JP2004255457A - 熱間圧延用複合ロール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱間帯鋼連続圧延の仕上圧延機列において大圧下圧延を行うに当たり、圧延鋼材との間で大きな摩擦を有しスリップを生じることなく、かつ微小な焼付きによる製品の表面品質を損なわずさらに摩耗が少なく、長時間にわたり安定した圧延操業を可能ならしめる圧延用複合ロール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】鉄系芯材の外周に、ハイス系材料の外層材を連続鋳掛け法にて溶着させ複合ロールを鋳造後、該複合ロールに熱間鍛造を施し、前記外層材の金属組織が面積率で5〜30%の炭化物を有し、該各炭化物の分布を隣接する炭化物間の平均間隙が20μm以下になした熱間圧延用複合ロール及びその製造方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄鋼の熱間圧延に用いられる圧延用ワークロールに関するもので、特に大圧下圧延に適したものである。
【0002】
【従来の技術】
圧延用ワークロールに関する耐摩耗性に優れた複合ロール材として近年、その外層をハイス系ロール材と呼ばれるV、Cr、Mo、Wを多量に含有した白鋳鉄が採用されてきている。その従来の技術として、例えば特開平6−31432号公報(特許文献1)、特開平7−278651号公報(特許文献2)等が開示されている。ここで、前記特許文献1に開示されている技術内容は、連続鋳掛け方法で製造した圧延用複合ロールを過酷な圧延条件で長期間、使用した場合、該製法によって外層と芯材との境界部に生じている鋳造欠陥を起点として外層の剥離が生ずる。これを防止するために前記連続鋳掛け方法で製造したロールを鍛錬成形比が1.1〜1.5程度の熱間鍛造を施すことによって、前記鋳造欠陥を圧着して解消させようとしたものである.
【0003】
また、前記特許文献2に開示されている技術内容は、圧延用ロールの耐摩耗性、耐ヒートクラック性および耐肌荒性を向上させるために、連続鋳掛け方法で製造したロールを鍛錬成形比が1.4程度のV型アンビル加工を施し、当該肉盛り層における炭化物を微細に分布させるものである。一方、近年、連続圧延の特に仕上げ圧延機列の後段スタンドにおいて、大圧下圧延により高強度の微細粒鋼を製造することが望まれてきている。この圧延用のロールとして前記両特許文献に開示されているハイスロールの適用が考えられるが、長時間にわたり連続して圧延を行ったり、従来の圧延に比し極端に高い圧下率で安定して圧延を行うには従来の圧延方法と比し、以下に詳述しているとおり、特に耐スリップ性および耐焼付き性の観点から実用的でなく、実用的なロールの出現が望まれてきている。
【0004】
前記大圧下圧延を行うにあたり、圧延用ロールの具備特性として、圧延鋼材と該ロールとの間で大きな摩擦を有しスリップを生じることなく(耐スリップ性)、かつ微小な焼付きによる製品の表面品質を損なわず(耐焼付き性)さらに摩耗が少なく、もって長時間にわたり安定した圧延操業を可能ならしめることが重要である。このための手段として、本発明者らは、種々のテスト・検討の結果、以下の技術思想によりそれを達成することを創出した。
【0005】
すなわち、前記耐スリップ性の向上のためには、粒状炭化物の適正量を微細かつ各炭化物間の隣接する間隙を小さく分散させることが不可欠であることが新たに判明した。炭化物が多すぎたり大きすぎたり、また各炭化物間の隣接する間隙が大きくなると炭化物に比べて軟らかい基地部が大きくなり、この部分が圧延中に平滑に摩耗するためにロールの表面粗度が小さくなり、結果的に圧延鋼材との間で適正な摩擦力を確保できなくなる。また耐焼付き性のためには、前記各炭化物間の間隙が大きくロール地(基地)が大きいと、大圧下圧延ではロールと圧延鋼材との接触部での圧力が増大するために微小な焼付きが発生して製品の表面性状を損なうことになるため各炭化物間の隣接する間隙を小さく分散させることが不可欠であることが新たに判明した。
【0006】
しかしながら、前記両特許文献に開示されている技術内容では、共に、以下の課題を有しており前記大圧延用のロールとして実用的でない。前記のとおり、両者は共に連続鋳掛け方法によって複合ロールを製造し、その後、該複合ロールに熱間鍛造を施すものである。しかしながら、両者と本発明とは、その目的が相違し、それに伴いその構成も以下の如く相違する。すなわち、前記の両特許文献には、前記本発明者らが創出した大圧下圧延における圧延用ロールでの重要な具備特性である本圧延ロールにおける炭化物の面積率、微細化した後の該各炭化物の分布、すなわち、隣接する各炭化物間の間隙について一切開示されてない。これにより前記両特許文献に開示されている圧延用ロールを大圧下圧延に適用すると、スリップ及び焼付きが頻繁に発生する。
【0007】
【引用文献】
(1)特許文献1(特開平6−31432号公報)
(2)特許文献2(特開平7−278651号公報)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術の課題に鑑み、本発明の目的は、熱間帯鋼連続圧延の仕上圧延機列において大圧下圧延を行うにあたり、圧延鋼材との間で大きな摩擦を有しスリップを生じることなく、かつ微小な焼付きによる製品の表面品質を損なわずさらに摩耗が少なく、長時間にわたり安定した圧延操業を可能ならしめる圧延用複合ロールおよびその製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために、本発明の熱間圧延用複合ロールは、
(1)鉄系芯材の外周に、ハイス系材料の外層材を連続鋳掛け法にて溶着させ複合ロールを鋳造後、該複合ロールに熱間鍛造を施し、前記外層材の金属組織が面積率で5〜30%の炭化物を有し、該各炭化物の分布を隣接する炭化物間の平均間隙が20μm以下になしたことを特徴とする熱間圧延用複合ロール。
【0010】
(2)前記(1)に記載の外層材が質量%で、C:0.8〜4.0%、Si:0.2〜2.0%、Mn:0.2〜2.0%、Cr:3.0〜15%、V:3.0〜15%、Mo、Wの1種または2種:≧2%、かつ、Mo+0.5W:≧6.1%からなることを特徴とする熱間圧延用複合ロール。
(3)前記(2)に、さらに加えてNi:0.2〜5%、Co:0.5〜10%、Nb:0.50〜5.0%、Al,Ti,Zrの1種以上:≦0.5%の1種または2種以上を含有させたことを特徴とする熱間圧延用複合ロール。
【0011】
(2)鉄系芯材の外周に、ハイス系材料の外層材を引き抜き速度を15〜100mm/分で連続鋳掛け法にて溶着させ複合ロールを鋳造後、該複合ロールに鍛錬成形比が1.2〜3.0の熱間鍛造を施し、金属組織が面積率で5〜30%の炭化物を有し、該各炭化物の分布を隣接する炭化物間の平均間隙が20μm以下からなる前記外層材としたことを特徴とする熱間圧延用複合ロールの製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
ここで、まず、本発明における外層であるハイス材の化学成分を限定した理由を以下に述べる。
Cは、ロールの性能で最も重要な耐摩耗性を確保する硬さを得るとともに、本発明の目的である大圧下圧延を可能ならしめるために鋼材との接触部で適度の摩擦を確保する役割をはたす炭化物を適正量晶出ならびに析出するために重要な元素である。C量が0.8%より少ないと耐摩耗性および耐肌荒れ性を向上させるために有効な硬い炭化物の晶出が少なく、さらに基地に固溶するCが不足し、焼き入れによっても十分な基地硬さが得られなくなると同時に、合金添加の効果を十分発揮できない。一方、4.0%を越えると晶出する炭化物の量が過大となり、かえって鋼材との接触部での摩擦を減少させて大圧下圧延を困難にするとともに、使用中に外層材の割損や表層剥離等が生じ使用に堪えないためこれを上限とした。
【0013】
Si,Mnは、ともに脱酸効果ならびに溶湯の流動性を高める観点より、一般の高速度鋼に含まれている各々0.2〜2.0%の範囲を含有させることが望ましい。
Crは、Cと結合し主にM型の硬い炭化物を結晶粒界に晶出生成し、耐摩耗性を向上させる。網目状に大きく凝集して晶出する。添加量が少ないと炭化物が少なくその効果が十分確保できず、一方多すぎると炭化物の晶出量が過大となり前述のとおり強度が損なわれる。そこで最適な範囲として3.0%以上15%以下とした。
【0014】
MoおよびWは、主として硬いMC型炭化物を形成し耐摩耗性を向上させ、Vとともに本発明材の重要な元素である。その効果が現れるためには少なくとも1種を2%以上含有することが必要である。このMC型炭化物は棒状で結晶粒界に晶出するが、その後の熱処理工程を経てMC型炭化物になる。なお、この炭化物の過剰な晶出による脆弱化を抑制する目的で従来はMo+0.5Wを6.0%以下にするとされていた。しかしながら、本発明においてはその懸念は少なく、かえって炭化物を積極的に晶出することが必要で、したがって、Mo+0.5Wを6.1%以上にすることが望ましい。
【0015】
本発明においては、従来靭性の観点から好ましくなかったり、鋼材との接触部の摩擦を確保するのに有用ではなかったこれらM、MCもしくはMC炭化物を晶出させ、後述する鍛造効果により有用なものとして積極的に利用することができた。本発明における外層材であるハイス材の基本的な成分は、上記の通りであるが適用を対象とするロールのサイズ、要求されるロールの使用特性等により、その他の成分として前記の化学成分に加えて更に、以下の成分を適宜添加するとよい。
【0016】
Vは、優先的にCと結合し極めて硬く粒状のMC型炭化物、すなわちVC炭化物を形成し、耐摩耗性を向上させるために極めて有用な元素であると共に、鋼材との接触部で適度の摩擦を確保するのに効果的である。添加量について、3.0%以下であるとその効果は小さく、一方、15%を超えるとVC型炭化物は偏析して晶出するためこれを上限とした。
Niは、0.2%程度以上を添加すると焼入性を向上させる効果を有する。従って、直径の大きいロールなど大きい硬化深度が要求される場合等に適宜添加するとよい。しかし多量に添加すると残留オーステナイトが過剰となりかえって高硬度が得られなくなるため5%以下の範囲で用いるとより有効である。
【0017】
Coは、特に高温使用下で基地の硬さと強度を向上させるものである。従って、特に、耐摩耗性及び熱き裂性が要求されるような過酷な圧延条件の場合に添加するとその効果がより向上する。0.5%程度以上添加すると効果があるが、経済性の点からその上限を10%以下とする.
Al,Ti,Zrは、いずれもMC型炭化物の晶出核を増加させて、分散晶出させる効果がある。従って、MC炭化物を微細かつ分散させる目的で添加するとよい。その添加量としては、前記の内の1種以上添加すると効果があるが、経済性の点からその上限を0.5%とする.
【0018】
Nbは、Vと同様にCと強く結合しMC型のNbC炭化物を形成するため、Vと類似した効果を有する。従って、耐摩耗性を一段と要求される場合に添加するとよりその効果が向上する。0.50%以上の添加によりその効果があるが、Nbを添加しすぎると材料が過共晶域となりやすく脆弱化ならびに著しい不均一組織が生じ、その後の鍛造工程を経ても目標とする組織が得られず、また凝固温度が高くなり鋳造が困難になるため、その上限値として5.0%以下とする。
【0019】
本発明の外層材の圧延時の性質について、二つの円盤状試験片を接触させて行う熱間摩擦試験機を用いて実際の圧延条件、具体的には圧延温度、接触応力およびすべり率を合わせてシミュレートして種々実施し、本発明の創出に至った。
以下、図1から図3を使用し、その結果及び限定の理由を説明する。
図1は、外層材における炭化物の量及び形状と圧延鋼材との摩擦係数(μ)の関係を示すものであって、詳しくは、炭化物の量が異なる試験片を種々製作し、摩擦係数(μ)のテスト結果を示す。
【0020】
なお、本発明が対象とする炭化物は、その大きさが1μm以上の晶出炭化物とした。前記の通り、大圧下圧延において、特に、圧延用ロールと圧延鋼材とのスリップは望ましくなく、熱間圧延条件下ではロールと圧延鋼材間の摩擦係数μは0.3を確保することが必要である。従って、図から明らかなように、外層材における炭化物の面積率は、摩擦係数μが0.3の高い範囲である5%以上30%の範囲が好ましい。また、この炭化物は、耐摩耗性を確保する上でも有用であり、前記の通りその量を面積率で5%以上とする必要がある。一方、脆弱な炭化物が過剰であると外層材そのものを脆化させるため望ましくない。その上限量は、前記のとおり、30%とするとよい。
【0021】
図2は、外層材における各炭化物間の間隙と圧延鋼材との摩擦係数μの関係を示す図であって、詳しくは、各炭化物間の平均間隙が異なる試験片を種々製作し、摩擦係数のテスト結果を示す。図から明らかなように、各炭化物間の平均間隙が20μ以下においては、摩擦係数μが0.3の高い範囲である。従って、外層材における各炭化物の平均間隙は20μ以下が好ましい。一方、本発明材の製造方法において各炭化物間の平均間隔は2μmが達成可能であるため、これを下限とした。ここで、各炭化物間の平均間隙は図4に示すごとく200〜500倍程度の顕微鏡写真を撮影し、図5に示すようにできるかぎり遊離した晶出炭化物を選んで7個をサンプリングし、各々の炭化物の中心で直角に交差する二線状近傍、四方向の隣接炭化物との距離を測定してその平均値を各炭化物間の間隔とし、さらに7個のデータの最大及び最小値を除いて、5個のデータの平均値を採用した。
【0022】
すなわち、図5は、図4の晶出炭化物と炭化物間の間隙を求める模式図である。この図5に示すように、符号1〜7は各炭化物を示し、炭化物1は間隙16.5μm、炭化物2は間隙17.0μm、炭化物3は間隙8.5μm(最小値)、炭化物4は間隙17.5μm、炭化物5は間隙20.0μm(最大値)、炭化物6は間隙17.0μm、炭化物7は間隙13.5μmのそれぞれの間隙を示している。それらの平均間隙は最小値、最大値の場合を除いた5個の平均値として16.3μmとなる。
【0023】
図3は、外層材における炭化物間の間隙と圧延鋼材との焼付きとの関係を示す図である。詳しくは、各炭化物間の平均間隙が異なる試験片を種々製作し、圧延シミュレーターでの焼付性のテスト結果を示す。この図から明らかなように、各炭化物の平均間隙が20μ以下においては、60%の高圧下率に相当する試験条件にしても,圧延鋼材との焼付きは、皆無である。従って、この点からも外層材における各炭化物の平均間隙は20μが好ましい。また、本発明における鉄系の芯材は鍛鋼が望ましいが、ダクタイル鋳鉄等でもよい。
【0024】
次に、製造方法について述べる。本発明においてはまず連続鋳掛け法により前記ハイス系外層材を芯材の周囲に溶着し複合ロールの素材を鋳造する。前記のとおり各炭化物間の間隙を20μ以下にするためには、鋳造後の外層の金属組織を、前記炭化物を伴った100μ以下の結晶粒にしなければならない。すなわち、従来技術で開示した連続鋳掛け法を採用した場合も、前記化学成分においてさらに鋳造条件を特定するより初めて達成できるものである。具体的には鋳造時の引抜き速度を15〜100mm/分以上にする必要がある。なお、間歇的に引抜く場合の引抜き速度は引抜き量(mm)を引抜き間隔(分)で割った値とした。15mm/分以下では、鋳造時の結晶粒径が100μm以上となり本発明材において鍛造により炭化物を分断・分散させても目標とする炭化物間隔を20μm以下とすることができない。一方、引抜き速度は大きい方が鋳造時の結晶粒は微細になり望ましいが、大きすぎると外内層の境界において健全な組織が得られないため実用的な限界として100mm/分とした。
【0025】
さて、連続鋳掛けの後の状態で、外層材は、MC炭化物は粒状で比較的分散されており、本発明材として望ましいが、M炭化物は結晶粒界に多量に凝集し、また、MC炭化物は大きな板状で結晶粒界に晶出しているため大きさ、形状および分布を改善する必要がある。そこで、この素材に熱間鍛造を施すことにより炭化物が小さく分断され且つ均一に分散する。前記の炭化物間の間隙を20μとするためには鍛錬成形比を1.2以上とする必要があり、また経済的に製造するために3.0以下とする。
【0026】
【実施例】
本発明の実施例として表1に示す化学成分にて連続鋳掛け法にて鍛錬成形比を考慮した複合ロール素材を鋳造した後、1100℃に加熱し950℃以上の温度範囲にて鍛造成形し、これを繰り返し、直径650mm、外層厚み約80mm(鍛練成形比1.2〜2.0)とし、複合ロールを製造した。引続き硬化熱処理を施し、最終的に機械加工を実施して所定の新製形状として実際の圧延に供した。ロールとしての品質および使用状況を表1に併記して示す。この表1から明らかなように、本発明例であるNo.1〜5のロールはいずれも、ロールの製造品質である炭化物の間隙は20μmと低く、従って、実際の圧延機での使用成績、すなわち、大圧下圧延においてもスリップおよび焼き付き等は皆無であった。
【0027】
一方、No.6〜8は比較例であり、表1に各々示す化学成分で、以下に各々示す製法で、前記本発明例と同じサイズの圧延用ロールを製造し、実際の圧延に供したものである。以下、各々について説明する。No.6は、本発明例と同じ製法、すなわち、連続鋳掛法にて鋳造したハイス系ロールに、鍛造を施して製造したものであるが、前記鋳造後の炭化物の結晶粒径が約150μmと大きく、後段で、鍛錬成形比が2.0の高い鍛造を施してもその炭化物の間隙が27.5と目標品質を満たさなかった。その結果、実際の圧延に使用した際に稀に、特に圧下率が高い場合にスリップおよび焼付きが発生した。
【0028】
No.7は遠心鋳造法により鋳造したハイス系ロールに、鍛造を施して製造したものである。前記鋳造後の炭化物の結晶粒径が約200μmと大きいために、前記No.6と同様に鍛錬成形比が大なる鍛造を施しても炭化物の間隙は32.5μmと大きく、使用時にはスリップおよび焼付きが頻発した。No.8はESR法にて鋳造した後に鍛造したハイス系ロールであるが、前記No.7よりさらに炭化物の間隙が大きく、使用時にはスリップおよび焼付きが頻発した。
【0029】
【表1】
Figure 2004255457
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によればホットストリップミルの仕上げ圧延機列での大圧下圧延が可能となり経済的で生産性の向上ができ、さらに圧延製品の品質向上がなされ、工業的に大きな価値を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】外層材における炭化物の量及び形状と圧延鋼材との摩擦係数の関係を示す図、
【図2】外層材における炭化物間の間隙と圧延鋼材との摩擦係数の関係を示す図、
【図3】外層材における炭化物間の間隙と圧延鋼材との焼付きとの関係を示す図、
【図4】実施例における外層材の顕微鏡組織を示す写真(500倍)、
【図5】図4の晶出炭化物と炭化物間の間隙を求める模式図である。

Claims (4)

  1. 鉄系芯材の外周に、ハイス系材料の外層材を連続鋳掛け法にて溶着させ複合ロールを鋳造後、該複合ロールに熱間鍛造を施し、前記外層材の金属組織が面積率で5〜30%の炭化物を有し、該各炭化物の分布を隣接する炭化物間の平均間隙が20μm以下になしたことを特徴とする熱間圧延用複合ロール。
  2. 請求項1に記載の外層材が質量%で、
    C:0.8〜4.0%、
    Si:0.2〜2.0%、
    Mn:0.2〜2.0%、
    Cr:3.0〜15%、
    V:3.0〜15%、
    Mo、Wの1種または2種:≧2%、
    かつ、Mo+0.5W:≧6.1%
    からなることを特徴とする熱間圧延用複合ロール。
  3. 請求項2に、さらに加えて、
    Ni:0.2〜5%、
    Co:0.5〜10%、
    Nb:0.50〜5.0%、
    Al,Ti,Zrの1種以上:≦0.5%
    の1種または2種以上を含有させたことを特徴とする熱間圧延用複合ロール。
  4. 鉄系芯材の外周に、ハイス系材料の外層材を引き抜き速度を15〜100mm/分で連続鋳掛け法にて溶着させ複合ロールを鋳造後、該複合ロールに鍛錬成形比が1.2〜3.0の熱間鍛造を施し、金属組織が面積率で5〜30%の炭化物を有し、該各炭化物の分布を隣接する炭化物間の平均間隙が20μm以下からなる前記外層材としたことを特徴とする熱間圧延用複合ロールの製造方法。
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