優れたタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】トレッド部の両側で連なる一対のサイドウォール部の内周に各々位置する一対のビード部と、該ビード部で両端部が折り返され係止されたカーカスとを備えたタイヤにおいて、サイドウォールゴムが、少なくとも炭素繊維を含有する補強性充填材を配合してなるゴム組成物から構成されていることを特徴とするタイヤである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤに関し、さらに詳しくは、サイドウォールゴムに炭素繊維を配合したゴム組成物を適用したタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、乗用車の高性能化、高速化は著しく、また、トラック・バス、建設機械車両、航空機などに用いられる重荷重用タイヤについては大型化の傾向にあり、いずれにしても、タイヤにかかる負荷は益々増加の一途にある。そのような状況の中で、特に、走行中タイヤの発熱はタイヤの耐久性に及ぼす影響が大きく、このため、タイヤ発熱を低下させる試みは数多くなされており、特にトレッドゴムの発熱性改良は常套手段となっている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、タイヤのサイドウォールゴムとしては、ヒステリシスロスか小さく、耐侯性に優れ、かつ耐屈曲亀裂性にすぐれた特性が求められ改良されているが、従来、サイドウォールゴムの放熱性を積極的に改良することで、タイヤの発熱を抑制する試みは未だない。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−245838号公報(第2頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況下で、本発明は、外気との接触面積が大きいサイドウォールゴムの放熱性を積極的に利用することで、タイヤ温度の効果的低減を実現し、タイヤ発熱に対する耐久性(発熱耐久性)を改良することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、タイヤサイドウォールゴムに、炭素繊維を配合するが有効であることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、トレッド部の両側で連なる一対のサイドウォール部の内周に各々位置する一対のビード部と、該ビード部で両端部が折り返され係止されたカーカスとを備えたタイヤにおいて、サイドウォールゴムが、少なくとも炭素繊維を含有する補強性充填材を配合してなるゴム組成物から構成されていることを特徴とするタイヤを提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤにおいて用いられる前記炭素繊維は、平均径が0.5nmから500nmであり、かつ平均長が0.5μmから50μmであるものが好ましい。炭素繊維の平均径が500nmを超える場合、或いは平均長が50μmを超える場合には、充分な補強効果が得られないことがある。補強効果及び製造上の観点からは、炭素繊維の平均径は、特に1nmから400nmが好ましい。また、炭素繊維の平均長は、特に1μmから40μmが好ましい。また、上記炭素繊維のアスペクト比は10以上が好ましく、特に15以上が好ましい。
このような炭素繊維を配合することにより、 サイドウォールゴムの物性を損なうことなく、タイヤ温度の上昇を効果的に抑制することができる。
上記の特定性状を有する炭素繊維は、例えば昭和電工(株)製の「VGCF−G」(商標)、MTR社製の「多層カーボンナノチューブ」(商標)などとして入手できる。
本発明における炭素繊維の配合量は、ゴム成分100質量部に対して2質量部以上になるように配合することが好ましい。ここで、2質量部未満の配合量では、放熱効果が充分に発揮されない。放熱効果とゴム物性とを勘案すれば、炭素繊維の配合量は5質量部以上が好ましく、特に5質量部から20質量部が好ましい。
【0007】
本発明において、サイドウォールゴムに用いられるゴム成分としては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムが好適に挙げられ、これらを単独またはブレンドして使用することができる。ジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−スチレン−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン共重合体などが挙げられる。
【0008】
本発明におけるサイドウォールゴム組成物には、前記炭素繊維とともに、所望により、カーボンブラック、或いはシリカなどの無機充填材を配合することができる。
ここで、カーボンブラックとしては、製造方法によりチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック及びサーマルブラックなどがあるが、いずれのものも使用することができ、例えばSRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等を挙げることができるが、ゴム組成物の用途に併せ適宜選択することが好ましい。例えば、トレッド用のゴム組成物に用いる場合は、ヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ml/100g以上のカーボンブラックが好ましい。特にHAF級以上のカーボンブラックが好ましい。
【0009】
また、シリカとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができる。例えば湿式シリカ(含水ケイ酸),乾式シリカ(無水ケイ酸),ケイ酸カルシウム,ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも沈降法による合成シリカが好ましく使用される。具体的には、日本シリカ工業(株)製の「Nipsil AQ」(商標),Degussa杜製の「Ultrasil VN3」(商標),PPG社製の「Hisil 233」(商標)などが挙げられる。
【0010】
また、その他の無機充填材としては、下記一般式(I)で表される化合物が好ましく用いられる。
mM1 ・xSiO・zH2 O ・・・(I)
[式(I)中、M1 は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である]
無機充填材は、さらに、カリウム、ナトリウム、鉄、マグネシウムなどの金属、フッ素などの元素、及び、NH−などの基を含有していても良い。
【0011】
具体的には、アルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3 ]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2 ]、酸化マグネシウム(MgO)、タルク(3MgO・4SiO2 ・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2 ・9H2 O)、チタン白(TiO2 )、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2 ]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23 )、クレー(Al23 ・2SiO2 )、カオリン(Al23 ・2SiO2 ・2H2 O)、パイロフィライト(Al23 ・4SiO2 ・H2 O)、ベントナイト(Al23 ・4SiO2 ・2H2 O)、ケイ酸アルミニウム(Al2 SiO5 、Al4 ・3SiO4 ・5H2 O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2 SiO4、MgSiO3 等)、ケイ酸カルシウム(Ca2 ・SiO4 等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23 ・CaO・2SiO2 等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4 )、各種ゼオライト、長石、マイカ、モンモリロナイト等が例示でき、M1がアルミニウムであることが好ましく、アルミナ類、クレー類であることが特に好ましい。
アルミナ類とは上記式(I)で表される物のうち、下記一般式(II)で表わされるものである。
Al・nHO(ただし、式中nは0から3である。) ・・・(II)
クレー類では、クレー(Al23 ・2SiO2 )、カオリン(Al23 ・2SiO2 ・2H2 O)、パイロフィライト(Al23 ・4SiO2 ・H2 O)、ベントナイト(Al23 ・4SiO2 ・2H2 O)、モンモリロナイト等が挙げられる。 前記無機充填材の中では、シリカ、或いは窒素吸着比表面積(N2SA)が1〜20m2/gの水酸化アルミニウムが好ましく、特にシリカが好ましい。
【0012】
本発明における前記ゴム組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、通常ゴム工業界で用いられる前記以外の各種配合剤、例えば酸化亜鉛,ステアリン酸,老化防止剤,ワックス,加硫促進剤,加硫剤などを適宜配合することができ、バンバリーミキサー,インターミキサーなどの密閉式混練機やロール等の混練機を用いて混練りすることにより得られる。
本発明におけるサイドウォールゴム組成物に配合される補強性充填材の総量は、用途により適宜設定されるが、サイドウォールゴムとしてのゴム物性及び放熱効果の観点から、ゴム100質量部に当たり、30質量部から60質量部の範囲が好ましい。
本発明における前記サイドウォールゴム組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、通常ゴム工業界で用いられる前記以外の各種配合剤、例えば酸化亜鉛,ステアリン酸,老化防止剤,ワックス,加硫促進剤,加硫剤などを適宜配合することができ、バンバリーミキサー,インターミキサー等の密閉式混練機やロール等の混練機を用いて混練りすることにより得られる。
【0013】
次に、本発明のタイヤを図面に基づき説明する。図1は、本発明のタイヤの一例としての重荷重用ラジアルタイヤの左半の部分断面図である。このタイヤは、トレッド部1の両側で連なる一対のサイドウォール部2の内周に各々位置する一対のビード部3と、該ビード部3で両端部が折り返され係止されたカーカス4を具備したタイヤにおいて、サイドウォールゴム2aは、補強性充填材として炭素繊維を含有するゴム組成物により構成されている。
本発明のタイヤは、前記ゴム組成物を少なくともサイドウォールゴムに適用して、常法により成形後加硫を行い製造することができる。
なお、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素などの不活性なガスを用いることができる。
【0014】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、タイヤの温度測定は下記方法により行なった。
(1)タイヤ温度の測定
タイヤ温度は、ステップロード方式のドラム試験により評価した。すなわち、タイヤの正規荷重で所定時間走行後故障が発生しなければ、負荷を増加して次のステップで所定時間走行させるというステップ毎に負荷を増加させていく方法で行ない、タイヤが故障した直後のタイヤのサイドウォールゴムの内部中心部分の温度を測定し、比較例1のタイヤを基準とした温度差(℃)で示した。負の値は、絶対値が大きいほど放熱効果が大きく好ましいことを示す。
【0015】
実施例1,2及び比較例1
第1表に示す配合内容によりゴム組成物を調製した、このゴム組成物を、それぞれのタイヤのサイドウォールゴムに適用して、常法により、図1の構造を有する重荷重用スチールラジアルタイヤ(サイズ1800R25)を製造した。得られたタイヤ1〜3について、前記ステップロードのドラム試験により、タイヤ温度を比較した。結果を第1表に示す。
【0016】
【表1】
Figure 2004203350
【0017】
(注)
*1 ポリブタジエン:BR01(商標)、ジェイエスアール(株)製
*2 カーボンブラック:旭#70(商標)、旭カーボン(株)製
*3 炭素繊維A:VGCF−G(商標)、昭和電工(株)製(繊維径;100〜200nm)
*4 炭素繊維B:多層カーボンナノチューブ(商標)、MTR社製(繊維径;1〜10nm)
*5 老化防止剤6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−N−フェニル−p−フェニレンジアミン
*6 加硫促進剤CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
【0018】
上記において、比較例1のタイヤのサイドウォールゴムには、炭素繊維を全く配合しないゴム組成物を用いた。これに対して、炭素繊維含有ゴム組成物をサイドウォールゴムに用いた実施例1,2のタイヤでは、サイドウォールゴムの放熱効果により、走行中のタイヤ温度の低減を示している。このことはタイヤの発熱耐久性に極めて有利なことを意味する。
【0019】
【発明の効果】
上述したように、本発明のタイヤは、外気との接触面積が大きいサイドウォールゴムに炭素繊維含有ゴム組成物を用いることにより、その放熱効果を有効に利用し、走行時のタイヤ温度を低減することができるので、タイヤ耐久性の向上に著しく有利である。従って、本発明は、特に高性能自動車タイヤ、レース用タイヤ及び重荷重用タイヤに有効に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤの一例を示す部分断面図である。
【符号の簡単な説明】
1:トレッド部
2:サイドウォール部
2a:サイドウォールゴム
3:ビード部
4:カーカス

Claims (7)

  1. トレッド部の両側で連なる一対のサイドウォール部の内周に各々位置する一対のビード部と、該ビード部で両端部が折り返され係止されたカーカスとを備えたタイヤにおいて、サイドウォールゴムが、少なくとも炭素繊維を含有する補強性充填材を配合してなるゴム組成物から構成されていることを特徴とするタイヤ。
  2. 炭素繊維以外の補強性充填材が、カーボンブラック及び無機充填材から選ばれた少なくとも一種である請求項1記載のタイヤ。
  3. 炭素繊維の配合量が、ゴム成分100質量部当たり、2質量部以上である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 炭素繊維が、平均径0.5nm〜500nm、かつ平均長0.5μm〜50μmである請求項1、2又は3に記載のタイヤ。
  5. 炭素繊維が、アスペクト比10以上である請求項4記載のタイヤ。
  6. 無機充填材がシリカである請求項2記載のタイヤ。
  7. 補強性充填材の総量が、ゴム成分100質量部当たり、30質量部から60質量部である請求項1ないし6のいずれかに記載のタイヤ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004249888A (ja) * 2003-02-21 2004-09-09 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2007216829A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Bridgestone Corp 建設車両用タイヤ及びその製造方法
JP2009184510A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Bridgestone Corp ランフラットタイヤ
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