JP2004221128A - 可変容量素子 - Google Patents

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Masanobu Nomura
雅信 野村
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】初期容量値及び容量変化率を高精度に制御できるとともに、容量変化率が大きく、信頼性の高い電圧駆動型可変容量素子を提供すること。
【解決手段】可変容量素子が、親基板の表面に形成された下部電極と、前記親基板上に直接または絶縁体を介して設けられた圧電体基板と、前記圧電体基板が薄層状に加工されてなる圧電体薄層部と、前記圧電体薄層部の前記親基板側の面に前記下部電極の一部と対向するように形成される上部電極と、前記圧電体薄層部の前記親基板側の面に形成される櫛型電極を有し、前記櫛型電極への電圧入力時に前記圧電体薄層部に逆圧電効果による歪みが生じ、前記歪みにより前記上部電極と前記下部電極間の距離が変動することにより前記両電極間に出力される静電容量が変動することを特徴とする可変容量素子。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部からの入力電圧の制御により所望の容量値が出力される可変容量素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
高周波デバイス用途の可変容量素子として、圧電体からなる支持梁の表面に形成された一方の電極を逆圧電効果により移動させ、他方の電極との間隔を変更して、前記両電極間の静電容量を可変する素子が提案されている。
【0003】
このような技術の例として、特開平7−335491号公報に示される可変容量素子がある。図12に、前記可変容量素子の断面図を示す。
【0004】
図12に示すように、可変容量素子101において、親基板102の上面に下部電極103及びギャップ調整材104が形成される。前記ギャップ調整材104の上部には、ギャップ調整材104側から順に、上部電極105、絶縁体106、第一圧電電極107、圧電体108及び第二圧電電極109が、各々の一端側が前記下部電極103上に突出するように設けられ、前記ギャップ調整材104とともに支持梁110を構成する。前記下部電極103と前記上部電極105の一部は空気層を介して対向している。
【0005】
上述した可変容量素子101の第一圧電電極107と第二圧電電極109の間には、圧電体108の抗電圧以上の電圧があらかじめ印加されることにより分極処理が施される。前記分極処理がなされた状態において、第一圧電電極107と第二圧電電極109間に前記抗電圧以下の電圧が印加されることにより、圧電体108がその厚み方向と垂直な方向、すなわち長手方向に伸び縮みする。このように圧電体108の長手方向に伸び縮みする現象は、主として圧電定数d31に基づく逆圧電効果(横効果)によるものである。つまり、分極方向と印加電界の方向が同じである場合に、印加電界の方向と垂直な方向に歪みが生じる効果である。圧電体108が長手方向に伸びる場合、上部電極105及び絶縁体106の弾性的な制約力により、第一圧電電極107側の方が第二圧電電極109側に比べて伸びが小さくなるため、支持梁110が下方に湾曲する。それに伴い、上部電極105と下部電極103の間隔が減少し、可変容量素子101の容量が増加する。このようにして、外部からの入力電圧の制御により所望の容量値が出力される可変容量素子が実現される。
【0006】
このような可変容量素子101は、例えば以下の方法により製造される。シリコンよりなる親基板102にフォトリソグラフィー、イオン注入技術によりホウ素やリン等を注入して下部電極103が形成される。次に、親基板102上にCVD技術によりPSGよりなるギャップ調整材104と、n+ポリシリコンよりなる上部電極105と、SiO2よりなる絶縁体106が順に形成される。次に、前記絶縁体106上に、スパッタ技術によりCrよりなる第一圧電電極107と、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)よりなる圧電体108と、Crよりなる第二圧電電極109が順に形成される。次に、フォトリソグラフィー、ウェットエッチング技術により、第二圧電電極109、圧電体108、第一圧電電極107、絶縁体106及び上部電極105を順次所定のパターンにエッチング形成する。そして、PSGよりなるギャップ調整材104がエッチングにより所定部分まで除去され、可変容量素子101が得られる。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−335491号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の可変容量素子101においては、支持梁110はギャップ調整材104、上部電極105、絶縁体106、第一圧電電極107、圧電体108及び第二圧電電極109の計6層の積層膜から構成されることとなり、各々の膜はその成膜手法等に起因する異なる大きさの内部応力を有する。これらの内部応力により支持梁110には反りが生じる。そのため、支持梁110に形成された上部電極105と親基板102に形成された下部電極103との間隔を所望の値に制御できず、可変容量素子101の初期状態の容量を所望の値に制御できないという問題点があった。また、電圧が入力されたときの支持梁110の変位量も所望の値に制御することができず、所望の入力電圧−出力容量変化率を得ることができないという問題があった。
【0009】
また、従来の可変容量素子では、支持梁110を構成する圧電体108はスパッタ等の手法により堆積された圧電体薄膜より構成される。このため、バルクの圧電体に比べて圧電性能が劣り、支持梁110の変位量が小さくなり、容量変化率を大きくすることができない問題があった。
【0010】
上述した問題を解決するため、本発明は、初期容量値及び容量変化率を高精度に制御できるとともに、容量変化率が大きく、信頼性の高い電圧駆動型の可変容量素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の可変容量素子は、親基板の表面に形成された下部電極と、前記親基板上に直接または絶縁体を介して設けられた圧電体基板と、前記圧電体基板を上面から見たときに少なくとも前記下部電極の一部を含む領域が薄層状に加工されてなる圧電体薄層部と、前記圧電体薄層部の前記親基板側の面に前記下部電極の一部と対向するように形成される上部電極と、前記圧電体薄層部の前記親基板側の面に形成される櫛型電極を有し、前記櫛型電極への電圧入力時に生じる前記圧電体薄層部の歪みによる前記上部電極と前記下部電極間の距離の変動に伴い前記両電極間の静電容量を変化させてなることを特徴とする。
【0012】
このように圧電体薄層部が圧電体基板の加工により形成されるため、圧電体薄層部の内部応力が抑えられる。また、櫛型電極は導体層が圧電体薄層部の長手方向に分割して形成されることにより内部応力の発生が抑えられるため、前記櫛型電極から圧電体薄層部に及ぼされる応力が抑えられる。これらにより、初期状態の圧電体薄層部の反りが抑制されるため、上部電極と下部電極の間隔の制御が容易となり、所望の初期容量値を精度良く得ることができる。また、前記櫛型電極への入力電圧の変化量に対する圧電体薄層部の変位変化量の制御が容易となり、所望の入力電圧−出力容量変化率を精度良く得ることができる。
【0013】
また、前記可変容量素子の前記櫛型電極及び前記上部電極は、圧縮応力を有する電極膜と引っ張り応力を有する電極膜が積層されることにより電極全体の内部応力が打ち消されたものであることを特徴とする。
【0014】
このような構成とすることで、初期状態の圧電体薄層部の反りが抑制されるため、可変容量素子の初期容量値及び入力電圧−出力容量変化率をより高精度に制御することができる。
【0015】
また、前記可変容量素子において、前記圧電体基板及び前記圧電体薄層部は単結晶よりなることを特徴とする。
【0016】
このような構成とすることで、圧電体が結晶粒界を有する多結晶体である場合に比べ圧電体薄層部の繰り返し駆動に伴う変位量の劣化が抑えられる。このため、繰り返し駆動に伴う可変容量値の変動が抑えられ、素子の信頼性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について実施の形態に基づき詳細に説明する。
(1)第一の実施形態
図1に、本発明の第一の実施形態による可変容量素子の上面図を示す。また、図2に前記可変容量素子の切断面Aによる断面図を示す。また、図3に前記可変容量素子の切断面Bによる断面図を示す。
【0018】
図に示すように、可変容量素子1の親基板11の上面に、下部電極8a、8b及びギャップ調整材9が形成される。また、前記ギャップ調整材9の上面には、親基板11の上面をほぼ覆うように圧電体基板4が形成される。前記圧電体基板4の少なくとも一部は加工により薄くされ、圧電体薄層部5とされる。ここで、前記圧電体薄層部5は上方向から見て前記下部電極8a、8bの少なくとも一部と重なりを有するように形成される。前記圧電体薄層部5の下面には、前記下部電極8a、8bの一部と対向するように上部電極6が形成されるとともに、前記上部電極6より圧電体薄層部5の付け根に近い側の領域に櫛型電極7が形成される。前記櫛型電極7は、図4または図6に示すように複数電極指を有する第一の櫛型電極7a及び第二の櫛型電極7bよりなる。また、前記圧電体基板4上に、前記櫛型電極7a、7bとそれぞれ接続するように取り出し電極用パッド10が形成される。
【0019】
上述した可変容量素子1において、上部電極6と下部電極8aまたは8bは空気層を誘電体とした容量素子を形成する。また、前記容量素子の容量は、上部電極6と下部電極8a間の容量及び上部電極6と下部電極8b間の容量の合成容量であり、下部電極8a,8bより出力される。
【0020】
次に、可変容量素子1の容量が制御される原理を説明する。可変容量素子1の櫛型電極7aと櫛型電極7bの間に、圧電体薄層部5の抗電圧以上の電圧が印加され、圧電体薄層部5に分極処理が施される。図4に、前記分極処理における前記圧電体薄層部5への電圧印加の様子を示す。圧電体薄層部5の内部には電界の方向13に示す方向の電界が印加されて分極処理される。分極処理が完了した状態において、櫛型電極7aと7b間に圧電体薄層部5の抗電圧以下の電圧を印加すると、前記圧電体薄層部5の電界の方向13に示す方向に沿って、圧電定数d33に基づく歪み(d33歪み、縦効果歪み)が発生する。ここで、櫛型電極7aと7bの隣り合う電極指間の領域で、前記d33歪みは主として圧電体薄層部5の長手方向に生じる。電界の強度は圧電体薄層部の下面(櫛型電極7の形成面)に近いほど強く、上面に近づくにほど弱くなるため、前記d33歪みは圧電体薄層部5の厚み方向に沿って分布が生じる。したがって、前記d33歪みが圧電体薄層部5の伸びる方向に発生する場合には、圧電体薄層部5は下に凸、すなわち前記上部電極6が前記下部電極8a、8bから離れる方向に湾曲し、前記歪みが圧電体薄層部5の縮まる方向に発生する場合には、前記圧電体薄層部は上に凸、すなわち前記上部電極6が前記下部電極8a、8bに近づく方向に湾曲する。そして、櫛型電極7aと7b間に入力される電圧が変動すると、上部電極6と下部電極8a、8bの間隔が変動して両電極間の容量が変動する。このようにして、櫛型電極7a、7b間へ入力される電圧により下部電極8a、8b間に出力される容量値が制御される。
【0021】
次に、本発明の第一の実施形態による可変容量素子の製造方法について、図5〜図8に基づき説明する。
【0022】
まず、前記可変容量素子を構成する第一の部材の製造方法を図5により説明する。鏡面研磨されたPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)よりなる圧電体基板4に、リフトオフ法によりAlよりなる上部電極6、櫛型電極7及び取り出し電極用パッド10(図示せず)が形成される(a)。ここで、前記上部電極6及び櫛型電極7は、内部応力が小さく、かつ抵抗率の小さい電極膜から構成されることが望ましい。
【0023】
次に、メタルマスク法により、Cu/Tiよりなるギャップ調整材9が形成される(b)。次に、圧電体基板4の上面(上部電極6及び櫛型電極7が形成されていない方の面)の所定部が、メタルマスクを介しサンドブラストにより所定の深さまで除去される。その後、サンドブラストにより形成された凹凸部がイオンミリングにより平坦化され、所定の深さまで加工される。このようにして、圧電体基板4に薄層部が形成される(c)。さらに、圧電体基板4の薄層部の所定部がイオンミリング、又はリアクティブイオンエッチングにより加工、貫通されることによりPZTよりなる圧電体薄層部5が形成され、第一の部材2が得られる(d)。第一の部材2の上面図を図6に示す。
【0024】
次に、前記可変容量素子を構成する第二の部材3の製造方法を図7により説明する。まず、Si単結晶よりなる親基板11に、リフトオフ法を用いてAu/Tiよりなる下部電極8a、8bを形成する。次にメタルマスク法を用いて、Cu/Tiよりなる取り出し電極12を形成する。このようにして第二の部材3が作製される。第二の部材3の上面図を図7に示す。
【0025】
最後に、前記第一の部材2の上部電極6が形成された面と、前記第二の部材3の下部電極8a、8bが形成された面が向かい合わされ、加熱及び加圧により接合され、可変容量素子1が得られる。その際、第一の部材2の櫛型電極7a、7bからそれぞれ引き出された取り出し電極用パッド部10a、10b(図6参照)と、第二の部材3の引き出し用電極12(図7参照)が電気的に接続される。
【0026】
なお、本実施形態においては、圧電体薄層部5を片持ち梁としたが、前記圧電体薄層部を2ヶ所で支持した両持ち梁としてもよい。
【0027】
また、上述の可変容量素子1において、高い入力電圧−出力容量変化率を得るためには圧電体薄層部5の変位量が大きいことが必要であり、そのため圧電体の厚みは加工性、強度信頼性の点から許容される範囲において薄いことが好ましい。
【0028】
また、上述の可変容量素子1を高周波下で使用する場合、電極部の抵抗による損失を低減するために上部電極6及び下部電極8a、8bの厚みは厚いことが好ましく、0.2μm以上であることが好ましい。
【0029】
また、前記ギャップ調整材9の厚みは、上部電極6の厚みと、下部電極8a、8bの厚みと、上部電極6と下部電極8a、8b間の空気層厚みの和である。ここで、前記空気層厚みは目標とする容量値に基づいて設定される。
【0030】
このようにして得られた可変容量素子1は、圧電体薄層部5が圧電体基板4の加工により形成されるため内部応力が生じない。また、前記櫛型電極7は圧電体薄層部5の長手方向に分割して形成されるため、圧電体薄層部5に加わる応力が緩和される。このようにして圧電体薄層部5に生じる応力が抑制されることにより、初期状態の圧電体薄層部5の反りが抑制される。このため、前記上部電極6と前記下部電極8a、8bの間隔の制御が容易となり、所望の初期容量値を精度良く得ることができるという効果を有する。また、前記櫛型電極7への入力電圧の変化量に対する圧電体薄層部5の変位変化量の制御が容易となり、所望の入力電圧−出力容量変化率を精度良く得ることができるという効果を有する。
【0031】
また、圧電体薄層部5は、バルクの圧電体基板4が加工されることにより作製されるため、スパッタ等の手法で堆積されて形成した圧電体に比べて、圧電性能が大きい。また、上記構成においては、櫛型電極7の形状から圧電定数d33に基づく歪み(縦効果)が利用されるが、一般に圧電材料においてd33はd31の2倍以上の値をもつため、従来のd31に基づく歪み(横効果)を利用する場合に比べて圧電体薄層部5の変位量が大きくなり、入力電圧−出力容量変化率を向上させることが可能である。
【0032】
なお、上述の可変容量素子1において、櫛型電極7a、7bの各電極指の線幅をl、隣り合う電極指間の間隔をsとすると、s/lは可能な限り大きいことが好ましい。また、前記櫛型電極7a、7bの、隣り合う電極指が対向する部分の長さgは、前記圧電体薄層5の奥行き長さwに可能な限り近いことが好ましい。以上のような構成とすることで、圧電体薄層部5においてd33歪みが発生する領域を広くとることができる。このため、圧電体薄層部5の変位量が向上し、可変容量素子1の容量変化率が向上する。
(2)第二の実施形態
本発明の第二の実施形態による可変容量素子は、その基本構成及び動作原理は第一の実施形態による可変容量素子と同様であるが、圧電体薄層部に形成される櫛型電極及び上部電極が、圧縮応力を有する電極膜と引っ張り応力を有する電極膜が積層されたものである点が第一の実施形態と異なる。
【0033】
図9に、本発明の第二の実施形態による可変容量素子における、櫛型電極と上部電極の構成を示す。上部電極26は、圧電体薄層部25上に形成されるAlよりなる第一層の上部電極膜26aと、前記第一層の上部電極膜26aの上に形成されるCuよりなる第二層の上部電極膜26bと、前記第二層の上部電極膜26bの上に形成されるAlよりなる第三層の上部電極膜26cの3層よりなる。また、櫛型電極27は、圧電体薄層部25上に形成されるAlよりなる第一層の櫛型電極膜27aと、前記第一層の上部電極膜27aの上に形成されるCuよりなる第二層の櫛型電極膜27bと、前記第二層の上部電極膜27bの上に形成されるAlよりなる第三層の櫛型電極膜27cの3層よりなる。
【0034】
前記上部電極26及び前記櫛型電極27を構成する各電極膜はいずれも電子ビーム蒸着を用いてリフトオフ法で形成される。このとき、Al薄膜は圧縮応力を有し、Cu薄膜は引っ張り応力を有する。
【0035】
上述のようにAl/Cu/Alの3層が積層された状態で内部応力が打ち消されるようにするため、第一層の上部電極膜26aと第一層の櫛型電極膜27aの厚みをX、第二層の上部電極膜26bと第二層の櫛型電極膜27bの厚みをY、第三層の上部電極膜26cと第三層の櫛型電極膜27cの厚みをZとし、Al薄膜の内部応力の絶対値をσAl、Cu薄膜の内部応力の絶対値をσCuとしたとき、
X=Z
Y×σCu=2×X×σAl
となるようにX、Y、Zが設定される。
【0036】
このような構成とすることにより、電極全体の内部応力が打ち消されるため、初期状態の圧電体薄層部25の反りが抑制される。このため、上部電極と下部電極の間隔の制御が容易となり、所望の初期容量値を精度良く得ることができるという効果を有する。また、前記櫛型電極27への入力電圧の変化量に対する圧電体薄層部25の変位変化量の制御が容易となり、所望の入力電圧−出力容量変化率を精度良く得ることができるという効果を有する。
【0037】
なお、本実施形態における櫛型電極及び上部電極は、圧縮応力を有する電極膜と引っ張り応力を有する電極膜の積層により全体の応力が打ち消されるのであれば、上述した3層以外の構造であってもよい。また、上述の材料以外のものが使用されてもよい。
(3)第三の実施形態
本発明の第三の実施形態による可変容量素子は、その基本構成及び動作原理は第一の実施形態による可変容量素子と同様であるが、圧電体基板がLiNbO単結晶よりなる点で第一の実施形態と異なる。
【0038】
以下、本発明の第一の実施形態による可変容量素子の製造方法について説明する。
【0039】
図10に、第三の実施形態による可変容量素子を構成する第一の部材の製造工程を示す。まず、圧電体基板44に、リフトオフ法によりAlよりなる上部電極46、櫛型電極47及び取り出し電極用パッド50(図示せず)が形成される(a)。ここで、前記圧電体基板44として、z軸が基板面内にあるx板又はy板などのLiNbO3単結晶基板が用いられる。また、前記上部電極46等の形成は圧電体基板44のz軸方向に沿うように行われる。
【0040】
次に、メタルマスク法により、Cu/Tiよりなるギャップ調整材49が形成される(b)。次に、圧電体基板44の上面(上部電極46及び櫛型電極47が形成されていない方の面)の所定部が、KrFエキシマレーザーにより所定の深さまで除去される。その後、圧電体基板44の上部電極46等が形成されている方の面がレジストにより保護され、KrFエキシマレーザー加工によるLiNbO3圧電体の変質部がフッ酸と硝酸の混合溶液にてエッチング除去される。このようにして、圧電体基板44に薄層部が形成される(c)。さらに、圧電体基板44の薄層部の所定部がKrFエキシマレーザー、又はイオンミリングにより加工、貫通され、LiNbOよりなる圧電体薄層部45が形成され、第一の部材42が得られる(d)。第一の部材42の上面図を図11に示す。
【0041】
このようにして得られた第一の部材42と、図7及び図8に示す第二の部材3が加熱及び加圧により接合され、本実施形態の可変容量素子が得られる。
【0042】
なお、上述の実施形態では単結晶基板としてLiNbOが用いられるが、LiTaO、KNbO等の圧電性を有する他の単結晶基板が用いられてもよい。
【0043】
上述の可変容量素子は圧電体基板44及び圧電体薄層部45が単結晶よりなるため、支持材が結晶粒界の存在する多結晶体である場合に比べて材料的に安定であり、圧電体薄層部の繰り返し駆動に伴う変位量の劣化を抑えることができる。このため、繰り返し駆動に伴う可変容量値の変動が抑えされるため、素子の信頼性が向上すると言う効果を有する。
【0044】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の可変容量素子は、圧電体薄層部が圧電体基板の加工により形成されるため、圧電体薄層部の内部応力が抑えられる。また、櫛型電極は導体層が圧電体薄層部の長手方向に分割して形成されることにより内部応力が抑えられ、櫛型電極から圧電体薄層部に加わる応力が抑えられる。これらにより、初期状態の圧電体薄層部の反りが抑制されるため、上部電極と下部電極の間隔の制御が容易となり、所望の初期容量値を精度良く得ることができるという効果を有する。また、前記櫛型電極への入力電圧の変化量に対する圧電体薄層部の変位変化量の制御が容易となり、所望の入力電圧−出力容量変化率を精度良く得ることができるという効果も有する。
【0045】
また、前記圧電体薄層部がバルクの圧電体基板の加工により作製された場合、スパッタ等の方法により形成された圧電体薄膜に比べて圧電性能が向上する。また、櫛型電極をd33歪み(縦効果)が利用できる形状とすることにより、d31歪み(横効果)を利用する場合に比べて圧電体薄層部の変位量が向上するため、入力電圧−出力容量変化率が向上する。
【0046】
また、前記可変容量素子の櫛型電極及び上部電極が、圧縮応力を有する電極膜と引っ張り応力を有する電極膜が積層されることより電極全体の内部応力が打ち消されたものとされることで、初期状態の圧電体薄層部の反りが抑制される。これにより、所望の初期容量値及び入力電圧−出力容量変化率が精度良く得られるという効果を有する。
【0047】
また、前記可変容量素子の圧電体基板及び圧電体薄層部が単結晶よりなることにより、多結晶体よりなる場合に比べて圧電体薄層部の繰り返し駆動に伴う変位量の劣化が抑えられる。このため、圧電体薄層部の繰り返し駆動に伴う可変容量値の変動が抑えされるため、素子の信頼性が向上すると言う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態による可変容量素子の構成を説明する上面図
【図2】図1の切断面A−A’による断面図
【図3】図1の切断面B−B’による断面図
【図4】図2における梁部の拡大図
【図5】第一の実施形態による可変容量素子を構成する第一の部材の製造工程図
【図6】第一の実施形態による可変容量素子を構成する第一の部材の上面図
【図7】第一の実施形態による可変容量素子を構成する第二の部材の上面図
【図8】図7の切断面C−C’による断面図
【図9】第二の実施形態による可変容量素子の櫛型電極と上部電極の構成を説明する断面図
【図10】第三の実施形態による可変容量素子を構成する第一の部材の製造工程図
【図11】第三の実施形態による可変容量素子を構成する第一の部材の上面図
【図12】従来の可変容量素子の構成を説明する断面図
【符号の説明】
1、41 可変容量素子
2、42 第一の部材 3 第二の部材
4、44 圧電体基板 5、25、45 圧電体薄層部
6、26、46 上部電極 7、27、47 櫛型電極
7a、47a 第一の櫛型電極 7b、47b 第二の櫛型電極
8a、8b 下部電極 9、49 ギャップ調整材
10a,10b、50a、50b 取り出し用電極パッド
11、51 親基板 12 取り出し電極
13 電界の方向
26a 第一層の上部電極膜 26b 第二層の上部電極膜
26c 第三層の上部電極膜
27a 第一層の櫛型電極膜 27b 第二層の櫛型電極膜
27c 第三層の櫛型電極膜
101 可変容量素子 102 親基板
103 下部電極 104 ギャップ調整材
105 上部電極 106 絶縁体
107 第一圧電電極 108 圧電体
109 第二圧電電極 110 支持梁

Claims (3)

  1. 親基板上に形成された下部電極と、前記親基板上に直接または絶縁体を介して設けられた圧電体基板と、前記圧電体基板の少なくとも前記下部電極に対向する部分を含む領域が薄層状に加工されてなる圧電体薄層部と、前記圧電体薄層部の前記親基板側の面に前記下部電極の一部と対向するように形成される上部電極と、前記圧電体薄層部の前記親基板側の面に形成される櫛型電極を有し、前記櫛型電極への電圧入力時に生じる前記圧電体薄層部の歪みによる前記上部電極と前記下部電極間の距離の変動に伴い前記両電極間の静電容量を変化させてなることを特徴とする可変容量素子。
  2. 前記櫛型電極及び前記上部電極は、圧縮応力を有する電極膜と引っ張り応力を有する電極膜が積層されることにより電極全体の内部応力が打ち消されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の可変容量素子。
  3. 前記圧電体基板及び前記圧電体薄層部は単結晶よりなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の可変容量素子。
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