JP2004221402A - 静電チャックの電圧印加法 - Google Patents

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Kiyoshi Kawabata
清 川畑
Shuichiro Shimoda
修一郎 下田
Yoshiaki Kurihara
祥晃 栗原
Kiyoshi Kawai
潔 川合
Akihito Iwai
明仁 岩井
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Abstract

【課題】放電が発生せず、大気中から高真空の処理領域まで吸着物が安定して保持、固定できる静電チャックの電圧印加法を提供する。
【解決手段】吸着物を保持、固定又は搬送する静電チャックに電圧を印加する方法において、大気中でスイッチを短絡して電圧を印加した後、真空引き中に少なくとも一度スイッチを開放し、より高真空の時点で再度スイッチを短絡して電圧を印加することを特徴とする静電チャックの電圧印加法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス製造装置、液晶デバイス製造装置等の半導体・液晶分野に用いられる静電チャックの電圧印加法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスや液晶デバイスを製造する際、特に真空雰囲気においてはシリコンウェーハ、ガラス基板等を保持、固定するため、従来のメカクランプ方式から、面吸着が可能な静電チャックが検討されている。
【0003】
静電チャックは、電極を埋設した絶縁体層上にプラスチック誘電体材料を接合したもの(例えば、特許文献1参照)、絶縁性セラミック板間に電極を設けたもの(例えば、特許文献2及び3参照)、絶縁性セラミックス板上の電極を溶射法により絶縁性セラミックスで被覆したもの(例えば、特許文献4参照)等がある。
【0004】
【特許文献1】
特開昭53−77489号公報(第1−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開昭63−95644号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献3】
特開平4−206545号公報(第1−5頁、第1及び第2図)
【特許文献4】
特開昭59−152636号公報(第1−4頁、第3図)
【0005】
静電チャックは、通常はコンデンサに蓄えられる静電エネルギにより被吸着物を真空中で保持、固定するものであるが、構造として一つの電極を有する誘電体とアースに接続された被吸着物の間に電圧を印加する単極型の静電チャック、正負一対の電極を有する双極型の静電チャックがある。このうち、双極型の静電チャックは被吸着物にアースの接続の必要がない為、装置の機構が簡単であるという利点を有する。
【0006】
以下に単極型の静電チャック及び双極型の静電チャックの構成を説明する。図4は単極型の原理的構成を説明する静電チャックの断面図、図5は図4の単極型静電チャックの等価回路を示す図、図6は双極型の原理的構成を説明する静電チャックの断面図及び図7は図6の双極型静電チャックの等価回路を示す図であり、1は誘電体、2は吸着物、3は電源、4は電極及び5は誘電体と吸着物で形成される等価コンデンサである。
【0007】
静電チャックは、シリコンウェハ、ガラス基板等の絶縁基材にCVD、エッチング等の加工・処理を行う際、真空雰囲気下で使用されるが、従来の静電チャックにおいては大気中から高真空領域まで連続して電圧を印加することによって吸着物を吸着し、保持、固定しながら真空引きを行っている。その為、静電チャック表面で気体の分子密度と電極間距離及び空間の電界強度が適当な領域でいわゆるパッシェンの法則に従う放電が生じる可能性があった。
【0008】
特に、誘電体の固有抵抗を半導体の領域まで低く調整したセラミックス誘電体を用いた静電チャック(例えば、特許文献5及び6参照)は、放電時の電流を誘電体の抵抗値で遮断できないため、数μAから数mAの放電電流が生じ、吸着している吸着物に影響を及ぼしたり吸着物の保持、固定ができなくなり、吸着物の位置がずれたり、搬送中に吸着物が落下するなどの問題点があった。
【0009】
【特許文献5】
特開平05−211228号公報(第1−3頁)
【特許文献6】
特開平11−163110号公報(第1−4頁)
【0010】
そのため、吸着物を真空処理室に入れ真空引き後に通電を行うか又はロードロック室を設け吸着物が真空処理室に入る前にロードロック室の中に入れ真空引き後に電圧を印加して、真空処理室に吸着物を移送したりしていた。しかしながらこのような方法では、スループット低下の原因や、装置の小型化の隘路になっており、吸着物を吸着した状態で安定して大気中から真空領域まで真空引きができる方法が望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、放電が発生せず、大気中から高真空の処理領域まで吸着物が安定して保持、固定できる静電チャックの電圧印加法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、吸着物を保持、固定又は搬送する静電チャックに電圧を印加する方法において、大気中でスイッチを短絡して電圧を印加した後、真空引き中に少なくとも一度スイッチを開放し、より高真空の時点で再度スイッチを短絡して電圧を印加するようにした静電チャックの電圧印加法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明において、静電チャックに用いられる誘電体の材料としては、Ai、Si,AlN、SiC、BaTiO等のセラミックス材料が用いられる。
また、誘電体に形成する電極(電圧印加電極)としては、Ag−Pd、W、Ag、Au等の金属を含むガラスペーストを焼き付けたり、Al、Cu、SUS等の金属板又は金属箔を密着させて形成することができる。
さらに、絶縁基材としては、Al、SiO等が用いられる。
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図7に示す等価回路を用い、図1〜図3に示す図面を引用して説明する。
まず、大気中で図1に示すようにスイッチ6を短絡して静電チャックに電圧を印加し、静電チャックの誘電体と吸着物で形成される等価コンデンサ5を帯電させる。
【0015】
静電チャックが、放電が生じる真空度の手前の位置にきたら、図2に示すようにスイッチ6を開放し、電源3からの給電を開放にして静電チャックと吸着物で帯電した電荷を残留電荷として静電チャックと吸着物に残し、いわゆる残留吸着状態にする。この際開放された静電チャック側の端子間には高電圧が発生しているので、空気中の火花放電などで残留電荷が逃げないように高電圧対応のスイッチを使うことが望ましい。
【0016】
次に、該静電チャックが、放電の生じない高真空領域になったら再度、スイッチ6を短絡して電圧を印加し、安定した吸着力で吸着物の処理を行う。このときの印加電圧は大気圧で印加した電圧より大きくても小さくても差し支えない。
処理終了後、図3に示すように静電チャックの端子を短絡し、電荷を中和すれば吸着物は容易に脱離することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
誘電体として、体積固有抵抗が1×10Ωmで、寸法が66mm×24.5mm×厚さ2mmのSiC(日立化成工業(株)製、商標名ヘキサロイ)を2枚及び絶縁基材として、体積固有抵抗が1×1014Ωmで、寸法が100mm×100mm×厚さ10mmのAl(日立化成工業(株)製、商標名ハロックス)を用いた。
【0018】
まず、SiC(誘電体)の片側全面に速乾性導電ペースト(徳力化学研究所製、商標名シルベスト)を塗布し、自然乾燥して厚さが20μmの電圧印加電極を得た。
この後、電圧印加電極を下側に向けてAl(絶縁基材)と電圧印加電極とを絶縁性エポキシ接着剤(チバガイギー社製、商標名アラルダイト)で接着し、次いでSiC(誘電体)とAl(絶縁基材)の両表面を同時に研磨して吸着面を面一とした静電チャックを得た。
【0019】
次に、上記で得た静電チャックを真空チャンバ内で吸着面を下にして固定し、大気中でスイッチを短絡して静電チャックに電圧を印加した後、真空引き中に少なくとも一度スイッチを開放し、より高真空の時点で再度スイッチを短絡して電圧を印加した場合(実施例とする)と連続して静電チャックに電圧を印加した場合(比較例とする)について、被吸着物を保持できる最小の力を付与したときの放電の有無と吸着物落下の有無における比較試験を行った。
被吸着物としては、厚さが0.3μmのインジウム−スズ導体膜を施した50mm×50mmの液晶用ガラスを用いた被吸着物を使用した。
なお、大気中で印加した電圧は、±2000Vとした。試験結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 2004221402
【0021】
表1に示されるように、実施例によれば、放電が発生せず、また吸着物の落下が無く吸着力が優れていることが明らかである。これに対し、比較例によるものは、途中で放電が発生し、また吸着物の落下が見られた。
【0022】
本実施例では単極型の誘電体を2枚で構成した双極型の静電チャックで実施したが、2枚以上の多極型静電チャックで、各電極間の電位差を3段階以上に設定しても効果が変わらないことは明らかである。
【0023】
【発明の効果】
本発明における静電チャックの電圧印加法によれば、放電が発生せず、大気中から高真空の処理領域まで吸着物が安定して保持、固定できるため半導体デバイス製造装置や液晶デバイス製造装置、特に液晶ガラスを搬送する装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例になるスイッチを短絡して静電チャックに電圧を印加した状態の等価回路を示す図である。
【図2】本発明の実施例になるスイッチを開放した状態の等価回路を示す図である。
【図3】本発明の実施例になる処理を終了して静電チャックの端子を短絡し、電荷を中和した状態の等価回路を示す図である。
【図4】単極型の原理的構成を説明する静電チャックの断面図である。
【図5】図4の単極型静電チャックの等価回路を示す図である。
【図6】双極型の原理的構成を説明する静電チャックの断面図である。
【図7】図6双極型静電チャックの等価回路を示す図である。
【符号の説明】
1 誘電体
2 吸着物
3 電源
4 電極
5 誘電体と吸着物で形成される等価コンデンサ
6 スイッチ

Claims (1)

  1. 吸着物を保持、固定又は搬送する静電チャックに電圧を印加する方法において、大気中でスイッチを短絡して電圧を印加した後、真空引き中に少なくとも一度スイッチを開放し、より高真空の時点で再度スイッチを短絡して電圧を印加することを特徴とする静電チャックの電圧印加法。
JP2003008390A 2003-01-16 2003-01-16 静電チャックの電圧印加法 Pending JP2004221402A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006291243A (ja) * 2005-04-06 2006-10-26 Ulvac Japan Ltd インライン式処理装置におけるガラス基板のハンドリング機構

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