JP2004242906A - 呼吸同調気体供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】呼吸用気体を使用者の呼吸に同調して供給する呼吸同調気体供給装置において、使用者の呼吸を検知するダイアフラム式圧力センサ、該ダイアフラム式圧力センサの呼吸検知結果に基づいて呼吸用気体を供給する自動開放弁を備え、かつ、該ダイアフラム式圧力センサがダイアフラム及びそれを挟む基板からなり、該基板の大気開放側に通気用穴が、複数個備えると共に、そのうちの少なくとも1つはダイアフラムの外周部に備えることを特徴とする呼吸同調気体供給装置。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用者の呼吸サイクルに応じて作動し得る自動開閉弁を備えた呼吸用気体供給装置に関する。さらに詳細には、治療用気体、例えば、酸素ガスを呼吸サイクルに応じて間歇的に使用者に供給するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
肺気腫、慢性気管支炎等の呼吸器系疾患の治療法として最も効果的なものの1つに酸素吸入療法があり、近年この療法のために圧力変動吸着方式を使用した吸着型酸素濃縮装置や酸素富化膜を用いた膜型酸素濃縮装置、或は酸素ボンベ等が使用されるようになってきた。病院や在宅で該吸入療法を行う場合には、酸素濃縮装置或いは大容量の固定式酸素ボンベが使用されるが、患者が通院など外出する場合には、携帯型の酸素ボンベが用いられる。
【0003】
かかる携帯式酸素ボンベは呼吸器系疾患患者が持ち運びするために、小型軽量である必要があり、充填できる酸素容量を増やす為に高圧酸素ガスが充填されている。また患者が使用し得る時間を更に延長する為に、装置内部に呼吸センサと自動開閉弁を内蔵し、患者の呼吸に同調させて吸気時間だけに酸素を供給し、呼気時間は供給を停止するデマンドレギュレータを使用して酸素を節約する手段が用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭64−21330号公報
【特許文献2】
特開平5−92038号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
通常、かかるデマンドレギュレータには、流路途中に設けた自動開閉弁、呼吸位相検知手段を具備し、使用者の吸気時間にのみ自動開閉弁を開き、呼気時間中は閉じることにより酸素消費量を約1/3に節約することが可能となっている。かかる節約は酸素ボンベを携帯して患者が外出するような場合に特に有効であり、その移動時間を3倍に延長することが可能となる。
【0006】
酸素供給量は患者の重症度に応じて医師が処方するものであり、デマンドレギュレータは、使用者の吸気時間を正確に検出し、その時間に必要な量の酸素を供給しなければならない。そのための呼吸位相検知手段としては、使用者の呼吸に伴う圧力変化を検知する圧力センサや、鼻孔近くに配置して呼吸位相を温度変化で検知する熱電対などがあり、呼吸位相などの微圧変動の検知にはダイアフラム式の圧力センサが多く使用されている(特許文献1、特許文献2)。
【0007】
従来は、圧力センサを用いて吸気開始時点のみを検出して、酸素を供給する方法をとっていた。しかし、より正確に酸素を供給するためには、吸気時間を正確に検出する必要がある。そのため、吸気開始時点のみでなく、呼気開始時点も検出する必要がある。
【0008】
一方、酸素供給のため、自動開閉弁を開くことにより、酸素ボンベから高い圧力、例えば、140 kPaの圧力が圧力センサのダイアフラムに印加され、次に自動開閉弁を閉じたときに、圧力センサが即座に呼吸圧力波形をトレースできる必要がある。たとえば、特許文献3に記載の微圧センサではセンサの応答速度が速いため、特に問題は発生していないが、センサ自体の形状が大きいため、呼吸同調酸素供給装置を小型化するための障害になっていた。
【0009】
呼吸同調酸素供給装置全体を小型化するために、感圧用通気口が1つの小型のダイアフラム式微圧センサを使用すると、上記の呼吸圧力波形のトレースができず、患者の呼吸よりも遅れて呼吸圧力波形に追従する状態が発生する。呼吸の圧力波形に忠実に酸素を供給しようとすると、圧力センサの応答速度が障害になる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、鋭意努力した結果、酸素供給後に圧力センサ応答速度が低下する原因が、圧力センサの構造にあることが判明した。具体的には、圧力センサのダイアフラムに測定可能範囲を越える大きな圧力を印加すると、ダイアフラムが電極に貼りつく現象が発生し、印加圧力が低下してもダイアフラムはすぐにもとの位置に戻らず、遅れて戻ることを見出し本発明に至ったものである。
【0011】
すなわち本発明は、呼吸用気体を使用者の呼吸に同調して供給する呼吸同調気体供給装置において、使用者の呼吸を検知するダイアフラム式圧力センサ、該ダイアフラム式圧力センサの呼吸検知結果に基づいて呼吸用気体を供給する自動開放弁を備え、かつ、該ダイアフラム式圧力センサがダイアフラム及びそれを挟む基板からなり、該基板の大気開放側に通気用穴が、複数個備えると共に、そのうちの少なくとも1つはダイアフラムの外周部に備えることを特徴とする呼吸同調気体供給装置を提供するものである。
【0012】
また本発明は、かかる大気開放側の通気口が、非対称位置に備えることを特徴とし、特に大気開放側の該基板上に、ダイアフフラム中央及び外周部の2個備えることを特徴とする呼吸同調気体供給装置を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、呼吸用気体を使用者の呼吸に同調して供給する呼吸同調気体供給装置であり、酸素などの呼吸用気体を高圧充填した呼吸気体容器、減圧手段、オリフィス流量設定器などの機械的流量設定手段から供給される所定流量の呼吸用気体を、自動開閉弁手段、使用者の呼吸を検知する検知手段を備え、呼吸検知結果に基いて自動開閉弁手段の開閉を制御し使用者に酸素を供給する装置であり、使用者の呼吸を検知するダイアフラム式圧力センサの呼吸検知結果に基づいて自動開放弁の開閉を行う。
【0014】
呼吸同調気体供給装置15の概略構成は図4に示す。ボンベ13から減圧弁14により減圧された呼吸用気体を呼吸に同調して気体を供給する、電磁弁16を設置した経路と、呼吸用同調気体供給装置の故障や電池切れなどのときに連続して呼吸用気体を供給する経路を備える。電磁弁16で気体供給する場合、電磁弁16の開時間で気体供給量を制御し、連続供給の場合、流量設定器17で気体供給量を制御する。
【0015】
電磁弁16による呼吸同調気体供給と連続供給の切り替えは手動弁18を切り替えることによって行う。流量制御された気体はカニューラ20を通じて使用者に供給される。カニューラ20に通じる経路にはダイアフラム式圧力センサ19を設置してあり、使用者の呼吸によって生じる圧力を検出する。
【0016】
かかるダイアフラム式圧力センサ19は、図1、図2に示すように、測定圧を受ける通気口4から受圧し、その圧力によってダイアフラム2が変形し、ダイアフラムおよび上部電極、下部電極とで形成されるコンデンサの容量変化を電気的に測定することにより圧力を検出する。
【0017】
感圧部にセンサ検出範囲の数倍以上の圧力を受けた場合、ダイアフラムが図1の点線で示したように変形し、大気開放側のガラス基板に貼りつく現象が発生する。通気口を設けることにより、ダイアフラムとガラス基板で形成される閉止空間の気体が通気口からセンサより外部に逃げ、ダイアフラムの戻りを早くしている。かかる、通気口の数は、多い方が圧力検出の応答速度は上昇する。
【0018】
ダイアフラムの貼りつきを防止するため、貼り付き防止の通気口はできるだけダイアフラム周辺部に配置することが望ましい。また、ダイアフラム周辺部の通気口の配置については、以下の例から非対称の位置に通気口を設けるのがよい。たとえば6個の通気口を設けた圧力センサでは、カニューラと電磁弁の間に生じる圧力のハンチング現象を敏感に捉え、ダイアフラムがもとに戻るのに時間がかかる。一方、通気口が2個の圧力センサでは、ハンチング現象が生じても、ダイアフラムがもとに戻る時間が短い。これは、ダイアフラムがもとに戻るときにダイアフラム周辺部に設けた通気口のある方向から戻るため、ハンチングによる圧力変化に対して追従しにくいことが要因である。圧力検出の応答時間は、通気口が6個の方が、通気口2個のものより約20msec短いが、呼吸検知に使用する場合、通気口2個でも不都合は生じない。
【0019】
圧力センサの感圧部に1個ある穴に対して、ダイアフラムの円周周辺部の電極またはガラス基板に穴を1つ以上あけたものであり、かかるセンサにより、ダイアフラムの電極またはガラス基板への貼り付きを防ぎ、印加圧力低下時に応答よくダイアフラムがもとに戻るようになる。これにより、呼吸の圧力波形を忠実にトレースすることが可能となり、検知遅れ時間を小さくすることが可能となる。
【0020】
【実施例】
シリコン製ダイアフラムをガラス基板で挟む構造をしたセンサで、ガラス基板の中央部に穴が1個、ダイアフラム周辺部のガラス基板に穴を1個以上開けたセンサが一例である。
【0021】
図1に本発明の呼吸同調気体供給装置に搭載する圧力センサの概略構成図を示す。測定圧導入口5から測定圧力が印加されるとシリコンダイアフラム2が変形し、ダイアフラム7の貼り付き状態になる。この場合、通気口6がなければダイアフラム7の貼り付き状態とガラス基板1の間にある閉止空間の気体が逃げにくくなり、従ってダイアフラムの貼り付き解消に時間がかかる。しかし、通気口6があれば、上記のような閉止空間がなくなり、気体が通気口6を通じて抜けるため、シリコンダイアフラム2の戻りが速く、圧力センサの応答速度を速くする効果がある。
【0022】
図2に、吸気時点を検出して、自動開閉弁を開くことにより呼吸用気体供給をおこなったときの呼吸圧力波形を、従来の小型圧力センサ(感圧用の通気口が1つのもの)と発明品の圧力センサで検出した場合の検出波形を示す。従来の小型圧力センサで検出した場合、応答遅れが発生し、負圧から正圧に変化する点(呼気開始時点)を検出することができない。一方、本発明の呼吸同調気体供給装置では、圧力センサでは応答遅れが非常に小さいため、呼気開始時点を検出できる。
【0023】
【発明の効果】
当発明により、圧力センサの応答速度が改善され、呼吸波形を忠実にトレースできるようになった。これにより、吸気時間を正確に検知可能となり、吸気時間に酸素を所定量供給する精度を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の呼吸同調気体供給装置に搭載する圧力センサの概略構成図(断面図)。
【図2】本発明の呼吸同調気体供給装置に搭載する圧力センサの外観図。
【図3】従来の小型圧力センサと本発明の圧力センサで吸気時点を検出して、自動開閉弁を開くことにより呼吸用気体供給を行った時の呼吸圧力検出波形。
【図4】本発明の呼吸同調気体供給装置の概略フロー図。
【符号の説明】
1.ガラス基板
2.シリコンダイアフラム
3.大気開放
4.通気口
5.測定圧導入
6.通気口
7.ダイアフラムの貼り付き状態(点線で表示)
8.ボンベ
9.減圧弁
10.呼吸同調気体供給装置
11.電磁弁
12.流量設定器
13.手動弁
14.微圧センサ
15.カニューラ
Claims (3)
- 呼吸用気体を使用者の呼吸に同調して供給する呼吸同調気体供給装置において、使用者の呼吸を検知するダイアフラム式圧力センサ、該ダイアフラム式圧力センサの呼吸検知結果に基づいて呼吸用気体を供給する自動開放弁を備え、かつ、該ダイアフラム式圧力センサがダイアフラム及びそれを挟む基板からなり、該基板の大気開放側に通気用穴が、複数個備えると共に、そのうちの少なくとも1つはダイアフラムの外周部に備えることを特徴とする呼吸同調気体供給装置。
- 大気開放側の通気用穴が、非対称位置に備えることを特徴とする請求項1記載の呼吸同調気体供給装置。
- 該通気用穴が、ダイアフフラム中央及び外周部の大気開放側の該基板上に、2箇所に備えることを特徴とする請求項1、2記載の呼吸同調気体供給装置。
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