JP2004245603A - 超音波センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波センサを高温雰囲気中やガス雰囲気中において用いても、ケースの残響波の発生を抑制でき、送受信特性が優れ、温度特性や耐環境特性に優れた超音波センサを提供することを目的とする。
【解決手段】有底筒状ケース11と、有底筒状ケース11の内方の底面21に接着された圧電振動子2と、有底筒状ケース11の開口部を遮蔽するように有底筒状ケース11に溶接されたベース部材3と、ベース部材3に固定されるとともに圧電振動子2と電気的に接続された一対の入出力端子4、5とを備え、有底筒状ケース11の外周側面14に樹脂材料からなる筒状のリング10を圧入して嵌合する。また、リング10の樹脂材料として、超音波センサ1の使用温度における上限値を越えるガラス移転点を有するものを用いる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動子を利用した超音波センサに関し、特にガス配管中に設置され、ガス流量の測定に用いる超音波センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波センサは、圧電素子を震度させ超音波を外方に向けて送信し、測定対象となる受信体で反射して戻ってくる反射波を圧電素子で受信し、送信から受信までの経過時間から送信位置から受信体まで距離を測定したり、ガス流量計において、ガス配管中に所定間隔で一対の超音波センサを対向して取り付け、一方の超音波センサから他方の超音波センサに超音波を送信するとともに他方の超音波センサで超音波を受信し、送受信に要する時間の差から、ガス流量を測定したりするために用いられている。
【0003】
特に、ガス流量計のように高い精度が要求される用途に用いる場合は、長期間にわたって安定した送受信特性を有する超音波センサが要求される。
圧電素子を用いた超音波センサには、両面に電極を形成した板状の圧電振動子を有底筒状ケースの底面に固着するとともに有底筒状ケースの開口部に一対の端子を固定したベース部材を固定し、一対の端子をそれぞれ圧電素子の両面の電極と電気的に接続し、この一対端子を介して電気回路に接続されるものがある。そして、超音波を送信する際には、電気回路からパルス信号を圧電振動子に印加され、圧電振動子を振動させる。一方、超音波を受信する際には、圧電振動子が超音波を受けて振動し、圧電振動子の振動を電気回路で所定の電気信号に変換している。
【0004】
また、このような構成を有する超音波センサは、圧電振動子の振動がケースの外周側面に伝わりケースの外周側面が振動すると、不要な残響波が生じ、送受信時の超音波信号や電気信号にノイズが生じて送受信特性を損なうので、ケース外周側面の振動を抑制するために、ケースの外周側面にゴム系の収縮チューブを装着したものがある。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平2002−204498号公報(第3−5頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された超音波センサによれば、一般にゴム系の収縮チューブのガラス転移点が数十度と低い為、ガラス転移点を越える高温下では収縮チューブが軟化し、ケース外周側面の振動の抑制力が弱まり、送受信信号にノイズが生じ送受信特性を損なうことがあった。また、ガス流量計にこの超音波センサ用いると、収縮チューブがガス雰囲気中に長期間曝されることによって、収縮チューブのゴム成分が変質し、ケース外周側面の振動の抑制力が弱まるという問題もあった。
【0007】
本発明は、前記問題点を解決するもので、超音波センサを高温雰囲気中やガス雰囲気中において用いても、ケース外周側面の振動を抑制して残響波の発生を抑制し、送受信特性が優れ、且つ、温度特性や耐環境特性に優れた超音波センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた本発明の超音波センサは、軸方向の一端に開口部を有するとともに軸方向の他端に底面を有する有底筒状ケースと、該有底筒状ケースの内方の底面に接合された圧電振動子と、該有底筒状ケースの開口部を遮蔽するように該有底筒状ケースに固定されたベース部材と、該ベース部材に固定されるとともに該圧電振動子と電気的に接続された一対の入出力端子とを備え、前記有底筒状ケースの外周側面にリング状部材又は筒状部材を嵌合したことを特徴とする。(請求項1)
本発明の超音波センサは、有底筒状ケースの外周側面にリング状部材又は筒状部材を嵌合することにより、圧電振動子の振動に起因する有底筒状ケースの外周側面の振動を抑制しているため、残響波が発生し難い利点がある。また、高温中で使用しても送受信特性が優れ、且つ、温度特性や耐環境特性を向上できる。
【0009】
本発明の超音波センサの一態様は、前記リング状部材又は筒状部材は、ガラス移転点が超音波センサの使用温度における上限値を越える樹脂材料からなることを特徴とする。(請求項2)
前記リング状部材又は筒状部材は、ガラス移転点が超音波センサの使用温度における上限値を越える樹脂材料からなるので、超音波センサの使用温度範囲において、リング状部材又は筒状部材の機械的物性や化学的物性が損なわれることなく、有底筒状ケースの外周側面にリング状部材又は筒状部材を確実に嵌合することができる。その結果、ガラス転移点未満のガス雰囲気中(例えば、プロパンガス、水素ガス等)で長期間使用しても、リング状部材又は筒状部材が変質しにくいため、残響波の発生を抑制して、送受信特性を向上できる利点がある。
【0010】
本発明の超音波センサの別の一態様は、前記リング状部材又は筒状部材は、前記有底筒状ケースの外周側面において、少なくとも前記底面から前記開口部までの距離の1/2の範囲内を覆うように嵌合されていることを特徴とする。(請求項3)
少なくとも、底面から開口部までの距離の1/2の範囲内を覆うようにリング状部材又は筒状部材を嵌合していれば、有底筒状ケースの外周側面に伝播する振動を抑制でき、残響波の発生を抑制できる。この理由の詳細は不明であるが、圧電振動子の振動が有底筒状ケースの外周側面に伝播する際に、底面から開口部までの距離の1/2の範囲内で、有底筒状ケースの外周側面に伝播する振動の振幅の影響が大きいためと推定される。
【0011】
本発明の超音波センサの製造方法の一態様は、軸方向の一端に開口部を有するとともに軸方向の他端に底面を有する有底筒状ケースと、該有底筒状ケースの内方の底面に接合された圧電振動子と、該有底筒状ケースの開口部を遮蔽するように該有底筒状ケースに固定されたベース部材と、該ベース部材に固定されるとともに該圧電振動子と電気的に接続された一対の入出力端子とを備え、前記有底筒状ケースの外周側面に樹脂材料からなるリング状部材又は筒状部材を圧入により嵌合する圧入工程を備えた超音波センサの製造方法であって、前記圧入工程において、前記樹脂材料からなるリング状部材又は筒状部材を該樹脂材料のガラス転移点を越える温度で加熱しながら圧入して嵌合することを特徴とする。(請求項4)
本発明の超音波センサの製造方法によれば、有底筒状ケースの外周側面に樹脂材料からなるリング状部材又は筒状部材を、該樹脂材料のガラス転移点を越える温度で加熱しながら圧入により嵌合する圧入工程を備えることによって、有底筒状ケースの外周側面に密着するように嵌合できるので、有底筒状ケースの外周側面に伝播する振動を抑制して、残響波の発生を抑制できる利点がある。
【0012】
特に、樹脂材料としては、超音波センサの使用温度範囲における上限値を越えるガラス転移点を有するものを用いるのが好ましい。(請求項5)
超音波センサの使用条件が例えば40℃(上限値)の高温中で使用するものであったとしても、ガラス転移点が40℃を越える樹脂材料からなるリング状部材又は筒状部材を用いれば、送受信特性が優れ、且つ、温度特性や耐環境特性を向上した超音波センサを製造できる利点がある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本発明が適用された超音波センサの構成を表す断面図である。
図1において、1は超音波センサであり、この超音波センサ1は、有底筒状ケース11と、有底筒状ケース11の内方の底面21に接合された圧電振動子2と、有底筒状ケース11の開口部13を遮蔽するように有底筒状ケース11に固定されたベース部材3と、ベース部材3に固定されるとともに圧電振動子2と電気的に接続された一対の入出力端子4、5と、有底筒状ケース11の底面21の外側に接着した整合層8と、有底筒状ケース11の外周側面14に沿って圧入した筒状のリング10(所謂、リング状部材又は筒状部材である)とを備えて構成されている。
【0014】
圧電振動子2は、圧電特性を有するセラミック材料から形成され、この両面に銀ペーストが印刷され電極16、17が形成されている。また、圧電振動子2は、外径が約8mm、厚みが約2mmの円板状に形成されている。
また、圧電振動子2は、金属製の有底筒状ケース11の底面21に接合され、一方の電極16が有底筒状ケース11と電気的に接続し、他方の電極17が導電線9と例えば半田付け、溶接、導電性接着等によって電気的に接続されている。
【0015】
次に、有底筒状ケース11は、導電性を有するとともにガス雰囲気中における耐食性や耐熱性等に優れたステンレス材料(厚みが約0.2mm)から形成され、軸方向(図中のY方向)の一方の端部に底面12が付設され、他方の端部が開口して開口部13が形成されている。また、有底筒状ケース11は、外径が約10mm、軸方向の長さが約8mmに形成されている。
【0016】
また、有底筒状ケース11は、底面21に圧電振動子2が接着して接合され、開口部13を遮蔽するようにベース部材3の凸部15が嵌合し、開口部13がベース部材3と溶接によって固定されている。
また、有底筒状ケース11は、外周側面14に沿って筒状のリング10が圧入されている。
【0017】
次に、ベース部材3は、導電性を有するNiメッキ処理をしたSPC(冷間圧延鋼)から形成され、有底筒状ケース11の開口部13の内方に嵌合する凸15部と、有底筒状ケース11の開口部13に当接する座18が形成され、凸部15の上面には絶縁シート7が貼り付けられている。
【0018】
また、有底筒状ケース11は、入力端子5を挿入するための貫通孔19と入力端子4を接続するための係合穴20が形成されている。
次に、一対の入出力端子4、5は、圧電振動子2の電極16、17及び有底筒状ケース11の外方の電気回路(図示せず)と電気的に接続するために、鉄合金等の導電性を有する金属から形成されている。
【0019】
また、一方の入出力端子5は、ベース部材3の貫通孔19に挿通され、貫通孔19との間の隙間にガラスペーストなどの絶縁材6が注入されハーメチックシール構造で固定され、ベース部材3に対して電気的に絶縁している。そして、入出力端子5の一端は、有底筒状ケース11の内方に突き出し、圧電振動子2の電極17と導電線10によって電気的に接続され、入出力端子5の他端は、有底筒状ケース11の外方の電気回路(図示せず)に接続するために、有底筒状ケース11の外方に突き出している。
【0020】
また、他方の入出力端子4は、ベース部材3の、外面に形成された係合穴20に一端が係合し溶接によって固定され、ベース部材3に対して電気的に導通するように接続され、入出力端子4の他端は、有底筒状ケース11の外方の電気回路(図示せず)に接続するために、有底筒状ケース11の外方に突き出している。そして、入出力端子4は、導電性のベース部材3と導電性の有底筒状ケース11を介して、圧電振動子2の電極16と電気的に接続されている。
【0021】
次に、整合層8は、有底筒状ケース11と空気とのインピーダンス整合を図るために、Q値の低い発泡性の材料(例えば、発泡カーボン、発泡プラスチック等)によって形成され、有底筒状ケース11の底面21の外面に接着されている。
次に、リング10は、ガス雰囲気中や高温中で使用しても耐久性が強く、超音波センサ1の使用温度範囲70°を越えたガラス転移点をもつのポリプロピレン樹脂(ガラス転移点が120℃である)を筒状に成形して形成されている(所謂、成形リングである)。
【0022】
また、リング10は、内径が有底筒状ケース11の外径よりも僅かに小さい内径を有するように形成され、有底筒状ケース11の底面21側から外周側面14に沿って圧入されている。また、リング10は、有底筒状ケース11に圧入する際に、リング10のガラス転移点120℃を僅かに越えた温度(約130℃)でリング10を加熱しながら圧入されている。
【0023】
前記のように構成された超音波センサについて、以下にその製造方法を説明する。
まず、両面に電極16、17が焼き付けられた圧電振動子2と入出力端子4、5が接続されたベース部材3とを準備する。圧電振動子2は、公知の製造方法により、圧電特性を有するセラミック材料を焼成して板状に形成され、この板状の両面に銀ペーストを印刷して焼き付け、電極16、17が形成される。
【0024】
また、ベース部材3には、公知の製造方法により、絶縁材6を介して入出力端子5がハーメチックシール構造で固定され、入出力端子4が溶接によって固定される。
次いで、有底筒状ケース11の底面12に、接着剤(図示せず)を塗布し、圧電振動子2を有底筒状ケース11の底面21に接着する。このとき、圧電振動子2と有底筒状ケース11の底面12との間に間隙が生じないように、必要に応じて、圧電振動子2を有底筒状ケース11の底面12に加圧しながら加熱し接着を行う。
【0025】
次いで、圧電振動子2の電極17の表面に、導電線9の一端を半田付けによって電気的に接続し、入出力端子4、5が接続されたベース部材3を有底筒状ケース11の開口部13に近づけ、導電線9の他端を入出力端子5の端部に半田付けや溶接、導電性接着等によって電気的に接続する(本発明の接続工程に相当する)。
【0026】
次いで、ベース部材3の凸部15を有底筒状ケース11の開口部13に嵌合させ、開口部13の先端の周囲とをベース部材3とを溶接によって接合する。また、この接合によって、接続端子4が導電性を有するベース部材4と有底筒状ケース11を介して、圧電振動子2の電極16と電気的に接続される。
【0027】
次いで、リング10を有底筒状ケース11の底面12側から外周側面14に沿って圧入して嵌合する(本発明の圧入工程に相当する)。リング11を圧入する際には、リング10をリング10のガラス転移点120℃を僅かに越えた温度130℃(ガラス転移点を約10℃越えた温度)で加熱しながら有底筒状ケース11の外周側面14に圧入する。また、リング10を加熱する方法は、リング10をヒータに保持したり、リング10を高温槽中に放置したり、或いはリング10に熱風を吹き付けたりする多種の方法があるので、それらの中から生産性に応じて選択している。
【0028】
次いで、有底筒状ケース11の底面12の外面に接着剤を塗布し整合層8を接着し、超音波センサ1の組み立てを完了する。
以下に、超音波センサ1における、有底筒状ケース11の外周側面14の振動を抑制する効果を確認するために行った試験結果について、図を用いて説明する。尚、本発明の実施形態の効果を確認するために、比較例とともに比較試験を行った。尚、比較例は、本実施の形態の超音波センサ1において、リング10に代え有底筒状ケース11の外径より大きい内径を有する収縮チューブを有底筒状ケース11の外周側面14に挿入し、75℃〜115℃で加熱して収縮し、有底筒状ケース11の外周側面14に密着させたものである。
【0029】
実施の形態および比較例の試験結果を図4〜図7に表した。図4は実施形態のインピーダンス特性図、図5は比較例のインピーダンス特性図、図6は実施の形態の受信波形を表す特性図、図7は比較例の受信波形を表す特性図である。
図4、図5は、実施の形態の超音波センサ1及び比較例の超音波センサを恒温槽中に入れ、恒温層(タバイエスペック製;MINISUBZERO MC−710)内の温度を−35度から+85℃まで変化させ、インピーダンスアナライザ(YHP4194A)を用い、所定の温度変化毎に実施の形態の超音波センサ1及び比較例の超音波センサのインピーダンス特性を測定し、初期特性である25℃におけるインピーダンス特性特と、インピーダンス特性の変化が顕著に表れる+85℃におけるインピーダンス特性とを表した。
【0030】
図4、図5において横軸は200kHz〜300kHzの範囲を表す周波数であって、縦軸は100Ω〜50kΩの範囲を表すインピーダンスであり、反共振点Pは送受信に使用される信号の周波数である。
本実施例は、図4に示すように、初期特性である25℃のインピーダンス特性特と+85℃のインピーダンス特性特とを比較すると、両者の間に殆ど差がなく、高温中で使用しても有底筒状ケースの外周側面の振動を抑制して残響波の発生を抑制できることが判る。
【0031】
一方、比較例は、図5に示すように、初期特性である25℃のインピーダンス特性特と+85℃のインピーダンス特性特とを比較すると、85℃においてインピーダンス波形の乱れ(図中のN1、N2)が生じ、高温中で使用すると、有底筒状ケース11の外周側面14の振動を抑制する効果を損なうことが判る。
【0032】
また、図6、図7に表した受信波形は、一方の超音波センサから送信された超音波を他方の超音波センサで受信したときの受信波形をオシロスコープで記録したものであり、縦軸が電圧値(V)、横軸が時間(μs)である。尚、本実施例と比較例の送受信感度を比較するために、V3とVmaxの電圧値を読み取った。
【0033】
本実施例は、図6に示すように、V3の電圧値が−820mV、Vmaxの電圧値が−3300mV、比較例は、図7に示すように、V3の電圧値が−740mV、Vmaxの電圧値が−3100mVを示し、本実施例は比較例に対し、超音波センサ間の送受信感度が良好であることが判る。
【0034】
前記の実施形態の超音波センサ及びその製造方法の作用効果を、以下に記載する。
本発明の実施の形態における超音波センサ1によれば、有底筒状ケース11の外周側面14に筒状のリング10を嵌合することによって、有底筒状ケース11の外周側面14の振動を抑制して残響波の発生を抑制でき送受信特性を向上できる。そして、筒状のリング10を、筒状のリング10のガラス移転点が超音波センサ1の使用温度における上限値以上を有する樹脂材料で形成したので、高温中及びガス雰囲気中で使用しても残響波の発生を抑制して送受信特性を向上でき、高温雰囲気やガス雰囲気などの耐環境特性に優れている。
【0035】
また、本発明の実施の形態における超音波センサ1の製造方法によれば、有底筒状ケース11の外周に筒状のリング10を圧入により嵌合することによって、有底筒状ケース11の外周側面の振動(所謂、残響波である)を抑制でき、且つ、成形リング10を成形リング10のガラス転移点を超える温度で加熱しながら有底筒状ケース11の外周側面14に圧入したので、成形リング10を有底筒状ケース11の外周側面14に密着するように圧入することができ、残響波を確実に抑制でき送受信特性を向上できる。
【0036】
(変形例)
次に、図2、図3を用いて、本発明の超音波センサ1におけるの変形例について説明する。図2、図3は超音波センサ1の変形例を表す外観図であり、基本的な構成は、前述した実施の形態と同一なので、同一符号を付与して説明を省き、特徴とする部分について以下に記載する。
【0037】
図2において、超音波センサ1は、リング12(所謂、リング状部材又は筒状部材である)として高さがL/3のものが有底筒状ケース11の外周側面14における底面21から開口部13までの距離(図中Lの距離)の1/2の範囲内(図中L/2の範囲内)を覆うように圧入により嵌合されている。
【0038】
また、図3において、超音波センサ1は、リング12として高さがL/2のものが有底筒状ケース11の外周側面14における底面21から開口部13までの距離(図中Lの距離)の1/2の範囲内(図中L/2の範囲内)を覆うように圧入により嵌合されている。
【0039】
この変形例によれば、圧電振動子2の振動が有底筒状ケース11の外周側面14に伝播する際に、底面21から開口部13までの距離の1/2の範囲内に発生すると推察される、有底筒状ケース11の外周側面に伝播する振動の振幅の影響を抑制する効果を顕著に得ることができ、残響波の発生を抑制できる。また、リング12を圧入する範囲は有底筒状ケース11の外周側面14における底面21から開口部13までの距離Lの1/2の範囲内で良いので、リング12の製作コストを安価にできる。
【0040】
尚、本発明の実施の形態或いは変形例によれば、リング10、リング12が有底筒状ケース11の外周側面14の略全体或いは底面21から2開口部までの距離Lの1/2の範囲内を覆うように、リング11、リング12を有底筒状ケース11の外周側面14に圧入したが、リング10を圧入することなく圧電振動子2を振動させ、有底筒状ケース11の外周側面14における円周方向に沿って発生する振幅や振動量を解析し、この振幅や振動量の最も大きい位置をリングで抑えるように、リングの圧入範囲や圧入位置を定めても良い。
【0041】
また、本発明は、ガスセンサ、物体感知センサ、距離センサ、位置センサ、アクチュエータ、防犯センサなど、超音波を送受信信号に用いた多種のセンサに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施の形態1の、超音波センサの構成を表す断面図である。
【図2】同実施形態の変形例の、超音波センサの構成を表す断面図である。
【図3】同実施形態の別の変形例の、超音波センサの構成を表す断面図である。
【図4】同実施形態のインピーダンス特性図である。
【図5】比較例のインピーダンス特性図である。
【図6】同実施形態の受信波形を表す特性図である。
【図7】比較例の受信波形を表す特性図である。
【符号の説明】1…超音波センサ、2…圧電振動子、3…ベース部材、4、5…入出力端子、6…絶縁材、7…絶縁シート、8…整合層、9…導電線、10、12…リング(成形リング)、11…有底筒状ケース、13…開口部、14…外周側面、15…凸部,16,17…電極、18…座、19…貫通孔、20…係合穴21…底面。

Claims (5)

  1. 軸方向の一端に開口部を有するとともに軸方向の他端に底面を有する有底筒状ケースと、該有底筒状ケースの内方の底面に接合された圧電振動子と、該有底筒状ケースの開口部を遮蔽するように該有底筒状ケースに固定されたベース部材と、該ベース部材に固定されるとともに該圧電振動子と電気的に接続された一対の入出力端子とを備え、前記有底筒状ケースの外周側面にリング状部材又は筒状部材を嵌合したことを特徴とする超音波センサ。
  2. 前記リング状部材又は筒状部材は、ガラス移転点が超音波センサの使用温度における上限値を越える樹脂材料からなることを特徴とする請求項1に記載の超音波センサ。
  3. 前記リング状部材又は筒状部材は、前記有底筒状ケースの外周側面において、少なくとも前記底面から前記開口部までの距離の1/2の範囲内を覆うように嵌合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波センサ。
  4. 軸方向の一端に開口部を有するとともに軸方向の他端に底面を有する有底筒状ケースと、該有底筒状ケースの内方の底面に接合された圧電振動子と、該有底筒状ケースの開口部を遮蔽するように該有底筒状ケースに固定されたベース部材と、該ベース部材に固定されるとともに該圧電振動子と電気的に接続された一対の入出力端子とを備え、前記有底筒状ケースの外周側面に樹脂材料からなるリング状部材又は筒状部材を圧入により嵌合する圧入工程を備えた超音波センサの製造方法であって、
    前記圧入工程において、前記樹脂材料からなるリング状部材又は筒状部材のガラス転移点を越える温度で加熱しながら圧入して嵌合することを特徴とする超音波センサの製造方法。
  5. 前記樹脂材料としては、超音波センサの使用温度における上限値を越えるガラス転移点を有するものを用いることを特徴とする請求項4に記載の超音波センサの製造方法。
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