JP2004237329A - ロール用チョック着脱装置及びチョックの着脱方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スタンド2の側面に配設されY方向へ移動可能な走行台車10と、走行台車10をY方向へ移動させるY方向駆動手段9と、走行台車10上面に配設されX方向移動可能な上・下チョック台車7,8と、上・下チョック台車7,8をX方向へ移動させるX方向駆動手段11と、上・下チョック保持手段26,37をそれぞれ昇降させる上・下油圧ユニット駆動手段31,35と、を有し、上・下チョック台車7,8が、それぞれ上・下チョック用エアベアリング駆動手段61,62を具備する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延ロール等の軸部を支持する軸受ユニット(以下、チョックという)を圧延ロール等(以下、ロールという)の軸部に着脱するロール用チョック着脱装置に関する。
より詳しくは、スタンドにロールを水平に置き、リフト付台車等にチョックを搭載してロールとチョックの軸芯を合わせながら、チョックをロールの軸線方向へ移動させてロール軸部とチョックとの間でチョックを着脱するロール用チョック着脱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロールの軸部を支持するチョックは形状も大きく重いため、ロール軸部とチョックとの間でチョックを着脱する作業は、軸芯合わせが困難で且つ移動時に危険を伴い作業能率も低かった。この問題を解決するためにジャッキ付チョック着脱装置等が提案されている(特許文献1参照)。
また、従来、チョックの着脱はロール1本ごとに行っていたが、近年、スタンドに2本のロールを上下に置かれたものから、上下ロール一対として2本同時にチョックを着脱する装置も提案されている(特許文献2参照)。
しかし、従来の着脱装置において、2本同時にチョックを着脱する場合は、スタンド上のロールの上下間隔とチョック保持台上のチョックの上下間隔が同一となるようにして着脱を行なう必要があるが、現実にはこのような上下間隔を同一にすることは、スタンドの製作精度、ロールの製作精度、チョック保持台の製作精度の組合せで精度が決まることから、大変困難である。
すなわち、これらの精度は、上下ロール軸部の外径とチョック軸受部内径との差の1/2以内が必要であり、これを超えるとロール軸部にチョックを無理に押込むためにチョックやロール軸部を損傷するという問題があった。また、大きな押込み力を要するため装置も大型化するという問題もあった。
【特許文献1】
特開平5−23721号公報。
【特許文献2】
特開平6−304617号公報。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑みて、ロール軸部にチョックを挿入するときの軸芯合わせが容易で、チョック着脱力が小さく、軸受やロール軸部を損傷せず、小型で、かつ、自動化された作業能率のよいロール用チョック着脱装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のロール用チョック着脱装置は、スタンドに置かれたロールのロール軸部にチョックを着脱するロール用チョック着脱装置において、該スタンドの側面に配設されY方向へ移動可能な走行台車と、該走行台車をY方向へ移動させるY方向駆動手段と、該走行台車上面に配設されX方向へ移動可能な上チョック台車及び下チョック台車と、該上及び下チョック台車をX方向へ移動させるX方向駆動手段と、上チョック保持手段を昇降させる上油圧ユニット駆動手段と、下チョック保持手段を昇降させる下油圧ユニット駆動手段と、を有し、該上及び下チョック台車が、それぞれ上チョック用エアベアリング駆動手段及び下チョック用エアベアリング駆動手段を具備することを特徴とする。
請求項2のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記Y方向駆動手段、前記X方向駆動手段、前記上及び下油圧ユニット駆動手段、及び前記上及び下チョック用エアベアリング駆動手段が、チョック着脱制御手段によって制御され、ロール軸部にチョックを着脱するように構成されていることを特徴とする。
請求項3のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記走行台車が、前記スタンドの両側面に左右一対配設されていることを特徴とする。
請求項4のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記上及び下チョック台車が、チョックを昇降させるための上チョック保持手段及び下チョック保持手段をそれぞれ具備することを特徴とする。
請求項5のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記上チョック台車及び下チョック台車が連結され、X方向に一体的に移動するように構成されことを特徴とする。
請求項6のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記下チョック台車が、前記下チョック保持手段の保持フレームと走行台車上面の距離を測定する第1測長センサーを有し、前記上チョック台車が、架台と走行台車上面の距離を測定する第2及び第3測長センサーと、該上チョック台車の架台と前記上チョック保持手段の保持フレームの距離を測定する第4測長センサーと、を具備することを特徴とする。
請求項7のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記第1〜4測長センサーが、超音波式センサーであることを特徴とする。
請求項8のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記上チョック台車が、チョック押出し手段を具備することを特徴とする。
請求項9のロール用チョック着脱装置は、上記の装置において、前記スタンドが、下ロールによって枢動するL型金具を備え、前記L型金具を介して下ロールの上に上ロールを置くように構成されたことを特徴とする。
本発明のロール軸部からチョックを離脱する方法は、スタンドに置かれたロール軸部からチョックを離脱する方法において、離脱しようとするロールが設置されたスタンド及び離脱するロールを選択し、選択されたスタンドまで走行台車をY方向に走行させ、選択されたスタンド位置に走行台車が到達した後走行台車のY方向走行を停止させ、上及び下チョック用エアベアリング駆動手段を駆動させて上及び下チョック台車を浮上させて、上チョック台車及び下チョック台車をX方向に進行させそれぞれのチョック下部に挿入し、上及び/又は下チョック保持手段の油圧ユニット駆動手段を駆動させ保持フレームを上昇させて上及び/又は下チョックを搭載し、上及び/又は下チョック台車に上及び/又は下チョックを搭載したまま上及び下チョック台車を後退させることを特徴とする。
本発明のロール軸部に上及び/又は下チョック挿着する方法は、スタンドに置かれたロール軸部にチョックを挿着する方法において、挿着しようとするロールが設置されたスタンド及び挿着するロールを選択し、選択されたスタンドまでチョックを搭載した走行台車をY方向に走行させ、選択されたスタンド位置に走行台車が到達した後走行台車のY方向走行を停止させ、上及び下チョック用エアベアリング駆動手段を駆動させて上及び下チョック台車を浮上させて、上及び下チョック台車をX方向に前進させることを特徴とする。
【0005】
本発明のロール用チョック着脱装置は、上記構成としたことにより以下の作用効果を有する。
すなわち、従来は一本のロール毎に実施していたチョック着脱操作を二本同時に実施することを可能としたため、チョック着脱操作の能率を向上させることができた。
また、上ロール用チョックと下ロール用チョックを、それぞれのチョック保持手段を具備する別々のチョック台車で保持、昇降するため、上・下ロールのロール精度、スタンドのチョック保持台の精度、チョックの精度等が上・下ロール間で影響を受けないため、チョック着脱時に軸芯合わせが容易となる。
チョックの高さ検出を超音波式測長センサーを用いることによりチョック着脱操作を正確に行なうことができる。
さらに、エアベアリングが有する柔軟性と低摩擦係数によってチョックとロールの軸芯合わせが容易になり、ロールとチョックの損傷を防止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
圧延ロール等の軸部を支持するチョックは形状が大きくて重く、取り扱いが困難なため、着脱作業の改善が関係業界から要望されている。本発明は、これらの要望に応えて、上・下チョック台車でチョックを着脱することにより上記の問題点を解決した。以下、本発明の一実施の形態を示し、本発明のロール用チョック着脱装置を詳細に説明する。
【0007】
図1は、本発明のロール用チョック着脱装置の正面図であり、図2はその側面図であり、図3はその平面図を示す。
本発明のロール用チョック着脱装置1は、図1〜図3に示すように、上チョック5(5R,5L)を着脱する左右一対の上チョック台車7(7R,7L)と、下チョック6(6R,6L)を着脱する左右一対の下チョック台車8(8R,8L)と、上及び下チョック台車7(7R,7L),8(8R,8L)をそれぞれ搭載した左右一対の走行台車10(10R,10L)と、走行台車10(10R,10L)をそれぞれY方向(図1において手前及び奥行方向)に移動させるY方向駆動手段9(9R,9L)と、上及び下チョック台車7R,8Rを、それぞれX方向(図1において左右方向)へ移動させる左右一対のX方向駆動手段11(11R,11L)と、を有している。
ここで、Y方向とは、スタンドに水平に置かれたロール軸線に直角方向をいい、X方向とは、スタンドに水平に置かれたロール軸線と同一方向をいう。
【0008】
なお、本発明のロール用チョック着脱装置において、スタンド2の左右に一対として設けられている手段又は装置についてはその構成が同様であるので、片側のみの構成を説明する。
【0009】
図4は、前記X方向駆動手段のうち一方側(図1の右側)に設置されているX方向駆動手段11Rの概略図を示す。X方向駆動手段11Rは、減速機を有するモータM等と、鎖車14と、従動鎖車15と、両鎖車14,15を捲き回すチェーン13と、を有し、上チョック台車7Rと下チョック台車8Rとは、連結ピン等の連結部材12で連結されており、上及び下チョック台車7R,8Rを一体的にX方向へ移動させることができるように構成されている。
【0010】
次に、上及び下チョック台車の説明をする。
図5は上チョック台車の概略正面図であり、図6はその概略側面図であり、図7はエアベアリング16,46の概略説明図であり、図10は上チョック台車の概略側面図である。図3、図5〜図7、図10に示すように、本実施の形態で、上チョック台車7(7R)は、門形の架台24と、架台24の上部から下方に向かって上チョック保持手段26を介して吊設された上チョック保持手段26と、上チョック保持手段26を昇降させる上油圧ユニット駆動手段31と、上チョックを左右から搭載するためのアーム27,28と、を有す。
また、上チョック台車7の架台24下部四隅に、それぞれ押え金具25,25,25,25を介して、4台のエアベアリング16,16,16,16が設けられている(図3,図5参照)。
【0011】
また、上チョック台車7が安定してX方向に移動できるようにするため、Y方向走行台車10(10R)の上面10a上に、ロール3,4の軸線方向に沿って上チョック台車7との間で僅かな隙間を有して、所定長さのガイド10b,10bが、上チョック台車7の下部左右にそれぞれ設けられている。上チョック台車7は、その下部側面に設けられたガイド10b,10bに接触しながら、進行方向をX方向に案内される。
【0012】
次に、下チョック台車の構造を説明をする。
図8は下チョック台車8(8R)の概略正面図であり、図9はその一部断面側面図を示す。下チョック台車8は、矩形状のフレーム34と、フレーム34の上部に設けられ下チョックを搭載するための下チョック保持手段37と、下チョック保持手段37を昇降させる下油圧ユニット駆動手段35が、フレーム34と下チョック保持手段37との間に設けられている。
【0013】
また、下チョック台車8は、上チョック台車7と同様に、下チョック台車8のフレーム34下部四隅に、それぞれ押え金具47,47,47,47を介して、4台のエアベアリング46,46,46,46が設けられている(図3,図8参照)。
【0014】
また、下チョック台車8は、フレーム34に取付けられた下油圧ユニット駆動手段35を有し、この下油圧ユニット駆動手段35を駆動させることにより、保持フレーム36上に設けられた下チョック6を搭載するための下チョック保持手段37を昇降させることができる。
尚、下チョック台車8は、上チョック台車7との間で、上下方向(Z方向)へ若干移動可能なように、長穴を有した連結部材などで連結することが望ましい。
【0015】
次に、上チョック台車7に用いられるエアベアリング16、及び下チョック台車8に用いられるエアベアリング46の構造について説明をする。
図7に示すように、エアベアリング16,46は、薄いゴム袋状のダイヤフラム17、上板18、受板19、押え板20,21で構成され、各部品は接着剤等で接合されていることが好ましい。
【0016】
また、図7において、圧縮空気を上板18の空気供給孔18aからダイヤフラム17の空気室22に供給し、ダイヤフラム17の通気孔17aを通過させY方向走行台車10の上面10aの間の二次空気室23に入れ、ダイヤフラム17とY方向走行台車10の上面10aの隙間から矢印の方向へ排出させることにより、エアベアリング16・・・、46・・・を浮上させることができる。
この場合、ダイヤフラム17と上面10aとの間にエアフィルム層が形成されることによって、エアベアリング16と床との摩擦係数は1/1000程度に減少し、上板18に搭載される上チョック台車7を小さな力でX方向に移動させることができ、また20mm程度の揚程も確保できる。
【0017】
従来、ジャッキ付台車でチョックを着脱する場合、ロールとチョックの軸芯が僅かでもずれるとチョックの挿入が困難となり、無理に挿入するとロールや台車の重量等により大きな力を必要とし、ロール軸部やチョックが損傷していた。しかし、本発明においては、エアベアリング16,46を使用することにより上チョック台車7及び下チョック台車8を小さな力で移動できる。
また、エアベアリング16,46が移動柔軟性を有するために、ロール軸部とチョックとの間で軸芯がずれていても、上ロール軸部3aの面取部に沿って上チョック5を上ロール軸部3aを損傷させることなく容易に挿入できる。これは下ロール4軸部4aに下チョック6を挿入する場合についても同様である。
【0018】
次に、チョック台車に用いられている測長センサーについて説明する。
ロール軸部にロールチョックを挿入するときは、両部品の軸芯をほぼ正確に合わせる必要がある。そのため、図10に示すように、上及び下チョック5,6の高さを検出する上及び下チョック高さ検出手段51を、上及び下チョック台車に設けることが望ましい。これらの上及び下チョック高さ検出手段は、下チョック台車8に設けられ下チョック保持手段37の保持フレーム36と走行台車上面10aの距離を測定する第1測長センサー42と、上チョック台車7に設けられ、架台24と走行台車上面10aの距離を測定する第2測長センサー39及び第3測長センサー40と、上チョック台車7の架台24と上チョック保持手段26の保持フレーム30の距離を測定する第4測長センサー41と、からなる。すなわち、第4測長センサー41は、上チョック台車7の架台24の上部に設けられおり、架台24と上チョック保持手段26の保持フレーム30との距離を測定し、このデータをチョック着脱制御手段60に送信することによって、予め入力された距離と比較演算することによって上チョック5の現在高さを算出し、上下チョック高さ記憶手段51に記憶させる。
【0019】
また、架台24の左右下方部には、第2及び第3測長センサー39,40がそれぞれ設けられており、架台24と走行台車10の上面10aとの距離を測定し、このデータをチョック着脱制御手段60に送信することによって、予め入力された距離と比較演算することによって架台24の左右の現在の高さを算出し、上下チョック高さ記憶手段51に記憶させる。
【0020】
さらに、保持フレーム36には、第1測長センサー42が設けられており、下チョック保持手段37の保持フレーム36と走行台車10の上面10aとの距離を測定し、このデータをチョック着脱制御手段60に送信することによって、予め入力された距離と比較演算することによって、下チョック6の現在高さを算出し、上下チョック高さ記憶手段51に記憶させる。
【0021】
なお、第1〜4測長センサー39,40,41,42としては、超音波式を使用することによって、従来の機械式測長センサー等に比較して小型化することができるので望ましい。
【0022】
上記の構成のロール用チョック着脱装置は、以下のように用いられる。すなわち、図1〜図3に示すように、スタンド2上に、一対のロール3,4が上下段に水平状態に設置された状態で、ロール3,4の軸部3a,4aの両端に、上ロール用チョック(以下、上チョックという)5及び下ロール用チョック(以下、下チョックという)6を着脱する。
図示において、上段のロール3の右端軸部3aに着脱される上チョック5Rは、上チョック台車7Rによって着脱され、下段のロール4の右端軸部4aに着脱される下チョック6Rは下チョック台車8Rによって着脱される。
同様に、上段のロール3の左端軸部に着脱される上チョック5Lは、上チョック台車7Lによって着脱され、下段のロール4の左端軸部に着脱される下チョック6Lは下チョック台車8Lによって着脱される。
【0023】
モータなどの駆動手段9R及び駆動手段11Rによって、走行台車10の上面10a上に設置された上及び下チョック台車7R,8Rを、スタンド2上に設置されたロールの軸線方向(X方向)に移動させ、上下チョック5R,6Rと上又は下ロール3,4右端軸部3a,4aとの間で着脱操作を行うことができる。
【0024】
同様に、スタンド2の左側(図1参照)に設けられている上及び下チョック台車7L,8Lにおいても、駆動手段9L及び駆動手段11Lによって、上下チョック5L,6Lと上又は下ロール3,4左端軸部との間で着脱操作を行うことができる。
【0025】
図4に、駆動手段11Rの概略図を示す。
上チョック台車7Rと下チョック台車8Rとはピン等の連結部材12で連結されている。駆動手段11Rに設けられたチェーン13が、その一端を上チョック台車7Rの後部に係止されており、他端は下チョック台車8Rの前部に係止されて、図示しない減速機を介してモータM等の駆動手段9Rで駆動される鎖車14と従動鎖車15に捲き回されて、上及び下チョック台車7R,8Rを一体的に移動させる。
なお、上下チョック5,6の着脱操作は、ロール軸部片側ずつ行うこともできるが、能率良くチョックの着脱操作をするためにロール軸部両側で同時に行うこともできる。
【0026】
スタンド2は操作条件により単数又は複数スタンド配設し、一連のチョックの着脱操作をコンピューターなどで制御されるチョック着脱制御手段60で管理させることができる。
【0027】
次に、上ロール軸部3aに上チョック5を挿着する場合を説明する。
図5、図6に示すように、上チョック台車7Rの上チョック保持手段26のアーム27,28を、減速機付モータ50で回転する送りネジ29によって、上チョック5に接近(縮小)させる。
【0028】
次に、上油圧ユニット駆動手段31を駆動し保持フレーム30を上昇させることによって、保持フレーム30に取付けられた送りネジ29に係合するアーム27,28の段部27a,28a又は27b,28bで搭載し上チョック5を持上げる。この場合、段部27a,28a又は27b,28bを上下複数段設けることにより、形状の異なった数種類のチョックを適宜の段部を使い分けて搭載し持上げることができる。
【0029】
そして、上チョック台車7Rを、X方向駆動手段11Rによってロール3に接近させ(前進)、上ロール軸部3aに上チョック5を挿着する。
また、上チョック台車7Rにはチョック押出し手段32が設けられており、上チョック台車7Rの傾きなどで移動距離が不足している場合は、チョック押出し手段32に設けられたシリンダー33によって伸縮する押出し金具49を延伸させ、上チョック5Rを矢印P方向に更に進行させ、上ロール軸部3aに確実に挿着させることができる。
【0030】
上ロール軸部3aから上チョック5Rを離脱させる(抜取る)ときは、X方向駆動手段11Rによって上チョック台車7Rをロール3に前進させ、送りネジ29と上油圧ユニット駆動手段31によってアーム27,28を上チョック5に接近させて、アーム27,28の段部27a,28a又は27b,28bで上チョック5を持上げる。上油圧ユニット駆動手段31へ供給する油圧圧力を検出して所定の圧力に達したとき、すなわち、保持フレーム30を含む関連部品と上チョック5Rの重量を支持可能な圧力に達したとき、X方向駆動手段11Rによって上チョック台車7Rを後退させて上チョック5Rを離脱する。このとき上チョック5Rがロール軸部3aに作用する力はほぼ零であり、小さい力で、各部品を損傷することなく上チョック5Rを離脱させることができる。このことは下ロール4についても同様である。
【0031】
図11は、スタンド2の概略側面図を示し、(A)は下ロール4をスタンド2に置く前の状態の概略側面図であり、(B)は下ロール4を置いた後の状態の概略側面図を示す。
スタンド2の架台43には、ピン44を中心に枢動するL型金具45が具備されており、図11(A)に示すように、下ロール4をスタンド2上へ下降させると下ロールの首部4bが、L型金具45の第一突起45aと係合してL型金具45を反時計方向へ回転させて図11(B)に示す状態となり、L型金具45の第二突起45bに上ロール3の首部3bを当接させることによって、上ロール3及び下ロール4をスタンド2に設置し、チョック5,6着脱の準備が完了する。
第三突起45cは、下ロール4が上昇するとき下ロールの首部4bと係合してL型金具45を時計方向へ回転させて(A)図の状態へ戻すために形成されている。
本発明では、このようなスタンド2を用い、すべてのロールの首部の直径寸法を同じ値にしておくことによって、上下ロールの各高さ寸法を一定値にすることができ、チョックの着脱操作を容易化することもできる。
【0032】
本発明のロール用チョック着脱装置1は、一連の上下チョック5、6の着脱操作を効率良く行なうため、シーケンス又はコンピューター等で制御させるチョック着脱制御手段60を用いることが望ましい。
図12に示すチャック装着時のフローチャート、図13に示すチャック離脱時のフローチャート及び図14に示す制御ブロック図を用いて、本発明のロール用チョック着脱装置によるロール着脱操作を説明する。
【0033】
(1)まず、ロールからチョックを離脱する場合は、離脱しようとするロールが設置されたスタンド2及び離脱するロール選択を行う(S1)。
(2)選択されたスタンド2まで走行台車10を走行させる(S2)。なお、選択されたスタンドが複数スタンドの場合は、チョック離脱の順番はあらかじめ決定しておく。
(3)選択されたスタンド位置に走行台車10が到達させた後、走行台車10のY方向走行を停止させる(S3)。
(4)走行台車10の走行をストッパーで固定する(S4)。
(5)上チョック用エアベアリング駆動手段61及び下チョック用エアベアリング駆動手段62を駆動させ上チョック台車7及び下チョック台車8を浮上させる(S5)。
(6)上・下チョック台車7,8を前進(X方向)させ、それぞれのチョック下部に挿入する(S6)。
(7)上・下チョック台車7,8が予め設定した位置(S1でロール選択にて決定される)に達したら、上・下チョック台車7,8の前進(X方向)を停止させる(S7)。
(8)下チョック保持手段37の下油圧ユニット駆動手段35を駆動させ保持フレームを上昇させる(S8)。
(9)下チョック保持手段37の下油圧ユニット駆動手段35が下チョック重量を検出する(S9)。
(10)下チョック保持手段37の下油圧ユニット駆動手段35が下チョックの全重量を検出したら上昇を停止する(S10)。
(11)下チョック保持手段37の保持フレーム36の上昇量を算出し、上下チョック高さ記憶手段51に記憶させる(S11)。このデータは後のチョック挿着時のデータとして用いる。
(12)さらに、上チョックを離脱するか?を判断する(S12)。この設定は、ロール選択時に予め入力されている。
(13)離脱しない場合は、下チョック台車8に下チョック6を搭載したまま上・下チョック台車7,8を後退させ、下ロール4から下チョック6を離脱する(S13)。
(14)上チョックを離脱する場合(ロール選択時に「上チョックも離脱する」を選択)、は、上チョック保持手段26を上油圧ユニット駆動手段31で駆動させ保持フレーム30を上昇させる(S14)。
(15)上チョック保持手段26の上油圧ユニット駆動手段31が上チョック重量を検出する(S15)。
(16)上チョック保持手段26の上油圧ユニット駆動手段31が上チョックの全重量を検出したら上昇を停止する(S16)。
(17)上チョック保持手段26の保持フレーム30の上昇量を算出し、上下チョック高さ記憶手段51に記憶させる(S17)。このデータは後のチョック挿着時のデータとして用いる。
(18)上チョック5のアーム27,28を縮小させ(両アームの幅を狭める)、アーム段部27a,28a(又は27b,28b)の両端で上チョック5を搭載する(S18)。
(19)上・下チョック5,6を搭載したまま、上・下チョック台車7,8を後退させ上・下チョック5,6をそれぞれ上・下ロール3,4から離脱する(S19)。
(20)上チョック用エアベアリング駆動手段61及び下チョック用エアベアリング駆動手段62を停止させ上・下チョック台車7,8を着地させる(S20)。
(21)上・下チョック台車7,8の走行ストッパーを解除する(S21)。
(22)所定のチョック挿着場所へ下チョック6(及び上チョック5)を搭載して移動させる(S22)。
【0034】
次に、チョックをロールに挿着する場合を説明する。
(23)チョックを抜き取った位置から、上チョック台車7及び/又は下チョック台車8にチョックを搭載し、同一スタンドに設置されている新ロール(チョックを装着するロール)位置まで走行台車10を走行させる(S101)。
(24)新ロール位置まで走行台車10を到達させた後、走行台車10のY方向走行を停止させる(S102)。
(25)走行台車10の走行をストッパーで固定する(S103)。
(26)上及び下チョック用エアベアリング駆動手段61,62を駆動させて上チョック台車7及び下チョック台車8を浮上させる(S104)。
(27)浮上時の上・下チョック台車7,8それぞれの高さを第1〜4測長センサー39,40,41,42で計測し、チョック抜取り時に上下チョック高さ記憶手段51に記憶させておいたデータと比較すると共に、上・下チョック5,6の高さをそれぞれの上・下油圧ユニット駆動手段31,35を駆動させて上下高さ調整する(S105)。なお、ロール選択で上又は下ロールのみを選択した場合は、選択したチョックの高さのみを調整する。
(28)上・下チョック台車7,8をX方向に前進させ、上・下チョック台車7,8をロール下部に挿着する(S106)。
(29)上・下チョック台車7,8が予め設定した位置に達したら、前進を停止させる(S107)。
(30)上チョック5も上ロール3に挿着するか?を判断する(S108)。なお、この場合はロール選択時に予め選択されている。
(31)上チョック5を挿着しない場合は、下チョック台車8に下チョック6を搭載したまま上・下チョック台車7,8を前進させ、下ロール4に下チョック6を挿着する(S109)。
(32)上チョック5を挿着する場合(ロール選択時に「上チョックも挿入する」を選択)は、上・下チョック5,6を搭載したまま、上・下チョック台車7,8を前進させ上・下チョック5,6をそれぞれ上・下ロール3,4に挿着する(S110)。
(33)上チョック5を搭載したアーム27,28を拡大させ(両アームの幅を拡大させる)、アーム段部27a,28a(又は27b,28b)両端に搭載した上チョック5を解放する(S111)。
(34)上・下チョック台車7,8をX方向に後退させる(S112)。
(35)上・下チョック用エアベアリング駆動手段61,62を停止させ上・下チョック台車7,8を着地させる(S113)。
次のロール引抜きに他のスタンドへ走行台車を移動させる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のロール用チョック着脱装置は、上・下一対のロールチョックを同時に着脱することができるため作業能率が増し、設置面積も大幅削減できる。しかも、ロールの左右の軸に同時に着脱できるため作業能率は更に向上し、これらはシーケンス制御又はコンピューター制御で自動化されるため作業者の大幅削減ができる。
また、チョックを搭載して移動する上・下チョック台車にエアベアリングを用いることによって、小さな力で、チョック及びロールを損傷しないでチョックの着脱操作ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロール用チョック着脱装置の正面図である。
【図2】本発明のロール用チョック着脱装置の側面図である。
【図3】本発明のロール用チョック着脱装置の平面図である。
【図4】X方向駆動手段の概略図である。
【図5】上チョック台車の概略正面図である。
【図6】上チョック台車の概略側面図である。
【図7】エアベアリングの概略説明図である。
【図8】下チョック台車の概略正面図である。
【図9】下チョック台車の一部断面側面図である。
【図10】上チョック台車の概略側面図である。
【図11】スタンドの概略側面図である。
【図12】チャック挿着時のフローチャートである。
【図13】チャック離脱時のフローチャートである。
【図14】本発明のロール用チョック着脱装置の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1: ロール用チョック着脱装置
2: スタンド
3: 上ロール
3a: 軸部
3b: 首部
4: 下ロール
4a: 軸部
4b: 首部
5: 上チョック
6: 下チョック
7: 上チョック台車
8: 下チョック台車
9: 駆動手段
10: 走行台車
10a: 上面
10b: ガイド
11: 駆動手段
12: ピン
13: チェーン
14: 鎖車
15: 従動鎖車
16: エアベアリング
17: ダイヤフラム
17a: 通気孔
18: 上板
18a: 空気供給孔
19: 受板
20、21: 押え板
22: 空気室
23: 二次空気室
24:架台
25: 押え金具
26: 上チョック保持手段
27: アーム
27a、27b: 段部
28: アーム
28a: 段部
28b: 段部
29: 送りネジ
30: 保持フレーム
31: 上油圧ユニット駆動手段
32: チョック押出し手段
33: シリンダー
34: フレーム
34a: 下面
35: 下油圧ユニット駆動手段
36: 保持フレーム
36a: 位置決めピン
37: 下チョック保持手段
39、40,41、42: 測長センサー
43: 架台
44: ピン
45: L型金具
45a: 第一突起
45b: 第二突起
45c: 第三突起
46: エアベアリング
47: 押え金具
48: ガイドピン
49: 押出し金具
50: 減速機付モータ
51: 上下チョック高さ記憶手段
60: チョック着脱制御手段
61: 上チョック用エアベアリング駆動手段
62: 下チョック用エアベアリング駆動手段
Claims (11)
- スタンドに置かれたロールのロール軸部にチョックを着脱するロール用チョック着脱装置において、
該スタンドの側面に配設されY方向へ移動可能な走行台車と、
該走行台車をY方向へ移動させるY方向駆動手段と、
該走行台車上面に配設されX方向へ移動可能な上チョック台車及び下チョック台車と、
該上及び下チョック台車をX方向へ移動させるX方向駆動手段と、
上チョック保持手段を昇降させる上油圧ユニット駆動手段と、
下チョック保持手段を昇降させる下油圧ユニット駆動手段と、を有し、
該上及び下チョック台車が、それぞれ上チョック用エアベアリング駆動手段及び下チョック用エアベアリング駆動手段を具備することを特徴とするロール用チョック着脱装置。 - 前記Y方向駆動手段、前記X方向駆動手段、前記上及び下油圧ユニット駆動手段、及び前記上及び下チョック用エアベアリング駆動手段が、
チョック着脱制御手段によって制御され、
ロール軸部にチョックを着脱するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のロール用チョック着脱装置。 - 前記走行台車が、前記スタンドの両側面に左右一対配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のロール用チョック着脱装置。
- 前記上及び下チョック台車が、チョックを昇降させるための上チョック保持手段及び下チョック保持手段をそれぞれ具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロール用チョック着脱装置。
- 前記上チョック台車及び下チョック台車が連結され、X方向に一体的に移動するように構成されことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のロール用チョック着脱装置。
- 前記下チョック台車が、前記下チョック保持手段の保持フレームと走行台車上面の距離を測定する第1測長センサーを有し、
前記上チョック台車が、
架台と走行台車上面の距離を測定する第2及び第3測長センサーと、
該上チョック台車の架台と前記上チョック保持手段の保持フレームの距離を測定する第4測長センサーと、
を具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のロール用チョック着脱装置。 - 前記第1〜4測長センサーが、超音波式センサーであることを特徴とする請求項6に記載のロール用チョック着脱装置。
- 前記上チョック台車が、チョック押出し手段を具備することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のロール用チョック着脱装置。
- 前記スタンドが、下ロールによって枢動するL型金具を備え、前記L型金具を介して下ロールの上に上ロールを置くように構成されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のロール用チョック着脱装置。
- スタンドに置かれたロール軸部からチョックを離脱する方法において、
離脱しようとするロールが設置されたスタンド及び離脱するロールを選択し、
選択されたスタンドまで走行台車をY方向に走行させ、
選択されたスタンド位置に走行台車が到達した後走行台車のY方向走行を停止させ、
上及び下チョック用エアベアリング駆動手段を駆動させて上及び下チョック台車を浮上させて、上チョック台車及び下チョック台車をX方向に進行させてそれぞれのチョック下部に挿入し、
上及び/又は下チョック保持手段の油圧ユニット駆動手段を駆動させ保持フレームを上昇させて上及び/又は下チョックを搭載し、
上及び/又は下チョック台車に上及び/又は下チョックを搭載したまま上及び下チョック台車を後退させて、ロール軸部からチョックを離脱する方法。 - スタンドに置かれたロール軸部にチョックを挿着する方法において、
挿着しようとするロールが設置されたスタンド及び挿着するロールを選択し、
選択されたスタンドまでチョックを搭載した走行台車をY方向に走行させ、
選択されたスタンド位置に走行台車が到達した後走行台車のY方向走行を停止させ、
上及び下チョック用エアベアリング駆動手段を駆動させて上及び下チョック台車を浮上させて、上及び下チョック台車をX方向に前進させロール軸部に上及び/又は下チョック挿着する方法。
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