JP2004239422A - 切換弁及びこれを用いた浄水器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転軸(21)と弁体(9)とが同数個配されている切換弁は、各々の弁体(9)をそれ専用の回転軸(21)によって動かすため、どれか一つが固着や磨耗等で動きずらくなっても、他の弁体(9)の操作がその影響を受けることが無いので、全体としての使用寿命が長くなり、また、回転軸(21)の水封材が各々一つでよいため、各操作の摩擦抵抗を低減でき、操作が軽く耐久性も良いという優れた利点を有する。
また、この切換弁を用いた浄水器は、特に蛇口直結型浄水器として好適である。
【選択図】 図3
Description
【産業上の利用分野】
本発明は一般家庭などで使用される、吐水状態を複数種類から選択して切換可能な浄水器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より水資源の汚染が指摘されており、また、おいしい水への要求も高まっていることから、一般家庭などにおいて水道水を浄化する浄水器が用いられている。浄水器としては活性炭等の吸着剤により、水道水のカルキ臭、カビ臭、トリハロメタン等を除去するものや、多孔質中空糸膜により細菌類、濁質成分等を除去するものなどが知られている。
【0003】
このような浄水器としては、例えば、図6に示されるような蛇口直結型浄水器50などが市販され、一般家庭で使用されている。
【0004】
蛇口直結型浄水器は、レバー操作で切換を行うものが一般的であり、例えば回転軸の軸方向の異なる位置に、位相差を付けて穴を開口させ、軸の回転に合わせて水通路と連通するようなローター弁が用いられている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
ところが、このような構造の切換弁は、一つの回転軸によって切換操作を行うため、摺動部が多くなり、回転の抵抗が大きくなると共に、全ての切換操作を同じ回転軸で行うことになるため、摺動部の磨耗が大きくなり、寿命が短くなりがちであった。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−113654号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、摺動抵抗が小さく、そのため消耗が少なく、安定して操作が可能な切換弁及びこれを用いた浄水器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第一の要旨は、複数流路の開閉の切換えを、回転軸(21)により駆動される弁体(9)によって行う切換弁であって、該回転軸(21)と該弁体(9)とが2個以上かつ同数個配されている切換弁、である。
【0009】
また、前記ボタン(7)の押し込み方向が概略鉛直方向であると、ボタン(7)が邪魔にならず、前記ボタン(7)は、回動支点部(71)を有し、該回動支点部(71)を中心にして移動すると、動きが安定するため好ましい。
【0010】
また、本発明の切換弁は、切換弁本体(5)に、前記弁体(9)と、前記回転軸(21)と、アーム(25)と、前記ボタン(7)とがそれぞれ同数個配され、
該アーム(25)は、前記ボタン(7)の動きを前記回転軸(21)の回転運動に変換するものであり、
前記ボタン(7)のうち、一つのボタン(7)が押し込まれた際に、その前に押し込まれていたボタン(7)の位置を元に戻す復元機構が配されていると、使い勝手が向上するため好ましい。
【0011】
また、前記アーム(25)の一端にはU字状突起(23)が設けられ、他端には棒状突起(24)が設けられており、
該U字状突起(23)は、前記回転軸(21)に設けられた回転カム(22)に係合し、
該棒状突起(24)は、前記ボタン(7)に設けられたU字状突起(71)に係合するように構成されていると、ボタン(7)の押し込み操作を、回転軸(21)の動きに効率的に変換できる。
【0012】
また、前記復元機構は、弾性体(30)によって付勢された係止枠(32)からなり、
該係止枠(32)は、前記棒状突起(24)の移動によって往復し、前記棒状突起(24)を係止又は開放するものであると、ボタン(7)の復元を簡便に行うことができる。
【0013】
前記弁体(9)及び前記回転軸(21)の数が3個であり、鉛直方向から見た際に、蛇口接続口(2a)の中心部を含む三角形の頂点にそれぞれ配されていると、コンパクトな構成となるため好ましい。
【0014】
前記浄水器本体(5)の、前記ボタン(7)の突出側とは反対側で、かつ前記ボタン(7)と相対する位置に、平面部(45)を設けると、ボタンを押す際により安定するため好ましい。
【0015】
前記ボタン(7)又はその近傍に、吐水状態を表す表示部(47)が配されていると、吐水状態を把握しやすく、さらに前記表示部(47)が、手で触ることにより識別可能な突起(8)を有するとより好ましい。
【0016】
本発明の第二の要旨は、前述の切換弁によって流路の切換を行う浄水器、である。
本発明の浄水器は形態が蛇口直結型であるものに適している。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態例である蛇口直結型の浄水器(1)の平面図であって、アダプタ(3)と固定リング(4)により、図示略の水道の蛇口に接続される蛇口接続口(2a)が形成された切換弁本体(5)と、その内部に活性炭、中空糸膜等の図示略の濾過材が収納され、蛇口から供給された水を濾過し浄水化するための浄水カートリッジ(6)とを具備して概略構成されている。
【0018】
図2は、図1の浄水器(1)の正面図である。この例の浄水器(1)は、吐水状態を、蛇口からの水を濾過して浄水出口(11)から吐水する「浄水」と、濾過せずシャワー出口(43)からシャワー状に吐水する「シャワー」と、濾過せずにストレート出口(42)から吐水する「ストレート」の3種類から選択して切り換え可能なものである。
尚、図1及び図2の浄水器では、吐水状態は「ストレート」が選択されている。
【0019】
切換弁本体(5)の内部には、弁機構部(18)が配されており、弁機構部(18)には、回転軸(21)と、ボール形状の弁体(9)が配置されており、回転軸(21)の回転によって、弁体(9)を移動させて流路の開閉を行う。弁体(9)は、通水穴が配された盤上に配されており、通水穴から弁体(9)が外れた時に水が流れる。
弁機構部(18)の内外の水密性は、回転軸(21)の摺動部に、O−リング等の弾性体からなる水封材を配すことによって保たれている。
【0020】
このとき、回転軸(21)と弁体(9)とを2個以上かつ同数配置し、各々の弁体(9)の移動を別々の回転軸(21)を用いて行うようにすると、弁体を横一列に配置し、一本の回転軸で駆動する従来のものに比べ、横幅を縮小することができるため、コンパクト化が達成可能である。
【0021】
また、各々の弁体(9)をそれ専用の回転軸(21)によって動かすため、どれか一つが固着や磨耗等で動きずらくなっても、他の弁体(9)の操作がその影響を受けることが無いので、全体としての使用寿命が長くなり、また、回転軸(21)の水封材が各々一つでよいため、各操作の摩擦抵抗を低減でき、操作が軽く耐久性も良いという優れた利点を有する。
【0022】
切換弁本体(5)の前上面には、概略鉛直方向への押し込み操作が可能で、横にほぼ一列に配列された三つのボタン(7)が配されている。三つのボタン(7)は、それぞれ、浄水選択ボタン(7a)、ストレ−ト選択ボタン(7b)、シャワー選択ボタン(7c)である。
【0023】
なお、ボタン(7)の数は三つに限るものではなく、浄水選択ボタンと原水選択ボタンの二つでも構わないし、前述の三つのボタンに加えて、節水シャワー選択ボタン等を設けても構わない。
【0024】
かかる構造は、従来のレバー式操作のように、右端部のみに操作部を配していないので、左利きの使用者にも操作しやすいという利点を有する。また、操作力が下方向にかかるため、蛇口が安易に動かず、ねじ部が蛇口から緩むことも無く、安定して操作が可能であるという利点を有する。
【0025】
次に、ボタン(7)の下方向への押し操作によって、ボタン(7)が定位置に固定されるとともに、選択した水路が開かれる機構を図3〜図5を用いて以下に詳細に説明する。
【0026】
図3は、本発明の切換弁本体(5)を上面から見た横断面図であり、図4は、図3の切換弁本体(5)の右側面から見たストレ−ト部の機構を示す一部縦断面図であり、図5は、図3の切換弁本体(5)の背面から見た縦断面図である。尚、図3及び図5は浄水選択時の機構図であり、図中の矢印は、その時の水の流れを示すものである。
【0027】
ボタン(7)は、切換弁本体(5)の上部に、回動支点部(71)で回動可能に接続すると、移動をスムーズにすることができ、好ましい。このようにすると、ボタン(7)を押し込むと、ボタン(7)は、回動支点部(71)を中心として円弧を描くように、斜め下方向に移動する。
【0028】
切換弁本体(5)の内部には、ボタン(7)の押し込み操作を、回転軸(21)の回転運動に変換するためのアーム(25)が配されている。
ボタン(7)、弁体(9)、回転軸(21)、アーム(25)は、それぞれ同数個配置されている。
【0029】
ボタン(7)の下部には、その先端部が、斜め下方向を向き、かつ回動支点部(71)の反対側に開いたU字状突起(72)が配されている。
また、アーム(25)の一端にはU字状突起(23)が設けられ、他端には棒状突起(24)が設けられている。
さらに、回転軸(21)の端部には、弁機構部(18)の外部に突き出た位置に、回転カム(22)が設けられている。
【0030】
アーム(25)のU字状突起(23)は、U字の内側部分に、回転カム(22)の先端に設けられた棒が係合するように配されているので、アーム(25)を横方向に移動させることにより、回転軸(21)が回転する。
【0031】
弁体(9)は、回転軸(21)に設けられた弁体移動突起(20)が、回転に伴ってボール状の弁体(9)の下方からこれを押し上げることによって、上方向に移動され、通水路が開かれて(図5では左側の弁体(9)の状態)、通水を可能とする。このとき、回転カム(22)が45〜60°程度回転すると、弁体(9)を上方向に2〜3mm程度ずらすようにすることが好ましい。
【0032】
ボタン(7)の下方向への押し操作の動きを、回転カム(22)の回転方向の動きに変換伝達するために、アーム(25)の、U字状突起(23)とは反対側の一端には、アーム(25)の長手方向に交差する方向に、棒状突起(24)が設けられている。
【0033】
そして、ボタン(7)のU字状突起(72)のU字の内側部分に、アーム(25)の棒状突起(24)が係合するように配されているので、ボタン(7)が押し込まれて斜め下方向に移動した際に、棒状突起(24)が押されてアーム(25)が横方向に移動する。
【0034】
このように構成することにより、ボタン(7)の押し込み操作が、回転軸(21)の回転運動に変換される。
【0035】
各部材の運動は、ボタン(7)を斜め下方に6〜7mm程度押し込むと、ア−ム(25)が水平方向(図4では右方向)に6〜7mm程度スライドして、回転軸(21)が時計回り方向に45〜60°程度回転するようにすることが好ましい。
【0036】
ボタン(7)は、一つを押し込んだときに、別のものが押し込まれた状態のままだと、どの水流の切換状態となっているかが把握しにくい為、一つのボタン(7)が押し込まれた際に、その前に押し込まれていたボタン(7)の位置を元に戻す復元機構を設けることが好ましい。復元機構としては、ア−ム(25)よりも下方に、上方向に弾性体(30)によって付勢された係止枠(32)を設けることが好ましい。
【0037】
まず、ボタン(7)を押し込んだ際に、ボタン(7)が押し込まれた状態で固定される機構について説明する。
【0038】
係止枠(32)は、弁機構部(18)側の一端側を支点として回動可能なように、切換弁本体(5)に固定されており、支点と反対側の片端には、上方向に突き出たフック(33)が設けられている。
【0039】
また、係止枠(32)の下面と、切換弁本体(5)とにそれぞれ固定された弾性体(30)が、係止枠(32)の下部に配されている。
従って、係止枠(32)を下側に押し込んでも、係止枠(32)は弾性体(30)の反発力によって押し戻され、元の位置に復帰する。
【0040】
このとき、アーム(25)を横方向に、回転軸(21)の方向に向かって移動させると、棒状突起(24)が、係止枠(32)のフック(33)を押すため、係止枠(32)は下に向かって押し込まれる。
【0041】
そして、棒状突起(24)がフック(33)の上端部を越えて回転軸(21)方向に移動すると、係止枠(32)が弾性体(30)に押し戻されて元の位置に復帰し、その結果棒状突起(24)がフック(33)に係合する。
【0042】
また、このとき、アーム(25)にも、回転軸(21)の側とは反対方向に押し戻す付勢力を与える弾性体(31)を設けておくと、棒状突起(24)がフック(33)に固定された位置で、アーム(25)の移動を止めることができる。
【0043】
そして、ボタン(7)のU字状突起(72)のU字の内側部分に、アーム(25)の棒状突起(24)が係合していることから、アーム(25)の位置が固定されると、ボタン(7)の位置も固定される。
【0044】
アーム(25)に設ける弾性体(31)は、アーム(25)の棒状突起(24)を有する側の端部と、切換弁本体(5)とにそれぞれ固定して、アーム(25)が回転軸(21)側に押された際に、弾性体(31)が引き延ばされるようにしても良いし、図3に示すように、弾性体(31)の一端側が、アーム(25)の中程に相当する位置に切換弁本体(5)に設けた壁にあたるようにし、他端側が、アーム(25)の棒状突起(24)を有する側の端部に設けた壁にあたるようにしてやっても良い。
【0045】
図3に示すような構造の場合、アーム(25)が回転軸(21)側に押された際、弾性体(31)は圧縮されるので、弾性体(31)は、切換弁本体(5)やアーム(25)に固定する必要がない。
【0046】
弾性体(30)及び弾性体(31)は、係止枠(32)、アーム(25)を移動させた際に、反対側に押し戻す作用を果たすものであれば使用でき、巻きバネ、板バネ、ゴム等を用いることができ、中でも巻きバネが最も簡便で好ましい。
【0047】
次に、ボタン(7)が押し込まれた際に、その前に押し込まれていたボタン(7)を元に戻す機構について説明する。
【0048】
ボタン(7)が下方に押されると、棒状突起(24)が回転軸(21)方向に移動し、フック(33)の傾斜面を乗り越えようとする。その際、係止枠(32)が片端を支点として下方向に傾き、棒状突起(24)の幅まで下がる(図4真ん中図の状態)。すると、図4最下図の状態にあった、その前に押し込まれていたボタン(7)に対応した棒状突起(24)が、フック(33)の垂直面を乗り越え、弾性体(31)の付勢力でア−ム(25)が回転軸(21)と反対方向に押されて動き、図4真ん中図の状態を通り、図4最上図の状態となる。
【0049】
そして、棒状突起(24)がボタン(7)のU字状部(72)を押し上げるため、ボタン(7)は押し込まれた状態から元の位置に復帰する。
【0050】
このとき、横方向に配置した3個のボタン(7)のうち、真ん中に位置するボタン(7)に対応するアーム(25)には、図3に示すように、棒状突起(24)を両側に突き出させて配置すると、係止枠(32)が水平方向に若干傾いていても、係止或いは解除を確実に行うことができるようになるため、好ましい。
【0051】
また、係止枠(32)の下部に配置する弾性体(30)も、係止枠(32)の水平方向の傾きを極力無くすため、係止枠(32)を均等に支えることのできる位置に複数個配置することが好ましい。
【0052】
ボタン(7)による切換及び復元機構は、ボタン(7)の押し込み操作を水平方向に設けるほうが、設計上は容易であるが、その場合、水平方向に大きくなるため、使用者側に出っ張ることになり、その部分が邪魔して浄水器真下が見えずらくなり、また、食器等が当たりやすくなってしまい、実用上好ましくない。上述したように、係止枠(32)、弾性体(30)、フック(33)、棒状突起(24)等をうまく複合的に組み合わせて、ボタン(7)の略下部に設けるとその問題が見事に解決され好ましい。
【0053】
本発明に用いるボタン(7)の大きさは、あまり大きいと切換弁本体(5)が大きくなり、あまり小さいと指先で押しにくくなるため、1〜2cm2程度に設定するのが好ましい。ボタン(7)同士の間隔は、あまり離すと切換弁本体(5)が大きくなり、あまり近づけると指先が選択しないボタン(7)に接触して押しにくくなるため、ボタン(7)の中心線間の距離を1.5〜2.5cm程度に設定するのが好ましい。
【0054】
また、ボタンの押し込み操作の距離は、あまり大きいと迅速な切換ができず、また本体が大きくなり、あまり小さいと明確な切換感が得られず、また弁体の移動量不足が生じるため、3〜9mm程度に設定するのが好ましい。
【0055】
本発明に用いる弾性体は巻きバネが好ましいが、その固さ、バネ定数については、あまり大きいとボタン(7)の押し込み力が大きくなってボタン操作が重くなり、あまり小さいとボタン(7)の復元動作が鈍く、また完全に元に戻しきれなくなるため、0.49〜2.45N/mm程度のものを用いるのが好ましい。
バネの材質としては、使用環境から水がかかりやすく、また頻繁に圧縮荷重を受けるため、錆びにくく高耐久性のあるステンレス304鋼が好ましい。
【0056】
弁体(9)は、上述のように3個設けることが好ましいが、その配置は、鉛直方向から見た際に、蛇口接続口(2a)の中心部を含む三角形の頂点にそれぞれ配置されていると、蛇口接続口真下から3個の弁体(9)がほぼ等距離にあるため、各弁体(9)に蛇口接続口(2a)から流入する原水が均等に上から当たることとなり、各弁体(9)に均等で充分な押圧力が作用して良好なシ−ル性が備わるとともに、各弁体(9)を稼動させるのに要するボタン(7)の操作力も均等になるという優れた利点を有する。
【0057】
図2、図4に示すように、切換弁本体(5)の、ボタン(7)の突出側とは反対側で、かつボタン(7)と相対する位置に、平面部(45)を設けると、例えば平面部(45)に人差し指を支えとして当て、ボタン(7)の上から親指で挟み込むようにして操作を行うことが可能となる。そのため、指先が機敏に動かせない人でも軽い力で大雑把にボタン(7)の押し操作ができ、操作性において著しく優れている。
【0058】
平面部(45)は、より良い操作性を考え、全てのボタン(7)に、その真下あたりで、同一平面として設けるのが好ましい。平面部(45)の奥行きとしては、あまり少ないと指が引っかかりにくく、あまり多いと内部機構が構成しづらくなるため、5〜20mmに設けることが好ましい。
【0059】
また、図1に示すとおり、次にどのボタン(7)を押せばどの吐水状態が選択できるかが予め認識可能となるように、各ボタン(7)又はその近傍に対して表示部(47)が設けられていることが好ましい。例えば、浄水選択ボタン(7a)であれば、「浄水」という文字がボタン上面の下側に記されている。そのため、切換表示が分かりやすく、一回の連続操作で迅速に所望の吐出状態に切換が可能である。
【0060】
表示部(47)について、色はなるべく目立つように下地の色と変えることが好ましく、大きさは、小さすぎると目視認識しずらくなるため、25mm2以上が好ましい。また、表示に用いる文字や記号、絵等については、本実施例では識別しやすいように文字を用いたが、その他、標識や模様、色をボタン(7)ごとに変えたりして、デザイン的に工夫するなどして適宜構成することが好ましい。
配置位置はボタン(7)の上面又はその近傍で、ボタンとの相関が視覚的にとれれば特に限定されない。
【0061】
また、ボタン(7)の上面に吐水状態を識別する突起(8)を設けると、弱視、色弱、色盲のようなハンディキャップを有する人が、「浄水」といった切換表示がなかなか判別できなくても、指先でボタンを軽く触った感触のみでそれらを判別できるため、操作性において著しく優れている。
【0062】
突起(8)は、より良い識別性を考え、全てのボタンに、その上面で、同じ高さあたりに設けるのが好ましい。大きさは指先に収まる程度で良いが、あまり小さいと判別が難しくなるため、16mm2以上で設けることが好ましく、突起の高さとしては、あまり低いと判別が難しくなるため、0.5mm以上が好ましい。また、表示に用いられる文字や記号、絵等については、本実施例では識別しやすいように、水流の形を真似たものを用いたが、その他の標識や模様をデザイン的に工夫するなどして適宜構成することが好ましい。特に、公共性のある点字を用いるとより識別性が増して好ましい。
【0063】
なお、ボタン(7)や表示部(47)は、使用者が最も目視、認識しやすい場所、すなわち図示例のように、切換弁本体(5)を蛇口に接続した際、切換弁本体(5)の上壁となる部分であって、使用者側となる位置に設けられていることが最も好ましい。
【0064】
以上説明したように、このような切換弁によれば、ボタン(7)の動作に連動し、選択された吐水状態と選択された以外の吐水状態とを同時に表示可能としていて、吐水状態の切り換わり先を予め目視して認識可能であるので、一回の連続操作で迅速に所望の吐出状態に切換操作が可能であり、特に切換段数が多い浄水器や、蛇口の先端に接続されて、ビンの中を洗浄したり野菜全体を洗ったりするような様々な使用状況に応じて適宜かつ迅速な吐水状態の切換が必要とされる蛇口直結型浄水器において特に有効である。
【0065】
尚、ここでは弁機構として、軽い操作力と少ない操作距離を特徴とする、ボール状の弁体(9)と弁体移動突起(20)を用いる方式を設けたが、水圧の著しく高い場所ではボ−ル状の弁体(9)が弁体移動突起(20)に押し付けられて痛んでしまう可能性があるため、そのような場合は、その恐れの無い、従来ある筒状ロ−タ−弁とパッキンを用いる方式を設けることが好ましく、より具体的には、回転軸(21)に、周上に通水入口と通水出口の開いた筒状ロ−タ−弁を連結して設け、その真下部に、通水出口に合致する通水孔の開いた弾性水封性のあるゴム製のパッキンを設けることが好ましい。
【0066】
なお、ここでは切換弁として3段切換としたが、特にこれに限定されることはなく、本発明の主旨に準じて、同様の部材や機構等を用いれば、2段切換や4段切換のものでも適宜構成可能である。また、切換弁として蛇口直結型浄水器に備えたものとしたが、もちろん、据置型浄水器、アルカリイオン整水器、ミネラル水生成器等の水回り機器にも同様の効果を有して備えることが可能である。
【0067】
本発明の切換弁及びこれを備えた浄水器の主要材質は、成形性と強度を考慮すると、ABS、AS、PP等のプラスチックが好ましい。また、浄水カートリッジ(6)の内部に収められる濾過材としては、従来使用されている粒状活性炭、亜硫酸カルシウム、繊維状活性炭等の吸着剤、多孔質中空糸膜、多孔質平膜、セラミックフィルター等の濾過膜を仕様、目的などに応じて適宜選択し、適量充填すればよい。濾過膜については、細菌の除去まで可能で濾過性能に優れる多孔質中空糸膜を用いるのが好ましい。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の切換弁及びそれを備えた浄水器は、本体の真下が見えやすくて作業がしやすく、左利きの人や、指先が機敏に動かせない人、弱視や色盲の人でも操作しやすく、高段数かつ切換表示が分かりやすく、安定して操作が可能で、一回の連続操作で迅速に所望の吐出状態に切換が可能で水の無駄使いがなく、環境面から好ましいとともに経済性、利便性、操作性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切換弁及びそれを備えた浄水器の一実施例である蛇口直結型浄水器を示す平面図である。
【図2】図1の浄水器の正面図である。
【図3】図1の切換弁を上面から見た横断面図である
【図4】図1の切換弁の右側面から見た一部縦断面図である。
【図5】図1の切換弁の背面から見た縦断面図である。
【図6】従来の浄水器を示す平面図である。
【図7】図6の浄水器の正面図である。
【符号の説明】
1 浄水器
2a 蛇口接続口
3 アダプタ
4 固定リング
5 切換弁本体
6 浄水カートリッジ
7 ボタン
7a 浄水選択ボタン
7b (原水)ストレ−ト選択ボタン
7c (原水)シャワー選択ボタン
8 突起
9 弁体
11 浄水出口
18 弁機構部
20 ボール移動突起
21 回転軸
22 回転カム
23 U字状突起
24 棒状突起
25 アーム
30 弾性体
31 弾性体
32 係止枠
33 フック
42 (原水)ストレ−ト出口
43 (原水)シャワ−出口
45 平面部
47 表示部
Claims (13)
- 複数流路の開閉の切換えを、回転軸(21)により駆動される弁体(9)によって行う切換弁であって、該回転軸(21)と該弁体(9)とが2個以上かつ同数個配されている切換弁。
- 前記回転軸(21)の回転を、ボタン(7)の押し込み操作によって行う請求項1に記載の切換弁。
- 前記ボタン(7)の押し込み方向が概略鉛直方向である請求項2に記載の切換弁。
- 前記ボタン(7)は、回動支点部(71)を有し、該回動支点部(71)を中心にして移動する請求項2又は3に記載の切換弁。
- 切換弁本体(5)に、前記弁体(9)と、前記回転軸(21)と、アーム(25)と、前記ボタン(7)とがそれぞれ同数個配され、
該アーム(25)は、前記ボタン(7)の動きを前記回転軸(21)の回転運動に変換するものであり、
前記ボタン(7)のうち、一つのボタン(7)が押し込まれた際に、その前に押し込まれていたボタン(7)の位置を元に戻す復元機構が配された請求項2〜4のいずれか一項に記載の切換弁。 - 前記アーム(25)の一端にはU字状突起(23)が設けられ、他端には棒状突起(24)が設けられており、
該U字状突起(23)は、前記回転軸(21)に設けられた回転カム(22)に係合し、
該棒状突起(24)は、前記ボタン(7)に設けられたU字状突起(71)に係合する請求項5に記載の切換弁。 - 前記復元機構は、弾性体(30)によって付勢された係止枠(32)からなり、
該係止枠(32)は、前記棒状突起(24)の移動により上下し、前記棒状突起(24)を係止又は開放するものである請求項5又は6に記載の切換弁。 - 前記弁体(9)及び前記回転軸(21)の数が3個であり、鉛直方向から見た際に、蛇口接続口(2a)の中心部を含む三角形の頂点にそれぞれ配されている請求項1〜7のいずれか一項に記載の切換弁。
- 前記切換弁本体(5)の、前記ボタン(7)の突出側とは反対側で、かつ前記ボタン(7)と相対する位置に、平面部(45)を設けた請求項5〜8のいずれか一項に記載の切換弁。
- 前記ボタン(7)又はその近傍に、吐水状態を表す表示部(47)が配されている請求項2〜9のいずれか一項に記載の切換弁。
- 前記表示部(47)が、手で触ることにより識別可能な突起(8)を有する請求項10に記載の切換弁。
- 請求項1〜11に記載の切換弁によって流路の切換を行う浄水器。
- 形態が蛇口直結型である請求項12に記載の浄水器。
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-
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