JP2004232974A - ガラストップコンロ用五徳 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス天板2に対し五徳8が動いても、ガラス天板2に擦り傷が付かないようにする。
【解決手段】五徳本体80のガラス天板2に対する周方向複数箇所の着座部に、ガラス天板2の表面硬度より低硬度の金属製、例えば、真鍮製のスペーサ部材84を取り付ける。スペーサ部材84の下端を平坦面84aに形成し、スペーサ部材84をガラス天板2に面接触させる。
【選択図】 図2
【解決手段】五徳本体80のガラス天板2に対する周方向複数箇所の着座部に、ガラス天板2の表面硬度より低硬度の金属製、例えば、真鍮製のスペーサ部材84を取り付ける。スペーサ部材84の下端を平坦面84aに形成し、スペーサ部材84をガラス天板2に面接触させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス製の天板を用いるガラストップコンロ用の五徳に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラストップコンロは、天板がフラットで見栄えが良く、掃除もし易いため、人気が出てきている。
【0003】
ここで、板金製の天板を用いるコンロでは、天板上に載置する五徳に形成した位置決め用のピン部を係合させる位置決め孔を天板に形成して、五徳が天板上で動かないようにしているが、ガラス製の天板では、割れ防止のために応力集中部分が存在しないようにする必要があり、天板に五徳の位置決め孔を形成できない。そのため、五徳に載置する調理容器を揺り動かしたときに、五徳も天板に対して動き、天板に擦り傷が付くことがある。
そこで、従来、五徳本体の天板に対する周方向複数箇所の着座部に、ゴム製のスペーサ部材を取り付け、五徳本体をスペーサ部材を介して天板に着座させ、天板に傷が付くことを防止した五徳も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−300104号公報(第3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のように、スペーサ部材をゴム製にすると、五徳の洗浄時にスペーサ部材をブラッシングすることでスペーサ部材が摩滅し、また、ゴムの劣化により耐久性を確保できなくなる。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、ガラス製の天板に擦り傷が付くことを防止して、且つ、耐久性も確保できるようにしたガラストップコンロ用の五徳を提供することをその課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ガラス製の天板を用いるガラストップコンロ用の五徳であって、五徳本体の前記天板に対する周方向複数箇所の着座部にスペーサ部材を取り付けて、五徳本体をスペーサ部材を介して前記天板の上面に着座させるものにおいて、前記スペーサ部材を前記天板の表面硬度よりも低硬度の金属材料で形成している。
【0008】
上記の構成によれば、スペーサ部材の硬度がガラス製の天板の表面硬度よりも低いため、ガラス製の天板の表面に擦り傷が付きにくくなる。しかも、スペーサ部材は金属製であるため、従来のゴム製のものに比しスペーサ部材の耐摩耗性が飛躍的に向上し、洗浄時のブラッシングでスペーサ部材が摩滅することはなく、また、ゴムのように劣化しないため、耐久性も確保される。
【0009】
尚、ガラス製の天板の表面硬度よりも低硬度の金属材料としては、コスト的に見て、真鍮やアルミニウムが好適である。但し、アルミニウムは比較的酸化されやすく耐蝕性に問題があるため、スペーサ部材は耐蝕性にも優れた真鍮製とすることが望ましい。
【0010】
ここで、スペーサ部材の下端を半球状の凸面に形成して、スペーサ部材を天板に点接触させることも考えられるが、これでは、接触圧が高くなって、天板に擦り傷が付く可能性がある。これに対し、スペーサ部材の下端を平坦面に形成して、スペーサ部材を天板に面接触させるようにすれば、天板に擦り傷が付くことを効果的に防止でき、有利である。但し、前記平坦面の周縁のエッジで天板に擦り傷が付く可能性もあるため、この平坦面の周縁部は面取りしておくことが望ましい。
【0011】
ところで、スペーサ部材を五徳本体に溶接、ロー付け、接着等で分離不能に固定することも考えられるが、スペーサ部材の上端と五徳本体との一方に雄螺子、他方に雌螺子を形成して、スペーサ部材を五徳本体に螺着しておけば、スペーサ部材を必要に応じて交換でき、また、スペーサ部材用の取り付け螺子を別途用意する必要がなく、コスト的にも有利である。
【0012】
この場合、スペーサ部材を角柱状に形成し、角穴を有するソケットレンチ等の工具でスペーサ部材の締め付けを行い得られるようにし、或は、スペーサ部材の一部に断面非円形の工具係合部を形成し、スパナ等の工具を工具係合部に係合させてスペーサ部材の締め付けを行い得られるようにする。尚、スペーサ部材が比較的柔らかいため、工具によるこじりで工具係合部の外面が変形し、工具係合部の外面下部に下方にバリ状に張り出す変形部が形成されることがある。そのため、工具係合部がスペーサ部材の下端近傍に形成されていると、変形部が天板に当接して天板に擦り傷が付く可能性がある。そのため、工具係合部は、スペーサ部材の下端から離間した部分に形成することが望ましい。
また、スペーサ部材に、下端に開口する穴または溝から成る雌形の工具係合部を形成し、これに嵌合するプラグレンチやドライバ等の工具を用いて、スペーサ部材の締め付けを行うことも可能である。この場合、工具係合部の下端の開口縁部に工具に対する逃げ部を形成し、工具によるこじりで形成されるバリ状の変形部が天板に当接することを防止する。
【0013】
ところで、五徳を掃除等のために取り外して流し台等に置く場合、気をつけて裏返しすればよいが、スペーサ部材を下にして勢いよく置くと、材質が比較的柔らかいためスペーサ部材が変形する可能性がある。この場合、五徳本体に、天板に開設するコンロ開口に挿入されてコンロ開口に対する芯ずれ方向への五徳の動きを規制する、前記スペーサ部材よりも下方に突出する突出部を形成しておけば、五徳の動きの自由度が制限されて、天板の傷付き防止に役立つと共に、五徳を取り外して裏返さずに置いても、突出部によってスペーサ部材が浮くため、スペーサ部材の傷付き、変形が防止され、有利である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、コンロ本体1の上面に、セラミックガラス等の耐熱ガラスで形成される天板(以下、ガラス天板と記す)2を装着したドロップイン式のガラストップコンロを示している。ガラス天板2には、左右一対のコンロ開口3,3が開設されており、ガラス天板2の下側に、各コンロ開口3に臨ませて、図2に示す如く、内向きの炎孔部4aを有する環状の内炎式バーナ4を配置し、バーナ4上に設けた火炎ガイド5を介してバーナ4の火炎がコンロ開口3内に導かれるようにしている。尚、コンロ開口3の開口縁部には、割れ防止のための保護リング6が装着されている。
【0015】
ガラス天板2上には、その手前側に、左右のバーナ4,4用の左右一対の操作摘み7,7が配置され、更に、左右一対のコンロ開口3,3に対応させて左右一対の五徳8,8が載置されている。各五徳8の五徳本体80は、周方向に間隔を存して配置した複数の五徳爪81と、これら五徳爪81を連結する環状の五徳枠82とで構成されている。本実施形態では、五徳爪81と五徳枠82とを鉄系材料、例えば、ステンレスで一体に鋳造成形している。
【0016】
五徳枠82は、保護リング6を上方から隙間を存して覆うカバーリングに兼用されている。そして、五徳枠82の下面に、コンロ開口3、即ち、保護リング6に比較的小さな隙間を存して挿入される筒状の突出部83を垂設し、五徳8がコンロ開口3に対し芯ずれ方向に動くことを、保護リング6への突出部83の当接で規制できるようにしている。然し、五徳8がコンロ開口3の周方向に回動することは規制できず、五徳爪81がガラス天板2に直接着座していると、五徳8の回動でガラス天板2に擦り傷が付く。
【0017】
そこで、本実施形態では、各五徳爪81のガラス天板2に対する着座部に真鍮製のスペーサ部材84を取り付け、五徳爪81がスペーサ部材84を介してガラス天板2の上面に着座するようにしている。ここで、真鍮はガラス天板2の表面硬度より低硬度であり、ガラス天板2の表面にスペーサ部材84による擦り傷は付きにくくなる。尚、アルミニウムもガラス天板2の表面硬度より低硬度であるため、スペーサ部材84をアルミニウム製としても良いが、アルミニウムは酸化しやすく耐蝕性の点で問題があるため、耐蝕性にも優れた真鍮製とすることが望ましい。
【0018】
また、スペーサ部材84をガラス天板2に点接触させたのでは、接触圧が大きくなって、擦り傷が付く可能性があり、そのため、図3に明示するように、スペーサ部材84の下端を平坦面84aに形成し、スペーサ部材84がガラス天板2に面接触するようにしている。更に、平坦面84aの周縁部を面取りし、この面取り部84bにより平坦面84aの周縁のエッジでガラス天板2に擦り傷が付くことを防止している。
【0019】
また、スペーサ部材84は、六角柱状に形成されており、その上端に雄螺子85を突設すると共に、五徳爪81の下縁に雌螺子86を形成し、スペーサ部材84の断面形状に対応する六角穴を有するソケットレンチ等の締め付け工具を用いて、スペーサ部材84を五徳爪81に螺着している。そのため、スペーサ部材84が変形したとき等、必要に応じてスペーサ部材84を交換することができる。尚、スペーサ部材84を四角形等の角数の少ない角柱状に形成してもよいが、角数が少ないと、個々のスペーサ部材84の締め付け位相のバラツキが目立つため、六角柱状に形成することが望ましい。また、スペーサ部材84が比較的柔らかいため、締め付け時にスペーサ部材84の外面が工具によりこじられて変形し、時に外面下部に下方へのバリ状の変形部を生ずることがある。この変形部がガラス天板2に当接すると、ガラス天板2に傷が付く可能性があるが、上記の如くスペーサ部材84の下端周縁部に面取り部84bを形成しておけば、変形部は面取り部84b内に収まり、スペーサ部材84の下端の平坦面84aよりも下方に変形部が張り出すことはない。従って、変形部がガラス天板2に当接することを防止できる。
【0020】
また、図4に示すように、スペーサ部材84を円柱形状とし、その一部分に断面非円形の工具係合部84cを形成し、レンチ等の締め付け工具を工具係合部84cに係合させて、スペーサ部材84を五徳爪81に螺着しても良い。この場合、工具係合部84cの形成箇所がスペーサ部材84の下端近傍であると、工具のこじりによって上記の如く発生する下方へのバリ状の変形部がガラス天板2に当接する可能性があるため、図4に示すものでは、工具係合部84cをスペーサ部材84の下端から離間した箇所に形成している。尚、図4に示すものでは、スペーサ部材84の周面の一部を溝状に切り欠くことで工具係合部84cを形成しているが、周面から張り出す角形の断面部で工具係合部を形成しても良い。
【0021】
また、スペーサ部材84に、下端の平坦面84aに開口する図5に示す如き断面角形の穴や溝から成る雌形の工具係合部84dを形成し、プラグレンチやドライバ等の工具を工具係合部84dに嵌合させて、スペーサ部材84を五徳爪81に螺着しても良い。この場合、工具係合部84dの下端の開口縁部を面取りし(図5(a))、或いは、開口縁部の穴幅や溝幅を大きくし(図5(b))、これにより開口縁部に工具に対する逃げ部84eを形成して、工具のこじりによるバリ状の変形部が平坦面84aよりも下方に張り出すことを防止する。
【0022】
ところで、五徳8を掃除等のためにガラス天板2から取り外して、裏返さずに流し台等に勢いよく置いたときに、スペーサ部材84が台に当接すると、スペーサ部材84が変形する可能性がある。そこで、五徳枠82の下面の上記した突出部83を、スペーサ部材84よりも下方に突出するように形成し、スペーサ部材84が台に当接することを突出部83によって阻止できるようにしている。
【0023】
以上、スペーサ部材84を五徳爪81に取り付けた実施形態について説明したが、五徳枠82を、ガラス天板2の上面に対向するように、径方向外方に配置する場合には、五徳枠82の下面の周方向複数箇所にスペーサ部材84を取り付けても良い。この場合、五徳爪81に、コンロ開口3に挿入される、スペーサ部材84よりも下方に突出する舌片状の突出部を形成して、五徳8の芯ずれ方向の動きを規制する。
【0024】
また、上記実施形態では、スペーサ部材84に雄螺子85、五徳本体80(五徳爪81)に雌螺子86を形成したが、五徳本体80に雄螺子、スペーサ部材84に雌螺子を形成して、スペーサ部材84を五徳本体80に螺着させても良い。
【0025】
前記バーナ4の内径部(バーナで囲われる空間)の下方には、内径部に落下する煮こぼれを受けさせるために、汁受け皿9が設けられている。汁受け皿9は、バーナ4に図示省略した複数箇所で固定される環状の支持枠10に、皿本体90の周囲の立上り部91の上縁に形成した外曲げフランジ92において着脱自在に支持されている。
【0026】
汁受け皿9には、皿本体90の中央部に位置させて、皿本体90の底面から立ち上がる閉塞された上端面93aを持つ突起93が絞り成形で皿本体90と一体に形成されており、突起93を指で掴むことにより汁受け皿9を取り上げられるようにしている。突起93の高さは、突起93を掴む際に、汁受け皿9内の煮こぼれに指が触れることを可及的に回避できるように、皿本体90の周囲の立上り部91の高さより高く設定されている。
【0027】
以上、ドロップイン式のガラストップコンロについて説明したが、卓上式のガラストップコンロで使用する五徳にも同様に本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の五徳を備えるガラストップコンロの斜視図。
【図2】図1のコンロの要部の断面図。
【図3】五徳のスペーサ部材の第1の実施形態の斜視図。
【図4】五徳のスペーサ部材の第2の実施形態の斜視図。
【図5】五徳のスペーサ部材の第3の実施形態の側面図。
【符号の説明】
2…ガラス天板 3…コンロ開口 8…五徳 80…五徳本体 81…五徳爪
82…五徳枠 83…突出部 84…スペーサ部材 84a…平坦面 84b…面取り部 84c…工具係合部 84d…雌形の工具係合部 84e…逃げ部
85…雄螺子 86…雌螺子
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス製の天板を用いるガラストップコンロ用の五徳に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラストップコンロは、天板がフラットで見栄えが良く、掃除もし易いため、人気が出てきている。
【0003】
ここで、板金製の天板を用いるコンロでは、天板上に載置する五徳に形成した位置決め用のピン部を係合させる位置決め孔を天板に形成して、五徳が天板上で動かないようにしているが、ガラス製の天板では、割れ防止のために応力集中部分が存在しないようにする必要があり、天板に五徳の位置決め孔を形成できない。そのため、五徳に載置する調理容器を揺り動かしたときに、五徳も天板に対して動き、天板に擦り傷が付くことがある。
そこで、従来、五徳本体の天板に対する周方向複数箇所の着座部に、ゴム製のスペーサ部材を取り付け、五徳本体をスペーサ部材を介して天板に着座させ、天板に傷が付くことを防止した五徳も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−300104号公報(第3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のように、スペーサ部材をゴム製にすると、五徳の洗浄時にスペーサ部材をブラッシングすることでスペーサ部材が摩滅し、また、ゴムの劣化により耐久性を確保できなくなる。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、ガラス製の天板に擦り傷が付くことを防止して、且つ、耐久性も確保できるようにしたガラストップコンロ用の五徳を提供することをその課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ガラス製の天板を用いるガラストップコンロ用の五徳であって、五徳本体の前記天板に対する周方向複数箇所の着座部にスペーサ部材を取り付けて、五徳本体をスペーサ部材を介して前記天板の上面に着座させるものにおいて、前記スペーサ部材を前記天板の表面硬度よりも低硬度の金属材料で形成している。
【0008】
上記の構成によれば、スペーサ部材の硬度がガラス製の天板の表面硬度よりも低いため、ガラス製の天板の表面に擦り傷が付きにくくなる。しかも、スペーサ部材は金属製であるため、従来のゴム製のものに比しスペーサ部材の耐摩耗性が飛躍的に向上し、洗浄時のブラッシングでスペーサ部材が摩滅することはなく、また、ゴムのように劣化しないため、耐久性も確保される。
【0009】
尚、ガラス製の天板の表面硬度よりも低硬度の金属材料としては、コスト的に見て、真鍮やアルミニウムが好適である。但し、アルミニウムは比較的酸化されやすく耐蝕性に問題があるため、スペーサ部材は耐蝕性にも優れた真鍮製とすることが望ましい。
【0010】
ここで、スペーサ部材の下端を半球状の凸面に形成して、スペーサ部材を天板に点接触させることも考えられるが、これでは、接触圧が高くなって、天板に擦り傷が付く可能性がある。これに対し、スペーサ部材の下端を平坦面に形成して、スペーサ部材を天板に面接触させるようにすれば、天板に擦り傷が付くことを効果的に防止でき、有利である。但し、前記平坦面の周縁のエッジで天板に擦り傷が付く可能性もあるため、この平坦面の周縁部は面取りしておくことが望ましい。
【0011】
ところで、スペーサ部材を五徳本体に溶接、ロー付け、接着等で分離不能に固定することも考えられるが、スペーサ部材の上端と五徳本体との一方に雄螺子、他方に雌螺子を形成して、スペーサ部材を五徳本体に螺着しておけば、スペーサ部材を必要に応じて交換でき、また、スペーサ部材用の取り付け螺子を別途用意する必要がなく、コスト的にも有利である。
【0012】
この場合、スペーサ部材を角柱状に形成し、角穴を有するソケットレンチ等の工具でスペーサ部材の締め付けを行い得られるようにし、或は、スペーサ部材の一部に断面非円形の工具係合部を形成し、スパナ等の工具を工具係合部に係合させてスペーサ部材の締め付けを行い得られるようにする。尚、スペーサ部材が比較的柔らかいため、工具によるこじりで工具係合部の外面が変形し、工具係合部の外面下部に下方にバリ状に張り出す変形部が形成されることがある。そのため、工具係合部がスペーサ部材の下端近傍に形成されていると、変形部が天板に当接して天板に擦り傷が付く可能性がある。そのため、工具係合部は、スペーサ部材の下端から離間した部分に形成することが望ましい。
また、スペーサ部材に、下端に開口する穴または溝から成る雌形の工具係合部を形成し、これに嵌合するプラグレンチやドライバ等の工具を用いて、スペーサ部材の締め付けを行うことも可能である。この場合、工具係合部の下端の開口縁部に工具に対する逃げ部を形成し、工具によるこじりで形成されるバリ状の変形部が天板に当接することを防止する。
【0013】
ところで、五徳を掃除等のために取り外して流し台等に置く場合、気をつけて裏返しすればよいが、スペーサ部材を下にして勢いよく置くと、材質が比較的柔らかいためスペーサ部材が変形する可能性がある。この場合、五徳本体に、天板に開設するコンロ開口に挿入されてコンロ開口に対する芯ずれ方向への五徳の動きを規制する、前記スペーサ部材よりも下方に突出する突出部を形成しておけば、五徳の動きの自由度が制限されて、天板の傷付き防止に役立つと共に、五徳を取り外して裏返さずに置いても、突出部によってスペーサ部材が浮くため、スペーサ部材の傷付き、変形が防止され、有利である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、コンロ本体1の上面に、セラミックガラス等の耐熱ガラスで形成される天板(以下、ガラス天板と記す)2を装着したドロップイン式のガラストップコンロを示している。ガラス天板2には、左右一対のコンロ開口3,3が開設されており、ガラス天板2の下側に、各コンロ開口3に臨ませて、図2に示す如く、内向きの炎孔部4aを有する環状の内炎式バーナ4を配置し、バーナ4上に設けた火炎ガイド5を介してバーナ4の火炎がコンロ開口3内に導かれるようにしている。尚、コンロ開口3の開口縁部には、割れ防止のための保護リング6が装着されている。
【0015】
ガラス天板2上には、その手前側に、左右のバーナ4,4用の左右一対の操作摘み7,7が配置され、更に、左右一対のコンロ開口3,3に対応させて左右一対の五徳8,8が載置されている。各五徳8の五徳本体80は、周方向に間隔を存して配置した複数の五徳爪81と、これら五徳爪81を連結する環状の五徳枠82とで構成されている。本実施形態では、五徳爪81と五徳枠82とを鉄系材料、例えば、ステンレスで一体に鋳造成形している。
【0016】
五徳枠82は、保護リング6を上方から隙間を存して覆うカバーリングに兼用されている。そして、五徳枠82の下面に、コンロ開口3、即ち、保護リング6に比較的小さな隙間を存して挿入される筒状の突出部83を垂設し、五徳8がコンロ開口3に対し芯ずれ方向に動くことを、保護リング6への突出部83の当接で規制できるようにしている。然し、五徳8がコンロ開口3の周方向に回動することは規制できず、五徳爪81がガラス天板2に直接着座していると、五徳8の回動でガラス天板2に擦り傷が付く。
【0017】
そこで、本実施形態では、各五徳爪81のガラス天板2に対する着座部に真鍮製のスペーサ部材84を取り付け、五徳爪81がスペーサ部材84を介してガラス天板2の上面に着座するようにしている。ここで、真鍮はガラス天板2の表面硬度より低硬度であり、ガラス天板2の表面にスペーサ部材84による擦り傷は付きにくくなる。尚、アルミニウムもガラス天板2の表面硬度より低硬度であるため、スペーサ部材84をアルミニウム製としても良いが、アルミニウムは酸化しやすく耐蝕性の点で問題があるため、耐蝕性にも優れた真鍮製とすることが望ましい。
【0018】
また、スペーサ部材84をガラス天板2に点接触させたのでは、接触圧が大きくなって、擦り傷が付く可能性があり、そのため、図3に明示するように、スペーサ部材84の下端を平坦面84aに形成し、スペーサ部材84がガラス天板2に面接触するようにしている。更に、平坦面84aの周縁部を面取りし、この面取り部84bにより平坦面84aの周縁のエッジでガラス天板2に擦り傷が付くことを防止している。
【0019】
また、スペーサ部材84は、六角柱状に形成されており、その上端に雄螺子85を突設すると共に、五徳爪81の下縁に雌螺子86を形成し、スペーサ部材84の断面形状に対応する六角穴を有するソケットレンチ等の締め付け工具を用いて、スペーサ部材84を五徳爪81に螺着している。そのため、スペーサ部材84が変形したとき等、必要に応じてスペーサ部材84を交換することができる。尚、スペーサ部材84を四角形等の角数の少ない角柱状に形成してもよいが、角数が少ないと、個々のスペーサ部材84の締め付け位相のバラツキが目立つため、六角柱状に形成することが望ましい。また、スペーサ部材84が比較的柔らかいため、締め付け時にスペーサ部材84の外面が工具によりこじられて変形し、時に外面下部に下方へのバリ状の変形部を生ずることがある。この変形部がガラス天板2に当接すると、ガラス天板2に傷が付く可能性があるが、上記の如くスペーサ部材84の下端周縁部に面取り部84bを形成しておけば、変形部は面取り部84b内に収まり、スペーサ部材84の下端の平坦面84aよりも下方に変形部が張り出すことはない。従って、変形部がガラス天板2に当接することを防止できる。
【0020】
また、図4に示すように、スペーサ部材84を円柱形状とし、その一部分に断面非円形の工具係合部84cを形成し、レンチ等の締め付け工具を工具係合部84cに係合させて、スペーサ部材84を五徳爪81に螺着しても良い。この場合、工具係合部84cの形成箇所がスペーサ部材84の下端近傍であると、工具のこじりによって上記の如く発生する下方へのバリ状の変形部がガラス天板2に当接する可能性があるため、図4に示すものでは、工具係合部84cをスペーサ部材84の下端から離間した箇所に形成している。尚、図4に示すものでは、スペーサ部材84の周面の一部を溝状に切り欠くことで工具係合部84cを形成しているが、周面から張り出す角形の断面部で工具係合部を形成しても良い。
【0021】
また、スペーサ部材84に、下端の平坦面84aに開口する図5に示す如き断面角形の穴や溝から成る雌形の工具係合部84dを形成し、プラグレンチやドライバ等の工具を工具係合部84dに嵌合させて、スペーサ部材84を五徳爪81に螺着しても良い。この場合、工具係合部84dの下端の開口縁部を面取りし(図5(a))、或いは、開口縁部の穴幅や溝幅を大きくし(図5(b))、これにより開口縁部に工具に対する逃げ部84eを形成して、工具のこじりによるバリ状の変形部が平坦面84aよりも下方に張り出すことを防止する。
【0022】
ところで、五徳8を掃除等のためにガラス天板2から取り外して、裏返さずに流し台等に勢いよく置いたときに、スペーサ部材84が台に当接すると、スペーサ部材84が変形する可能性がある。そこで、五徳枠82の下面の上記した突出部83を、スペーサ部材84よりも下方に突出するように形成し、スペーサ部材84が台に当接することを突出部83によって阻止できるようにしている。
【0023】
以上、スペーサ部材84を五徳爪81に取り付けた実施形態について説明したが、五徳枠82を、ガラス天板2の上面に対向するように、径方向外方に配置する場合には、五徳枠82の下面の周方向複数箇所にスペーサ部材84を取り付けても良い。この場合、五徳爪81に、コンロ開口3に挿入される、スペーサ部材84よりも下方に突出する舌片状の突出部を形成して、五徳8の芯ずれ方向の動きを規制する。
【0024】
また、上記実施形態では、スペーサ部材84に雄螺子85、五徳本体80(五徳爪81)に雌螺子86を形成したが、五徳本体80に雄螺子、スペーサ部材84に雌螺子を形成して、スペーサ部材84を五徳本体80に螺着させても良い。
【0025】
前記バーナ4の内径部(バーナで囲われる空間)の下方には、内径部に落下する煮こぼれを受けさせるために、汁受け皿9が設けられている。汁受け皿9は、バーナ4に図示省略した複数箇所で固定される環状の支持枠10に、皿本体90の周囲の立上り部91の上縁に形成した外曲げフランジ92において着脱自在に支持されている。
【0026】
汁受け皿9には、皿本体90の中央部に位置させて、皿本体90の底面から立ち上がる閉塞された上端面93aを持つ突起93が絞り成形で皿本体90と一体に形成されており、突起93を指で掴むことにより汁受け皿9を取り上げられるようにしている。突起93の高さは、突起93を掴む際に、汁受け皿9内の煮こぼれに指が触れることを可及的に回避できるように、皿本体90の周囲の立上り部91の高さより高く設定されている。
【0027】
以上、ドロップイン式のガラストップコンロについて説明したが、卓上式のガラストップコンロで使用する五徳にも同様に本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の五徳を備えるガラストップコンロの斜視図。
【図2】図1のコンロの要部の断面図。
【図3】五徳のスペーサ部材の第1の実施形態の斜視図。
【図4】五徳のスペーサ部材の第2の実施形態の斜視図。
【図5】五徳のスペーサ部材の第3の実施形態の側面図。
【符号の説明】
2…ガラス天板 3…コンロ開口 8…五徳 80…五徳本体 81…五徳爪
82…五徳枠 83…突出部 84…スペーサ部材 84a…平坦面 84b…面取り部 84c…工具係合部 84d…雌形の工具係合部 84e…逃げ部
85…雄螺子 86…雌螺子
Claims (9)
- ガラス製の天板を用いるガラストップコンロ用の五徳であって、
五徳本体の前記天板に対する周方向複数箇所の着座部にスペーサ部材を取り付けて、五徳本体をスペーサ部材を介して前記天板の上面に着座させるものにおいて、
前記スペーサ部材を前記天板の表面硬度よりも低硬度の金属材料で形成することを特徴とするガラストップコンロ用五徳。 - 前記金属材料は真鍮であることを特徴とする請求項1に記載のガラストップコンロ用五徳。
- 前記スペーサ部材の下端を平坦面に形成して、該スペーサ部材を前記天板の上面に面接触させることを特徴とする請求項1または2に記載のガラストップコンロ用五徳。
- 前記スペーサ部材の下端の前記平坦面の周縁部を面取りすることを特徴とする請求項3に記載のガラストップコンロ用五徳。
- 前記スペーサ部材の上端と前記五徳本体との一方に雄螺子、他方に雌螺子を形成して、前記スペーサ部材を前記五徳本体に螺着することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のガラストップコンロ用五徳。
- 前記スペーサ部材を角柱状に形成することを特徴とする請求項5に記載のガラストップコンロ用五徳。
- 前記スペーサ部材の下端から離間した部分に、断面非円形の工具係合部を形成することを特徴とする請求項5に記載のガラストップコンロ用五徳。
- 前記スペーサ部材に、下端に開口する穴または溝から成る雌形の工具係合部を形成すると共に、工具係合部の下端の開口縁部に工具に対する逃げ部を形成することを特徴とする請求項5に記載のガラストップコンロ用五徳。
- 前記五徳本体に、前記天板に開設するコンロ開口に挿入されてコンロ開口に対する芯ずれ方向への五徳の動きを規制する、前記スペーサ部材よりも下方に突出する突出部を形成することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のガラストップコンロ用五徳。
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Family Applications (1)
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-
2003
- 2003-01-30 JP JP2003022585A patent/JP2004232974A/ja active Pending
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