JP2004231540A - アミン類の製造方法 - Google Patents

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JP2004231540A JP2003020090A JP2003020090A JP2004231540A JP 2004231540 A JP2004231540 A JP 2004231540A JP 2003020090 A JP2003020090 A JP 2003020090A JP 2003020090 A JP2003020090 A JP 2003020090A JP 2004231540 A JP2004231540 A JP 2004231540A
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Masaru Kirishiki
賢 桐敷
Koji Takeda
浩治 武田
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Abstract

【課題】反応生成物に溶解した金属イオンの付着による触媒の活性低下を低減したアミン類の製造方法を提供することにある。
【解決手段】固体触媒を用いて反応生成液の少なくとも一部をリサイクルする液相反応によってアミン類を製造する方法において、下記式1で表されるXが1.05以上の条件で反応を行なうことを特徴とする方法:
X=A/B (1)
(ただし、式中、Aは反応器内に充填された触媒量(kg)、Bは反応生成液が接する装置の金属部分の表面積(m)を示す。)。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体触媒を用いて反応生成液の少なくとも一部をリサイクルする液相反応によってアミン類を製造する方法に関する。さらに詳細には、本発明は、製造装置からの金属の溶出を抑えた、固体触媒を用いて反応生成液の少なくとも一部をリサイクルする液相反応によってアミン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アミン類の製造には、均一系、不均一系などの方法が提案されている。
【0003】
特に、エタノールアミン類は腐食性が強く、装置材料の一部が溶解するという問題点がある。従来、触媒を用いない反応では、溶解した装置材料が反応に悪影響を及ぼすことはなかったのであるが、触媒を用いる反応では溶解した金属により触媒が悪影響を受ける場合がある。
【0004】
流動式接触分解法では、Ni,Vによる被毒によって触媒の活性低下が見られるが、被毒に耐性のある触媒を開発することにより、被毒現象を回避している。また、触媒被毒を引き起こす硫黄分や高沸点成分を原料から予め除去する方法を採用するものもある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2724633号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、反応生成液に溶解した金属イオンの付着による触媒の活性劣化を低減したアミン類の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固体触媒を用いて反応生成液の少なくとも一部をリサイクルする液相反応によってアミン類を製造する方法において、下記式1で表されるXが1.05以上の条件で反応を行なうことを特徴とする方法:
X=A/B (1)
(ただし、式中、Aは反応器内に充填された触媒量(kg)、Bは反応生成液が接する装置の金属部分の表面積(m)を示す。)に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
触媒を用いてアルカノールアミンを製造する際に、机上実験では長時間反応を行なっても触媒の活性低下が観察されなかったが、パイロットプラントでは触媒の活性または選択性が劣化することが観察された。本発明者らは、劣化触媒を分析したところ、生成したアルカノールアミンによって製造装置の金属材料である鉄、ニッケル、クロムが一部溶け出し、その金属イオンが触媒に付着した結果によるものであることを見出した。そこで、本発明者らはこの知見に基づいて、触媒の活性または選択性の劣化を低減したアミン類の製造方法を案出した。
【0009】
本発明の製造方法は、固体触媒を用いて反応生成液の少なくとも一部をリサイクルする液相反応によってアミン類を製造する方法において、下記式1で表されるXが1.05以上の条件で反応を行なうことを特徴とする:
X=A/B (1)
(ただし、式中、Aは反応器内に充填された触媒量(kg)、Bは反応生成液が接する装置の金属の表面積(m)を示す。)。
【0010】
本発明で製造されるアミン類には、アルカノールアミン類を挙げることができる。ここでは、アルカノールアミンを代表例として以下に説明する。
【0011】
アルカノールアミンは、通常、アンモニアとアルキレンオキシドとの反応により得られる。
【0012】
本発明に使用される原料のアルキレンオキシドは、次の化学式(1):
【0013】
【化1】
Figure 2004231540
【0014】
(ただし、式中、R,R,RおよびRは各々独立して水素原子、メチル基又はエチル基を表す。)で表されるアルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの2〜4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドが例示される。これらの原料に対応してアルカノールアミンが得られる。
【0015】
アルカノールアミンの具体例として、次の化学式(2):
【0016】
【化2】
Figure 2004231540
【0017】
(ただし、式中、 R,R,RおよびRは化学式(1)と同じである)で表されるモノアルカノールアミン、次の化学式(3):
【0018】
【化3】
Figure 2004231540
【0019】
(ただし、式中、 R,R,RおよびRは化学式(1)と同じである)で表されるジアルカノールアミン;トリアルカノールアミンなどが例示される。
【0020】
本発明で使用できる固体触媒としては、液体アンモニアとアルキレンオキシドとを反応させてアルカノールアミンを製造できれば特に制限されることはなく、イオン交換樹脂、モレキュラーシーブ、シリカアルミナ、酸活性化粘土、希土類元素を耐熱性担体に担持した触媒などが例示できる。より具体的には、例えば、ゼオライト系の触媒であり、有効細孔径が0.45nmないし0.8nmであるマイクロポーラスマテリアルであり、好ましくはマイクロポーラスマテリアルを希土類でイオン交換および/または表面処理した触媒を用いるのがよい。上記有効なミクロ細孔径の範囲は、反応原料が細孔内に拡散することが困難となって活性が低下することなく、逆にトリアルカノールアミンが細孔内で生成することがなく、ジアルカノールアミンの選択率が低下することがない点で好ましい。マイクロポーラスマテリアルとしては、MFI型アルミノシリケート(いわゆるZSM−5)、MFI型フェリシリケート、MEL型アルミノシリケート(いわゆるZSM−11)、BEAなどが適当である。イオン交換する希土類元素としては、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、テルビウム、イッテルビウムなどが用いられる。中でも、入手容易なイットリウム、ランタン、セリウムなどが好適である。内部に大きなキャビティを有するX型やY型ゼオライトは、このキャビティで大きな分子が生成できるので、細孔出入口の細孔径から期待される形状選択性を示すことは少ない。また、細孔外での反応は形状選択性が期待できないため、結晶1次粒子の外表面を外表面処理することが好ましい。外表面処理としては、高温でのスチーミング処理、四塩化珪素処理、アルコキシシラン処理等が挙げられる。
【0021】
触媒の調製方法としては、メタロシリケートは、通常、シリカ源・金属源と構造指示剤を水中に分散させ、オートクレーブ中で加熱するいわゆる水熱合成法やシリカ源・金属源と構造指示剤を濃縮乾固したゲルをオートクレーブ中で水蒸気と接触させるいわゆるドライゲル法などで調製できる。また、アルミノフォスフェート(ALPO)、メタロアルミノフォスフェート(MAPO)、シリコンアルミノフォスフェート(SAPO)もリン酸を用いる以外は、同じように水熱合成によって調製できる。また、ZSM−5、BEAなどは市販されているので、これらを用いてもよい。通常、水熱合成では生成したマイクロポーラスマテリアル中のイオン交換サイトにはアルカリ金属イオンが対カチオンとして含まれる。その状態では活性が低いことが多いので、アルカリ金属イオンを一旦NH イオンでイオン交換し、その後、高温で焼成することによってプロトン型に交換することができる。また、一旦NH イオンでイオン交換を行った後、多価カチオンでもう一度イオン交換することもでき、特に希土類元素で交換すると、活性、選択性とも向上することが多いので好ましい。
【0022】
工業的な利用においては、触媒を成形することが好ましい。触媒の形状としては特に制限はされないが、球形、円柱、中空円柱状のものを例示できる。メタロシリケートなどのマイクロポーラスマテリアル類は非常に微細な結晶からなっており、単独では成形性が非常に悪い。このため、成形するためには成形助剤あるいはバインダーを用いることが好ましい。その場合の成形助剤・バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾルなどの各種酸化物ゾルや粘土鉱物類などが用いられる。成形性の改善の面からはスメクタイト系やカオリンのような粘土鉱物が好ましい。成形助剤を使用する場合には、成形助剤の使用量は触媒が成形されれば特に制限はされないが、マイクロポーラスマテリアル100質量部に対し、通常、50質量部以下、さらに好ましくは40質量部以下の範囲である。また、成形してある程度の大きさになった触媒において、触媒内部の拡散の影響による活性・選択性の低下を防止するため、細孔容積を大きくすることが好ましい。このため、成形時に細孔形成剤を加えて成形し、焼成操作によって除去して、細孔容積を増加させることが好ましい。この細孔形成剤としては、例えば硝酸アンモニウム・酢酸アンモニウムなどの各種アンモニウム塩、蓚酸・尿素などの有機化合物、各種ポリマー・繊維などの非水溶性有機化合物などが挙げられる。細孔の生成効率、成形のし易さなどの面から非水溶性化合物が好適に使用でき、その非水溶性有機化合物としてはある程度吸湿性が有り、微細な粉体になっており数百度の高温処理で燃焼除去可能で有ればよく、特に結晶性セルロースが取り扱い性の面で好ましい。結晶性セルロースとしては、ろ紙や粉砕した粉末や、パルプを粉砕した粉体などが用いられる。結晶性セルロースなどの有機物の細孔形成剤を用いるときは、単なる加熱処理では分解できないので、酸素を含む窒素、ヘリウム、二酸化炭素などの気体中(空気を用いるのが便利である)で燃焼除去する。
【0023】
反応は液体アンモニアとアルキレンオキシドとを原料として、液相状態において加圧系固定床反応器を用いて行なう。アンモニアの使用量は、アルキレンオキシド1モルに対し、通常、2〜30モルの範囲である。アンモニアの使用量がアルキレンオキシドとの反応の理論量よりも過剰に用いることから、通常、反応生成物からアンモニアを分離、回収し、再度反応器へ供給する。また、反応で得られるアルカノールアミンは、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンの混合物である。ジエタノールアミン、トリエタノールアミンを選択的に得る場合には、混合物を反応器へリサイクルする。さらに、選択的にジエタノールアミンを得る場合には、モノエタノールアミンだけを分離し、反応器へリサイクルすることもできる。もちろん、反応器へリサイクルする前記混合物とモノエタノールアミンを混合して用いてもよい。
【0024】
反応器は固定床反応器であり、通常、反応液体をアップフローで流す。さらに、反応器は反応効率の点から断熱型反応器であることが好ましい。
【0025】
反応温度は、常温〜200℃、反応圧は8〜15MPa程度が好ましい。反応器内を流れる液量は、通常、5kg/Hr以上であり、5〜60,000kg/Hrの範囲が好ましい。このとき、LHSV(液空間速度)は、反応温度、触媒の種類や使用量によって変るが、通常、0.5〜100hr−1の範囲である。
【0026】
次に、本発明の製造方法に用いられる製造装置について説明する。図1は本発明で用いられる、大部分の未反応のアンモニアを除いた反応生成液の少なくとも一部をリサイクルするアルカノールアミンの製造装置の一例を示す装置説明図である。図1において、液体アンモニアタンク102から液体アンモニアを予熱器103を介して反応器104に、アルキレンオキシドタンク101からアルキレンオキシドを反応器104にそれぞれ供給する。アルキレンオキシドに対するアンモニアの添加量は、特に制限されるものではないが、アルキレンオキシド1モルに対し、通常、アンモニア2〜30モルの範囲である。予熱器103の温度は、原料を反応に先立って熱して反応温度への到達を早めることを目的とするものであり、通常、20℃〜100℃の範囲が好ましい。反応は断熱反応である。なお、各原料ポンプから圧力制御弁107までの圧力は、上記反応圧が維持される。
【0027】
反応器104から出る反応生成物は圧力制御弁107を経てフラッシュドラムなどのアンモニア回収塔105に送る。アンモニア回収塔105には、リボイラー109を取り付けてある。アンモニア回収塔105において、塔頂から冷却器108にアンモニアを導き、液体アンモニアとしてタンク106に回収するとともに、塔底にはボトム液としてアンモニア、アルカノールアミンを混合物として得る。この回収工程で、反応生成物中に含まれるアンモニアの60〜98質量%、好ましくは70〜96質量%、さらに好ましくは80〜95質量%を液体アンモニアとしてタンク106に回収する。通常、冷却器108の冷媒には常温の冷却水を用いるため、アンモニア回収塔105の操作圧は1〜3MPa程度の加圧下で操作する。このためアンモニア回収塔105の塔底から得られるボトム液中には4〜20質量%程度のアンモニアが含まれている。
【0028】
ボトム液または反応生成液の一部を反応器104または予熱器103へ供給する。生成液にはモノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミンおよびアンモニアが含まれている。この混合物を反応器104へリサイクルして再度反応することにより、ジアルカノールアミンの濃度を高めた反応生成物を得ることができる。なお、圧力制御弁107以降予熱器103の手前のポンプまでは、反応に直接関係しないので反応圧よりも低くてよく、通常、2MPa程度である。
【0029】
リサイクルする反応生成液量は、全反応物量の、通常、5〜90容量%、好ましくは10〜80容量%、さらに好ましくは20〜79容量%の範囲が望ましい。リサイクル液量が少なすぎると、アルキレンオキシド濃度を上げることができず、ジアルカノールアミンを多く得ることができないからである。一方、リサイクル量が多すぎると、生産量に対する反応器入口流量が多過ぎて効率が悪くなってしまう。
【0030】
また、反応器で生成した反応生成液の一部を、アルカノールアミンとアンモニアとを完全に分離することなく、反応器へリサイクルさせることが好ましい。アンモニアを完全に分離するには、圧力を常圧〜減圧にする必要があり、コストがかかりすぎるからである。
【0031】
得られた反応生成液の一部を反応器にリサイクルさせる位置は、反応効率の面から、予熱器の入口が好ましい。
【0032】
反応器入口のアルキレンオキシド濃度は、通常、3〜35質量%、好ましくは5〜30質量%、最も好ましくは8〜25質量%の範囲である。アルキレンオキシド濃度が低すぎると、生産性が悪すぎ、ジアルカノールアミンの量が少なくなってしまう。
【0033】
図2は本発明で用いられる、モノアルカノールアミンを反応器へリサイクルする、アルカノールアミンの製造装置の一例を示す装置説明図である。図2において、図1における符号の100の位を2とした符号は特に断りがない限り、図1と同一の部材、器具を示す。この方法では、アルカノールアミンを分離してモノアルカノールアミンを得る必要があるが、リサイクル量を減少させることができるというメリットがある。なお、モノアルカノールアミンは得られたアルカノールアミンから分離され(装置は図示せず)、タンク210に貯蔵されている。
【0034】
本発明の、固体触媒を用いて反応生成液の少なくとも一部をリサイクルする液相反応によってアミン類を製造する方法において、下記式1で表されるXが1.05以上の条件で反応を行なうことを特徴とする:
X=A/B (1)
(ただし、式中、Aは反応器内に充填された触媒量(kg)、Bは反応生成液が接する装置の金属部分の表面積(m)を示す。)。
【0035】
式1で示されるXは1.05以上であるが、好ましくは1.05〜800の範囲である。Xの値が1.05未満であると、装置の腐食による溶解した金属イオンが触媒に付着し、触媒の活性の劣化を招くからである。本発明では、Xの値を1.05以上とすることにより、腐食による金属イオンの溶解量を抑え、それによって触媒の活性の低下を低減することができる。
【0036】
ここで、触媒量とは実際に反応器内に充填された量(kg)を示す。装置の金属部分の表面積とは、反応生成液が接する部分の表面積である(m)。反応生成液が接する装置について、生成液の一部をリサイクルする場合と、生成液を精製してモノエタノールアミンをリサイクル場合に分けて説明する。生成液の一部をリサイクルする場合の生成液が接する装置とは、予熱器、反応器、予熱器と反応器とを結ぶ配管、アンモニア回収塔、反応器とアンモニア回収塔とを結ぶ配管、アンモニア回収塔からポンプを介して予熱器とを結ぶ配管、リボイラー、リボイラーとアンモニア回収塔とを結ぶ配管、リボイラーとポンプを介して、アンモニア回収塔からポンプを介して予熱器とを結ぶ配管とを結ぶ配管を挙げることができる。生成液を分離してモノエタノールアミンをリサイクル場合の生成液が接する装置とは、予熱器、反応器、予熱器と反応器とを結ぶ配管、アンモニア回収塔、反応器とアンモニア回収塔とを結ぶ配管、リボイラー、リボイラーとアンモニア回収塔とを結ぶ配管、リボイラーとポンプを介して、アンモニア回収塔からの配管とを結ぶ配管、モノエタノールアミン貯蔵用タンク、ポンプ、モノエタノールアミン貯蔵用タンクとポンプとを結ぶ配管、ポンプと予熱器とを結ぶ配管を挙げることができる。これらの表面積は計算に基づいて算出する。もちろん、必要により、装置を分解して測定してもよい。なお、圧力制御弁、ポンプは無視できる程度であった。
【0037】
反応生成液が接する装置の金属とは、鉄系の金属材料で構成されていることが好ましい。さらに、かかる鉄系の金属材料がステンレス鋼であることがさらに好ましい。なかでも、ステンレス鋼がFe,NiおよびCrを含んでいることが好ましい。加圧下の反応であることからある程度の強度が要求され、鉄系の金属材料を用いると、耐圧性の要求を満たすとともに、装置のコストが大幅に低減できるからである。
【0038】
反応器内には粒状の固体触媒が充填されているが、通液の際に触媒が飛散しないように、通常、触媒層の入口および出口にフィルターまたはその類似品を用い、触媒層を支持する。この材料が金属であると、腐食することから耐腐食性の材料のフィルターを用いることが好ましい。この材料としては、非金属材料が好ましく、耐熱性の観点から非金属の無機材料がより好ましい。非金属の無機材料としては、SiO,Al,ZrOなどやそれらの複合酸化物・混合物であるセラミックスやガラスなどが例示される。鉄系材料を使用する場合には、耐食性が向上することから、ガラスライニング、ホウロウ加工などを施すことが好ましい。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明について具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0040】
(実施例1:生成液のリサイクル)
図1に記載のアルカノールアミンの製造方法に準じて、下記の条件で、エタノールアミンを製造した。
【0041】
触媒量:2.38kg
予熱器103:0.081m
配管(103−104):0.031m(内径:5mm、長さ:2m)
反応器104:0.487m(半径:0.0335m、高さ:2.28m)
配管(104−105):0.063m(半径:5mm、長さ:2m)
アンモニア回収塔105:0.100m
配管(105−109):0.083m(内径:52.7mm、長さ:0.5m)
リボイラー109:0.281m
配管(109−ポンプP5):0.134m(内径21.4mm、長さ:2m)
配管(105−ポンプP4):0.171m(内径:27.2mm、長さ:2m)
配管(ポンプP4−103):0.126m(内径:5mm、長さ:8m)
図3は、図1に示される製造装置において、リサイクルに関係する部分を特に取り上げて示す説明図面である。
【0042】
式(1)のXは1.131(2.38kg/2.104m)であった。
【0043】
なお、装置および配管の材質はステンレス鋼であった。
【0044】
反応器104(ステンレス鋼製)にランタン担持ZSM−5ゼオライトビーズ(Si/Al原子比=28、La担持量:1質量%、ビーズ径0.7〜1.0mm)8Lを充填した。なお、反応器の原料入口側および出口側をガラスビーズで押さえて、触媒が飛散しないようにした。
【0045】
一方、反応器104の上流側に、電気ヒータを設置した管状予熱器103(直径5mmの充填物:材質シリカ)を設け、予熱部を電気ヒータで加熱した。
【0046】
次に、上記予熱器103に、高圧ポンプを用いて、液体アンモニアとエタノールアミン(反応初期は反応器出口想定組成の模擬液、定常状態ではアンモニア回収塔105のボトム液)を一定速度で連続的に送り込んだ。これにより、アンモニア原料タンク102内のアンモニアと、EO(エチレンオキシド)原料タンク101内のEOとを混合・加熱し、反応器104に供給した。反応器104は、保温のため図示しない加熱器(電気ヒータ)でわずかに加熱し、放熱で失われる熱量を供給することで、実質的に断熱状態とした。反応圧を10MPaに制御した。そして、EOとアンモニアとを連続的に反応させた。
【0047】
入口温度は40℃、反応圧は反応器出口の制御弁で10MPaに一定に制御した。反応器出口で触媒層の温度は150℃となっていた。反応器104出口にはアンモニア回収塔105を設け、圧力2MPaで運転し、大部分のアンモニアを分離し、容器106に蓄えた。
【0048】
定常状態の原料流量は、アンモニア回収塔105のボトム液を7.78kg/hrで、リサイクルアンモニアとフレッシュなアンモニアを合計5.32kg/hrで、EOは2.38kg/hrの速度で反応器104へ送り込んだ。生成液のリサイクル比率は50.3%であった。この生成液のエタノールアミン組成は、MEA/DEA/TEAの質量比で41.6/51.7/6.7であった。
【0049】
上記反応条件で6ヶ月間反応を行なったが、触媒の活性の低下は認められなかった。
【0050】
(実施例2:モノエタノールアミンのリサイクル)
実施例1において、生成液の代わりに、生成液を分離して得られたモノエタノールアミンをリサイクルする以外は、実施例1と同様に行なった。
【0051】
触媒量:2.38kg
予熱器203:0.081m
配管(203−204):0.031m(内径:5mm、長さ:2m)
反応器204:0.487m(半径:0.0335m、高さ:2.28m)
配管(204−205):0.063m(半径:5mm、長さ:4m)
アンモニア回収塔205:0.100m
配管(205−209):0.083m(内径:52.7mm、長さ:0.5m)
リボイラー209:0.281m
配管(209−ポンプP5,配管):0.134m(内径21.4mm、長さ:2m)
モノエタノールアミンタンク210:0.05m
配管(210−ポンプP6):0.02m(内径:5mm、長さ:65cm)
配管(ポンプP6−103):0.03m(内径:5mm、長さ:95cm)
図4は、図2に示される製造装置において、リサイクルに関係する部分を特に取り上げて示す説明図面である。
【0052】
式(1)のXは1.25(2.38kg/1.91m)であった。
【0053】
上記反応条件で6ヶ月間反応を行なったが、触媒の活性の低下は認められなかった。
【0054】
(実施例3:生成液およびMEAのリサイクル)
図1に記載のアルカノールアミンの製造方法およびMEAのリサイクルについては図2に記載のアルカノールアミンの製造方法に準じて、下記の条件で、エタノールアミンを製造した。
【0055】
触媒量:2.38kg
予熱器103:0.081m
配管(103−104):0.031m(内径:5mm、長さ:2m)
反応器104:0.487m(半径:0.0335m、高さ:2.28m)
配管(104−105):0.063m(半径:5mm、長さ:2m)
アンモニア回収塔105:0.100m
配管(105−109):0.083m(内径:52.7mm、長さ:0.5m)
リボイラー109:0.281m
配管(109−ポンプ):0.134m(内径21.4mm、長さ:2m)
配管(105−ポンプ):0.171m(内径:27.2mm、長さ:2m)
配管(ポンプ−103):0.126m(内径:5mm、長さ:8m)
モノエタノールアミンタンク110:0.05m
配管(110−ポンプ):0.02m(内径:5mm、長さ:65cm)
配管(ポンプ−103):0.03m(内径:5mm、長さ:95cm)
式(1)のXは1.080(2.38kg/2.204m)であった。
【0056】
なお、装置および配管の材質はステンレス鋼であった。
【0057】
定常状態の原料流量は、アンモニア回収塔105のボトム液を1.42kg/hr、MEAを0.67kg/hrで、リサイクルアンモニアとフレッシュなアンモニアを合計8.68kg/hrで、EOは2.38kg/hrの速度で反応器104へ送り込んだ。生成液のリサイクル比率は10.5%であった。この生成液のエタノールアミン組成は、MEA/DEA/TEAの質量比で59.2/34.0/6.8であった。
【0058】
上記反応条件で6ヶ月間反応を行なったが、触媒の活性の低下は認められなかった。
【0059】
(比較例1)
実施例1において、触媒層のガス入口側および出口側をガラスビーズで押さえる代わりに、ステンレス鋼製のフィルターで押さえた以外は、実施例1と同様に行なった。
【0060】
反応器入口側ステンレス鋼製のフィルター:0.03m
反応器出口側ステンレス鋼製のフィルター:0.20m
このとき、式(1)のXは1.021(2.38kg/2.334m)であった。
【0061】
反応開始後、1ヶ月で触媒の活性が約30%低下したので、反応を停止した。
【0062】
【発明の効果】
本発明では、式1で表されるXが1.05以上の条件で反応を行なうので、装置から溶け出した金属イオンによる触媒の活性の劣化を抑制することができる。したがって、長期にわたり触媒を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明で用いられる、反応生成液の一部をリサイクルするアルカノールアミンの製造装置の一例を示す装置説明図である。
【図2】は、本発明で用いられる、モノアルカノールミンをリサイクルするアルカノールアミンの製造装置の一例を示す装置説明図である。
【図3】は、図1に示される製造装置において、リサイクルに関係する部分を特に取り上げて示す説明図面である。
【図4】は、図2に示される製造装置において、リサイクルに関係する部分を特に取り上げて示す説明図面である。
【符号の説明】
101、201…アルキレンオキシド
102、202…液体アンモニアタンク
103、203…予熱器
104、204…反応器
105、205…アンモニア回収塔
106、206…タンク
108、208…冷却器
109、209…リボイラー
210…タンク
P1〜P6…ポンプ

Claims (4)

  1. 固体触媒を用いて反応生成液の少なくとも一部をリサイクルする液相反応によってアミン類を製造する方法において、下記式1で表されるXが1.05以上の条件で反応を行なうことを特徴とする方法:
    X=A/B (1)
    (ただし、式中、Aは反応器内に充填された触媒量(kg)、Bは反応生成液が接する装置の金属部分の表面積(m)を示す。)。
  2. 前記固体触媒がゼオライト系の触媒であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記アミン類がアンモニアとアルキレンオキシドとの反応により得られたアルカノールアミン類であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記金属部分がFe,NiおよびCrを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
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