JP2004256080A - 配管用帯電防止具 - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタを介して樹脂チューブの帯電を防止するために用いられる配管用帯電防止具であって、コネクタ及び車体側への取り付け接続が容易で、しかも、配管構造レイアウトの自由度を大きく規制することのない配管用帯電防止具を提供する。
【解決手段】配管用帯電防止具17を、環状の取り付け部83と、通しスリット89を有する接続部85と、取り付け部83及び接続部85を連結する比較的長尺の連接部87と、から構成する。取り付け部83をクイックコネクタ15の嵌め付け部49内に嵌め付け、接続部85の通しスリット89内にアース部材19を通して、配管用帯電防止具17を配置する。
【選択図】 図7
【解決手段】配管用帯電防止具17を、環状の取り付け部83と、通しスリット89を有する接続部85と、取り付け部83及び接続部85を連結する比較的長尺の連接部87と、から構成する。取り付け部83をクイックコネクタ15の嵌め付け部49内に嵌め付け、接続部85の通しスリット89内にアース部材19を通して、配管用帯電防止具17を配置する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車配管に用いられる樹脂チューブが帯電するのを防止する配管用帯電防止具に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の燃料系配管では、比較的薄肉に形成された、軽量で取り扱い性に優れる樹脂チューブが用いられるようになってきている。樹脂チューブは十分な可撓性を有しないので、予め配管個所に合わせて曲げ加工されたり、あるいは蛇腹部の形成により可撓性を付与されたりして複数の燃料系部品を連結するために配置され、コネクタを介してパイプ体と連結される。コネクタは、例えば、チューブ接続部を軸方向一方側に有し、リテーナー手段を軸方向他方側に備えていて、このようなコネクタを用いて樹脂チューブとパイプ体とを連結するときには、樹脂チューブの接続側端部にチューブ接続部を相対的に圧入することにより、樹脂チューブをチューブ接続部の外周にきつく嵌め付け、かつ、リテーナー手段と係合して抜け止め状態となるように、軸方向他方側端開口からコネクタ内にパイプ体を相対的に挿入することとなる。
【0003】
ところで、樹脂チューブには、内部流体である燃料との摩擦によって静電気が発生する。特に、樹脂チューブが、燃料タンクとエンジンとをつなぐフューエル配管に用いられ、かつ、燃料を濾過するフィルタの下流側に配置されるときには、フィルタを通過する際に静電気を帯びた燃料が樹脂チューブ内を流れることとなるので、樹脂チューブの帯電量が多くなり、帯電した静電気によって配管内のガソリンベーパに引火してしまう危険性がある。また、帯電した樹脂チューブに放電スパークがとんで樹脂チューブに穴があき、燃料漏れの障害が発生するおそれもある。したがって、配管構造に対しては、樹脂チューブの帯電を防止する帯電防止手段を構成しておくことが好ましい。
【0004】
このような帯電防止手段としては、樹脂チューブが接続されるコネクタ内に金属製のスプリングを配置しておき、樹脂チューブ及び金属製のパイプ体をコネクタを介して連結したときに、スプリングが樹脂チューブ及びパイプ体に接触し、樹脂チューブとパイプ体とが電気的に接続されるように構成するもの(例えば特許文献1参照)や、樹脂チューブが接続されるコネクタを導電性を有する材料で形成し、このコネクタ内に金属製のワッシャー部材を嵌め付けておき、金属製のパイプ体をコネクタに挿入して接続したときに、ワッシャー部材がパイプ体に接触し、樹脂チューブとパイプ体とがコネクタ及びワッシャー部材を介して電気的に接続されるように構成するとともに、パイプ体をアースして樹脂チューブの帯電を防止するもの(例えば特許文献2参照)などが知られている。また、樹脂チューブの外層に除電介在層を形成して、この除電介在層がコネクタに接触するように樹脂チューブをコネクタに接続し、樹脂チューブとパイプ体とをコネクタを介して電気的に接続するとともに、パイプ体をアースして樹脂チューブの帯電を防止するもの(例えば特許文献3参照)も知られている。
【0005】
特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載された技術はいずれも、パイプ体の導電性を利用して配管内の帯電を防止するものである。ところで、パイプ体が金属製である場合には、パイプ体は防錆コーティングされるのが普通であり、この防錆コーティングが、数μ乃至数10μの厚さの、かつ、微小穴が多数形成されているフッ素系樹脂コート、例えばテフロン(登録商標)コートによるものであれば、パイプ体の導電性は保持される。しかしながら、防錆性向上のために、150μほどの厚さの樹脂膜層、例えばナイロンコーティングを施すと、コーティング層に微小穴がないこともあってパイプ体の導電性が阻害され、このような帯電防止手段を構成できなくなってしまう。
【0006】
このような問題点に対処するものとして、樹脂チューブと接続されるコネクタを導電性を有する材料で形成し、このコネクタを、リード線やクリップで車体側に電気的に接続してアースするといった技術(例えば特許文献4参照)も知られている。このような構成を採用することにより、樹脂チューブに連結されるパイプ体が、例えばナイロンコートにより導電性を示さないものであっても、樹脂チューブの帯電を効果的に防止することが可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−295761号公報(第4頁、図2)
【特許文献2】
特開2001−74180号公報(第3頁、図2)
【特許文献3】
特開平11−118073号公報(第3頁、図2)
【特許文献4】
特開平11−13574号公報(第3頁、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クリップを用いてコネクタを車体側に連結する構造では、コネクタが車体側に近接して配置されることとなるために、配管構造レイアウトの自由度が大きく規制されてしまう。また、リード線のコネクタ及び車体側への接続作業は煩わしいものであり、したがってリード線を用いる構造では、配管接続作業が煩雑となってしまう。
【0009】
そこで本発明は、コネクタを介して樹脂チューブの帯電を防止するために用いられる配管用帯電防止具であって、コネクタ及び車体側への取り付け接続が容易で、しかも、配管構造レイアウトの自由度を大きく規制することのない配管用帯電防止具の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の配管用帯電防止具は、樹脂チューブとパイプ体とを連結する自動車配管用の導電性コネクタに取り付けられ、このコネクタを介して前記樹脂チューブをアースする配管用帯電防止具であって、前記コネクタの外周に取り付けられる取り付け部と、車体側に設けられたアース部材に接続される接続部と、この接続部及び前記取り付け部を連結する長尺の又は比較的長尺の連接部と、を備え、前記取り付け部、前記連接部及び前記接続部はそれぞれ、導電性の弾性材料で可撓性を有するように形成されているものである。樹脂チューブは導電性を有する必要があるが、樹脂チューブに要求される内部流体低透過性などの他の機能を阻害しないように、少なくとも内層側又は内周面側に導電性層を備えることが好ましい。取り付け部、連接部及び接続部、すなわち、配管用帯電防止具は、弾性材料、例えば、加硫ゴム又は熱可塑性エラストマなどのゴム弾性材料から可撓性を有するように形成され、しかも連接部が長尺又は比較的長尺に形成されているので、コネクタと車体側との種々の配置関係に対応してコネクタ及び車体側を接続し、樹脂チューブ、コネクタ及び車体側(アース部材)を通るアース経路を構成できる。取り付け部、連接部及び接続部を、同材料又は同一材料で形成する場合には、一体的に形成することが好ましい。
【0011】
配管用帯電防止具の取り付け部は弾性を有しているので、取り付け部を適当に構成することにより、配管用帯電防止具のコネクタ外周への取り付けを容易に又は比較的容易に行なうことができる。取り付け部は、コネクタの外周に嵌め付けられるように環状に構成することができる。また、取り付け部は、接合されることにより環状体を形成する一対の半割状体を備え、コネクタを挟んで一対の半割状体を接合することにより、コネクタの外周に取り付けられるように構成することができる。さらに、取り付け部は、キャップ状(被せ体状)に形成され、コネクタの外周に被せられるように構成することができる。取り付け部を環状に構成することにより、構造の簡素化及び取り付け性の向上を図ることができるが、コネクタのチューブ接続部が屈曲して設けられている場合には、チューブ接続部を通過させるときに取り付け部に加える力の向きを屈曲部に沿って徐々に変えなければならないので、取り付け作業が面倒になる。また、環状の取り付け部は、チューブ接続部へのチューブの嵌め付けに先立ってコネクタに嵌めておく必要があるが、チューブの嵌め付けは、コネクタ側を治具で把持して行われる場合が多い。ところが、コネクタに取り付け部が嵌められていると、コネクタを治具で把持できない場合もあるので、取り付け部を一旦、チューブ接続部側にずらしておくことが必要となることもまれではない。そして、チューブ接続部が屈曲して設けられていると、取り付け部をずらしたり、元に戻したりする作業が面倒である。
したがって、一対の半割状体から構成したり、キャップ状に構成したりして、例えばチューブをチューブ接続部に嵌め付けた後に取り付け部をコネクタに取り付けることができるようにしておく場合もある。
【0012】
配管用帯電防止具の接続部は弾性を有しているので、接続部を適当に構成することにより、配管用帯電防止具のアース部材への接続を容易に又は比較的容易に行なうことができる。接続部は、通し孔、スリット又は通しスリットを有するように構成でき、例えば、この通し孔又は通しスリットにアース部材を貫通させることにより、あるいはスリットにアース部材を差し込むことにより、アース部材に接続される。
【0013】
取り付け部、例えば取り付け部の内面がコネクタの外周に密着し、接続部、例えば接続部の通し孔、スリット又は通しスリットがアース部材に密着するように構成しておけば、配管用帯電防止具の取り付け接続及び電気的接続の安定度を高めることができる。
【0014】
導電性の弾性材料、例えば導電性のゴム弾性材料は、ゴム又はエラストス素材に、カーボン粉末やステンレス粉末等を混入して得ることができる。また、導電性の弾性材料としては、導電性のプラスチックを用いることもできる。
【0015】
コネクタ及び車体側の配置関係への追随性を高めるためには、取り付け部を、コネクタの外周に、回転が可能なように取り付けることが好ましい。
【0016】
接続部が指で摘みやすい形状に形成されていれば、例えば通し孔、スリット又は通しスリットにアース部材を通したり差し込んだりしやすく、すなわち、接続部をアース部材に接続しやすく、配管用帯電防止具の接続作業が容易となる。したがって、接続部に、外側に突出する摘み部を一体的に形成しておくことが好ましい。摘み部が、接続部の両側にそれぞれ形成されていれば、両手の指でそれぞれの摘み部を摘んでアース部材に接続部を接続することができるので、より接続作業が容易となる。なお、取り付け部又は取り付け部の両側にも摘み部を一体的に形成することができる。
【0017】
コネクタの外周に、径方向外側に広がる一対の位置決め面を軸方向に間隔を有するように、かつ、対向するように形成しておき、取り付け部を、一対の位置決め面の間に嵌め付けて軸方向に位置決めすれば、取り付け構造を複雑化することなく、走行中の振動などにより取り付け部がずれてコネクタとの接触不良が生じるといったことを有効に防止できる。なお、コネクタの外周には通常、段部が形成されている場合が多いため、この段部の径方向に広がる段差面を位置決め面として利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本発明に係る配管用帯電防止具が用いられる自動車のフューエル配管の概略構成図である。
【0020】
フューエル配管1は、自動車の燃料タンク3とエンジンとを連結するためのものであり、屈曲形成された樹脂チューブ5と、この樹脂チューブ5の一端部と連結され、エンジン側へと連なる金属製のパイプ体7と、燃料タンク3に設けられた燃料ポンプ9の吐き出し口11及び樹脂チューブ5の他端部を連結するクイックコネクタ13と、を備え、樹脂チューブ5の一端部及びパイプ体7を連結する別のクイックコネクタ15を有している。樹脂チューブ5は大きく屈曲しているので、特に屈曲部で内部を流れるガソリン燃料との摩擦が大きくなる。クイックコネクタ15の外周には、第1の配管用帯電防止具17の一端部が嵌め付けられ、この第1の配管用帯電防止具17の他端部は、車体側に設けられたアース部材19に接続されている。燃料ポンプ9は、吐き出し口11の手前に、ガソリン燃料を濾過するフィルタ又はストレーナ21を有していて、ガソリン燃料は、フィルタ21を通過して樹脂チューブ5内に送り込まれる。
【0021】
図2はクイックコネクタ15の斜視図、図3はクイックコネクタ15の断面図、図4はリテーナーの斜視図である。
【0022】
クイックコネクタ15は、筒状のコネクタハウジング23と、ほぼ環状のリテーナー25と、を備えて構成され、コネクタハウジング23は、ガラス繊維強化ポリアミド(PA・GF)を素材とし、カーボン粉末又はステンレス粉末を混入した成形材料により形成されていて、軸方向一方側の円筒状のチューブ接続部27と、軸方向他方側のほぼ円筒状のパイプ挿入部29と、から一体的に構成されている。コネクタハウジング23は、混入されたカーボン粉末又はステンレス粉末により、電気抵抗値が減少し、比較的良好な導電性を有している。
【0023】
チューブ接続部27の円筒状外周面31には、軸方向に間隔を設けて環状突部33が複数本形成されていて、軸方向一方側の2つの環状突部33、33の間には、樹脂チューブ5との間をシールするゴム製Oリング35が嵌め付けられている。
【0024】
パイプ挿入部29は、軸方向他方側の大径のリテーナー保持部37と、リテーナー保持部37よりも小径の中間のシール保持部39と、シール保持部39よりもさらに小径で、チューブ接続部27よりも大径の軸方向一方側の連絡部41と、から一体的に構成され、連絡部41の外周面の軸方向一方側端部には、径方向外側に突出する環状位置決め突部43が形成されていて、連絡部41の外周は、環状位置決め突部43の軸方向他方側面45(位置決め面)と、軸方向他方側端部に位置するシール保持部39との間の段差面47(位置決め面)と、の間で嵌め付け部49を構成している。
【0025】
シール保持部39の内周面には、カラー51を介して、パイプ体7との間をシールする一対のゴム製Oリング53、53が軸方向に並んで嵌め付けられている。
【0026】
リテーナー保持部37には、径方向対称位置に対向して同一形状の係合窓55、55が形成されている。このようなリテーナー保持部37内には、PA製のリテーナー25が嵌め付けられ、リテーナー25は、軸方向他方側端部の径方向対称位置に、径方向外側に突出した一対の係合爪部57、57が形成されている、周方向両端部59、59間に比較的大きな変形用隙間が設けられた断面C形の本体部61を有し、この本体部61の軸方向他方側端部には、係合爪部57、57と対応した位置から軸方向他方側に向かって径方向外側に傾斜して延びる一対の操作アーム63、63が一体的に設けられていて、それぞれの操作アーム63の軸方向他方側端部には径方向外側に突出した操作端部65が形成されている。本体部61の軸方向一方側端部67には、周方向に延びる係合スリット69、69が対向して形成されていて、このような構成のリテーナー25は、係合爪部57が、リテーナー保持部37の係合窓55内に入り込んで係合窓55と係合状態となるように、かつ、操作端部65がリテーナー保持部37の軸方向他方側端と係合状態となるように、軸方向他方側端開口71からリテーナー保持部37内に押し込まれて嵌め付けられている。
【0027】
図5はクイックコネクタ15に樹脂チューブ5及びパイプ体7を接続した状態を示す断面図である。
【0028】
クイックコネクタ15に、リテーナー保持部37の軸方向他方側端開口71から挿入されて嵌め付けられたパイプ体7は、表面に防錆用のナイロンコートが施された金属製であり、挿入端部73に環状係合突部75を有していて、この環状係合突部75が、リテーナー25の係合スリット69に嵌り込んでスナップ係合するまでパイプ挿入部29内に押し込まれている。
【0029】
樹脂チューブ5は、エチレン‐四フッ化エチレン共重合体樹脂(ETFE)製のガソリン燃料低透過性内層77及びPA12製の耐熱性外層79から構成された積層構造を備え、内層77の内周面側は、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入された導電性層81を構成している。このような樹脂チューブ5は、クイックコネクタ15のチューブ接続部27の外周にきつく嵌め付けられて、導電性層81がチューブ接続部27と接続した状態で接続されている。なお、ここでは便宜上、第1の配管用帯電防止具17を省略して図示している。
【0030】
図6は本発明に係る第1の配管用帯電防止具17の斜視図である。
【0031】
第1の配管用帯電防止具17は、一端部に環状の取り付け部83を、他端部に長円形状の接続部85を、そして、取り付け部83と接続部85とを連結する比較的長尺のあるいは細長い連接部87を、それぞれ備えていて、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入されたエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)材料で、可撓性を有し、かつ、体積抵抗値が1×106Ω・cm以下となるような導電性を有するように一体的に形成されている。接続部85は、連接部87の延びる方向と直交する方向に長く形成され、長手方向に延びる狭い幅の通しスリット89を備えていて、通しスリット89の両端部は、亀裂が生じるのを防止するために円形状に形成されている。取り付け部83は、クイックコネクタ15の連絡部41の外周に構成された嵌め付け部49の軸方向長さとほぼ等しい厚みを有し、連絡部41の外周面の外径よりも若干小さい内径を有している。接続部85の長手方向両側には、通しスリット89の端部と対応して、外側に突出する一対の摘み部(着脱時に指で摘む部分)91、91が一体的に形成されていて、それぞれの摘み部91は、接続部85から外側に延びる細幅の引き出し部93と、この引き出し部93の外端に一体的に形成された大形の摘み本体95と、から形成されている。
【0032】
図7は第1の配管用帯電防止具17のクイックコネクタ15及びアース部材19への取り付け接続状態を詳細に示す斜視図である。なお、ここでは、クイックコネクタとアース部材との位置関係は理解しやすいように適宜変更して示している(以下同様)。
【0033】
第1の配管用帯電防止具17は、取り付け部83が、クイックコネクタ15の連絡部41の外周に構成された嵌め付け部49内に嵌め付けられることにより、クイックコネクタ15のコネクタハウジング23の外周に位置決めして取り付けられる。取り付け部83は、嵌め付け部49の外周面の外径よりも若干小さい内径を有しているが、ゴム弾性を備えているので、コネクタハウジング23に対して周方向に回転することができる。なお、取り付け部83は通常、クイックコネクタ15のチューブ接続部27に樹脂チューブ5を接続する前にクイックコネクタ15の嵌め付け部49に嵌め付けられる。
【0034】
また、第1の配管用帯電防止具17は、接続部85の通しスリット89内に例えばプレート状のアース部材19の屈曲端部97を通すことにより、アース部材19に嵌め付けられて接続される。接続部85の通しスリット89の幅は、アース部材19の屈曲端部97の厚みよりも若干狭い。接続部85のアース部材19への接続は、例えば、それぞれの摘み部91の摘み本体95を両手の指で摘んで行う。第1の配管用帯電防止具17は、図8に示すように(図8は第1の配管用帯電防止具17のクイックコネクタ15及びアース部材19への別の取り付け接続状態を示す斜視図)、クイックコネクタ15及びアース部材19の位置関係に応じて、連接部87を撓ませ、かつ、取り付け部83を回転させて接続部85をアース部材19に接続することができる。
【0035】
第1の配管用帯電防止具17の取り付け接続により、樹脂チューブ5の導電性層81から、コネクタハウジング23及び第1の配管用帯電防止具17を通り、アース部材19に至るアース経路が構成される。
【0036】
図9は本発明に係る第2の配管用帯電防止具の斜視図、図10は第2の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である。
【0037】
第2の配管用帯電防止具99は、一端部に、一対の半割状体101、103を有する取り付け部105を、他端部に、接続用スリット107を有する接続部109を、そして、取り付け部105と接続部109とを連結する比較的長尺のあるいは細長い連接部111を、それぞれ備えていて、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入されたEPDM材料で、可撓性を有し、かつ、体積抵抗値が1×106Ω・cm以下となるような導電性を有するように一体的に形成されている。
【0038】
取り付け部105は、一方の半割状体101と他方の半割状体103との、長さ方向(第2の配管用帯電防止具99又は連接部111の延びる方向)外端部同士を一体的にヒンジ結合して構成されていて、一方の半割状体101の長さ方向内端に、連接部111の一端又は長さ方向一端が一体的に接続されている。したがって、他方の半割状体103は、長さ方向外端部を中心として、一方の半割状体101に対して開く方向及び閉じる方向に回転できるように構成されている。一方の半割状体101の長さ方向内端側には、ピン孔113が形成され、他方の半割状体103の長さ方向内端側には接合ピン115が一体的に設けられていて、この接合ピン115を一方の半割状体101のピン孔113に挿入することにより、一方の半割状体101及び他方の半割状体103を接合して接合状態を保持できるように構成されている。一方の半割状体101及び他方の半割状体103は、接合状態では、内端部同士が接触状態となって環状体を形成する。
【0039】
接続部109は、長さ方向と直交する方向に長い直方体状に形成され、長さ方向内面に連接部111の他端又は長さ方向他端が一体的に接続されている。接続部109の長手方向両側には、一方の側面側から凹部117、117が形成されていて、接続用スリット107は、接続部109の他方の側面側から、凹部117の底面を越える位置まで延びるように形成されている。
【0040】
第2の配管用帯電防止具99は、フューエル配管1の樹脂チューブ5及びパイプ体7の連結に用いられる、クイックコネクタ15とは別の構成のクイックコネクタ119に取り付けられるものである(図11参照:図11はクイックコネクタ119の斜視図)。クイックコネクタ119は、クイックコネクタ15のコネクタハウジング23のチューブ接続部27及び連絡部41の構造を変更したものであり、クイックコネクタ15と同一の構造及び機能を有する部分は概略的には同一の符号を付して説明を省略する。クイックコネクタ119のコネクタハウジング121のチューブ接続部123は、パイプ挿入部124と90度の角度を有して連絡部125に一体的に接続形成されていて、チューブ接続部123の付け根位置には、嵌め付けられる樹脂チューブ5を挿入止めするための環状のフランジ部127が設けられている。チューブ接続部123の樹脂チューブ5を嵌め付ける部分の構成は、チューブ接続部27と同一又は同様である。連絡部125は、軸方向一方側端部が滑らかに丸みを帯びて形成されている。なお、クイックコネクタ119は、図1に示される屈曲形状とは異なる屈曲形状の樹脂チューブ5に対して適用される。
【0041】
第2の配管用帯電防止具99は、一方の半割状体101と他方の半割状体103とが、クイックコネクタ119のシール保持部39を挟み付けて接合されるように、接合ピン115を一方の半割状体101のピン孔113に挿入することによって、クイックコネクタ119に取り付けられる。接合ピン115は、他方の半割状体103の内端部に一体的に接続形成された、短い小径部129と、この小径部129の先端に一体的に形成された、先端側に向って縮径するテーパ状部131と、このテーパ状部131の先端に一体的に形成された、小径の比較的長い差し込み部133と、から構成されていて、テーパ状部131の付け根側端は、小径部129よりも大径に形成されている。なお、ここでは、小径部129と差し込み部133とはほぼ同一径に形成されている。一方の半割状体101のピン孔113は、差し込み部133及び小径部129の外径よりも若干大きい内径(テーパ状部131の付け根側端の外径よりも小さい内径)、および小径部129の長さとほぼ同一の長さを有していて、接合ピン115のテーパ状部131がこのピン孔113を通過し、ピン孔113の両側周辺がテーパ状部131と他方の半割状体103の内端部との間に挟まれることにより、一方の半割状体101と他方の半割状体103とは、クイックコネクタ119のシール保持部39の外周面に密着する環状体を構成し、かつ環状形状を維持することとなる。一方の半割状体101と他方の半割状体103との接合により形成される環状体はクイックコネクタ119に対して回転可能に構成される場合が多い。
【0042】
第2の配管用帯電防止具99は、接続部109の接続用スリット107に、アース部材19とは異なる構成のアース部材135を差し込むことにより、アース部材135に接続される。アース部材135は、差し込み側端近傍の幅方向両側に係合凹部137、137が形成されたプレート体として構成されていて、アース部材135の係合凹部137、137よりも先端側の部分(先端部分)の幅は、接続用スリット107(接続用スリット107の他方の側面側部分139)の幅よりも多少広く形成されている(図12aも参照:図12はアース部材135と接続部109との接続過程を示す図)。アース部材135の先端部分が、接続用スリット107の他方の側面側部分139を通過するまで、アース部材135を接続用スリット107内に相対的に差し込むと(図12b参照)、アース部材135の先端部分は接続用スリット107の一方の側面側部分141内に入り込むが、接続用スリット107の一方の側面側部分141は、凹部117、117の形成により、接続用スリット107の他方の側面側部分139よりも幅が狭く、しかも幅方向両端が凹部117、117に開放しているので、アース部材135の先端部分の幅方向両側は、接続用スリット107の一方の側面側部分141から幅方向外側に突出して、凹部117、117内に入り込み、凹部117、117の底面は、アース部材135と引き抜き方向に係合することとなる。また、接続用スリット107の他方の側面側部分139を構成する側壁部143、143は、係合凹部137、137内に入り込むので、接続部109はアース部材135と挿入方向にも係合することとなる。なお、側壁部143、143は、アース部材135の先端部分の幅方向両側に押されると、容易に幅方向外側に変形移動するように構成されている。
【0043】
なお、接続用スリット107は、挿入されたアース部材135と密着するように形成されている。そして、第2の配管用帯電防止具99の取り付け接続により、樹脂チューブ5の導電性層81から、コネクタハウジング121及び第2の配管用帯電防止具99を通り、アース部材135に至るアース経路が構成される。
第2の配管用帯電防止具99は、第1の配管用帯電防止具17と同様に、クイックコネクタ119及びアース部材135の位置関係に十分追随できる。
【0044】
図13は本発明に係る第3の配管用帯電防止具の斜視図、図14は第3の配管用帯電防止具のクイックコネクタ119及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である
【0045】
第3の配管用帯電防止具145は、一端部にキャップ状の取り付け部147を、他端部に環状又は円形状の接続部149を、そして、取り付け部147と接続部149とを連結する比較的長尺あるいは細長いの連接部151を、それぞれ備えていて、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入されたEPDM材料で、可撓性を有し、かつ、体積抵抗値が1×106Ω・cm以下となるような導電性を有するように一体的に形成されている。
【0046】
取り付け部147は、内側に嵌め込み開口153を有するエルボ状のキャップ体として構成されていて、クイックコネクタ119の連結部125からチューブ接続部123のフランジ部127までを収容するように、あるいは、連結部125からチューブ接続部123のフランジ部127あるいはフランジ部127近傍までの部分に被せられるように形成されている。取り付け部147のフランジ部127側の収容部分には、連接部151の一端又は長さ方向一端が一体的に接続されている。取り付け部147は、クイックコネクタ119の連結部125からチューブ接続部123のフランジ部127あるいはフランジ部127近傍までの部分の外周面にほぼ沿うような内面形状を有し、かつ、クイックコネクタ119の連結部125からチューブ接続部123の摘み部127あるいはフランジ部近傍までの部分を、周方向180度を超えて収容するように形成されている。
【0047】
取り付け部147には係合突片155が形成され、嵌め付け開口153を挟んでこの係合突片155と反対側には、先端部に係止孔157が形成され、かつ、この係止孔157よりも先端側に摘み部159が設けられた、細くかつ比較的長い確認部161が一体的に接続されている。
【0048】
接続部149には、円形の嵌め付け孔163が形成され、この嵌め付け孔163の両側には、開き用切欠165、165がそれぞれ形成されていて、接続部149の外周には、連接部151の他端又は長さ方向他端が一体的に接続されている。
【0049】
第3の配管用帯電防止具145は、取り付け部147を嵌め込み開口153の側から、クイックコネクタ119の連結部125及びチューブ接続部123のフランジ部127あるいはフランジ部近傍までの部分に被せて嵌め付け、確認部161の摘み部159を指で摘んで確認体161を湾曲させ、係止孔157に係合突片155が差し込まれた状態とする。嵌め付け開口153をまたぐ確認部161により、取り付け部147の離脱が防止される。そして、係合突片155と係止孔157とが係合したときの摘み部159の状態を、後の検査時に確認することにより、第3の配管用帯電防止具145の取り付けを確認できる。すなわち、摘み部159を取り付け確認用のフラッグとして利用することができる。
【0050】
第3の配管用帯電防止具145は、接続部149の嵌め込み孔163に、アース部材19とは異なる構成の丸棒状のアース部材167を差し込むことにより、アース部材167に接続される。嵌め込み孔163の内径は、アース部材167の外径よりも若干小さく、嵌め込み孔163は、切欠部165、165により広がった状態でアース部材135を受け入れ、アース部材167の外周に密着している。
【0051】
第3の配管用帯電防止具145の取り付け接続により、樹脂チューブ5の導電性層81から、コネクタハウジング121及び第3の配管用帯電防止具145を通り、アース部材167に至るアース経路が構成される。第3の配管用帯電防止具145は、第1の配管用帯電防止具17と同様に、クイックコネクタ119及びアース部材167の位置関係に十分追随できる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の配管用帯電防止具を用いれば、種々の配管接続構造に応じて、簡単に樹脂チューブの帯電防止構造を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配管用帯電防止具が用いられる自動車のフューエル配管の概略構成図である。
【図2】クイックコネクタの斜視図である。
【図3】クイックコネクタの断面図である。
【図4】リテーナーの斜視図である。
【図5】クイックコネクタに樹脂チューブ及びパイプ体を接続した状態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る第1の配管用帯電防止具の斜視図である。
【図7】第1の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を詳細に示す斜視図である。
【図8】第1の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への別の取り付け接続状態を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る第2の配管用帯電防止具の斜視図である。
【図10】第2の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である。
【図11】別の構成のクイックコネクタの斜視図である。
【図12】アース部材と接続部との接続過程を示す図である。
【図13】本発明に係る第3の配管用帯電防止具の斜視図である。
【図14】第3の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
5 樹脂チューブ
7 パイプ体
15、119 クイックコネクタ
17、99、145 配管用帯電防止具
19、135、167 アース部材
83、105、147 取り付け部
85、109、149 接続部
87、111、151 連接部
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車配管に用いられる樹脂チューブが帯電するのを防止する配管用帯電防止具に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の燃料系配管では、比較的薄肉に形成された、軽量で取り扱い性に優れる樹脂チューブが用いられるようになってきている。樹脂チューブは十分な可撓性を有しないので、予め配管個所に合わせて曲げ加工されたり、あるいは蛇腹部の形成により可撓性を付与されたりして複数の燃料系部品を連結するために配置され、コネクタを介してパイプ体と連結される。コネクタは、例えば、チューブ接続部を軸方向一方側に有し、リテーナー手段を軸方向他方側に備えていて、このようなコネクタを用いて樹脂チューブとパイプ体とを連結するときには、樹脂チューブの接続側端部にチューブ接続部を相対的に圧入することにより、樹脂チューブをチューブ接続部の外周にきつく嵌め付け、かつ、リテーナー手段と係合して抜け止め状態となるように、軸方向他方側端開口からコネクタ内にパイプ体を相対的に挿入することとなる。
【0003】
ところで、樹脂チューブには、内部流体である燃料との摩擦によって静電気が発生する。特に、樹脂チューブが、燃料タンクとエンジンとをつなぐフューエル配管に用いられ、かつ、燃料を濾過するフィルタの下流側に配置されるときには、フィルタを通過する際に静電気を帯びた燃料が樹脂チューブ内を流れることとなるので、樹脂チューブの帯電量が多くなり、帯電した静電気によって配管内のガソリンベーパに引火してしまう危険性がある。また、帯電した樹脂チューブに放電スパークがとんで樹脂チューブに穴があき、燃料漏れの障害が発生するおそれもある。したがって、配管構造に対しては、樹脂チューブの帯電を防止する帯電防止手段を構成しておくことが好ましい。
【0004】
このような帯電防止手段としては、樹脂チューブが接続されるコネクタ内に金属製のスプリングを配置しておき、樹脂チューブ及び金属製のパイプ体をコネクタを介して連結したときに、スプリングが樹脂チューブ及びパイプ体に接触し、樹脂チューブとパイプ体とが電気的に接続されるように構成するもの(例えば特許文献1参照)や、樹脂チューブが接続されるコネクタを導電性を有する材料で形成し、このコネクタ内に金属製のワッシャー部材を嵌め付けておき、金属製のパイプ体をコネクタに挿入して接続したときに、ワッシャー部材がパイプ体に接触し、樹脂チューブとパイプ体とがコネクタ及びワッシャー部材を介して電気的に接続されるように構成するとともに、パイプ体をアースして樹脂チューブの帯電を防止するもの(例えば特許文献2参照)などが知られている。また、樹脂チューブの外層に除電介在層を形成して、この除電介在層がコネクタに接触するように樹脂チューブをコネクタに接続し、樹脂チューブとパイプ体とをコネクタを介して電気的に接続するとともに、パイプ体をアースして樹脂チューブの帯電を防止するもの(例えば特許文献3参照)も知られている。
【0005】
特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載された技術はいずれも、パイプ体の導電性を利用して配管内の帯電を防止するものである。ところで、パイプ体が金属製である場合には、パイプ体は防錆コーティングされるのが普通であり、この防錆コーティングが、数μ乃至数10μの厚さの、かつ、微小穴が多数形成されているフッ素系樹脂コート、例えばテフロン(登録商標)コートによるものであれば、パイプ体の導電性は保持される。しかしながら、防錆性向上のために、150μほどの厚さの樹脂膜層、例えばナイロンコーティングを施すと、コーティング層に微小穴がないこともあってパイプ体の導電性が阻害され、このような帯電防止手段を構成できなくなってしまう。
【0006】
このような問題点に対処するものとして、樹脂チューブと接続されるコネクタを導電性を有する材料で形成し、このコネクタを、リード線やクリップで車体側に電気的に接続してアースするといった技術(例えば特許文献4参照)も知られている。このような構成を採用することにより、樹脂チューブに連結されるパイプ体が、例えばナイロンコートにより導電性を示さないものであっても、樹脂チューブの帯電を効果的に防止することが可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−295761号公報(第4頁、図2)
【特許文献2】
特開2001−74180号公報(第3頁、図2)
【特許文献3】
特開平11−118073号公報(第3頁、図2)
【特許文献4】
特開平11−13574号公報(第3頁、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クリップを用いてコネクタを車体側に連結する構造では、コネクタが車体側に近接して配置されることとなるために、配管構造レイアウトの自由度が大きく規制されてしまう。また、リード線のコネクタ及び車体側への接続作業は煩わしいものであり、したがってリード線を用いる構造では、配管接続作業が煩雑となってしまう。
【0009】
そこで本発明は、コネクタを介して樹脂チューブの帯電を防止するために用いられる配管用帯電防止具であって、コネクタ及び車体側への取り付け接続が容易で、しかも、配管構造レイアウトの自由度を大きく規制することのない配管用帯電防止具の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の配管用帯電防止具は、樹脂チューブとパイプ体とを連結する自動車配管用の導電性コネクタに取り付けられ、このコネクタを介して前記樹脂チューブをアースする配管用帯電防止具であって、前記コネクタの外周に取り付けられる取り付け部と、車体側に設けられたアース部材に接続される接続部と、この接続部及び前記取り付け部を連結する長尺の又は比較的長尺の連接部と、を備え、前記取り付け部、前記連接部及び前記接続部はそれぞれ、導電性の弾性材料で可撓性を有するように形成されているものである。樹脂チューブは導電性を有する必要があるが、樹脂チューブに要求される内部流体低透過性などの他の機能を阻害しないように、少なくとも内層側又は内周面側に導電性層を備えることが好ましい。取り付け部、連接部及び接続部、すなわち、配管用帯電防止具は、弾性材料、例えば、加硫ゴム又は熱可塑性エラストマなどのゴム弾性材料から可撓性を有するように形成され、しかも連接部が長尺又は比較的長尺に形成されているので、コネクタと車体側との種々の配置関係に対応してコネクタ及び車体側を接続し、樹脂チューブ、コネクタ及び車体側(アース部材)を通るアース経路を構成できる。取り付け部、連接部及び接続部を、同材料又は同一材料で形成する場合には、一体的に形成することが好ましい。
【0011】
配管用帯電防止具の取り付け部は弾性を有しているので、取り付け部を適当に構成することにより、配管用帯電防止具のコネクタ外周への取り付けを容易に又は比較的容易に行なうことができる。取り付け部は、コネクタの外周に嵌め付けられるように環状に構成することができる。また、取り付け部は、接合されることにより環状体を形成する一対の半割状体を備え、コネクタを挟んで一対の半割状体を接合することにより、コネクタの外周に取り付けられるように構成することができる。さらに、取り付け部は、キャップ状(被せ体状)に形成され、コネクタの外周に被せられるように構成することができる。取り付け部を環状に構成することにより、構造の簡素化及び取り付け性の向上を図ることができるが、コネクタのチューブ接続部が屈曲して設けられている場合には、チューブ接続部を通過させるときに取り付け部に加える力の向きを屈曲部に沿って徐々に変えなければならないので、取り付け作業が面倒になる。また、環状の取り付け部は、チューブ接続部へのチューブの嵌め付けに先立ってコネクタに嵌めておく必要があるが、チューブの嵌め付けは、コネクタ側を治具で把持して行われる場合が多い。ところが、コネクタに取り付け部が嵌められていると、コネクタを治具で把持できない場合もあるので、取り付け部を一旦、チューブ接続部側にずらしておくことが必要となることもまれではない。そして、チューブ接続部が屈曲して設けられていると、取り付け部をずらしたり、元に戻したりする作業が面倒である。
したがって、一対の半割状体から構成したり、キャップ状に構成したりして、例えばチューブをチューブ接続部に嵌め付けた後に取り付け部をコネクタに取り付けることができるようにしておく場合もある。
【0012】
配管用帯電防止具の接続部は弾性を有しているので、接続部を適当に構成することにより、配管用帯電防止具のアース部材への接続を容易に又は比較的容易に行なうことができる。接続部は、通し孔、スリット又は通しスリットを有するように構成でき、例えば、この通し孔又は通しスリットにアース部材を貫通させることにより、あるいはスリットにアース部材を差し込むことにより、アース部材に接続される。
【0013】
取り付け部、例えば取り付け部の内面がコネクタの外周に密着し、接続部、例えば接続部の通し孔、スリット又は通しスリットがアース部材に密着するように構成しておけば、配管用帯電防止具の取り付け接続及び電気的接続の安定度を高めることができる。
【0014】
導電性の弾性材料、例えば導電性のゴム弾性材料は、ゴム又はエラストス素材に、カーボン粉末やステンレス粉末等を混入して得ることができる。また、導電性の弾性材料としては、導電性のプラスチックを用いることもできる。
【0015】
コネクタ及び車体側の配置関係への追随性を高めるためには、取り付け部を、コネクタの外周に、回転が可能なように取り付けることが好ましい。
【0016】
接続部が指で摘みやすい形状に形成されていれば、例えば通し孔、スリット又は通しスリットにアース部材を通したり差し込んだりしやすく、すなわち、接続部をアース部材に接続しやすく、配管用帯電防止具の接続作業が容易となる。したがって、接続部に、外側に突出する摘み部を一体的に形成しておくことが好ましい。摘み部が、接続部の両側にそれぞれ形成されていれば、両手の指でそれぞれの摘み部を摘んでアース部材に接続部を接続することができるので、より接続作業が容易となる。なお、取り付け部又は取り付け部の両側にも摘み部を一体的に形成することができる。
【0017】
コネクタの外周に、径方向外側に広がる一対の位置決め面を軸方向に間隔を有するように、かつ、対向するように形成しておき、取り付け部を、一対の位置決め面の間に嵌め付けて軸方向に位置決めすれば、取り付け構造を複雑化することなく、走行中の振動などにより取り付け部がずれてコネクタとの接触不良が生じるといったことを有効に防止できる。なお、コネクタの外周には通常、段部が形成されている場合が多いため、この段部の径方向に広がる段差面を位置決め面として利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本発明に係る配管用帯電防止具が用いられる自動車のフューエル配管の概略構成図である。
【0020】
フューエル配管1は、自動車の燃料タンク3とエンジンとを連結するためのものであり、屈曲形成された樹脂チューブ5と、この樹脂チューブ5の一端部と連結され、エンジン側へと連なる金属製のパイプ体7と、燃料タンク3に設けられた燃料ポンプ9の吐き出し口11及び樹脂チューブ5の他端部を連結するクイックコネクタ13と、を備え、樹脂チューブ5の一端部及びパイプ体7を連結する別のクイックコネクタ15を有している。樹脂チューブ5は大きく屈曲しているので、特に屈曲部で内部を流れるガソリン燃料との摩擦が大きくなる。クイックコネクタ15の外周には、第1の配管用帯電防止具17の一端部が嵌め付けられ、この第1の配管用帯電防止具17の他端部は、車体側に設けられたアース部材19に接続されている。燃料ポンプ9は、吐き出し口11の手前に、ガソリン燃料を濾過するフィルタ又はストレーナ21を有していて、ガソリン燃料は、フィルタ21を通過して樹脂チューブ5内に送り込まれる。
【0021】
図2はクイックコネクタ15の斜視図、図3はクイックコネクタ15の断面図、図4はリテーナーの斜視図である。
【0022】
クイックコネクタ15は、筒状のコネクタハウジング23と、ほぼ環状のリテーナー25と、を備えて構成され、コネクタハウジング23は、ガラス繊維強化ポリアミド(PA・GF)を素材とし、カーボン粉末又はステンレス粉末を混入した成形材料により形成されていて、軸方向一方側の円筒状のチューブ接続部27と、軸方向他方側のほぼ円筒状のパイプ挿入部29と、から一体的に構成されている。コネクタハウジング23は、混入されたカーボン粉末又はステンレス粉末により、電気抵抗値が減少し、比較的良好な導電性を有している。
【0023】
チューブ接続部27の円筒状外周面31には、軸方向に間隔を設けて環状突部33が複数本形成されていて、軸方向一方側の2つの環状突部33、33の間には、樹脂チューブ5との間をシールするゴム製Oリング35が嵌め付けられている。
【0024】
パイプ挿入部29は、軸方向他方側の大径のリテーナー保持部37と、リテーナー保持部37よりも小径の中間のシール保持部39と、シール保持部39よりもさらに小径で、チューブ接続部27よりも大径の軸方向一方側の連絡部41と、から一体的に構成され、連絡部41の外周面の軸方向一方側端部には、径方向外側に突出する環状位置決め突部43が形成されていて、連絡部41の外周は、環状位置決め突部43の軸方向他方側面45(位置決め面)と、軸方向他方側端部に位置するシール保持部39との間の段差面47(位置決め面)と、の間で嵌め付け部49を構成している。
【0025】
シール保持部39の内周面には、カラー51を介して、パイプ体7との間をシールする一対のゴム製Oリング53、53が軸方向に並んで嵌め付けられている。
【0026】
リテーナー保持部37には、径方向対称位置に対向して同一形状の係合窓55、55が形成されている。このようなリテーナー保持部37内には、PA製のリテーナー25が嵌め付けられ、リテーナー25は、軸方向他方側端部の径方向対称位置に、径方向外側に突出した一対の係合爪部57、57が形成されている、周方向両端部59、59間に比較的大きな変形用隙間が設けられた断面C形の本体部61を有し、この本体部61の軸方向他方側端部には、係合爪部57、57と対応した位置から軸方向他方側に向かって径方向外側に傾斜して延びる一対の操作アーム63、63が一体的に設けられていて、それぞれの操作アーム63の軸方向他方側端部には径方向外側に突出した操作端部65が形成されている。本体部61の軸方向一方側端部67には、周方向に延びる係合スリット69、69が対向して形成されていて、このような構成のリテーナー25は、係合爪部57が、リテーナー保持部37の係合窓55内に入り込んで係合窓55と係合状態となるように、かつ、操作端部65がリテーナー保持部37の軸方向他方側端と係合状態となるように、軸方向他方側端開口71からリテーナー保持部37内に押し込まれて嵌め付けられている。
【0027】
図5はクイックコネクタ15に樹脂チューブ5及びパイプ体7を接続した状態を示す断面図である。
【0028】
クイックコネクタ15に、リテーナー保持部37の軸方向他方側端開口71から挿入されて嵌め付けられたパイプ体7は、表面に防錆用のナイロンコートが施された金属製であり、挿入端部73に環状係合突部75を有していて、この環状係合突部75が、リテーナー25の係合スリット69に嵌り込んでスナップ係合するまでパイプ挿入部29内に押し込まれている。
【0029】
樹脂チューブ5は、エチレン‐四フッ化エチレン共重合体樹脂(ETFE)製のガソリン燃料低透過性内層77及びPA12製の耐熱性外層79から構成された積層構造を備え、内層77の内周面側は、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入された導電性層81を構成している。このような樹脂チューブ5は、クイックコネクタ15のチューブ接続部27の外周にきつく嵌め付けられて、導電性層81がチューブ接続部27と接続した状態で接続されている。なお、ここでは便宜上、第1の配管用帯電防止具17を省略して図示している。
【0030】
図6は本発明に係る第1の配管用帯電防止具17の斜視図である。
【0031】
第1の配管用帯電防止具17は、一端部に環状の取り付け部83を、他端部に長円形状の接続部85を、そして、取り付け部83と接続部85とを連結する比較的長尺のあるいは細長い連接部87を、それぞれ備えていて、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入されたエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)材料で、可撓性を有し、かつ、体積抵抗値が1×106Ω・cm以下となるような導電性を有するように一体的に形成されている。接続部85は、連接部87の延びる方向と直交する方向に長く形成され、長手方向に延びる狭い幅の通しスリット89を備えていて、通しスリット89の両端部は、亀裂が生じるのを防止するために円形状に形成されている。取り付け部83は、クイックコネクタ15の連絡部41の外周に構成された嵌め付け部49の軸方向長さとほぼ等しい厚みを有し、連絡部41の外周面の外径よりも若干小さい内径を有している。接続部85の長手方向両側には、通しスリット89の端部と対応して、外側に突出する一対の摘み部(着脱時に指で摘む部分)91、91が一体的に形成されていて、それぞれの摘み部91は、接続部85から外側に延びる細幅の引き出し部93と、この引き出し部93の外端に一体的に形成された大形の摘み本体95と、から形成されている。
【0032】
図7は第1の配管用帯電防止具17のクイックコネクタ15及びアース部材19への取り付け接続状態を詳細に示す斜視図である。なお、ここでは、クイックコネクタとアース部材との位置関係は理解しやすいように適宜変更して示している(以下同様)。
【0033】
第1の配管用帯電防止具17は、取り付け部83が、クイックコネクタ15の連絡部41の外周に構成された嵌め付け部49内に嵌め付けられることにより、クイックコネクタ15のコネクタハウジング23の外周に位置決めして取り付けられる。取り付け部83は、嵌め付け部49の外周面の外径よりも若干小さい内径を有しているが、ゴム弾性を備えているので、コネクタハウジング23に対して周方向に回転することができる。なお、取り付け部83は通常、クイックコネクタ15のチューブ接続部27に樹脂チューブ5を接続する前にクイックコネクタ15の嵌め付け部49に嵌め付けられる。
【0034】
また、第1の配管用帯電防止具17は、接続部85の通しスリット89内に例えばプレート状のアース部材19の屈曲端部97を通すことにより、アース部材19に嵌め付けられて接続される。接続部85の通しスリット89の幅は、アース部材19の屈曲端部97の厚みよりも若干狭い。接続部85のアース部材19への接続は、例えば、それぞれの摘み部91の摘み本体95を両手の指で摘んで行う。第1の配管用帯電防止具17は、図8に示すように(図8は第1の配管用帯電防止具17のクイックコネクタ15及びアース部材19への別の取り付け接続状態を示す斜視図)、クイックコネクタ15及びアース部材19の位置関係に応じて、連接部87を撓ませ、かつ、取り付け部83を回転させて接続部85をアース部材19に接続することができる。
【0035】
第1の配管用帯電防止具17の取り付け接続により、樹脂チューブ5の導電性層81から、コネクタハウジング23及び第1の配管用帯電防止具17を通り、アース部材19に至るアース経路が構成される。
【0036】
図9は本発明に係る第2の配管用帯電防止具の斜視図、図10は第2の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である。
【0037】
第2の配管用帯電防止具99は、一端部に、一対の半割状体101、103を有する取り付け部105を、他端部に、接続用スリット107を有する接続部109を、そして、取り付け部105と接続部109とを連結する比較的長尺のあるいは細長い連接部111を、それぞれ備えていて、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入されたEPDM材料で、可撓性を有し、かつ、体積抵抗値が1×106Ω・cm以下となるような導電性を有するように一体的に形成されている。
【0038】
取り付け部105は、一方の半割状体101と他方の半割状体103との、長さ方向(第2の配管用帯電防止具99又は連接部111の延びる方向)外端部同士を一体的にヒンジ結合して構成されていて、一方の半割状体101の長さ方向内端に、連接部111の一端又は長さ方向一端が一体的に接続されている。したがって、他方の半割状体103は、長さ方向外端部を中心として、一方の半割状体101に対して開く方向及び閉じる方向に回転できるように構成されている。一方の半割状体101の長さ方向内端側には、ピン孔113が形成され、他方の半割状体103の長さ方向内端側には接合ピン115が一体的に設けられていて、この接合ピン115を一方の半割状体101のピン孔113に挿入することにより、一方の半割状体101及び他方の半割状体103を接合して接合状態を保持できるように構成されている。一方の半割状体101及び他方の半割状体103は、接合状態では、内端部同士が接触状態となって環状体を形成する。
【0039】
接続部109は、長さ方向と直交する方向に長い直方体状に形成され、長さ方向内面に連接部111の他端又は長さ方向他端が一体的に接続されている。接続部109の長手方向両側には、一方の側面側から凹部117、117が形成されていて、接続用スリット107は、接続部109の他方の側面側から、凹部117の底面を越える位置まで延びるように形成されている。
【0040】
第2の配管用帯電防止具99は、フューエル配管1の樹脂チューブ5及びパイプ体7の連結に用いられる、クイックコネクタ15とは別の構成のクイックコネクタ119に取り付けられるものである(図11参照:図11はクイックコネクタ119の斜視図)。クイックコネクタ119は、クイックコネクタ15のコネクタハウジング23のチューブ接続部27及び連絡部41の構造を変更したものであり、クイックコネクタ15と同一の構造及び機能を有する部分は概略的には同一の符号を付して説明を省略する。クイックコネクタ119のコネクタハウジング121のチューブ接続部123は、パイプ挿入部124と90度の角度を有して連絡部125に一体的に接続形成されていて、チューブ接続部123の付け根位置には、嵌め付けられる樹脂チューブ5を挿入止めするための環状のフランジ部127が設けられている。チューブ接続部123の樹脂チューブ5を嵌め付ける部分の構成は、チューブ接続部27と同一又は同様である。連絡部125は、軸方向一方側端部が滑らかに丸みを帯びて形成されている。なお、クイックコネクタ119は、図1に示される屈曲形状とは異なる屈曲形状の樹脂チューブ5に対して適用される。
【0041】
第2の配管用帯電防止具99は、一方の半割状体101と他方の半割状体103とが、クイックコネクタ119のシール保持部39を挟み付けて接合されるように、接合ピン115を一方の半割状体101のピン孔113に挿入することによって、クイックコネクタ119に取り付けられる。接合ピン115は、他方の半割状体103の内端部に一体的に接続形成された、短い小径部129と、この小径部129の先端に一体的に形成された、先端側に向って縮径するテーパ状部131と、このテーパ状部131の先端に一体的に形成された、小径の比較的長い差し込み部133と、から構成されていて、テーパ状部131の付け根側端は、小径部129よりも大径に形成されている。なお、ここでは、小径部129と差し込み部133とはほぼ同一径に形成されている。一方の半割状体101のピン孔113は、差し込み部133及び小径部129の外径よりも若干大きい内径(テーパ状部131の付け根側端の外径よりも小さい内径)、および小径部129の長さとほぼ同一の長さを有していて、接合ピン115のテーパ状部131がこのピン孔113を通過し、ピン孔113の両側周辺がテーパ状部131と他方の半割状体103の内端部との間に挟まれることにより、一方の半割状体101と他方の半割状体103とは、クイックコネクタ119のシール保持部39の外周面に密着する環状体を構成し、かつ環状形状を維持することとなる。一方の半割状体101と他方の半割状体103との接合により形成される環状体はクイックコネクタ119に対して回転可能に構成される場合が多い。
【0042】
第2の配管用帯電防止具99は、接続部109の接続用スリット107に、アース部材19とは異なる構成のアース部材135を差し込むことにより、アース部材135に接続される。アース部材135は、差し込み側端近傍の幅方向両側に係合凹部137、137が形成されたプレート体として構成されていて、アース部材135の係合凹部137、137よりも先端側の部分(先端部分)の幅は、接続用スリット107(接続用スリット107の他方の側面側部分139)の幅よりも多少広く形成されている(図12aも参照:図12はアース部材135と接続部109との接続過程を示す図)。アース部材135の先端部分が、接続用スリット107の他方の側面側部分139を通過するまで、アース部材135を接続用スリット107内に相対的に差し込むと(図12b参照)、アース部材135の先端部分は接続用スリット107の一方の側面側部分141内に入り込むが、接続用スリット107の一方の側面側部分141は、凹部117、117の形成により、接続用スリット107の他方の側面側部分139よりも幅が狭く、しかも幅方向両端が凹部117、117に開放しているので、アース部材135の先端部分の幅方向両側は、接続用スリット107の一方の側面側部分141から幅方向外側に突出して、凹部117、117内に入り込み、凹部117、117の底面は、アース部材135と引き抜き方向に係合することとなる。また、接続用スリット107の他方の側面側部分139を構成する側壁部143、143は、係合凹部137、137内に入り込むので、接続部109はアース部材135と挿入方向にも係合することとなる。なお、側壁部143、143は、アース部材135の先端部分の幅方向両側に押されると、容易に幅方向外側に変形移動するように構成されている。
【0043】
なお、接続用スリット107は、挿入されたアース部材135と密着するように形成されている。そして、第2の配管用帯電防止具99の取り付け接続により、樹脂チューブ5の導電性層81から、コネクタハウジング121及び第2の配管用帯電防止具99を通り、アース部材135に至るアース経路が構成される。
第2の配管用帯電防止具99は、第1の配管用帯電防止具17と同様に、クイックコネクタ119及びアース部材135の位置関係に十分追随できる。
【0044】
図13は本発明に係る第3の配管用帯電防止具の斜視図、図14は第3の配管用帯電防止具のクイックコネクタ119及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である
【0045】
第3の配管用帯電防止具145は、一端部にキャップ状の取り付け部147を、他端部に環状又は円形状の接続部149を、そして、取り付け部147と接続部149とを連結する比較的長尺あるいは細長いの連接部151を、それぞれ備えていて、カーボン粉末又はステンレス粉末が混入されたEPDM材料で、可撓性を有し、かつ、体積抵抗値が1×106Ω・cm以下となるような導電性を有するように一体的に形成されている。
【0046】
取り付け部147は、内側に嵌め込み開口153を有するエルボ状のキャップ体として構成されていて、クイックコネクタ119の連結部125からチューブ接続部123のフランジ部127までを収容するように、あるいは、連結部125からチューブ接続部123のフランジ部127あるいはフランジ部127近傍までの部分に被せられるように形成されている。取り付け部147のフランジ部127側の収容部分には、連接部151の一端又は長さ方向一端が一体的に接続されている。取り付け部147は、クイックコネクタ119の連結部125からチューブ接続部123のフランジ部127あるいはフランジ部127近傍までの部分の外周面にほぼ沿うような内面形状を有し、かつ、クイックコネクタ119の連結部125からチューブ接続部123の摘み部127あるいはフランジ部近傍までの部分を、周方向180度を超えて収容するように形成されている。
【0047】
取り付け部147には係合突片155が形成され、嵌め付け開口153を挟んでこの係合突片155と反対側には、先端部に係止孔157が形成され、かつ、この係止孔157よりも先端側に摘み部159が設けられた、細くかつ比較的長い確認部161が一体的に接続されている。
【0048】
接続部149には、円形の嵌め付け孔163が形成され、この嵌め付け孔163の両側には、開き用切欠165、165がそれぞれ形成されていて、接続部149の外周には、連接部151の他端又は長さ方向他端が一体的に接続されている。
【0049】
第3の配管用帯電防止具145は、取り付け部147を嵌め込み開口153の側から、クイックコネクタ119の連結部125及びチューブ接続部123のフランジ部127あるいはフランジ部近傍までの部分に被せて嵌め付け、確認部161の摘み部159を指で摘んで確認体161を湾曲させ、係止孔157に係合突片155が差し込まれた状態とする。嵌め付け開口153をまたぐ確認部161により、取り付け部147の離脱が防止される。そして、係合突片155と係止孔157とが係合したときの摘み部159の状態を、後の検査時に確認することにより、第3の配管用帯電防止具145の取り付けを確認できる。すなわち、摘み部159を取り付け確認用のフラッグとして利用することができる。
【0050】
第3の配管用帯電防止具145は、接続部149の嵌め込み孔163に、アース部材19とは異なる構成の丸棒状のアース部材167を差し込むことにより、アース部材167に接続される。嵌め込み孔163の内径は、アース部材167の外径よりも若干小さく、嵌め込み孔163は、切欠部165、165により広がった状態でアース部材135を受け入れ、アース部材167の外周に密着している。
【0051】
第3の配管用帯電防止具145の取り付け接続により、樹脂チューブ5の導電性層81から、コネクタハウジング121及び第3の配管用帯電防止具145を通り、アース部材167に至るアース経路が構成される。第3の配管用帯電防止具145は、第1の配管用帯電防止具17と同様に、クイックコネクタ119及びアース部材167の位置関係に十分追随できる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の配管用帯電防止具を用いれば、種々の配管接続構造に応じて、簡単に樹脂チューブの帯電防止構造を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配管用帯電防止具が用いられる自動車のフューエル配管の概略構成図である。
【図2】クイックコネクタの斜視図である。
【図3】クイックコネクタの断面図である。
【図4】リテーナーの斜視図である。
【図5】クイックコネクタに樹脂チューブ及びパイプ体を接続した状態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る第1の配管用帯電防止具の斜視図である。
【図7】第1の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を詳細に示す斜視図である。
【図8】第1の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への別の取り付け接続状態を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る第2の配管用帯電防止具の斜視図である。
【図10】第2の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である。
【図11】別の構成のクイックコネクタの斜視図である。
【図12】アース部材と接続部との接続過程を示す図である。
【図13】本発明に係る第3の配管用帯電防止具の斜視図である。
【図14】第3の配管用帯電防止具のクイックコネクタ及びアース部材への取り付け接続状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
5 樹脂チューブ
7 パイプ体
15、119 クイックコネクタ
17、99、145 配管用帯電防止具
19、135、167 アース部材
83、105、147 取り付け部
85、109、149 接続部
87、111、151 連接部
Claims (9)
- 樹脂チューブとパイプ体とを連結する自動車配管用の導電性コネクタに取り付けられ、このコネクタを介して前記樹脂チューブをアースする配管用帯電防止具であって、
前記コネクタの外周に取り付けられる取り付け部と、車体側に設けられたアース部材に接続される接続部と、この接続部及び前記取り付け部を連結する長尺の又は比較的長尺の連接部と、を備え、
前記取り付け部、前記連接部及び前記接続部はそれぞれ、導電性の弾性材料で可撓性を有するように形成されている、ことを特徴とする配管用帯電防止具。 - 前記取り付け部、前記連接部及び前記接続部は、一体的に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の配管用帯電防止具。
- 前記取り付け部は、環状に形成されていて、前記コネクタの外周に嵌め付けられて取り付けられる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の配管用帯電防止具。
- 前記取り付け部は、接合されることにより環状体を形成する一対の半割状体から構成されていて、前記コネクタを挟んで一対の前記半割状体を接合することにより、前記コネクタの外周に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の配管用帯電防止具。
- 前記取り付け部は、キャップ状に形成されていて、前記コネクタの外周に被せられて取り付けられる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の配管用帯電防止具。
- 前記取り付け部は、前記コネクタの外周に、回転が可能なように取り付けられる、ことを特徴とする請求項3又は4記載の配管用帯電防止具。
- 前記接続部には、外側に突出する摘み部が一体的に形成されている、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の配管用帯電防止具。
- 前記摘み部は、前記接続部の両側にそれぞれ形成されている、ことを特徴とする請求項7記載の配管用帯電防止具。
- 前記コネクタの外周には、径方向外側に広がる一対の位置決め面が軸方向に間隔を有し、かつ、対向して形成されていて、
前記取り付け部は、一対の前記位置決め面の間に取り付けられて軸方向に位置決めされる、ことを特徴とする請求項3、4又は6記載の配管用帯電防止具。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080115 |
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