JP2004232801A - 液体が浸入する水平又は垂直回軸用軸受およびカム治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属シェルの内周面に複数の割型軸受材を着脱自在に取付けた液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受において、最後の割型軸受材を容易に取付け、かつ容易に取外すことができる構成とする。
【解決手段】金属シェル2の内周面に複数の割型軸受材3を取付けた軸受において、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材3b,3aの接触側面3d,3cを軸受1の母線方向P−Pに対して傾斜させ、前記上端面Uに抜取りボルト31を螺合するための雌ネジ部Sを設ける。また、隣接する二つの割型軸受材3,3の間にシム6を挟む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属シェルの内周面に複数の割型軸受材を着脱自在に取付けた軸受と、割型軸受材を金属シェルに取付ける際に使用するカム状の治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、船舶の推進軸や操舵軸を支持する軸受は、それまでの金属シェルに軸受材を一体成形したものに代わって、金属シェルと別体成形され、かつ複数に分割された複数の割型軸受材を、当該金属シェルの内周面に取付けたものが使用されるようになっている。この軸受は、例えば、摩耗の激しい割型軸受材のみを交換することができるので、補修が容易であるといった利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この軸受においては、割型軸受材を金属シェルの内周面に取付ける作業が面倒であるといった問題がある。
【0004】
すなわち、この軸受は、金属シェルの内周面に、複数の割型軸受材をボルト等の固定手段を用いないで順次配設し、最後の割型軸受材をすでに配設した割型軸受材とボルトで固定したストッパーとの間(あるいは二つの割型軸受材の間)に緊密に嵌入し、その押圧力によって全ての割型軸受材を金属シェルの内周面に押し付けて固定している。しかし、割型軸受材の成形誤差等により、最後の割型軸受材を円滑に嵌入することが困難であるといった問題が発生し易い。
【0005】
また、補修のために割型軸受材を金属シェルから取外す必要があるが、その取外しが厄介であるといった問題もある。
【0006】
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、金属シェルの内周面に複数の割型軸受材を着脱自在に取付けた船舶用軸受において、最後の割型軸受材を容易に取付け、かつ容易に取外すことができる構成とすることを課題とする。また、取付けの際に使用するカム状の治具を提供することをも課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1乃至図6を参照して説明する。請求項1の発明に係る液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受1は、金属シェル2の内周面に複数の割型軸受材3を取付けた軸受において、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材3b,3aの接触側面3d,3cを軸受1の母線方向P−Pに対して傾斜させてなるものである。
【0008】
請求項2の発明に係る液体が浸入する水平又は垂直軸用軸受1は、金属シェル2の内周面に複数の割型軸受材3を取付けた軸受において、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材3b、3aの接触側面3d,3cを軸受1の母線方向P−Pに対して傾斜させ、前記上端面Uに抜取りボルト31を螺合するための雌ネジ部Sを設けてなるものである。
【0009】
請求項3の発明に係る液体が浸入する水平又は軸直回動軸用軸受1は、請求項1および請求項2の発明において、隣接する二つの割型軸受材3,3の間にシム4を挟んでなるものである。
【0010】
請求項4の発明に係る液体が浸入する水平又は垂直回動軸用の軸受組立用カム治具10は、金属シェル2の内周面に複数の割型軸受材3を取付けた軸受1において、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材3a,3bの接触側面3d,3cを軸受1の母線方向P−Pに対して傾斜させてなる軸受1であって、最終軸受材3bの取付けに際して、前記金属シェル2内周面の取付面2aに置いて使用するものであり、板状で、一方端部に、前記金属シェル2内周面に固定されたストッパー7あるいは割型軸受材3に当接する当接部11aを有し、他方端部に、前記取付面2aを挟んで配置された他の割型軸受材3に当接する円弧状の摺動部11bを有するカム板11から、回動工具20が組付く回動軸12を一体的に立設してなるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る船舶用軸受1の実施形態を、図1乃至図4に示す。これは、金属シェル(砲金シェル)2の内周面に複数の割型軸受材3を取付けたもので、船舶の操舵軸用の軸受である。金属シェル2の内周面には、等間隔を開けて二つのストッパー7を固定ボルト8によって固定している。このストッパー7を設けることによって、複数の割型軸受材3を安定姿勢で強固に取付けることができる。各割型軸受材3は、合成樹脂含浸繊維板4と合成ゴム板5で構成している。
【0012】
そして、複数の割型軸受材3のうち、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材3b,3aの接触側面3d,3cを軸受1の母線方向P−Pに対して傾斜させ、最後に取付ける割型軸受材3bは、上端面U側を幅広とすると共に、下端面D側を幅狭としている。1つ前に取付ける割型軸受材3aは、上端面側が幅狭で、下端面側が幅広である。そして、最後に取付ける割型軸受材3bの上端面Uに抜取りボルト31を螺合するための雌ネジ部Sを形成している。さらに、隣接する二つの割型軸受材3,3の間にシム4を挟んでいる。なお、最終軸受材3bは、ストッパー7に隣接して取付けると作業性が良い。また雌ネジ部Sには、使用時以外では栓ボルト9を螺合し、封鎖しておくことが好ましい。
【0013】
この液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受1は、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材3b,3aの接触側面3d,3cを軸受1の母線方向P−Pに対して傾斜させているので、ストッパー7と他の割型軸受材3との間にその幅狭である下端側を侵入させて、そのまま嵌入することができる。また、二つの割型軸受材3,3の間にシム4を挟んでいるので、そのシムの弾力により、複数の割型軸受材3を緊密状態で強固に取付けることができる。
【0014】
また、最終軸受材3bの幅広である上端面Uに抜取りボルト31を螺合するための雌ネジ部Sを形成しているので、補修に際して、割型軸受材3を金属シェル2から容易に取外すことができる。
【0015】
すなわち、補修に際しては、図5・図6に示すように、抜取り治具32によって、まず、最終軸受材3bを抜き取る。抜取り治具32は、抜取りボルト31、アングル材で形成し中心部に孔部32aを穿設した支持板32、パイプ材で形成した一対の脚部33および回転ナット34からなる。
【0016】
この抜取りには、抜取りボルト31を支持板32の孔部32aを挿通した状態で最終軸受材3bの雌ネジ部Sに螺合させ、その支持板32を一対の脚部33で支持する。この状態から、回転ナット34を回転させることによって抜取りボルト31を上昇させ、それに伴い最終軸受材3bを引き上げる。この際、最終軸受材3b及びその1つ前に取付ける割型軸受材3aを軸受1の母線方向P−Pに対して傾斜させているので、容易に抜き取ることができる。
【0017】
最終軸受材3bを抜き取ることによって、割型軸受材3間の緊密状態が解消されるので、他の割型軸受材3を容易に取外すことができる。従って、補修の必要な割型軸受材3のみを取外し、新たな割型軸受材3と交換することができる。なお、最終軸受材3bのみを交換する場合には、当該軸受1を操舵軸に装着したままの状態でも行うことができる。
【0018】
本実施形態に係る軸受1は船舶の操舵軸用であるが、これに限定されず、船舶の推進軸用としても使用でき、また、船舶以外の使用にも対応できる。
【0019】
本発明に係るカム治具10の実施形態を、図7〜図10に示す。これは、上記実施形態に係る軸受1において、その最終軸受材3bを金属シェル2に取付けるために、当該最終軸受材3bが取付けられる部分である取付面2aに置いて使用するものである。
【0020】
このカム治具10は、カム板11と回動軸12で構成される。カム板11は金属板で形成され、その一方端部に、金属シェル2の内周面に固定されたストッパー7に当接する当接部11aを有している。この当接部11aはストッパー7を損傷させないために円滑なR面としている。また、他方端部に、取付面2aを挟んで配置された他の割型軸受材3aに当接して摺動する円弧状の摺動部11bを有している。
【0021】
また、回動軸12は、同じく金属製で、カム板11の中央部から一体的に立設され、回動工具20(ラチェットスパナ)が組付くように六角柱形状に設定している。
【0022】
このカム治具10は、図8・図9に示すようにして使用する。すなわち、当該カム治具10を金属シェル2の取付面2aに置き、カム板11の当接部11aをストッパー7の側面に当接させると共に、摺動部11bを対向位置する最後から1つ前に取付ける割型軸受材3aの側面3cに当接させる。この状態で、回動軸12に嵌め込んだ回動工具20を回動させる。これにより、割型軸受材3aが押され、取付面2aがわずかに拡げられる。
【0023】
この状態で、最終軸受材3bを嵌め込む。このとき、取付面2aはカム治具10によって拡げられているので、容易に嵌め込むことができる。次に、カム治具10を取外し、最終割合軸受材3bを、その下端面D側から嵌め込む。この際、最終及びその1つ前の軸受材3b,3aは、その接触側面3d,3cがテーパー面になっているので、容易に嵌入する。なお、割型軸受材3,3間にシム4を挟んでおくと、当該シム3,3の弾力によって割型軸受材3同士を緊密に組付けることができる。
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る液体が浸入する水平又は垂直回転軸用軸受1は、最終軸受材及びその1つ前に取付ける割型軸受材3b,3aの接触側面3d,3cを傾斜面としたので、金属シェル2へ容易に取付けることができる。また、取外しも容易である。
【0025】
請求項2に記載の発明に係る液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受1は、最終軸受材3b及びその1つ前に取付ける割型軸受材3aの接触側面3d,3cを傾斜面として、さらに、前記上端面Uに抜取りボルト31を螺合するための雌ネジ部Sを設けたので、金属シェル2への取付けを容易に行うことができると共に、取外し治具を使用することによって、取外しをさらに容易に行うことができる。
【0026】
請求項3に記載の発明に係る液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受1は、請求項1および2の発明において、隣接する二つの割型軸受材3,3の間にシム4を挟んだので、割型軸受材3,3同士をより緊密に組付けることができ、金属シェル2にさらに強固に取付けることができる。
【0027】
請求項4に記載の発明に係る液体が浸入する水平又は垂直回動軸の動受組立用カム治具10は、その使用によって、最終軸受材3bを金属シェル2に容易に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸受の実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示す軸受の一部展開図である。
【図3】図2において、最終軸受材の組付課程を示す図である。
【図4】本発明に係る軸受の最終軸受材の実施形態を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図5】最終軸受材を抜き取る状態を示す要部正面図である。
【図6】図5の平面相当図である。
【図7】本発明に係るカム治具の実施形態を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図8】本発明に係るカム治具の使用状態を示す要部平面図である。
【図9】図8の平面相当図である。
【符号の説明】
1 船舶用軸受
2 金属シェル
2a 取付面
3 割型軸受材
3a 最終軸受材よりも1つ前の軸受材
3b 最終軸受材
3c 接触側面
3d 接触側面
4 合成樹脂含浸繊維板
5 合成ゴム板
6 シム
7 ストッパー
8 固定ボルト
9 栓ボルト
10 カム治具
11 カム板
11a 当接部
11b 摺動部
12 回動軸
20 回動工具
30 抜取り治具
31 抜取りボルト
32 支持板
32a 孔部
33 脚部
34 回転ナット
D 下端面
S 雌ネジ部
T テーパー面
U 上端面

Claims (4)

  1. 金属シェル(2)の内周面に複数の割型軸受材(3)を取付けた軸受において、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材(3b,3a)の接触側面(3d,3c)を軸受(1)の母線方向(P−P)に対して傾斜させてなる液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受。
  2. 金属シェル(2)の内周面に複数の割型軸受材(3)を取付けた軸受において、最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材(3b,3a)の接触側面(3d,3c)を軸受(1)の母線方向(P−P)に対して傾斜させ、前記上端面に抜取りボルト(31)を螺合するための雌ネジ部(S)を設けてなる液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受。
  3. 隣接する二つの割型軸受材(3)の間にシム(4)を挟んでなる請求項1または2に記載の液体が浸入する水平又は垂直回動軸用軸受。
  4. 金属シェル(2)の内周面に複数の割型軸受材(3)を取付けた軸受において,最後及びその1つ前に取付ける割型軸受材(3b,3a)の接触側面(3d,3c)を軸受(1)の母線方向(P−P)に対して傾斜させてなる軸受(1)であって、最終軸受材(3b)の取付けに際して,前記金属シェル内周面の取付面(2a)に置いて使用するカム状の治具であり、板状で,一方端部に,前記金属シェル内周面に固定されたストッパー(7)あるいは割型軸受材に当接する当接部(11a)を有し,他方端部に,前記取付面を挟んで配置された他の割型軸受材に当接する円弧状の摺動部(11b)を有するカム板(11)から,回動工具(20)が組付く回動軸(12)を一体的に立設してなる液体が浸入する水平又は垂直回動軸軸用の軸受組立用カム治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007225116A (ja) * 2007-03-09 2007-09-06 Akio Uno 在水部の軸受装置
KR20110138196A (ko) * 2010-06-18 2011-12-26 미바 그레이트라게르 게엠베하 미끄럼 베어링

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