JP2004244879A - ヒートアイランド現象の抑制方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】路面の温度上昇を抑制することにより、ヒートアイランド現象の抑制に貢献することができる方法を提供する。
【解決手段】路面6にソーラパネル4で屋根を掛けるとともに、地中に埋設した熱交換器13と、路盤7内に敷設した管路8で形成した閉回路に熱交換媒体を循環させ、ソーラパネル4で発電した電力によって、熱交換媒体を循環させるためのポンプを駆動することを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】路面6にソーラパネル4で屋根を掛けるとともに、地中に埋設した熱交換器13と、路盤7内に敷設した管路8で形成した閉回路に熱交換媒体を循環させ、ソーラパネル4で発電した電力によって、熱交換媒体を循環させるためのポンプを駆動することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒートアイランド現象の抑制方法に関し、さらに詳細には、道路における路面温度上昇を抑制することにより、ヒートアイランド現象の抑制に寄与する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、社会の環境意識の高まりとともに、地球温暖化現象に対する具体的な取り組みが検討されつつある。
東京都の例では、都市化によりビルや道路などの構造物が地表面の53%以上を覆っていて、真夏の太陽の直射日光を吸収して輻射熱を削減することができる面積が地方都市に比べて少なく、これがヒートアイランド現象となって大気環境を悪化させ、ビルの排熱汚染を増長させる事態を招いている。
【0003】
ビルに対しては、屋上や壁面の緑化によるヒートアイランド現象対策が研究開発されている。また、構造物に対する熱反射塗料の研究開発なども進められている。他方、道路については透水性・保水性路盤、散水や熱反射塗料による方法が検討されているが、実用化には至っていない。
【0004】
道路については太陽光線を遮ることが路面温度上昇の抑制に一番効果があり、街路樹による木陰のトンネルを造ることも有効な方法である。しかしながら、自然で景観にもよい街路樹ではあるが、落ち葉の処理や剪定作業、酸性雨、樹木の病気など、維持管理に専門的知識や多大な費用が発生し続けることがあり、必ずしも経済的な方法とは言えない面がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、路面の温度上昇を抑制することにより、ヒートアイランド現象の抑制に貢献することができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の発明者は、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた結果、地下数十メートルにおける地中温度は年中一定であって、約15〜18度Cと低温であることに着目し、この低温環境を熱交換に利用すれば路面温度の上昇を抑制することができることを見出した。
【0007】
この発明は上記のような知見に基づくものであり、次のような手段を採用している。
すなわち、路面にソーラパネルで屋根を掛けるとともに、地中に埋設した熱交換器と、路盤内に敷設した管路で形成した閉回路に熱交換媒体を循環させ、
前記ソーラパネルで発電した電力によって、熱交換媒体を循環させるためのポンプを駆動することを特徴とするヒートアイランド現象の抑制方法である。この場合、前記循環ポンプの出力が、前記ソーラパネルの発電力に連動して変化するように構成するとよい。
【0008】
この発明において、温度上昇を抑制しようとする路面は主として道路の路面を対象としているが、これに限定されるものではない。すなわち、この発明で言う路面は太陽輻射熱によって温度上昇するコンクリートやアスファルト製の地表構造物の面を意味し、駐車場の路面なども包含される。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、この発明の実施形態を示す平面図、図2は側面図、図3は鉛直方向の断面図、図4は循環経路を模式的に示す図である。
【0010】
図面には中央分離帯1によって仕切られた2つの車道2,2を持つ道路が示されており、3は歩道(又は路肩)を示している。中央分離帯1には支持部材5が設けられ、この支持部材5にソーラパネル4が車道2,2側に張り出すように、すなわち車道2,2の路面6(図3参照)に屋根が掛かるように設置されている。
【0011】
路盤7内には集熱管である管路8が水平方向に埋め込まれている。また、歩道3にはヘッダーボックス9が設置され、このヘッダーボックス9にヘッダー10や循環ポンプ11(図4参照)が設置されている。さらにヘッダー10から下方の地層12中に延びるように、縦型の地中熱交換器13が埋設されている。管路8及び地中熱交換器13は循環ポンプ11に接続され、これらによって閉回路が形成されている。この管路8には熱交換のための流体が封入され、循環ポンプ11によって循環している。なお、このような管路8及び地中熱交換器13によって構成される閉回路は、車道2の延びる方向に沿って複数設置されている。
【0012】
図4に示すように、循環ポンプ11を駆動するモータ14は、ケーブル15を介してソーラパネル4に接続され、ソーラパネル4が発電した電力によって駆動するようになっている。循環ポンプ11による循環能力はソーラパネル4の発電量に応じたものとなっており、ほとんど制御をしなくともよいので安価なシステムとすることができる。
【0013】
すなわち、太陽の直射日光が強い(快晴で照射角度が路面に対してほぼ鉛直)ときは発電量が大きく、そのために循環ポンプ11の出力も最大となって循環流体の流量が増加し、冷却能力も最大となる。他方、日差しが弱まるに従ってその逆となり、冷却能力が低下して夜間は停止状態となる。
【0014】
ソーラパネル4によって作られた日陰の路面は、ほとんど太陽輻射熱を受けないことから、その部分の温度上昇はなくなる。したがって、ソーラパネルを設置できずに日向となる部分を上記循環流体による冷却システムで冷やせば、道路のヒートアイランド現象抑制の目的は達成できる。この場合、地中熱交換器13の能力としては、これまでの経験から70〜80W/m程度期待できるので、縦型地中熱交換器13の設置深度を100mとすれば1基当たり7〜8kWを放熱することができる。
【0015】
太陽輻射熱は極端に大きく、直射日光を受けている路面温度は夏期に60度Cを越える。これを日陰を作らずに地中熱交換だけで外気温並にすることは困難であるので、できるだけ多くソーラパネルを設置して日陰を沢山作ることが、道路におけるヒートアイランド現象抑制に最も効果があり、その結果として発電量も多くなり豊富な電力でシステム能力を高めることができる。また、余剰電力をバッテリーなどに蓄電して夜間の街灯や道路表示灯に電力を供給することも可能となる。この方法により、効果的に、かつ経済的に路面温度を現在よりも各段に低下させることができる。
【0016】
一方、地中の状態は地中熱交換器からの放熱によって熱交換器の周囲温度が上昇するが、曇りや雨の日、夕方から明け方まではソーラパネルが発電しないので運転されず、その間に充分温度低下して復元するので地層の熱機能的な劣化などの問題は生じない。また、このシステムは閉回路で構成されているために、地下水や地層への物質移動に対する影響は全くないので、環境的にも安全な設備である。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、路面の上に屋根掛けしたソーラパネルで発電し、その電力を使って、地中に埋設した熱交換器と、路盤内に敷設した管路で形成した閉回路に熱交換媒体を循環させるので、効果的に、かつ経済的に路面温度の上昇を抑制することができ、ヒートアイランド現象の抑制に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す平面図である。
【図2】同実施形態の側面図である。
【図3】同実施形態の鉛直方向の断面図である。
【図4】循環経路を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1:中央分離帯
2:車道
3:歩道
4:ソーラパネル
5:支持部材
6:路面
8:管路
9:ヘッダーボックス
10:ヘッダー
11:循環ポンプ
12:地層
13:地中熱交換器
14:モータ
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒートアイランド現象の抑制方法に関し、さらに詳細には、道路における路面温度上昇を抑制することにより、ヒートアイランド現象の抑制に寄与する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、社会の環境意識の高まりとともに、地球温暖化現象に対する具体的な取り組みが検討されつつある。
東京都の例では、都市化によりビルや道路などの構造物が地表面の53%以上を覆っていて、真夏の太陽の直射日光を吸収して輻射熱を削減することができる面積が地方都市に比べて少なく、これがヒートアイランド現象となって大気環境を悪化させ、ビルの排熱汚染を増長させる事態を招いている。
【0003】
ビルに対しては、屋上や壁面の緑化によるヒートアイランド現象対策が研究開発されている。また、構造物に対する熱反射塗料の研究開発なども進められている。他方、道路については透水性・保水性路盤、散水や熱反射塗料による方法が検討されているが、実用化には至っていない。
【0004】
道路については太陽光線を遮ることが路面温度上昇の抑制に一番効果があり、街路樹による木陰のトンネルを造ることも有効な方法である。しかしながら、自然で景観にもよい街路樹ではあるが、落ち葉の処理や剪定作業、酸性雨、樹木の病気など、維持管理に専門的知識や多大な費用が発生し続けることがあり、必ずしも経済的な方法とは言えない面がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、路面の温度上昇を抑制することにより、ヒートアイランド現象の抑制に貢献することができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の発明者は、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた結果、地下数十メートルにおける地中温度は年中一定であって、約15〜18度Cと低温であることに着目し、この低温環境を熱交換に利用すれば路面温度の上昇を抑制することができることを見出した。
【0007】
この発明は上記のような知見に基づくものであり、次のような手段を採用している。
すなわち、路面にソーラパネルで屋根を掛けるとともに、地中に埋設した熱交換器と、路盤内に敷設した管路で形成した閉回路に熱交換媒体を循環させ、
前記ソーラパネルで発電した電力によって、熱交換媒体を循環させるためのポンプを駆動することを特徴とするヒートアイランド現象の抑制方法である。この場合、前記循環ポンプの出力が、前記ソーラパネルの発電力に連動して変化するように構成するとよい。
【0008】
この発明において、温度上昇を抑制しようとする路面は主として道路の路面を対象としているが、これに限定されるものではない。すなわち、この発明で言う路面は太陽輻射熱によって温度上昇するコンクリートやアスファルト製の地表構造物の面を意味し、駐車場の路面なども包含される。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、この発明の実施形態を示す平面図、図2は側面図、図3は鉛直方向の断面図、図4は循環経路を模式的に示す図である。
【0010】
図面には中央分離帯1によって仕切られた2つの車道2,2を持つ道路が示されており、3は歩道(又は路肩)を示している。中央分離帯1には支持部材5が設けられ、この支持部材5にソーラパネル4が車道2,2側に張り出すように、すなわち車道2,2の路面6(図3参照)に屋根が掛かるように設置されている。
【0011】
路盤7内には集熱管である管路8が水平方向に埋め込まれている。また、歩道3にはヘッダーボックス9が設置され、このヘッダーボックス9にヘッダー10や循環ポンプ11(図4参照)が設置されている。さらにヘッダー10から下方の地層12中に延びるように、縦型の地中熱交換器13が埋設されている。管路8及び地中熱交換器13は循環ポンプ11に接続され、これらによって閉回路が形成されている。この管路8には熱交換のための流体が封入され、循環ポンプ11によって循環している。なお、このような管路8及び地中熱交換器13によって構成される閉回路は、車道2の延びる方向に沿って複数設置されている。
【0012】
図4に示すように、循環ポンプ11を駆動するモータ14は、ケーブル15を介してソーラパネル4に接続され、ソーラパネル4が発電した電力によって駆動するようになっている。循環ポンプ11による循環能力はソーラパネル4の発電量に応じたものとなっており、ほとんど制御をしなくともよいので安価なシステムとすることができる。
【0013】
すなわち、太陽の直射日光が強い(快晴で照射角度が路面に対してほぼ鉛直)ときは発電量が大きく、そのために循環ポンプ11の出力も最大となって循環流体の流量が増加し、冷却能力も最大となる。他方、日差しが弱まるに従ってその逆となり、冷却能力が低下して夜間は停止状態となる。
【0014】
ソーラパネル4によって作られた日陰の路面は、ほとんど太陽輻射熱を受けないことから、その部分の温度上昇はなくなる。したがって、ソーラパネルを設置できずに日向となる部分を上記循環流体による冷却システムで冷やせば、道路のヒートアイランド現象抑制の目的は達成できる。この場合、地中熱交換器13の能力としては、これまでの経験から70〜80W/m程度期待できるので、縦型地中熱交換器13の設置深度を100mとすれば1基当たり7〜8kWを放熱することができる。
【0015】
太陽輻射熱は極端に大きく、直射日光を受けている路面温度は夏期に60度Cを越える。これを日陰を作らずに地中熱交換だけで外気温並にすることは困難であるので、できるだけ多くソーラパネルを設置して日陰を沢山作ることが、道路におけるヒートアイランド現象抑制に最も効果があり、その結果として発電量も多くなり豊富な電力でシステム能力を高めることができる。また、余剰電力をバッテリーなどに蓄電して夜間の街灯や道路表示灯に電力を供給することも可能となる。この方法により、効果的に、かつ経済的に路面温度を現在よりも各段に低下させることができる。
【0016】
一方、地中の状態は地中熱交換器からの放熱によって熱交換器の周囲温度が上昇するが、曇りや雨の日、夕方から明け方まではソーラパネルが発電しないので運転されず、その間に充分温度低下して復元するので地層の熱機能的な劣化などの問題は生じない。また、このシステムは閉回路で構成されているために、地下水や地層への物質移動に対する影響は全くないので、環境的にも安全な設備である。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、路面の上に屋根掛けしたソーラパネルで発電し、その電力を使って、地中に埋設した熱交換器と、路盤内に敷設した管路で形成した閉回路に熱交換媒体を循環させるので、効果的に、かつ経済的に路面温度の上昇を抑制することができ、ヒートアイランド現象の抑制に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す平面図である。
【図2】同実施形態の側面図である。
【図3】同実施形態の鉛直方向の断面図である。
【図4】循環経路を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1:中央分離帯
2:車道
3:歩道
4:ソーラパネル
5:支持部材
6:路面
8:管路
9:ヘッダーボックス
10:ヘッダー
11:循環ポンプ
12:地層
13:地中熱交換器
14:モータ
Claims (2)
- 路面にソーラパネルで屋根を掛けるとともに、地中に埋設した熱交換器と、路盤内に敷設した管路で形成した閉回路に熱交換媒体を循環させ、
前記ソーラパネルで発電した電力によって、前記熱交換媒体を循環させるためのポンプを駆動することを特徴とするヒートアイランド現象の抑制方法。 - 前記循環ポンプの出力が、前記ソーラパネルの発電力に連動して変化することを特徴とする請求項1記載のヒートアイランド現象の抑制方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003034559A JP2004244879A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | ヒートアイランド現象の抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003034559A JP2004244879A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | ヒートアイランド現象の抑制方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004244879A true JP2004244879A (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=33020197
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003034559A Pending JP2004244879A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | ヒートアイランド現象の抑制方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004244879A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100937043B1 (ko) | 2009-09-23 | 2010-01-15 | 주식회사 다산컨설턴트 | 신도시 도로의 온도저감장치 |
| JP2010226787A (ja) * | 2009-03-19 | 2010-10-07 | Toshiba Plant Systems & Services Corp | 道路用熱電発電ユニットおよびシステム |
-
2003
- 2003-02-13 JP JP2003034559A patent/JP2004244879A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010226787A (ja) * | 2009-03-19 | 2010-10-07 | Toshiba Plant Systems & Services Corp | 道路用熱電発電ユニットおよびシステム |
| KR100937043B1 (ko) | 2009-09-23 | 2010-01-15 | 주식회사 다산컨설턴트 | 신도시 도로의 온도저감장치 |
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