JP2004248501A - 癌悪性度の評価方法 - Google Patents

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裕 井上
Ayumi Matsuyama
歩 松山
Koji Mimori
功士 三森
Masaki Mori
正樹 森
Junichi Mineno
純一 峰野
Yoshie Yoshikawa
良恵 吉川
Hiroyuki Mukai
博之 向井
Kiyozou Asada
起代蔵 浅田
Ikunoshin Kato
郁之進 加藤
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【課題】簡便かつ迅速に、高い信頼度で癌の悪性度を評価しうる、癌、特に胃癌の悪性度の評価方法、それに用いるアレイ及びキットを提供すること。
【解決手段】下記ステップ:(1)被検試料において、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子の発現量を測定するステップ、及び(2)(1)で得られた各遺伝子の発現量に基づき、胃癌の悪性度を評価するステップを行なうことを特徴とする胃癌の悪性度の評価方法;前記8種以上の遺伝子に対応する核酸又はその断片が各支持体上の定められた領域に固定化された胃癌悪性度評価用アレイ;該8種以上の遺伝子から発現されるmRNA又はその断片の検出用プライマー及び/又はプローブを含有した胃癌悪性度評価用キット;並びに該8種以上の遺伝子にコードされたポリペプチド又はその断片の抗体又はその断片を含有した胃癌悪性度評価用キット。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡便かつ迅速に、高い信頼度で癌の悪性度を評価しうる、癌、特に胃癌の悪性度の評価方法、それに用いるアレイ及びキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
癌は、1981年以降日本における死因の1位を占め、中でも胃癌は、最も頻度の高い癌である。近年、正常細胞が癌になるまでの多段階発癌機構が存在することが明らかにされている〔フィーロンE.R.(Fearon,E.R.)ら、セル(Cell)、第61巻、第759−767頁(1990)、スギムラT.(Sugimura,T.)、サイエンス(Science) 、第258巻、第603−607頁(1992)〕。具体的には、正常細胞の癌化には、DNA修復遺伝子、癌抑制遺伝子及び癌遺伝子を含む複数の遺伝子異常の蓄積が必要とされている。一般に、遺伝子の不安定性と癌抑制遺伝子の不活化とは癌の発生に関与すると考えられている。また、癌遺伝子の活性化及び/又は増殖因子の過剰発現は、癌の進展及び悪性化に関与すると考えられている。さらに、細胞外マトリックス分子の分解酵素をコードする遺伝子や細胞の運動能又は接着性を調節するタンパク質をコードする遺伝子は、転移、浸潤に関与すると考えられている。
【0003】
遺伝子の不安定性には、DNAミスマッチ修復系の異常に関連した遺伝子の不安定性と染色体レベルの不安定性とがある。前者の例として、ゲノム中に存在する単純繰り返し配列の鎖長が同一個体の癌部と非癌部とで異なること(マイクロサテライト不安定性)〔シボドーS.N.(Thibodeau, S. N.) ら、サイエンス、第260巻、第816−819頁(1993)〕が挙げられ、後者の例として、染色体間の再配列が挙げられる。前記染色体間の再配列は、正常細胞では認められないタンパク質を発現させ、一方、正常細胞において発現しているタンパク質であっても、その発現量に影響を与える場合がある。実際、ヒトの慢性骨髄性白血病において、染色体間の再配列により、bcr 遺伝子とc−abl 遺伝子の融合が起こり、正常細胞では存在しないbcr−abl 融合遺伝子より転写されたハイブリッドmRNAの発現が確認されている。更に、bcr−abl 融合遺伝子を動物に導入すると白血病を発症することが確認されている〔ワトソン(Watson, J.D.)ら著、組み換えDNAの分子生物学 第2版;丸善株式会社、第309頁(1992)〕。
【0004】
癌抑制遺伝子の不活化としては、例えば、p53遺伝子の不活化が挙げられる。不活化の原因としては、遺伝子内の欠失かコード領域の特定の部分に起こる点突然変異によると考えられている〔ニグロJ.M.(Nigro, J.M.)ら、ネーチャー(Nature) 、第342巻、第705−708頁(1989)、マルキンD(Malkin,D.)ら、サイエンス、第250巻、第1233−1238頁(1990)〕。また、p53遺伝子の欠失及び点突然変異は、多くの種類の癌で観察されている。例えば、胃癌においては、前記p53遺伝子の欠失及び点突然変異は、早期癌の6割以上の症例に認められる〔ヨコザキH.(Yoko zaki,H.)ら、ジャーナルオブ キャンサー リサーチ アンド クリニカルオンコロジー(Journal of Cancer Research and Clinical Oncology) 、第119巻、第67−70頁(1992)〕。
【0005】
一方、p16/MTS1遺伝子は、ホモ欠失により不活化する遺伝子として知られている。具体的には、グリオーマ、膵癌、ぼうこう癌等で高頻度のホモ欠失が観察されている〔ケアンズP.(Cairns,P.)ら、ネーチャー ジェネティクス(Nature genetics)、第11巻、第210−212頁(1995)〕。p16 タンパク質は、細胞周期を調節している。前記p16 の発現異常は、細胞の癌化に関与することが示唆されている〔オカモトA.(Okamoto,A.) ら、プロシーディングズ オブザ ナショナル アカデミー オブ サイエンシーズ オブ ザ USA(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)、第91巻、第11045−11049頁(1994)〕。
【0006】
癌遺伝子の活性化としては、例えば、癌遺伝子近傍における、ウィルスの挿入突然変異や、染色体間の再配列が原因として挙げられる。例えば、トリ白血病ウィルス avian leukosis virus (ALV) によって起こる、ニワトリのリンパ腫において、ウィルスによる挿入突然変異が確認されている。この場合、ALV のDNA が遺伝子の一種である c−mycの近傍に挿入され、ウィルスの強いエンハンサーとプロモーターにより、正常な c−mycが過剰発現したり、正常な遺伝子とは一部異なった新しい配列が発現されることが確認された。また、ある種のヒトB細胞の腫瘍では、染色体間の再配列により、癌遺伝子の一つである c−mycが免疫グロブリンの強い転写シグナルのもとに置かれ、その発現量が増加することが確認されている。この場合、癌細胞における c−myc発現産物は、正常細胞に発現している該産物と差は認められず、癌化は、c−myc 発現量の増加に起因していると考えられている〔ワトソン(Watson, J.D.)ら著、組み換えDNAの分子生物学 第2版;丸善株式会社、第305−308頁(1992)〕。
【0007】
増殖因子の過剰発現としては、例えば、肝細胞増殖因子レセプターをコードする C−Metの過剰発現が挙げられる。この C−Metの発現異常は、胃癌の発生初期から正常粘膜には認められない6.0キロ塩基長の長さを有するmRNAの発現が見られたり〔クニヤスH.(Kuniyasu,H.)ら、インターナショナル ジャーナルオブ キャンサー(International Journal of Cancer)、第55巻、第72−75頁(1993)〕、転移癌において遺伝子増幅が高頻度で見られ、遺伝子増幅と癌の悪性度に相関性が確認されている〔クニヤスH.ら、バイオケミカル アンド バイオフィジカル リサーチ コミュニケーションズ(Biochemical and Biophysical Research Communications)、第189巻、第227−232頁(1992)〕。
【0008】
遺伝子異常と癌の悪性度に相関が確認されている例として、上記c−Met のほか、乳癌、卵巣癌、胃癌、子宮癌等における、癌遺伝子C−erbB2 遺伝子の増幅及び/又はその過剰発現〔ライトC.(Wright,C.)ら、キャンサー リサーチ(Cancer Research)、第49巻、第2087−2090頁(1989)、サファリB.(Saffari,B.) ら、キャンサー リサーチ、第55巻、第5693−5698頁(1995)〕、胃癌の1組織型である低分化腺癌における、癌遺伝子K−sam 遺伝子の増幅及び/又はその過剰発現〔タハラE.(Tahara, E.) ら著、ガストリックキャンサー,東京(Gastric Cancer, Tokyo)、スプリンガー社(Springer−Verlag)、1993年発行、第209−217頁〕等がそれぞれ確認されている。
【0009】
癌細胞が組織を浸潤して転移するには、細胞外マトリックスの分解が必要であり、分解酵素として代表的なマトリックス メタロプロテナーゼ(MMP)ファミリーに属する種々の酵素が正常細胞に比べ過剰生産されている〔ゴールドバーグGI.(Goldberg GI.) ら、キャンサートリートメントリサーチ(Cacer Treatment Reseach) 、第53巻、第701−708頁(1991)〕。胃癌においては、比較的特異的に癌細胞が発現するマトリリシン(MMP−7)のmRNAを、6割以上の症例で過剰発現していたと報告されている〔セノタA.ら、クリニカル&エクスペリメンタル メタスタシス(Clinical &Experimental Metastasis)、第16巻、第313−321頁(1998)〕。
【0010】
悪性腫瘍においては、腫瘍血管が新生されなければ大きくなることはできず、血管新生を誘導することにより加速度的に増殖可能となる。腫瘍血管新生は、さまざまな調節因子、血管新生促進因子及び抑制因子等の発現バランスにより制御されているが、もっとも重要な因子として血管内皮細胞増殖因子VEGFが上げられる。種々の固形腫瘍でVEGFの発現と血管新生の亢進に正の相関が認められており〔シブヤMら、アドバンスドキャンサーリサーチ(Advanced Cancer Research)、第67巻、第281頁(1995)〕、また胃癌、食道癌、大腸癌等においてVEGF高発現腫瘍の予後が不良であることが報告されている〔トイMら,モレキュラー・メディシン(Molecular Medicine)第35巻、第1206−1215頁(1998)〕。
【0011】
これまで、病理診断のみでしか不可能であった癌の分類が、DNAマイクロアレイを用い多数の遺伝子発現を同時に測定することで可能となった初めての報告が最近なされた。すなわち、ゴラブT.R.らは、DNAマイクロアレイ上に固定された人の6817遺伝子につきスクリーニングを行い、主に50遺伝子の発現量の変化により急性白血病の分類(ALL又はAML)が可能であることを示した〔サイエンス(Science )第286巻、第531−537ページ(1999)〕。
【0012】
このように個々の遺伝子のレベルでは癌の発生、進展に関与する遺伝子、及び該遺伝子異常に関する情報は増えてきている。しかしながら、発癌機構は、多段階であり、複数の変異の蓄積が必要とされるため、単一の遺伝子や、少数の遺伝子のランダムな組み合わせによる判定では、いまだに実用性に十分な、癌の確定診断や予後の判定にはいたっていないのが現状である。
【0013】
事実、現在においても癌の診断や進行度、分化度の判定はすべて病理診断により行われている。しかしながら、病理学的にはほぼ同様の進行度、分化度を示す癌であっても予後の良い症例が有る一方、早期に再発、転移する悪性度の高い症例が存在する。また一部の症例では、抗がん剤や放射線照射に感受性を示すものの、他方では抵抗性を示す症例が多数存在する。したがって、現時点ではこれらを治療前や手術後早期に予測することは不可能であるのが現状である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
癌の診断や進行度、分化度等を予測できれば、不必要な治療を避けることが可能となり、患者の負担を最小限に押さえ、かつ個々の患者に適した治療方針を立てることに大きく貢献できる。また医療費の抑制にもつながると考えられる。
【0015】
したがって、本発明の第1の目的は、患者数の多い胃癌の悪性度の判定の指標となりうる遺伝子、特に、細胞の癌化、進展に伴い発現状態が変化する多数の遺伝子を明らかにし、簡便かつ迅速に、高い信頼度で癌の悪性度を評価しうる、該遺伝子の発現パターンの解析に基づく癌の悪性度の評価方法、又は癌の検出方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、上記の癌の悪性度の評価、又は癌細胞の検出に使用される、アレイ又はキットを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために胃癌患者の癌組織及び対照正常組織における、多数の遺伝子の細胞内発現量を個別に比較するだけでなく、遺伝子発現のパターン解析により胃癌の悪性化に関与する多数の遺伝子を見出した。これらの遺伝子の組み合わせによる遺伝子発現のパターン解析をする上での適切な手法を考案し、癌の悪性度の評価が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】
すなわち、本発明の要旨は、
〔1〕 下記ステップ:
(1)被検試料において、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子の発現量を測定するステップ、及び
(2)(1)で得られた各遺伝子の発現量に基づき、胃癌の悪性度を評価するステップ
を行なうことを特徴とする胃癌の悪性度の評価方法、
〔2〕 胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子に対応する核酸又はその断片がそれぞれ支持体上の定められた領域に固定化されてなる、胃癌の悪性度を評価するためのアレイ、
〔3〕 胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子から発現されるmRNA又はその断片を検出するためのプライマー及び/又はプローブを含有してなる、胃癌の悪性度を評価するためのキット、並びに
〔4〕 胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子にコードされたポリペプチド又はその断片に対する抗体又はその断片を含有してなる、胃癌の悪性度を評価するためのキット、
に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本明細書において、「癌の悪性度」とは、第一次因子として浸潤の程度、転移の有無により決定され、結果として手術等処置後の5年生存率を左右する要因を指す。
【0019】
具体的には、癌が粘膜、粘膜下層にとどまり、転移のない癌は悪性度の低い癌と判断され、5年生存率が高い(90%以上)と予測される。一方、粘膜下層から筋層、漿膜下層、漿膜面へと深く浸潤し、リンパ行性、血行性、浸潤性、又は播種性に癌が転移した場合、悪性度は高いと判断され、5年生存率は低い。なかでも腹膜へ播種性転移、肝転移、遠隔リンパ節への転移が認められ、又はさらに癌の浸潤が他の臓器におよぶ場合は予後が非常に悪く、5年生存率は低い(20%以下)。また、第二次因子として抗がん剤や放射線への感受性の有無が上げられ、該抗がん剤や放射線への感受性のある場合は悪性度が低く、抵抗性の場合を悪性度が高いと判断する。
【0020】
1.本発明の胃癌の悪性度の評価方法
本発明の胃癌の悪性度の評価方法は、下記ステップ:
(1)被検試料において、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子の発現量を測定するステップ、及び
(2)(1)で得られた各遺伝子の発現量に基づき、胃癌の悪性度を評価するステップ
を行なうことを1つの特徴とする。本発明の評価方法によれば、後述の胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子の発現量を測定するため、簡便で、かつ迅速に高い信頼度で癌、特に胃癌の悪性度を評価することができるという優れた効果を発揮する。
【0021】
前記被検試料としては、血液;尿;糞便;外科的手法により摘出した組織等の生体由来の試料が挙げられる。本発明の胃癌の悪性度の評価方法においては、術前診断の観点から、生検鉗子で採取された病変組織が望ましい。また、本明細書においては、前記被検試料の供給源となる個体を「検体」と示す場合がある。
【0022】
本発明の評価方法に用いられる「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」は、癌化、癌の悪性度の評価の指標となりうる遺伝子であり、細胞の癌化に伴ってその発現量が変化する遺伝子、言い換えれば、その発現が有意に誘導又は抑制される遺伝子をいう。
【0023】
このような遺伝子は、例えば、ゲノム中の遺伝子のコピー数や染色体の再配列のパターンの解析のほか、正常細胞と癌化した細胞における遺伝子産物の発現量を比較し、両細胞間で差異のあるものを特定することにより検出することができる。遺伝子産物としては、例えば、遺伝子より転写されるmRNAや翻訳産物であるタンパク質が挙げられる。本発明に使用される遺伝子の検出においては、遺伝子操作技術の進歩に伴い、その解析に様々な手法が開発されているmRNAを指標とするのが効率的である。
【0024】
mRNAを指標にした遺伝子発現の変化を確認する手法としては、ノーザンハイブリダイゼーション法、RT−PCR法、サブトラクション法、ディファレンシャル・ディスプレイ法等が挙げられ、これらの方法を適宜選択して本発明に使用される遺伝子を見出すことができる。さらに、数百、数千といった多数の遺伝子の発現の変化を同時に検出する方法としては、DNAアレイを使用した方法(DNAチップハイブリダイゼーション解析、DNAマクロアレイハイブリダイゼーション解析等)が知られている。
【0025】
「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」は、ヒト由来の遺伝子に対応する核酸又はその断片が固定化されたDNAアレイを使用することにより得られる。例えば、癌に対して何らかの関連が示唆された遺伝子の断片を固定化したDNAマイクロアレイが市販されており(IntelliGene Human Cancer CHIP 、宝酒造社製)、これを使用して本発明に使用される遺伝子を見出すことができる。前記「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」は、例えば以下のような遺伝子選別方法により得ることができる。
【0026】
遺伝子選別方法
例えば、癌患者より採取された癌病変部組織からmRNAを調製し、該mRNAを鋳型とした逆転写反応を行なう。この際、例えば適切な標識を付したプライマーや標識ヌクレオチドを使用することにより、標識されたcDNAを得ることができる。標識方法としては特に限定されないが、放射性同位体を含む化合物、蛍光物質、ビオチンのようなリガンドを使用した標識等が挙げられる。
【0027】
次に、上記の標識cDNAと、適当な遺伝子に対応する核酸又はその断片を固定化されたDNAアレイとの間でハイブリダイゼーションを実施する。ハイブリダイゼーションは公知の方法で実施すればよく、その条件は使用するDNAアレイや標識cDNAに適したものを適宜選択すればよい。例えばモレキュラー・クローニング、ア・ラボラトリーマニュアル(Molecular cloning, A laboratory manual)、第2版、第9.52−9.55頁(1989)に記載の条件で行なうことができる。
【0028】
また、前記と同様のハイブリダイゼーション条件下に対照試料(健常人由来試料、非病変部位由来の試料等)由来の核酸と前記DNAアレイとのハイブリダイゼーションを行なう。これらのヒト由来の試料は、採取から遺伝子発現量の測定までに時間がかかり、RNA分解酵素の作用によりmRNAが分解を受ける可能性がある。被検試料と対照試料との遺伝子発現の差を測定するためには、比較的発現変動の少ない標準的な遺伝子を用いて両者のmRNA量を補正する必要がある。さらに、以下に述べる2種類の蛍光を用いて1枚のDNAアレイ上で競合ハイブリダイゼーションを行なう場合には、2種の蛍光物質間の強度差を補正する必要もある。このような補正の目的に使用される核酸としては、非病変部位由来の核酸;ハウスキーピング遺伝子〔例えば、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPD)遺伝子、シクロフィリン遺伝子、β−アクチン遺伝子、α−チューブリン遺伝子、ホスフォリパーゼA2遺伝子等〕に対応する核酸等が挙げられ、また、非特異的なハイブリダイゼーションでないことを確認するための陰性対照としては、プラスミドpUC18が挙げられる。
【0029】
ついで、癌病変部由来の試料とのハイブリダイゼーション及び対照試料とのハイブリダイゼーションのそれぞれ結果を比較することにより、両者で発現量の異なる遺伝子を検出することができる。具体的には、上記の方法で標識された核酸試料とハイブリダイゼーションを行なったアレイについて、使用された標識方法に応じて適切なシグナルの検出を行ない、アレイ上の各遺伝子の癌病変部由来試料、対照試料中の発現量を比較することができる。好ましくは、複数の標識、例えば2種類の蛍光を検出することができる多波長検出蛍光アナライザーを用いれば、癌病変部由来の試料における遺伝子発現量と対照試料での遺伝子発現量との差を同じDNAアレイ上で競合ハイブリダイゼーションにて比較することができる。例えば、癌病変部由来の試料についてはCy5−dUTPで蛍光標識を行ない、対照の核酸試料についてはCy3−dUTPで蛍光標識する。両者を等量混合してDNAアレイとハイブリダイゼーションを行なうことで両者の遺伝子発現量の差を、シグナルの色及び蛍光強度の違いとして検出することができる。
【0030】
こうして得られたシグナルの強度に有意な差のある遺伝子は、細胞の癌化に伴って発現量が変化する遺伝子であり、癌化、癌の悪性化の指標として使用可能な遺伝子である。本発明に用いられる「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」は、発現量の差の大きな遺伝子ほど指標として望ましい。
【0031】
前記した遺伝子選別方法における目的遺伝子の選別基準は、下記基準:
(I)被検試料または対照試料における発現強度が、陰性対照遺伝子の発現強度の2倍以上であること、
(II)癌の悪性度との相関性が高いこと
が挙げられる。なお、具体的選別法を実施例1に記載する。
【0032】
前記のようにして得られる遺伝子としては、細胞の癌化に伴ってその発現が変化する遺伝子であればよく、例えば、(1)オンコジーン及び腫瘍抑制(oncogenes & tumor suppressors )に関与する遺伝子群、(2)核内レセプター又は核内レセプター転写共役に関与する遺伝子群、(3)キナーゼ型伝達に関与する遺伝子群、(4)レセプター型キナーゼに関与する遺伝子群、(5)中間フィラメントマーカー(intermediate filament markers )に関与する遺伝子、(6)細胞周期、成長調節(cell cycle & growth regulators)に関与する遺伝子群、(7)アポトーシス(apoptosis )に関与する遺伝子群、(8)DNA損傷反応、修復、再構成(DNA damage response, repair & recombination )に関与する遺伝子群、(9)レセプター(receptors )に関与する遺伝子群、(10)細胞死及び分化調節(cell fate & development regulators)に関与する遺伝子群、(11)細胞接着、運動性及び浸潤(cell adhesion, motility & invasion)に関与する遺伝子群、(12)血管新生促進(angiogenesis regulators )に関与する遺伝子群、(13)細胞浸潤(invasion regulators )に関与する遺伝子群、(14)細胞間相互作用(cell−cell interactions)に関与する遺伝子群、(15)Rho ファミリーGTPase及びその調節因子(Rho family small GTPases & their regulator)に関与する遺伝子群、(16)成長因子及びサイトカイン(growth factors & cytokines)に関与する遺伝子群、(17)エネルギー代謝に関与する遺伝子群等が挙げられる。
【0033】
より具体的には、表1及び2に列挙される105種の遺伝子の発現量を測定し、癌の悪性度の評価を行なうことができる。
【0034】
【表1】
Figure 2004248501
【0035】
【表2】
Figure 2004248501
【0036】
本発明の胃癌の悪性度の評価方法においては、正確な評価を得る観点から、上記遺伝子のうち、本発明において発現量を測定される遺伝子は、8種以上であり、好ましくは20種以上であり、より好ましくは30種以上であり、さらに好ましくは40種以上であり、特に好ましくは50種以上であることが望ましく、評価方法における操作の容易性、特に後述のHierarchical clustering により遺伝子発現のパターン解析を行なう場合の操作の容易性の観点から、100種以下であることが望ましい。
【0037】
「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」の具体例としては、好ましくは、アポトーシスインヒビター サーバイビン〔apoptosis inhibitor survivin(ジーンバンク登録番号:U75285)〕、I型コラーゲン〔collagen type I (ジーンバンク登録番号:J03464)〕、III 型コラーゲン プロ−α−1鎖〔collagen type III pro−alpha−1 (ジーンバンク登録番号:X14420)〕、フィブロネクチン前駆体(FN)〔fibronectin precursor (FN)(ジーンバンク登録番号:X02761)〕、MMP−1;コラゲナーゼ−1〔MMP−1; collagenase−1(ジーンバンク登録番号:X54925)〕、MMP−7;マトリリシン〔MMP−7; matrilysin (ジーンバンク登録番号:X07819)〕、U−プラスミノーゲン活性化因子〔urokinase−type plasminogen activator precursor (EC 3.4.21.73); U−plasminogen activator (UPA)(ジーンバンク登録番号:X02419) 〕、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体〔urokinase−type plasminogen activator receptor; GPI−anchored from precursor (U−PAR);monocyte activation antigen MO3; CD87 antigen (ジーンバンク登録番号:U09937)〕、アルファ−2−マクログロブリン前駆体〔alpha−2−macroglobulin precursor (alpha−2−M) (ジーンバンク登録番号:M11313)〕、大動脈タイプ平滑筋α−アクチン遺伝子、エキソン9〔aortic−type smooth muscle alpha−actin gene, exon 9(ジーンバンク登録番号:M33216)〕、β型血小板由来増殖因子受容体前駆体〔beta platelet−derived grouwth factor receptor precursor (PDGFR−beta); CD140B antigen(ジーンバンク登録番号:J03278)〕、BIGH3 (ジーンバンク登録番号:M77349)、骨形成タンパク質1〔bone morphogenetic protein 1 (BMp1) (ジーンバンク登録番号:U50330)〕、VI型コラーゲンα−3鎖〔collagen type VI alpha−3(ジーンバンク登録番号:X52022)〕、XVIII 型コラーゲンα鎖〔collagen type XVIII alpha (ジーンバンク登録番号:L22548)〕、サイトカインhumig〔cytokine humig; interferon−gamma−induced monokine (MIG) (ジーンバンク登録番号:X72755)〕、成長ホルモン依存性インスリン様増殖因子結合タンパク質〔growth hormone−dependent insulin−like growth factor−binding protein (ジーンバンク登録番号:M35878)〕、肝癌由来増殖因子〔hepatoma−derived growth factor (HDGF) (ジーンバンク登録番号:D16431)〕、インスリン様増殖因子結合タンパク質2〔insulin−like growth factor binding protein 2 (IGFBp2) (ジーンバンク登録番号:X16302)〕、インテグリンα−3鎖〔integrin alpha−3 chain(ジーンバンク登録番号:M59911)〕、白血球インターフェロン誘導性ペプチド〔leukocyte interferon−inducible peptide(ジーンバンク登録番号:X57351)〕、転移関連MTA1〔metastasis−associated MTA1(ジーンバンク登録番号:U35113)〕、MMP−2;ゼラチナーゼA〔MMP−2; gelatinase A (ジーンバンク登録番号:Z48482)〕、ノッチ2 ノッチ ホモログ3〔Notch2 Notch homolog 3(ジーンバンク登録番号:U97669)〕、プロト−オンコジーンrhoA多剤耐性タンパク質〔proto−oncogene rhoA multidrug resistance protein; GTP−binding protein (rhoA)(ジーンバンク登録番号:L25080)〕、sparc前駆体(オステオネクチン)〔sparc precursor (secreted protein acidic and rich in cysteine; osteonectin) (ON); basement membrane protein BM−40 (ジーンバンク登録番号:J03040)〕、トロンボスポンジン2前駆体〔thrombospondin 2 precursor(ジーンバンク登録番号:L12350)〕、及びコンドロイチン硫酸プロテオグリカンコアタンパク質2〔versican core protein precursor; large fibroblast proteoglycan; chondroitin sulfate proteoglycan core protein 2; glial hyaluronate−binding protein (GHAP) (ジーンバンク登録番号:J02814)〕
のそれぞれの遺伝子からなる群より選択された少なくとも8種、より好ましくは、少なくとも20種の遺伝子が挙げられる。なお、少なくとも8種の遺伝子、少なくとも20種の遺伝子の具体例としては、特に限定されないが、それぞれ後述の実施例3の表5に記載の遺伝子、実施例2の表4に記載の遺伝子が挙げられる。
【0038】
前記遺伝子は、癌又は癌細胞を検出するための指標としても有用である。したがって、本発明の胃癌の悪性度の評価方法により、癌、特に胃癌における癌細胞の検出をも可能にする。かかる癌又は癌細胞の検出方法も本発明の範囲に包含される。
【0039】
癌又は癌細胞の検出方法においては、選択された遺伝子の多くは癌化によりその発現が変動し、さらに悪性化により変動パターンが異なるため、同一の手法により癌又は癌細胞の検出とその癌の悪性化判定とを同時に行なうことができる。
【0040】
本発明の胃癌の悪性度の評価方法においては、遺伝子の発現量は、該遺伝子より転写されるmRNA量又は該遺伝子にコードされたポリペプチド量から測定することができる。
【0041】
前記mRNA量の測定には、公知の種々の方法、例えば、ノーザン・ハイブリダイゼーション法、in situハイブリダイゼーション法、ドット・ブロット・ハイブリダイゼーション法、DNAアレイを使用する方法等に代表されるハイブリダイゼーション法、RT−PCR法に代表される核酸増幅法等が使用できる。十分なmRNAの検出感度を得る観点から、ハイブリダイゼーション法又は核酸増幅法が好ましく、より具体的には、発現量を測定しようとする遺伝子に対応する核酸又はその断片が支持体上のそれぞれ定められた領域に固定化されたアレイ(例えば、DNAアレイ)を使用するハイブリダイゼーション法、RT−PCR法が好適である。多数の遺伝子の発現を同時に測定する観点から、DNAアレイを使用するハイブリダイゼーション法が特に好適である。
【0042】
本明細書において「DNAアレイ」とは、遺伝子又は遺伝子由来のDNA断片が支持体上の定められた領域に固定されているものを指し、例えばDNAチップと呼称されているものを包含する。また、遺伝子又は遺伝子由来のDNA断片が支持体上に高密度に固定されているものはDNAマイクロアレイとも呼ばれる。
【0043】
DNAアレイの支持体は、ハイブリダイゼーションに使用可能なものであれば特に限定はなく、通常スライドグラス、シリコンチップ、ニトロセルロースやナイロンの膜等が使用される。また、支持体上に固定される遺伝子又はその断片としては、特に限定するものではないが、例えばゲノムDNAライブラリーやcDNAライブラリー、これらを鋳型としたPCR等によって増幅されたDNAが挙げられる。
【0044】
このようなDNAアレイを使用することにより、核酸試料中に含まれる多種類の核酸分子の量を同時に測定することができる。また、少量の核酸試料でも測定できるという利点がある。例えば、試料中のmRNAを標識するか、もしくはmRNAを鋳型として標識されたcDNAを調製し、これとDNAアレイの間でハイブリダイゼーションを実施することにより、試料中で発現されているmRNAを同時に検出し、さらにその発現量を測定することができる。
【0045】
標識に用いられる標識物質としては、放射性同位元素、蛍光物質、化学発光物質、発光団を有する物質等の物質を用いることができる。例えば、蛍光物質としては、Cy2、FluorX、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、Cy7、イソチオシアン酸フルオレセイン(FITC)、テキサスレッド、ローダミン等が挙げられる。また、同時に検出できる点から、2種類以上の蛍光物質を用いて、被検試料、対照として用いる試料をそれぞれ異なった蛍光物質で標識することが望ましい。ここで試料の標識は、試料中のmRNA、該mRNA由来のcDNAもしくは該cDNAより転写あるいは増幅された核酸を標識することによって実施される。
【0046】
標識の検出法は、用いられる標識物質の種類により、適宜選択することができる。例えば、前記Cy3及びCy5を標識物質として用いる場合、Cy3は532nm、Cy5は635nmの波長でスキャンすることにより検出することができる。なお、標識の強度を遺伝子の発現量の指標とする。
【0047】
核酸増幅法、特にRT−PCR法によりmRNA量を測定する場合、例えば、競合PCR法、TaqMan法〔例えば、リンダ・ジー・リー等(Linda G.Lee)、ヌクレイック アシッズ リサーチ、第21巻、第3761−3766頁(1993)等を参照のこと〕等により、mRNA量を測定できる。
【0048】
前記遺伝子にコードされたポリペプチド量は、該ポリペプチド又はその断片に対する抗体を用いて測定することができる。具体的には、例えば、標識抗体を用い、慣用のELISA法等により行なうことができる。
【0049】
本発明の評価方法においては、ステップ(2)において、被検試料における遺伝子発現量と対照試料における遺伝子発現量とを比較することにより遺伝子の発現量を解析し、それにより胃癌の悪性度を評価することができる。ここで、対照試料とは、健常人由来試料又は非病変部位由来の試料をいう。
【0050】
遺伝子の発現の解析は、パターン解析により行なうことができる。かかるパターン解析は、被検試料における各遺伝子の発現強度シグナル、又は対照試料に対する被検試料における各遺伝子の相対発現比率を用いたクラスタリング解析により行なうことができる。
【0051】
すなわち、得られた各遺伝子の発現強度を用いコンピューターによるクラスタリング解析を行なう。解析に用いられるデータとしては、被検試料における各遺伝子の発現強度シグナル、又は対照試料に対する被検試料における各遺伝子の相対発現比率が挙げられる。
【0052】
なお、ステップ(2)において、さらにステップ(1)で得られた各遺伝子の発現量の測定値の補正処理を行なうことができる。
【0053】
前記相対発現比率とは、〔被検試料における遺伝子発現量/対照試料における遺伝子発現量〕により示される値をいう。クラスタリングの手法としては、特に限定されないが、Hierarchical clustering 、Neural network clustering 等が挙げられる。
【0054】
以下にバイオテクノロジー分野で比較的よく用いられるHierarchical clusteringについて説明する。
【0055】
Hierarchical cluatering とは、個々のサンプルにつき測定されたデータを多次元座標に配置した場合、データ間の距離が最も近いサンプルから順に見つけ、最終的には似たサンプルが隣り合うように並べるもので、結果を樹形図で表現できるのが特色である。サンプル間の距離の測定法には種々あり、ユークリッド距離、マハラノビスの汎距離等がよく用いられる。また、樹形図を作成する過程で、個々のサンプルをまとめた組の相互の距離の定義の仕方も種々あり、特に限定されないが、主に最短距離法、最長距離法、群平均法、重心法、ウォード法が挙げられる。
【0056】
被検試料、例えば、癌組織における各遺伝子の発現強度シグナルを用いる場合は、各遺伝子のスポットシグナルからバックグラウンドシグナルを差し引いた値(本値を発現強度シグナルとする)をコンピューターに入力するが、この際のシグナル強度の分布はアレイ毎に異なるので補正(normalization) を行なう方が好ましい。このnormalization の方法には、Z−score 、Mean deviation、Mean absolute deviation 、Median absolute deviation 等があり、適宜選択する。クラスタリングの対象となる遺伝子は、前記表1及び2に記載の遺伝子から選択され、数が多いほうがより精度の高い分類が可能である。具体的には、8種以上の限定された遺伝子の組み合わせでも、限られた悪性度因子を判定可能である。
【0057】
ついで、normalization 後の発現強度シグナルについて、Hierarchical clustering 解析を行なうことにより、検体、例えば、胃癌検体のクラスタリング並びに遺伝子のクラスタリングが行なわれる。その結果、樹形図上での検体間分類、すなわち遺伝子発現の強弱パターンが似通った検体間相互には、病理診断における癌の浸潤程度、リンパ節転移、腹膜転移、肝転移等の悪性度の面での共通性があり、かつ悪性度の高い転移検体と浸潤程度の低い早期癌検体はもっとも離れた距離に配置された。この方法を用いることにより、手術前、バイオプシーにより少量の癌組織を採取するだけで、未知の検体の悪性度が判定可能となる。すなわち、癌組織よりmRNAを精製し、たとえば一色蛍光ラベリングしたプローブを用いハイブリダイゼーションを行ない、個々の遺伝子の発現強度シグナルを求める。この発現強度シグナルと既に悪性度の判明した標準となる胃癌検体の発現強度シグナルと共にクラスタリング解析を行なうことにより、未知の検体がどの悪性度レベルの標準検体に近いかが判定される。また従来の手術後の病理診断では、癌の浸潤が粘膜から筋層に広がっていた場合、予後の比較的良い癌なのか、将来、再発及び/又は転移する可能性がある悪性の癌なのかの分岐点に位置するため予後の判定不能であったが、本発明のクラスタリング解析を行なうことにより悪性度未知の検体が、悪性度の低い初期の癌か、あるいは転移した悪性度の高い癌検体のいずれに距離的に近いか判明し、予後が予想可能となる。
【0058】
一方、被検試料(例えば、胃癌組織)の対照試料(例えば、対照正常組織)に対する各遺伝子の相対発現比率、すなわち、〔被検試料における遺伝子発現量/対照試料における遺伝子発現量〕(具体的には、〔癌組織における遺伝子発現量/対照正常組織における遺伝子発現量〕)を用いた場合においても、胃癌検体のクラスタリングは、癌組織の発現強度シグナルを用いた場合とほぼ同様の結果が得られる。相対発現比率を用いた場合は、遺伝子発現における個体差を排除した遺伝子発現プロファイルを見ることができる利点がある。遺伝子のクラスタリングは癌化及び悪性化による発現変動が似通った遺伝子ごとに分類されており、その発現変動と病理診断上の悪性度因子との相関性解析を行なうことにより悪性化に関与する遺伝子を特定することが可能である。これにより、表1及び2に示す105個の遺伝子と悪性度との関連性、すなわち癌の浸潤程度を示す深達度レベルとの相関性が見出された。
【0059】
さらに、上記法より見出された悪性度に相関する遺伝子の分類を応用し、より簡易的な悪性度診断が可能なことを見出した。すなわち、コンピュータによる複雑なクラスタリング解析を行なうことなく、発現変動する遺伝子の数や発現変動の割合を指標として、遺伝子の発現変動レベルを評価することにより、癌、特に胃癌の悪性度の評価が可能であることを見出した。
【0060】
ここで、「遺伝子の発現変動レベル」は、▲1▼〔対照試料に比較して被検試料において発現量の上昇した遺伝子の相対発現比率若しくは該相対発現比率の対数の絶対値の総和により示された値〕、又は▲2▼〔対照試料に比較して被検試料において発現量の上昇した遺伝子を1ポイントとし、被検試料中の各遺伝子のポイントの総和により示された値〕により評価することができる。具体的には、例えば、対照試料に比較して、被検試料において発現量の上昇した遺伝子の相対発現比率が2以上のときを1ポイントとし、被検試料中の各遺伝子のポイントの総和により示された値により、遺伝子の発現変動レベルを評価することができる。
【0061】
本明細書において「遺伝子の発現変動」とは、2倍以上の変動、すなわち、相対発現比率(〔被検試料における遺伝子発現量/対照試料における遺伝子発現量〕)が2以上若しくは1/2以下の場合をいう。ここで、前記相対発現比率が2以上の場合が発現上昇した遺伝子であり、1/2以下の場合が発現低下した遺伝子であることの指標である。前記▲2▼では、悪性度の各因子と大きく相関する遺伝子群から選択された8個以上からなるグループの発現変動遺伝子の個数を、すでに悪性度、予後がわかっている標準となる癌組織の発現変動遺伝子数と比較することにより評価可能である。
【0062】
前記▲1▼の値においては、〔被検試料における遺伝子発現量/対照試料における遺伝子発現量〕の値を対数で示し、その絶対値を用いることで発現の増加率と減少率を対等に評価することができる。その際の対数値は自然対数log、絶対対数log10 のいずれで表されてもよい。
【0063】
発現変動する遺伝子の数や発現変動の割合を指標に悪性度を評価する際には、同一チップ上に搭載した陰性対照遺伝子の強度シグナル(バックグラウンド値)を基準に判定すると信頼性の高い評価をすることが可能である。すなわち、被検試料における発現強度シグナル又は対照試料における発現強度シグナルの両者がバックグラウンド値の2倍より小さい場合は変動の信頼性は低いが、いずれかが2倍以上で4倍より小さい場合は信頼度が高く、またいずれかが4倍以上の場合はさらに信頼度が高い。これらの信頼度を悪性度判定に加味すると評価の信頼性があがる。すなわち癌の発現強度シグナル又は対照正常組織の発現強度シグナルのいずれかが陰性対照遺伝子の強度シグナルの2倍以上の場合の発現変動する遺伝子の数や発現変動の割合の和で評価することがより望ましい。
【0064】
本発明においては、遺伝子発現量の解析は、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子の発現量と、被検試料におけるハウスキーピング遺伝子の発現量との比較により行なうことができる。
【0065】
2.本発明のアレイ
癌化、癌の悪性化を評価するために用いられる、胃癌の悪性度を評価するための本発明のアレイは、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子に対応する核酸(例えば、DNA等)又はその断片がそれぞれ支持体上の定められた領域に固定化されたアレイである。本発明のアレイにおいては、前記1.の項に挙げられた、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子に対応する核酸又はその断片が固定されているため、癌、特に胃癌の悪性度を簡便な操作により評価することができるという優れた性質を有する。
【0066】
ここで、「それぞれ定められた位置に固定化される」とは、おのおのの遺伝子に対応する核酸又はその断片の固定化されている位置が支持体上においてあらかじめ決定されていることを意味する。すなわち、このようなアレイを使用した場合には、検出されたシグナルの位置からこのシグナルがどの遺伝子の核酸又はその断片に由来するのかを知ることができる。
【0067】
本発明のアレイに用いる支持体は、ハイブリダイゼーションに使用可能なものであれば特に限定はなく、通常スライドグラス、シリコンチップ、ニトロセルロースやナイロンの膜等が使用される。更に好ましくは、非多孔性で、表面が滑らかな構造を有する材質であればよく、特に限定はないが、例えばスライドガラス等のガラスが好適に使用できる。支持体の表面は、共有結合又は非共有結合により一本鎖DNAを固定化できるものであればいずれでもよく、支持体の表面に親水性又は疎水性の官能基を有しているものが好適に使用でき、特に限定はないが、例えば、水酸基、アミノ基、チオール基、アルデヒド基、カルボキシル基、アシル基等を有しているものが好適に使用できる。これらの官能基は、支持体自体の表面特性として存在していてもよいが、表面処理によって導入してもよい。このような表面処理物としては、例えば、ガラスをアミノアルキルシラン等の市販のシランカップリング剤で処理したものや、ポリリジンやポリエチレンイミン等のポリ陽イオンで処理したもの等が挙げられる。また、これらの処理を施したスライドガラスの一部は市販されている。
【0068】
本発明のアレイにおいては、核酸又はその断片は、一本鎖、二本鎖のどちらが固定されていてもよい。例えば、該核酸子又はその断片が、変性された二本の鎖として支持体に整列固定化されたDNAアレイや、固定化されたDNAの少なくとも一部が一本鎖DNAであるDNAアレイでもよい。また、本発明のアレイは、二本鎖DNAを変性下において、同一支持体に整列させてスポットしたDNAアレイでもよい。
【0069】
さらに、本発明のアレイにおいては、固定化される遺伝子の核酸あるいはその断片の支持体上における密度について特に限定はないが、例えば、高密度のアレイでもよく、100ドット/cm以上の密度で核酸、特にDNAが固定化されたアレイが好適に使用できる。
【0070】
支持体上に固定化される核酸又はその断片には特に限定はなく、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチドのいずれであってもよい。また、その製法にも特に限定はなく、化学的に合成したもの、天然の核酸から単離、精製したもの、酵素的に合成したもの、さらにはこれらを組み合わせて使用することができる。
【0071】
支持体上に固定される核酸又はその断片としては、特に限定するものではないが、例えば、鎖長が50塩基長以上の二本鎖ポリヌクレオチド又はその誘導体であって、PCR(polymerase chain reaction )法等により、酵素的に増幅して調製されるものを、DNAの固定化支持体への固定化時に変性し、一本鎖DNA又はその誘導体としたものが好適に使用できる。該誘導体としては、支持体表面への固定化を可能にするような修飾を付されたものであれば良く、特に限定するものではないが、例えばDNAの5’末端にアミノ基やチオール基等の官能基が導入されたDNAが挙げられる。
【0072】
例えば、ゲノムDNAライブラリーあるいはcDNAライブラリーを鋳型としたPCR等によって増幅されたDNAを使用することができる。上記の遺伝子に対応する核酸又はその断片を公知の方法、例えばアミノ基を導入した支持体上に固定することにより該アレイを作製することができる。また、上記固定化の操作をDNAアレイ作製装置、例えばGMS社製のDNAチップ作製装置を使用して行なうことにより、遺伝子に対応する核酸が整列、固定化された本発明のアレイを作製することができる。
【0073】
アレイに核酸の断片を固定する場合、該断片の鎖長は、特に限定されるものではなく、例えば、約100塩基長〜約1キロ塩基長であることが望ましく、また、該鎖長より短いあるいは長いものであっても被検試料由来の核酸とハイブリダイゼーションにおいて特異的にハイブリダイズするものであればよい。
【0074】
本発明のアレイに用いられる遺伝子は、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子であればよく、特に限定されるものではないが、前記1.の項で挙げられた遺伝子、例えば、癌遺伝子、癌抑制遺伝子、増殖因子、転移・浸潤因子、血管新生因子もしくはエネルギー代謝に関与するタンパクをコードする遺伝子等が挙げられる。さらに、例えば、機能は未知であるが種々の悪性度の異なる胃癌患者の癌組織及び対照正常組織より抽出された全RNA中よりディファレンシアルディスプレイ(DD)法により胃癌の悪性化に伴い発現の減少、又は増加する遺伝子を見出してこれらを固定化してもよい。さらに、前記1.の項に記載の遺伝子選別方法で判明した胃癌の悪性化の過程で発現変動する遺伝子は全て入手可能であり、かかる遺伝子に対応する核酸を全て固定化した胃癌の悪性度評価用DNAアレイを作製することができる。
【0075】
具体的には、前記1.の項に記載の「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」の具体例に挙げられた遺伝子からなる群より選択された少なくとも8種、好ましくは少なくとも20種の遺伝子が挙げられる。
【0076】
本発明のアレイは、癌、特に胃癌における癌細胞を検出するためにも使用することができる。
【0077】
3.本発明の胃癌の悪性度を評価するためのキット
本発明の胃癌の悪性度を評価するためのキットとしては、検出対象物により、▲1▼胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子から発現されるmRNA又はその断片を検出するためのプライマー及び/又はプローブを含有したキット、並びに▲2▼胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子にコードされたポリペプチド又はその断片に対する抗体又はその断片を含有したキットが挙げられる。
【0078】
本発明のキットは、▲1▼胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子から発現されるmRNA又はその断片を検出するためのプライマー及び/又はプローブ、あるいは▲2▼胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子にコードされたポリペプチド又はその断片に対する抗体又はその断片を含有しているため、前記胃癌の悪性度の評価方法に用いることができ、より簡便、かつ迅速な操作を可能にする。また、本発明のキットは、癌、特に胃癌における癌細胞を検出するためにも使用することができる。
【0079】
前記▲1▼のキットは、胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子から発現されるmRNA又はその断片を核酸増幅法、具体的には、RT−PCR法によって検出するためのプライマー及び/又はプローブを含有する。
【0080】
前記プライマー及び/又はプローブは、胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子に、又は該遺伝子に相補的な塩基配列を有する核酸にストリンジェントな条件下にハイブリダイズするものであればよい。
【0081】
上記「ストリンジェントな条件」とは、特に限定されないが、例えば、6×SSC、0.5%SDS、5×デンハルト、100μg/mlニシン精子DNAを含む溶液中、〔前記プライマー及び/又はプローブのTm−25℃〕の温度で一晩保温する条件等をいう。
【0082】
また、上記のプライマーの塩基配列は、通常の核酸増幅法、特にRT−PCRにおけるの反応条件下に、前記遺伝子に対応する核酸を特異的に増幅しうる配列であればよい。
【0083】
一方、プローブの塩基配列も、前記遺伝子に対応する核酸に前記ストリンジェントな条件下にハイブリダイズしうる核酸の配列であればよい。
【0084】
なお、プローブ又はプライマーのTmは、例えば、下記式:
Tm=81.5−16.6 (log10[Na])+0.41 (%G+C)−(600/N)
(式中、Nはプローブ又はプライマーの鎖長であり、%G+Cはプローブ又はプライマー中のグアニン及びシトシン残基の含有量である)
により求められる。
【0085】
また、プローブ又はプライマーの鎖長が18塩基より短い場合、Tmは、例えば、A+T(アデニン+チミン)残基の含有量と2℃との積と、G+C残基の含有量と4℃との積との和〔(A+T) ×2+(G+C) ×4 〕により推定することができる。
【0086】
前記プローブの鎖長は、特に限定はないが、非特異的なハイブリダイゼーションを防止する観点から、15塩基以上であり、好ましくは18塩基以上であることが望ましい。
【0087】
また、プライマーの鎖長は、特に限定はないが、例えば、15〜40塩基長であり、好ましくは17〜30塩基長であることが望ましい。
【0088】
前記「胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子」としては、好ましくは、前記1.の項に記載の「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」の具体例に挙げられた遺伝子からなる群より選択された少なくとも8種、より好ましくは少なくとも20種の遺伝子が挙げられる。
【0089】
前記▲2▼のキットにおいて、ポリペプチドは、前記胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子によりコードされたポリペプチドが挙げられる。具体的には、前記1.の項に記載の「胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子」の具体例に挙げられた遺伝子にコードされたポリペプチドからなる群より選択された少なくとも8種、より好ましくは少なくとも20種のポリペプチドが挙げられる。
【0090】
抗体は、前記ポリペプチドに特異的に結合する能力を有するものであれば、特に限定はなく、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のどちらでもよい。さらに、公知技術により修飾された抗体や抗体の誘導体、例えばヒト化抗体、Fabフラグメント、単鎖抗体等を使用することもできる。前記抗体は、例えば、1992年、ジョン・ワイリー&サンズ社(John Wiely & Sons, Inc)発行、ジョン・E・コリガン(John E. Coligan )編集、カレント・プロトコルズ・イン・イムノロジー(Current Protocols in Immunology )に記載の方法により、前記ポリペプチドの全部又は一部を用いてウサギやラット、マウス等を免疫することにより、容易に作製され得る。こうして得られた抗体を精製後、ペプチダーゼ等により処理することにより、抗体の断片が得られる。また、遺伝子工学的に抗体を作製することもできる。さらに、本発明の抗体又はその断片は、酵素免疫測定法、蛍光免疫測定法、発光免疫測定法等による検出を容易にするために、各種修飾をしてもよい。
【0091】
上記の抗体又はその断片には、ポリペプチドのある部分断片に特異的に結合しうるものも含まれる。
【0092】
本発明のキットは、検出用試薬等を適宜含有してもよい。
【0093】
また、本発明は、前記評価方法等により、得られた結果を解析手段(例えば、コンピューターによる画像処理方法等)により解析し、その結果を、例えば、紙等の記録媒体;コンピューター読み取り可能な記録媒体等に記録又は表示して提供する診断方法をも提供することができる。かかる診断方法も本発明に含まれる。
【0094】
【実施例】
以下に実施例をもってさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されるものではない。
【0095】
実施例1
(1)DNAアレイの作成
ディファレンシャルディスプレイ(DD)法により見いだされた、国際公開公報第98/37187号公報に記載の癌関連遺伝子のpBluescriptファージミドクローンに挿入されているDNA断片を鋳型とし、当該ファージミドのマルチクローニングサイトの両端に設定されたプライマーを使用したPCR法により目的のcDNA断片を増幅、回収した。さらに、ハウスキーピング遺伝子としてグリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPD)、シクロフィリン遺伝子を、陰性対照としてプラスミドpUC18をそれぞれ同様に調製した。
【0096】
これらのDNAをエタノール沈殿法により回収して100mM 炭酸バッファー(pH9.5)で1μMとなるように溶解し、DNAチップ作製装置(GMS社製)を用いてアミノ基導入スライドガラス(シグマ社製)にスポットし、UV照射により固定した。スライドを0.2%SDS、次いで蒸留水で洗浄乾燥してDNAアレイとした。
【0097】
(2)蛍光標識cDNAの調製
表3に示す、癌の浸潤程度、転移の有無、又は進行度の異なる10人の胃癌患者より、癌摘出手術時に摘出された組織から胃癌組織と対照正常胃組織とを取りわけた。ついで、AGPC(Acid Guanidium Phenol−Chloroform)法により、各組織から個々に全RNAを抽出した。これらの全RNAのそれぞれからOligotex−MAG mRNA Purification kit(宝酒造社製)を用いて、mRNAを精製した。
【0098】
【表3】
Figure 2004248501
【0099】
なお、表3中の各項目は以下のような所見を示す:
進行度:
進行度Iは、癌の浸潤程度が浅く、転移の認められない早期の癌である。
進行度IIは、癌が浸潤、近接リンパ節に転移した状態をいう。
進行度IIIは、遠隔リンパ節に広がった状態をいう。
進行度IVは、さらに進行し、より遠隔リンパ節に広がるとともに腹膜転移、肝転移した状態をいう。
【0100】
分化度:
一般型として、乳頭腺癌(pap) 、高分化腺癌(tub 1) 、中分化腺癌(tub 2) 、低分化腺癌(por) 、印環細胞癌(sig) 、粘液癌(muc) に分類される
【0101】
深達度:
癌浸潤の及んだ最も深い胃壁の層で表し、粘膜(m) 、粘膜下層(sm)、筋層(mp)、しょう膜化組織(ss)、しょう膜を破り腹膜に露出(se)で表現される。
【0102】
リンパ節転移(組織学的に検索されたリンパ節群の転移程度を表わす):
全く転移を認めない(N
第1群リンパ節のみに転移を認める(N
第2群リンパ節に転移を認めるが、第3群、第4群には転移を認めない(N
第3群リンパ節に転移を認めるが、第4群には転移を認めない(N
第4群リンパ節に転移を認める(N
【0103】
リンパ管侵襲:
侵襲が認められない(0)
侵襲が軽度に認められる(1)
侵襲が中程度に認められる(2)
侵襲が高度に認められる(3)
【0104】
静脈侵襲:
侵襲が認められない(0)
侵襲が軽度に認められる(1)
侵襲が中程度に認められる(2)
侵襲が高度に認められる(3)
【0105】
腹膜転移:
全く播種を認めない(0)
近接腹膜に播種を認める(1)
遠隔腹膜に少数の転移(2)
遠隔腹膜に多数の転移(3)
【0106】
肝転移:
全く肝転移を認めない(0)
一葉にのみ肝転移を認める(1)
両葉に少数散在性の転移(2)
両葉に多数散在性の転移(3)
【0107】
浸潤増殖様式:
癌層が膨張性の発育を示し周囲と一線を画する (α)
病巣が浸潤性の増殖を示し周囲組織との境が不明瞭 (γ)
その中間にあるもの (β)
【0108】
上記のmRNAを鋳型とし、対照正常胃癌組織群にはCy3−dUTP(アマシャム−ファルマシア社製)、胃癌組織群にはCy5−dUTP(アマシャム社製−ファルマシア社製)をそれぞれ使用した逆転写反応を行い、蛍光標識cDNAを調製した。
【0109】
反応液組成を以下に示す。
反応液A:mRNA約1μg、300pmolのオリゴdTプライマー(宝酒造社製)及び最終的に11.9μlになるようジエチルピロカーボネート(DEPC、ナカライテスク社製)処理水を添加;
反応液B:5×AMV RTase用緩衝液(ライフサイエンス社製)4μl、0.1mMのdATP、dCTP、dGTP及び0.065mMのdTTP、60UのRNaseインヒビター(宝酒造社製)、0.035mMのCy3又はCy5標識dUTP(アマシャムファルマシア社製)を混合し、最終容量6.5μlの溶液を得た。
【0110】
反応液Aを70℃で5分間保持した後、氷浴上で冷却した。その後、前記反応液Aに反応液B(6.5μl)とAMV RTase(ライフサイエンス社製)30Uとを加え、RT反応液を得た。このRT反応液を55℃で30分間保持した後、温度を42℃とした。前記RT反応液に、さらに30UのAMV RTaseを追加して液量を20μlに調整した後、得られた混合液を再度42℃で60分間保持した。得られた反応液に500mMのEDTA溶液 2.5μlと1Mの水酸化ナトリウム 5μlとを加え、37℃で10分間保持し、鋳型RNAを分解させた。反応液を室温まで冷却した後、1Mのトリス−塩酸(pH7.5)を12.5μl添加した。この溶液をCentri−Sep spin column(アプライド・バイオシステムズ社製)を用いてゲルろ過した。これにより、Cy3標識cDNA溶液(約35μl)及びCy5標識cDNA(約35μl)を得た。
【0111】
こうして得られたCy3標識cDNA、Cy5標識cDNAを同一患者ごとに対になるように混合してエタノール沈殿濃縮し、ハイブリダイゼーションバッファー(6×SSC/0.2%SDS/5×デンハート液/0.1mg/mlサケ精子DNA)8μlに溶解して、蛍光標識cDNAを調製した。
【0112】
(3)標識cDNAとDNAアレイとのハイブリダイゼーション
上記(1)で作成したDNAアレイ、ならびに市販のDNAアレイ(Intelligene Cancer Chip 、宝酒造社製)にプレハイブリダイゼーションバッファー(6×SSC/0.2%SDS/5×デンハート液/1mg/mlサケ精子DNA)を滴下し、カバーグラスをかけて周囲をフィルムで密閉した。これを室温で2時間保持した後、カバーグラスを除いて、2×SSCで洗浄、次いで0.2×SSCで洗浄し、風乾した。
【0113】
(2)で調製した蛍光標識cDNAを熱変性(94℃、3分)後、その8μlをプレハイブリダイズされたDNAアレイに滴下し、カバーグラスをかけて周囲をフィルムで密閉した。得られたアレイを65℃で16時間保持した後、カバーグラスを除いて、2×SSC/0.2%SDS中で55℃、30分洗浄を2回、次いで65℃、5分洗浄を1回、さらに0.05×SSC中で室温、10分洗浄し、風乾した。得られたアレイをマイクロアレイスキャナー(GMS社製)にかけて各スポットの蛍光シグナルを測定した。測定されたシグナルを発現データ解析ソフトウェアImagene(バイオディスカバリー社製)で解析し、癌組織、対照正常組織における各遺伝子の発現量を調べた。
【0114】
使用したDNAアレイに固定化された個々の遺伝子の、癌組織と対照正常組織における相対発現比率([癌組織の発現強度シグナル/対照正常組織の発現強度シグナル])、すなわち〔被検試料における遺伝子発現量/対照試料における遺伝子発現量〕は、10人の胃癌患者によりそれぞれ複雑に異なっていた。しかし一部の遺伝子は、癌の浸潤程度、転移の有無又は進行度に依存した、発現パターンを示した。これらの遺伝子の中から以下のステップを経て、胃癌の悪性度に関連する遺伝子を見い出した。
【0115】
まず使用したDNAアレイ上の遺伝子全ての癌組織と対照正常組織とにおける〔相対発現比率の自然対数変換値〕について、クラスタリングソフトGeneSight (BioDiscovery 社製) を使用したHierarchical clustering を実施した。各サンプル間の距離の測定法にはユークリッド距離を、距離の定義には重心法を用いた。なお、この解析により得られる樹形図において、縦軸は、検体の分類を示し、大きく、〔初期胃癌検体〕、〔癌が固有筋層又はしょう膜下組織まで浸潤しているが転移はしていない胃癌検体〕及び〔転移検体〕の3つのグループに分類されることが示される。また、樹形図の横軸は遺伝子の分類を示しており、これらは、〔すべての胃癌患者癌組織で発現強度比の低い遺伝子群〕、〔すべての胃癌患者癌組織で発現強度比の高い遺伝子群〕及び〔胃癌患者ごとに発現パターンの異なる遺伝子群〕の3分類に分類されることがわかる。
【0116】
胃癌の悪性度に関連する遺伝子は、前記3分類のうち、〔胃癌患者ごとに発現パターンの異なる遺伝子群〕に属すると考えられたため、本グループの遺伝子をまず候補として選択した。これら候補遺伝子から、癌の発現強度シグナル及び対照正常組織の発現強度シグナルがバックグラウンド値の2倍より小さい遺伝子は、発現が低く変動の評価信頼性が低いため除去した。胃癌患者ごとに発現パターンの異なる候補遺伝子群は、およそ3から10遺伝子を1グループとしてサブクラスタリングしているため、次に、選択遺伝子からサブクラスター遺伝子のグループごとに除いていき、残りの遺伝子を用い同様にクラスタリングしていった。その結果、検体間の分類と悪性度との相関性が失われるサブクラスタリンググループを見出した。このような遺伝子はその発現が胃癌の悪性度に密接に関連していると考えられる。
【0117】
上記ステップを経て選択された105の遺伝子名とそのアクセッション番号は、前出の表1及び2に示されたものと同様である。
【0118】
これら105遺伝子を用いたHierarchical clustering により得られた樹形図を図1及び2に示す。図1は、胃癌患者の分類を示す。また、図2は、各胃癌患者における各遺伝子の発現パターンの樹形図を示す。図1に示すように、癌の深達度が低くリンパ管侵襲の見られない初期胃癌患者(MK38及びMK168 )と、侵襲の見られる中程度から高度の進行胃癌検体とに大きく分かれることがわかる。また、後者は、癌が深く浸潤しリンパ節に転移している検体群(MK153 、MK44及びMK143 )とMK144 、MK80及びMK96のサブクラスターを含むことがわかる。これらのうちMK96は、癌の深達が比較的低く、転移が見られなかったが、手術切片を顕微鏡観察したところ、リンパ管に癌が軽度に侵襲していた。現在、手術後4年10カ月経過するが生存中である。MK80も手術時転移は見られなったが癌が深く浸潤し、摘出された手術切片の顕微鏡観察でリンパ管に癌が高度に侵襲していた。その後、癌が再発し、死亡している。MK144 は、リンパ節にも腹膜にも転移している悪性度の高い癌患者であった。
【0119】
DNAアレイ上の遺伝子の癌組織における発現強度を指標とした、Hierarchical clustering も実施した。癌組織における発現強度のnormalization にはZ−score 法を、サンプル間の距離の測定法にはシィティーブロック距離を、距離の定義には重心法を用いた。得られた樹形図を図3及び4に示す。縦軸の患者検体の分類(図3)は発現比率を用いた場合とわずかに異なるものの、10人の胃癌患者は、やはり癌の深達度が低くリンパ管侵襲の見られない初期胃癌患者とリンパ管侵襲及び/又は転位の見られる中程度から高度の進行胃癌検体の2グループに大きく分かれた。さらに後者は転移の見られないMK80及びMK96のサブクラスターを含み、転移検体がこのサブクラスターに複雑に絡んでいた(図4)。
【0120】
癌組織の発現強度を用いた場合と、癌組織との対照正常組織の相対発現比率を用いた場合のHierarchical clustering が似通っておりかつ胃癌の悪性度と相関していることから、これら105遺伝子の癌組織における発現変化は個体差による変化ではなく、胃癌の悪性化に関連していると判断された。
【0121】
実施例2
(1)DNAアレイの作製
実施例1で選択された105種類の遺伝子について、実施例1記載の方法により、約100ヌクレオチド長〜約1キロヌクレオチド長)のcDNA断片を調製し、該DNA断片をスポットしたDNAアレイを作製した。
【0122】
(2)標識cDNAとDNAアレイとのハイブリダイゼーション
実施例2で調製した蛍光標識cDNAを使用し、上記(1)で作成したDNAアレイとのハイブリダイゼーションを実施した。ハイブリダイゼーションの条件は実施例1と同様の条件とした。
【0123】
ハイブリダイゼーションの結果に基づき、得られた105遺伝子についての蛍光シグナルのうち、表4に示す20種の遺伝子を選択し、該20種の遺伝子について、実施例1と同様にHierarchical clustering を実施した。
【0124】
【表4】
Figure 2004248501
【0125】
なお、癌組織の対照正常組織に対する各遺伝子の〔相対発現比率の自然対数変換値〕を用い、normalization 無し、サンプル間の距離の測定はユークリッド距離、距離の定義は重心法により解析した。得られた樹形図を図5及び6に示す。その結果、10人の胃癌患者は非転移群と転移群の2グループに分かれることがわかる(図5)。また、非転移群は、初期胃癌患者(MK38とMK168 )と、リンパ管侵襲の見られるMK80及びMK96とにサブクラスタリングされることがわかる。転移群のサブクラスターを構成する検体はいずれも広範囲のリンパ節に転移が認められた高進行癌の検体であることがわかる。このように、表4に示す20個の遺伝子の組み合わせで、悪性度と密接に関連したクラスタリングが可能であることが示される。本実験よりこれら20種の遺伝子の胃癌の悪性度への関与が再確認された。
【0126】
実施例3
(1)標識cDNAとDNAアレイとのハイブリダイゼーション
手術時の臨床病理データでは予後の予想のつきにくい悪性度レベルは、転移が認められないが、癌が胃の筋層に達した深達度mpの胃癌である。臨床病理的にこのレベルに分類される胃癌患者MK115 の胃癌組織及び対照正常胃組織から、実施例1記載の方法でmRNAを精製し、さらに蛍光標識cDNAを調製した。この蛍光標識cDNAと、実施例1で調製した蛍光標識cDNAとを使用して実施例2(1)で作成されたDNAマイクロアレイとのハイブリダイゼーションを実施した。なお、ハイブリダイゼーションの条件は、実施例1と同様の条件とした。
【0127】
前記胃癌患者MK115 の臨床病理データは、次の通りである:
進行度I、分化度mod 、深達度mp、リンパ節転移0 、リンパ節侵襲0 、静脈侵襲0 、腹膜転移0 、肝転移0 、浸潤増殖様式α。
【0128】
ハイブリダイゼーションの結果、得られた105遺伝子についての蛍光シグナルのうち、表5に示す遺伝子8種を選択し、癌組織の対照正常組織に対する相対発現比率を求めた。癌組織における発現が対照正常組織の2倍以上上昇している遺伝子、すなわち相対発現比率が2以上の遺伝子の相対発現比率の総和又は相対発現比率が2以上の遺伝子数にて悪性度を判定した。
【0129】
標準癌検体として実施例1及び2で用いられた癌検体10検体と上記検体を比較した。表5に結果を示す。
【0130】
【表5】
Figure 2004248501
【0131】
胃癌患者MK115 はリンパ管侵襲、血管侵襲も全く見られない進行度Ibにもかかわらず選択された8遺伝子の相対発現比率の総和と相対発現比率が2以上の遺伝子数はともに大きく進行癌と同レベルであった。同様に、相対発現比率が2以上である遺伝子の相対発現比率の総和も進行癌と同レベルであった。そこで、この患者の予後を調べてみると3年9ヶ月後にガンが再発し死亡していた。通常、リンパ管侵襲、血管侵襲も見られない進行度Iの患者がこのような早期に再発することはまれであり、3年後の癌の再発が既に手術時の遺伝子の発現変化で予想できることは意義深い。
【0132】
ここで選択した8遺伝子は、転移や悪性度との相関が示唆されている遺伝子が多いにもかかわらず、転移、非転移という観点で見ても該遺伝子の発現は、検体ごとに異なり均一ではない。例えば、マトリリシン(MMP−7)は、胃癌の悪性との関連性が高いとの報告〔セノタA.ら、クリニカル&エクスペリメンタルメタスタシス(Clinical & Experimental Metastasis)、第16巻、第313−321頁(1998)〕があるが、今回測定した11人の患者のうち4人で過剰発現していたに過ぎない。しかも、悪性度の高い転移検体でも半数で発現増加が見られるのみである。この結果より明らかなように、単一の遺伝子のみでは精度の高い悪性度判定は不可能であり、悪性度と関連する遺伝子の複数の組み合わせによって、予後の判定が可能になる。
【0133】
このように本発明は、従来の病理診断では予測不可能であった癌の悪性度や予後の診断に有効であることが明らかとなった。
【0134】
【発明の効果】
本発明の胃癌の悪性度の評価方法、胃癌の悪性度を評価するためのアレイ及び胃癌の悪性度を評価するためのキットにより、胃癌の悪性化に関与する多数の遺伝子の発現変化を迅速、かつ高感度に系統的に測定でき、これらの遺伝子発現変動のパターン解析により胃癌の悪性度の判定、又は胃癌の検出をすることができるとい優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、105遺伝子の〔相対発現比率の自然対数変換値〕を用いたHierarchical clustering により得られた胃癌患者の分類の樹形図を示す。
【図2】図2は、105遺伝子の〔相対発現比率の自然対数変換値〕を用いたHierarchical clustering により得られた各胃癌患者における各遺伝子の発現パターンの樹形図を示す。
【図3】図3は、105遺伝子の発現強度を用いたHierarchical clustering により得られた胃癌患者の分類の樹形図を示す。
【図4】図4は、105遺伝子の発現強度を用いたHierarchical clustering により得られた各胃癌患者における各遺伝子の発現パターンの樹形図を示す。
【図5】図5は、20遺伝子の〔相対発現比率の自然対数変換値〕を用いたHierarchical clustering により得られた胃癌患者の分類の樹形図を示す。
【図6】図6は、20遺伝子の〔相対発現比率の自然対数変換値〕を用いたHierarchical clustering により得られた各胃癌患者における各遺伝子の発現パターンの樹形図を示す。

Claims (29)

  1. 下記ステップ:
    (1)被検試料において、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子の発現量を測定するステップ、及び
    (2)(1)で得られた各遺伝子の発現量に基づき、胃癌の悪性度を評価するステップ
    を行なうことを特徴とする、胃癌の悪性度の評価方法。
  2. アポトーシスインヒビター サーバイビン〔apoptosis inhibitor survivin(ジーンバンク登録番号:U75285)〕遺伝子、
    I型コラーゲン〔collagen type I (ジーンバンク登録番号:J03464)〕遺伝子、
    III 型コラーゲン プロ−α−1鎖〔collagen type III pro−alpha−1 (ジーンバンク登録番号:X14420)〕遺伝子、
    フィブロネクチン前駆体(FN)〔fibronectin precursor (FN)(ジーンバンク登録番号:X02761)〕遺伝子、
    MMP−1;コラゲナーゼ−1〔MMP−1; collagenase−1(ジーンバンク登録番号:X54925)〕遺伝子、
    MMP−7;マトリリシン〔MMP−7; matrilysin (ジーンバンク登録番号:X07819)〕遺伝子、
    U−プラスミノーゲン活性化因子〔urokinase−type plasminogen activator precursor (EC 3.4.21.73); U−plasminogen activator (UPA)(ジーンバンク登録番号:X02419) 〕遺伝子、
    ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体〔urokinase−type plasminogen activator receptor; GPI−anchored from precursor (U−PAR);monocyte activation antigen MO3; CD87 antigen (ジーンバンク登録番号:U09937)〕遺伝子、
    アルファ−2−マクログロブリン前駆体〔alpha−2−macroglobulin precursor (alpha−2−M) (ジーンバンク登録番号:M11313)〕遺伝子、
    大動脈タイプ平滑筋α−アクチン遺伝子、エキソン9〔aortic−type smooth muscle alpha−actin gene, exon 9(ジーンバンク登録番号:M33216)〕、
    β型血小板由来増殖因子受容体前駆体〔beta platelet−derived grouwth factor receptor precursor (PDGFR−beta); CD140B antigen(ジーンバンク登録番号:J03278)〕遺伝子、
    BIGH3 (ジーンバンク登録番号:M77349)遺伝子、
    骨形成タンパク質1〔bone morphogenetic protein 1 (BMp1) (ジーンバンク登録番号:U50330)〕遺伝子、
    VI型コラーゲンα−3鎖〔collagen type VI alpha−3(ジーンバンク登録番号:X52022)〕遺伝子、
    XVIII 型コラーゲンα鎖〔collagen type XVIII alpha (ジーンバンク登録番号:L22548)〕遺伝子、
    サイトカインhumig〔cytokine humig; interferon−gamma−induced monokine (MIG) (ジーンバンク登録番号:X72755)〕遺伝子、
    成長ホルモン依存性インスリン様増殖因子結合タンパク質〔growth hormone−dependent insulin−like growth factor−binding protein (ジーンバンク登録番号:M35878)〕遺伝子、
    肝癌由来増殖因子〔hepatoma−derived growth factor (HDGF) (ジーンバンク登録番号:D16431)〕遺伝子、
    インスリン様増殖因子結合タンパク質2〔insulin−like growth factor binding protein 2 (IGFBp2) (ジーンバンク登録番号:X16302)〕遺伝子、
    インテグリンα−3鎖〔integrin alpha−3 chain(ジーンバンク登録番号:M59911)〕遺伝子、
    白血球インターフェロン誘導性ペプチド〔leukocyte interferon−inducible peptide(ジーンバンク登録番号:X57351)〕遺伝子、
    転移関連MTA1〔metastasis−associated MTA1(ジーンバンク登録番号:U35113)〕遺伝子、
    MMP−2;ゼラチナーゼA〔MMP−2; gelatinase A (ジーンバンク登録番号:Z48482)〕遺伝子、
    ノッチ2 ノッチ ホモログ3〔Notch2 Notch homolog 3(ジーンバンク登録番号:U97669)〕遺伝子、
    プロト−オンコジーンrhoA多剤耐性タンパク質〔proto−oncogene rhoA multidrug resistance protein; GTP−binding protein (rhoA)(ジーンバンク登録番号:L25080)〕遺伝子、
    sparc前駆体(オステオネクチン)〔sparc precursor (secreted protein acidic and rich in cysteine; osteonectin) (ON); basement membrane protein BM−40 (ジーンバンク登録番号:J03040)〕遺伝子、
    トロンボスポンジン2前駆体〔thrombospondin 2 precursor(ジーンバンク登録番号:L12350)〕遺伝子、及び
    コンドロイチン硫酸プロテオグリカンコアタンパク質2〔versican core protein precursor; large fibroblast proteoglycan; chondroitin sulfate proteoglycan core protein 2; glial hyaluronate−binding protein (GHAP) (ジーンバンク登録番号:J02814)〕遺伝子
    からなる群より選択された少なくとも8種の遺伝子の発現量を測定する、請求項1記載の評価方法。
  3. 少なくとも20種の遺伝子の発現量を測定する、請求項2記載の評価方法。
  4. 遺伝子の発現量が、該遺伝子より転写されるmRNA量又は該遺伝子にコードされたポリペプチド量から測定される、請求項1〜3いずれかに記載の評価方法。
  5. mRNA量が、ハイブリダイゼーション法又は核酸増幅法により測定される、請求項4記載の方法。
  6. ハイブリダイゼーション法において、発現量を測定しようとする遺伝子に対応する核酸又はその断片が支持体上のそれぞれ定められた領域に固定化されたアレイを使用する、請求項5記載の評価方法。
  7. 核酸増幅法が、RT−PCR法である、請求項5記載の評価方法。
  8. 該遺伝子にコードされたポリペプチド量が、該ポリペプチド又はその断片に対する抗体を用いて測定される、請求項4記載の評価方法。
  9. ステップ(2)において、被検試料における遺伝子発現量と対照試料における遺伝子発現量とを比較することにより遺伝子の発現量を解析し、それにより胃癌の悪性度を評価する、請求項1〜8いずれかに記載の評価方法。
  10. 対照試料が、健常人由来試料又は非病変部位由来の試料である、請求項9記載の評価方法。
  11. 遺伝子の発現量の解析が、パターン解析により行なわれる、請求項9又は10記載の評価方法。
  12. 遺伝子発現のパターン解析が、被検試料における各遺伝子の発現強度シグナル又は対照試料に対する被検試料における各遺伝子の相対発現比率を用いたクラスタリング解析により行なわれる、請求項11記載の評価方法。
  13. 相対発現比率が、〔被検試料における遺伝子発現量/対照試料における遺伝子発現量〕により示される値である、請求項12記載の評価方法。
  14. 対照試料に比較して、被検試料において発現量の上昇した遺伝子の相対発現比率の対数の絶対値により示された値により、遺伝子の発現変動レベルを評価する、請求項12又は13記載の評価方法。
  15. 対照試料に比較して、被検試料において発現量の上昇した遺伝子の相対発現比率が2以上のときを1ポイントとし、被検試料中の各遺伝子のポイントの総和により示された値により、遺伝子の発現変動レベルを評価する、請求項12又は13記載の評価方法。
  16. 遺伝子の発現量の解析が、胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子の発現量と、被検試料におけるハウスキーピング遺伝子の発現量との比較により行なわれる、請求項1〜7いずれかに記載の評価方法。
  17. ステップ(2)において、さらにステップ(1)で得られた各遺伝子の発現量の測定値の補正処理を行なう、請求項1〜16いずれかに記載の評価方法。
  18. 胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子に対応する核酸又はその断片がそれぞれ支持体上の定められた領域に固定化されてなる、胃癌の悪性度を評価するためのアレイ。
  19. 支持体がスライドグラスである、請求項18記載のアレイ。
  20. アポトーシスインヒビター サーバイビン〔apoptosis inhibitor survivin(ジーンバンク登録番号:U75285)〕遺伝子、I型コラーゲン〔collagen type I (ジーンバンク登録番号:J03464)〕、
    III 型コラーゲン プロ−α−1鎖〔collagen type III pro−alpha−1 (ジーンバンク登録番号:X14420)〕遺伝子、
    フィブロネクチン前駆体(FN)〔fibronectin precursor (FN)(ジーンバンク登録番号:X02761)〕遺伝子、
    MMP−1;コラゲナーゼ−1〔MMP−1; collagenase−1(ジーンバンク登録番号:X54925)〕遺伝子、
    MMP−7;マトリリシン〔MMP−7; matrilysin (ジーンバンク登録番号:X07819)〕遺伝子、
    U−プラスミノーゲン活性化因子〔urokinase−type plasminogen activator precursor (EC 3.4.21473); U−plasminogen activator (UPA)(ジーンバンク登録番号:X02419) 〕遺伝子、
    ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体〔urokinase−type plasminogen activator receptor; GPI−anchored from precursor (U−PAR);monocyte activation antigen MO3; CD87 antigen (ジーンバンク登録番号:U09937)〕遺伝子、
    アルファ−2−マクログロブリン前駆体〔alpha−2−macroglobulin precursor (alpha−2−M) (ジーンバンク登録番号:M11313)〕遺伝子、
    大動脈タイプ平滑筋α−アクチン遺伝子、エキソン9〔aortic−type smooth muscle alpha−actin gene, exon 9(ジーンバンク登録番号:M33216)〕、
    β型血小板由来増殖因子受容体前駆体〔beta platelet−derived grouwth factor receptor precursor (PDGFR−beta); CD140B antigen(ジーンバンク登録番号:J03278)〕遺伝子、
    BIGH3 (ジーンバンク登録番号:M77349)遺伝子、
    骨形成タンパク質1〔bone morphogenetic protein 1 (BMp1) (ジーンバンク登録番号:U50330)〕遺伝子、
    VI型コラーゲンα−3鎖〔collagen type VI alpha−3(ジーンバンク登録番号:X52022)〕遺伝子、
    XVIII 型コラーゲンα鎖〔collagen type XVIII alpha (ジーンバンク登録番号:L22548)〕遺伝子、
    サイトカインhumig〔cytokine humig; interferon−gamma−induced monokine (MIG) (ジーンバンク登録番号:X72755)〕、
    成長ホルモン依存性インスリン様増殖因子結合タンパク質〔growth hormone−dependent insulin−like growth factor−binding protein (ジーンバンク登録番号:M35878)〕遺伝子、
    肝癌由来増殖因子〔hepatoma−derived growth factor (HDGF) (ジーンバンク登録番号:D16431)〕遺伝子、
    インスリン様増殖因子結合タンパク質2〔insulin−like growth factor binding protein 2 (IGFBp2) (ジーンバンク登録番号:X16302)〕遺伝子、
    インテグリンα−3鎖〔integrin alpha−3 chain(ジーンバンク登録番号:M59911)〕遺伝子、
    白血球インターフェロン誘導性ペプチド〔leukocyte interferon−inducible peptide(ジーンバンク登録番号:X57351)〕遺伝子、
    転移関連MTA1〔metastasis−associated MTA1(ジーンバンク登録番号:U35113)〕遺伝子、
    MMP−2;ゼラチナーゼA〔MMP−2; gelatinase A (ジーンバンク登録番号:Z48482)〕遺伝子、
    ノッチ2 ノッチ ホモログ3〔Notch2 Notch homolog 3(ジーンバンク登録番号:U97669)〕遺伝子、
    プロト−オンコジーンrhoA多剤耐性タンパク質〔proto−oncogene rhoA multidrug resistance protein; GTP−binding protein (rhoA)(ジーンバンク登録番号:L25080)〕遺伝子、
    sparc前駆体(オステオネクチン)〔sparc precursor (secreted protein acidic and rich in cysteine; osteonectin) (ON); basement membrane protein BM−40 (ジーンバンク登録番号:J03040)〕遺伝子、
    トロンボスポンジン2前駆体〔thrombospondin 2 precursor(ジーンバンク登録番号:L12350)〕遺伝子、及び
    コンドロイチン硫酸プロテオグリカンコアタンパク質2〔versican core protein precursor; large fibroblast proteoglycan; chondroitin sulfate proteoglycan core protein 2; glial hyaluronate−binding protein (GHAP) (ジーンバンク登録番号:J02814)〕遺伝子
    からなる群より選択された少なくとも8種の遺伝子に対応する核酸が固定されてなる、請求項18又は19記載のアレイ。
  21. 少なくとも20種の遺伝子が固定されてなる、請求項20記載のアレイ。
  22. 胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する8種以上の遺伝子から発現されるmRNA又はその断片を検出するためのプライマー及び/又はプローブを含有してなる、胃癌の悪性度を評価するためのキット。
  23. プライマー及び/又はプローブが、核酸増幅法により検出するためのものである、請求項22記載のキット。
  24. 該核酸増幅法がRT−PCR法である、請求項23記載のキット。
  25. 胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子が、
    アポトーシスインヒビター サーバイビン〔apoptosis inhibitor survivin(ジーンバンク登録番号:U75285)〕、
    I型コラーゲン〔collagen type I (ジーンバンク登録番号:J03464)〕、
    III 型コラーゲン プロ−α−1鎖〔collagen type III pro−alpha−1 (ジーンバンク登録番号:X14420)〕、
    フィブロネクチン前駆体(FN)〔fibronectin precursor (FN)(ジーンバンク登録番号:X02761)〕、
    MMP−1;コラゲナーゼ−1〔MMP−1; collagenase−1(ジーンバンク登録番号:X54925)〕、
    MMP−7;マトリリシン〔MMP−7; matrilysin (ジーンバンク登録番号:X07819)〕、
    U−プラスミノーゲン活性化因子〔urokinase−type plasminogen activator precursor (EC 3.4.21473); U−plasminogen activator (UPA)(ジーンバンク登録番号:X02419) 〕、
    ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体〔urokinase−type plasminogen activator receptor; GPI−anchored from precursor (U−PAR);monocyte activation antigen MO3; CD87 antigen (ジーンバンク登録番号:U09937)〕遺伝子、
    アルファ−2−マクログロブリン前駆体〔alpha−2−macroglobulin precursor (alpha−2−M) (ジーンバンク登録番号:M11313)〕遺伝子、
    大動脈タイプ平滑筋α−アクチン遺伝子、エキソン9〔aortic−type smooth muscle alpha−actin gene, exon 9(ジーンバンク登録番号:M33216)〕、
    β型血小板由来増殖因子受容体前駆体〔beta platelet−derived grouwth factor receptor precursor (PDGFR−beta); CD140B antigen(ジーンバンク登録番号:J03278)〕遺伝子、
    BIGH3 (ジーンバンク登録番号:M77349)遺伝子、
    骨形成タンパク質1〔bone morphogenetic protein 1 (BMp1) (ジーンバンク登録番号:U50330)〕遺伝子、
    VI型コラーゲンα−3鎖〔collagen type VI alpha−3(ジーンバンク登録番号:X52022)〕遺伝子、
    XVIII 型コラーゲンα鎖〔collagen type XVIII alpha (ジーンバンク登録番号:L22548)〕遺伝子、
    サイトカインhumig〔cytokine humig; interferon−gamma−induced monokine (MIG) (ジーンバンク登録番号:X72755)〕遺伝子、
    成長ホルモン依存性インスリン様増殖因子結合タンパク質〔growth hormone−dependent insulin−like growth factor−binding protein (ジーンバンク登録番号:M35878)〕遺伝子、
    肝癌由来増殖因子〔hepatoma−derived growth factor (HDGF) (ジーンバンク登録番号:D16431)〕遺伝子、
    インスリン様増殖因子結合タンパク質2〔insulin−like growth factor binding protein 2 (IGFBp2) (ジーンバンク登録番号:X16302)〕遺伝子、
    インテグリンα−3鎖〔integrin alpha−3 chain(ジーンバンク登録番号:M59911)〕遺伝子、
    白血球インターフェロン誘導性ペプチド〔leukocyte interferon−inducible peptide(ジーンバンク登録番号:X57351)〕遺伝子、
    転移関連MTA1〔metastasis−associated MTA1(ジーンバンク登録番号:U35113)〕遺伝子、
    MMP−2;ゼラチナーゼA〔MMP−2; gelatinase A (ジーンバンク登録番号:Z48482)〕遺伝子、
    ノッチ2 ノッチ ホモログ3〔Notch2 Notch homolog 3(ジーンバンク登録番号:U97669)〕遺伝子、
    プロト−オンコジーンrhoA多剤耐性タンパク質〔proto−oncogene rhoA multidrug resistance protein; GTP−binding protein (rhoA)(ジーンバンク登録番号:L25080)〕遺伝子、
    sparc前駆体(オステオネクチン)〔sparc precursor (secreted protein acidic and rich in cysteine; osteonectin) (ON); basement membrane protein BM−40 (ジーンバンク登録番号:J03040)〕遺伝子、
    トロンボスポンジン2前駆体〔thrombospondin 2 precursor(ジーンバンク登録番号:L12350)〕遺伝子、
    コンドロイチン硫酸プロテオグリカンコアタンパク質2〔versican core protein precursor; large fibroblast proteoglycan; chondroitin sulfate proteoglycan core protein 2; glial hyaluronate−binding protein (GHAP) (ジーンバンク登録番号:J02814)〕遺伝子
    からなる群より選択された少なくとも8種である、請求項22〜24いずれかに記載のキット。
  26. 胃癌の悪性度に応じて発現量が変化する遺伝子が、少なくとも20種の遺伝子である、請求項25記載のキット。
  27. 胃癌の悪性度に応じて発現量の変化する8種以上の遺伝子にコードされたポリペプチド又はその断片に対する抗体又はその断片を含有してなる、胃癌の悪性度を評価するためのキット。
  28. ポリペプチドが、
    アポトーシスインヒビター サーバイビン〔apoptosis inhibitor survivin(ジーンバンク登録番号:U75285)〕、
    I型コラーゲン〔collagen type I (ジーンバンク登録番号:J03464)〕、
    III 型コラーゲン プロ−α−1鎖〔collagen type III pro−alpha−1 (ジーンバンク登録番号:X14420)〕、
    フィブロネクチン前駆体(FN)〔fibronectin precursor (FN)(ジーンバンク登録番号:X02761)〕、
    MMP−1;コラゲナーゼ−1〔MMP−1; collagenase−1(ジーンバンク登録番号:X54925)〕、
    MMP−7;マトリリシン〔MMP−7; matrilysin (ジーンバンク登録番号:X07819)〕、
    U−プラスミノーゲン活性化因子〔urokinase−type plasminogen activator precursor (EC 3.4.21473); U−plasminogen activator (UPA)(ジーンバンク登録番号:X02419) 〕、
    ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体〔urokinase−type plasminogen activator receptor; GPI−anchored from precursor (U−PAR);monocyte activation antigen MO3; CD87 antigen (ジーンバンク登録番号:U09937)〕、アルファ−2−マクログロブリン前駆体〔alpha−2−macroglobulin precursor (alpha−2−M) (ジーンバンク登録番号:M11313)〕、
    大動脈タイプ平滑筋α−アクチン遺伝子、エキソン9〔aortic−type smooth muscle alpha−actin gene, exon 9(ジーンバンク登録番号:M33216)〕産物、
    β型血小板由来増殖因子受容体前駆体〔beta platelet−derived grouwth factor receptor precursor (PDGFR−beta); CD140B antigen(ジーンバンク登録番号:J03278)〕、
    BIGH3 (ジーンバンク登録番号:M77349)、
    骨形成タンパク質1〔bone morphogenetic protein 1 (BMp1) (ジーンバンク登録番号:U50330)〕、
    VI型コラーゲンα−3鎖〔collagen type VI alpha−3(ジーンバンク登録番号:X52022)〕、
    XVIII 型コラーゲンα鎖〔collagen type XVIII alpha (ジーンバンク登録番号:L22548)〕、
    サイトカインhumig〔cytokine humig; interferon−gamma−induced monokine (MIG) (ジーンバンク登録番号:X72755)〕、
    成長ホルモン依存性インスリン様増殖因子結合タンパク質〔growth hormone−dependent insulin−like growth factor−binding protein (ジーンバンク登録番号:M35878)〕、
    肝癌由来増殖因子〔hepatoma−derived growth factor (HDGF) (ジーンバンク登録番号:D16431)〕、
    インスリン様増殖因子結合タンパク質2〔insulin−like growth factor binding protein 2 (IGFBp2) (ジーンバンク登録番号:X16302)〕、
    インテグリンα−3鎖〔integrin alpha−3 chain(ジーンバンク登録番号:M59911)〕、
    白血球インターフェロン誘導性ペプチド〔leukocyte interferon−inducible peptide(ジーンバンク登録番号:X57351)〕、
    転移関連MTA1〔metastasis−associated MTA1(ジーンバンク登録番号:U35113)〕、
    MMP−2;ゼラチナーゼA〔MMP−2; gelatinase A (ジーンバンク登録番号:Z48482)〕、
    ノッチ2 ノッチ ホモログ3〔Notch2 Notch homolog 3(ジーンバンク登録番号:U97669)〕、
    プロト−オンコジーンrhoA多剤耐性タンパク質〔proto−oncogene rhoA multidrug resistance protein; GTP−binding protein (rhoA)(ジーンバンク登録番号:L25080)〕、
    sparc前駆体(オステオネクチン)〔sparc precursor (secreted protein acidic and rich in cysteine; osteonectin) (ON); basement membrane protein BM−40 (ジーンバンク登録番号:J03040)〕、
    トロンボスポンジン2前駆体〔thrombospondin 2 precursor(ジーンバンク登録番号:L12350)〕、及び
    コンドロイチン硫酸プロテオグリカンコアタンパク質2〔versican core protein precursor; large fibroblast proteoglycan; chondroitin sulfate proteoglycan core protein 2; glial hyaluronate−binding protein (GHAP) (ジーンバンク登録番号:J02814)〕
    からなる群より選択された少なくとも8種のポリペプチドである、請求項27記載のキット。
  29. ポリペプチドが、少なくとも20種のポリペプチドである、請求項28記載のキット。
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