JP2004209596A - エアーツールの給気構造 - Google Patents

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Kazuya Shimizu
和也 清水
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Fuji Air Tools Co Ltd
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Fuji Kuki KK
Fuji Air Tools Co Ltd
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Abstract

【課題】筒状のケーシングを有するエアーツールの給気構造について、器具全体の小型化を図った給気構造を提供する。
【解決手段】弁体30を傾動させるためのピン40を駆動する駆動機構50を、ケーシングの外周面に沿って回動可能に設けられたグリップ51と、グリップ51の内周部に形成され、グリップ51の回動に伴ってピン40を径方向内側に移動させるカム部52とにより構成する。そして、カム部52を、グリップ51の周方向に深さが連続して変化するカム溝52に構成する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアモータを備えるエアーツールの給気構造に関し、特に給気通路の開閉機構の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エアーモータを駆動源とするエアーグラインダやパルスレンチ等のエアーツールは知られている。例えば、ケーシングが前後に延びる筒状に形成された筒型のパルスレンチは、ケーシング内の略中央にエアーモータを収納している(例えば、特許文献1参照)。エアーモータの前側には、締め付けトルク発生機構が設けられている。締め付けトルク発生機構には、ビスやボルト等を回すためのビットやソケットが先端に装着される主軸が設けられている。一方、エアーモータの後側には、該エアーモータに圧縮空気を供給するための空気通路が設けられている。
【0003】
空気通路には、該空気通路を開閉するための弁体が、閉弁位置と開弁位置との間で傾動可能に設けられている。弁体は、バネにより閉弁位置へ向かって押圧されている。また、ケーシングには、弁体を閉弁位置から開弁位置へ傾動させるためのピンが、該ケーシングの内外を貫通して径方向に移動可能に設けられている。ピンの先端は弁体に接触する一方、ピンの後端は、ケーシングの外部に突出していて、該ピンの駆動機構であるレバーの側部に連結されている。
【0004】
上記レバーの後端部は、ピンよりも後方位置でケーシングの外壁に回動可能に取り付けられている。そして、レバーの前端をケーシング側へ回動することにより、ピンを、外側位置からケーシング内に押し込んで内側位置へ移動させるようになっている。このピンの移動に伴って、閉弁位置の弁体が開弁位置へ傾動し、空気通路が開放される。その結果、圧縮空気は空気通路を通ってエアーモータへ供給される。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−29656号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の筒型のエアーツールでは、弁体を傾動させる目的で、比較的大きいレバーをケーシングの外部へ突出して設けているため、器具全体が大きくなってしまうという問題がある。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、筒状のケーシングを有するエアーツールの給気構造について、弁体を傾動するための構成に工夫を凝らすことにより、器具全体の小型化を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、弁体を移動させるためのピンの駆動機構を、ケーシングの外周面に沿って設けたグリップと、該グリップの内周部に形成され、グリップの回動に伴ってピンを移動させるカム部とにより構成した。
【0009】
具体的に、請求項1に係る発明は、空気圧により駆動するモータ(3)を収納し、該モータ(3)に供給される空気が流通する空気通路(4)が形成された筒状のケーシング(2)と、上記空気通路(4)に傾動可能に設けられ、該空気通路(4)を開閉する弁体(30)と、上記ケーシング(2)の内周部に形成され、空気通路(4)の閉鎖時に、上記弁体(30)の一端部(32)に当接して上記弁体(30)を支持する支持面(33)と、上記ケーシング(2)に設けられ、上記弁体(30)の一端部(32)を上記支持面(33)へ押圧する押圧手段(36)と、上記ケーシング(2)の内外を貫通して径方向に移動可能に設けられ、上記弁体(30)の他端部(31)に先端が接触するピン(40)と、上記ピン(40)を駆動して上記弁体(30)の他端部(31)と共に径方向内側へ移動させることにより、上記弁体(30)の一端部(32)の一部を支持面(33)から離脱させて空気通路(4)を開放する駆動機構(50)とを備えるエアーツールの給気構造が対象である。そして、上記駆動機構(50)は、上記ケーシング(2)の外周面に沿って回動可能に設けられたグリップ(51)と、該グリップ(51)の内周部に形成され、グリップ(51)の回動に伴って上記ピン(40)を径方向内側に移動させるカム部(52)とにより構成されている。
【0010】
上記の発明によると、エアーツールの非作動状態時には、弁体(30)の一端部(32)が押圧手段(36)によって支持面(33)に押し付けられており、該弁体(30)の一端部(32)と支持面(33)とが当接することにより空気通路(4)が閉鎖されている。このとき、ピン(40)は、ケーシング(2)の径方向外側に位置している。
【0011】
エアーツールを作動させるときには、グリップ(51)をケーシング(2)の外周面に沿って所定方向に回動させる。このグリップ(51)の回動によりピン(40)が駆動する。すなわち、ピン(40)は、カム部(52)によりグリップ(51)の回動に伴ってケーシング(2)の径方向内側へ移動する。その結果、弁体(30)は、該弁体(30)の他端部(31)がピン(40)の先端により押し下げられて傾動する。このことにより、弁体(30)の一端部(32)の一部が支持面(33)から離脱して、空気通路(4)が開放される。圧縮空気は、弁体(30)の一端部(32)と支持面(33)との隙間を通って空気通路(4)を流通し、エアーモータ(3)へ供給される。一方、エアーツールを停止させるときには、上記所定方向と反対の方向にグリップ(51)を回動させてピン(40)を径方向外側へ移動させる。このことにより、空気通路(4)は弁体(30)の一端部(32)によって再び閉鎖される。
【0012】
請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、上記カム部(52)は、グリップ(51)の周方向に深さが連続して変化するように形成されたカム溝(52)である。
【0013】
この発明によると、エアーツールを作動させるときには、グリップ(51)を所定方向に回動させることにより、ピン(40)の基端は、カム溝(52)の深い位置から浅い位置へ案内される。すなわち、ピン(40)は、グリップ(51)の回動に伴ってケーシング(2)の径方向内側へ移動する。その結果、弁体(30)が傾動して空気通路(4)が開放される。
【0014】
請求項3に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、上記駆動機構(50)は、グリップ(51)を、空気通路(4)が閉鎖される閉鎖位置と、空気通路(4)が開放される開放位置とで係止する係止機構(60)を備えている。
【0015】
この発明によると、エアーツールの非作動時に、グリップ(51)は、係止機構(60)により閉鎖位置で係止される。そして、エアーツールの作動時に、閉鎖位置から開放位置へ回動したグリップ(51)は、該開放位置で係止される。その結果、グリップ(51)は閉鎖位置及び開放位置でそれぞれ係止されるため、グリップ(51)の誤作動が確実に防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明に係るエアーツールの給気構造を備えるエアーグラインダ(1)を示している。エアーグラインダ(1)は、筒状のケーシング(2)を有する筒型のエアーツールに構成されている。このエアーグラインダ(1)は、ケーシング(2)内に収納され、空気圧により駆動するモータであるエアーモータ(3)と、該エアーモータ(3)に供給される空気が流通する空気通路(4)とを備えている。
【0018】
上記ケーシング(2)は、前後方向に延びる略円筒状の本体部(2a)と、本体部(2a)の前端に設けられたキャップ部(2b)と、本体部(2a)の後端に設けられた継手部(2c)とにより構成されている。
【0019】
上記エアーモータ(3)は、前後方向に延びる出力軸(11)と、該出力軸(11)の外周側に設けられた複数のブレード(12)とにより構成されたロータ(10)を備えている。ロータ(10)の出力軸(11)は、本体部(2a)内の前側部分に設けられた第1軸受け(16)と、本体部(2a)内の後側部分に設けられた第2軸受け(17)とによって回転自在に支持されている。出力軸(11)は、本体部(2a)前端よりも前方に突出しており、該突出部分の外周面には、後述の主軸(20)を係止するためのキー(19)が装着されている。
【0020】
上記ロータ(10)は、第1軸受け(16)と第2軸受け(17)との間に形成されたシリンダ室(15)の内部に収納されている。すなわち、第1軸受け(16)と第2軸受け(17)との間には、筒状のシリンダ本体(14)が設けられている。このシリンダ本体(14)の前端には、出力軸(11)が挿通する貫通孔(6a)が形成された前蓋(6)が取り付けられている。一方、シリンダ本体(14)の後端には、同様に出力軸(11)が挿通する貫通孔(7a)が形成された後蓋(7)が取り付けられている。そして、上記シリンダ室(15)は、前蓋(6)の後面と、後蓋(7)の前面と、シリンダ本体(14)の内周面とにより区画形成されている。
【0021】
上記後蓋(7)には、シリンダ室(15)内に空気を導入するための導入孔(図示省略)が形成されている。また、上記後蓋(7)の後側には、第2軸受け(17)と出力軸(11)の後端とを覆うベアリングカバー(25)が設けられている。ベアリングカバー(25)には、空気通路(4)の空気を上記後蓋(7)の導入孔(図示省略)へ導くための導入通路(26)が形成されている。
【0022】
一方、シリンダ本体(14)には、上記導入孔からシリンダ室(15)へ導入された空気を該シリンダ室(15)の外部へ排出するための排出孔(図示省略)が形成されている。シリンダ本体(14)の外側には、上記排出孔から排出された空気が流通する排気通路(5)が形成されている。排気通路(5)は、前方のキャップ部(2b)の内部まで延びている。
【0023】
上記出力軸(11)の前端部には、砥石等の研磨具が先端に装着される主軸(20)が設けられている。主軸(20)は、中空状に形成されており、後側の開口端に出力軸(11)が挿入され、該出力軸(11)のキー(19)により係止されている。
【0024】
上記キャップ部(2b)は、本体部(2a)に取り付けられる後端が開口する有底円筒状に構成されている。該キャップ部(2b)の底部には、上記主軸(20)が挿通する貫通孔(22)が形成されている。キャップ部(2b)内における貫通孔(22)の周りには、主軸(20)を回転自在に支持するための第3軸受け(18)が設けられている。第3軸受け(18)は、キャップ部(2b)内に設けられた支持部材(23)により支持されている。そして、キャップ部(2b)は、主軸(20)を貫通孔(22)及び第3軸受け(18)に挿通させると共に、後端の開口を本体部(2a)の前端に接続することによって、該本体部(2a)に取り付けられている。
【0025】
キャップ部(2b)には、空気をケーシング(2)の外部へ排出するための排気口(24)が設けられている。排気口(24)は、キャップ部(2b)の側部を径方向に貫通する貫通孔に形成されている。そして、このエアーグラインダ(1)は、排気口(24)からの排気量を調節するための排気量調節機構(21)を備えている。排気量調節機構(21)は、キャップ部(2b)の内側に設けられた調節リング(21)により構成されている。調節リング(21)は、図7に示すように、キャップ部(2b)の内径と略同じ外径を有する略リング板状に形成されている。調節リング(21)には、その一部が周方向に途切れることで切り欠き部が形成されている。該切り欠き部を構成する調節リング(21)の両端部には、径方向内側に延びるつまみ部(21a)が形成されている。
【0026】
そして、調節リング(21)をキャップ部(2b)の内側で周方向に所定量回動させ、排気口(24)の少なくとも一部を遮断することによって、該排気口(24)からの排気量を調節するようになっている。
【0027】
こうして、上記排気通路(5)を通ってキャップ部(2b)内へ流入した空気を、調節リング(21)により排気量が調節された排気口(24)を介して、ケーシング(2)の外部へ排出するようになっている。尚、この調節リング(21)による排気量の調節は、キャップ部(2b)を本体部(2a)から取り外して行うようになっている。
【0028】
上記空気通路(4)は、本体部(2a)の後端部分である本体後部(28)に形成されている。該空気通路(4)は、上記導入通路(26)の後端から後方に延びると共に、本体後部(28)の後端で開放されている。
【0029】
図1〜図3に示すように、空気通路(4)には、該空気通路(4)を開閉する弁体(30)が傾動可能に設けられている。弁体(30)は、前後方向に延びる軸部(31)と、該軸部(31)の後側に形成されたフランジ部(32)とにより構成されている。図6に示すように、フランジ部(32)は歯車状に形成されている。すなわち、フランジ部(32)の外周部には、径方向外側に突出する山部(32a)が一定の間隔で形成されている。また、隣り合う山部(32a)の間には、谷部(32b)が形成されている。こうして、空気通路(4)の開放時である開弁時に、空気を谷部(32b)に通過させることによって、空気通路(4)における空気の流通量を増大させるようにしている。
【0030】
空気通路(4)を区画する上記本体後部(28)の内周部には、空気通路(4)の閉鎖時である閉弁時に、上記弁体(30)の一端部であるフランジ部(32)に当接して弁体(30)を支持する支持面(33)が形成されている。
【0031】
すなわち、本体後部(28)の内周部は、前後方向の中間部で段差状に形成され、後側部分の内径が前側部分よりも大きくなっている。この段差部分には、例えばウレタン材等のリング状のシール部材(34)が設けられている。そして、上記支持面(33)は、このシール部材(34)の後面により構成されている。
【0032】
上記継手部(2c)は、本体部(2a)に取り付けられる前端が開口する有底円筒状に構成されている。該継手部(2c)の底部には、空気通路(4)に圧縮空気を導入するための給気口(35)が後方に突出して形成されている。継手部(2c)は、その前端開口に本体後部(28)の後端が挿入されることにより、本体部(2a)に取り付けられている。
【0033】
上記継手部(2c)には、フランジ部(32)を支持面(33)へ押圧する押圧手段であるバネ(36)が設けられている。そして、閉弁時には、フランジ部(32)の山部(32a)の前面は、支持面(33)に支持されると共に、谷部(32b)はシール部材(34)により気密状に閉塞されるようになっている。
【0034】
一方、上記本体部(2a)の本体後部(28)には、ピン(40)が、該本体後部(28)の内外を貫通して径方向に移動可能に設けられている。すなわち、本体後部(28)には、該本体後部(28)を半径方向に貫通する貫通孔(41)が形成され、該貫通孔(41)内にブッシュ(42)を介してピン(40)が挿入されている。ピン(40)の先端は、弁体(30)の他端部である軸部(31)の前端部に接触するようになっている。
【0035】
そして、エアーグラインダ(1)は、ピン(40)を駆動して軸部(31)と共に径方向内側へ移動させることにより、フランジ部(32)の一部を支持面(33)から離脱させて空気通路(4)を開放する駆動機構(50)を備えている。
【0036】
上記駆動機構(50)は、本体後部(28)の外周面に沿って回動可能に設けられたグリップ(51)と、該グリップ(51)の内周部に形成され、グリップ(51)の回動に伴ってピン(40)を径方向内側に移動させるカム部(52)とにより構成されている。
【0037】
すなわち、本体部(2a)の本体後部(28)の外径は、本体部(2a)の他の部分の外径よりも小さくなっている。この本体後部(28)の外周面と継手部(2c)の外周面とに亘ってグリップ(51)が設けられている。そして、グリップ(51)の外周面と、本体部(2a)の前側部分の外周面とは、連続するようになっている。
【0038】
図4及び図5に示すように、グリップ(51)には、カム部(52)であるカム溝(52)が、グリップ(51)の周方向に深さが連続して変化するように形成されている。ピン(40)の先端は、本体後部(28)の内部で弁体(30)の軸部(31)に当接する一方、ピン(40)の基端は、本体後部(28)の外部へ突出してカム溝(52)の底に当接している。
【0039】
また、駆動機構(50)は、グリップ(51)を、空気通路(4)が閉鎖される閉鎖位置と、空気通路(4)が開放される開放位置とで係止する係止機構(60)を備えている。図4に示すように、グリップ(51)が、同図で時計回りに回転して、閉鎖位置に移動したときには、ピン(40)は、ケーシング(2)の径方向外側の外側位置に移動するようになっている。このとき、ピン(40)の基端は、カム溝(52)の最も深い部分に接触している。一方、図5に示すように、グリップ(51)が、同図で反時計回りに回転して、開放位置へ移動したときには、ピン(40)は、ケーシング(2)の径方向内側の内側位置に移動するようになっている。このとき、ピン(40)は、カム溝(52)の最も浅い部分に接触している。
【0040】
上記係止機構(60)は、プランジャ式ロック機構に構成されている。すなわち、係止機構(60)は、本体後部(28)の外周部に形成された縦穴(61)内に設けられ、バネにより径方向外側へ付勢されるボール(62)と、グリップ(51)の側部に形成され、該ボール(62)を係止するための2つの係止孔(63,63)とを備えている。
【0041】
縦穴(61)は、上記ピン(40)と同じ方向に延びるように形成されている。また、係止孔(63,63)は、図4及び図5に示すように、グリップ(51)が閉鎖位置と開放位置とにそれぞれ移動したときに、ピン(40)の軸方向と同じ方向に延びるように形成されている。そして、係止機構(60)は、閉鎖位置及び開放位置において、ボール(62)の一部が係止孔(63)にはまり込むことにより、グリップ(51)を係止するようになっている。
【0042】
−エアーグラインダの作動−
次に、上記エアーグラインダ(1)の給気構造の作動を、該エアーグラインダ(1)の作動と共に説明する。
【0043】
エアーグラインダ(1)の非作動状態時には、グリップ(51)は、図4に示すように閉鎖位置に回動され、係止機構(60)により閉鎖位置で係止されている。このとき、ピン(40)は、外側位置に位置しており、図2に示すように、弁体(30)のフランジ部(32)は、バネ(36)によって支持面(33)に押し付けられている。フランジ部(32)の山部(32a)と支持面(33)とが当接すると共に、谷部(32b)が支持面(33)により気密状に閉塞されることによって空気通路(4)が閉鎖されている。こうして、給気口(35)へ供給された圧縮空気は、弁体(30)の後側で堰き止められている。
【0044】
次に、エアーグラインダ(1)を作動させるときには、図5に示すように、グリップ(51)を、本体後部(28)の外周面に沿って、閉鎖位置から開放位置へ回動させる。このグリップ(51)の回動によりピン(40)が駆動される。すなわち、ピン(40)の基端は、グリップ(51)の回動に伴って、カム溝(52)の深い位置から浅い位置へ案内され、ピン(40)が上記外側位置から内側位置へ移動する。その結果、図3に示すように、弁体(30)は、軸部(31)がピン(40)の先端により押し下げられて、閉弁位置から開弁位置へ傾動する。また、開放位置へ回動したグリップ(51)は、該開放位置で係止される。
【0045】
このことにより、弁体(30)のフランジ部(32)における山部(32a)及び谷部(32b)の一部が支持面(33)から離脱して、空気通路(4)が開放される。その結果、弁体(30)の後側で堰き止められていた圧縮空気は、フランジ部(32)と支持面(33)との隙間や、フランジ部(32)の各谷部(32b)を通って空気通路(4)を前方へ流通する。
【0046】
空気通路(4)を流れる空気は、ベアリングカバー(25)の導入通路(26)と後蓋(7)の導入孔(図示省略)とを通って、エアーモータ(3)のシリンダ室(15)内へ流入する。シリンダ室(15)へ流れ込んだ高圧の空気は、ロータ(10)のブレード(12)を出力軸(11)と共に回転させる。ロータ(10)を回転させた空気は、シリンダ室(15)の内部から、シリンダ本体(14)の排出孔(図示省略)を介して排気通路(5)へ流れ出す。その後、排気通路(5)の空気は、前方のキャップ部(2b)内へ流入し、該キャップ部(2b)内から排気口(24)を介してケーシング(2)の外部へ放出される。
【0047】
そして、上記ロータ(10)の出力軸(11)と一体に主軸(20)が回転し、該主軸(20)の先端の砥石が回転する。こうして、エアーモータ(3)により回転する砥石によって、被加工物の研削が行われる。
【0048】
一方、エアーグラインダ(1)を停止させるときには、作動させる場合と反対の方向にグリップ(51)を回動させる。すなわち、グリップ(51)を開放位置から閉鎖位置へ回動させて、ピン(40)を内側位置から外側位置へ移動させる。そして、グリップ(51)は、係止機構(60)により閉鎖位置で係止される。このことにより、弁体(30)は、開弁位置から閉弁位置へ傾動し、フランジ部(32)がバネ(36)により支持面(33)に再び押し付けて、空気通路(4)を閉鎖する。
【0049】
−実施形態の効果−
以上説明したように、この実施形態によると、弁体(30)を傾動させるためのピン(40)を駆動する駆動機構(50)を、ケーシング(2)の外周面に沿って回動可能に設けられたグリップ(51)と、該グリップ(51)の内周部に形成したカム部(52)とにより構成したので、駆動機構(50)をケーシング(2)の外部に大きく突出しないように形成することができる。したがって、エアーグラインダ(1)の小型化を図ることができる。また、駆動機構(50)がケーシング(2)の外部に突出していないため、仮に、ユーザが不用意に触れたとしても、該駆動機構(50)の誤作動を生じ難くすることができる。
【0050】
さらに、カム部(52)を、グリップ(51)の周方向に深さが連続して変化するカム溝(52)に構成したので、カム溝(52)によって、ピン(40)を外側位置から内側位置へ確実に案内して移動させることができる。また、グリップ(51)の回転動作によってピン(40)を径方向内側へ容易に移動させることができる。
【0051】
さらに、駆動機構(50)に、閉鎖位置と開放位置とにおいてグリップ(51)を係止する係止機構(60)を設けるようにしたので、駆動機構(50)の誤作動を確実に防止することができる。
【0052】
また、排気口(24)の内側に調節リング(21)を設けるようにしたので、該調節リング(21)による排気口(24)からの排気量を調節することにより、各製品毎に誤差として生じる主軸(20)の回転速度のばらつきを補正することができる。
【0053】
尚、上記実施形態では、カム部(52)を、グリップ(51)の内周部に形成したカム溝(52)により構成したが、請求項1に係る発明の他の実施形態としては、グリップ(51)の周方向に高さが連続して変化するように形成されたカム山により構成してもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、エアーグラインダの給気構造について説明したが、請求項1に係る発明は、エアーモータにより駆動するパルスレンチなどの他のエアーツールにも適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によると、弁体を傾動させるためのピンを駆動する駆動機構を、ケーシングの外周面に沿って回動可能に設けられたグリップと、グリップの内周部に形成され、グリップの回動に伴ってピンを径方向内側に移動させるカム部とにより構成することにより、駆動機構を、ケーシングの外周面に沿って形成し、ケーシングの外部に大きく突出しないようにしたので、器具全体の小型化を図ることができる。さらに、グリップの回転動作によりピンを径方向内側へ容易に移動させることができる。
【0056】
請求項2に係る発明によると、カム部を、グリップの周方向に深さが連続して変化するカム溝に構成することにより、カム溝によって、ピンをケーシングの径方向内側へ確実に案内して移動させることができる。
【0057】
請求項3に係る発明によると、駆動機構が、空気通路が閉鎖される閉鎖位置と、空気通路が開放される開放位置とにおいて、グリップを係止する係止機構を備えることにより、グリップが、閉鎖位置と開放位置とにおいて係止機構によりそれぞれ係止されるため、駆動機構の誤作動を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のエアーグラインダの全体構成を示す側断面図である。
【図2】閉弁時の弁体及び駆動機構を拡大して示す側断面図である。
【図3】開弁時の弁体及び駆動機構を拡大して示す図2相当図である。
【図4】閉鎖位置に移動したグリップを示す図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】開放位置に移動したグリップを示す図3におけるV−V線断面図である。
【図6】弁体を拡大して示す正面図である。
【図7】調節リングを示す正面図である。
【符号の説明】
(1) エアーグラインダ
(2) ケーシング
(3) エアーモータ
(4) 空気通路
(30) 弁体
(36) バネ(押圧手段)
(40) ピン
(50) 駆動機構
(51) グリップ
(52) カム溝(カム部)
(60) 係止機構

Claims (3)

  1. 空気圧により駆動するモータ(3)を収納し、該モータ(3)に供給される空気が流通する空気通路(4)が形成された筒状のケーシング(2)と、
    上記空気通路(4)に傾動可能に設けられ、該空気通路(4)を開閉する弁体(30)と、
    上記ケーシング(2)の内周部に形成され、空気通路(4)の閉鎖時に、上記弁体(30)の一端部(32)に当接して上記弁体(30)を支持する支持面(33)と、上記ケーシング(2)に設けられ、上記弁体(30)の一端部(32)を上記支持面(33)へ押圧する押圧手段(36)と、
    上記ケーシング(2)の内外を貫通して径方向に移動可能に設けられ、上記弁体(30)の他端部(31)に先端が接触するピン(40)と、
    上記ピン(40)を駆動して上記弁体(30)の他端部(31)と共に径方向内側へ移動させることにより、上記弁体(30)の一端部(32)の一部を支持面(33)から離脱させて空気通路(4)を開放する駆動機構(50)とを備えるエアーツールの給気構造であって、
    上記駆動機構(50)は、上記ケーシング(2)の外周面に沿って回動可能に設けられたグリップ(51)と、該グリップ(51)の内周部に形成され、グリップ(51)の回動に伴って上記ピン(40)を径方向内側に移動させるカム部(52)とにより構成されている
    ことを特徴とするエアーツールの給気構造。
  2. 請求項1において、
    上記カム部(52)は、グリップ(51)の周方向に深さが連続して変化するように形成されたカム溝(52)である
    ことを特徴とするエアーツールの給気構造。
  3. 請求項1において、
    上記駆動機構(50)は、グリップ(51)を、空気通路(4)が閉鎖される閉鎖位置と、空気通路(4)が開放される開放位置とで係止する係止機構(60)を備えている
    ことを特徴とするエアーツールの給気構造。
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