JP2004254031A - 画像処理システムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御可能なカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ制御は一時に一人のみが可能であり、複数人で同時に制御することはできない。
【解決手段】所定のカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ操作に対応するカメラの制御命令をクライアント装置から受信し、受信した制御命令を、カメラの種類に応じて実行し、当該実行結果に基づく画像をクライアント装置へ送信することにより、カメラ制御を複数人で同時に制御可能とするための技術を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】所定のカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ操作に対応するカメラの制御命令をクライアント装置から受信し、受信した制御命令を、カメラの種類に応じて実行し、当該実行結果に基づく画像をクライアント装置へ送信することにより、カメラ制御を複数人で同時に制御可能とするための技術を提供する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像通信、画像制御及びカメラ制御を行うための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラの画像(動画及び静止画を含む。以下同様。)を遠隔地の多地点から観察できるシステムにおいて、単にカメラ画像を観察するだけでなくカメラのパン・チルト角度やズーム倍率を遠隔制御可能にしたものがある。例えば、インターネット上のWWW(World Wide Web)のサーバにコンピュータ制御可能なカメラを接続し、カメラから撮影したリアルタイム画像をアクセス者に配信するだけでなく、そのカメラの制御も許すようなシステムが開発されている。このようなシステムにおいては、パンチルトで方向を変える機能を有するカメラないし雲台を使用している。
【0003】
一方、超広角の魚眼カメラや水平方向360度パノラマが一度に撮影できるカメラ(全周囲カメラと呼ぶ、)などが存在し(例えば、特許文献1を参照)、そのようなカメラを用いた撮影システムなども存在するが、このようなカメラで撮影した画像は、そのままでは歪みが大きく、通常は画像の必要な部分を見やすい形に変換してから提示するようになっている。また、超広角の魚眼カメラや全周囲カメラを用いたシステムは、インターネットを介して多人数に取得画像を配信するためには利用されていない。
【0004】
【特許文献1】
特公平11−2939087
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、制御可能なカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ制御は一時に一人のみが可能であり、複数人で同時に制御することはできない。
【0006】
そこで本発明は、所定のカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ制御を複数人で同時に制御可能とするための技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、複数種類のうちのある種類の画像取得手段を備えるサーバ装置において取得された画像をクライアント装置に提供し、所望の画像を取得するための操作を前記クライアント装置において可能とする画像処理システムの制御方法であって、前記サーバ装置において、前記操作に対応する前記画像取得手段の制御命令を前記クライアント装置から受信する受信工程と、前記受信した制御命令を、前記画像取得手段の種類に応じて実行する実行工程と、前記実行工程における実行結果に基づく前記画像を前記クライアント装置へ送信する送信工程とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、複数種類のうちのある種類の画像取得手段としてのカメラを備えるサーバ装置において取得された画像をクライアント装置に提供し、所望の画像を取得するための操作を当該クライアント装置において可能とする画像処理システムにおいて、サーバ装置において、当該操作に対応する当該画像取得手段の制御命令を当該クライアント装置から受信し、当該受信した制御命令を、当該画像取得手段の種類に応じて実行し、当該実行工程における当該実行結果に基づく当該画像を当該クライアント装置へ送信するための技術に関する。
【0009】
同時に、本発明は、当該クライアント装置において、当該操作に対応する入力を当該クライアント装置のユーザから受付け、当該受付けた入力に基づいて生成される当該画像取得手段への制御命令を当該サーバ装置へ送信し、当該クライアント装置における所定の処理に関する処理能力の有無を通知し、当該サーバ装置から送信される画像を受信するための技術に関する。
【0010】
このような本発明は、添付する図面に記載する構成、処理手法に基づいて以下に記載する実施形態と対応して実現することが出来る。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
【第1の実施形態】
本実施形態に対応する本発明は、サーバ側でカメラから画像を取り込み、ネットワークを経由してクライアントでカメラ画像表示し、またカメラ制御操作を行う画像処理システムである。本システムにおけるカメラが物理的にパンチルト制御可能なカメラであっても、魚眼カメラ、全周囲カメラ(=水平方向360度パノラマが一度に撮影できるカメラ)であっても、画像を配信するサーバ側で同等の画角、画像歪になるよう幾何画像変換して、どのようなカメラが接続されているかをクライアント側に意識させないようにする。
【0012】
さらに、魚眼カメラ、全周囲カメラの場合、画像を表示するクライアント能力に応じて、必ずしもサーバ側で画像の切り出し・幾何変換処理するのではなく、クライアント側で画像の切り出し・幾何変換処理することで、サーバの負荷分散を図るような構成にもなっている。
【0013】
図1は本実施形態のブロック図である。1−1はサーバ装置であり、1−2、1−3、1−4はクライアント装置としての表示操作装置であり、これらはネットワーク1−5によって接続されている。ネットワーク1−5には、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)などが含まれる。サーバ装置1−1には、撮像装置としてのカメラ1−11が接続されており、カメラで撮影した画像(動画ないし静止画)をネットワーク1−5経由でクライアント装置1−2、1−3、1−4などで見ることができる。
【0014】
クライアント装置1−2、1−3、1−4側では、カメラ1−11の撮影範囲の変更操作などが可能である。ネットワーク上にサーバ装置、クライアント装置はいくつあっても構わないが、本実施形態における以下の説明では簡単のため各々1台ずつと仮定する。
【0015】
ネットワーク1−5に関しても、後で述べるカメラ制御信号、圧縮した画像信号を通すのに十分な帯域があるインターネットやイントラネット等のディジタルネットワークであれば種類は限定されるものではない。なお、ここではネットワークプロトコルとしてTCP/IP(UDP/IP)プロトコルを仮定し、以下アドレスといった場合にはIPアドレスを指すこととする。また、サーバ装置1−1及びクライアント装置1−2は共にIPアドレスが割り当てられているものとする。
【0016】
なお、本実施形態ではカメラとしては、雲台のパン・チルト制御、レンズのズーム制御によって視野方向(パンチルト角度)や視野角(ズーム倍率)が変更可能なカメラ(以下PTZカメラ)以外に、非常に広画角で撮影できる、図9のような全周囲レンズ900や、180度程度の半球状の超広視野角を有する魚眼レンズを利用したカメラ(それぞれ、全周囲カメラ、魚眼カメラと呼ぶ)などを用いる。これらも後述のように画像の切り出し・変換処理により仮想的に(電子的に)パン・チルト・ズーム操作ができるものとする。なお、もちろん通常のカメラが接続されていてもよい。その場合は操作不能とするか狭い範囲でしか操作できない。
【0017】
全周囲カメラは、図9に示すような全周囲レンズ900を、CCDやCMOS撮像素子を利用するカメラ903などへ連結部901により結合することにより構成される。この全周囲カメラを鉛直方向に向けて撮影した場合、上側の双曲面の単葉側の回転体状ミラー902により、水平方向360度のパノラマ画像が同時に撮影できるものである。
【0018】
撮影画像は、図10−(A)のようなドーナッツ状の画像であり、そのままでは歪が大きく、画像を見て直感的に内容を把握しにくい。これをパノラマ展開(幾何画像変換)することで、図10−(B)のような横長の画像が得られる。図10−(B)は、横方向が360度パノラマの画像になっており、直感的な把握はしやすい。また、超広視野角の魚眼レンズを用いた場合も同様に歪が大きいため、幾何画像変換をして、見やすい画像に変換する。なお、全周囲カメラ及び魚眼カメラにより取得した画像に施すこれらの幾何学画像変換については、公知の手法を利用すればよいので、本実施形態ではその詳細な説明を省略する。
【0019】
なお、本実施形態では、全周囲カメラ、魚眼カメラの画像を通常のレンズで撮影される画角に対応する画像に変換して表示することを想定している。つまり、広くてもおおむね90度以下の画角に変換する。ただし、本実施形態では、画角の数値にこだわるものではなく、撮影した生の画像を、通常のレンズで撮影したような見やすい画像に幾何画像変換をするということが重要である。
【0020】
なお、本実施形態では、全周囲カメラ、魚眼カメラの画像に対してもパンチルトズーム操作を可能にするものとする。例えば、全周囲カメラの画像は図10−(A)のような形で得られるが、ここから10−1のような扇型の範囲を切り出し、幾何変換して矩形に変形する。すると、実際は10−2の10−(B)の一部を切り出した画像を見ていることになる。扇型の切り出し範囲を変更することで、仮想的(電子的)なパンチルトズーム操作が可能となる。なお、10−(A)の画像を10−(B)に変換した画像では当然ながら円周内側の解像度が外側よりも低くなる。つまり10(B)では、画像の上側が下側よりも解像度が高くなる。しかし、撮影時の解像度が幾何変換後に得られる画像の解像度よりも十分高ければ、即ち、カメラ903の解像度が高ければ特に問題にはならない。この点に関しては、本実施形態では扱わない。
【0021】
なお、本実施形態では、PTZカメラ以外に、広画角を同時撮影できるカメラとして、魚眼カメラ、全周囲カメラを使うこととしたが、これらのカメラのレンズパラメータやレンズ、ミラー形状等にこだわるものでなく、撮影後の画像の切り出し・幾何変換処理によって通常のカメラのような画像が得られれば、他の構造のレンズとの組み合わせにより構成されるカメラであっても構わない。即ち、広画角を同時撮影でき、切り出し・幾何変換処理によって通常のカメラのような画像が得られるカメラであれば何でもよい。
【0022】
図2は図1をより詳しく説明するものである。サーバ装置(サーバ)1−1は、カメラ1−11で撮影した画像を、要求のあったクライアント装置(クライアント)1−2に配信すると共に、クライアント装置1−2からのカメラ制御コマンドを受け付け、カメラの種類に応じて、カメラ1−11がPTZカメラであれば、パンチルトズームの制御(1−16)を行い、全周囲カメラや魚眼カメラであればパンチルトズーム操作に応じた画像の切り出しと画像の幾何変換処理(1−13)を行う。
【0023】
サーバ装置1−1は、ビデオカメラ1−11からの画像を取り込む画像入力部1−13、取り込んだ画像データ圧縮する画像圧縮部1−14、圧縮した画像データをネットワーク1−5上に配信する通信制御部1−15、ネットワーク1−5経由でのクライアント装置1−2からのコマンドを解釈し、サーバ装置1−1の各部を制御するコマンド解釈・実行部1−17、各部のデータ受け渡しに用いる記憶装置1−18、全周囲カメラ・魚眼カメラの画像から部分画像を切り出し幾何変換する画像切り出し部1−13、カメラ1−11の種類に応じて、PTZカメラであれば、パン・チルト角度およびズーム倍率の制御、全周囲カメラ・魚眼カメラであれば画像切り出し部1−13の切り出し・画像変換制御を行うカメラ制御部1−16から構成される。
【0024】
なお、画像切り出し変換処理が不要であれば、画像切り出し部1−13はスルーされてもよい。1−19は、カメラ情報設定部であり、カメラ1−11のカメラの種類、後述の画像切り出し・幾何変換に必要なレンズパラメータ(光学的なパラメータ)を設定するためのものである。
【0025】
なお、画像圧縮部1−14は、ビデオカメラ1−11からのNTSC画像信号を取り込みA/D変換後、MotionJEPGで圧縮して、通信制御部1−15に渡しネットワーク1−4に送出する。画像は静止画、動画のいずれでも良いものとする。なお、ここでは画像の圧縮形式として、MotionJEPG圧縮としたが、画像の種類に応じてMPEG4などを含む他の圧縮方式を採用しても良い。
【0026】
次にクライアント装置1−2について述べる。クライアント装置1−2は、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)や個人用携帯情報機器(PDA)などで構成することができる。クライアント装置1−2は、任意のサーバ装置1−1へサーバ装置毎に有しているIPアドレスを指定して接続し、サーバ装置1−1から配信されてきた圧縮画像データを、通信制御部1−21を通じて受信し、画像伸長部1−25で伸長し、必要に応じて画像展開部1−26で画像の切り出し・幾何変換処理を行い、画像表示部1−27で表示する。また、ユーザインタフェース(GUI)操作によりカメラ制御や画像蓄積保存操作、等ができるようになっている。これらの画面表示・操作の制御は表示制御部1−24が行っているものとする。
【0027】
画像表示部1−27には、ビットマップデスプレイが含まれており、図2のような画面を構成できるWindows(登録商標)NTやX−Window等の、何らかのウィンドウシステムがカメラクライアント装置1−2上で稼働しており、図3のようなユーザインタフェース画面が表示されているものとする。
【0028】
図3において、3−1は画像が表示される画像表示パネル、3−2はカメラ操作のためのカメラ制御パネルであり、3−22、3−23のスクロールバー操作で、それぞれカメラのパン、チルトを制御できるようになっている。また3−24から3−27のボタンでもカメラのパンチルト制御可能である。3−28ではズーム操作ができる。
【0029】
なお、クライアント装置におけるパンチルト操作は、PTZカメラではカメラ雲台制御になるが、全周囲カメラ、魚眼カメラでは画像の切り出し範囲の変更になる。ズーム操作でも同様である。
【0030】
なお、これらのカメラ制御操作は、カメラ制御が有効になっている間のみ、操作可能であるとする。カメラ制御を有効にするには、カメラ操作開始ボタン3−21がユーザーにより押下されて、サーバ装置1−1にカメラを操作するための操作許可要求が送信されることで、当該ユーザーがカメラ制御権を獲得できれば、操作できるようになる。即ち、PTZカメラは、単一のクライアント装置1−2のみからの操作に対応して所望の画像を取得可能とする種類のカメラである。一方の全周囲カメラや魚眼カメラは、複数のクライアント装置1−2において所望の画像を取得可能とする種類のカメラである。
【0031】
図4は、本実施形態のプロセス構成図である。ここでプロセスとはWindows(登録商標)NTやUNIX(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムのプロセスを意味する。定常状態のサーバ装置1−1側では、少なくとも次のプロセス4−11、4−12、4−21が稼動しているものとする。
【0032】
画像サーバプロセス4−11では、画像表示要求の受付、カメラ画像の送信先を管理する。画像獲得プロセス4−12では、カメラ画像の取り込みを行う。さらに、カメラ制御プロセス4−21では、カメラ制御接続要求を受け取り、制御処理プロセスを生成する。
【0033】
画像送信プロセス4−13及び制御処理プロセス4−22は、クライアントプロセスからの接続に応じて、クライアントプロセスに1対1に対応して動的に生成されるプロセスである。従って、複数のクライアントから接続される場合には、複数の画像送信プロセス4−13及び制御処理プロセス4−22が生成される。
【0034】
画像送信プロセス4−13では、カメラ画像の圧縮及び送信処理を行う。また、必要に応じて画像の切り出し処理を行う。制御処理プロセス4−22では、クライアントプロセスからのカメラ制御命令を受け取り、カメラ制御部1−16に命令を出してカメラ制御及び画像切り出し制御を行う。
【0035】
図5と図6にこれらのプロセスの動作の詳細を示す。なお、カメラ情報レジスタ4−31、PTZ値レジスタ4−32、クライアント情報レジスタ4−33、画像バッファ4−34は、プロセス間でデータの受渡しに利用される共有メモリである。
【0036】
まず、カメラ情報レジスタ4−31には、カメラ1−11の種類(PTZ/全周囲/魚眼カメラのいずれか)、レンズパラメータ(焦点距離などレンズ特性)などが格納される。これらの内容は、カメラ情報設定部1−19にて設定されるものである。
【0037】
PTZ値レジスタ4−32には、クライアントからのカメラ制御命令に応じてカメラ制御を行った結果として得られる最新のパン、チルト、ズーム値が格納される。ただし、カメラ1−11が全周囲カメラ又は魚眼カメラの場合には、画像切り出し位置に対応する値が格納される。
【0038】
クライアント情報レジスタ4−33はクライアント側の画像展開処理能力を示す。もしカメラ1−11が、全周囲カメラ又は魚眼カメラであった場合に、画像をクライアント側で変換できる(OK)か否か(NG)に関する情報が格納される。
【0039】
画像バッファ4−34は、リングバッファ等の構成により、画像フレーム単位で書込みと読出しが同時にできるようになっているものとする。
【0040】
制御権フラグ4−35は、PTZカメラの制御権が取られているか否かを示すフラグである。このフラグは1つのサーバで同じ値が共有される。
【0041】
なお、PTZ値レジスタ4−32とクライアント情報レジスタ4−33には、クライアントプロセスに1対1に対応してエントリが生成される。
【0042】
一方、クライアント装置1−2上では、クライアントプロセス4−41が動作しており、その動作の詳細は後述するように図7に示すようになる。
【0043】
以下、本実施形態の動作を図5から図7のフローチャートを用いて説明する。なお、クライアント・サーバプロセス間でやり取りされるパケットの一例には、図8に示すような形式のものが含まれる。厳密には、TCP/IPやUDP/IP等のパケットで用いられているフォーマットを使用するべきであるが、図8では本実施形態の説明に必要なパケット情報のみの概念的な記述とすることにする。
【0044】
図8(1)は、接続要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、接続要求を示す値としての“CON”を含んでいる。
【0045】
図8(2)は、接続切断要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、接続切断要求を示す値として“END”を含んでいる。
【0046】
図8(3)は、パンチルト角度変更要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、角度変更要求を表す値として“ANG”を含み、さらに、パン及びチルトの角度としてθ及びΦのパラメータ値が含まれる。
【0047】
図8(4)は、ズーム倍率変更要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、倍率変更要求を表す値として“ZOM”を含み、さらに、倍率を表すパラメータ値が含まれる。
【0048】
図8(5)は、画像表示開始要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、表示開始要求を表す値として“STR”を含み、さらに、クライアントの画像切り出し処理能力を表すフラグ値が含まれる。
【0049】
図8(6)は、画像表示終了要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、表示終了要求を表す値として“STP”を含む。
【0050】
図8(7)は、カメラ制御接続終了要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、当該要求を表す値として“DIS”を含む。
【0051】
図8(8)は、カメラ情報通知のためのパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、カメラ情報であることを示す値として“CAM”を含み、カメラの種類及びカメラパラメータ値が含まれる。
【0052】
図8(9)は、画像データのパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、画像データであることを示す値として“V”を含み、圧縮画像データの本体が含まれる。
【0053】
まず、図5のフローを用いて画像サーバプロセス、画像獲得プロセス及び画像送信プロセスについて説明する。
【0054】
画像サーバプロセス4−11が起動されると(S500)、画像獲得プロセス4−12が生成され(S502)、クライアントプロセス4−41からのイベント(図8に示す各種コマンドの送信)を待つ(S503)。ここで、イベントが画像表示開始要求コマンド(図8(5))であれば(S504)、画像表示要求パケットに含まれているクライアントの画像切り出し処理能力フラグ(図8(5)の”flag”部分)とパケットの送信元アドレスをクライアント情報レジスタ4−33に新規エントリとして保存し(S505)、画像送信プロセス4−13を生成する(S506)。さらに、クライアントプロセスには、図8(8)のカメラ情報通知パケットを利用してカメラ情報レジスタに格納されているカメラの種類を示す情報を返送する(S507)。
【0055】
一方、S503においてクライアントから受付けたイベントが図8(6)に示す画像表示終了要求コマンドであれば(S509)、同様に画像表示終了要求パケットに含まれているパケットの送信元アドレスに対応する画像送信プロセスを終了させ(S509)、対応するクライアント情報レジスタ4−33のエントリを削除する(S510)。
【0056】
S502で生成された画像獲得プロセス4−12で実行される処理は、図5bに示すようになる。まず、画像バッファ4−34のリセット等を含めた所定の初期化処理(S521)が実行された後、カメラ1−11で取得されたカメラ画像がフレームとしてキャプチャーされ(S522)、画像バッファ4−34に書き込まれるという動作が、ある一定周期(例えば秒30回など)で繰り返される(S523)。全周囲カメラや魚眼カメラの場合でも、獲得したそのままの画像、すなわち全画面画像が画像バッファ4−34へ書き込まれる。
【0057】
また、S506において生成される画像送信プロセス4−13における処理は、図5cに示すようになる。この画像送信プロセス4−13は、クライアントからの画像表示要求に応じて、すなわちクライアントプロセスに1対1に対応して生成起動され、クライアントから画像表示終了要求を受信してプロセスを終了するまで以下の操作が繰り返される。
【0058】
まず、所定の初期化処理(S531)が実行した後、画像バッファ4−34から最新の画像を取り込む(S532)。次に、カメラ情報レジスタ4−31に設定されている情報を読出し、カメラの種類を確認する(S533)。
【0059】
もしカメラ1−11が全周囲カメラあるいは魚眼カメラであれば(S534で“Yes”)、クライアント情報レジスタ4−33に格納されている内容、つまりクライアント側の画像変換処理能力(図8(5)におけるflagに相当)の有無を確認し(S535)、クライアントに変換処理能力がある場合には(S536で“No”)サーバ側で切り出し・変換処理を行わず、全周囲カメラないし魚眼カメラで撮影したそのままの画像をクライアントに送信する。そのために画像の圧縮処理を行い(S539)、圧縮画像データを、図8の(9)に示す形式においてパケット化し、要求元に対応するクライアントに送信する(S540)。この場合、クライアント側で切り出し・変換処理をすることになる。
【0060】
一方、展開処理能力が不十分である場合は(S536で“No”)、カメラ情報レジスタ4−31の内容に含まれるカメラの種類とレンズパラメータ情報に応じて、適切な処理(画像切り出し、幾何変換処理)を行う。全周囲画像ないし魚眼画像から切り出す位置は、そのときのクライアントからの制御命令として受信したパン・チルト・ズームの値、すなわちPTZ値レジスタ4−32の設定値に従って決定する。これにより全周囲カメラや魚眼カメラであってもPTZカメラと同様に仮想的なパン・チルト・ズームに相当する操作が可能になる。なお、画像展開処理は、レンズに応じて切り出し範囲や幾何変換処理方法が異なるが、ここではそれぞれのレンズ特性固有の処理方法になり、また、当該処理自体は公知の技術を利用すればよいので、本実施形態においては説明を省略する。
【0061】
次に、図6のフローを用いてカメラ制御プロセス4−21、制御処理プロセス4−22における処理について説明する。カメラ制御プロセス4−21は、クライアントプロセス4−41からの接続要求を常に受け付けるため、以下の処理を繰り返し行う。
【0062】
クライアントプロセス4−41から接続要求(図8(1))コマンドが送信されると、まずカメラ情報レジスタ4−31を確認する。カメラ1−11がPTZカメラであると判定される場合には、制御権の獲得が必要であるため、制御権受付け処理を行う。そこで、制御権フラグレジスタ4−35に格納される制御権フラグを確認して、制御権の獲得が可能であるかを判定する(S605)。
【0063】
もし、制御権が獲得可能である、つまり制御権フラグ4−35がOFF(S605においてYes)であれば、接続要求のあったクライアントプロセスに応じて制御処理プロセス4−22を1対1で生成し(S606)、制御権をビジー(制御権フラグをON)にし(S607)、タイマーを設定して(S608)、接続受付処理を行う(S609)。
【0064】
一方、すでに制御権フラグがONに設定されている場合は、既に他のクライアントプロセスが制御中であるため、接続を拒否する処理を行う(S610)。しかしながら、S603においてPTZカメラでないと判定される場合は、制御権を獲得しなくても仮想的に常にカメラ制御が可能であるので、接続要求のあったクライアントプロセスに応じて制御処理プロセス4−22を1対1で生成し(S604)、接続受付処理を行う(S609)。
【0065】
S604及びS606において生成される制御処理プロセス4−22において行われる処理は、図6bに示すようになる。このプロセスが生成されると、接続のあった操作クライアントプロセス4−41から送信されてくるカメラ制御コマンド(図8(3)、(4))に対して、プロセスが終了するまで所定の処理を行う。
【0066】
まず、制御処理プロセス4−22では、クライアントから送信される制御コマンドを監視する(S621)。もし、接続切断要求コマンド(図8の(2))又は、S608で設定したタイマーに基づいて、所定の時間(以下「制御持ち時間」と呼ぶ)が経過した場合には、制御待ち時間切れイベントが発生しカメラ制御接続を切断する(S622、S623)。
【0067】
これは、PTZカメラの場合、物理的な制約からカメラのパンチルトズーム操作は、同時に一人しかできないため、制御権という概念を導入し、制御権を獲得したクライアントのみカメラ制御を許可するようにしているためである。従って、カメラ制御権を獲得したクライアントは、制御権獲得後、例えば3分間だけカメラを制御して画像を取得することが可能となる。また、制御権を獲得したクライアントから、所定時間を経過してもカメラの制御コマンドが送信されない場合には、制御待ち時間経過(上記の例では3分経過)前であっても、カメラ制御接続を切断するように制御しても良い。なお、カメラ1−11がPTZカメラでなければ制御権の導入は不要でありタイマー設定はなされないので、S622では、接続切断要求コマンドであったかのみが判定される。
【0068】
もし、受信した制御コマンドが、カメラ制御コマンド(図8(3)、(4))である場合には(S624で“Yes”)、さらに、カメラ情報レジスタ4−31の登録内容に基づいてカメラ1−11の種類を判定し(S625)、全周囲カメラないし魚眼カメラであった場合には(S625で“Yes”)、クライアント情報レジスタ4−33の登録内容に基づいてクライアント側の画像変換処理能力の有無を判定する(S626、S627)。
【0069】
ここで、もしクライアント側に画像変換処理能力がなく切り出し処理が行われない場合(S627で“Yes”)には、PTZ値レジスタ4−32のPTZ値を制御コマンドに沿って更新する(S628)ことで、サーバ1−1の画像送信プロセス4−13では最新のPTZ値で画像切り出し処理することになる。
【0070】
もし、カメラ1−11がPTZカメラであった場合(S625において“No”)には、受信したカメラ制御コマンド(図8の(3)、(4))に応じて、カメラ制御部1−16を通じて直接カメラ1−11のパンチルト角度及びズームを制御する(S629)。
【0071】
その後、再びS621において制御コマンドの受付を監視して、もしカメラ制御接続終了処理要求(図8(7))を受付けるか、さもなくばS608において設定されたタイマーがタイムアウトになると(S622で“Yes”)、接続切断処理を行い、制御権フラグ4−35がビジーであればそれを開放する(S623)。
【0072】
なお、クライアントプロセス4−41から受け取ったカメラ制御コマンドは、コマンド解釈部1−17、カメラ制御部1−16を通じて、コマンドに応じたカメラ制御を行うが、カメラ制御コマンドとしては、図8(3)に対応するパンチルト角度変更命令(ANG θ φ)、図8(4)に対応するズーム倍率変更命令(ZOMγ)がある。ここで、θ、φ、γは、それぞれ、パン角度、チルト角度、ズーム倍率をあらわすパラメータである。しかしながら、カメラ制御コマンドはこの2種類に限定されることなく、他の命令のためのコマンドを設定しても良く、その場合には逆光補正やオートフォーカス、マニュアルフォーカス値設定等の各種設定が含まれる。
【0073】
図7にクライアント装置1−2で動作しているクライアントプロセス4−31の動作を示す。まず、プロセス起動時に、接続するサーバ装置1−1のアドレス(IPアドレス、ここでは”ADDR_C”とする)を指定して起動すると、クライアント自体の画像切り出し能力を確認し(S702)、画像表示開始要求をADDR_Cに対応するサーバ装置1−1に送信する(S703)。その際、画像表示開始要求には、画像切り出し能力(flag)を設定する。パケット形式は図8(5)に示す通りである。
【0074】
ここで、ADDR_Cに対応するサーバ装置1−1からカメラ情報(図8 (8))が返ってこなければ(S704)、アドレスが間違っている等の理由による動作異常が発生したこととなるので、クライアントプロセスを終了する。
【0075】
一方、サーバ装置1−1が画像表示開始要求を受付けた場合には、カメラ情報がサーバ側から返信される。このカメラ情報通知パケット図8(8)にcameraにはカメラの種類、paramには画像の切り出し幾何変換処理に必要なカメラパラメータが含まれている。カメラ情報(図8 (8))データが返ってくれば表示要求が受付けられたことになり(S704で“Yes”)、クライアント装置1−2側ではカメラ情報をカメラ情報レジスタ4−51に登録する(S705)。
【0076】
なお、カメラ情報は、接続先のサーバのカメラ情報レジスタ4−31と同等の内容である。以降イベント、すなわちユーザからユーザインタフェースの操作またはサーバ装置1−1からの各種パケットの到着を繰り返し待ち、イベントにあわせた処理を次々に行う(S706)。
【0077】
ここで、S706においてユーザからの操作開始ボタン2−21の押下を受付けると(S707で“Yes”)。クライアント装置1−2が既にカメラ制御を開始している状態かどうかをカメラ情報レジスタ4−51内に格納された操作フラグ(操作中ならばHigh、即ち操作中=YES)の状態を確認し(S708)、既にフラグがHighとなっており操作中であると判断される場合(S708で“Yes”)はS706に戻り新たなイベントを受付けるが、操作中でなければ(S708で“No”)、カメラ制御接続要求(図8(1))をカメラ制御プロセス4−21に対して発行し(S709)、接続が許可されるのを待つ(S710)。
【0078】
ここでカメラ制御プロセス4021から接続許可を受付ければ、カメラ制御プロセス4−21に対して接続が成立し、カメラ情報レジスタ4−51内の操作フラグを「操作中(High)」に設定し(S712)、カメラ制御パネル3−2の操作を有効にして、カメラ制御パネル3−2でカメラ制御できるようになる。
【0079】
なお、接続成立後「制御持ち時間」が終了するとカメラ制御プロセス4−21より、カメラ制御接続終了要求(図8(7))が返ってくるが、これを受け取ると(S715で“Yes”)、カメラ情報レジスタ4−51内の操作フラグをLowにセットして(S716)、カメラ制御パネル3−2の操作を無効にする(S717)。PTZカメラ以外では「制御持ち時間」が終了してタイムアウトになることはない。
【0080】
カメラ制御パネル3−2の操作が有効になっている間は、カメラ制御パネル3−2の操作に対応したカメラ制御命令が生成され、カメラ制御プロセス4−21に発行される(S722)。このとき、クライアント1−2側で切り出し処理が必要な場合には、画像データ受信時にS726で画像切り出し処理ができるよう、カメラ制御命令中のPTZ値によりPTZ値レジスタ4−52の値を最新の値に更新・保持しておく(S721)。
【0081】
なお、クライアント側で切り出し処理が必要か否かは、クライアント側が画像切り出し能力があり、かつ、サーバの接続カメラが全周囲カメラないし魚眼カメラである場合である。
【0082】
メニューなどの操作によって発行されるクライアントプロセス終了要求(S730)に対しては、画像表示終了要求(図8(6))を発行し(S731)、クライアントプロセスを終了する。
【0083】
何らかのパケットが到着した場合には(S723)、それが画像データ(図8(9))の場合(S724で“Yes”)、画像データ中の圧縮画像データを読み出し、伸長処理を行った後(S725)、この画像フレームデータを用いて、3−1の画像表示パネルの表示画像を更新する(S727)。その他のパケットの場合(S724で“No”)は対応する処理を実行する(S729)。
【0084】
なお、クライアント側で切り出し処理が必要な場合には、伸長後の画像データから最新のPTZ値に合わせた画像切り出し、幾何変換処理を行った後で(S728)、表示画像を更新する(S727)。その際カメラ情報に含まれているレンズ等のパラメータを用いることは言うまでもない。
【0085】
なお、S705で取得したカメラ情報により接続先のカメラが常に制御権を取得できるカメラサーバ装置であることがわかった場合には、その時点で常にクライアント装置の操作画面のうち3−2の制御部分を操作可能状態にし、3−21の操作開始ボタンを無効あるいは非表示にしても良い。すなわち、制御権を取得する必要がないPTZカメラ以外が接続されているカメラサーバ装置であった場合とPTZカメラが接続されているカメラサーバ装置であった場合とで、接続時の操作画面の表示内容を変更しても良い。つまり、制御権を取得しなくてもカメラ制御操作を有効とする操作画面と、カメラ制御権を取得して初めてカメラ制御操作が有効となる操作画面とで切り替えることができる。
【0086】
このように、本実施形態に対応する本発明は、複数種類のうちのある種類の画像取得手段としてのカメラ1−11を備えるサーバ装置1−1において取得された画像をクライアント装置1−2に提供し、所望の画像を取得するための操作を当該クライアント装置1−2において可能とする上述の画像処理システムにおいて、クライアント装置1−2から受信した制御命令を、当該画像取得手段の種類に応じて実行する場合に、当該カメラの種類を判別し、判別された種類に基づき制御命令に対応して、画像取得手段の制御、又は、当該画像取得手段により取得された画像の処理を行うものである。
【0087】
また、カメラ1−11の種類判別において、カメラ1−11が、単一のクライアント装置1−2のみからの操作に対応して所望の画像を取得可能とする種類のカメラ(即ち、PTZカメラ)であると判別された場合に、クライアント装置1−2から当該単一のクライアント装置としてカメラ1−11を操作するための操作許可要求を受付け、当該操作許可要求を受付けた場合に、クライアント装置1−2に操作許可を付与するか否かを判定し、操作許可を付与すると判定した場合において、クライアント装置1−2に対し、操作許可を通知するものであり、ここで、サーバ装置1−1は当該操作許可が与えられたクライアント装置1−2からの制御命令のみを受信することを特徴とするものである。
【0088】
また、上記種類判別において、カメラ1−11が、複数のクライアント装置1−2において所望の画像を取得可能とする種類のカメラ(即ち、全周囲カメラ又は魚眼カメラ)であると判別された場合には、操作許可の有無にかかわらず、クライアント装置1−2からの制御命令を受信することを特徴とするものである。
【0089】
また、当該制御命令の実行に際して、実行されるべき処理のクライアント装置1−2における処理能力の有無を判定し、処理能力がクライアント装置1−2にあると判定された場合において、サーバ装置1−1における所定の処理が抑制され、画像取得手段により取得された画像がクライアント装置1−2へ送信されるものである。
【0090】
さらに、カメラ1−11が魚眼カメラや全周囲カメラのような広視野角を有する画像取得手段の場合、当該画像取得手段により取得された画像が、上記制御命令に対応して決定される切り出し位置において切り出され、当該切り出された画像に所定の幾何変換が施されるものである。
【0091】
さらに、クライアント装置1−2においては、クライアント装置1−2からサーバ装置1−1へ与えられる所定の制御命令に対応してサーバ装置1−1において実行される所定の処理についての処理能力を有する場合に、当該サーバ装置1−1から受信した画像について当該処理を施すものである。また、当該制御命令には、少なくともパン、チルト及びズームのうちのいずれかが含まれ、カメラ1−11が魚眼カメラや全周囲カメラのような広視野角を有する画像取得手段の場合には、クライアント装置1−2が受信した画像が、当該制御命令に対応して決定される切り出し位置において切り出され、当該切り出された画像に所定の幾何変換が施されるものである。
【0092】
また、クライアント装置1−2においては更に、カメラ1−11が、単一のクライアント装置1−2のみからの操作に対応して所望の画像を取得する種類のカメラ(即ち、PTZカメラ)である場合に、クライアント装置1−2について単一のクライアント装置としてカメラ1−11を操作するための操作許可要求をユーザーから受付け、当該ユーザーから受付けた操作許可要求をサーバ装置1−1へ送信し、当該操作許可要求に対する応答をサーバ装置1−1から受信するものであり、クライアント装置1−2が当該要求の許可を受信した場合には、カメラ1−11の操作に対応する入力をユーザーから受付けるものである。
【0093】
また、カメラ1−11が、複数のクライアント装置1−2において所望の画像を取得可能とする種類のカメラ(即ち、全周囲カメラ又は魚眼カメラ)である場合には、当該操作許可の有無にかかわらずカメラ1−11の操作に対応する入力をユーザから受付けるものである。
【0094】
以上のように、本実施形態によれば、超広角の魚眼カメラや全周囲カメラを用いて、インターネットに多人数に配信する場合、同時に複数人がカメラ制御できるようになる。
【0095】
また、カメラがパンチルト制御可能なカメラであっても、魚眼カメラ、全周囲カメラであっても、配信する側で画像変換して、どのようなカメラが接続されているかユーザ(クライアント)に意識させることなく同様の操作感を提供することが可能なシステムを構築することができる。
【0096】
さらに、魚眼カメラ、全周囲カメラの場合、画像を表示するクライアント能力が不十分な場合には、サーバ側で画像変換を行い、クライアントの能力が十分であればクライアント側で展開することで、サーバの負荷分散を図ることができる。
【0097】
【第2の実施形態】
第1の実施形態に対応する本発明は、カメラ1−11で取得した画像をクライアント装置1−2へ提供するシステムであったが、本実施形態では、図11のようにサーバ装置のカメラ1−11の代わりに画像蓄積装置11−11を利用してシステムを構築する。本実施形態では、サーバ装置1−1が、画像取得手段としての全周囲カメラなどにより取得された画像を含む画像を蓄積するための蓄積手段を備え、クライアント装置1−2には蓄積画像も提供可能となる。クライアント装置1−2からサーバ装置1−1へ与えられる制御命令に対応して、当該蓄積画像が処理されるものである。
【0098】
本実施形態では、11−1をサーバ装置ではなく画像サーバ装置と呼ぶ。また、画像蓄積装置の制御手段は、カメラ制御部1−16ではなく蓄積制御部11−16で構成される。もちろん、本実施形態における蓄積画像についての処理を第1の実施形態におけるカメラ取得画像に関する処理と組み合わせて、カメラにより取得されるリアルタイム画像と蓄積画像の両方についてのカメラ操作を可能としてもよい。
【0099】
第2の実施形態に対応する本発明の基本的な動作は、PTZカメラを扱わない点と画像蓄積装置から読み込んだ画像を対象としている点を除き第1の実施形態とほぼ同様である。
【0100】
蓄積画像の種類としては、通常カメラ以外に第1の実施形態で述べた全周囲カメラ或いは魚眼カメラで撮影された画像が含まれていてもよい。各画像には、インデックスがつけられており、また画像の属性として、撮影カメラの種類とカメラパラメータ(第1の実施形態のカメラ情報に相当)を持っているものとする。蓄積制御部11−16では、インデックスに対応する画像と対応する属性情報の読出しと必要に応じた画像の部分切り出し、幾何変換処理の制御が実行される。
【0101】
プロセス構成は図12に示すようになっており、第1の実施形態のような画像獲得プロセス4−12は不要となる。また、カメラ制御プロセス4−21も簡略化可能であり、少なくともクライアントに1対1に対応した制御処理プロセス12−21を備えていればよい。
【0102】
画像サーバプロセス12−11および画像制御プロセス(第1の実施形態の制御処理プロセス4−22に相当)のフローはそれぞれ図13、図14のようになっており、図13a及び図13bは、図5a及び図5cにそれぞれ対応し、図14は、図6bに対応する。それぞれの基本的な流れを説明すると以下のようになる。
【0103】
クライアントからサーバに画像のインデックスを指定して画像表示開始要求があると、対応する画像を流す。その際に、画像の属性を確認して、それが全周囲カメラないし魚眼カメラで撮影したものであれば、第1の実施形態と同様にクライアントからのパン・チルト・ズーム操作を許すようにする。このパン・チルト・ズーム操作は、第1の実施形態と同様に画像の切り出し・幾何変換処理に相当する。
【0104】
画像の切り出し・幾何変換処理は、各自の処理能力に応じてサーバないしクライアントで実行する。これにより、蓄積画像であっても、サーバ側の負担を軽減したパン、チルト操作が可能になる。但し、画像蓄積装置11−11において格納・管理されている画像が全周囲カメラ等ではなく通常のカメラで取得した画像の場合には、パンチルト操作はできないが、ズーム操作に関してはディジタルズームであれば可能である。
【0105】
なお、画像蓄積装置11−11内の蓄積画像は、全周囲カメラ、魚眼カメラで撮影することを想定しているが、全周囲カメラ、魚眼カメラに相当する画角でシーンを生成したCG(コンピュータグラフィックス)画像であっても構わない。
【0106】
このように、本実施形態では、本発明をカメラにより取得したリアルタイム画像だけでなく蓄積画像にも適用することで、蓄積画像に対しても、パン・チルト・ズーム操作が可能になる。また、超広角の魚眼カメラや全周囲カメラで撮影した蓄積画像に適用することで、蓄積画像であっても、仮想的なカメラ操作が可能になり、臨場感を提供することができる。
【0107】
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0108】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0109】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0110】
【発明の効果】
以上のように、本発明に拠れば、所定のカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ制御を複数人で同時に制御可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に対応する画像処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に対応する画像処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に対応するクライアント装置1−2における画面表示の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に対応するプロセス構成の一例を示す図である。
【図5a】本発明の第1の実施形態に対応する画像サーバプロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図5b】本発明の第1の実施形態に対応する画像獲得プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図5c】本発明の第1の実施形態に対応する画像送信プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図6a】本発明の第1の実施形態に対応するカメラ制御プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図6b】本発明の第1の実施形態に対応する制御処理プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図7】本発明の第1の実施形態に対応するクライアントプロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図8】本発明の第1の実施形態に対応するパケット形式の一例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に対応する全周囲カメラの構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に対応する全周囲カメラで取得可能な画像の一例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に対応する画像処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に対応するプロセス構成の一例を示す図である。
【図13a】本発明の第2の実施形態に対応する画像サーバプロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図13b】本発明の第2の実施形態に対応する画像送信プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図14】本発明の第2の実施形態に対応する画像制御プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像通信、画像制御及びカメラ制御を行うための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラの画像(動画及び静止画を含む。以下同様。)を遠隔地の多地点から観察できるシステムにおいて、単にカメラ画像を観察するだけでなくカメラのパン・チルト角度やズーム倍率を遠隔制御可能にしたものがある。例えば、インターネット上のWWW(World Wide Web)のサーバにコンピュータ制御可能なカメラを接続し、カメラから撮影したリアルタイム画像をアクセス者に配信するだけでなく、そのカメラの制御も許すようなシステムが開発されている。このようなシステムにおいては、パンチルトで方向を変える機能を有するカメラないし雲台を使用している。
【0003】
一方、超広角の魚眼カメラや水平方向360度パノラマが一度に撮影できるカメラ(全周囲カメラと呼ぶ、)などが存在し(例えば、特許文献1を参照)、そのようなカメラを用いた撮影システムなども存在するが、このようなカメラで撮影した画像は、そのままでは歪みが大きく、通常は画像の必要な部分を見やすい形に変換してから提示するようになっている。また、超広角の魚眼カメラや全周囲カメラを用いたシステムは、インターネットを介して多人数に取得画像を配信するためには利用されていない。
【0004】
【特許文献1】
特公平11−2939087
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、制御可能なカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ制御は一時に一人のみが可能であり、複数人で同時に制御することはできない。
【0006】
そこで本発明は、所定のカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ制御を複数人で同時に制御可能とするための技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、複数種類のうちのある種類の画像取得手段を備えるサーバ装置において取得された画像をクライアント装置に提供し、所望の画像を取得するための操作を前記クライアント装置において可能とする画像処理システムの制御方法であって、前記サーバ装置において、前記操作に対応する前記画像取得手段の制御命令を前記クライアント装置から受信する受信工程と、前記受信した制御命令を、前記画像取得手段の種類に応じて実行する実行工程と、前記実行工程における実行結果に基づく前記画像を前記クライアント装置へ送信する送信工程とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、複数種類のうちのある種類の画像取得手段としてのカメラを備えるサーバ装置において取得された画像をクライアント装置に提供し、所望の画像を取得するための操作を当該クライアント装置において可能とする画像処理システムにおいて、サーバ装置において、当該操作に対応する当該画像取得手段の制御命令を当該クライアント装置から受信し、当該受信した制御命令を、当該画像取得手段の種類に応じて実行し、当該実行工程における当該実行結果に基づく当該画像を当該クライアント装置へ送信するための技術に関する。
【0009】
同時に、本発明は、当該クライアント装置において、当該操作に対応する入力を当該クライアント装置のユーザから受付け、当該受付けた入力に基づいて生成される当該画像取得手段への制御命令を当該サーバ装置へ送信し、当該クライアント装置における所定の処理に関する処理能力の有無を通知し、当該サーバ装置から送信される画像を受信するための技術に関する。
【0010】
このような本発明は、添付する図面に記載する構成、処理手法に基づいて以下に記載する実施形態と対応して実現することが出来る。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
【第1の実施形態】
本実施形態に対応する本発明は、サーバ側でカメラから画像を取り込み、ネットワークを経由してクライアントでカメラ画像表示し、またカメラ制御操作を行う画像処理システムである。本システムにおけるカメラが物理的にパンチルト制御可能なカメラであっても、魚眼カメラ、全周囲カメラ(=水平方向360度パノラマが一度に撮影できるカメラ)であっても、画像を配信するサーバ側で同等の画角、画像歪になるよう幾何画像変換して、どのようなカメラが接続されているかをクライアント側に意識させないようにする。
【0012】
さらに、魚眼カメラ、全周囲カメラの場合、画像を表示するクライアント能力に応じて、必ずしもサーバ側で画像の切り出し・幾何変換処理するのではなく、クライアント側で画像の切り出し・幾何変換処理することで、サーバの負荷分散を図るような構成にもなっている。
【0013】
図1は本実施形態のブロック図である。1−1はサーバ装置であり、1−2、1−3、1−4はクライアント装置としての表示操作装置であり、これらはネットワーク1−5によって接続されている。ネットワーク1−5には、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)などが含まれる。サーバ装置1−1には、撮像装置としてのカメラ1−11が接続されており、カメラで撮影した画像(動画ないし静止画)をネットワーク1−5経由でクライアント装置1−2、1−3、1−4などで見ることができる。
【0014】
クライアント装置1−2、1−3、1−4側では、カメラ1−11の撮影範囲の変更操作などが可能である。ネットワーク上にサーバ装置、クライアント装置はいくつあっても構わないが、本実施形態における以下の説明では簡単のため各々1台ずつと仮定する。
【0015】
ネットワーク1−5に関しても、後で述べるカメラ制御信号、圧縮した画像信号を通すのに十分な帯域があるインターネットやイントラネット等のディジタルネットワークであれば種類は限定されるものではない。なお、ここではネットワークプロトコルとしてTCP/IP(UDP/IP)プロトコルを仮定し、以下アドレスといった場合にはIPアドレスを指すこととする。また、サーバ装置1−1及びクライアント装置1−2は共にIPアドレスが割り当てられているものとする。
【0016】
なお、本実施形態ではカメラとしては、雲台のパン・チルト制御、レンズのズーム制御によって視野方向(パンチルト角度)や視野角(ズーム倍率)が変更可能なカメラ(以下PTZカメラ)以外に、非常に広画角で撮影できる、図9のような全周囲レンズ900や、180度程度の半球状の超広視野角を有する魚眼レンズを利用したカメラ(それぞれ、全周囲カメラ、魚眼カメラと呼ぶ)などを用いる。これらも後述のように画像の切り出し・変換処理により仮想的に(電子的に)パン・チルト・ズーム操作ができるものとする。なお、もちろん通常のカメラが接続されていてもよい。その場合は操作不能とするか狭い範囲でしか操作できない。
【0017】
全周囲カメラは、図9に示すような全周囲レンズ900を、CCDやCMOS撮像素子を利用するカメラ903などへ連結部901により結合することにより構成される。この全周囲カメラを鉛直方向に向けて撮影した場合、上側の双曲面の単葉側の回転体状ミラー902により、水平方向360度のパノラマ画像が同時に撮影できるものである。
【0018】
撮影画像は、図10−(A)のようなドーナッツ状の画像であり、そのままでは歪が大きく、画像を見て直感的に内容を把握しにくい。これをパノラマ展開(幾何画像変換)することで、図10−(B)のような横長の画像が得られる。図10−(B)は、横方向が360度パノラマの画像になっており、直感的な把握はしやすい。また、超広視野角の魚眼レンズを用いた場合も同様に歪が大きいため、幾何画像変換をして、見やすい画像に変換する。なお、全周囲カメラ及び魚眼カメラにより取得した画像に施すこれらの幾何学画像変換については、公知の手法を利用すればよいので、本実施形態ではその詳細な説明を省略する。
【0019】
なお、本実施形態では、全周囲カメラ、魚眼カメラの画像を通常のレンズで撮影される画角に対応する画像に変換して表示することを想定している。つまり、広くてもおおむね90度以下の画角に変換する。ただし、本実施形態では、画角の数値にこだわるものではなく、撮影した生の画像を、通常のレンズで撮影したような見やすい画像に幾何画像変換をするということが重要である。
【0020】
なお、本実施形態では、全周囲カメラ、魚眼カメラの画像に対してもパンチルトズーム操作を可能にするものとする。例えば、全周囲カメラの画像は図10−(A)のような形で得られるが、ここから10−1のような扇型の範囲を切り出し、幾何変換して矩形に変形する。すると、実際は10−2の10−(B)の一部を切り出した画像を見ていることになる。扇型の切り出し範囲を変更することで、仮想的(電子的)なパンチルトズーム操作が可能となる。なお、10−(A)の画像を10−(B)に変換した画像では当然ながら円周内側の解像度が外側よりも低くなる。つまり10(B)では、画像の上側が下側よりも解像度が高くなる。しかし、撮影時の解像度が幾何変換後に得られる画像の解像度よりも十分高ければ、即ち、カメラ903の解像度が高ければ特に問題にはならない。この点に関しては、本実施形態では扱わない。
【0021】
なお、本実施形態では、PTZカメラ以外に、広画角を同時撮影できるカメラとして、魚眼カメラ、全周囲カメラを使うこととしたが、これらのカメラのレンズパラメータやレンズ、ミラー形状等にこだわるものでなく、撮影後の画像の切り出し・幾何変換処理によって通常のカメラのような画像が得られれば、他の構造のレンズとの組み合わせにより構成されるカメラであっても構わない。即ち、広画角を同時撮影でき、切り出し・幾何変換処理によって通常のカメラのような画像が得られるカメラであれば何でもよい。
【0022】
図2は図1をより詳しく説明するものである。サーバ装置(サーバ)1−1は、カメラ1−11で撮影した画像を、要求のあったクライアント装置(クライアント)1−2に配信すると共に、クライアント装置1−2からのカメラ制御コマンドを受け付け、カメラの種類に応じて、カメラ1−11がPTZカメラであれば、パンチルトズームの制御(1−16)を行い、全周囲カメラや魚眼カメラであればパンチルトズーム操作に応じた画像の切り出しと画像の幾何変換処理(1−13)を行う。
【0023】
サーバ装置1−1は、ビデオカメラ1−11からの画像を取り込む画像入力部1−13、取り込んだ画像データ圧縮する画像圧縮部1−14、圧縮した画像データをネットワーク1−5上に配信する通信制御部1−15、ネットワーク1−5経由でのクライアント装置1−2からのコマンドを解釈し、サーバ装置1−1の各部を制御するコマンド解釈・実行部1−17、各部のデータ受け渡しに用いる記憶装置1−18、全周囲カメラ・魚眼カメラの画像から部分画像を切り出し幾何変換する画像切り出し部1−13、カメラ1−11の種類に応じて、PTZカメラであれば、パン・チルト角度およびズーム倍率の制御、全周囲カメラ・魚眼カメラであれば画像切り出し部1−13の切り出し・画像変換制御を行うカメラ制御部1−16から構成される。
【0024】
なお、画像切り出し変換処理が不要であれば、画像切り出し部1−13はスルーされてもよい。1−19は、カメラ情報設定部であり、カメラ1−11のカメラの種類、後述の画像切り出し・幾何変換に必要なレンズパラメータ(光学的なパラメータ)を設定するためのものである。
【0025】
なお、画像圧縮部1−14は、ビデオカメラ1−11からのNTSC画像信号を取り込みA/D変換後、MotionJEPGで圧縮して、通信制御部1−15に渡しネットワーク1−4に送出する。画像は静止画、動画のいずれでも良いものとする。なお、ここでは画像の圧縮形式として、MotionJEPG圧縮としたが、画像の種類に応じてMPEG4などを含む他の圧縮方式を採用しても良い。
【0026】
次にクライアント装置1−2について述べる。クライアント装置1−2は、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)や個人用携帯情報機器(PDA)などで構成することができる。クライアント装置1−2は、任意のサーバ装置1−1へサーバ装置毎に有しているIPアドレスを指定して接続し、サーバ装置1−1から配信されてきた圧縮画像データを、通信制御部1−21を通じて受信し、画像伸長部1−25で伸長し、必要に応じて画像展開部1−26で画像の切り出し・幾何変換処理を行い、画像表示部1−27で表示する。また、ユーザインタフェース(GUI)操作によりカメラ制御や画像蓄積保存操作、等ができるようになっている。これらの画面表示・操作の制御は表示制御部1−24が行っているものとする。
【0027】
画像表示部1−27には、ビットマップデスプレイが含まれており、図2のような画面を構成できるWindows(登録商標)NTやX−Window等の、何らかのウィンドウシステムがカメラクライアント装置1−2上で稼働しており、図3のようなユーザインタフェース画面が表示されているものとする。
【0028】
図3において、3−1は画像が表示される画像表示パネル、3−2はカメラ操作のためのカメラ制御パネルであり、3−22、3−23のスクロールバー操作で、それぞれカメラのパン、チルトを制御できるようになっている。また3−24から3−27のボタンでもカメラのパンチルト制御可能である。3−28ではズーム操作ができる。
【0029】
なお、クライアント装置におけるパンチルト操作は、PTZカメラではカメラ雲台制御になるが、全周囲カメラ、魚眼カメラでは画像の切り出し範囲の変更になる。ズーム操作でも同様である。
【0030】
なお、これらのカメラ制御操作は、カメラ制御が有効になっている間のみ、操作可能であるとする。カメラ制御を有効にするには、カメラ操作開始ボタン3−21がユーザーにより押下されて、サーバ装置1−1にカメラを操作するための操作許可要求が送信されることで、当該ユーザーがカメラ制御権を獲得できれば、操作できるようになる。即ち、PTZカメラは、単一のクライアント装置1−2のみからの操作に対応して所望の画像を取得可能とする種類のカメラである。一方の全周囲カメラや魚眼カメラは、複数のクライアント装置1−2において所望の画像を取得可能とする種類のカメラである。
【0031】
図4は、本実施形態のプロセス構成図である。ここでプロセスとはWindows(登録商標)NTやUNIX(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムのプロセスを意味する。定常状態のサーバ装置1−1側では、少なくとも次のプロセス4−11、4−12、4−21が稼動しているものとする。
【0032】
画像サーバプロセス4−11では、画像表示要求の受付、カメラ画像の送信先を管理する。画像獲得プロセス4−12では、カメラ画像の取り込みを行う。さらに、カメラ制御プロセス4−21では、カメラ制御接続要求を受け取り、制御処理プロセスを生成する。
【0033】
画像送信プロセス4−13及び制御処理プロセス4−22は、クライアントプロセスからの接続に応じて、クライアントプロセスに1対1に対応して動的に生成されるプロセスである。従って、複数のクライアントから接続される場合には、複数の画像送信プロセス4−13及び制御処理プロセス4−22が生成される。
【0034】
画像送信プロセス4−13では、カメラ画像の圧縮及び送信処理を行う。また、必要に応じて画像の切り出し処理を行う。制御処理プロセス4−22では、クライアントプロセスからのカメラ制御命令を受け取り、カメラ制御部1−16に命令を出してカメラ制御及び画像切り出し制御を行う。
【0035】
図5と図6にこれらのプロセスの動作の詳細を示す。なお、カメラ情報レジスタ4−31、PTZ値レジスタ4−32、クライアント情報レジスタ4−33、画像バッファ4−34は、プロセス間でデータの受渡しに利用される共有メモリである。
【0036】
まず、カメラ情報レジスタ4−31には、カメラ1−11の種類(PTZ/全周囲/魚眼カメラのいずれか)、レンズパラメータ(焦点距離などレンズ特性)などが格納される。これらの内容は、カメラ情報設定部1−19にて設定されるものである。
【0037】
PTZ値レジスタ4−32には、クライアントからのカメラ制御命令に応じてカメラ制御を行った結果として得られる最新のパン、チルト、ズーム値が格納される。ただし、カメラ1−11が全周囲カメラ又は魚眼カメラの場合には、画像切り出し位置に対応する値が格納される。
【0038】
クライアント情報レジスタ4−33はクライアント側の画像展開処理能力を示す。もしカメラ1−11が、全周囲カメラ又は魚眼カメラであった場合に、画像をクライアント側で変換できる(OK)か否か(NG)に関する情報が格納される。
【0039】
画像バッファ4−34は、リングバッファ等の構成により、画像フレーム単位で書込みと読出しが同時にできるようになっているものとする。
【0040】
制御権フラグ4−35は、PTZカメラの制御権が取られているか否かを示すフラグである。このフラグは1つのサーバで同じ値が共有される。
【0041】
なお、PTZ値レジスタ4−32とクライアント情報レジスタ4−33には、クライアントプロセスに1対1に対応してエントリが生成される。
【0042】
一方、クライアント装置1−2上では、クライアントプロセス4−41が動作しており、その動作の詳細は後述するように図7に示すようになる。
【0043】
以下、本実施形態の動作を図5から図7のフローチャートを用いて説明する。なお、クライアント・サーバプロセス間でやり取りされるパケットの一例には、図8に示すような形式のものが含まれる。厳密には、TCP/IPやUDP/IP等のパケットで用いられているフォーマットを使用するべきであるが、図8では本実施形態の説明に必要なパケット情報のみの概念的な記述とすることにする。
【0044】
図8(1)は、接続要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、接続要求を示す値としての“CON”を含んでいる。
【0045】
図8(2)は、接続切断要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、接続切断要求を示す値として“END”を含んでいる。
【0046】
図8(3)は、パンチルト角度変更要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、角度変更要求を表す値として“ANG”を含み、さらに、パン及びチルトの角度としてθ及びΦのパラメータ値が含まれる。
【0047】
図8(4)は、ズーム倍率変更要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、倍率変更要求を表す値として“ZOM”を含み、さらに、倍率を表すパラメータ値が含まれる。
【0048】
図8(5)は、画像表示開始要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、表示開始要求を表す値として“STR”を含み、さらに、クライアントの画像切り出し処理能力を表すフラグ値が含まれる。
【0049】
図8(6)は、画像表示終了要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、表示終了要求を表す値として“STP”を含む。
【0050】
図8(7)は、カメラ制御接続終了要求のパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、当該要求を表す値として“DIS”を含む。
【0051】
図8(8)は、カメラ情報通知のためのパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、カメラ情報であることを示す値として“CAM”を含み、カメラの種類及びカメラパラメータ値が含まれる。
【0052】
図8(9)は、画像データのパケットであって、少なくとも送信元アドレス、送信先アドレス及び、画像データであることを示す値として“V”を含み、圧縮画像データの本体が含まれる。
【0053】
まず、図5のフローを用いて画像サーバプロセス、画像獲得プロセス及び画像送信プロセスについて説明する。
【0054】
画像サーバプロセス4−11が起動されると(S500)、画像獲得プロセス4−12が生成され(S502)、クライアントプロセス4−41からのイベント(図8に示す各種コマンドの送信)を待つ(S503)。ここで、イベントが画像表示開始要求コマンド(図8(5))であれば(S504)、画像表示要求パケットに含まれているクライアントの画像切り出し処理能力フラグ(図8(5)の”flag”部分)とパケットの送信元アドレスをクライアント情報レジスタ4−33に新規エントリとして保存し(S505)、画像送信プロセス4−13を生成する(S506)。さらに、クライアントプロセスには、図8(8)のカメラ情報通知パケットを利用してカメラ情報レジスタに格納されているカメラの種類を示す情報を返送する(S507)。
【0055】
一方、S503においてクライアントから受付けたイベントが図8(6)に示す画像表示終了要求コマンドであれば(S509)、同様に画像表示終了要求パケットに含まれているパケットの送信元アドレスに対応する画像送信プロセスを終了させ(S509)、対応するクライアント情報レジスタ4−33のエントリを削除する(S510)。
【0056】
S502で生成された画像獲得プロセス4−12で実行される処理は、図5bに示すようになる。まず、画像バッファ4−34のリセット等を含めた所定の初期化処理(S521)が実行された後、カメラ1−11で取得されたカメラ画像がフレームとしてキャプチャーされ(S522)、画像バッファ4−34に書き込まれるという動作が、ある一定周期(例えば秒30回など)で繰り返される(S523)。全周囲カメラや魚眼カメラの場合でも、獲得したそのままの画像、すなわち全画面画像が画像バッファ4−34へ書き込まれる。
【0057】
また、S506において生成される画像送信プロセス4−13における処理は、図5cに示すようになる。この画像送信プロセス4−13は、クライアントからの画像表示要求に応じて、すなわちクライアントプロセスに1対1に対応して生成起動され、クライアントから画像表示終了要求を受信してプロセスを終了するまで以下の操作が繰り返される。
【0058】
まず、所定の初期化処理(S531)が実行した後、画像バッファ4−34から最新の画像を取り込む(S532)。次に、カメラ情報レジスタ4−31に設定されている情報を読出し、カメラの種類を確認する(S533)。
【0059】
もしカメラ1−11が全周囲カメラあるいは魚眼カメラであれば(S534で“Yes”)、クライアント情報レジスタ4−33に格納されている内容、つまりクライアント側の画像変換処理能力(図8(5)におけるflagに相当)の有無を確認し(S535)、クライアントに変換処理能力がある場合には(S536で“No”)サーバ側で切り出し・変換処理を行わず、全周囲カメラないし魚眼カメラで撮影したそのままの画像をクライアントに送信する。そのために画像の圧縮処理を行い(S539)、圧縮画像データを、図8の(9)に示す形式においてパケット化し、要求元に対応するクライアントに送信する(S540)。この場合、クライアント側で切り出し・変換処理をすることになる。
【0060】
一方、展開処理能力が不十分である場合は(S536で“No”)、カメラ情報レジスタ4−31の内容に含まれるカメラの種類とレンズパラメータ情報に応じて、適切な処理(画像切り出し、幾何変換処理)を行う。全周囲画像ないし魚眼画像から切り出す位置は、そのときのクライアントからの制御命令として受信したパン・チルト・ズームの値、すなわちPTZ値レジスタ4−32の設定値に従って決定する。これにより全周囲カメラや魚眼カメラであってもPTZカメラと同様に仮想的なパン・チルト・ズームに相当する操作が可能になる。なお、画像展開処理は、レンズに応じて切り出し範囲や幾何変換処理方法が異なるが、ここではそれぞれのレンズ特性固有の処理方法になり、また、当該処理自体は公知の技術を利用すればよいので、本実施形態においては説明を省略する。
【0061】
次に、図6のフローを用いてカメラ制御プロセス4−21、制御処理プロセス4−22における処理について説明する。カメラ制御プロセス4−21は、クライアントプロセス4−41からの接続要求を常に受け付けるため、以下の処理を繰り返し行う。
【0062】
クライアントプロセス4−41から接続要求(図8(1))コマンドが送信されると、まずカメラ情報レジスタ4−31を確認する。カメラ1−11がPTZカメラであると判定される場合には、制御権の獲得が必要であるため、制御権受付け処理を行う。そこで、制御権フラグレジスタ4−35に格納される制御権フラグを確認して、制御権の獲得が可能であるかを判定する(S605)。
【0063】
もし、制御権が獲得可能である、つまり制御権フラグ4−35がOFF(S605においてYes)であれば、接続要求のあったクライアントプロセスに応じて制御処理プロセス4−22を1対1で生成し(S606)、制御権をビジー(制御権フラグをON)にし(S607)、タイマーを設定して(S608)、接続受付処理を行う(S609)。
【0064】
一方、すでに制御権フラグがONに設定されている場合は、既に他のクライアントプロセスが制御中であるため、接続を拒否する処理を行う(S610)。しかしながら、S603においてPTZカメラでないと判定される場合は、制御権を獲得しなくても仮想的に常にカメラ制御が可能であるので、接続要求のあったクライアントプロセスに応じて制御処理プロセス4−22を1対1で生成し(S604)、接続受付処理を行う(S609)。
【0065】
S604及びS606において生成される制御処理プロセス4−22において行われる処理は、図6bに示すようになる。このプロセスが生成されると、接続のあった操作クライアントプロセス4−41から送信されてくるカメラ制御コマンド(図8(3)、(4))に対して、プロセスが終了するまで所定の処理を行う。
【0066】
まず、制御処理プロセス4−22では、クライアントから送信される制御コマンドを監視する(S621)。もし、接続切断要求コマンド(図8の(2))又は、S608で設定したタイマーに基づいて、所定の時間(以下「制御持ち時間」と呼ぶ)が経過した場合には、制御待ち時間切れイベントが発生しカメラ制御接続を切断する(S622、S623)。
【0067】
これは、PTZカメラの場合、物理的な制約からカメラのパンチルトズーム操作は、同時に一人しかできないため、制御権という概念を導入し、制御権を獲得したクライアントのみカメラ制御を許可するようにしているためである。従って、カメラ制御権を獲得したクライアントは、制御権獲得後、例えば3分間だけカメラを制御して画像を取得することが可能となる。また、制御権を獲得したクライアントから、所定時間を経過してもカメラの制御コマンドが送信されない場合には、制御待ち時間経過(上記の例では3分経過)前であっても、カメラ制御接続を切断するように制御しても良い。なお、カメラ1−11がPTZカメラでなければ制御権の導入は不要でありタイマー設定はなされないので、S622では、接続切断要求コマンドであったかのみが判定される。
【0068】
もし、受信した制御コマンドが、カメラ制御コマンド(図8(3)、(4))である場合には(S624で“Yes”)、さらに、カメラ情報レジスタ4−31の登録内容に基づいてカメラ1−11の種類を判定し(S625)、全周囲カメラないし魚眼カメラであった場合には(S625で“Yes”)、クライアント情報レジスタ4−33の登録内容に基づいてクライアント側の画像変換処理能力の有無を判定する(S626、S627)。
【0069】
ここで、もしクライアント側に画像変換処理能力がなく切り出し処理が行われない場合(S627で“Yes”)には、PTZ値レジスタ4−32のPTZ値を制御コマンドに沿って更新する(S628)ことで、サーバ1−1の画像送信プロセス4−13では最新のPTZ値で画像切り出し処理することになる。
【0070】
もし、カメラ1−11がPTZカメラであった場合(S625において“No”)には、受信したカメラ制御コマンド(図8の(3)、(4))に応じて、カメラ制御部1−16を通じて直接カメラ1−11のパンチルト角度及びズームを制御する(S629)。
【0071】
その後、再びS621において制御コマンドの受付を監視して、もしカメラ制御接続終了処理要求(図8(7))を受付けるか、さもなくばS608において設定されたタイマーがタイムアウトになると(S622で“Yes”)、接続切断処理を行い、制御権フラグ4−35がビジーであればそれを開放する(S623)。
【0072】
なお、クライアントプロセス4−41から受け取ったカメラ制御コマンドは、コマンド解釈部1−17、カメラ制御部1−16を通じて、コマンドに応じたカメラ制御を行うが、カメラ制御コマンドとしては、図8(3)に対応するパンチルト角度変更命令(ANG θ φ)、図8(4)に対応するズーム倍率変更命令(ZOMγ)がある。ここで、θ、φ、γは、それぞれ、パン角度、チルト角度、ズーム倍率をあらわすパラメータである。しかしながら、カメラ制御コマンドはこの2種類に限定されることなく、他の命令のためのコマンドを設定しても良く、その場合には逆光補正やオートフォーカス、マニュアルフォーカス値設定等の各種設定が含まれる。
【0073】
図7にクライアント装置1−2で動作しているクライアントプロセス4−31の動作を示す。まず、プロセス起動時に、接続するサーバ装置1−1のアドレス(IPアドレス、ここでは”ADDR_C”とする)を指定して起動すると、クライアント自体の画像切り出し能力を確認し(S702)、画像表示開始要求をADDR_Cに対応するサーバ装置1−1に送信する(S703)。その際、画像表示開始要求には、画像切り出し能力(flag)を設定する。パケット形式は図8(5)に示す通りである。
【0074】
ここで、ADDR_Cに対応するサーバ装置1−1からカメラ情報(図8 (8))が返ってこなければ(S704)、アドレスが間違っている等の理由による動作異常が発生したこととなるので、クライアントプロセスを終了する。
【0075】
一方、サーバ装置1−1が画像表示開始要求を受付けた場合には、カメラ情報がサーバ側から返信される。このカメラ情報通知パケット図8(8)にcameraにはカメラの種類、paramには画像の切り出し幾何変換処理に必要なカメラパラメータが含まれている。カメラ情報(図8 (8))データが返ってくれば表示要求が受付けられたことになり(S704で“Yes”)、クライアント装置1−2側ではカメラ情報をカメラ情報レジスタ4−51に登録する(S705)。
【0076】
なお、カメラ情報は、接続先のサーバのカメラ情報レジスタ4−31と同等の内容である。以降イベント、すなわちユーザからユーザインタフェースの操作またはサーバ装置1−1からの各種パケットの到着を繰り返し待ち、イベントにあわせた処理を次々に行う(S706)。
【0077】
ここで、S706においてユーザからの操作開始ボタン2−21の押下を受付けると(S707で“Yes”)。クライアント装置1−2が既にカメラ制御を開始している状態かどうかをカメラ情報レジスタ4−51内に格納された操作フラグ(操作中ならばHigh、即ち操作中=YES)の状態を確認し(S708)、既にフラグがHighとなっており操作中であると判断される場合(S708で“Yes”)はS706に戻り新たなイベントを受付けるが、操作中でなければ(S708で“No”)、カメラ制御接続要求(図8(1))をカメラ制御プロセス4−21に対して発行し(S709)、接続が許可されるのを待つ(S710)。
【0078】
ここでカメラ制御プロセス4021から接続許可を受付ければ、カメラ制御プロセス4−21に対して接続が成立し、カメラ情報レジスタ4−51内の操作フラグを「操作中(High)」に設定し(S712)、カメラ制御パネル3−2の操作を有効にして、カメラ制御パネル3−2でカメラ制御できるようになる。
【0079】
なお、接続成立後「制御持ち時間」が終了するとカメラ制御プロセス4−21より、カメラ制御接続終了要求(図8(7))が返ってくるが、これを受け取ると(S715で“Yes”)、カメラ情報レジスタ4−51内の操作フラグをLowにセットして(S716)、カメラ制御パネル3−2の操作を無効にする(S717)。PTZカメラ以外では「制御持ち時間」が終了してタイムアウトになることはない。
【0080】
カメラ制御パネル3−2の操作が有効になっている間は、カメラ制御パネル3−2の操作に対応したカメラ制御命令が生成され、カメラ制御プロセス4−21に発行される(S722)。このとき、クライアント1−2側で切り出し処理が必要な場合には、画像データ受信時にS726で画像切り出し処理ができるよう、カメラ制御命令中のPTZ値によりPTZ値レジスタ4−52の値を最新の値に更新・保持しておく(S721)。
【0081】
なお、クライアント側で切り出し処理が必要か否かは、クライアント側が画像切り出し能力があり、かつ、サーバの接続カメラが全周囲カメラないし魚眼カメラである場合である。
【0082】
メニューなどの操作によって発行されるクライアントプロセス終了要求(S730)に対しては、画像表示終了要求(図8(6))を発行し(S731)、クライアントプロセスを終了する。
【0083】
何らかのパケットが到着した場合には(S723)、それが画像データ(図8(9))の場合(S724で“Yes”)、画像データ中の圧縮画像データを読み出し、伸長処理を行った後(S725)、この画像フレームデータを用いて、3−1の画像表示パネルの表示画像を更新する(S727)。その他のパケットの場合(S724で“No”)は対応する処理を実行する(S729)。
【0084】
なお、クライアント側で切り出し処理が必要な場合には、伸長後の画像データから最新のPTZ値に合わせた画像切り出し、幾何変換処理を行った後で(S728)、表示画像を更新する(S727)。その際カメラ情報に含まれているレンズ等のパラメータを用いることは言うまでもない。
【0085】
なお、S705で取得したカメラ情報により接続先のカメラが常に制御権を取得できるカメラサーバ装置であることがわかった場合には、その時点で常にクライアント装置の操作画面のうち3−2の制御部分を操作可能状態にし、3−21の操作開始ボタンを無効あるいは非表示にしても良い。すなわち、制御権を取得する必要がないPTZカメラ以外が接続されているカメラサーバ装置であった場合とPTZカメラが接続されているカメラサーバ装置であった場合とで、接続時の操作画面の表示内容を変更しても良い。つまり、制御権を取得しなくてもカメラ制御操作を有効とする操作画面と、カメラ制御権を取得して初めてカメラ制御操作が有効となる操作画面とで切り替えることができる。
【0086】
このように、本実施形態に対応する本発明は、複数種類のうちのある種類の画像取得手段としてのカメラ1−11を備えるサーバ装置1−1において取得された画像をクライアント装置1−2に提供し、所望の画像を取得するための操作を当該クライアント装置1−2において可能とする上述の画像処理システムにおいて、クライアント装置1−2から受信した制御命令を、当該画像取得手段の種類に応じて実行する場合に、当該カメラの種類を判別し、判別された種類に基づき制御命令に対応して、画像取得手段の制御、又は、当該画像取得手段により取得された画像の処理を行うものである。
【0087】
また、カメラ1−11の種類判別において、カメラ1−11が、単一のクライアント装置1−2のみからの操作に対応して所望の画像を取得可能とする種類のカメラ(即ち、PTZカメラ)であると判別された場合に、クライアント装置1−2から当該単一のクライアント装置としてカメラ1−11を操作するための操作許可要求を受付け、当該操作許可要求を受付けた場合に、クライアント装置1−2に操作許可を付与するか否かを判定し、操作許可を付与すると判定した場合において、クライアント装置1−2に対し、操作許可を通知するものであり、ここで、サーバ装置1−1は当該操作許可が与えられたクライアント装置1−2からの制御命令のみを受信することを特徴とするものである。
【0088】
また、上記種類判別において、カメラ1−11が、複数のクライアント装置1−2において所望の画像を取得可能とする種類のカメラ(即ち、全周囲カメラ又は魚眼カメラ)であると判別された場合には、操作許可の有無にかかわらず、クライアント装置1−2からの制御命令を受信することを特徴とするものである。
【0089】
また、当該制御命令の実行に際して、実行されるべき処理のクライアント装置1−2における処理能力の有無を判定し、処理能力がクライアント装置1−2にあると判定された場合において、サーバ装置1−1における所定の処理が抑制され、画像取得手段により取得された画像がクライアント装置1−2へ送信されるものである。
【0090】
さらに、カメラ1−11が魚眼カメラや全周囲カメラのような広視野角を有する画像取得手段の場合、当該画像取得手段により取得された画像が、上記制御命令に対応して決定される切り出し位置において切り出され、当該切り出された画像に所定の幾何変換が施されるものである。
【0091】
さらに、クライアント装置1−2においては、クライアント装置1−2からサーバ装置1−1へ与えられる所定の制御命令に対応してサーバ装置1−1において実行される所定の処理についての処理能力を有する場合に、当該サーバ装置1−1から受信した画像について当該処理を施すものである。また、当該制御命令には、少なくともパン、チルト及びズームのうちのいずれかが含まれ、カメラ1−11が魚眼カメラや全周囲カメラのような広視野角を有する画像取得手段の場合には、クライアント装置1−2が受信した画像が、当該制御命令に対応して決定される切り出し位置において切り出され、当該切り出された画像に所定の幾何変換が施されるものである。
【0092】
また、クライアント装置1−2においては更に、カメラ1−11が、単一のクライアント装置1−2のみからの操作に対応して所望の画像を取得する種類のカメラ(即ち、PTZカメラ)である場合に、クライアント装置1−2について単一のクライアント装置としてカメラ1−11を操作するための操作許可要求をユーザーから受付け、当該ユーザーから受付けた操作許可要求をサーバ装置1−1へ送信し、当該操作許可要求に対する応答をサーバ装置1−1から受信するものであり、クライアント装置1−2が当該要求の許可を受信した場合には、カメラ1−11の操作に対応する入力をユーザーから受付けるものである。
【0093】
また、カメラ1−11が、複数のクライアント装置1−2において所望の画像を取得可能とする種類のカメラ(即ち、全周囲カメラ又は魚眼カメラ)である場合には、当該操作許可の有無にかかわらずカメラ1−11の操作に対応する入力をユーザから受付けるものである。
【0094】
以上のように、本実施形態によれば、超広角の魚眼カメラや全周囲カメラを用いて、インターネットに多人数に配信する場合、同時に複数人がカメラ制御できるようになる。
【0095】
また、カメラがパンチルト制御可能なカメラであっても、魚眼カメラ、全周囲カメラであっても、配信する側で画像変換して、どのようなカメラが接続されているかユーザ(クライアント)に意識させることなく同様の操作感を提供することが可能なシステムを構築することができる。
【0096】
さらに、魚眼カメラ、全周囲カメラの場合、画像を表示するクライアント能力が不十分な場合には、サーバ側で画像変換を行い、クライアントの能力が十分であればクライアント側で展開することで、サーバの負荷分散を図ることができる。
【0097】
【第2の実施形態】
第1の実施形態に対応する本発明は、カメラ1−11で取得した画像をクライアント装置1−2へ提供するシステムであったが、本実施形態では、図11のようにサーバ装置のカメラ1−11の代わりに画像蓄積装置11−11を利用してシステムを構築する。本実施形態では、サーバ装置1−1が、画像取得手段としての全周囲カメラなどにより取得された画像を含む画像を蓄積するための蓄積手段を備え、クライアント装置1−2には蓄積画像も提供可能となる。クライアント装置1−2からサーバ装置1−1へ与えられる制御命令に対応して、当該蓄積画像が処理されるものである。
【0098】
本実施形態では、11−1をサーバ装置ではなく画像サーバ装置と呼ぶ。また、画像蓄積装置の制御手段は、カメラ制御部1−16ではなく蓄積制御部11−16で構成される。もちろん、本実施形態における蓄積画像についての処理を第1の実施形態におけるカメラ取得画像に関する処理と組み合わせて、カメラにより取得されるリアルタイム画像と蓄積画像の両方についてのカメラ操作を可能としてもよい。
【0099】
第2の実施形態に対応する本発明の基本的な動作は、PTZカメラを扱わない点と画像蓄積装置から読み込んだ画像を対象としている点を除き第1の実施形態とほぼ同様である。
【0100】
蓄積画像の種類としては、通常カメラ以外に第1の実施形態で述べた全周囲カメラ或いは魚眼カメラで撮影された画像が含まれていてもよい。各画像には、インデックスがつけられており、また画像の属性として、撮影カメラの種類とカメラパラメータ(第1の実施形態のカメラ情報に相当)を持っているものとする。蓄積制御部11−16では、インデックスに対応する画像と対応する属性情報の読出しと必要に応じた画像の部分切り出し、幾何変換処理の制御が実行される。
【0101】
プロセス構成は図12に示すようになっており、第1の実施形態のような画像獲得プロセス4−12は不要となる。また、カメラ制御プロセス4−21も簡略化可能であり、少なくともクライアントに1対1に対応した制御処理プロセス12−21を備えていればよい。
【0102】
画像サーバプロセス12−11および画像制御プロセス(第1の実施形態の制御処理プロセス4−22に相当)のフローはそれぞれ図13、図14のようになっており、図13a及び図13bは、図5a及び図5cにそれぞれ対応し、図14は、図6bに対応する。それぞれの基本的な流れを説明すると以下のようになる。
【0103】
クライアントからサーバに画像のインデックスを指定して画像表示開始要求があると、対応する画像を流す。その際に、画像の属性を確認して、それが全周囲カメラないし魚眼カメラで撮影したものであれば、第1の実施形態と同様にクライアントからのパン・チルト・ズーム操作を許すようにする。このパン・チルト・ズーム操作は、第1の実施形態と同様に画像の切り出し・幾何変換処理に相当する。
【0104】
画像の切り出し・幾何変換処理は、各自の処理能力に応じてサーバないしクライアントで実行する。これにより、蓄積画像であっても、サーバ側の負担を軽減したパン、チルト操作が可能になる。但し、画像蓄積装置11−11において格納・管理されている画像が全周囲カメラ等ではなく通常のカメラで取得した画像の場合には、パンチルト操作はできないが、ズーム操作に関してはディジタルズームであれば可能である。
【0105】
なお、画像蓄積装置11−11内の蓄積画像は、全周囲カメラ、魚眼カメラで撮影することを想定しているが、全周囲カメラ、魚眼カメラに相当する画角でシーンを生成したCG(コンピュータグラフィックス)画像であっても構わない。
【0106】
このように、本実施形態では、本発明をカメラにより取得したリアルタイム画像だけでなく蓄積画像にも適用することで、蓄積画像に対しても、パン・チルト・ズーム操作が可能になる。また、超広角の魚眼カメラや全周囲カメラで撮影した蓄積画像に適用することで、蓄積画像であっても、仮想的なカメラ操作が可能になり、臨場感を提供することができる。
【0107】
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0108】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0109】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0110】
【発明の効果】
以上のように、本発明に拠れば、所定のカメラで取得した画像をインターネット経由で多人数に配信する場合において、カメラ制御を複数人で同時に制御可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に対応する画像処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に対応する画像処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に対応するクライアント装置1−2における画面表示の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に対応するプロセス構成の一例を示す図である。
【図5a】本発明の第1の実施形態に対応する画像サーバプロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図5b】本発明の第1の実施形態に対応する画像獲得プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図5c】本発明の第1の実施形態に対応する画像送信プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図6a】本発明の第1の実施形態に対応するカメラ制御プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図6b】本発明の第1の実施形態に対応する制御処理プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図7】本発明の第1の実施形態に対応するクライアントプロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図8】本発明の第1の実施形態に対応するパケット形式の一例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に対応する全周囲カメラの構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に対応する全周囲カメラで取得可能な画像の一例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に対応する画像処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に対応するプロセス構成の一例を示す図である。
【図13a】本発明の第2の実施形態に対応する画像サーバプロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図13b】本発明の第2の実施形態に対応する画像送信プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
【図14】本発明の第2の実施形態に対応する画像制御プロセスにおける処理のフローチャートの一例である。
Claims (1)
- 複数種類のうちのある種類の画像取得手段を備えるサーバ装置において取得された画像をクライアント装置に提供し、所望の画像を取得するための操作を前記クライアント装置において可能とする画像処理システムの制御方法であって、
前記サーバ装置において、
前記操作に対応する前記画像取得手段の制御命令を前記クライアント装置から受信する受信工程と、
前記受信した制御命令を、前記画像取得手段の種類に応じて実行する実行工程と、
前記実行工程における実行結果に基づく前記画像を前記クライアント装置へ送信する送信工程と
を備えることを特徴とする制御方法。
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