JP2004236838A - 遊技機 - Google Patents

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Takaaki Ichihara
高明 市原
Shinji Mutsuka
真次 六鹿
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Abstract

【課題】遊技機における所定の入賞条件の達成を決定するため経過を一層趣向性に富んだ態様で遊技者に提示することが可能な遊技機の構成技術を提供する。
【解決手段】所定の回転軸回りに遊技球を周回可能に構成された遊技球回転体153と、この遊技球回転体153の周縁部に隣接状に配置されるとともに、回転軸方向の所定の高さ位置に入賞部が形成された遊技球回転体隣接部161とが組み合わされた入賞装置105を有する遊技機であって、当該入賞装置105においては、遊技球回転体153が、回転軸回りに回転しつつ、遊技球回転体隣接部161に対し相対的に回転軸方向に移動し、当該遊技球回転体153と遊技球回転体隣接部161の入賞部175とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が遊技球回転体153と入賞部175との間で移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成されている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入賞装置を有する遊技機に関し、詳しくは遊技球による所定の入賞条件の達成を決定するための経過態様に工夫を講じることで遊技の趣向性を向上した遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機の一例として、所定の態様で駆動される入賞装置を有するパチンコ機の構成が特許文献1(特開平4−332575号公報)に開示されている。この遊技機における入賞装置では、回転体に設けられた特定球受口および普通球受口のうち、特定球受口を通り抜けた遊技球のみが特定通路に移送されて特別入賞の確度を高める遊技態様が構成される。
【0003】
ところで、上記のように特定の遊技状態を得るべく、遊技球による所定の入賞条件が達成される過程を楽しむことが可能な入賞装置の構成については、如何に遊技者に対する趣向性を訴求するかが重要である。この点、従来の入賞装置における入賞決定経過とは異なる新たな構成態様の開発を追及する要請が高い。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−332575号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、遊技機における所定の入賞条件の達成を決定するため経過を一層趣向性に富んだ態様で遊技者に提示することが可能な遊技機の構成技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、所定の回転軸回りに遊技球を周回可能に構成された遊技球回転体と、この遊技球回転体の周縁部に隣接状に配置されるとともに、回転軸方向における所定の高さ位置に入賞部が形成された遊技球回転体隣接部とが組み合わされた入賞装置を有する遊技機が構成される。そして当該入賞装置においては、遊技球が回転軸回りに周回する際に、遊技球回転体が、遊技球回転体隣接部に対し相対的に当該回転軸方向に移動し、当該遊技球回転体と遊技球回転体隣接部の入賞部とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が遊技球回転体と入賞部との間で移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成されている。
【0007】
このように構成することにより、本発明に係る遊技機の遊技者は、遊技球が入賞するか否かにつき、遊技球回転体が、遊技球回転体隣接部に対して相対的に回転軸方向に移動する状態を目視しつつ楽しむことが可能とされ、遊技の趣向性を一層向上することが可能となった。
【0008】
なお、遊技球回転体が「所定の回転軸回りに遊技球を周回可能」とする形態としては、不動状とされた遊技球回転体の上で遊技球が所定の回転軸回りに周回動作する態様、および遊技球を保持した遊技球回転体自体が所定の回転軸回りに回転動作する態様のいずれをも好適に包含するものとする。
【0009】
また「回転軸方向に移動」とは、回転軸と平行に相対移動する態様はもちろんのこと、当該回転軸に対して所定の傾斜角をなす方向に相対移動する態様も好適に包含するものとする。なお、遊技球回転体と遊技球回転体隣接部とは、遊技球の周回動作の回転軸方向に関し、互いに相対移動可能に構成されれば足り、遊技球回転体のみが移動する態様、遊技球回転体隣接部のみが移動する態様、および双方がともに移動する態様のいずれをも好適に包含するものとする。
【0010】
さらに、本発明の趣旨により、下記に述べる各種の態様を構成することが可能である。
(態様1)
「請求項1に記載の遊技機であって、
所定の回転軸回りに回転可能に構成された回転体と、この回転体の回転周縁部に隣接状に配置されるとともに、当該回転体の回転軸方向の所定の高さ位置に入賞部が形成された回転体隣接部とが組み合わされた入賞装置を有し、
前記入賞装置においては、
前記回転体が、その回転軸回りに回転しつつ、前記回転体隣接部に対し相対的に当該回転軸方向に移動し、当該回転体と前記回転体隣接部の入賞部とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が前記回転体と入賞部との間で移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成されていることを特徴とする遊技機。」
【0011】
この態様によれば、回転体と回転体隣接部とが組み合わされた入賞装置を有する遊技機が構成される。回転体は、所定の回転軸回りに回転するとともに、当該回転軸方向に移動可能とされる。また回転体隣接部は、この回転体の回転周縁部に隣接状に配置されるとともに、当該回転体の回転軸方向の所定の高さ位置に入賞部が形成されてなる。
【0012】
本態様に係る遊技機における入賞装置では、回転体が回転軸回りに回転しつつ、回転体隣接部に対し相対的に当該回転軸方向に移動し、当該回転体と回転体隣接部の入賞部とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が前記回転体と入賞部との間で移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成されている。従って遊技者は、遊技球が入賞するか否かにつき、回転体隣接部に隣接しつつ回転動作する回転体が、回転軸方向に相対移動しつつ、回転体隣接部の入賞部との組合せがどのようになるかを目視しつつ楽しむことが可能とされる。この結果、遊技における入賞態様が多様化され、遊技の趣向性を向上することが可能となった。
【0013】
本態様における回転体は、その回転軸方向に関し、回転体隣接部に対して相対移動可能に構成される。「相対」移動の態様としては、回転軸方向に回転体が移動する態様、回転軸方向に回転体隣接部が移動する態様、回転軸方向に回転体および回転体隣接部の双方がともに移動する態様のいずれも好適に包含する。また「回転軸方向に移動」とは、回転軸と平行に相対移動する態様はもちろんのこと、当該回転軸に対して所定の傾斜角をなす方向に相対移動する態様も好適に包含するものとする。
【0014】
また回転体の「回転周縁部」は、当該回転体の外周周縁部および内周周縁部のいずれであってもよい。また回転体隣接部は、回転体の周縁部の全周に渡って隣接状に配置するのが好ましい。回転体隣接部に形成される「入賞部」は、一つまたは複数のいずれであってもよく、入賞の確率をどの程度にするかに応じて適宜に設定可能である。また回転体隣接部は、回転体の周縁部に隣接状に配置される部分を有すれば足り、一体成形によって構成される態様および複数の成形体を組み合わせて構成される態様のいずれをも包含するものとする。例えば別体で形成された回転体周縁配置部と入賞部とを一体化することで、回転体隣接部を形成するといった態様が好適に採用可能である。
【0015】
(態様2)
「態様1に記載の遊技機であって、
所定の入賞条件の達成により、遊技上の特典を遊技者に付与するべく、
遊技球を保持しつつ、所定の回転軸回りに回転するとともに、当該回転軸方向の第1および第2の高さ位置との間で移動可能とされた回転体と、この回転体の回転周縁部に沿って隣接状に配置されるとともに、前記回転体の第2の高さ位置に対応する領域に少なくとも一つの入賞部が形成された回転体隣接部とが組み合わされた入賞装置を有する遊技機であって、
前記入賞装置においては、
前記遊技球を保持した回転体が、その回転軸回りに回転しつつ前記第1の高さ位置から第2の高さ位置に移動し、当該回転体と前記回転体隣接部の入賞部とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が前記回転体から入賞部へと移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成されていることを特徴とする遊技機。」
【0016】
この態様によれば、態様1に記載の遊技機の入賞装置に関し、所定の入賞条件の達成により遊技上の特典を遊技者に付与するべく、回転体については、遊技球を保持しつつ、所定の回転軸回りに回転するとともに、当該回転軸方向の第1および第2の高さ位置との間で移動可能とされる。回転体の二つの位置関係については、回転軸方向の「高さ位置」として規定されるものの、回転軸は必ずしも鉛直方向である必要はなく、鉛直方向と交差した方向、あるいは水平方向が広く包含される趣旨である。
【0017】
回転体隣接部については、回転体の回転周縁部に沿って隣接状に配置されるとともに、当該回転体の第2の高さ位置に対応する領域に少なくとも一つの入賞部が形成されるように構成する。回転体隣接部に設けられる入賞部は、入賞条件の達成確率の大小に合わせて適宜設定すればよく、一つないし複数のいずれであってもよい。
【0018】
この態様における入賞装置では、遊技球を保持した回転体が、その回転軸回りに回転しつつ第1の高さ位置から第2の高さ位置に移動し、当該回転体と回転体隣接部の入賞部とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が前記回転体から入賞部へと移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成される。従って遊技者は、遊技球が入賞するか否かにつき、回転体隣接部に隣接しつつ回転動作する回転体が、回転軸方向に移動しつつ、回転体隣接部の入賞部との組合せがどのようになるかを目視しつつ楽しむことが可能とされる。この結果、遊技における入賞態様が多様化され、遊技の趣向性を向上することが可能となった。
【0019】
(態様3)
「態様1または2に記載の遊技機であって、
前記第2の高さ位置への前記回転体の移動動作は、当該回転体における遊技球の保持位置に基づいて行なわれることを特徴とする遊技機。」
【0020】
この態様によれば、第2の高さ位置への回転体の移動動作につき、回転体における遊技球の保持位置に基づいて行うよう構成される。このように構成することにより回転体隣接部における入賞部に対する入賞確率を効果的にコントロールすることが可能となるため、遊技者に与える遊技の楽しみを一層増大させることが可能とされる。
【0021】
この態様では、例えば、回転体に遊技球の保持位置を複数形成しておき、所定の保持位置において遊技球が保持されたことをセンサ(フォトセンサ等)が検出した場合にのみ、当該回転体を回転軸方向に第2の高さ位置へと移動させるように構成し、これによって入賞装置における入賞の確率をコントロールするといった態様が適宜採用可能である。
【0022】
(態様4)
「態様1から3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2の高さ位置への前記回転体の移動動作は、当該回転体に保持された遊技球の個数に基づいて行なわれることを特徴とする遊技機。」
【0023】
この態様によれば、第2の高さ位置への回転体の移動動作は、当該回転体に保持された遊技球の個数に基づいて行なうよう構成される。このように構成することにより、回転体に何個の遊技球が保持されるかによって、入賞部への入賞確率を効果的にコントロールすることが可能となり、遊技者に与える遊技の楽しみを一層増大させることが可能とされる。
【0024】
この態様では、例えば、回転体に保持される遊技球が所定数に達したことがセンサによって検出された場合にのみ、第2の高さ位置に至るまでの回転体の軸方向への移動動作が行なわれるよう構成し、これによって入賞装置における入賞の確率をコントロールするといった態様が適宜採用可能である。
【0025】
(態様5)
「態様1から4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1の高さ位置と第2の高さ位置の間での前記回転体の移動動作態様は、遊技状態に応じて変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機。」
【0026】
この態様によれば、上記した第1の高さ位置と第2の高さ位置の間での回転体の移動動作の態様は、遊技状態に応じて変更可能に構成されている。「遊技状態に応じて」とは、例えば、所定の遊技条件の具備を条件に、通常の遊技状態よりも入賞の確率が高く設定されたチャンスタイムを所定の時間だけ設定するといった態様を広く含む。
【0027】
「入賞の確率が高くなるよう移動動作の態様を変更」としては、例えば、態様3ないし態様4に記載の構成、すなわち回転体における遊技球の相対位置に基づいて回転体の軸方向への移動動作を行なうことで入賞の確率を高める態様、回転体における遊技球の保持数に基づいて回転体の軸方向への移動動作を行なうことで入賞の確率を高める態様などが好適に包含されるとともに、さらに回転体の軸方向への移動速度の設定、回転速度の設定等に関する駆動制御を広く包含するものとする。
【0028】
このように構成することにより、例えば常時には第1の高さ位置に配置された回転体が所定の時間経過とともに軸方向に移動される一方、所定のチャンスタイム等の場合には、回転体にある程度の遊技球が保持されるまで第1の高さ位置を維持した後で、当該回転体を第2の高さ位置に移動させ、一度に複数の遊技球を用いて入賞部への入賞の可否を決定させることで入賞の確率を増大するといった設定が可能とされる。
【0029】
(態様6)
「態様1から5までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記回転体隣接部には、その周方向に、一般入賞口と特別入賞口が形成されるとともに、当該特別入賞口によって前記入賞部が構成されることを特徴とする遊技機。」
【0030】
この態様によれば、複数の入賞口の一部のみを所定の入賞条件達成のための特別入賞口に設定し、残りの入賞口については一般入賞口に設定することにより、入賞条件の達成確率を合理的に設定するとともに、遊技者に付与される遊技上の特典の大小を適宜に振り分けることで遊技の趣向性を増大することに資する。
【0031】
(態様7)
「態様6に記載の遊技機であって、
前記各入賞口間には、前記回転体の周方向外方に向かって拡開状とされる隔壁が配置されていることを特徴とする遊技機。」
【0032】
この態様によれば、回転体隣接部における各入賞口(特別入賞口および一般入賞口)は、回転体周方向外方に向かって拡開状とされた隔壁によって区画される。この結果、各入賞口が遊技者の視覚に末広がり状に大きく訴求することが可能とされ、特別入賞の可否をわかり易く提示することが可能とされる。
【0033】
(態様8)
「態様1から7までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記入賞条件は、さらに他の入賞部への遊技球入賞の際に、遊技者に所定の遊技特典を付与するための権利を発生させる条件として規定されることを特徴とする遊技機。」
【0034】
この態様によれば、各遊技機における入賞条件は、他の入賞部への遊技球入賞の際に、遊技者に所定の遊技特典を付与するための権利を発生させる条件として規定される。
【0035】
いわゆる第3種と称呼される遊技機を例にすれば、本発明における入賞条件を達成することによって、いわゆる大当たり権が発生し、その間に他の入賞部(例えば第3種始動口)への遊技球が入賞することで、所定の特典状態(例えば大当たり状態)が得られるようにする構成が可能とされ、遊技者は趣向性に富んだ入賞装置を通じて更なる遊技上の特典獲得を目指して遊技を楽しむことが可能となる。
【0036】
(態様9)
「態様1から8までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記回転体は、複数の遊技球保持部が形成されたルーレットとして形成されていることを特徴とする遊技機。」
【0037】
この態様によれば、回転体をルーレットに模すことで、入賞装置を趣向性に富んだ外観デザインとし、遊技者の遊技に対する楽しみを一層増大することに資する。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るパチンコ機101につき図面を参照しつつ詳細に説明する。このうちパチンコ機101の全体構成が図1に示され、当該パチンコ機101の電装システム構成が図2に示され、さらにパチンコ機101における電動役物装置105の詳細な構成が図3以降に示される。なおパチンコ機101は、本発明における「遊技機」の一例である。
【0039】
図1に示すように、本実施の形態に係るパチンコ機101の遊技盤103の表面に形成された遊技領域104には、電動役物装置105、始動口107、電動役物装置105への遊技球入口109、第3種始動口111、大入賞口113が、特に番号を付さない誘導釘、風車、一般入賞口といった周知の要素とともに、それぞれ適所に配置されている。また電動役物装置105には、図柄表示装置152が配設されている。
【0040】
図柄表示装置152においては、後述する特別入賞口175に遊技球が入賞することを条件として、三列の図柄表示部のそれぞれにおいて所定の図柄が変動状に表示されるとともに、各列において停止した図柄の組合せに応じ、いわゆる大当たりを獲得するための権利を発生させる。
【0041】
本発明の実施の形態に係るパチンコ機101は、いわゆる「第3種」と称呼されるタイプに類別される。なお電動役物装置105は、本発明における「入賞装置」に対応する。
【0042】
各始動口107には、便宜上特に図示しない始動口センサ(図2において符号135で示される)が設定され、当該始動口センサによって始動口107に遊技球が入賞したことが検出される。遊技球が各始動口107のいずれかに入賞すると、遊技盤103の裏面側に配置された賞球装置(図3において符号133で示される)から所定数の賞球が払い出される。さらに始動口107への入賞に伴い、図1に示す電動役物装置105において、開閉羽根151が開放動作され、遊技球入口109が開放動作される。
【0043】
遊技球入口109から入賞した遊技球が、電動役物装置105にて特別入賞した場合には、当該電動役物装置105に配設された図柄表示装置152において図柄が変動状に表示されるとともに、停止した図柄の組合せに応じて、いわゆる「大当たり移行権」が発生する。当該大当たり移行権の発生中に、第3種始動口111に遊技球が入賞した場合には、大当たり状態として大入賞口113が開放される。大入賞口113の開放は、本実施の形態では、所定時間が経過し、あるいは所定個数の遊技球が入賞するまでを一ラウンドとして、当該ラウンド中継続されることとなる。そしてかかるラウンドが所定回数(例えば16ラウンド)継続されることとなる。
【0044】
なお図1では、本実施の形態に係るパチンコ機101のうち、遊技盤103の表面に形成される遊技領域104の構成を示すものであり、当該遊技盤103の下方に配置される上皿、下皿、遊技球発射装置等といった周知の要素については、便宜上その説明および図示を省略することとする。
【0045】
本実施の形態に係るパチンコ機101の電装システムが図2に模式的に示される。図2に示すように、本実施の形態に係るパチンコ機101は、概略的に見て、AC電源に接続された電源装置121に中継基板123を介して接続されたメイン制御部125を主体として構成される。
【0046】
メイン制御部125内には、特に図示しないもののCPU、メモリ、入力処理回路および出力処理回路が適宜設定されている。さらにメイン制御部125には、始動口センサ135およびV入賞センサ137が接続され、各センサ135,137からの検知信号が適宜入力される。またメイン制御部125には、モータ139、表示制御部131、音制御部129、賞球制御部127がそれぞれ接続されている。また賞球制御部127には更に賞球の払出を実行する賞球装置133が接続されている。
【0047】
モータ139は、メイン制御部125内に設けられた出力処理回路(特に図示しない)からの駆動制御信号に基づいて適宜通電駆動されることにより、電動役物装置105の開閉羽根151(図1参照)の開閉駆動制御、および後述する電動役物装置105における回転体153の回転駆動制御および回転軸方向への駆動制御を行う。表示制御部131は、メイン制御部125内に設けられた通信制御回路からの制御信号に基づいて電動役物装置105の図柄表示装置152(図1参照)の表示制御を行う。音制御部129は、同じくメイン制御部125内に設けられた通信制御回路からの制御信号に基づいてスピーカの音声出力を制御する。
【0048】
賞球制御部127は、特に図示しないものの、内部にCPUおよび入出力ポート等を備え、電源装置121から電源供給を受けて駆動されるとともに、始動口センサ135やV入賞センサ137からの検出信号を受けたメイン制御部125から適宜賞球制御信号を受けて、賞球装置133における賞球の払い出し制御を適宜行う。さらにメイン制御部125は、パチンコ機101を設置した遊技ホールに設けられたホールコンピュータ141に接続され、例えば大当たりの回数等といった遊技に関する営業情報を適宜出力する。
【0049】
電動役物装置105は、図1に示すように、遊技球が入賞可能とされた遊技球入口109および当該遊技球入口109を開閉する開閉羽根151を有するととともに、更に図3および図4に示すように、回転体153、筒状体161および入賞部171を主体として構成される。筒状体161と入賞部171は、一体状に構成され、本発明における「回転体隣接部」に対応する。
【0050】
回転体153は、回転軸154回りに回転可能に構成されるとともに、その周縁部には、当該回転体153の回転周方向に多数の遊技球保持部155が等間隔で配列されている。本実施の形態では、遊技球保持部155は全部で8つ形成されている。また本実施の形態における回転体153は、図中平面視にて右回りに回転駆動されるように設定されている。なお遊技球Bは、遊技球保持部155に保持されつつ、回転体153の回転動作に伴って、回転軸154回りを周回動作するものである。換言すれば、回転体153は、自ら回転動作するとともに、保持した遊技球Bを回転軸154回りに周回動作させている。この意味において、本実施の形態における回転体153は、本発明における「遊技球回転体」および「回転体」の双方に対応する要素として規定される。
【0051】
特に図示しないものの、本実施の形態における電動役物装置105では、上記遊技球入口109(図1参照)近傍に遊技球の入賞個数を検出するセンサが配置されており、回転体153の遊技球保持部155に投入される遊技球の総数がカウント可能に構成されている。
【0052】
また本実施の形態においては、回転体153の各遊技球保持部155には、交互に赤色・黒色に着色され、これにより回転体153はルーレットに模して構成されている。すなわち図1に示す遊技球入口109に入賞した遊技球を、ルーレット状に見立てた回転体153に投入して入賞を目指すという遊技感覚を遊技者に与えることが可能とされている。
【0053】
筒状体161は、概ね鉛直方向に長軸を有する中空円筒状に形成されるとともに、その中空部には回転体153が配設される。筒状体161は、その上部領域に形成されて、回転体153の外周縁を塞ぐ上部外壁163と、その下部領域に形成された開口状の下部外壁165とを有する。下部外壁165の開口部は、回転する回転体153の遊技球保持部155から遊技球Bが径方向に拡散状に移動するのを許容する(図5参照)。
【0054】
筒状体161の長軸と回転体153の回転軸とは同軸とされるとともに、回転体153は、筒状体161内において、回転軸方向(本実施の形態では、略鉛直方向)に移動可能に構成される。回転体161の周方向への回転動作、および回転軸方向への移動動作は、図2に示すメイン制御部125によって適宜通電制御されるモータ139を介して行なわれる。
【0055】
なお、上部外壁163における回転体153は、本発明における「第1の高さ位置」に対応し、下部外壁165における回転体153は、本発明における「第2の高さ位置」に対応している。
【0056】
入賞部171は、上記筒状体161の下部に置いて概ね円形椀上に形成されて配置される。入賞部171は、その径方向に放射状(末広がり状)に延在する隔壁177によって等間隔に区画形成された各種の入賞口を有する。入賞口のうちの二つは一般入賞口173として規定され、当該二つの一般入賞口173に挟まれる一つの入賞口は、特別入賞口175として規定される。この特別入賞口175は、本発明における「入賞部」に対応する要素である。
【0057】
本実施の形態に係るパチンコ機101は上記のように構成される。次に当該パチンコ機101の作用について説明する。図1に示すパチンコ機101において、特に図示しない発射ハンドル装置を介し、遊技盤103表面の遊技領域104に射出された遊技球がいずれかの始動口107に入賞すると、当該入賞した遊技球が図2に示す始動口センサ135によって検出される。これにより始動口センサ135からの検出信号がメイン制御部125に送られる。メイン制御部125は、賞球制御部127に制御信号を出力し、当該賞球制御部127は始動口107への入賞に応じた数の賞球を賞球装置133に払い出させる。またこの賞球払い出し情報はホールコンピュータ141に対しても出力される。
【0058】
さらにメイン制御部125は、モータ139に制御信号を出力し、図1に示す電動役物装置105の開閉羽根151を開放動作させる。開閉羽根151が開放動作することで電動役物装置105の遊技球入口109が開放され、遊技球の入賞が容易な状態が実現される。
【0059】
開閉羽根151が開放動作することで開放された遊技球入口109に入賞した遊技球は、図3および図4に示す回転体153に投入される。この時、回転体153に投入された遊技球Bは、当該回転体153に形成された多数の遊技球保持部155のいずれかに保持される。
【0060】
回転体153は、遊技球保持部155に遊技球Bを保持した状態で回転動作するが、このとき筒状体161の上部外壁163が、回転体153の外周周縁部に沿って延在するため、遊技球保持部155に保持された遊技球Bは、回転体153の遠心力が作用しても回転体153の径方向に飛散することが効果的に規制される。
【0061】
ところで本実施の形態では、上記のように遊技球入口109(図1参照)に入賞した遊技球の個数がセンサによって検出されているが、この遊技球入口109に入賞した遊技球は全て回転体153に投入されるため、遊技球入口109への入賞個数をカウントすることにより、回転体153に形成された遊技球保持部155に投入される遊技球の総数がカウント可能である。本実施の形態では、全ての遊技球保持部155(合計で8個)に遊技球が保持された段階で、メイン制御部125(図2参照)は、モータ139を適宜駆動制御し、回転体153につき、その回転軸154方向に駆動させ、第1の高さ位置に対応する上部外壁163から、第2の高さ位置に対応する下部外壁165側へと下降状に移動させる。なお当該高さ方向への移動時においても回転体153の回転動作が維持されており、遊技球保持部155に保持された各遊技球Bには回転体154の回転に伴う遠心力が作用している。
【0062】
この結果、図5および図6に示すように、回転体153は、下降動作して筒状体161の下部外壁165の開口部に臨むこととなる。なお回転体153の下降状の移動方向が図5,6においては符号D1で示される。このとき各遊技球Bは、回転体153の回転に伴う遠心力により、当該回転体153の径方向(図5において符合D2で示される)に拡散していくことになる。
【0063】
特に図5によく示されるように、回転体153から下部外壁165の開口部を通じて拡散した遊技球Bは、入賞部171における一般入賞口173および特別入賞口175のいずれかに入賞することとなる。図5では、遊技球B1,B2,B4が一般入賞口173に入賞する遊技球であり、遊技球B3が特別入賞口175に入賞する遊技球として示されている。このとき隔壁177が回転体153の径方向外方に向かって拡開状とされているため、各入賞口173,175が遊技者の視覚に末広がり状に大きく訴求することが可能とされ、入賞の経過がわかり易く提示されている。
【0064】
なお本実施の形態では、二つの一般入賞口173に対し、一つの特別入賞口175が設定されているので、回転体153から拡散される各遊技球Bの特別入賞口175への入賞確率は1/3となるように設定される。もちろん、双方の入賞口の数を適宜異ならせて設定することで、特別入賞の確率を増減することが可能である。
【0065】
なお本実施の形態では、回転体153の下降動作、および下部外壁165における各遊技球の拡散動作、さらには拡散した遊技球の各入賞口173,175への入賞動作のいずれについても、遊技者の面前において視認容易に提示されるよう構成されている。
【0066】
本実施の形態では、遊技球Bが特別入賞口175に入った場合を特別入賞と規定し、この場合には、図2に示すメイン制御部125は、賞球制御部127を通じ、賞球装置133に所定の個数の入賞球を払い出させるとともに、表示制御部131を通じ、図柄表示装置171において図柄の変動表示をスタートさせる。
【0067】
一方、遊技球Bが、各入賞口のうち、一般入賞口173に入った場合を一般入賞と規定し、この場合には、図2に示すメイン制御部125は、賞球制御部127を通じ、賞球装置133に所定の個数の入賞球を払い出させる。一般入賞の場合には、図柄表示装置171における図柄の変動表示は開始されないように設定されている。
【0068】
なお本実施の形態では、回転体153の上部外壁163から下部外壁165への移動動作のタイミングにつき、回転体153の全ての遊技球保持部155に遊技球が保持(合計8個)されてから行なう設定とされている。このため、回転体153の一度の下降動作のうちに、保持された8個の遊技球による8回の特別入賞チャンスが与えられることとなり、遊技者に特別入賞の大きな期待を付与させることが可能とされている。
【0069】
上記電動役物装置105において遊技球Bが特別入賞口175に入賞すると、図1に示す電動役物装置105に配置された図柄表示装置152では、特に図示しないものの3列並列状に配設された各図柄が変動表示されるとともに、停止した図柄の組合せに応じて、第3種始動口111への遊技球の入賞を条件とする大当たり移行権が遊技者に付与される。すなわち、電動役物装置105で特別入賞口175に遊技球Bが入賞することを条件として、図柄表示装置152における図柄の変動表示が始動し、当該図柄表示装置152における各停止図柄が所定の組合せ条件を満たした場合には、遊技者に対して大当たり移行権が付与される。
【0070】
そして、この大当たり移行権が付与されている間に、遊技球Bが図1に示す第3種始動口111に入賞することにより、大当り状態が確定し、大入賞口113が所定期間(本実施の形態では、所定時間が経過し、あるいは所定個数の遊技球が入賞するまで)開放動作するとともに、かかる開放動作が所定ラウンド(本発明の実施の形態では16ラウンド)繰り返されることとなる。
【0071】
本実施の形態に係るパチンコ機101では、電動役物装置105に関し、回転体153が回転軸154回りに回転しつつ、回転体隣接部を構成する筒状体161に対し当該回転軸154方向に移動し、回転体154に保持された遊技球が筒状体161の下部外壁165の開口部から入賞部171に拡散し、この拡散の過程で一般入賞口173,特別入賞口175のいずれかに入賞する構成とされるとともに、遊技者は、これらの遊技球が入賞する過程を目視しつつ楽しむことが可能とされる。この結果、遊技における入賞態様が多様化され、遊技の趣向性を向上することが可能となった。
【0072】
なお本実施の形態では、固定状とされた筒状体161に対して、回転駆動された回転体153が、その回転軸154方向に移動動作する構成が採用されていたが、これを逆にすることも可能である。すなわち、
「請求項1に記載の遊技機であって、
所定の回転軸回りに回転可能に構成された回転体と、この回転体の回転周縁部に隣接状に配置されるとともに、当該回転体の回転軸方向に移動可能とされるとともに、当該回転体の回転軸方向の所定の高さ位置に入賞部が形成された回転体隣接部とが組み合わされた入賞装置を有する遊技機であって、
前記入賞装置においては、
前記回転体が前記回転軸回りに回転動作する一方において、前記回転体隣接部が前記回転体の回転軸方向に移動し、当該回転体と前記回転体隣接部の入賞部とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が前記回転体と入賞部との間で移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成されていることを特徴とする遊技機。」
【0073】
このように構成することによっても、遊技者は、遊技球が入賞する過程を目視しつつ楽しむことが可能とされ、遊技における入賞態様が多様化され、遊技の趣向性を向上することが可能とされる。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技機における所定の入賞条件の達成を決定するため経過を一層趣向性に富んだ態様で遊技者に提示することが可能な遊技機の構成技術が提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である遊技機における遊技盤の主要部の構成を正面視にて示す。
【図2】本発明の実施の形態に係る遊技機のシステム構成を示すシステムブロック図である。
【図3】本実施の形態における電動役物装置の構成を斜視図として示す。図3では、回転体が第1の高さ位置において回転動作する状態が示される。
【図4】図3に示す電動役物装置の正面断面構造を示す。
【図5】本実施の形態における電動役物装置の構成を斜視図として示す。図5では、回転体が第2の高さ位置に達し、保持された遊技球が各入賞口に移動していく状態が示される。
【図6】図3に示す電動役物装置の正面断面構造を示す。
【符号の説明】
101 パチンコ機
102 遊技球
103 遊技盤
104 遊技領域
105 電動役物装置
107 始動口
109 遊技球入口
111 第3種始動口
113 大入賞口
115 上皿
117 発射ハンドル装置
119 下皿
121 電源装置
123 中継基板
125 メイン制御部
127 賞球制御部
129 音制御部
131 表示制御部
133 賞球装置
135 始動口センサ
137 V入賞センサ
139 モータ
141 ホールコンピュータ
151 開閉羽根
152 図柄表示装置
153 回転体
154 回転軸
155 遊技球保持部
161 筒状体(回転体隣接部)
163 筒状体上部外壁
165 筒状体下部外壁
171 入賞部(回転体隣接部)
173 一般入賞口
175 特別入賞口(入賞部)
177 隔壁

Claims (1)

  1. 所定の回転軸回りに遊技球を周回可能に構成された遊技球回転体と、この遊技球回転体の周縁部に隣接状に配置されるとともに、前記回転軸方向における所定の高さ位置に入賞部が形成された遊技球回転体隣接部とが組み合わされた入賞装置を有する遊技機であって、
    前記入賞装置においては、
    前記遊技球が前記回転軸回りに周回する際に、前記遊技球回転体が、前記遊技球回転体隣接部に対し相対的に当該回転軸方向に移動し、当該遊技球回転体と前記遊技球回転体隣接部の入賞部とが所定の組合せ状態となった場合に、遊技球が前記遊技球回転体と入賞部との間で移動可能とされ、これによって所定の入賞条件が達成されるよう構成されていることを特徴とする遊技機。
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