JP2004235619A - 半導体基板用洗浄液 - Google Patents

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Abstract

【課題】
CMPプロセス後の半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去性に優れ
た洗浄液を提供する。
【解決手段】
[1]一般式(1)
CH3−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中のl、m、及びnは、それぞれ独立に、正数を表わし、Xは、水素原子を
表わすか、炭化水素基を表わす)
及び
一般式(2)、
CH3−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X (2)
(式中のa、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。Xは、水素原子を表わすか、炭化水素基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤のうちの少なくとも一種と、キレート剤と、キレート促進剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液。
[2]さらに、金属の防食剤を含有してなる[1]記載の洗浄液。
【選択図】 なし


Description

本発明は、半導体基板用洗浄液に関する。
近年、半導体デバイスにおいては、Cu配線が導入され、そのCu配線形成のために化学的機械研磨プロセス(CMPプロセス)が採用されるようになってきている。
このCMPプロセスとは、あらかじめ平坦化したカーボン含有SiO2(SiOC)等の低誘電率の絶縁膜に溝や接続孔を形成した後、メッキ法等でCuを成膜して溝や接続孔を埋め込み、特殊な砥粒と添加剤等を含むスラリーによって研磨することで溝や接続孔以外のCuを除去して表面の平坦化と配線や接続孔を形成するものである。
CMPプロセス後の半導体基板上には、研磨スラリー中の砥粒や研磨屑といった微少な粒子状異物や、金属不純物等のイオン状異物が多量に付着しているため、粒子状異物やイオン状異物を同時に除去できる洗浄液の開発が望まれている。
こうした洗浄液としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのフェニレン基を有する非イオン性界面活性剤、アミノ酢酸又はキナルジン酸のような金属と錯体を形成する化合物と、アルカリ成分とを含有してなる洗浄液が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、該洗浄液は、SiOCのような疎水性の低誘電率の絶縁膜を用いた場合、絶縁膜との濡れ性が悪く、CMPプロセス後の半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去が難しいという問題があった。
特開2002−270566
本発明の目的は、CMPプロセス後の半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去性に優れた洗浄液を提供することにある。
本発明者らは、上記したような問題を解決し得る洗浄液を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、下記式(1)及び(2)で示されるフェニレン基を有しない非イオン界面活性剤のうち少なくとも一種と、キレート剤と、キレート促進剤とを含有してなる洗浄液が、半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一般式(1)
CH3−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中のl、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭化水素基を表わす)
及び/又は一般式(2)、
CH3−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X (2)
(式中のa、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。Xは、水素原子を表わすか、炭化水素基を表わす)
で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液を提供するものである。
本発明によれば、CMPプロセス後の半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去性に優れた洗浄液を提供することが可能となる。
本発明の洗浄液に含有される界面活性剤としては、一般式(1)
CH3−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中のl、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭化水素基を表わす)
及び一般式(2)
CH3−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X (2)
(式中のa、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。Xは、水素原子を表わすか、炭化水素基を表わす)
で示される非イオン界面活性剤が挙げられる。
一般式(1)または(2)において、l及びaは正の数を表わし、8〜18であることが好ましく、8〜11であることがより好ましく、9〜11であることがさらに好ましい。
l及びaが8未満または18を超えると、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなり、粒子状異物の除去性が低下する傾向があり、特に18を超えると、親油基としての作用が強くなるために水溶液に溶解しにくくなる傾向がある。
また、Xは水素原子または炭化水素基であり、炭化水素基としてはメチル基、エチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、mは正の数を表わし、2または3であり、2であることがより好ましい。
nは正の数を表わし、4〜20であることが好ましく、5〜10であることがより好ましい。
nが4未満では、水溶液への溶解性が悪くなる傾向があり、20を超えると、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
一般式(2)において、b及びdは正の数を表し、bは通常2である。
また、dは通常1〜20、好ましくは1〜10である。dが20を超えると低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
一般式(2)において、x及びyは正の数を表わし、xは通常3〜10、好ましくは3〜5、より好ましくは3である。xが10を超えると水に対する溶解性が悪くなる傾向がある。
また、yは、通常1〜10、好ましくは1〜5である。yが10を超えると低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
一般式(2)で示される非イオン界面活性剤は、2種のアルキレンオキサイドが重合した形態であり、その重合形態は特に限定されず、ランダム共重合、ブロック共重合等、様々な形態が有りうる。
一般式(1)及び(2)で示される非イオン界面活性剤において、親油基の出発原料は第1級アルコールであり、l及びaが9〜11であるものが好適である。親油基中の総炭素数が10〜12のものであっても、第2級アルコールを出発原料とする非イオン界面活性剤、例えば下記一般式(4)又は(5)
一般式(4)
(CH3−(CH2)4)2CH−O−(CmH2mO)n−X (4)
一般式(5)
(CH3−(CH2)4)2CH−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X
(5)
(m、n、b、d、x、y及びXは上記と同じ意味を有する。)
で示される非イオン界面活性剤は、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が向上しても、界面活性剤が表面に残留したり、粒子状異物の除去性が不十分なものとなり、満足な洗浄性能が得られにくい。
一般式(1)又は(2)で表される非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテルなどが挙げられる。
これらの中で、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテルが好ましく使用される。
非イオン界面活性剤(一般式(1)及び(2)の総和)の洗浄液中での濃度は、0.0001〜1重量%であることが好ましく、0.001〜1重量%であることがより好ましい。
0.0001重量%未満では、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向があり、1重量%を超えると、洗浄液の起泡性が激しくなり洗浄時の作業性が悪くなる傾向がある。
キレート剤は、金属を除去できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリアミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類、ホスホン酸基を有する化合物類、オキシカルボン酸類、フェノール類、複素環式化合物類、およびトロポロン類からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ここで、「類」とは、通常、当該化合物の塩や誘導体を含むことをいう。
ポリアミノカルボン酸類としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−トリ酢酸(EDTA−OH)などが挙げれる。
中でもエチレンジアミン四酢酸(EDTA)が好ましく使用される。
ポリカルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタン酸、メチルマロン酸、2−カルボキシ酪酸、これらのアンモニウム塩などが挙げられる。
中でも、シュウ酸、シュウ酸アンモニウムが好適に使用される。
ホスホン酸基を有する化合物類としては、例えば、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンジメチレンホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン酸などが挙げられる。
中でも1−ヒドロキシエチリデンジホスホン酸が好適に使用される。
オキシカルボン酸類としては、例えば、グルコン酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。
中でもクエン酸、クエン酸アンモニウムが好適に使用される。
フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、t-ブチルフェノール、メトキシフェノール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、4−メチルピロカテコール、2−メチルヒドロキノン、ピロガロール、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDHA]、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N−2酢酸[HBED]、エチレンジアミンジヒドロキシメチルフェニル酢酸[EDDHMA]などが挙げられる。
中でもカテコール、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDHA]が好適に使用される。
複素環式化合物類としては、例えば、8−キノリノール、2−メチル−8−キノリノール、キノリンジオール、1−(2−ピリジルアゾ)−2−ナフトール、2−アミノ−4,6,7−プテリジントリオール、5,7,3’4’−テトラヒドロキシフラボン[ルテオリン]、3,3’−ビス〔N,N−ビス(カルボキシメチル)アミノメチル〕フルオレセイン[カルセイン]、2,3−ヒドロキシピリジンなどが挙げられる。
中でも8−キノリノールが好適に使用される。
トロポロン類としては、例えば、トロポロン、6−イソプロピルトロポロンなどが挙げられる。
中でもトロポロンが好適に使用される。
キレート剤の洗浄液中での濃度は、0.00001〜10重量%が好ましく、0.0001〜1重量%がより好ましい。
0.00001重量%未満では、キレート剤として金属の除去性能が低下する傾向があり、10重量%を超えると、洗浄液中での溶解性が低下する傾向がある。
キレート促進剤は、半導体基板上に付着している金属不純物のキレート化をより効果的に行わせるために添加される。
キレート促進剤としては、一般的な酸性化合物やアルカリ性化合物、それらの塩等が挙げられる。酸性化合物としては例えばフッ化物またはその塩が挙げられ、アルカリ性化合物としては例えば水酸化物が挙げられる。
ここで、フッ化物又はその塩としては、例えば、フッ酸、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム等が挙げられる。
中でもフッ化アンモニウムが好適に使用される。
ここで水酸化物としては、例えば水酸基を有する化合物が挙げられ、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等の無機化合物、水酸化テトラメチルアンモニウム、コリン等の第4級アンモニウムの水酸化物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−メチルアミノエタノール、2−エチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、1−アミノ−2−プロパノール、モノプロパノールアミン、ジブタノールアミン等のアルカノールアミン類などが挙げられる。
中でも半導体基板(シリコンウエハー)表面を金属汚染させないという観点から、水酸化アンモニウムや水酸化テトラメチルアンモニウム、コリンなどの金属を含まない化合物が好適に使用される。
キレート促進剤は水酸化物とフッ化物又はその塩とを含有してなるものが好ましい。水酸化物だけ、またはフッ化物やその塩だけを含有してなるものは、その効果は十分に発揮されない傾向があり、両者を含有してなるキレート促進剤は、キレート剤による金属除去性を向上させることができるため好ましい。
洗浄液中のフッ化物又はその塩の濃度は、0.0001〜40重量%であることが好ましく、0.01〜5重量%であることがより好ましい。
0.0001重量%未満では、金属除去性が低下する傾向があり、40重量%を超えると、金属除去性が向上することがないにもかかわらず、下地の低誘電率絶縁膜の膜質が劣化する傾向がある。
洗浄液中の水酸化物の濃度は、0.0001〜30重量%であることが好ましく、0.001〜1重量%であることがより好ましい。0.0001重量%未満では、金属除去性が低下する傾向があり、30重量%を超えると、下地の低誘電率絶縁膜の膜質が劣化する傾向がある。
水酸化物とフッ化物又はその塩との濃度の関係については、水酸化物の濃度はフッ化物の濃度以下にすることが好ましい。
水酸化物の濃度がフッ化物の濃度よりも高い場合は、下地の低誘電率絶縁膜の膜質が劣化する傾向がある。
本発明の洗浄液は、半導体デバイスを製造する過程において、低誘電率絶縁膜が露出した半導体基板(ウエハー)上の粒子状異物やイオン状異物を除去することを目的とするが、Cu配線も露出している場合があるため、本発明の洗浄液中には、さらに金属の防食剤を含有することが好ましい。
金属の防食剤は、分子内に少なくとも窒素原子、酸素原子、燐原子、硫黄原子の少なくとも1つを有する有機化合物を含有してなることが好ましく、中でも分子内に少なくとも1つのアゾール基を有する化合物、具体的にはベンゾトリアゾール、トルトリアゾール、4メチルイミダゾール、5−ヒドロキシメチル−4−メチルイミダゾール、3−アミノトリアゾール等を含有してなることがより好ましい。
また、金属の防食剤は、少なくとも1つのメルカプト基を有し、該メルカプト基が結合している炭素原子と水酸基が結合している炭素原子とが隣接しており、炭素数が2以上である脂肪族アルコール系化合物を含有してなることがさらに好ましい。
金属の防食剤としては、例えば、チオグリセロール、チオグリコールなどが挙げられる。
本発明の洗浄液のpHは7〜12であることが好ましく、7以上〜9未満であることがより好ましい。pHが7未満(酸性)では、微粒子の除去性が低下する傾向があるばかりか、洗浄中にCuとバリアメタル間で電池効果による腐食が発生する傾向がある。
本発明の洗浄液は、低誘電率の絶縁膜が露出した半導体基板(ウエハー)上の粒子状異物やイオン状異物の除去性に優れている。
低誘電率の絶縁膜としては、例えば、FSG(F含有SiO2)、SiOC(カーボン含有SiO2)、SiON(N含有SiO2)のような無機系、MSQ(メチルシルセスキオキサン)、HSQ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)、MHSQ(メチル化ハイドロジェンシルセスキオキサン)等のポリオルガノシロキサン系、PAE(ポリアリールエーテル)、BCB(ジビニルシロキサン−ビス−ベンゾシクロブテン)等の芳香族系、Silk、ポーラスSilk等の有機膜系などが挙げられる。
ここで低誘電率の絶縁膜とは、比誘電率が3.0以下の値を示すものを言う。
本発明の洗浄液は、これら低誘電率絶縁膜の種類やその成膜方法には関係なく使用し得るが、特にSiOC、MSQ、PAE(ポリアリールエーテル)等の絶縁膜に対して有効であることから、これらの絶縁膜に対して使用することが好ましい。
なお、本発明の洗浄液は、単独で使用してもよいが、本発明の目的を損わない範囲で、その他の薬液と混合して使用してもよい。
その他の薬液としては、例えば、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の各種界面活性剤、分散剤、金属の防食剤、過酸化水素水などが挙げられる。
また、界面活性剤による気泡性を抑えるための消泡剤を加えてもよい。
消泡剤としては、例えば、シリコーン系、ポリエーテル系、特殊非イオン系、脂肪酸エステル系等の消泡剤、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトンなどの水溶性有機化合物などが挙げられる。
本発明の洗浄液を用いた半導体基板(シリコンウエハーなど)の洗浄方法としては、ウエハーを洗浄液に直接浸漬することによる浸漬洗浄法、浸漬洗浄法に超音波照射を併用した方法、洗浄液を基板表面に吹きかけるスプレー洗浄、洗浄液を吹きかけながらブラシにより洗浄するブラシスクラブ洗浄法、さらにそこに超音波照射を併用する方法などを挙げることができる。
また、洗浄する際に洗浄液を加熱してもよい。
次に、本発明の洗浄液を用いた洗浄例として、半導体デバイスの製造において、低誘電率の絶縁膜が露出したウエハを洗浄する場合について説明する。
まず、図1(a)のように、トランジスター等の素子を形成した半導体基板(不図示)上にシリコン酸化膜1、シリコン窒化膜2を形成した後、低誘電率絶縁膜3、低誘電率絶縁膜を保護するためのキャップ層膜(例SiO2膜)4を形成する。その後、公知のリソグラフィープロセスを利用して溝を形成した後、図1(b)のように、バリアメタル膜5及び銅膜6を成膜し、公知のCMPプロセスを用いて銅膜とバリアメタル膜を研磨することで銅配線を形成する。その後、図1(c)に示すように、研磨によって表面に付着した研磨屑や研磨剤中のスラリー成分、金属不純物等を除去する。しかしながら、CMPプロセスがウエハ面内で均一な研磨ができる場合、低誘電率絶縁膜が表面に露出することはないが、不均一な場合は、図1(c―2)のように、キャップ層の一部が研磨によって除去され、低誘電率絶縁膜が露出する場合がある。このような場合、従来の洗浄液では露出した低誘電率絶縁膜上の洗浄が困難であるが、本発明の洗浄液は適用することができる。
また、広い幅の配線では、デッシングが生じ易く、洗浄後、銅配線上にキャップ層7を形成し、更に上層の低誘電率絶縁膜8を形成した場合、図2(e)のように、Cu配線の中央部の凹部が、上層の低誘電率絶縁膜8にも反映され平坦ではなくなる。このように、低誘電率絶縁膜8が凹形になっていると、次工程のリソグラフィーで焦点が合わないという問題を生ずる可能性があるため、この低誘電率絶縁膜をCMPプロセスによって平坦化する必要がある。本発明の洗浄液はこのような低誘電率絶縁膜をCMPプロセスで研磨した後の表面上の異物を洗浄する場合にも適用できる。
本発明の洗浄液は、CMPプロセス後の半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去性に優れており、特にその表面が疎水性を示す低誘電率絶縁膜が露出している表面の洗浄に好適に適用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明が実施例により限定されるものでないことは言うまでもない。
実施例1
表1に記載の組成にしたがい、洗浄液1または洗浄液2を調整した。この洗浄液1、2を用いて、あらかじめ表面上に微粒子汚染及び金属不純物汚染させた低誘電率絶縁膜の1種であるSiOC膜を成膜したウエハーを準備し、ブラシ洗浄装置を用いて洗浄した場合の、残留微粒子数及び残留金属不純物濃度を同じく表1に示す。
なお、洗浄前のSiOC膜ウエハー上への微粒子汚染は、CuCMP用スラリー中に浸漬することで膜表面にスラリー中の砥粒粒子を汚染させた。洗浄前の汚染粒子は3000個/枚である。また、金属不純物は、実際にCuCMPによりCu膜を研磨することにより露出しているSiOC膜上に金属汚染させ、洗浄前の金属汚染量はCuで5×1012atoms/cm2であった。
Figure 2004235619

*1 lが11、mが2、nが8、Xが水素原子である一般式(1)で表される非イオン性界面活性剤
*2
aが11、bが2、dが10、xが3、y1が1、Xが水素原子である一般式2で表される界面活性剤
表1に示すように、本発明の洗浄液で洗浄することにより、SiOC膜上の微粒子及びCu不純物が、半導体デバイス製造に必要なレベルまで除去された。
実施例2、比較例1、2
実施例1と同じ方法で微粒子汚染させたSiOC膜とブラシ洗浄機を用い、表2に示す洗浄液(洗浄液中の界面活性剤の種類を変更)で洗浄して、微粒子除去性を比較した。結果を表2に示す。また、各洗浄液のSiOC膜への濡れ性を洗浄液とSiOC膜との接触角測定により比較した。
Figure 2004235619
*1 lが11、mが2、nが8、Xが水素原子である一般式(1)で表される非イオン性界面活性剤
*3 日本触媒社製 第2級高級アルコールエトキシレート
親油基炭素数12の第2級アルコールを用い、mが2、nが7、Xが水素原子である一般式(4)で対応する非イオン性界面活性剤
表2に示すように、界面活性剤を含まない比較例2ではSiOC膜との濡れ性が悪く微粒子は殆ど除去されなかった。一方、界面活性剤を加えることで濡れ性は改善できるが、比較例1の界面活性剤では微粒子除去性が悪く半導体デバイス製造には不十分なレベルであった。
実施例3、比較例3、4
表3に示す組成の洗浄液を用意し、その中にシリコン酸化膜ウエハーを2分間浸漬した。その後ウエハー表面に残留する金属付着量を分析した。なお、洗浄前のシリコン酸化膜ウエハーは、200rpmで回転するスピンコーター上で回転させ、その表面に1ppmのFe、Alを含む超純水40mlを滴下することでシリコン酸化膜表面に金属汚染をさせたものを用いた。洗浄前の金属付着量はFeが490×1010atom/cm2、Alが340×1010atom/cm2であった。
Figure 2004235619
*1 lが11、mが2、nが8、Xが水素原子である一般式(1)で表される非イオン性界面活性剤
表3の結果、洗浄液1においては良好な金属除去性能を示したが、キレート剤を含まない比較例4、キレート促進剤を含まない比較例3においては十分な金属除去性を得ることはできなかった。
実施例4〜5、比較例5〜6
表4に記載の組成で調整された各種界面活性剤を溶解させた洗浄液1,2,7又は8における低誘電率膜との接触角を測定した。結果を表4に示す。また、その場合の界面活性剤の溶解性を目視による液の濁り具合で評価を行なった。なお、低誘電率膜としてはPAE膜を用い、洗浄液中の界面活性剤濃度は0.1%とした。
Figure 2004235619

*1 lが11、mが2、nが8、Xが水素原子である一般式(1)で示される非イオン性界面活性剤
*4 aが11、bが2、dが10、yが1、Xが水素原子である一般式(2)で表される非イオン界面活性剤。
*5青木油脂社製 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
一般式(1)においてCH3−(CH2)lの親油基がノニルフェニル基に相当、mが2、nが20、Xが水素原子である界面活性剤。
*6青木油脂社製 ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル
一般式(1)においてCH3−(CH2)lの親油基が2−エチルヘキシル基に相当、mが2、nが6、Xが水素原子である界面活性剤。
表4に示すように、一般式(1)及び(2)で示される界面活性剤では低誘電率膜との濡れ性は良好である。一方、一般式(1)と類似の界面活性剤であっても、親油基の構造が異なるものを用いた場合は、低誘電率膜との接触角が高く濡れ性が悪くなり、さらには洗浄液中に溶解しないで白濁するといった現象が観察された。
本発明の洗浄液を用いた半導体装置の製造工程の一例を示す工程断面図である。 図1に引き続き、工程断面図を示す。
符号の説明
1 シリコン酸化膜
2 シリコン窒化膜
3 低誘電率絶縁膜
4 キャップ層膜
5 バリアメタル膜
6 銅膜
7 キャップ層膜
8 低誘電率絶縁膜

Claims (19)

  1. 一般式(1)
    CH3−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
    (式中のl、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭化水素基を表わす)
    で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液。
  2. lが8〜11である請求項1記載の洗浄液。
  3. mが2であり、nが5〜10である請求項1または2記載の洗浄液。
  4. 更に一般式(2)、
    CH3−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X (2)
    (式中のa、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。Xは、水素原子を表わすか、炭化水素基を表わす。)
    で示される非イオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液。
  5. 一般式(2)で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液。
  6. aが8〜11であることを特徴とする請求項4または5に記載の半導体基板洗浄液。
  7. bが2であり、xが3〜5であり、dが10以下であり、yが5以下であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の洗浄液。
  8. キレート剤が、ポリアミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類、ホスホン酸基を有する化合物類、オキシカルボン酸類、フェノール類、複素環式化合物類、およびトロポロン類からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄液。
  9. キレート剤が、エチレンジアミン4酢酸、シュウ酸、シュウ酸アンモニウム、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、クエン酸、クエン酸アンモニウム、カテコール、8−キノリノール、およびトロポロンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項8に記載の洗浄液。
  10. キレート促進剤が、水酸化物とフッ化物又はその塩とを含有してなる請求項1〜9のいずれかに記載の洗浄液。
  11. 水酸化物が、金属を含まない化合物である請求項10記載の洗浄液。
  12. 水酸化物が、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、およびコリンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項10または11記載の洗浄液。
  13. フッ化物又はその塩が、フッ化水素酸又はフッ化アンモニウムである請求項10〜12のいずれかに記載の洗浄液。
  14. さらに、金属の防食剤を含有してなる請求項1〜13のいずれかに記載の洗浄液。
  15. 金属の防食剤が、分子内に窒素原子、酸素原子、燐原子、硫黄原子の少なくとも1つを有する有機化合物である請求項14記載の洗浄液。
  16. 金属の防食剤が、分子内に少なくとも1つのアゾール基を有する化合物である請求項14または15記載の洗浄液。
  17. 金属の防食剤が、少なくとも1つのメルカプト基を有し、メルカプト基が結合している炭素原子と水酸基が結合している炭素原子とが隣接している脂肪族アルコール系化合物である請求項14〜15のいずれかに記載の洗浄液。
  18. pHが7以上である請求項1〜17のいずれかに記載の洗浄液。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載の洗浄液を用いて、半導体基板上に露出している低誘電率の絶縁膜を洗浄することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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