JP2004232923A - 熱交換器、冷却システム、および電子機器 - Google Patents

熱交換器、冷却システム、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、伝熱板に孔が設けられ、配管がその孔を貫通する熱交換器、配管を流れる冷媒の通過によって外部の熱を奪う冷却システム、および配管を流れる冷媒の通過によってCPUなどといった電子素子の熱を奪う冷却システムを備えた、例えばパーソナルコンピュータやサーバなどといった電子機器に関し、熱交換性が高く、かつ省スペースで所定の装置に実装することのできる熱交換器、このような熱交換器を備え、かつ部品の保守や交換を容易に実施することが低コストで実現される冷却システムおよび電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の孔が設けられた伝熱板211と、上記伝熱板211に設けられた複数の孔それぞれを貫通する複数本の分立な配管221,222,223,224からなる配管群とを備えている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝熱板に孔が設けられ、配管がその孔を貫通する熱交換器、流路配管を流れる冷媒の通過によって外部の熱を奪う冷却システム、および流路配管を流れる冷媒の通過によってCPUなどといった電子素子の熱を奪う冷却システムを備えた、例えばサーバやパーソナルコンピュータなどといった電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、サーバやパーソナルコンピュータなどといった電子機器の高速化・高性能化が図られている。このような電子機器にはCPUなどといった電子素子が実装されており、この電子素子は電子機器の動作に伴って発熱する。電子素子の一つであるCPUは高クロック化に伴って消費電力が高くなり、CPUにおける発熱量が増大する傾向にある。また、一般に、サーバには複数のCPUが実装されており、このようなサーバにおける発熱量は多大なものである。電子素子の性能を維持し、かつ故障を回避するためには、発熱した電子素子を冷却する必要がある。
【0003】
従来より、発熱した電子素子を液冷する装置として、冷媒配管を流れる冷媒の通過によって発熱した電子素子の熱を奪う冷却システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ここで、冷媒配管を流れる冷媒の通過によって発熱した電子素子の熱を奪う冷却システムの形態としては、以下説明するような形態が知られている。
【0005】
図17は、図示しない従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの第1形態の冷却システムの模式図である。
【0006】
この図17に示す第1形態の冷却システム510には、複数の孔が設けられた伝熱板611,612,613,614と、これら各伝熱板611,612,613,614に設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる冷媒配管621,622,623,624とから構成される4つの分立な熱交換器710,720,730,740が備えられている。
【0007】
ここで、図18は、図17に示す第1形態の冷却システムに備えられた4つの熱交換器の中の1つの熱交換器を斜め上から見た斜視図である。
【0008】
この図18には、伝熱板611に設けられた複数の孔を1つの冷媒配管621が貫通する熱交換器710が示されている。
【0009】
また、図17に示す第1形態の冷却システム510には、図示しないサーバに備えられたシステムボード640が示されており、このシステムボード640には、図示しない4つのCPUが搭載されている。この第1形態の冷却システム510には、図示しないサーバの動作に伴って発熱するCPU上に配設され、冷媒配管621,622,623,624それぞれに接続された4つの冷却モジュール631,632,633,634と、冷媒配管621,622,623,624それぞれに接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管621,622,623,624に供給する4つの冷媒タンク661,662,663,664と、冷媒配管621,622,623,624それぞれに接続され、冷媒を循環させる4つの冷媒循環ポンプ651,652,653,654とが備えられている。
【0010】
このように構成された第1形態の冷却システム510では、冷却モジュール631,632,633,634それぞれの冷媒配管621,622,623,624を流れる冷媒の通過によって、発熱した4つのCPUそれぞれの熱が奪われることによって冷媒が暖められ、暖められた冷媒が冷却モジュール631,632,633,634それぞれに接続された冷媒配管621,622,623,624それぞれを流れて熱交換器710,720,730,740に送られ、各熱交換器710,720,730,740では図示しないファンによる風によって放熱される。温度の下がった冷媒は冷媒タンク661,662,663,664に送られ、冷媒循環ポンプ651,652,653,654によって再び冷却モジュール631,632,633,634に冷媒が送られる。
【0011】
図19は、図示しない従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの第2形態の冷却システムの模式図である。
【0012】
この図19に示す第2形態の冷却システム520には、複数の孔が設けられた伝熱板615と、この伝熱板615に設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる冷媒配管629とから構成される1つの熱交換器750が備えられている。また、図19に示す第2形態の冷却システム520には、図示しないサーバに備えられたシステムボード640が示されており、このシステムボード640には、図示しない4つのCPUが搭載されている。この第2形態の冷却システム520には、図示しないサーバの動作に伴って発熱するCPU上に配設され、冷媒配管625,626,627,628それぞれに接続された4つの冷却モジュール635,636,637,638と、冷媒配管625,626,627,628それぞれと冷媒配管629とに接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管625,626,627,628に供給する1つの冷媒タンク665と、冷媒配管625,626,627,628それぞれに接続され、冷媒を循環させる4つの冷媒循環ポンプ651,652,653,654と、冷媒配管625,626,627,628それぞれと冷媒配管629とに接続され、冷媒を排出するマニホールド670とが備えられている。
【0013】
このように構成された第2形態の冷却システム520では、冷却モジュール635,636,637,638それぞれの冷媒配管625,626,627,628を流れる冷媒の通過によって、発熱した4つのCPUそれぞれの熱が奪われることによって冷媒が暖められ、暖められた冷媒が冷却モジュール635,636,637,638それぞれに接続された冷媒配管625,626,627,628それぞれを流れてマニホールド670で合流し、合流した冷媒がマニホールド670に接続された冷媒配管629を流れて熱交換器750に送られ、この熱交換器750では図示しないファンによる風によって放熱される。温度の下がった冷媒は冷媒タンク665に送られ、この冷媒タンク665に送られた冷媒が冷媒配管625,626,627,628それぞれに分配されて、冷媒循環ポンプ651,652,653,654によって再び冷却モジュール635,636,637,638に冷媒が送られる。
【0014】
図20は、図示しない従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの第3形態の冷却システムの模式図である。
【0015】
この図20に示す第3形態の冷却システム530には、複数の孔が設けられた伝熱板616,617と、これら各伝熱板616,617に設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる冷媒配管6211,6212とから構成される2つの分立な熱交換器760,770が備えられている。また、この図20に示す第3形態の冷却システム530には、図示しないサーバに備えられたシステムボード640が示されており、このシステムボード640には、図示しない1つのCPUが搭載されている。この第3形態の冷却システム530には、図示しないサーバの動作に伴って発熱するCPU上に配設され、冷媒配管6211,6212それぞれに接続された1つの冷却モジュール639と、冷媒配管6211,6212それぞれに接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管6211,6212に供給する2つの冷媒タンク661,662と、冷媒配管6211,6212それぞれに接続され、冷媒を循環させる2つの冷媒循環ポンプ651,652とが備えられている。
【0016】
このように構成された第3形態の冷却システム530では、冷却モジュール639の冷媒配管6211,6212の双方の冷媒配管を流れる冷媒の通過によって、発熱した1つのCPUの熱が奪われることによって冷媒が暖められ、暖められた冷媒が冷却モジュール639に接続された冷媒配管6211,6212それぞれを流れて熱交換器760,770に送られ、各熱交換器760,770では図示しないファンによる風によって放熱される。温度の下がった冷媒は冷媒タンク661,662に送られ、冷媒循環ポンプ651,652によって再び冷却モジュール639に冷媒が送られる。
【0017】
【特許文献1】
特開平1−109798号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した、従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの図17に示す第1形態の冷却システム510は、4つのCPUの冷却に対して、CPUごとに独立な4つの冷媒環流経路が設けられたものであるため、例えば4つの冷媒循環ポンプ651,652,653,654の中のいずれか1つの冷媒循環ポンプの保守や交換を行う場合に、他の冷媒循環ポンプが備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、保守や交換を容易に行うことができる。
【0019】
また、上述した、従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの図20に示す第3形態の冷却システム530は、1つのCPUの冷却に対して、独立な2つの冷媒環流経路が設けられたものであって、通常は2つの冷媒循環ポンプ651,652がそれぞれ50%の出力で稼動し、いずれか一方の冷媒循環ポンプに不具合が生じた場合には、他方の冷媒循環ポンプが100%の出力で稼動するように制御されている。従って、この第3形態の冷却システム530において、例えば2つの冷媒循環ポンプ651,652の中のいずれか一方の冷媒循環ポンプの保守や交換を行う場合に、他方の冷媒循環ポンプが備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、CPUの稼動を停止させることなく保守や交換を容易に行うことができる。
【0020】
ところが、この第1形態および第3形態の冷却システムは、この第1形態および第3形態の冷却システムの各分立な熱交換器それぞれにおいてファンによる風によって熱交換が行われるにあたって、各分立な熱交換器それぞれにおける冷媒配管の曲がり部分は、冷媒配管が伝熱板を貫通している部分よりも熱交換効率が低いにもかかわらず、冷却システムをサーバに搭載するにあたって所定のスペースが必要とされ、このような複数の分立した熱交換器をサーバの限られた内部空間に実装することが困難であるといった問題がある。また、冷媒配管の曲がり部分では内部を流れる冷媒の圧力損失が大きく、その結果、冷媒循環ポンプの出力が抑えられてしまうため、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対しては、第1形態および第3形態の冷却システムでは対応が困難となるおそれがある。
【0021】
次に、上述した、従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの図19に示す第2形態の冷却システム520は、4つのCPUが冷却されるにあたって暖められた冷媒が一旦マニホールド670で合流された後に1つの熱交換器750で放熱され、冷媒タンク665で再び4つの冷媒配管625,626,627,628に分配されるものであるため、図17に示す第1形態の冷却システム510や第3形態の冷却システム530のように構成された冷却システムと比較して、熱交換器における熱交換効率が高く、さらには、熱交換器における冷媒配管の曲がり部分が占有するスペースが少なくて済み、その結果、熱交換器をサーバの限られた内部空間に実装するにあたってその内部空間を有効に利用することができる。また、熱交換器における冷媒配管の曲がり部分が少ないため、冷媒配管の内部を流れる冷媒の圧力損失が低く、その結果、小型の冷媒循環ポンプであっても、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対して対応することが可能である。
【0022】
ところが、この第2形態の冷却システムでは、冷媒が合流するマニホールドおよび冷媒を分配する冷媒タンクの内部では冷媒流動損失が生じるため、冷却能力が低下されるおそれがある。また、冷媒タンクで冷媒を4つの冷媒配管に均一に分配することは困難である。
【0023】
さらに、この第2形態の冷却システムは、CPUごとに独立な冷媒環流経路が設けられたものではないため、例えば4つの冷媒循環ポンプの中のいずれか1つの冷媒循環ポンプの保守や交換を行う場合に、他の冷媒循環ポンプが備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされてしまうため、サーバの稼動を停止させなければ保守や交換を行うことができないといった問題もある。
【0024】
ここで、図19に示す第2形態の冷却システム520において、各冷媒循環ポンプと冷媒配管との接合部分にカプラを設けることによって、各冷媒循環ポンプの単体での保守や交換を可能にすることができるが、カプラ部分における冷媒の圧力損失が大きくなってしまい、その結果、冷媒循環ポンプの出力が抑えられてしまうため、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対しては、この第2形態の冷却システムでは対応が困難となるおそれがある。また、カプラは高価な部品であるため、冷却システムのコストが高くなる問題もある。
【0025】
本発明は、上記事情に鑑み、熱交換性が高く、かつ省スペースで所定の装置に実装することのできる熱交換器、このような熱交換器を備え、かつ部品の保守や交換を容易に実施することが低コストで実現される冷却システムおよび電子機器を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の熱交換器は、
複数の孔が設けられた伝熱板と、
上記伝熱板に設けられた複数の孔それぞれを貫通する複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群とを備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明の熱交換器は、複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群が伝熱板に設けられた複数の孔を貫通するものであるため、複数の冷媒環流経路を形成する複数の分立な配管からなる配管群の内部を流れる冷媒の熱を放熱するにあたって、1つの熱交換器で対応することができる。従って、この熱交換器は、熱交換効率が高く、さらには、熱交換器における配管の曲がり部分が占有するスペースが少なくて済み、その結果、例えば、このような熱交換器をサーバの限られた内部空間に実装するにあたってその内部空間を有効に利用することができる。また、この熱交換器における配管の曲がり部分が少ないため、配管の内部を流れる冷媒の圧力損失が低く、その結果、例えば、小型の冷媒循環ポンプが配管に接続される場合であっても、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対して対応することが可能である。
【0028】
ここで、上記本発明の熱交換器において、上記配管群は、配管断面形状が異なる複数種類の配管を含むものであることが好ましい。
【0029】
伝熱板に設けられた複数の孔を寸法の異なる複数種類の配管が貫通していれば、1つの熱交換器で放熱される放熱量が配管の寸法に応じて異なるため、1つの熱交換器で、発熱量が異なる複数のCPUなどに対応することができる。
【0030】
また、上記目的を達成する本発明の冷却システムは、
複数の孔が設けられた伝熱板と、
上記伝熱板に設けられた複数の孔それぞれを貫通する、内部を冷媒が流れる複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群と、
上記配管の1つ以上に接続された、その配管を流れる冷媒の通過によって外部の熱を奪う冷却モジュールと、
上記配管群を構成する複数の配管それぞれに接続された、その配管および上記冷却モジュールに対して上記冷媒を環流させる複数の冷媒循環機とを備えたことを特徴とする。
【0031】
ここで、上記「冷媒」とは、例えば、純水や不凍液混合液やフロンやフロリナートなどをいう。
【0032】
また、上記「冷媒循環機」とは、低圧ポンプや高圧ポンプや圧縮機(コンプレッサ)などをいう。
【0033】
本発明の冷却システムは、内部を冷媒が流れる複数本の分立な配管からなる配管群が伝熱板に設けられた複数の孔を貫通する熱交換器を備えたものであるため、複数の冷媒環流経路を形成する複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群の内部を流れる冷媒の熱を放熱するにあたって、1つの熱交換器で対応することができる。従って、この冷却システムに備えられた熱交換器は、熱交換効率が高く、さらには、熱交換器における配管の曲がり部分が占有するスペースが少なくて済み、その結果、例えば、このような熱交換器を電子機器の限られた内部空間に実装するにあたってその内部空間を有効に利用することができる。また、この冷却システムに備えられた熱交換器における配管の曲がり部分が少ないため、配管の内部を流れる冷媒の圧力損失が低く、その結果、例えば、小型の冷媒循環ポンプが配管に接続される場合であっても、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対して対応することが可能である。
【0034】
また、この冷却システムは、複数の配管および冷却モジュールに対して冷媒を独立に環流させるものであるため、例えば複数の冷媒循環機の中のいずれか1つの冷媒循環機の保守や交換を行う場合に、他の冷媒循環機が備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、保守や交換を容易に行うことができる。
【0035】
また、この冷却システムでは、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したようなマニホールドによる冷媒の合流や冷媒タンクによる冷媒の分配が行われないため、冷媒流動損失が生じにくい。
【0036】
さらには、この冷却システムは、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したような高価なカプラを使用することなく部品の保守や交換を容易に実施することができるため、低コストな冷媒モジュールを得ることができる。
【0037】
ここで、上記本発明の冷却システムにおいて、上記配管群は、配管断面形状が異なる複数種類の配管を含むものであることが好ましい。
【0038】
伝熱板に設けられた複数の孔を寸法の異なる複数種類の配管が貫通していれば、1つの熱交換器で放熱される放熱量が配管の寸法に応じて異なるため、1つの熱交換器で、発熱量が異なる複数のCPUなどに対応することができる。
【0039】
また、上記本発明の冷却システムは、上記配管群を構成する複数の配管に、上記冷媒の環流経路から外れた位置で接続された、上記冷媒を貯蔵して各配管に供給する1つのタンクを備えたものであることも好ましい形態である。
【0040】
このような、冷媒の環流経路から外れた位置に1つのタンクを備えた冷却システムによれば、例えばこの冷却システムを電子機器の限られた内部空間に実装するにあたって、その内部空間の所望の位置にタンクを配備することができ、その結果、その内部空間を有効に利用することができる。
【0041】
さらに、上記本発明の冷却システムにおいて、上記冷却モジュールは、上記配管の複数本に接続されたものであることがさらに好ましい。
【0042】
このように1つの冷却モジュールに対して複数本の配管が接続されていれば、複数本の配管の中の1つの配管からなる冷媒環流経路については予備の冷媒環流経路として使用することができ、例えば複数の冷媒循環機の中のいずれか1つの冷媒循環機の保守や交換を行う場合に、他の冷媒循環機が備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、保守や交換を容易に行うことができる。
【0043】
また、上記目的を達成する本発明の電子機器は、
動作に伴って発熱する電子素子と、
複数の孔が設けられた伝熱板と、
上記伝熱板に設けられた複数の孔それぞれを貫通する、内部を冷媒が流れる複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群と、
上記電子素子上に配設され、上記配管の1つ以上に接続された、その配管を流れる冷媒の通過によってその電子素子の熱を奪う冷却モジュールと、
上記配管群を構成する複数の配管それぞれに接続された、その配管および上記冷却モジュールに対して上記冷媒を環流させる複数の冷媒循環機とを備えたことを特徴とする。
【0044】
ここで、上記「冷媒」とは、例えば、純水や不凍液混合液やフロンやフロリナートなどをいう。
【0045】
また、上記「冷媒循環機」とは、低圧ポンプや高圧ポンプや圧縮機(コンプレッサ)などをいう。
【0046】
本発明の電子機器は、内部を冷媒が流れる複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群が伝熱板に設けられた複数の孔を貫通する熱交換器を備えたものであるため、複数の冷媒環流経路を形成する複数本の分立な配管からなる配管群の内部を流れる冷媒の熱を放熱するにあたって、1つの熱交換器で対応することができる。従って、この冷却システムに備えられた熱交換器は、熱交換効率が高く、さらには、熱交換器における配管の曲がり部分が占有するスペースが少なくて済み、その結果、例えば、このような熱交換器を電子機器の限られた内部空間に実装するにあたってその内部空間を有効に利用することができる。また、この冷却システムに備えられた熱交換器における配管の曲がり部分が少ないため、配管の内部を流れる冷媒の圧力損失が低く、その結果、例えば、小型の冷媒循環ポンプが配管に接続される場合であっても、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対して対応することが可能である。
【0047】
また、この冷却システムは、複数の配管および冷却モジュールに対して冷媒を独立に環流させるものであるため、例えば複数の冷媒循環機の中のいずれか1つの冷媒循環機の保守や交換を行う場合に、他の冷媒循環機が備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、保守や交換を容易に行うことができる。
【0048】
また、この冷却システムでは、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したようなマニホールドによる冷媒の合流や冷媒タンクによる冷媒の分配が行われないため、冷媒流動損失が生じにくい。
【0049】
さらには、この冷却システムは、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したような高価なカプラを使用することなく部品の保守や交換を容易に実施することができるため、低コストな冷媒モジュールを得ることができる。
【0050】
ここで、上記本発明の電子機器において、上記配管群は、配管断面形状が異なる複数種類の配管を含むものであることが好ましい。
【0051】
伝熱板に設けられた複数の孔を寸法の異なる複数種類の配管が貫通していれば、1つの熱交換器で放熱される放熱量が配管の寸法に応じて異なるため、1つの熱交換器で、発熱量が異なる複数のCPUなどに対応することができる。
【0052】
また、上記本発明の電子機器は、上記配管群を構成する複数の配管に、上記冷媒の環流経路から外れた位置で接続された、上記冷媒を貯蔵して各配管に供給する1つのタンクを備えたものであることも好ましい形態である。
【0053】
このような、冷媒の環流経路から外れた位置に1つのタンクを備えた電子機器によれば、この電子機器の限られた内部空間に実装するにあたって、その内部空間の所望の位置にタンクを配備することができ、その結果、その内部空間を有効に利用することができる。
【0054】
さらに、上記本発明の電子機器において、上記冷却モジュールは、上記配管の複数本に接続されたものであることがさらに好ましい。
【0055】
このように1つの冷却モジュールに対して複数本の配管が接続されていれば、複数本の配管の中の1つの配管からなる冷媒環流経路については予備の冷媒環流経路として使用することができ、例えば複数の冷媒循環機の中のいずれか1つの冷媒循環機の保守や交換を行う場合に、他の冷媒循環機が備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、その冷却モジュールの下に実装された電子素子の稼動を停止させることなく保守や交換を容易に行うことができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0057】
図1は、本発明の電子機器の一実施形態のサーバを前面斜めから見た外観斜視図である。
【0058】
図1に示すサーバ100の前面には、後述する冷却システムが組み込まれた複数の薄型電子機器200が備えられている。
【0059】
図2は、図1に示すサーバに備えられた、冷却システムが組み込まれた薄型電子機器の1つを引き出して前面斜め上から見た斜視図、図3は、図2に示す薄型電子機器を前面斜め上から見た斜視図である。
【0060】
この図2,図3に示す薄型電子機器200には、複数の孔が設けられた多数の伝熱板210と、これら多数の伝熱板210それぞれに設けられた複数の孔を、それら多数の伝熱板210に亘って貫通する、内部を冷媒が流れる2本の分立な冷媒配管からなる冷媒配管群220とから構成される1つの熱交換器400が備えられている。また、図3には、サーバ100の動作に伴って発熱する図示しないCPU上に配設され、冷媒配管群220を構成する2本の冷媒配管それぞれに接続された2つの冷却モジュール230と、熱交換器400に風を送る2つのファン290が示されている。
【0061】
図4は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第1形態の冷却システムの模式図である。
【0062】
この図4に示す第1形態の冷却システム310には、複数の孔が設けられた多数の伝熱板211と、これら多数の伝熱板211それぞれに設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる4本の分立な冷媒配管221,222,223,224とから構成される1つの熱交換器410が備えられている。この第1形態では、冷媒として純水や不凍液混合液が用いられる。
【0063】
ここで、図5は、図4に示す第1形態の冷却システムに備えられた熱交換器を斜め上から見た斜視図である。
【0064】
この図5には、伝熱板211に設けられた複数の孔を、内部を冷媒が流れる4本の分立な冷媒配管221,222,223,224が貫通する熱交換器410が示されている。
【0065】
また、図4には、図1に示すサーバ100に備えられた薄型電子機器200に備えられたシステムボード240が示されており、このシステムボード240には、後述する4つのCPUが搭載されている。この第1形態の冷却システム310には、図1に示すサーバの動作に伴って発熱するCPU上に配設され、冷媒配管221,222,223,224それぞれに接続された4つの冷却モジュール231,232,233,234と、冷媒配管221,222,223,224それぞれに接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管221,222,223,224に供給する4つの冷媒タンク261,262,263,264と、冷媒配管221,222,223,224それぞれに接続され、冷媒を循環させる4つの冷媒循環ポンプ251,252,253,254とが備えられている。ここに例示する冷媒循環ポンプ251,252,253,254は、いずれも低圧ポンプである。
【0066】
ここで、図6は、図4に示す第1形態の冷却システムに備えられた冷却モジュールとCPUとの位置関係を示す図である。
【0067】
この図6に示すように、CPU271はシステムボード240上に搭載されており、このCPU271上に重ね合わせるようにして、冷媒配管221に接続された冷却モジュール231が配設されている。
【0068】
このように構成された第1形態の冷却システム310では、冷却モジュール231,232,233,234それぞれの冷媒配管221,222,223,224を流れる冷媒の通過によって、発熱した4つのCPUそれぞれの熱が奪われることによって冷媒が暖められ、暖められた冷媒が冷却モジュール231,232,233,234それぞれに接続された冷媒配管221,222,223,224それぞれを流れて熱交換器410に送られ、この熱交換器410では図示しないファンによる風によって放熱される。温度の下がった冷媒は冷媒タンク261,262,263,264に送られ、冷媒循環ポンプ251,252,253,254によって再び冷却モジュール231,232,233,234に冷媒が送られる。
【0069】
第1形態の冷却システム310では、4本の分立な冷媒配管221,222,223,224それぞれを流れる冷媒の熱を放熱するにあたって、1つの熱交換器410で対応することができ、熱交換における熱交換効率が低い冷媒配管の曲がり部分が少ない。このため、熱交換器410における熱交換効率が高い。さらには、熱交換器410における配管の曲がり部分が占有するスペースが少なくて済み、その結果、例えば、このような熱交換器410をサーバの限られた内部空間に実装するにあたってその内部空間を有効に利用することができる。
【0070】
また、第1形態の冷却システム310では、配管の曲がり部分が少ないため、配管の内部を流れる冷媒の圧力損失が低いため、小型で安価な冷媒循環ポンプ251,252,253,254であっても、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対して対応することが可能である。
【0071】
また冷却システム310は、複数の冷媒配管221,222,223,224および冷却モジュール231,232,233,234に対して冷媒を独立に環流させるものであるため、例えば複数の冷媒循環ポンプ251,252,253,254の中のいずれか1つの冷媒循環ポンプの保守や交換を行う場合に、他の冷媒循環ポンプが備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、保守や交換を容易に行うことができる。
【0072】
以下、上述した第1形態とは異なる他の種々の形態について説明するが、上述した第1形態と共通する構成部分については同一の符号を付して重複説明を省略する。
【0073】
図7は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第2形態の冷却システムの模式図である。
【0074】
この図7に示す第2形態の冷却システム320では、上述した第1形態の冷却システム320における4つの冷媒タンク261,262,263,264に替えて、4本の補助配管221’,222’,223’,224’を介して、冷媒配管221,222,223,224それぞれに、冷媒の環流経路から外れた位置で接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管221,222,223,224に供給する1つの冷媒タンク265が備えられている。
【0075】
このように構成された第2形態の冷却システム320では、冷媒タンク265の配置に要するスペースが少なく、配置の自由度も高いので、電子機器の限られた内部空間に実装するにあたって、その内部空間の所望の位置に冷媒タンク265を配備することができ、その内部空間を有効に利用することができる。また、冷媒のガス抜きも1箇所で容易に行うことができる。
【0076】
図8は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第3形態の冷却システムの模式図である。
この図8に示す第3形態の冷却システム330では、上述した第1形態の冷却システム320における4本の分立な冷媒配管221,222,223,224のうち1本の冷媒配管222が予備の配管となっていて、この冷媒配管222には、冷媒タンクや冷却モジュールが接続されていない。
【0077】
このように構成された第3形態の冷却システム330では、システムボード240におけるCPUの増設などに容易に対処することができる。
【0078】
図9は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第4形態の冷却システムの模式図である。
【0079】
この図9に示す第4形態の冷却システム340では、図7に示す第2形態の冷却システム320と同様な1つの冷媒タンク265が備えられており、図8に示す第3形態の冷却システム330と同様に1本の冷媒配管222が予備の配管となっていて、この冷媒配管222には、冷媒タンクや冷却モジュールが接続されていない。従って、電子機器の限られた内部空間を有効に利用することができるとともに、CPUの増設などに容易に対処することもできる。
【0080】
図10は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第5形態の冷却システムの模式図である。
【0081】
この図10に示す第5形態の冷却システム350には、複数の孔が設けられた伝熱板212と、これら各伝熱板212に設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる2本の分立な冷媒配管2251,2252とから構成される1つの熱交換器420が備えられている。また、この図10には、図1に示すサーバ100に備えられた薄型電子機器200に備えられたシステムボード240が示されており、ここでは、このシステムボード240に、図示しない1つのCPUが搭載されている。この第5形態の冷却システム350には、図1に示すサーバの動作に伴って発熱するCPU上に配設され、冷媒配管2251,2252それぞれに接続された1つの冷却モジュール235と、冷媒配管2251,2252それぞれに接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管2251,2252に供給する2つの冷媒タンク261,262と、冷媒配管2251,2252それぞれに接続され、冷媒を循環させる2つの冷媒循環ポンプ251,252とが備えられている。
【0082】
このように構成された第5形態の冷却システム350では、冷却モジュール235の冷媒配管2251,2252の双方の冷媒配管を流れる冷媒の通過によって、発熱した1つのCPUの熱が奪われることによって冷媒が暖められ、暖められた冷媒が冷却モジュール235に接続された冷媒配管2251,2252それぞれを流れて熱交換器420に送られ、熱交換器420では図示しないファンによる風によって放熱される。温度の下がった冷媒は冷媒タンク261,262に送られ、冷媒循環ポンプ251,252によって再び冷却モジュール235に冷媒が送られる。
【0083】
この第5形態の冷却システム350でも、図4に示す第1形態の冷却システム310と同様に、複数の分立な冷媒配管2251,2252それぞれを流れる冷媒の熱を放熱するにあたって、1つの熱交換器420で対応することができ、熱交換における熱交換効率が低い冷媒配管の曲がり部分が少ない。このため、熱交換器410における熱交換効率が高い。さらには、熱交換器420における配管の曲がり部分が占有するスペースが少なくて済み、その結果、例えば、このような熱交換器420をサーバの限られた内部空間に実装するにあたってその内部空間を有効に利用することができる。
【0084】
また、この第5形態の冷却システム350は、1つのCPUの冷却に対して、独立な2つの冷媒環流経路が設けられたものであって、通常は2つの冷媒循環ポンプ251,252がそれぞれ50%の出力で稼動し、いずれか一方の冷媒循環ポンプに不具合が生じた場合には、他方の冷媒循環ポンプが100%の出力で稼動するように制御されている。従って、この第5形態の冷却システム350において、例えば2つの冷媒循環ポンプ251,252の中のいずれか一方の冷媒循環ポンプの保守や交換を行う場合であっても、他方の冷媒循環ポンプが備えられた冷媒環流経路に影響が及ぼされないため、CPUの稼動を停止させることなく保守や交換を容易に行うことができる。
【0085】
図11は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第6形態の冷却システムの模式図である。
【0086】
この図11に示す第6形態の冷却システム360では、図10に示す第5形態の冷却システム350における2つの冷媒タンク261,262に替えて、2本の補助配管2251’,2252’を介して冷媒配管2251,2252それぞれに、冷媒の環流経路から外れた位置で接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管2251,2252に供給する1つの冷媒タンク266が備えられている。
【0087】
このように構成された第6形態の冷却システム360では、冷媒タンク266の配置に要するスペースが少なく、配置の自由度も高いので、電子機器の限られた内部空間に実装するにあたって、その内部空間の所望の位置に冷媒タンク266を配備することができ、その内部空間を有効に利用することができる。また、冷媒のガス抜きも1箇所で容易に行うことができる。
【0088】
図12は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第7形態の冷却システムの模式図である。
【0089】
この図12に示す第7形態の冷却システム370には、複数の孔が設けられた多数の伝熱板213と、これら多数の伝熱板213それぞれに設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる4本の分立な冷媒配管2261,2262,2271,2272とから構成される1つの熱交換器430が備えられている。
【0090】
また、図12には、図1に示すサーバ100に備えられた薄型電子機器200に備えられたシステムボード240が示されており、このシステムボード240には、図示しない4つのCPUが搭載されている。この第7形態の冷却システム370には、図1に示すサーバの動作に伴って発熱するCPU上に配設され、4本の分立な冷媒配管2261,2262,2271,2272のうち2本ずつの配管に接続された2つの冷却モジュール236,237と、4本の補助配管2261’,2262’,2271’,2272’を介して冷媒配管2261,2262,2271,2272それぞれに、冷媒の環流経路から外れた位置で接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管2261,2262,2271,2272に供給する1つの冷媒タンク267と、冷媒配管2261,2262,2271,2272それぞれに接続され、冷媒を循環させる4つの冷媒循環ポンプ251,252,253,254とが備えられている。
【0091】
このように構成された第7形態の冷却システム370は、図11に示す第6形態の冷却システム360の2つ分に相当する冷却機能を有するとともに、熱交換器は1つの熱交換器430に集約されているので、配管の曲がり部分が少なく、サーバの内部空間が有効に活用されるとともに、熱交換効率が高く、冷媒の圧力損失が低い。
【0092】
図13は、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第8形態の冷却システムの模式図である。
【0093】
この図13に示す第8形態の冷却システム380には、複数の孔が設けられた伝熱板214と、これら各伝熱板214に設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる2本の分立な冷媒配管2281,2282とから構成される1つの熱交換器440が備えられている。また、この図13には、図1に示すサーバ100に備えられた薄型電子機器200に備えられたシステムボード240が示されており、ここでは、このシステムボード240に、図示しない1つのCPUが搭載されている。
【0094】
上述した各形態の冷却システムでは、冷媒として純水や不凍液混合液が用いられるのに対し、この第8形態の冷却システム380では、冷媒としてフロンやフロリナートが用いられる。このため、この第8形態の冷却システム380には、図1に示すサーバの動作に伴って発熱するCPU上に配設され、冷媒配管2281,2282それぞれに接続された冷却モジュール238と、冷媒配管2281,2282それぞれに接続され、冷媒を貯蔵して各冷媒配管2281,2282に供給する2つの冷媒タンク267,268と、2つの冷媒タンク267,268それぞれから供給される冷媒を膨張させる膨張弁281,282と、冷媒配管2281,2282それぞれに接続され、冷媒を圧縮して循環させる2つの圧縮機(コンプレッサ)271,272とが備えられている。
【0095】
このように構成された第8形態の冷却システム380では、冷却モジュール238の冷媒配管2281,2282内を流動する冷媒の気化によって、発熱した1つのCPUの熱が奪われ、気化した冷媒が冷却モジュール238に接続された冷媒配管2281,2282それぞれを流れて各コンプレッサ271,272で圧縮される。圧縮された冷媒は熱交換器440に送られ、熱交換器440では図示しないファンによる風によって放熱される。温度の下がった冷媒は冷媒タンク267,268に送られ、膨張弁281,282を通過することによって膨張して液化し、再び冷却モジュール238に送られる。
【0096】
この第8形態の冷却システム380の場合にも、2本の分立な冷媒配管2281,2282内を流動する冷媒の放熱を1つの熱交換器440で行うことができるので、配管の曲がり部分が少なく、サーバの内部空間が有効に活用されるとともに、熱交換効率が高く、冷媒の圧力損失が低い。
【0097】
次に、上述した各形態に備えられている熱交換器とは異なる別の熱交換器の例について説明する。
【0098】
図14は、別の熱交換器の例を示す側面図であり、図15は、別の熱交換器の例を斜め上から見た斜視図である。
【0099】
これらの図14、図15に示す熱交換器450は、複数の孔が設けられた多数の伝熱板215と、これら多数の伝熱板215それぞれに設けられた複数の孔を貫通する、内部を冷媒が流れる4本の分立な冷媒配管2291,2292,2293,2294とから構成されているという点では、上述した各形態に備えられている各熱交換器と同等のものであるが、ここに示す熱交換器450を構成する冷媒配管2291,2292,2293,2294は、熱交換器450内を1往復する太い配管2292,2293と、熱交換器450内を2往復する細い配管2291,2294との2種類に分類される。このため、種類の異なる配管は放熱能力が異なり、1つの熱交換器450によって、発熱量が異なる複数のCPUなどに対応することができる。
【0100】
最後に、熱交換器における圧力損失について説明する。
【0101】
図16は、熱交換器における圧力損失を表すグラフである。
【0102】
この図16に示すグラフの横軸は冷媒配管内の冷媒流量を示し、縦軸は圧力損失を示す。
【0103】
この図16に破線L1で示すグラフは、「従来の技術」の欄で説明した、従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの第1形態の冷却システム(図17,図18参照)に備えられた4つの分立な熱交換器の中の1つの熱交換器における圧力損失を表している。
【0104】
また、この図16に実線L2で示すグラフは、図1に示すサーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第1形態の冷却システム(図4,図5参照)に備えられた熱交換器における圧力損失を表している。
【0105】
これらのグラフから、第1形態に備えられた熱交換器では、従来の熱交換器と比較して、同一の圧力損失(つまり同一のポンプ能力)で比べると、約2倍の流量を得ることができ、大きな冷却能力を発揮する。
【0106】
つまり、本発明の熱交換器では配管の曲がり部分が少ないため、配管の内部を流れる冷媒の圧力損失が低く、その結果、例えば、小型の冷媒循環ポンプが配管に接続される場合であっても、例えば高クロックのCPUなどといった発熱量の大きな電子素子の冷却に対して対応することが可能である。
【0107】
なお、上記説明した各実施形態では、本発明にいう冷媒循環機の例として低圧ポンプや圧縮機(コンプレッサ)が例示されているが、本発明にいう冷媒循環機は、高圧ポンプなどであってもよい。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、熱交換性が高く、かつ省スペースで所定の装置に実装することのできる熱交換器、このような熱交換器を備え、かつ部品の保守や交換を容易に実施することが低コストで実現される冷却システムおよび電子機器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子機器の一実施形態のサーバを前面斜めから見た外観斜視図である。
【図2】サーバに備えられた、冷却システムが組み込まれた薄型電子機器の1つを引き出して前面斜め上から見た斜視図である。
【図3】薄型電子機器を前面斜め上から見た斜視図である。
【図4】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第1形態の冷却システムの模式図である。
【図5】第1形態の冷却システムに備えられた熱交換器を斜め上から見た斜視図である。
【図6】第1形態の冷却システムに備えられた冷却モジュールとCPUとの位置関係を示す図である。
【図7】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第2形態の冷却システムの模式図である。
【図8】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第3形態の冷却システムの模式図である。
【図9】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第4形態の冷却システムの模式図である。
【図10】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第5形態の冷却システムの模式図である。
【図11】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第6形態の冷却システムの模式図である。
【図12】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第7形態の冷却システムの模式図である。
【図13】サーバに備えられた薄型電子機器の1つに組み込まれた冷却システムのうちの第8形態の冷却システムの模式図である。
【図14】別の熱交換器の例を示す側面図である。
【図15】別の熱交換器の例を斜め上から見た斜視図である。
【図16】熱交換器における圧力損失を表すグラフである。
【図17】従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの第1形態の冷却システムの模式図である。
【図18】従来のサーバに備えられた冷却システムに備えられた4つの熱交換器の中の1つの熱交換器を斜め上から見た斜視図である。
【図19】従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの第2形態の冷却システムの模式図である。
【図20】従来のサーバに備えられた冷却システムのうちの第3形態の冷却システムの模式図である。
【符号の説明】
100 サーバ
200 薄型電子機器
210,…,215 伝熱板
220 冷媒配管群
221,…,224,2251,2252,2261,2262,2271,2272,2281,2282,2291,2292 冷媒配管
221’,…,224’,2251’,2252’,2261’,2262’,2271,2272 補助配管
230,…,238 冷却モジュール
240 システムボード
251,…,254 冷媒循環ポンプ
261,…,268 冷媒タンク
271,272 圧縮機(コンプレッサ)
281,282 膨張弁
290 ファン
310,…,380 冷却システム
400,…,450 熱交換器

Claims (10)

  1. 複数の孔が設けられた伝熱板と、
    前記伝熱板に設けられた複数の孔それぞれを貫通する複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群とを備えたことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記配管群は、配管断面形状が異なる複数種類の配管を含むものであることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 複数の孔が設けられた伝熱板と、
    前記伝熱板に設けられた複数の孔それぞれを貫通する、内部を冷媒が流れる複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群と、
    前記配管の1つ以上に接続された、該配管を流れる冷媒の通過によって外部の熱を奪う冷却モジュールと、
    前記配管群を構成する複数の配管それぞれに接続された、該配管および前記冷却モジュールに対して前記冷媒を環流させる複数の冷媒循環機とを備えたことを特徴とする冷却システム。
  4. 前記配管群は、配管断面形状が異なる複数種類の配管を含むものであることを特徴とする請求項3記載の冷却システム。
  5. 前記配管群を構成する複数の配管に、前記冷媒の環流経路から外れた位置で接続された、前記冷媒を貯蔵して各配管に供給する1つのタンクを備えたことを特徴とする請求項3記載の冷却システム。
  6. 前記冷却モジュールは、前記配管の複数本に接続されたものであることを特徴とする請求項3記載の冷却システム。
  7. 動作に伴って発熱する電子素子と、
    複数の孔が設けられた伝熱板と、
    前記伝熱板に設けられた複数の孔それぞれを貫通する、内部を冷媒が流れる複数の分立な冷媒流路配管からなる配管群と、
    前記電子素子上に配設され、前記配管の1つ以上に接続された、該配管を流れる冷媒の通過によって該電子素子の熱を奪う冷却モジュールと、
    前記配管群を構成する複数の配管それぞれに接続された、該配管および前記冷却モジュールに対して前記冷媒を環流させる複数の冷媒循環機とを備えたことを特徴とする電子機器。
  8. 前記配管群は、配管断面形状が異なる複数種類の配管を含むものであることを特徴とする請求項7記載の電子機器。
  9. 前記配管群を構成する複数の配管に、前記冷媒の環流経路から外れた位置で接続された、前記冷媒を貯蔵して各配管に供給する1つのタンクを備えたことを特徴とする請求項7記載の電子機器。
  10. 前記冷却モジュールは、前記配管の複数本に接続されたものであることを特徴とする請求項7記載の電子機器。
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