JP2004241505A - E/o変換回路 - Google Patents

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JP2004241505A JP2003027519A JP2003027519A JP2004241505A JP 2004241505 A JP2004241505 A JP 2004241505A JP 2003027519 A JP2003027519 A JP 2003027519A JP 2003027519 A JP2003027519 A JP 2003027519A JP 2004241505 A JP2004241505 A JP 2004241505A
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Toshiaki Uchida
敏昭 内田
Koji Okazaki
浩司 岡崎
Yukito Iida
幸人 飯田
Takashi Ishikawa
隆志 石川
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Abstract

【課題】実装時の結線に用いるボンディングワイヤ等のインダクタンスによる高周波特性に対する悪影響を抑制する。
【解決手段】発光素子201を駆動して電気信号を光信号に変換するE/O変換回路において、一方の端子が発光素子201のカソード端子に接続され、他方の端子が負荷回路224を介して発光素子201のアノード端子に接続された差動増幅器221,222を有し、発光素子201に変調電流を供給する変調電流供給回路204と、発光素子201のカソード端子に接続され、定電流源からバイアス電流を供給するバイアス電流供給回路203と、電源端子VLDと発光素子201のアノード端子との間に接続されたインダクタ225とを備えた。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、E/O変換回路に関し、より詳細には、レーザダイオードに変調電流とバイアス電流を供給して、レーザダイオードを直接変調するE/O変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信ネットワークの進展はめざましく、伝送速度が10Gb/s以上の高速光伝送が行われている。このような高速の光伝送システムには、発光素子としてレーザダイオードが用いられ、レーザダイオードとこれを駆動する駆動回路とを備えた電気光変換回路(以下、E/O変換回路という)が使用される。
【0003】
図1に、レーザダイオードを流れる電流と光強度の変換特性を示す。レーザダイオードは、発光を開始する変曲点に至るまでの閾値電流を有している。そこで、レーザダイオードを直接変調する際には、閾値電流に相当するバイアス電流(以下、IBIASという)を注入し、これに加えて、入力された電気信号に応じた変調電流(以下、IMODという)を注入する。
【0004】
図2に、従来のレーザダイオードを直接変調するE/O変換回路を示す。E/O変換回路は、発光素子であるレーザダイオード101と、駆動回路102とから構成され、駆動回路102は、バイアス電流供給回路103と変調電流供給回路104とから構成されている(例えば、特許文献1参照)。レーザダイオード101は、アノード側の端子15が電源端子VLDに接続され、カソード側の端子13が変調電流供給回路104のFET122のドレイン端子に接続されている。さらに、レーザダイオード101のカソード側の端子13と電源端子VSSとの間に、バイアス電流供給回路103が接続されている。
【0005】
変調電流供給回路104は、一対のFET121、FET122、FETの共通するソースと電源端子VSSとの間に接続された定電流源123とから成る差動増幅器、およびFET121のドレイン端子と電源端子VLDの間に接続される抵抗124とから構成されている。また、電源端子VLDは、十分大きな容量のキャパシタ111を介して接地されており、安定した直流電位に保たれる。さらに、バイアス電流供給回路103と端子13との間には、直列に十分大きなインダクタンスを有するインダクタ112が接続されており、変調電流供給回路104が供給する高周波で変調されたIMODが、バイアス電流供給回路103に流れ込まないようにしている。
【0006】
このような構成により、外部信号入力端子11,12から入力された電気的なデジタル信号により、差動増幅器は、FET121,122のいずれか一方が導通する。例えば、FET122が導通すると、レーザダイオード101に電流が流れると共に、バイアス電流供給回路103によるIBIASが重畳されて、所定の光強度に必要な電流が供給される。また、FET122が遮断すると、レーザダイオード101には閾値電流に相当するIBIASのみが流れ、光出力は低レベルに抑えられる。この結果、消光比の高いパルス出力が得られる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−340927号公報(段落番号[0022]、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のE/O変換回路において、レーザダイオード101と駆動回路102とを接続する際に用いるボンディングワイヤのインダクタンスによって、高速変調時の変換特性が劣化するという問題があった。一般に、レーザダイオードのインピーダンスが5Ω程度と低く、変調電流供給回路のインピーダンスもこれに整合するように低く設定するために、接続に用いるボンディングワイヤの影響が相対的に大きくなるためである。特に、伝送速度が10Gb/sを超える高速光伝送においては無視できない。
【0009】
次に、図2に示した従来のE/O変換回路において、ボンディングワイヤの影響をシミュレーションにより評価した結果を示す。図3に、レーザダイオードの電流アイダイヤグラムを示す。信号速度10Gb/sにおいて、レーザダイオード101のカソード側の端子13に流れる駆動電流、すなわちIMODの電流アイダイヤグラムを示したもので、横軸は時間、縦軸はレーザダイオードの駆動電流を示している。
【0010】
ここで問題となるのは、レーザダイオード101に対して直列に付加されるインダクタンスであり、図2には示されていないが、端子15の接続において発生するインダクタンスと、端子13の接続において発生するインダクタンスとが存在する。端子15の接続において発生するインダクタンスとは、具体的には、端子15とレーザダイオード101のアノード端子間の接続に要するボンディングワイヤによるものであり、また、端子13の接続において発生するインダクタンスとは、具体的には、端子13とレーザダイオード101のカソード端子間、または端子13とFET122のドレイン端子間の接続に要するボンディングワイヤによるものである。
【0011】
図3(a)は、端子13,15の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスをともに0Hとした場合、図3(b)は、端子13,15の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを、それぞれ0.4nHと0.2nHとした場合を示す。図3(a)と図3(b)とを比較すると、ボンディングワイヤのインダクタンスの存在によって、電流波形の立上り時間が著しく増加し、アイダイアグラムが劣化していることがわかる。
【0012】
図4は、端子13の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを変えたときのレーザダイオードの電流アイダイヤグラムである。端子15の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを0.2nHに固定し、端子13の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを0.2nH,0.4nH,0.6nH,0.8nHとして、5GHzの繰り返しパルスを入力信号とした場合の駆動電流を示したものである。図4に示したように、インダクタンス値が大きくなるにつれて立上り時間が遅くなることがわかる。
【0013】
このことから,レーザダイオードに対して直列に付加されるインダクタンス、すなわちレーザダイオード101のアノード端子とカソード端子との接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを小さくすることが高周波特性にとって重要なことがわかる。
【0014】
インダクタンスの低減には、キャパシタ111が接続された電源端子VLDとレーザダイオード101、およびレーザダイオード101と駆動回路102を可能な限り接近させ、接続に用いるボンディングワイヤの長さを短くする。また、ボンディングワイヤの本数を増せば良いが、これには限界がある。直径25μmの金ワイヤ1本1mmあたりのインダクタンスは、1nH程度とされている。上述したシミュレーションに使用した、端子13,15の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンス0.4nHおよび0.2nHは、従来のE/O変換回路において、可能な限りレーザダイオードと駆動回路とを近づけ、かつレーザダイオードの端子の面積が許す限りボンディングワイヤの本数を増やしたと想定した値であり、これらの値以下とするのは困難である。
【0015】
一方、レーザダイオード101のカソード側の端子13には、インダクタ112を接続する必要があり、端子13の接続に想定した値(0.4nH)を実現することは難しい。インダクタ112には、高周波成分の阻止に必要な大きなインダクタンス値が要求されるために、通常チップ部品が用いられている。レーザダイオードに対して大きな体積を有するインダクタ112は、レーザダイオード101と駆動回路102とを近接させるのに障害となる上、限られたレーザダイオードの端子面積のなかでインダクタ51との接続のために、端子13との接続に用いることができる部分が制限されるためである。
【0016】
以上述べたように、従来のE/O変換回路は、伝送速度が10Gb/sを超える高速光伝送において、実装時の結線に用いるボンディングワイヤ等のインダクタンスにより、高周波特性が劣化するという問題があった。ボンディングワイヤの長さを、これ以上短かくすることは、実用上困難である。
【0017】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、インダクタンスによる高周波特性に対する悪影響を抑制し、高速の伝送速度においても動作するE/O変換回路を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、発光素子を駆動して電気信号を光信号に変換するE/O変換回路において、一方の端子が前記発光素子のカソード端子に接続され、他方の端子が負荷回路を介して前記発光素子のアノード端子に接続された差動増幅器を有し、前記発光素子に変調電流を供給する変調電流供給回路と、前記発光素子のカソード端子に接続され、定電流源からバイアス電流を供給するバイアス電流供給回路と、一方の電源端子と前記発光素子のアノード端子との間に接続されたインダクタとを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記変調電流供給回路の前記負荷回路は、ダイオードを含むことを特徴とする。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の前記変調電流供給回路は、前記発光素子のアノード端子とカソード端子とを接続する抵抗を備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の前記変調電流供給回路は、前記差動増幅器の前記一方の端子と前記発光素子のカソード端子との間に接続された、抵抗とキャパシタとを並列に接続した負荷回路を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の前記バイアス電流供給回路は、前記定電流源と他方の電源端子との間に接続されたインダクタを備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の前記インダクタは、10nH以上であることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0025】
(第1の実施形態)
図5に、本発明の第1の実施形態にかかるE/O変換回路を示す。図2に示した従来のE/O変換回路とは、電源端子VLDと変調電流供給回路204との接続部において、直列にインダクタ225が挿入されている点が大きく異なっている。すなわち、インダクタ225は、電源端子VLDとレーザダイオード201のアノード側の端子25との間に挿入されることになる。
【0026】
E/O変換回路は、発光素子であるレーザダイオード201と、駆動回路とから構成され、駆動回路は、バイアス電流供給回路203と変調電流供給回路204とから構成されている。レーザダイオード201は、アノード側の端子25が、インダクタ225を介して電源端子VLDに接続され、カソード側の端子23が変調電流供給回路204のFET222のドレイン端子に接続されている。さらに、レーザダイオード201のカソード側の端子23と電源端子VSSとの間に、バイアス電流供給回路203が接続されている。
【0027】
変調電流供給回路204は、一対のFET221、FET222、FETの共通するソースと電源端子VSSとの間に接続された定電流源223とから成る差動増幅器、およびFET221のドレイン端子とインダクタ225の一方の端子25との間に接続される負荷回路に相当する抵抗224とから構成されている。変調電流供給回路204を構成する差動増幅器の2つの負荷、すなわち抵抗224とレーザダイオード201とを接続する回路は、互いに共通の1点で接続され、インダクタ225を介して電源端子VLDに接続されている。
【0028】
また、電源端子VLDは、十分大きな容量のキャパシタ211を介して接地されており、安定した直流電位に保たれる。さらに、バイアス電流供給回路203と端子23との間には、直列に十分大きなインダクタンスを有するインダクタ212が接続されており、変調電流供給回路204が供給する高周波で変調されたIMODが、バイアス電流供給回路203に流れ込まないようにしている。
【0029】
ここで、FET221より抵抗224を見たインピーダンスと、FET222よりレーザダイオード201を見たインピーダンスとが同等となるように、抵抗224の抵抗値を設定することが望ましい。また、インダクタ212のインダクタンスは、レーザダイオード201のIMODがバイアス電流供給回路203に分流しないように、ωL積が変調周波数域で十分大きくなるように設定する。さらに、インダクタ225のインダクタンスは、実装に用いるボンディングワイヤのインダクタンスより大きな値、例えば10nH程度以上に設定するのが好ましい。
【0030】
このような構成により、外部信号入力端子21,22から入力された電気的なデジタル信号により、差動増幅器は、FET221,222のいずれか一方が導通する。定電流源223と組み合わせることにより、定電流源223の供給する電流の経路が、FET221,222のいずれかに切替わる電流スイッチが形成される。従って、FET221が導通状態、FET222が遮断状態のとき、定電流源223の供給する電流は、電源端子VLDより抵抗体224、FET221を経由する。端子23の電圧は、定電流源223の供給する電流がレーザダイオード201に流れないよう変位する。結果として、レーザダイオード201にはバイアス電流供給回路203が供給するIBIASのみが流れることとなる。
【0031】
一方、FET221が遮断状態、FET222が導通状態のとき、定電流源223の供給する電流は、電源端子VLDよりレーザダイオード201、FET222を経由する。端子23の電圧は、レーザダイオード201に定電流源223の供給する電流が流れるように変位する。結果として、レーザダイオード201にはバイアス電流供給回路203が供給するIBIASに、定電流源223の供給するIMODが重畳されて流れる。
【0032】
上述したように、FET221,222の導通状態と遮断状態とは、入力された信号に応じて入れ代わるため、レーザダイオード201に供給される電流は、入力された信号に応じて導通と遮断を繰り返す。すなわち、入力された信号に応じた高周波信号であるIMODが注入される。IMODは、高周波信号であるため、インダクタ212によって、バイアス電流供給回路203に流入することはなく、IBIASは入力された信号によらず一定である。また、IBIASは、端子23の電圧によらず一定である。従って、レーザダイオード201には、電源端子VLDからIBIASに重畳される形でIMODが注入され、IBIASは端子24へ、IMODは端子23へ流れることになる。
【0033】
電源端子VLDにおける電位は、キャパシタ211の作用により高周波的に接地されているため、ほぼ一定である。正確には、キャパシタ211のキャパシタンスをCとして、1/ωC(1/ωC≪1)で終端されている。一方、端子25と電源端子VLDとの間にインダクタ225を接続しているので、端子25からみた電源端子VLDのインピーダンスは、高周波的に開放されている。正確には、インダクタ225のインダクタンスをLとして、ωLで終端されている。
【0034】
本実施形態にかかるE/O変換回路の作用について、図2に示した従来のE/O変換回路と比較して、詳細に述べる。従来のE/O変換回路の定電流源123は、常に一定の電流を供給している。図2において、FET121に流れていた電流は、FET121がOFFとなった瞬間に、レーザダイオード101に流れる。端子13,15の接続におけるボンディングワイヤのインダクタに過渡的な電流が流れると、ワイヤインダクタの両端にその微分係数に応じた電圧が発生する。電源端子VLDの電圧は、キャパシタ111により接地されているので、一定であるから、結果的にレーザダイオード101の両端にかかる電圧が小さくなり、電流の流れを妨げるようにはたらく。妨げられた電流、すなわち過渡電流は、レーザダイオード101を介さずにキャパシタ111を介して流れてしまう。
【0035】
本実施形態にかかるE/O変換回路においても、ワイヤインダクタに過渡的な電流が流れると、ワイヤインダクタの両端にその微分係数に応じた電圧が発生する。しかしながら、図5において、インダクタ225により、キャパシタ211が高周波的に開放されているため、キャパシタ211に過渡電流が流れることはない。定電流源223から供給される電流は、直接キャパシタ211に流れることはなく、全てインダクタ225を介して流れることになる。従って、ワイヤインダクタの両端にかかる電圧の影響を補うように、すなわち端子25の電圧が上昇する方向に変化する。このようにして、レーザダイオード201の両端の電圧降下が軽減され、レーザダイオード201に流れる電流の立ち上がり時間を短縮することができる。
【0036】
図6に、第1の実施形態にかかるE/O変換回路におけるレーザダイオードの電流アイダイヤグラムを示す。図6(a)は、図5に示した第1の実施形態にかかるE/O変換回路において、ボンディングワイヤの影響をシミュレーションにより評価した結果を示す。信号速度10Gb/sにおいて、レーザダイオード201のカソード側の端子23に流れる駆動電流、すなわちIMODの電流アイダイヤグラムを示したもので、横軸は時間、縦軸はレーザダイオードの駆動電流を示している。
【0037】
ここで、端子25の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを0.2nHとし、端子23の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを0.4nHとしている。インダクタ225のインダクタンスは、1μHである。図6(a)の電流アイダイヤグラムは、図3(b)の電流アイダイアグラムと比較して、立上り時間が早く、良好な電流アイダイアグラムを示している。
【0038】
図6(b)は、端子23の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを変えたときのレーザダイオードの電流アイダイヤグラムである。端子25の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを0.2nHとし、端子23の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスを0.2nH,0.4nH,0.6nH,0.8nHとして、5GHzの繰り返しパルスを入力信号とした場合の駆動電流を示したものである。インダクタ225のインダクタンスは1μHである。図6(b)と図4とを比較すると、端子23の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスが、立上り時間の劣化に及ぼす悪影響を、軽減していることがわかる。
【0039】
図7は、インダクタのインダクタンスを変えたときのレーザダイオードの電流アイダイヤグラムである。図6のシミュレーションにおいて、インダクタ225のインダクタンスを10nHに変えた結果を示す。図7(a),(b)では、上述した図6(a),(b)と同等の特性が得られており、従来のE/O変換回路と比較して、電流の立上り時間に改善が認められる。
【0040】
図8に、さらにインダクタのインダクタンスを変えたときの電流アイダイヤグラムを示す。図8(a)は、インダクタ225のインダクタンスは2nHであり、図8(b)は、インダクタ225のインダクタンスは1nHである。信号速度10Gb/sにおいて、シミュレーションを行った結果、図8(b)に示すように、1nH以下では十分な改善効果は認められず、図8(a)に示すように、インダクタ225のインダクタンスは、2nH以上必要である。マージンを考慮すれば、図7に示したように、10nH以上で改善効果がほぼ飽和することから、インダクタ225のインダクタンスを、おおむね10nH以上とするのが望ましい。
【0041】
(第2の実施形態)
図9に、本発明の第2の実施形態にかかるE/O変換回路を示す。第2の実施形態は、駆動回路の変調電流供給回路205において、FET221の負荷回路をダイオード226とした点が、第1の実施形態と異なる。すなわち、FET221のドレイン端子とインダクタ225の一方の端子25との間に、ダイオード226が接続されている。
【0042】
図10に、一実施例を示す。FET221の負荷回路を、抵抗224とダイオード226の直列回路で構成したE/O変換回路を示す。ここで、FET221より抵抗224とダイオード226とを見たインピーダンスと、FET222よりレーザダイオード201を見たインピーダンスとが同等となるように、抵抗224の抵抗値を設定することが望ましい。
【0043】
第2の実施形態によれば、レーザダイオード201と類似した特性のダイオード226を負荷回路として用いるので、一対のFET221,222のドレイン端子における電圧をバランスさせることが容易になる。従って、抵抗224のみの場合よりも良好な電流アイダイアグラムを得ることができる。
【0044】
(第3の実施形態)
図11に、本発明の第3の実施形態にかかるE/O変換回路を示す。第3の実施形態は、図5に示したE/O変換回路に加え、レーザダイオード201と並列に抵抗227を備える点が相違している。第3の実施形態によれば、出力リターンロスが向上するため、端子23,25の接続において発生するボンディングワイヤのインダクタンスの影響を抑制することができ、良好な電流アイダイアグラムを得ることができる。
【0045】
(第4の実施形態)
図12に、本発明の第4の実施形態にかかるE/O変換回路を示す。第4の実施形態は、レーザダイオード201のカソード端子とFET222のドレイン端子の間に、抵抗231とキャパシタ232とを並列に接続した負荷回路213を有している点に特徴がある。
【0046】
第4の実施形態によれば、抵抗231の抵抗値とキャパシタ232の容量値が適切に設定された負荷回路213を接続することにより、高周波電流であるIMODと直流電流であるIBIASの端子23における分離を容易にし、さらに、端子23の接続において発生するボンディングワイヤによる高周波特性に対する悪影響を軽減することができる。
【0047】
(第5の実施形態)
図13に、本発明の第5の実施形態にかかるE/O変換回路を示す。第5の実施形態は、IBIASの分離のために用いるインダクタ214を、バイアス電流供給回路203と電源端子VSSとの間に接続する点に特徴がある。従来の、または本発明にかかる他の実施形態で用いたインダクタ212と同様に、インダクタ214は、高周波成分の阻止に必要な大きなインダクタンス値が要求され、通常チップ部品が用いられる。レーザダイオードに対して大きな体積を有するインダクタは、レーザダイオード201と駆動回路とを近接させるのに障害となる。
【0048】
そこで、第5の実施形態によれば、レーザダイオード201と端子13の接続に際してボンディングワイヤを短くすることができる。この結果、端子13との接続において発生する寄生インダクタンス値自体が減少し、高周波特性に及ぼす影響がさらに軽減されることとなる。
【0049】
図14に、第5の実施形態にかかるE/O変換回路の一実施例を示す。バイアス電流供給回路203は、様々な構成をとることができ、定電流源をFET241で構成することもできる。図15に、他の実施例を示す。バイアス電流供給回路203を、FET241に抵抗242を直列に付加した構成とすることで、FETの製造バラツキによるしきい値の変動を抑制することができる。
【0050】
以上説明した各々の実施形態において、電源としては、一方の電源端子である電源端子VLDに正電圧を接続し、VLD>VSSなる電圧を他方の電源端子である電源端子にVSSに接続するが、電源端子VSSを0V、すなわち電源端子VSSを接地してもよい。また、電源端子VSSに負電圧を接続し、電源端子VLDを0、すなわち電源端子VLDを接地してもよい。
【0051】
また、差動増幅器の2つの外部信号入力端子から、一対のFETの各ゲート端子に、相補信号を入力することとしたが、一方のゲート端子を基準電圧で固定し、他方のゲート端子にのみ信号を入力してもよい。差動増幅器のFETは、バイポーラトランジスタなどの他の半導体デバイスを採用することもできる。
【0052】
以上説明した各々の実施形態において、電源端子VLDに接続するキャパシタ211は必須ではないが、電源端子VLDと電源端子VSSの少なくともいずれかに、1/ωC≪1なるキャパシタンスを介して接地することにより、外来の雑音等の混入を防ぐことが好ましい。ここで、ω=2πfであり、πは円周率、fはデジタル信号の伝送速度に対応する周波数である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一方の電源端子と発光素子のアノード端子との間に接続されたインダクタを備えたので、実装時の結線に用いるボンディングワイヤ等のインダクタンスによる高周波特性に対する悪影響を抑制し、高速の伝送速度においても動作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザダイオードを流れる電流と光強度の変換特性を示す図である。
【図2】従来のレーザダイオードを直接変調するE/O変換回路を示す回路図である。
【図3】従来のE/O変換回路におけるレーザダイオードの電流アイダイヤグラムである。
【図4】ボンディングワイヤのインダクタンスを変えたときのレーザダイオードの電流アイダイヤグラムである。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかるE/O変換回路を示す回路図である。
【図6】第1の実施形態にかかるE/O変換回路におけるレーザダイオードの電流アイダイヤグラムである。
【図7】インダクタのインダクタンスを変えたときのレーザダイオードの電流アイダイヤグラムである。
【図8】さらにインダクタのインダクタンスを変えたときの電流アイダイヤグラムである。
【図9】本発明の第2の実施形態にかかるE/O変換回路を示す回路図である。
【図10】第2の実施形態にかかるE/O変換回路の一実施例を示す回路図である。
【図11】本発明の第3の実施形態にかかるE/O変換回路を示す回路図である。
【図12】本発明の第4の実施形態にかかるE/O変換回路を示す回路図である。
【図13】本発明の第5の実施形態にかかるE/O変換回路を示す回路図である。
【図14】第5の実施形態にかかるE/O変換回路の一実施例を示す回路図である。
【図15】第5の実施形態にかかるE/O変換回路の他の実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
101,201 レーザダイオード
102 駆動回路
103,203 バイアス電流供給回路
104,204 変調電流供給回路
111,211 キャパシタ
112,212,225 インダクタ
121,122,221,222 FET
123,223 定電流源
124,224 抵抗

Claims (6)

  1. 発光素子を駆動して電気信号を光信号に変換するE/O変換回路において、
    一方の端子が前記発光素子のカソード端子に接続され、他方の端子が負荷回路を介して前記発光素子のアノード端子に接続された差動増幅器を有し、前記発光素子に変調電流を供給する変調電流供給回路と、
    前記発光素子のカソード端子に接続され、定電流源からバイアス電流を供給するバイアス電流供給回路と、
    一方の電源端子と前記発光素子のアノード端子との間に接続されたインダクタと
    を備えたことを特徴とするE/O変換回路。
  2. 前記変調電流供給回路の前記負荷回路は、ダイオードを含むことを特徴とする請求項1に記載のE/O変換回路。
  3. 前記変調電流供給回路は、前記発光素子のアノード端子とカソード端子とを接続する抵抗を備えたことを特徴とする請求項1に記載のE/O変換回路。
  4. 前記変調電流供給回路は、前記差動増幅器の前記一方の端子と前記発光素子のカソード端子との間に接続された、抵抗とキャパシタとを並列に接続した負荷回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載のE/O変換回路。
  5. 前記バイアス電流供給回路は、前記定電流源と他方の電源端子との間に接続されたインダクタを備えたことを特徴とする請求項1に記載のE/O変換回路。
  6. 前記インダクタは、10nH以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のE/O変換回路。
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