JP2004235541A - 光素子の製造方法および光素子多連ワーク - Google Patents
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Abstract
【課題】光素子のパッケージを大型化することなく、パッケージから突出する光学部分が製造工程で損傷を受けるのを容易に防ぐ。
【解決手段】光素子21は、モールド工程で、パッケージ23からレンズ24が突出するように形成される。モールド工程では、パッケージ23間の領域に、スペーサ26も同時に形成する。スペーサ26の高さHを、パッケージ23の幅hよりも大きくしておく。光素子21をリードフレーム22に複数個形成している状態のワーク25を、工程間の搬送などで積重ねても、スペーサ26によって、レンズ24の表面が他のワーク25の裏面などに接触するのを防ぎ、接触によって損傷を受けないようにすることができる。スペーサ26は、リードフレーム22で光素子21から切離される領域に形成されるので、パッケージ23自身にスペーサを設ける場合のようなパッケージの大型化を避けることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】光素子21は、モールド工程で、パッケージ23からレンズ24が突出するように形成される。モールド工程では、パッケージ23間の領域に、スペーサ26も同時に形成する。スペーサ26の高さHを、パッケージ23の幅hよりも大きくしておく。光素子21をリードフレーム22に複数個形成している状態のワーク25を、工程間の搬送などで積重ねても、スペーサ26によって、レンズ24の表面が他のワーク25の裏面などに接触するのを防ぎ、接触によって損傷を受けないようにすることができる。スペーサ26は、リードフレーム22で光素子21から切離される領域に形成されるので、パッケージ23自身にスペーサを設ける場合のようなパッケージの大型化を避けることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光半導体チップ等を収納するパッケージに、レンズなどの光学的な突出部を有する光素子の製造方法および光素子多連ワークに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、発光や受光の一方または両方の機能を有する半導体チップを収納するパッケージには、レンズなどの光学的な機能が含まれ、レンズなどの部分はパッケージの外部に突出している。このようなパッケージを有する光素子は、製造工程の途中で、リードフレームに複数の光素子が並べて形成されている多連ワークの形態をとる。
【0003】
図9は、従来からの光素子多連ワークの概略的な構成を簡略化して示す。複数の光素子1は、リードフレーム2に複数個同時に形成される。各光素子1は、透明な合成樹脂を成形して形成されるパッケージ3に、レンズ4を備える。レンズ4の表面は、パッケージ3の表面から外部に突出する。光素子1の製造工程では、一定の長さのリードフレーム2に、一定数の光素子1を同時に形成し、最終的に個々の光素子1をリードフレーム2から切離すまでは、その複数個の光素子1をワーク5として取扱い、同一の工程を施し、生産性の向上が図られている。中間の工程では、ワーク5を上下に積重ねることも必要となる。
【0004】
図10は、ワーク5の構成をより詳細に示す。図10(a)は正面視、図10(b)は平面視してそれぞれ示す。光素子1は、リードフレーム2でダイパッドやボンディングパッドが設けられている部分に、形成される。各光素子1のパッケージ3を形成する合成樹脂材料をモールドするために、流動する合成樹脂材料の通路としてランナ6が残る。ランナ6からパッケージ3に合成樹脂材料を注入する部分には、ゲート7が設けられる。合成樹脂材料は、成形機の金型でリードフレームを挟み、金型に形成されているランナ6、ゲート7およびパッケージ3などの形状に対応するキャビティを充填するように供給される。金型をリードフレーム2から分離することによって、ランナ6、ゲート7およびパッケージ3などが合成樹脂材料で形成される。リードフレーム2には、位置決め等のために、孔8a,8bが設けられている。光素子1のパッケージ3は、光半導体チップ9やワイヤボンド線10を樹脂封止している。
【0005】
図11は、光素子1の全体的な製造工程を示す。ただし、光半導体チップ9自身の製造工程や、リードフレーム2を図10(b)に示すような形状に加工する工程は省略する。ステップa1では、多連のリードフレーム2の所定箇所に、複数の光半導体チップ9を接合するダイボンドを行う。次にステップa2で、ダイボンドされた各光半導体チップ9とリードフレーム2とのワイヤボンドを行い、光半導体チップ9に対する電気的接続を完了させる。ステップa3では、光半導体チップ9を樹脂封止するために、ランナ6およびゲート7を介して合成樹脂材料を導入してパッケージ3を形成する樹脂モールドを行う。この状態が図10に示すワーク5となる。
【0006】
図11のステップa4では、ランナ6やゲート7などの余分な樹脂部分をカットするレジンカットを行う。ステップa5では、余分なリードフレーム2の部分をカットするタイバーカットを行う。最終的な光素子1の外部端子となる部分は、製造工程の途中まではタイバーと呼ばれる部分で連結されて機械的強度を維持し、電気的には短絡している状態にある。タイバーカットでは、この部分を切断し、外部端子部分を分離する。ステップa6では、外部端子部分の先端などをリードフレーム2から切離す単品カットを行い、多連のワークを個々の光素子1に分割する。ステップa7では、個々の光素子1を、収納用のスリーブなどに整列梱包する。
【0007】
このように、最終の光素子1を製造するまでには複数の工程が必要であり、その工程間では、どうしてもワーク5の搬送作業が伴う。その際、図9に示すように、モールド後の搬送で、ワーク5を積重ねると、下のワーク5のレンズ4の表面が上のワーク5の裏面と接触することによって、損傷を受けるおそれがある。レンズ4の表面が損傷を受けると、レンズ4の光学的特性を損ね、光学的な効果が損われ、光素子1としての性能低下を招く。
【0008】
このような性能低下を防ぐためには、化粧板について表面傷防止を図るように(たとえば、特許文献1参照)、レンズ4が直接接触しないように保護する必要がある。レンズ4の接触防止には、ワーク5を間隔をあけて収納するマガジンなどを用いて搬送することが採用される。ただし、搬送用のマガジンが必要となり、またワーク5をマガジンに収納するという作業が必要になる。
【0009】
図12は、光素子11として、パッケージ13自身に、レンズ4を保護する部分を設けているワーク15の例を示す。このワーク15では、レンズ保護手段として、パッケージ13でレンズ4の周囲にスペーサ16を形成する。レンズ保護手段が光素子11自身に設けられているために、ワーク15の搬送時にワーク15を積重ねても、レンズ4の表面が他のワーク15の裏面に接触することがなくなる。このため、搬送時にマガジンなどを使用する必要はなく、マガジンが不要となるばかりか、マガジンに収納するという作業も不要となり、光素子製造の作業性は向上する。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−17775号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図9〜図11に示すように、光素子1自身にレンズ4の保護手段を設けない場合は、製造工程内での搬送時にレンズ4が損傷し、光学的性能が低下するおそれがある。損傷を防ぎたい場合は、レンズ4の接触を防ぐために、マガジンなどの特別な搬送用の道具が必要となる。またマガジンなどにワーク5を収納するという作業が新たに発生する。
【0012】
図12に示すように、光素子11自身にレンズ保護手段を設けると、光素子11のパッケージ13が大きくなってしまう。
【0013】
本発明の目的は、光素子のパッケージを大型化することなく、パッケージから突出する光学部分が製造工程で損傷を受けるのを容易に防ぐことができる光素子の製造方法および光素子多連ワークを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、パッケージの表面に光学的な突出部を有する光素子を、リードフレームに複数個並べて同時に形成する光素子の製造方法であって、
光素子をリードフレームから切離す際に、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に、リードフレームの表面から突出するスペーサを、光素子付のリードフレームを積層しても、スペーサによってパッケージの光学的な突出部が他の部分に接触するのを防ぐように設けることを特徴とする光素子の製造方法である。
【0015】
本発明に従えば、製造する光素子は、パッケージの表面にレンズなどの光学的な突出部を有する。そのような光学素子を、リードフレームに複数個並べて同時に形成する際に、光素子間にスペーサを形成しておく。スペーサは、光素子をリードフレームから切離す際に、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に形成されるので、最終的には光素子とは分離し、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。スペーサは、光素子付のリードフレームを積層しても、パッケージの光学的な突出部が他の部分に接触するのを防ぐように設けるので、レンズなどの光学的な突出部に対して外部との接触による損傷から保護する保護手段として機能し、リードフレームに複数の光素子が形成されている光素子多連ワークの状態での搬送時に、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができる。
【0016】
また本発明で、前記スペーサは、合成樹脂材料を成形して形成することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料を成形して形成するので、複数箇所にスペーサを同時に効率良く形成することができる。
【0018】
また本発明で、前記パッケージは、合成樹脂材料を成型して形成し、
前記スペーサは、パッケージと同一工程で形成することを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料でパッケージを成型する際に、同一工程で形成するので、複数箇所にスペーサを同時に効率良く形成することができる。
【0020】
また本発明で、前記スペーサは、前記リードフレームの一部を表裏両面から挟む部分を有するように形成することを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料を成形して形成し、リードフレームの一部を表裏両面から挟む部分を有するように形成するので、レンズ保護手段として機能するスペーサがリードフレームから外れにくくすることができる。
【0022】
また本発明で、前記スペーサは、前記リードフレームの一部を屈曲させて形成することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、リードフレームの一部を屈曲させて、光素子多連ワークの状態で積重ねるとき、スペーサとしてリードフレーム間の間隔を保ち、パッケージから突出する光学部分が接触して損傷を受けるのを防ぐ保護手段とすることができる。光素子としてリードフォーミングを行うときには、スペーサとなる部分のフォーミングを同時に行わせることができる。
【0024】
さらに本発明は、前述のいずれかに記載の光素子の製造方法によって、パッケージの表面に光学的な突出部を有する光素子がリードフレームに複数個並べて形成されていることを特徴とする光素子多連ワークである。
【0025】
本発明に従えば、光素子多連ワークの状態で、複数の光素子がリードフレームに複数個並べて形成される。各光素子のパッケージには突出する光学部分を有していても、光素子間にはスペーサが形成され、光素子多連ワークを積層して搬送などを行う場合でも、光学部分が他の部分と接触しないように保護するので、搬送時に、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができる。スペーサは、光素子をリードフレームから切離す際に、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に形成されるので、最終的には光素子とは分離し、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態として、光素子21を製造する工程間で搬送するワークの状態での概略的な外観構成を示す。本実施形態の光素子21は、リードフレーム22に複数並べて形成されるパッケージ23の一部に、レンズ24などの光学部分が突出する。複数の光素子21がリードフレーム22に並んで形成されるワーク25は、パッケージ23間の領域に、スペーサ26を有する。スペーサ26は、ワーク25を積重ねるときに、上下のリードフレーム22間の間隔Hを、レンズ4の先端を含むパッケージ23の幅hよりも大きくしておく。下側のワーク25のレンズ24の表面と、上側のワーク25のパッケージ23の底面との間には、H−hの隙間が生じ、レンズ24の接触を防ぐことができる。
【0027】
図2は、光素子21自身の構成を示す。図2(a)は正面視、図2(b)は平面視、図2(c)は右側面視している状態をそれぞれ示す。光素子21自身は、図9に示すような従来の光素子1と基本的に同等の構成を有する。パッケージ23は、光素子21が発光したり受光したりする波長領域で透光性を有する合成樹脂材料、たとえばエポキシ樹脂材料で形成される。図1のリードフレーム22は、銅合金などの金属材料で形成され、部分的に切離されてリード27となり、光素子21の外部接続端子となる。リード27でパッケージ23寄りの部分には、タイバーをカットした残存部であるタイバーカット部27aが残る。少なくとも1つのリード27の先端には、ダイボンド用のダイパッド部27bが設けられる。他のリード27の先端には、ワイヤボンド線30を接続するためのボンディングパッド部27cが設けられる。光素子21内には、チップ抵抗28a、チップコンデンサ28bおよび光半導体チップ29などが封止される。光半導体チップ29は、ダイパッド部27aにダイボンドされる。チップ抵抗28aやチップコンデンサ28bは、必ずしも設けられるとは限らないけれども、設けられる場合は、リード27間に表面実装法で接合される。また、チップ抵抗28aやチップコンデンサ28b以外に、他の半導体チップなどを装着することもできる。
【0028】
図3は、図2に示すような光素子21を製造する全体的な製造工程を示す。ただし、図11と同様に、光半導体チップ29自身の製造工程や、リードフレーム22を加工する工程は省略する。ステップb1では、多連のリードフレーム22のダイパッド部27bに、複数の光半導体チップ29の裏面側を接合するダイボンドを行う。接合は、接着剤やろう材で行う。図2のチップ抵抗28aやチップコンデンサ28bを接合する場合は、ダイボンドと同時、あるいは前後に行うことができる。次にステップb2で、ダイボンドされた各光半導体チップ29とリードフレーム22のボンディングバッド部27cとのワイヤボンドを行い、光半導体チップ29に対する電気的接続を完了させる。ステップb3では、光半導体チップ29を樹脂封止するために、合成樹脂材料を導入してパッケージ23を形成する樹脂モールドを行う。このとき、同時に保護手段となるスペーサ26を形成する。
【0029】
図3のステップb4では、余分な樹脂部分をカットするレジンカットを行う。ステップb5では、余分なリードフレーム22の部分をカットするタイバーカットを行う。図2では、タイバーが一部残ってタイバーカット部27aとなっているけれども、完全に除去する場合もある。ステップb6では、リード27の先端などをリードフレーム22から切離す単品カットを行い、多連のワーク25を個々の光素子21に分割する。ステップb7では、個々の光素子21を、収納用のスリーブなどに整列梱包する。
【0030】
図4は、ワーク25の構成をより詳細に示す。図4(a)は正面視、図4(b)は平面視してそれぞれ示す。光素子21は、リードフレーム22で図2に示すダイパッド部27bやボンディングパッド部27cが設けられている部分に、形成される。各光素子21のパッケージ23を形成する合成樹脂材料をモールドするために、流動する合成樹脂材料の通路としてランナ36aが残る。ランナ36aからパッケージ23に合成樹脂材料を注入する部分には、ゲート37が設けられる。本実施形態では、スペーサ26をパッケージ23と同時に形成するために、ランナ36bが設けられる。
【0031】
合成樹脂材料は、成形機の金型でリードフレーム22を挟み、金型に形成されているランナ36a,36b、ゲート37およびパッケージ23などの形状に対応するキャビティを充填するように供給される。金型をリードフレーム22から分離することによって、ランナ36a,36b、ゲート37およびパッケージ23などが合成樹脂材料で形成される。リードフレーム22には、位置決め等のために、孔38a,38bが設けられている。光素子21のパッケージ23は、光半導体チップ29やワイヤボンド線30、ならびにチップ抵抗28aやチップコンデンサ28bを樹脂封止している。なお、斜線を施して示す切断部39は、図3のステップb5でのタイバーカットとステップb6での単品カットとで切断される部分を示す。
【0032】
図5は、本発明の実施の他の形態として、ワーク45の構成を示す。図5(a)は正面視、図5(b)は平面視してそれぞれ示す。本実施形態で図1の実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。また、パッケージやスペーサ、リードフレームなどの材料も、図1の実施形態と同様である。
【0033】
本実施形態で光素子21を多連の状態で形成するリードフレーム42には、その表裏両面を挟むように、表面側部46aおよび裏面側部46bからなるスペーサ46を形成する。ランナ36bから供給される合成樹脂材料をリードフレーム42の裏面側にも回すために、角孔47が設けられる。このように表面側部46aと裏面側部46bとでリードフレーム42を挟み込み、スペーサ46でリードフレーム42をかませることによって、レンズ保護手段となるスペーサ46が容易に外れなくなる。
【0034】
なお、図1の実施形態では、スペーサ26がリードフレーム22の片面にのみ接合しているけれども、リードフレーム22となる金属材料には、ミクロな凹凸が存在し、スペーサ26となる合成樹脂材料が入り込んで、いわゆるアンカー効果で強固に接合することが期待される。このようなアンカー効果は、金属を合成樹脂材料の接着剤で接着する際に利用され、実用性があることは周知である。したがって、図1の実施形態のスペーサ26でも充分な接合強度を有しているけれども、図5の実施形態ではさらに確実にスペーサ46をリードフレーム42に接合することができる。
【0035】
また、図1および図5の実施形態では、パッケージ23とスペーサ26,46とを同一の合成樹脂材料で同時に形成しているけれども、たとえばセラミック製のパッケージの一部にレンズなどの光学部品を装着し、リードフレームに保護手段となるスペーサを合成樹脂材料で形成するようにしてもよい。
【0036】
図6および図7は、本発明の実施のさらに他の形態として、ワーク55の構成を示す。図6および図7で、(a)は正面視、(b)は平面視してそれぞれ示す。本実施形態で図1の実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。また、パッケージやリードフレームなどの材料も、図1の実施形態と同様である。
【0037】
本実施形態で光素子21を多連の状態で形成するリードフレーム52には、そ一部を折曲げてスペーサ56を形成する。まず図6に示すように、折曲げ部56aの周囲にU字状孔56bを打抜いておく。図7に示すように、折曲げ部56aをパッケージ23のレンズ24が存在する表面側に折曲げて、スペーサ56を形成することができる。
【0038】
図8は、図6および図7に示すようなワーク55の状態を経て、光素子21を製造する全体的な製造工程を示す。ステップc1およびステップc2は、図3のステップb1およびステップb2とそれぞれ同等である。ステップc3では、パッケージ23のモールドのみを行う。ステップc4のレジンカットは、図3のステップb4と同等である。ステップc5では、スペーサ56の折曲げ部56aを折曲げるリードフォーミングを行う。図2に示すリード27を折曲げるリードフォーミングを行う場合は、同時に行うようにすればよい。以下ステップc6、ステップc7およびステップc8の各ステップは、図3のステップb5、ステップb6およびステップb7の各ステップとそれぞれ同等に行う。
【0039】
本実施形態では、レンズ保護手段となるスペーサ56を、樹脂成形によって形成しなくても、成型前のリードフレーム52自身を、フォーミングして形成することができる。すなわち、光素子21間の領域でリードフレーム52の一部をフォーミングすることによってスペーサ56を設けることができる。
【0040】
以上で説明した実施の各形態で、スペーサ26,46,56の高さは、ワーク25,45,55を積重ねた場合に、他のワーク25,45,55の裏面が接触してレンズ24に接触しないように大きくする。そうすれば、ワーク25,45,55を積重ねた場合においても、光素子21のレンズ24に他のワーク25,45,55の裏面が接触し、レンズ面を損傷することはない。したがって、工程間のワーク搬送時に光素子21のレンズ24を傷つけることなく、ワーク25,45,55を積重ねた場合においても、光素子21のレンズ24に他のワーク25,45,55を積重ねて搬送することができる。
【0041】
なお、光素子21のパッケージ23からレンズ24が突出して形成される場合について説明しているけれども、レンズなどの光学部品は外部に設け、単に光の通路となる透明窓などが設けられる場合でも本発明を同様に適用することができる。他の部分と接触して、透明窓の表面が損傷を受ければ、通過する光を散乱させることなどで、光学的な効果を損うことは同様であり、スペーサによって接触を防ぐことによって、良好な光学特性を維持することができる。
【0042】
さらに、光素子21は、ワーク25,45,55の状態で販売される場合もある。流通過程での搬送の際にも、スペーサ26,46,56によって、レンズ24の損傷を防ぐことができるので、梱包をコンパクトかつ低コストで行うことができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、光学素子を、リードフレームに複数個並べて同時に形成する際に、光素子をリードフレームから切離す際には光素子から切離されるリードフレーム上の領域にスペーサを形成し、光学的な突出部を保護することができる。スペーサは、最終的には光素子とは分離するので、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。リードフレームに複数の光素子が形成されている光素子多連ワークの状態での搬送時に、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができる。
【0044】
また本発明によれば、光素子から突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料で効率良く形成することができる。
【0045】
また本発明によれば、光素子から突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、パッケージの成型と同一工程で形成するので、スペーサを同時に効率良く形成することができる。
【0046】
また本発明によれば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、リードフレームの一部を表裏両面から挟む部分を有するように形成するので、リードフレームから外れにくくすることができる。
【0047】
また本発明によれば、リードフレームの一部を屈曲させて、光素子多連ワークの状態で積重ねるときにスペーサとしてリードフレーム間の間隔を保ち、パッケージから突出する光学部分が接触して損傷を受けるのを防ぐ保護手段とすることができる。
【0048】
さらに本発明によれば、複数の光素子がリードフレームに複数個並べて形成される光素子多連ワークの状態で、光素子間にはスペーサが形成され、積層して搬送などを行う場合でも、光学部分が他の部分と接触しないように保護することができる。光素子多連ワークの搬送時には、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができ、スペーサは、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に形成されるので、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態として、光素子21を製造する工程間で搬送するワーク25の状態での概略的な外観構成を示す正面図である。
【図2】図1の光素子21の構成を示す正面図、平面図および右側面図である。
【図3】図2の光素子21の全体的な製造工程図である。
【図4】図1のワーク25の正面図および平面図である。
【図5】本発明の実施の他の形態であるワーク45の正面図および平面図である。
【図6】本発明の実施のさらに他の形態であるワーク55の正面図および平面図である。
【図7】図6のワーク55で、リードフレーム52の一部を折曲げてスペーサ56を形成している状態を示す正面図および平面図である。
【図8】図6および図7のワーク55の状態を経て光素子21を製造する全体的な製造工程図である。
【図9】従来からの光素子1を製造する工程間で搬送するワーク5の状態での概略的な外観構成を示す正面図である。
【図10】図9のワーク5の正面図および平面図である。
【図11】図9の光素子1の全体的な製造工程図である。
【図12】従来からの光素子11を製造する工程間で搬送するワーク15の状態での概略的な外観構成を示す正面図である。
【符号の説明】
21 光素子
22,42,52 リードフレーム
23 パッケージ
24 レンズ
25,45,55 ワーク
26,46,56 スペーサ
27 リード
29 光半導体チップ
46a 表面側部
46b 裏面側部
47 角孔
56a 折曲げ部
56b U字状孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、光半導体チップ等を収納するパッケージに、レンズなどの光学的な突出部を有する光素子の製造方法および光素子多連ワークに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、発光や受光の一方または両方の機能を有する半導体チップを収納するパッケージには、レンズなどの光学的な機能が含まれ、レンズなどの部分はパッケージの外部に突出している。このようなパッケージを有する光素子は、製造工程の途中で、リードフレームに複数の光素子が並べて形成されている多連ワークの形態をとる。
【0003】
図9は、従来からの光素子多連ワークの概略的な構成を簡略化して示す。複数の光素子1は、リードフレーム2に複数個同時に形成される。各光素子1は、透明な合成樹脂を成形して形成されるパッケージ3に、レンズ4を備える。レンズ4の表面は、パッケージ3の表面から外部に突出する。光素子1の製造工程では、一定の長さのリードフレーム2に、一定数の光素子1を同時に形成し、最終的に個々の光素子1をリードフレーム2から切離すまでは、その複数個の光素子1をワーク5として取扱い、同一の工程を施し、生産性の向上が図られている。中間の工程では、ワーク5を上下に積重ねることも必要となる。
【0004】
図10は、ワーク5の構成をより詳細に示す。図10(a)は正面視、図10(b)は平面視してそれぞれ示す。光素子1は、リードフレーム2でダイパッドやボンディングパッドが設けられている部分に、形成される。各光素子1のパッケージ3を形成する合成樹脂材料をモールドするために、流動する合成樹脂材料の通路としてランナ6が残る。ランナ6からパッケージ3に合成樹脂材料を注入する部分には、ゲート7が設けられる。合成樹脂材料は、成形機の金型でリードフレームを挟み、金型に形成されているランナ6、ゲート7およびパッケージ3などの形状に対応するキャビティを充填するように供給される。金型をリードフレーム2から分離することによって、ランナ6、ゲート7およびパッケージ3などが合成樹脂材料で形成される。リードフレーム2には、位置決め等のために、孔8a,8bが設けられている。光素子1のパッケージ3は、光半導体チップ9やワイヤボンド線10を樹脂封止している。
【0005】
図11は、光素子1の全体的な製造工程を示す。ただし、光半導体チップ9自身の製造工程や、リードフレーム2を図10(b)に示すような形状に加工する工程は省略する。ステップa1では、多連のリードフレーム2の所定箇所に、複数の光半導体チップ9を接合するダイボンドを行う。次にステップa2で、ダイボンドされた各光半導体チップ9とリードフレーム2とのワイヤボンドを行い、光半導体チップ9に対する電気的接続を完了させる。ステップa3では、光半導体チップ9を樹脂封止するために、ランナ6およびゲート7を介して合成樹脂材料を導入してパッケージ3を形成する樹脂モールドを行う。この状態が図10に示すワーク5となる。
【0006】
図11のステップa4では、ランナ6やゲート7などの余分な樹脂部分をカットするレジンカットを行う。ステップa5では、余分なリードフレーム2の部分をカットするタイバーカットを行う。最終的な光素子1の外部端子となる部分は、製造工程の途中まではタイバーと呼ばれる部分で連結されて機械的強度を維持し、電気的には短絡している状態にある。タイバーカットでは、この部分を切断し、外部端子部分を分離する。ステップa6では、外部端子部分の先端などをリードフレーム2から切離す単品カットを行い、多連のワークを個々の光素子1に分割する。ステップa7では、個々の光素子1を、収納用のスリーブなどに整列梱包する。
【0007】
このように、最終の光素子1を製造するまでには複数の工程が必要であり、その工程間では、どうしてもワーク5の搬送作業が伴う。その際、図9に示すように、モールド後の搬送で、ワーク5を積重ねると、下のワーク5のレンズ4の表面が上のワーク5の裏面と接触することによって、損傷を受けるおそれがある。レンズ4の表面が損傷を受けると、レンズ4の光学的特性を損ね、光学的な効果が損われ、光素子1としての性能低下を招く。
【0008】
このような性能低下を防ぐためには、化粧板について表面傷防止を図るように(たとえば、特許文献1参照)、レンズ4が直接接触しないように保護する必要がある。レンズ4の接触防止には、ワーク5を間隔をあけて収納するマガジンなどを用いて搬送することが採用される。ただし、搬送用のマガジンが必要となり、またワーク5をマガジンに収納するという作業が必要になる。
【0009】
図12は、光素子11として、パッケージ13自身に、レンズ4を保護する部分を設けているワーク15の例を示す。このワーク15では、レンズ保護手段として、パッケージ13でレンズ4の周囲にスペーサ16を形成する。レンズ保護手段が光素子11自身に設けられているために、ワーク15の搬送時にワーク15を積重ねても、レンズ4の表面が他のワーク15の裏面に接触することがなくなる。このため、搬送時にマガジンなどを使用する必要はなく、マガジンが不要となるばかりか、マガジンに収納するという作業も不要となり、光素子製造の作業性は向上する。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−17775号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図9〜図11に示すように、光素子1自身にレンズ4の保護手段を設けない場合は、製造工程内での搬送時にレンズ4が損傷し、光学的性能が低下するおそれがある。損傷を防ぎたい場合は、レンズ4の接触を防ぐために、マガジンなどの特別な搬送用の道具が必要となる。またマガジンなどにワーク5を収納するという作業が新たに発生する。
【0012】
図12に示すように、光素子11自身にレンズ保護手段を設けると、光素子11のパッケージ13が大きくなってしまう。
【0013】
本発明の目的は、光素子のパッケージを大型化することなく、パッケージから突出する光学部分が製造工程で損傷を受けるのを容易に防ぐことができる光素子の製造方法および光素子多連ワークを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、パッケージの表面に光学的な突出部を有する光素子を、リードフレームに複数個並べて同時に形成する光素子の製造方法であって、
光素子をリードフレームから切離す際に、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に、リードフレームの表面から突出するスペーサを、光素子付のリードフレームを積層しても、スペーサによってパッケージの光学的な突出部が他の部分に接触するのを防ぐように設けることを特徴とする光素子の製造方法である。
【0015】
本発明に従えば、製造する光素子は、パッケージの表面にレンズなどの光学的な突出部を有する。そのような光学素子を、リードフレームに複数個並べて同時に形成する際に、光素子間にスペーサを形成しておく。スペーサは、光素子をリードフレームから切離す際に、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に形成されるので、最終的には光素子とは分離し、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。スペーサは、光素子付のリードフレームを積層しても、パッケージの光学的な突出部が他の部分に接触するのを防ぐように設けるので、レンズなどの光学的な突出部に対して外部との接触による損傷から保護する保護手段として機能し、リードフレームに複数の光素子が形成されている光素子多連ワークの状態での搬送時に、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができる。
【0016】
また本発明で、前記スペーサは、合成樹脂材料を成形して形成することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料を成形して形成するので、複数箇所にスペーサを同時に効率良く形成することができる。
【0018】
また本発明で、前記パッケージは、合成樹脂材料を成型して形成し、
前記スペーサは、パッケージと同一工程で形成することを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料でパッケージを成型する際に、同一工程で形成するので、複数箇所にスペーサを同時に効率良く形成することができる。
【0020】
また本発明で、前記スペーサは、前記リードフレームの一部を表裏両面から挟む部分を有するように形成することを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料を成形して形成し、リードフレームの一部を表裏両面から挟む部分を有するように形成するので、レンズ保護手段として機能するスペーサがリードフレームから外れにくくすることができる。
【0022】
また本発明で、前記スペーサは、前記リードフレームの一部を屈曲させて形成することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、リードフレームの一部を屈曲させて、光素子多連ワークの状態で積重ねるとき、スペーサとしてリードフレーム間の間隔を保ち、パッケージから突出する光学部分が接触して損傷を受けるのを防ぐ保護手段とすることができる。光素子としてリードフォーミングを行うときには、スペーサとなる部分のフォーミングを同時に行わせることができる。
【0024】
さらに本発明は、前述のいずれかに記載の光素子の製造方法によって、パッケージの表面に光学的な突出部を有する光素子がリードフレームに複数個並べて形成されていることを特徴とする光素子多連ワークである。
【0025】
本発明に従えば、光素子多連ワークの状態で、複数の光素子がリードフレームに複数個並べて形成される。各光素子のパッケージには突出する光学部分を有していても、光素子間にはスペーサが形成され、光素子多連ワークを積層して搬送などを行う場合でも、光学部分が他の部分と接触しないように保護するので、搬送時に、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができる。スペーサは、光素子をリードフレームから切離す際に、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に形成されるので、最終的には光素子とは分離し、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態として、光素子21を製造する工程間で搬送するワークの状態での概略的な外観構成を示す。本実施形態の光素子21は、リードフレーム22に複数並べて形成されるパッケージ23の一部に、レンズ24などの光学部分が突出する。複数の光素子21がリードフレーム22に並んで形成されるワーク25は、パッケージ23間の領域に、スペーサ26を有する。スペーサ26は、ワーク25を積重ねるときに、上下のリードフレーム22間の間隔Hを、レンズ4の先端を含むパッケージ23の幅hよりも大きくしておく。下側のワーク25のレンズ24の表面と、上側のワーク25のパッケージ23の底面との間には、H−hの隙間が生じ、レンズ24の接触を防ぐことができる。
【0027】
図2は、光素子21自身の構成を示す。図2(a)は正面視、図2(b)は平面視、図2(c)は右側面視している状態をそれぞれ示す。光素子21自身は、図9に示すような従来の光素子1と基本的に同等の構成を有する。パッケージ23は、光素子21が発光したり受光したりする波長領域で透光性を有する合成樹脂材料、たとえばエポキシ樹脂材料で形成される。図1のリードフレーム22は、銅合金などの金属材料で形成され、部分的に切離されてリード27となり、光素子21の外部接続端子となる。リード27でパッケージ23寄りの部分には、タイバーをカットした残存部であるタイバーカット部27aが残る。少なくとも1つのリード27の先端には、ダイボンド用のダイパッド部27bが設けられる。他のリード27の先端には、ワイヤボンド線30を接続するためのボンディングパッド部27cが設けられる。光素子21内には、チップ抵抗28a、チップコンデンサ28bおよび光半導体チップ29などが封止される。光半導体チップ29は、ダイパッド部27aにダイボンドされる。チップ抵抗28aやチップコンデンサ28bは、必ずしも設けられるとは限らないけれども、設けられる場合は、リード27間に表面実装法で接合される。また、チップ抵抗28aやチップコンデンサ28b以外に、他の半導体チップなどを装着することもできる。
【0028】
図3は、図2に示すような光素子21を製造する全体的な製造工程を示す。ただし、図11と同様に、光半導体チップ29自身の製造工程や、リードフレーム22を加工する工程は省略する。ステップb1では、多連のリードフレーム22のダイパッド部27bに、複数の光半導体チップ29の裏面側を接合するダイボンドを行う。接合は、接着剤やろう材で行う。図2のチップ抵抗28aやチップコンデンサ28bを接合する場合は、ダイボンドと同時、あるいは前後に行うことができる。次にステップb2で、ダイボンドされた各光半導体チップ29とリードフレーム22のボンディングバッド部27cとのワイヤボンドを行い、光半導体チップ29に対する電気的接続を完了させる。ステップb3では、光半導体チップ29を樹脂封止するために、合成樹脂材料を導入してパッケージ23を形成する樹脂モールドを行う。このとき、同時に保護手段となるスペーサ26を形成する。
【0029】
図3のステップb4では、余分な樹脂部分をカットするレジンカットを行う。ステップb5では、余分なリードフレーム22の部分をカットするタイバーカットを行う。図2では、タイバーが一部残ってタイバーカット部27aとなっているけれども、完全に除去する場合もある。ステップb6では、リード27の先端などをリードフレーム22から切離す単品カットを行い、多連のワーク25を個々の光素子21に分割する。ステップb7では、個々の光素子21を、収納用のスリーブなどに整列梱包する。
【0030】
図4は、ワーク25の構成をより詳細に示す。図4(a)は正面視、図4(b)は平面視してそれぞれ示す。光素子21は、リードフレーム22で図2に示すダイパッド部27bやボンディングパッド部27cが設けられている部分に、形成される。各光素子21のパッケージ23を形成する合成樹脂材料をモールドするために、流動する合成樹脂材料の通路としてランナ36aが残る。ランナ36aからパッケージ23に合成樹脂材料を注入する部分には、ゲート37が設けられる。本実施形態では、スペーサ26をパッケージ23と同時に形成するために、ランナ36bが設けられる。
【0031】
合成樹脂材料は、成形機の金型でリードフレーム22を挟み、金型に形成されているランナ36a,36b、ゲート37およびパッケージ23などの形状に対応するキャビティを充填するように供給される。金型をリードフレーム22から分離することによって、ランナ36a,36b、ゲート37およびパッケージ23などが合成樹脂材料で形成される。リードフレーム22には、位置決め等のために、孔38a,38bが設けられている。光素子21のパッケージ23は、光半導体チップ29やワイヤボンド線30、ならびにチップ抵抗28aやチップコンデンサ28bを樹脂封止している。なお、斜線を施して示す切断部39は、図3のステップb5でのタイバーカットとステップb6での単品カットとで切断される部分を示す。
【0032】
図5は、本発明の実施の他の形態として、ワーク45の構成を示す。図5(a)は正面視、図5(b)は平面視してそれぞれ示す。本実施形態で図1の実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。また、パッケージやスペーサ、リードフレームなどの材料も、図1の実施形態と同様である。
【0033】
本実施形態で光素子21を多連の状態で形成するリードフレーム42には、その表裏両面を挟むように、表面側部46aおよび裏面側部46bからなるスペーサ46を形成する。ランナ36bから供給される合成樹脂材料をリードフレーム42の裏面側にも回すために、角孔47が設けられる。このように表面側部46aと裏面側部46bとでリードフレーム42を挟み込み、スペーサ46でリードフレーム42をかませることによって、レンズ保護手段となるスペーサ46が容易に外れなくなる。
【0034】
なお、図1の実施形態では、スペーサ26がリードフレーム22の片面にのみ接合しているけれども、リードフレーム22となる金属材料には、ミクロな凹凸が存在し、スペーサ26となる合成樹脂材料が入り込んで、いわゆるアンカー効果で強固に接合することが期待される。このようなアンカー効果は、金属を合成樹脂材料の接着剤で接着する際に利用され、実用性があることは周知である。したがって、図1の実施形態のスペーサ26でも充分な接合強度を有しているけれども、図5の実施形態ではさらに確実にスペーサ46をリードフレーム42に接合することができる。
【0035】
また、図1および図5の実施形態では、パッケージ23とスペーサ26,46とを同一の合成樹脂材料で同時に形成しているけれども、たとえばセラミック製のパッケージの一部にレンズなどの光学部品を装着し、リードフレームに保護手段となるスペーサを合成樹脂材料で形成するようにしてもよい。
【0036】
図6および図7は、本発明の実施のさらに他の形態として、ワーク55の構成を示す。図6および図7で、(a)は正面視、(b)は平面視してそれぞれ示す。本実施形態で図1の実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。また、パッケージやリードフレームなどの材料も、図1の実施形態と同様である。
【0037】
本実施形態で光素子21を多連の状態で形成するリードフレーム52には、そ一部を折曲げてスペーサ56を形成する。まず図6に示すように、折曲げ部56aの周囲にU字状孔56bを打抜いておく。図7に示すように、折曲げ部56aをパッケージ23のレンズ24が存在する表面側に折曲げて、スペーサ56を形成することができる。
【0038】
図8は、図6および図7に示すようなワーク55の状態を経て、光素子21を製造する全体的な製造工程を示す。ステップc1およびステップc2は、図3のステップb1およびステップb2とそれぞれ同等である。ステップc3では、パッケージ23のモールドのみを行う。ステップc4のレジンカットは、図3のステップb4と同等である。ステップc5では、スペーサ56の折曲げ部56aを折曲げるリードフォーミングを行う。図2に示すリード27を折曲げるリードフォーミングを行う場合は、同時に行うようにすればよい。以下ステップc6、ステップc7およびステップc8の各ステップは、図3のステップb5、ステップb6およびステップb7の各ステップとそれぞれ同等に行う。
【0039】
本実施形態では、レンズ保護手段となるスペーサ56を、樹脂成形によって形成しなくても、成型前のリードフレーム52自身を、フォーミングして形成することができる。すなわち、光素子21間の領域でリードフレーム52の一部をフォーミングすることによってスペーサ56を設けることができる。
【0040】
以上で説明した実施の各形態で、スペーサ26,46,56の高さは、ワーク25,45,55を積重ねた場合に、他のワーク25,45,55の裏面が接触してレンズ24に接触しないように大きくする。そうすれば、ワーク25,45,55を積重ねた場合においても、光素子21のレンズ24に他のワーク25,45,55の裏面が接触し、レンズ面を損傷することはない。したがって、工程間のワーク搬送時に光素子21のレンズ24を傷つけることなく、ワーク25,45,55を積重ねた場合においても、光素子21のレンズ24に他のワーク25,45,55を積重ねて搬送することができる。
【0041】
なお、光素子21のパッケージ23からレンズ24が突出して形成される場合について説明しているけれども、レンズなどの光学部品は外部に設け、単に光の通路となる透明窓などが設けられる場合でも本発明を同様に適用することができる。他の部分と接触して、透明窓の表面が損傷を受ければ、通過する光を散乱させることなどで、光学的な効果を損うことは同様であり、スペーサによって接触を防ぐことによって、良好な光学特性を維持することができる。
【0042】
さらに、光素子21は、ワーク25,45,55の状態で販売される場合もある。流通過程での搬送の際にも、スペーサ26,46,56によって、レンズ24の損傷を防ぐことができるので、梱包をコンパクトかつ低コストで行うことができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、光学素子を、リードフレームに複数個並べて同時に形成する際に、光素子をリードフレームから切離す際には光素子から切離されるリードフレーム上の領域にスペーサを形成し、光学的な突出部を保護することができる。スペーサは、最終的には光素子とは分離するので、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。リードフレームに複数の光素子が形成されている光素子多連ワークの状態での搬送時に、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができる。
【0044】
また本発明によれば、光素子から突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、合成樹脂材料で効率良く形成することができる。
【0045】
また本発明によれば、光素子から突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、パッケージの成型と同一工程で形成するので、スペーサを同時に効率良く形成することができる。
【0046】
また本発明によれば、光素子多連ワークでパッケージから突出する光学部分の損傷を防ぐスペーサは、リードフレームの一部を表裏両面から挟む部分を有するように形成するので、リードフレームから外れにくくすることができる。
【0047】
また本発明によれば、リードフレームの一部を屈曲させて、光素子多連ワークの状態で積重ねるときにスペーサとしてリードフレーム間の間隔を保ち、パッケージから突出する光学部分が接触して損傷を受けるのを防ぐ保護手段とすることができる。
【0048】
さらに本発明によれば、複数の光素子がリードフレームに複数個並べて形成される光素子多連ワークの状態で、光素子間にはスペーサが形成され、積層して搬送などを行う場合でも、光学部分が他の部分と接触しないように保護することができる。光素子多連ワークの搬送時には、マガジンなどに収納しなくても光学的な突出部の損傷を容易に防ぐことができ、スペーサは、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に形成されるので、光素子のパッケージを大型化することなく、突出部の損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態として、光素子21を製造する工程間で搬送するワーク25の状態での概略的な外観構成を示す正面図である。
【図2】図1の光素子21の構成を示す正面図、平面図および右側面図である。
【図3】図2の光素子21の全体的な製造工程図である。
【図4】図1のワーク25の正面図および平面図である。
【図5】本発明の実施の他の形態であるワーク45の正面図および平面図である。
【図6】本発明の実施のさらに他の形態であるワーク55の正面図および平面図である。
【図7】図6のワーク55で、リードフレーム52の一部を折曲げてスペーサ56を形成している状態を示す正面図および平面図である。
【図8】図6および図7のワーク55の状態を経て光素子21を製造する全体的な製造工程図である。
【図9】従来からの光素子1を製造する工程間で搬送するワーク5の状態での概略的な外観構成を示す正面図である。
【図10】図9のワーク5の正面図および平面図である。
【図11】図9の光素子1の全体的な製造工程図である。
【図12】従来からの光素子11を製造する工程間で搬送するワーク15の状態での概略的な外観構成を示す正面図である。
【符号の説明】
21 光素子
22,42,52 リードフレーム
23 パッケージ
24 レンズ
25,45,55 ワーク
26,46,56 スペーサ
27 リード
29 光半導体チップ
46a 表面側部
46b 裏面側部
47 角孔
56a 折曲げ部
56b U字状孔
Claims (6)
- パッケージの表面に光学的な突出部を有する光素子を、リードフレームに複数個並べて同時に形成する光素子の製造方法であって、
光素子をリードフレームから切離す際に、光素子から切離されるリードフレーム上の領域に、リードフレームの表面から突出するスペーサを、光素子付のリードフレームを積層しても、スペーサによってパッケージの光学的な突出部が他の部分に接触するのを防ぐように設けることを特徴とする光素子の製造方法。 - 前記スペーサは、合成樹脂材料を成形して形成することを特徴とする請求項1記載の光素子の製造方法。
- 前記パッケージは、合成樹脂材料を成型して形成し、
前記スペーサは、パッケージと同一工程で形成することを特徴とする請求項2記載の光素子の製造方法。 - 前記スペーサは、前記リードフレームの一部を表裏両面から挟む部分を有するように形成することを特徴とする請求項2または3記載の光素子の製造方法。
- 前記スペーサは、前記リードフレームの一部を屈曲させて形成することを特徴とする請求項1記載の光素子の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の光素子の製造方法によって、パッケージの表面に光学的な突出部を有する光素子がリードフレームに複数個並べて形成されていることを特徴とする光素子多連ワーク。
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