JP2004249338A - 連続鋳造設備およびその操業方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備の制御方法であって、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現することができる連続鋳造設備の制御方法を提供する。
【解決手段】溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備であって、前記ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することを特徴とする連続鋳造設備およびその操
業方法。
【選択図】 図1
【解決手段】溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備であって、前記ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することを特徴とする連続鋳造設備およびその操
業方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現する連続鋳造設備およびその操業方法に関する。
具体的には、溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造装置およびその操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造設備は、レードルからタンディッシュに注入された溶鋼が、タンディッシュ内に設置された溶鋼注入量を調整するストッパーを介して鋳型に注入されて連続的に鋳片を製造する。
このストッパーに回転翼を設けて、溶鋼を回転させる連続鋳造設備に関しては従来から種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特開平5−318068号公報には、スループット量が少ない鋳造設備において、安定した注入量制御を行うために、溶鋼注入方向の垂直方向に対して直角方向となる水平方向に溶鋼回転流を発生させ、注入溶鋼流に対するブレーキとして作用させて制御するものである。
この従来技術は、低注入量での操業にストッパーという操作端を用いた連続鋳造設備において、ストッパーに攪拌翼を設けて回転させ、このストッパーの回転数を変化させることによってタンディッシュから鋳型への溶鋼の注入量の抑制力を変化させることにより、低注入量においても安定的な制御を簡便かつ安価に達成しようとする連続鋳造方法である。
しかし、特開平5−318068号公報に開示された連続鋳造方法は、ストッパーに攪拌翼を設けて回転させるものの、低注入領域でのストッパー下部容器内の溶融金属レベルの制御を目的としており、本発明が課題とする鋳片の品質向上とはその課題および作用・効果が全く異なる発明である。
【0004】
また、特開2002−11565号公報には、攪拌翼付きストッパーの回転によりストッパー軸を中心としてタンディッシュ内の溶鋼に上昇流を与えて、ノズルに流出される溶鋼流が渦流にならないようにしてスラグの巻き込みの防止および上昇流による不純物の浮上効果を目的としたストッパーが開示されている。
この従来技術の主目的は、タンディッシュノズル部を溶鋼が旋回しないことによってスラグの巻き込み防止効果を期待したものであって、ストッパーに攪拌翼を設けて回転させるものの、タンディッシュ内溶鋼の不純介在物の浮上効果においては上昇流とする必要はなく、また、タンディッシュノズル部以降も積極的に溶鋼を旋回させて鋳型内での品質向上および浸漬ノズル部の目詰まり抑制による安定操業を目的とする本発明とは、その課題および作用・効果が全く異なるものである。
【0005】
また、従来、製造される鋳片の品質向上を目的として、電磁力を利用して鋳型内で溶鋼を攪拌する鋳型内電磁攪拌装置や電磁ブレーキ技術などが適用されている。
この電磁力を利用する装置は、多額の設備投資を伴なううえ、鋳型周辺に多大なスペースを必要とするものであり、品質と設備投資とのバランスにおいて容易に導入できないという欠点に加えて、タンディッシュ内溶鋼への作用およびタンディッシュノズル部と浸漬ノズル部の詰まり低減効果もない。
さらに、同じく鋳片の品質の向上策として、特開2002−239690号公報には、浸漬ノズル内にスクリュウ構造の耐火物を組み込み、浸漬ノズル内で旋回流を発生させる方法が開示されている。
しかし、特開2002−239690号公報に開示された方法は、浸漬ノズル内の構造が複雑になることによって浸漬ノズル本体が高価になる。また、浸漬ノズル内部での溶鋼詰まりの発生リスクが従来品に比べて高くなるうえ、鋼種や溶鋼注入量等にて浸漬ノズル内のスクリュウ構造の厳密な計算とそれに基づく厳密な製作が困難な耐火物の製作を実施する必要があるといった欠点があり、電磁力利用設備と同様に、タンディッシュ内溶鋼への作用およびタンディッシュノズル部への詰まり低減効果はない。
【0006】
【特許文献1】特開平5−318068号公報
【特許文献2】特開2002−11565号公報
【特許文献3】特開2002−239690号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備およびその操業方法であって、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現することができる連続鋳造設備およびその操業方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するためになされたものであり、ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することにより、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現することができる連続鋳造設備およびその操業方法を提供するものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
【0009】
(1)溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備であって、前記ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することを特徴とする連続鋳造設備。
(2)(1)に記載の連続鋳造設備の操業方法であって、溶鋼種、溶鋼注入量または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量に基づいて、前記ストッパーの回転速度を決定し、
前記決定したストッパーの回転速度になるように回転駆動装置を制御することを特徴とする連続鋳造設備の操業方法。
(3)(1)に記載の連続鋳造設備の操業方法であって、前記ストッパーの回転方向を、北半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて右回りとし、南半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて左回りとすることを特徴とする連続鋳造設備の操業方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1および図2を用いて詳細に説明する。
以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明における連続鋳造設備およびその制御装置を例示する概念図である。
図1において、1はレードル、2はレードル溶鋼吐出操作端、3はタンディッシュ、4はタンディッシュストッパー、5は回転翼、6はタンディッシュストッパー回転駆動装置、7はストッパー回転制御装置、8はタンディッシュ内溶鋼、9はタンディッシュノズル、10は浸漬ノズル、11は鋳型、12は鋳型内溶鋼、13は旋回溶鋼流を示す。
図1において、タンディッシュストッパー4をタンディッシュストッパー回転駆動装置6にて回転し、タンディッシュストッパー4に形成された回転翼5にて溶鋼に旋回流を与える。
この結果、タンディッシュ内溶鋼8が旋回し介在物浮上促進と、タンディッシュ内溶鋼の温度分布の均一化、更には、タンディッシュノズル部9の溶鋼成分の析出によるノズル詰まりの低減効果が発揮される。
【0011】
この旋回溶鋼流は浸漬ノズル10を介して、鋳型11内に旋回溶鋼流13として吐出され、鋳型内溶鋼12も攪拌される。この結果、浸漬ノズルの吐出流分布の均一化、鋳型内溶鋼の介在物浮上促進、鋳型内溶鋼の温度分布の均一化という効果が発揮され、更には、タンディッシュノズル部9および浸漬ノズル部10の詰まり低減と吐出流の安定化による操業の安定化と鋳型内の溶鋼湯面制御の安定化を実現することができる。
このタンディッシュストッパー回転駆動装置は、ストッパー上部に設置してもよいし、防熱の観点からストッパー支持装置付近まで遠避けてチェーン等で間接的に駆動してもよい。
【0012】
なお、回転翼の構造は、溶鋼に対して回転方向に抵抗を持たせる構造とし、取り付け位置はタンディッシュストッパー4の下部とし、個数は攪拌力を得ることができればいくつでもよい。回転方向は、前述のように、回転溶鋼流の発生を促進するため、大地を上からみて、北半球に於いては右回り、南半球に於いては左回りとすることが好ましい。
溶鋼流を発生させるストッパーの回転数は、30rpmから300rpmの可変範囲を持ち、その可変範囲内にて、溶鋼種、溶鋼注入量(=スループット量)または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量に応じて、過去の実績値のテーブルから最適回転数を与えて使用する。
また、ストッパーの全閉時には、ストッパーおよびノズル耐火物の保護のため、回転を停止する必要がある。このための全閉確認には、電動機のトルクリミット、電動機電流値またはストッパー支持装置内に組み込んだストッパーの押し付け荷重を検出するロードセルの荷重値等にて判断し、電動機の回転を停止させるインターロックを設けることが好ましい。更には、ストッパー位置検出器が装備されている場合には、その位置信号によって回転を停止させるインターロックを設けてもよい。
【0013】
なお、既設の電磁攪拌装置がある場合や新規に電磁攪拌装置を導入する場合には、本発明を併用することによって、更に、タンディッシュ内溶鋼の介在物の浮上効果と合わせて、さらに品質向上が確保され、また、省電力の観点から電磁攪拌装置の推力を下げて使用しても電磁攪拌装置を単独でフル操業した場合と同等以上の効果が期待できる。
更に、近年タンディッシュ内の溶鋼温度の保持または加熱のために、タンディッシュ溶鋼プラズマ加熱装置が導入されることもあるが、本発明を用いることによって、この加熱装置による局部加熱を軽減し、温度分布を均一化する効果も期待できる。
【0014】
図2は、本発明における連続鋳造設備の操業方法の実施形態を例示するフロー図である。
本発明が対象とする連続鋳造設備は、溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる設備であり、以下に例示する制御フローによりストッパーの回転数を制御する。
【0015】
まず、溶鋼種、溶鋼注入量または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量を測定し、その測定値に基づいて、ストッパーの回転速度を決定する。
発明者らは、鋳片の品質を向上させ、安定操業を実現するためのファクターとして、溶鋼種、溶鋼注入量または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量によってストッパーの回転数を制御することが重要であることを見出した。
ストッパーの回転数の算出方法は、例えば、過去の実績値から前記の操業ファクターに応じた適正な回転数の範囲のテーブルを準備しておき、このテーブルの値を設定する方法が好ましい。
次に、決定したストッパーの回転速度になるように回転駆動装置を制御し、
例えば一定時間間隔にて再度、その時点における最適な回転数を計算し直すことが好ましい。
この操業方法によって、タンディッシュ内および鋳型内において以下の作用・効果を奏する。
【0016】
<タンディッシュ内>
・タンディッシュ内溶鋼の不純介在物の浮上を促進することができる。
・タンディッシュ内溶鋼の温度分布の均一化を促進することができる。
・タンディッシュノズル部の目詰まりを低減することができる。
<鋳型内>
・浸漬ノズル部の詰まりを低減することができる。
・鋳型内溶鋼の温度分布の均一化を促進することができる。
・鋳型内溶鋼の不純介在物の浮上を促進することができる。
・浸漬ノズルからの吐出流の安定化による鋳型内の溶鋼湯面制御の安定化することができ る。
また、前記ストッパーの回転方向を、北半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて右回りとし、南半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて左回りとすることが好ましい。
地球の自転軸のずれによって、北半球と南半球とで、溶鋼の回転方向が反対になることから、ストッパーの回転方向を溶鋼の回転方向に合わせることによって溶鋼の攪拌効果を高めることができるからである。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することにより、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現することができる連続鋳造設備およびその操業方法を提供することができ、産業上有用な著しい効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における連続鋳造設備およびその制御装置を例示する概念図である。
【図2】本発明における連続鋳造設備の操業方法の実施形態を例示するフロー図である。
【符号の説明】
1:レードル、
2:レードル溶鋼吐出操作端、
3:タンディッシュ、
4:タンディッシュストッパー、
5:回転翼、
6:タンディッシュストッパー回転駆動装置、
7:ストッパー回転制御装置、
8:タンディッシュ内溶鋼、
9:タンディッシュノズル、
10:浸漬ノズル、
11:鋳型、
12:鋳型内溶鋼、
13:旋回溶鋼流
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現する連続鋳造設備およびその操業方法に関する。
具体的には、溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造装置およびその操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造設備は、レードルからタンディッシュに注入された溶鋼が、タンディッシュ内に設置された溶鋼注入量を調整するストッパーを介して鋳型に注入されて連続的に鋳片を製造する。
このストッパーに回転翼を設けて、溶鋼を回転させる連続鋳造設備に関しては従来から種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特開平5−318068号公報には、スループット量が少ない鋳造設備において、安定した注入量制御を行うために、溶鋼注入方向の垂直方向に対して直角方向となる水平方向に溶鋼回転流を発生させ、注入溶鋼流に対するブレーキとして作用させて制御するものである。
この従来技術は、低注入量での操業にストッパーという操作端を用いた連続鋳造設備において、ストッパーに攪拌翼を設けて回転させ、このストッパーの回転数を変化させることによってタンディッシュから鋳型への溶鋼の注入量の抑制力を変化させることにより、低注入量においても安定的な制御を簡便かつ安価に達成しようとする連続鋳造方法である。
しかし、特開平5−318068号公報に開示された連続鋳造方法は、ストッパーに攪拌翼を設けて回転させるものの、低注入領域でのストッパー下部容器内の溶融金属レベルの制御を目的としており、本発明が課題とする鋳片の品質向上とはその課題および作用・効果が全く異なる発明である。
【0004】
また、特開2002−11565号公報には、攪拌翼付きストッパーの回転によりストッパー軸を中心としてタンディッシュ内の溶鋼に上昇流を与えて、ノズルに流出される溶鋼流が渦流にならないようにしてスラグの巻き込みの防止および上昇流による不純物の浮上効果を目的としたストッパーが開示されている。
この従来技術の主目的は、タンディッシュノズル部を溶鋼が旋回しないことによってスラグの巻き込み防止効果を期待したものであって、ストッパーに攪拌翼を設けて回転させるものの、タンディッシュ内溶鋼の不純介在物の浮上効果においては上昇流とする必要はなく、また、タンディッシュノズル部以降も積極的に溶鋼を旋回させて鋳型内での品質向上および浸漬ノズル部の目詰まり抑制による安定操業を目的とする本発明とは、その課題および作用・効果が全く異なるものである。
【0005】
また、従来、製造される鋳片の品質向上を目的として、電磁力を利用して鋳型内で溶鋼を攪拌する鋳型内電磁攪拌装置や電磁ブレーキ技術などが適用されている。
この電磁力を利用する装置は、多額の設備投資を伴なううえ、鋳型周辺に多大なスペースを必要とするものであり、品質と設備投資とのバランスにおいて容易に導入できないという欠点に加えて、タンディッシュ内溶鋼への作用およびタンディッシュノズル部と浸漬ノズル部の詰まり低減効果もない。
さらに、同じく鋳片の品質の向上策として、特開2002−239690号公報には、浸漬ノズル内にスクリュウ構造の耐火物を組み込み、浸漬ノズル内で旋回流を発生させる方法が開示されている。
しかし、特開2002−239690号公報に開示された方法は、浸漬ノズル内の構造が複雑になることによって浸漬ノズル本体が高価になる。また、浸漬ノズル内部での溶鋼詰まりの発生リスクが従来品に比べて高くなるうえ、鋼種や溶鋼注入量等にて浸漬ノズル内のスクリュウ構造の厳密な計算とそれに基づく厳密な製作が困難な耐火物の製作を実施する必要があるといった欠点があり、電磁力利用設備と同様に、タンディッシュ内溶鋼への作用およびタンディッシュノズル部への詰まり低減効果はない。
【0006】
【特許文献1】特開平5−318068号公報
【特許文献2】特開2002−11565号公報
【特許文献3】特開2002−239690号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備およびその操業方法であって、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現することができる連続鋳造設備およびその操業方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するためになされたものであり、ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することにより、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現することができる連続鋳造設備およびその操業方法を提供するものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
【0009】
(1)溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備であって、前記ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することを特徴とする連続鋳造設備。
(2)(1)に記載の連続鋳造設備の操業方法であって、溶鋼種、溶鋼注入量または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量に基づいて、前記ストッパーの回転速度を決定し、
前記決定したストッパーの回転速度になるように回転駆動装置を制御することを特徴とする連続鋳造設備の操業方法。
(3)(1)に記載の連続鋳造設備の操業方法であって、前記ストッパーの回転方向を、北半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて右回りとし、南半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて左回りとすることを特徴とする連続鋳造設備の操業方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1および図2を用いて詳細に説明する。
以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明における連続鋳造設備およびその制御装置を例示する概念図である。
図1において、1はレードル、2はレードル溶鋼吐出操作端、3はタンディッシュ、4はタンディッシュストッパー、5は回転翼、6はタンディッシュストッパー回転駆動装置、7はストッパー回転制御装置、8はタンディッシュ内溶鋼、9はタンディッシュノズル、10は浸漬ノズル、11は鋳型、12は鋳型内溶鋼、13は旋回溶鋼流を示す。
図1において、タンディッシュストッパー4をタンディッシュストッパー回転駆動装置6にて回転し、タンディッシュストッパー4に形成された回転翼5にて溶鋼に旋回流を与える。
この結果、タンディッシュ内溶鋼8が旋回し介在物浮上促進と、タンディッシュ内溶鋼の温度分布の均一化、更には、タンディッシュノズル部9の溶鋼成分の析出によるノズル詰まりの低減効果が発揮される。
【0011】
この旋回溶鋼流は浸漬ノズル10を介して、鋳型11内に旋回溶鋼流13として吐出され、鋳型内溶鋼12も攪拌される。この結果、浸漬ノズルの吐出流分布の均一化、鋳型内溶鋼の介在物浮上促進、鋳型内溶鋼の温度分布の均一化という効果が発揮され、更には、タンディッシュノズル部9および浸漬ノズル部10の詰まり低減と吐出流の安定化による操業の安定化と鋳型内の溶鋼湯面制御の安定化を実現することができる。
このタンディッシュストッパー回転駆動装置は、ストッパー上部に設置してもよいし、防熱の観点からストッパー支持装置付近まで遠避けてチェーン等で間接的に駆動してもよい。
【0012】
なお、回転翼の構造は、溶鋼に対して回転方向に抵抗を持たせる構造とし、取り付け位置はタンディッシュストッパー4の下部とし、個数は攪拌力を得ることができればいくつでもよい。回転方向は、前述のように、回転溶鋼流の発生を促進するため、大地を上からみて、北半球に於いては右回り、南半球に於いては左回りとすることが好ましい。
溶鋼流を発生させるストッパーの回転数は、30rpmから300rpmの可変範囲を持ち、その可変範囲内にて、溶鋼種、溶鋼注入量(=スループット量)または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量に応じて、過去の実績値のテーブルから最適回転数を与えて使用する。
また、ストッパーの全閉時には、ストッパーおよびノズル耐火物の保護のため、回転を停止する必要がある。このための全閉確認には、電動機のトルクリミット、電動機電流値またはストッパー支持装置内に組み込んだストッパーの押し付け荷重を検出するロードセルの荷重値等にて判断し、電動機の回転を停止させるインターロックを設けることが好ましい。更には、ストッパー位置検出器が装備されている場合には、その位置信号によって回転を停止させるインターロックを設けてもよい。
【0013】
なお、既設の電磁攪拌装置がある場合や新規に電磁攪拌装置を導入する場合には、本発明を併用することによって、更に、タンディッシュ内溶鋼の介在物の浮上効果と合わせて、さらに品質向上が確保され、また、省電力の観点から電磁攪拌装置の推力を下げて使用しても電磁攪拌装置を単独でフル操業した場合と同等以上の効果が期待できる。
更に、近年タンディッシュ内の溶鋼温度の保持または加熱のために、タンディッシュ溶鋼プラズマ加熱装置が導入されることもあるが、本発明を用いることによって、この加熱装置による局部加熱を軽減し、温度分布を均一化する効果も期待できる。
【0014】
図2は、本発明における連続鋳造設備の操業方法の実施形態を例示するフロー図である。
本発明が対象とする連続鋳造設備は、溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる設備であり、以下に例示する制御フローによりストッパーの回転数を制御する。
【0015】
まず、溶鋼種、溶鋼注入量または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量を測定し、その測定値に基づいて、ストッパーの回転速度を決定する。
発明者らは、鋳片の品質を向上させ、安定操業を実現するためのファクターとして、溶鋼種、溶鋼注入量または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量によってストッパーの回転数を制御することが重要であることを見出した。
ストッパーの回転数の算出方法は、例えば、過去の実績値から前記の操業ファクターに応じた適正な回転数の範囲のテーブルを準備しておき、このテーブルの値を設定する方法が好ましい。
次に、決定したストッパーの回転速度になるように回転駆動装置を制御し、
例えば一定時間間隔にて再度、その時点における最適な回転数を計算し直すことが好ましい。
この操業方法によって、タンディッシュ内および鋳型内において以下の作用・効果を奏する。
【0016】
<タンディッシュ内>
・タンディッシュ内溶鋼の不純介在物の浮上を促進することができる。
・タンディッシュ内溶鋼の温度分布の均一化を促進することができる。
・タンディッシュノズル部の目詰まりを低減することができる。
<鋳型内>
・浸漬ノズル部の詰まりを低減することができる。
・鋳型内溶鋼の温度分布の均一化を促進することができる。
・鋳型内溶鋼の不純介在物の浮上を促進することができる。
・浸漬ノズルからの吐出流の安定化による鋳型内の溶鋼湯面制御の安定化することができ る。
また、前記ストッパーの回転方向を、北半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて右回りとし、南半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて左回りとすることが好ましい。
地球の自転軸のずれによって、北半球と南半球とで、溶鋼の回転方向が反対になることから、ストッパーの回転方向を溶鋼の回転方向に合わせることによって溶鋼の攪拌効果を高めることができるからである。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することにより、製造される鋳片の品質の向上と安定操業を実現することができる連続鋳造設備およびその操業方法を提供することができ、産業上有用な著しい効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における連続鋳造設備およびその制御装置を例示する概念図である。
【図2】本発明における連続鋳造設備の操業方法の実施形態を例示するフロー図である。
【符号の説明】
1:レードル、
2:レードル溶鋼吐出操作端、
3:タンディッシュ、
4:タンディッシュストッパー、
5:回転翼、
6:タンディッシュストッパー回転駆動装置、
7:ストッパー回転制御装置、
8:タンディッシュ内溶鋼、
9:タンディッシュノズル、
10:浸漬ノズル、
11:鋳型、
12:鋳型内溶鋼、
13:旋回溶鋼流
Claims (3)
- 溶鋼の流出口を開閉するストッパーをタンディッシュの底面に設け、該ストッパーに回転翼を設けて溶鋼に回転流を発生させる連続鋳造設備であって、前記ストッパーの回転によって発生する溶鋼の回転流を、浸漬ノズル内を旋回させながら鋳型内に注入することを特徴とする連続鋳造設備。
- 請求項1に記載の連続鋳造設備の操業方法であって、溶鋼種、溶鋼注入量または鋳造速度、タンディッシュ内の溶鋼温度、および、タンディッシュ内の溶鋼重量に基づいて、前記ストッパーの回転速度を決定し、
前記決定したストッパーの回転速度になるように回転駆動装置を制御することを特徴とする連続鋳造設備の操業方法。 - 請求項1に記載の連続鋳造設備の操業方法であって、前記ストッパーの回転方向を、北半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて右回りとし、南半球に設置する連続鋳造設備においては大地を上からみて左回りとすることを特徴とする連続鋳造設備の操業方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003043688A JP2004249338A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 連続鋳造設備およびその操業方法 |
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|---|---|---|---|---|
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| CN104646639A (zh) * | 2015-01-30 | 2015-05-27 | 上海交通大学 | 流量控制装置 |
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2003
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