JP2004238436A - オレフィン系樹脂発泡体 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波同軸ケーブルの誘電体層に好適な極性成分を含まず、微細で均一な発泡構造と高発泡度を有するオレフィン系樹脂発泡体を得る。
【解決手段】内部導体1と誘電体層2と外部導体3を有しる高周波同軸ケーブルの誘電体層2を構成する発泡体として、高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂100重量部に対して、平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末を発泡核剤として0.1〜3重量部添加し、このものを発泡剤として窒素ガスなどの無機ガスを用いて発泡させた発泡体を使用する。この発泡体の発泡度は70%以上とすることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】内部導体1と誘電体層2と外部導体3を有しる高周波同軸ケーブルの誘電体層2を構成する発泡体として、高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂100重量部に対して、平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末を発泡核剤として0.1〜3重量部添加し、このものを発泡剤として窒素ガスなどの無機ガスを用いて発泡させた発泡体を使用する。この発泡体の発泡度は70%以上とすることが好ましい。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ギガヘルツバンドの高周波帯域の電磁波伝送に好適な高周波同軸ケーブルおよびその誘電体層をなすオレフィン系樹脂発泡体に関し、その誘電体層の誘電損失を低減し、高周波帯域での信号減衰量を低減したものである。
【0002】
【従来の技術】
高周波同軸ケーブルには、図1に示すように、銅撚線、銅単線などからなる内部導体1の上に誘電体層2が設けられ、この誘電体層2の上に銅線編組などの外部導体3が設けられ、この外部導体3の上にポリエチレン、可塑化ポリ塩化ビニルなどからなるシース4が被覆されたものがある。
上記誘電体層2には、比誘電率、誘電損失が小さい高密度ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの無極性樹脂や、比誘電率、誘電損失がさらに小さい発泡ポリエチレンなどが使用されている。
【0003】
そして、誘電体層2が発泡ポリエチレンからなるものでは、発泡ポリエチレンとなるポリエチレンに予め発泡核剤としてタルク、シリカ、炭酸カルシウム、フッ素樹脂粉末などと、化学発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)、4,4´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)などを添加しておき、誘電体層2の押出被覆の際に、溶融ポリエチレン中で化学発泡剤を加熱、分解、発泡させて、発泡度70〜80%の発泡ポリエチレンとする方法で製造されている。
【0004】
このようにして得られた発泡ポリエチレンでは、気泡セル径が均一であり、発泡度も高いものである。しかし、この発泡ポリエチレンには、化学発泡剤の分解生成物が存在している。そして、この分解生成物中には、水酸基やカルボニル基などの極性成分が含まれており、この極性成分に起因する誘電損失によって、高周波帯域での誘電体層の漏れ減衰量が大きくなり、結果的に信号減衰量が大きくなる問題があった。
このようなオレフィン系樹脂発泡体およびこれを誘電体層とする同軸ケーブルに関する先行技術文献としては、以下のようなものが挙げられる。
【0005】
【特許文献1】
特開昭49−11961号公報
【特許文献2】
特許第3227091号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、高周波同軸ケーブルの誘電体層の誘電損失を低減し、ギガヘルツバンドの高周波帯域での信号減衰量を低減することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、オレフィン系樹脂に、発泡核剤として平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末を添加し、発泡剤として無機ガスを用いて発泡させたことを特徴とするオレフィン系樹脂発泡体である。
【0008】
請求項2にかかる発明は、無機ガスが、窒素、二酸化炭素、アルゴンのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
請求項3にかかる発明は、オレフィン系樹脂100重量部に対してシリカ粉末を0.1〜3重量部配合したことを特徴とする請求項1または2記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
【0009】
請求項4にかかる発明は、オレフィン系樹脂が、高密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
【0010】
請求項5にかかる発明は、発泡度が70%以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
請求項6にかかる発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体を誘電体層として用いたことを特徴とする高周波同軸ケーブルである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
本発明者は、高周波同軸ケーブルにおける誘電体層の高周波帯域での誘電損失は、誘電体層中に存在する微量の水酸基、カルボニル基、アミド基、スルホニル基などの極性成分の存在量に左右されることを知見した。
【0012】
この知見に基づいて、本発明では誘電体層中に持ち込まれる極性成分を極力排除するようにした。すなわち、誘電体層となるオレフィン系樹脂発泡体中に存在する極性成分を極力少なくなるようにした。
【0013】
本発明のオレフィン系樹脂発泡体は、オレフィン系樹脂に、発泡核剤として平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末を添加し、発泡剤として無機ガスを用いて発泡させたものである。
【0014】
ここでのオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられるが、これらのなかでも高密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物が好ましい。高密度ポリエチレンは、枝分かれが少なく、高結晶性で無極性であり、比誘電率、誘電損失が小さく、誘電特性の点から好適であるが、溶融時の溶融粘度が高く、発泡させずらい問題があるので、溶融粘度が低い低密度ポリエチレンを加えて、溶融粘度を好適な範囲とすることが好ましい。高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを混合して用いる場合には、高密度ポリエチレン100重量部に対して低密度ポリエチレン10〜40重量部を配合することが望ましい。
【0015】
また、発泡核剤としてのシリカ粉末には、その平均粒子径が0.1〜15μmの範囲のものが用いられる。平均粒子径が0.1μm未満では均一な大きさに発泡せず、15μmを越えると巨大なセル径の発泡を生じる。
シリカは分子式SiO2で示されるように無極性であり、発泡体中に存在してもその誘電特性を悪化させることはない。また、このシリカ粉末としては高純度のもの、例えば純度99.8%以上のものを使用すると、さらに誘電特性が良くなる。
【0016】
このような高純度シリカ粉末の具体的なものとしては、龍森社から販売されている高純度溶融石英ガラスフィラー「FUSLEX」、高純度結晶性石英フィラー「CRYSTALITE」などがある。
このシリカ粉末の添加量は、未発泡状態のオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜3重量部とされ、0.1重量部未満では発泡核剤として機能せず、3重量部を超えてもその効果の増加が認められなくなる。
【0017】
本発明における発泡剤には、無機ガスが用いられる。この無機ガスには、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの1種または2種以上が用いられる。発泡樹脂分野において、発泡用ガスとしてフロンガスやペンタンなどの低沸点炭化水素が従来使用されてきたが、これら化学物質は大気汚染等の原因物質とされており、使用を避けるべきである。
【0018】
このようなオレフィン系樹脂発泡体の形成は、高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂にシリカを添加し、押出機で溶融混練し、押出機に上記発泡剤を高圧力(1MPa〜1GPa程度)で注入して押出成形する方法で行われる。また、高周波同軸ケーブルの誘電体層を形成するには、同様にして内部導体上に発泡押出被覆する方法によって行われる。
このようにして得られたオレフィン系樹脂発泡体の発泡度は、70%以上、好ましくは80%以上とされ、これにより誘電特性が高いものとなる。
【0019】
本発明の高周波同軸ケーブルは、上述のオレフィン系樹脂発泡体からなる誘電体層を有するものである。誘電体層以外の内部導体、外部導体、シースは、先に説明したものと同様であってもよい。
【0020】
このようなオレフィン系樹脂発泡体にあっては、この発泡体中に極性成分がほとんど存在しないので、超高周波領域においても、誘電損失が極めて小さいものとなる。また、発泡核剤として、平均粒径が0.1〜15μmの範囲のシリカを使用しているため、発泡体中の気泡が微細で均一なものとなる。さらに、無機ガスを発泡剤に使っているため、高い発泡度を得ることができる。
【0021】
このため、このオレフィン系樹脂発泡体を誘電体層として使用した高周波同軸ケーブルにあっては、ギガヘルツバンドの極超高周波帯域においての信号減衰量が極めて低いものとなり、この高周波同軸ケーブルは、例えば携帯電話基地局のアンテナ−トランシーバ間の伝送用ケーブル、無線ラン用ケーブル、モバイル機器用ケーブルなどの用途に好適なものとなる。
【0022】
以下、具体例を示す。
表1および表2に示す配合組成(重量部表示)のポリエチレン樹脂組成物をドライブレンドし、二段押出機により温度150〜180℃で、径9mmの導体上に発泡押出被覆し、径22mmの誘電体層を形成した。発泡剤として窒素ガスを使用し、圧力50MPaPaで押出機のシリンダ内に圧入した。但し、比較のため、発泡剤としてアゾジカルボンアミドを使用し、ポリエチレンに配合した試験例もある。
また、高密度ポリエチレンには、密度0.962g/cm3、メルトフローレイト8(g/10分)のものを、低密度ポリエチレンには、密度0.928g/cm3、メルトフローレイト0.4(g/10分)のものを使用した。
【0023】
得られた発泡体について、最大発泡度、気泡状態、減衰量を評価した。発泡度は、(ポリエチレンの比重−発泡体の比重)/ポリエチレンの比重×100で算出した。気泡状態は、発泡体の断面を目視で観察し、微細で均一な気泡であるものを◎とし、一部に大気泡が介在するものを○とし、気泡径が乱れ、大空洞(連胞)が多いものを×として表記した。減衰量は、周波数2.2GHzにおける信号減衰量である。
結果を、表1および表2に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
表1および表2の結果から、平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末をポリエチレン100重量部に対して0.1〜3重量部使用し、無機ガスを発泡剤として使用することにより微細で均一な発泡体を得ることができることが分かる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のオレフィン系樹脂発泡体にあっては、微細で均一な発泡構造、高発泡度を有し、発泡体中に極性成分が存在しないものとなる。したがって、本発明の高周波同軸ケーブルにあっては、その誘電体層中に存在する極性成分が少なく、これに起因する誘電損失が低いものとなり、ギガヘルツバンドの高周波帯域における信号減衰量が小さいものとなる。
このため、この高周波同軸ケーブルは、携帯電話基地局のアンテナ−トランシーバ間の伝送用ケーブル、無線ラン用ケーブル、モバイル機器用ケーブルなどの用途に好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる同軸ケーブルの例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1・・・内部導体、2・・・誘電体層、3・・・外部導体
【発明の属する技術分野】
この発明は、ギガヘルツバンドの高周波帯域の電磁波伝送に好適な高周波同軸ケーブルおよびその誘電体層をなすオレフィン系樹脂発泡体に関し、その誘電体層の誘電損失を低減し、高周波帯域での信号減衰量を低減したものである。
【0002】
【従来の技術】
高周波同軸ケーブルには、図1に示すように、銅撚線、銅単線などからなる内部導体1の上に誘電体層2が設けられ、この誘電体層2の上に銅線編組などの外部導体3が設けられ、この外部導体3の上にポリエチレン、可塑化ポリ塩化ビニルなどからなるシース4が被覆されたものがある。
上記誘電体層2には、比誘電率、誘電損失が小さい高密度ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの無極性樹脂や、比誘電率、誘電損失がさらに小さい発泡ポリエチレンなどが使用されている。
【0003】
そして、誘電体層2が発泡ポリエチレンからなるものでは、発泡ポリエチレンとなるポリエチレンに予め発泡核剤としてタルク、シリカ、炭酸カルシウム、フッ素樹脂粉末などと、化学発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)、4,4´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)などを添加しておき、誘電体層2の押出被覆の際に、溶融ポリエチレン中で化学発泡剤を加熱、分解、発泡させて、発泡度70〜80%の発泡ポリエチレンとする方法で製造されている。
【0004】
このようにして得られた発泡ポリエチレンでは、気泡セル径が均一であり、発泡度も高いものである。しかし、この発泡ポリエチレンには、化学発泡剤の分解生成物が存在している。そして、この分解生成物中には、水酸基やカルボニル基などの極性成分が含まれており、この極性成分に起因する誘電損失によって、高周波帯域での誘電体層の漏れ減衰量が大きくなり、結果的に信号減衰量が大きくなる問題があった。
このようなオレフィン系樹脂発泡体およびこれを誘電体層とする同軸ケーブルに関する先行技術文献としては、以下のようなものが挙げられる。
【0005】
【特許文献1】
特開昭49−11961号公報
【特許文献2】
特許第3227091号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、高周波同軸ケーブルの誘電体層の誘電損失を低減し、ギガヘルツバンドの高周波帯域での信号減衰量を低減することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、オレフィン系樹脂に、発泡核剤として平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末を添加し、発泡剤として無機ガスを用いて発泡させたことを特徴とするオレフィン系樹脂発泡体である。
【0008】
請求項2にかかる発明は、無機ガスが、窒素、二酸化炭素、アルゴンのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
請求項3にかかる発明は、オレフィン系樹脂100重量部に対してシリカ粉末を0.1〜3重量部配合したことを特徴とする請求項1または2記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
【0009】
請求項4にかかる発明は、オレフィン系樹脂が、高密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
【0010】
請求項5にかかる発明は、発泡度が70%以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体である。
請求項6にかかる発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体を誘電体層として用いたことを特徴とする高周波同軸ケーブルである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
本発明者は、高周波同軸ケーブルにおける誘電体層の高周波帯域での誘電損失は、誘電体層中に存在する微量の水酸基、カルボニル基、アミド基、スルホニル基などの極性成分の存在量に左右されることを知見した。
【0012】
この知見に基づいて、本発明では誘電体層中に持ち込まれる極性成分を極力排除するようにした。すなわち、誘電体層となるオレフィン系樹脂発泡体中に存在する極性成分を極力少なくなるようにした。
【0013】
本発明のオレフィン系樹脂発泡体は、オレフィン系樹脂に、発泡核剤として平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末を添加し、発泡剤として無機ガスを用いて発泡させたものである。
【0014】
ここでのオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられるが、これらのなかでも高密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物が好ましい。高密度ポリエチレンは、枝分かれが少なく、高結晶性で無極性であり、比誘電率、誘電損失が小さく、誘電特性の点から好適であるが、溶融時の溶融粘度が高く、発泡させずらい問題があるので、溶融粘度が低い低密度ポリエチレンを加えて、溶融粘度を好適な範囲とすることが好ましい。高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを混合して用いる場合には、高密度ポリエチレン100重量部に対して低密度ポリエチレン10〜40重量部を配合することが望ましい。
【0015】
また、発泡核剤としてのシリカ粉末には、その平均粒子径が0.1〜15μmの範囲のものが用いられる。平均粒子径が0.1μm未満では均一な大きさに発泡せず、15μmを越えると巨大なセル径の発泡を生じる。
シリカは分子式SiO2で示されるように無極性であり、発泡体中に存在してもその誘電特性を悪化させることはない。また、このシリカ粉末としては高純度のもの、例えば純度99.8%以上のものを使用すると、さらに誘電特性が良くなる。
【0016】
このような高純度シリカ粉末の具体的なものとしては、龍森社から販売されている高純度溶融石英ガラスフィラー「FUSLEX」、高純度結晶性石英フィラー「CRYSTALITE」などがある。
このシリカ粉末の添加量は、未発泡状態のオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜3重量部とされ、0.1重量部未満では発泡核剤として機能せず、3重量部を超えてもその効果の増加が認められなくなる。
【0017】
本発明における発泡剤には、無機ガスが用いられる。この無機ガスには、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの1種または2種以上が用いられる。発泡樹脂分野において、発泡用ガスとしてフロンガスやペンタンなどの低沸点炭化水素が従来使用されてきたが、これら化学物質は大気汚染等の原因物質とされており、使用を避けるべきである。
【0018】
このようなオレフィン系樹脂発泡体の形成は、高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂にシリカを添加し、押出機で溶融混練し、押出機に上記発泡剤を高圧力(1MPa〜1GPa程度)で注入して押出成形する方法で行われる。また、高周波同軸ケーブルの誘電体層を形成するには、同様にして内部導体上に発泡押出被覆する方法によって行われる。
このようにして得られたオレフィン系樹脂発泡体の発泡度は、70%以上、好ましくは80%以上とされ、これにより誘電特性が高いものとなる。
【0019】
本発明の高周波同軸ケーブルは、上述のオレフィン系樹脂発泡体からなる誘電体層を有するものである。誘電体層以外の内部導体、外部導体、シースは、先に説明したものと同様であってもよい。
【0020】
このようなオレフィン系樹脂発泡体にあっては、この発泡体中に極性成分がほとんど存在しないので、超高周波領域においても、誘電損失が極めて小さいものとなる。また、発泡核剤として、平均粒径が0.1〜15μmの範囲のシリカを使用しているため、発泡体中の気泡が微細で均一なものとなる。さらに、無機ガスを発泡剤に使っているため、高い発泡度を得ることができる。
【0021】
このため、このオレフィン系樹脂発泡体を誘電体層として使用した高周波同軸ケーブルにあっては、ギガヘルツバンドの極超高周波帯域においての信号減衰量が極めて低いものとなり、この高周波同軸ケーブルは、例えば携帯電話基地局のアンテナ−トランシーバ間の伝送用ケーブル、無線ラン用ケーブル、モバイル機器用ケーブルなどの用途に好適なものとなる。
【0022】
以下、具体例を示す。
表1および表2に示す配合組成(重量部表示)のポリエチレン樹脂組成物をドライブレンドし、二段押出機により温度150〜180℃で、径9mmの導体上に発泡押出被覆し、径22mmの誘電体層を形成した。発泡剤として窒素ガスを使用し、圧力50MPaPaで押出機のシリンダ内に圧入した。但し、比較のため、発泡剤としてアゾジカルボンアミドを使用し、ポリエチレンに配合した試験例もある。
また、高密度ポリエチレンには、密度0.962g/cm3、メルトフローレイト8(g/10分)のものを、低密度ポリエチレンには、密度0.928g/cm3、メルトフローレイト0.4(g/10分)のものを使用した。
【0023】
得られた発泡体について、最大発泡度、気泡状態、減衰量を評価した。発泡度は、(ポリエチレンの比重−発泡体の比重)/ポリエチレンの比重×100で算出した。気泡状態は、発泡体の断面を目視で観察し、微細で均一な気泡であるものを◎とし、一部に大気泡が介在するものを○とし、気泡径が乱れ、大空洞(連胞)が多いものを×として表記した。減衰量は、周波数2.2GHzにおける信号減衰量である。
結果を、表1および表2に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
表1および表2の結果から、平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末をポリエチレン100重量部に対して0.1〜3重量部使用し、無機ガスを発泡剤として使用することにより微細で均一な発泡体を得ることができることが分かる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のオレフィン系樹脂発泡体にあっては、微細で均一な発泡構造、高発泡度を有し、発泡体中に極性成分が存在しないものとなる。したがって、本発明の高周波同軸ケーブルにあっては、その誘電体層中に存在する極性成分が少なく、これに起因する誘電損失が低いものとなり、ギガヘルツバンドの高周波帯域における信号減衰量が小さいものとなる。
このため、この高周波同軸ケーブルは、携帯電話基地局のアンテナ−トランシーバ間の伝送用ケーブル、無線ラン用ケーブル、モバイル機器用ケーブルなどの用途に好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる同軸ケーブルの例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1・・・内部導体、2・・・誘電体層、3・・・外部導体
Claims (6)
- オレフィン系樹脂に、発泡核剤として平均粒径0.1〜15μmのシリカ粉末を添加し、発泡剤として無機ガスを用いて発泡させたことを特徴とするオレフィン系樹脂発泡体。
- 無機ガスが、窒素、二酸化炭素、アルゴンのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン系樹脂発泡体。
- オレフィン系樹脂100重量部に対してシリカ粉末を0.1〜3重量部配合したことを特徴とする請求項1または2記載のオレフィン系樹脂発泡体。
- オレフィン系樹脂が、高密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体。
- 発泡度が70%以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載のオレフィン系樹脂発泡体を誘電体層として用いたことを特徴とする高周波同軸ケーブル。
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|---|---|---|---|
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004238436A true JP2004238436A (ja) | 2004-08-26 |
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006339099A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Hitachi Cable Ltd | 発泡電線 |
| CN101950628A (zh) * | 2010-08-18 | 2011-01-19 | 深圳市穗榕同轴电缆科技有限公司 | 物理发泡绝缘铜箔带轧纹低损耗超柔同轴电缆 |
-
2003
- 2003-02-04 JP JP2003027057A patent/JP2004238436A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006339099A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Hitachi Cable Ltd | 発泡電線 |
| CN101950628A (zh) * | 2010-08-18 | 2011-01-19 | 深圳市穗榕同轴电缆科技有限公司 | 物理发泡绝缘铜箔带轧纹低损耗超柔同轴电缆 |
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|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060404 |
