JP2004238905A - 泥土吸引装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水底に堆積した泥土を吸引する泥土吸引装置であって、水上に浮揚可能な船体1と、船体上のアーム操縦室5における操縦により3次元運動するアーム4と、アーム4に取り付けられた泥土吸引用パイプ7と、前記アーム4又は泥土吸引用パイプ7の先端付近に設けられ水底に堆積した泥土の状況を撮影可能な撮影手段6と、前記アーム操縦室5に設けられ前記撮影手段6によって撮影された画像を表示する画像表示手段とを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、海底、川底、湖底、ダム底等の水底に堆積した泥土を吸引して、浚渫を行う泥土吸引装置に関する。なお、本願明細書にいう「泥土」とは、水底の堆積層に含まれる土砂等の固体及び泥水等の液体を総称するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水底からの泥土の浚渫作業は、例えば特許文献1に記載のクラムシェルバケットや特許文献2に記載のカッター式ギヤーポンプを搭載した大型浚渫船によって行われている。このようなクラムシェルバケットやカッター式ギヤーポンプによれば、泥土層が厚く大量の泥土を浚渫する場合には、効率良く浚渫作業を行うことができるものの、泥土層が薄い場合は逆に浚渫作業の効率が悪くなり、とくにクラムシェルバケットを使用した場合、泥土とともに泥土層上の水を大量に汲み上げてしまい、その泥水の後処理に困難を来すという問題が生じる。
【0003】
このようなことからも、浚渫作業にあたってはその現場の状況確認が必要であるが、現状では、潜水夫が現場に潜って状況確認を行うしか手段がないので、その費用がかかり非効率である。しかも、実際の浚渫作業中には潜水夫による状況確認を行うことはできないので、作業後の手直しが多くなるという問題がある。
【0004】
さらに、従来のクラムシェルバケットとカッター式ギヤーポンプの何れの方式を採用した場合も、浚渫時、バケットやカッターの刃先で地切りする際に水中に濁りが発生するという問題がある。この濁り発生の問題は、近年、環境問題への意識の高まりからクローズアップされており、とくに、泥土中に重金属等の有害物質が含まれる場合、濁りの発生は大きな環境問題となっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−328594号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平7−224446号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、水底の泥土の状況を確認しながら浚渫作業を行うことができ、しかも浚渫時の水中の濁りを抑えることができる泥土吸引装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の泥土吸引装置は、水底に堆積した泥土を吸引する泥土吸引装置であって、水上に浮揚可能な船体と、船体上のアーム操縦室における操縦により3次元運動するアームと、アームに取り付けられた泥土吸引用パイプと、前記アーム又は泥土吸引用パイプの先端付近に設けられ水底に堆積した泥土の状況を撮影可能な撮影手段と、前記アーム操縦室に設けられ前記撮影手段によって撮影された画像を表示する画像表示手段とを有するものである。
【0009】
このような構成にすることで、撮影手段によって撮影された泥土の状況をアーム操縦室内の画像表示手段によって確認しながら浚渫作業を行うことができるとともに、浚渫作業前後の状況も把握できる。また、泥土吸引用パイプの先端を泥土中に挿入して泥土の吸引を行うことができるので、泥土による水中の濁りの発生を抑えることができる。
【0010】
本発明の泥土吸引装置には、アームに取り付けられた泥土吸引用パイプの泥土中での下降量から泥土の厚みを測定する手段を設けることができる。この手段を設けることで、泥土の厚みを事前に把握することができるので、浚渫作業を計画的に行うことができる。
【0011】
また、本発明の泥土吸引装置には、泥土吸引用パイプによって吸引された泥土を受け入れる泥土収容タンクを複数設け、さらに前記泥土を受け入れる泥土収容タンクを切り換える切換手段を設けることができる。この構成を備えることで、一つの泥土収容タンクが満杯になったとしても、泥土の受け入れ先を別の泥土収容タンクに切り換えることができるので、浚渫作業を中断することなく連続的に行うことができる。また、一旦満杯になった泥土収容タンクについては、別の泥土収容タンクに泥土を受け入れている間に泥土を排出させることにより、次の泥土受け入れ先として使用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
図1は、本発明の泥土吸引装置を示し、(a)はその側面図、(b)は平面図である。本発明の泥土吸引装置は、水上に浮揚可能な船体1を有し、船体1はGPS(global positioning system:全地球測位システム)を備えた操船室2にて操船され所定の浚渫現場に移動可能である。また、船体1にはスパット3が昇降可能に設けられ、所定の浚渫現場に到着後、スパット3を下降させて水底地盤中に埋め込むことによって、船体1が潮流や風圧で流されないように固定し、浚渫場所の位置決めを行う。
【0014】
さらに、船体1上には、アーム4を水中で3次元方向に自在に操縦移動させるためのアーム操縦室5が設けられている。アーム4の全長は20〜30m程度であり、その先端付近には、水底に堆積した泥土の状況を撮影可能な撮影手段としてスポットライト付の水中カメラ6が設けられている。水中カメラ6で撮影された画像は、アーム操縦室5内に設置された画像表示手段(図示せず)に伝送され表示される。
【0015】
アーム4には鋼製の泥土吸引用パイプ7が連結・固定されており、これによって泥土吸引用パイプ7はアーム4と連動して3次元運動する。泥土吸引用パイプ7は、その先端がアーム4の先端より2〜3m程度突出するように取り付けられている。泥土吸引用パイプ7の基端側は二股に分岐し、それぞれ船体1上に並列に配置された泥土収容タンク8,9にバルブ10,11を介して接続されている。泥土収容タンク8,9には真空ポンプ8a,9aが内蔵されており、この真空ポンプ8a,9aによる吸引力が泥土吸引用パイプ7に印加され、泥土を吸収・収容できるようになっている。また、泥土収容タンク8,9の入側には、その内部に空気の圧力をかけて泥土を排出させるために、空気圧力ポンプ12がバルブ13,14を介して接続されている。また、泥土収容タンク8,9の出側には泥土排出管15がバルブ16,17を介して接続されている。泥土排出管15の先端は、排出された泥土を処理場に運搬する箱形台船(図示せず)に連結されるようになっている。また、船体1には発電機18が設けられ、上記の各機器に駆動電力を供給するようになっている。
【0016】
以下、本発明の泥土吸引装置による泥土の浚渫方法について、図1を参照して説明する。
【0017】
まず、準備作業として、操船室2内のGPSを利用して浚渫現場へ船体1を誘導し、作業現場の海図を参照して船位及び水深を確認した後、スパット3を下降させ船体1を位置決め固定する。その位置は操船室2内のGPSで記録する。次に、アーム操縦室5でアーム4を操縦して水中を下降させ、アーム4先端の水中カメラ6によって水底に堆積した泥土の状況を確認する。その状況確認の模式図を図2に示す。同図に示すように、水中カメラ6には照明用のスポットライト6aが付いており、このスポットライト6aで水底を照らしながら泥土の状況を撮影する。次に、水中カメラ6からの画像をアーム操縦室5内で確認しながら、アーム4先端から突出している泥土吸引用パイプ7の先端を泥土中に差し込み、泥土吸引用パイプ7の先端が水底地盤に突き当たるまでの下降量から泥土の厚みを測定する。この泥土吸引用パイプ7の下降量は、例えば、アーム操縦室5からのアーム4の下降指示量によって把握することができる。
【0018】
泥土の状況確認と厚みの測定が終わったら、アーム4を操縦して泥土吸引用パイプ7の先端を所定の位置に移動させ、泥土の吸引作業を開始する。その作業開始にあたって、泥土の吸引・排出系統にあるバルブは全て閉にしておく。そして2つある泥土収容タンク8,9のうちいずれを先に使用するかを決め、例えば、泥土収容タンク8を先に使用する場合、発電機18で泥土収容タンク8側の真空ポンプ8aを起動し、泥土収容タンク8と泥土吸引用パイプ7との間のバルブ10を開にする。これによって、泥土吸引用パイプ7の先端から泥土が吸引され、泥土収容タンク8に収容される。
【0019】
図3は、泥土の吸引状況を示す模式図である。同図に示すように、泥土は、泥土中に差し込まれた泥土吸引用パイプ7の先端から吸引される。この際、周囲の濁りも吸引するので、水中に濁りを発生させることなく泥土を吸引し、浚渫することができる。また、泥土吸引用パイプ7の先端には鋼製の線材で格子状に形成した先端キャップ7aが取り付けられており、これによって、泥土吸引用パイプ7の先端から石や雑木等が吸い込まれ、真空ポンプ8a等が破損するのを防止している。泥土の吸引は、アーム操縦室5からのアーム4の操縦によって、図1(b)に示すように、所定範囲を同心円状に行う。
【0020】
泥土の吸引により泥土収容タンク8が泥土で満杯になったら、泥土の収容先を泥土収容タンク9に切り換える。この切り換えは、泥土収容タンク9側の真空ポンプ9aを起動した上で、泥土収容タンク8側のバルブ10を閉にし、泥土収容タンク9側のバルブ11を開にすることによって行う。すなわち、本実施例では、二股に分岐した泥土吸引用パイプ7に設けたバルブ10,11が、泥土収容タンク8,9を切り換える切換手段となっている。
【0021】
泥土の収容先が泥土収容タンク9に切り換わったら、泥土収容タンク8側の真空ポンプ8aを停止し、泥土収容タンク8からの泥土の排出作業を行う。泥土の排出作業にあたっては、まず、空気圧力ポンプ12を起動させ、泥土収容タンク8側のバルブ13とバルブ16を開にする。これによって、空気圧力ポンプ12からの空気圧によって泥土収容タンク8内の泥土が泥土排出管15から排出され、箱形台船(図示せず)に収容される。
【0022】
泥土収容タンク8から切り換えられた泥土収容タンク9が泥土で満杯になったら、泥土収容タンク8側の真空ポンプ8aを起動した上で、泥土収容タンク9側のバルブ11を閉にし、泥土収容タンク8側のバルブ10を開にすることによって、泥土の収容先を泥土収容タンク8に切り換える。このとき、泥土収容タンク8側のバルブ13とバルブ16は閉にしておく。そして、泥土収容タンク9側のバルブ14,17を開にすることによって、空気圧力ポンプ12からの空気圧によって泥土収容タンク9内の泥土が泥土排出管15から排出され、箱形台船(図示せず)に収容される。
【0023】
このように、2つある泥土収容タンク8,9を交互に使用し、一方の泥土収容タンクを使用している間に他方の泥土収容タンクから泥土を排出するサイクルを繰り返すことにより、泥土の吸引作業を連続的に行うことができる。
【0024】
泥土の吸引作業が終了したら、水中カメラ6で浚渫後の状況を確認し、泥土を吸引し残した箇所があれば、アーム4を操縦してその箇所の泥土を吸引する。また、必要に応じて、船体1を移動させて泥土の吸引作業を行う。
【0025】
なお、上記実施例では、水中カメラ6をアーム4側に設けたが、泥土吸引パイプ7側に設けることもできる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の泥土吸引装置によれば、撮影手段によって撮影された泥土の状況をアーム操縦室内の画像表示手段によって確認しながら浚渫作業を行うことができるとともに、浚渫作業前後の状況も把握できる。また、泥土吸引用パイプの先端を泥土層中に挿入して泥土の吸引を行うことができるので、泥土による水中の濁りの発生を抑えることができる。
【0027】
また、アームに取り付けられた泥土吸引用パイプの泥土中での下降量から泥土の厚みを測定する手段を設けることで、泥土の厚みを事前に把握することができるので、浚渫作業を計画的に行うことができ、顧客に満足できる浚渫作業を提供することができる。
【0028】
さらに、泥土吸引用パイプによって吸引された泥土を受け入れる泥土収容タンクを複数設け、前記泥土を受け入れる泥土収容タンクを切り換える切換手段を設けることで、一つの泥土収容タンクが満杯になったとしても、泥土の受け入れ先を別の泥土収容タンクに切り換えることができるので、浚渫作業を中断することなく連続的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の泥土吸引装置を示し、(a)はその側面図、(b)は平面図である。
【図2】アーム先端の撮影手段によって水底に堆積した泥土の状況を確認している状態を示す模式図である。
【図3】泥土の吸引状況を示す模式図である。
【符号の説明】
1 船体
2 操船室
3 スパット
4 アーム
5 アーム操縦室
6 水中カメラ(撮影手段)
6a スポットライト
7 泥土吸引用パイプ
8,9 泥土収容タンク
10,11 バルブ(切換手段)
12 空気圧力ポンプ
13,14 バルブ
15 泥土排出管
16,17 バルブ
18 発電機
Claims (3)
- 水底に堆積した泥土を吸引する泥土吸引装置であって、
水上に浮揚可能な船体と、船体上のアーム操縦室における操縦により3次元運動するアームと、アームに取り付けられた泥土吸引用パイプと、前記アーム又は泥土吸引用パイプの先端付近に設けられ水底に堆積した泥土の状況を撮影可能な撮影手段と、前記アーム操縦室に設けられ前記撮影手段によって撮影された画像を表示する画像表示手段とを有する泥土吸引装置。 - 前記アームに取り付けられた泥土吸引用パイプの泥土中での下降量から泥土の厚みを測定する手段を有する請求項1に記載の泥土吸引装置。
- 泥土吸引用パイプによって吸引された泥土を受け入れる泥土収容タンクを複数有し、さらに前記泥土を受け入れる泥土収容タンクを切り換える切換手段を有する請求項1又は2に記載の泥土吸引装置。
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2003
- 2003-02-05 JP JP2003028783A patent/JP3974862B2/ja not_active Expired - Lifetime
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