JP2004256706A - 水性インキ及びそれを使用した筆記具セット - Google Patents
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Abstract
【課題】筆跡の色を変色または消色出来、かつ自然に放置しても色の変化が抑制され、ボールペンに充填して経時的に筆記カスレの生じない水性インキ。
【解決手段】水と水溶性有機溶剤と消色性のある染料とから少なくともなる水性インキにおいて、前記消色性のある染料としてC.I.ベーシックグリーン4を含み、インキ中の蓚酸及び蓚酸塩を蓚酸換算で0〜0.2重量%とする。
【選択図】 なし
【解決手段】水と水溶性有機溶剤と消色性のある染料とから少なくともなる水性インキにおいて、前記消色性のある染料としてC.I.ベーシックグリーン4を含み、インキ中の蓚酸及び蓚酸塩を蓚酸換算で0〜0.2重量%とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、pHにより消色または変色する水性インキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、pHにより消色または変色させるものとしては、インキのpHをアルカリ性として発色させ、それを酸性液により消色させる方法が知られている。その一例として、特開昭55−27314号公報には特定染料とフタレイン系指示薬からなるインキで酸性液で無色化するインキ(特許文献1参照)が、特開昭57−145169号公報には中性以下で無色となる指示薬からなるインキ(特許文献2参照)が、特開昭58−32675号公報には酸性にて無色になる染料または酸塩基指示薬からなるインキ(特許文献3参照)が、特開2002−2175号公報にはpH指示薬とpH変化によって変色しない着色剤からなるインキで酸性液で別の色に変化するインキ(特許文献4参照)が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−27314号公報(第1頁第1欄下から5行〜4行)
【特許文献2】
特開昭57−145169号公報(第1頁第2欄下から7行〜4行)
【特許文献3】
特開昭58−32675号公報(第1頁第1欄5行〜11行)
【特許文献4】
特開2000−2175号公報(第2頁第1欄2行〜8行)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に使用されている被記録媒体である紙類は弱酸性から中性のものが大半である。そこで、上述のインキを用いて筆跡を作ると、その色調が時間の経過と共に自然に消色または変色してしまうという問題があった。
蓚酸塩からなる塩基性染料を用いると塩基性物質または多価金属がインキ中に存在した場合、蓚酸と塩基性物質または多価金属が結合して不溶物を発生したり、チップ及びボールの金属と経時的に反応して不溶物を発生したりしてチップのボール把持部とボールの間隙に目詰まりを発生し、筆記したときにかすれて書けなくなる不具合を発生する恐れがあった。
本発明の目的は、筆記後に放置した場合に、筆跡の色調が自然に変化し難く、必要な時に必要な部分のみを変色液により変色させることができ、経時的にカスレなどの不具合の起こらない水性ボールペン用インキ及び筆記具セットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水と水溶性有機溶剤と消色性のある染料とから少なくともなる水性インキにおいて、前記消色性のある染料がC.I.ベーシックグリーン4を含み、インキ中の蓚酸及び蓚酸塩が蓚酸換算で0〜0.2重量%である水性インキ。を要旨とする。
【0006】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用するpHが8.0以上で消色する染料は、塩基性染料より選ばれるのが好ましい。その具体例としては、C.I. Basic Yellow 2、同 Red 14、同 Blue 1、同 Green 1、同 Green 4(塩酸塩)等が挙げられる。塩基性染料の対イオンとして塩酸を使用することが好ましい。染料から解離した塩素が同様にインキ中の他の成分に含有した多価金属塩やボール及びチップの金属と反応しても塩酸塩は水に対して可溶性を持っていることから多少生成してもチップを目詰まりさせることが無いので経時的な筆記カスレを生じにくいものと推測される。
これらは1種または2種以上で混合して用いることができる。そして、本発明における前記塩基性染料の使用量は、インキ全量に対して、0.1〜10.0重量%が好ましい。
【0007】
pHで消色しない着色剤を添加することもできる。塩基性染料を用いる場合は、従来公知の塩基性染料を使用することができ、その具体例としては、C.I.Basic Yellow 1、同 Yellow 14、同 Yellow36、同 Yellow 40、同 Red 12、同 Violet 1、同 Violet 3、同 Violet 7、同 Violet 10、同 Blue 7、同 Blue 9等が挙げられる。これらは1種または2種以上混合して用いることができる。
【0008】
顔料を用いる場合は、従来公知の顔料を使用することができ、具体例として、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオレンジ、酸化チタン等の無機顔料、C.I.PIGMENT RED2、同3、同5、同17、同22、同38、同41、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194同206、同207、同209、同216、同245、C.I.PIGMENTORANGE 5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、C.I.PIGMENT VIOLET 19、同23、同31、同33、同36、同38、同50、C.I.PIGMENT BLUE 2、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同16、同17、同22、同25、同60、同66、C.I.PIGMENT BROWN 25、同26、C.I.PIGMENT YELLOW 1、同3、同12、同13、同24、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同139、同153、同166、同167、同173C.I.PIGMENT GREEN 7、同10、同36等の有機顔料等が挙げられる。これらは、1種もしくは2種以上混合して用いることが出来る。
尚、上記塩基性染料、顔料は混合して使用することもできる。
【0009】
インキとしての種々の品質、例えば、低温時でのインキ凍結防止、ペン先でのインキ乾燥防止、顔料の分散媒、染料の溶解剤、粘度調整剤の溶解・分散等の目的で水並びに従来公知の水溶性有機溶剤を使用することができる。水溶性有機溶剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、単独或は混合して使用することができる。その使用量はインキ組成物全量に対して3〜60重量%が好ましい。
【0010】
更には、インキの粘度調整あるいは着色剤の分散安定化等の目的で、合成系のカチオン化したアクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、アクリル系樹脂、ポリアミン、ポリビニルブチラール、半合成系のカチオン化グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸エステル、天然系のグァーガム、あるいは無機系高分子等が挙げられる。
【0011】
また、窒素硫黄系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物、イソチアゾリノン化合物等の防腐剤、ベンゾトリアゾール等の防錆剤、顔料の分散安定剤としてのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル等の界面活性剤、塩酸、硝酸、燐酸、酢酸等のpH調整剤、といった種々の添加剤を必要に応じて使用することもできる。
【0012】
また、上述のインキを変色させるために用いられるpHが8.0以上の液媒体としては、50〜90重量%の水と、5〜50重量%の従来公知の水溶性有機溶剤、そして、0.1〜20重量%の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強アルカリ性物質、あるいはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、アミルアミン等の有機アミン、更には、適宜防腐剤や界面活性剤、場合によっては還元剤等を加え、混合攪拌したものからなる。
【0013】
本発明においてインキ中の蓚酸または蓚酸塩量は蓚酸換算で0〜0.2重量%以下にする必要がある。これは、0.2重量%を超えるとインキ中に不溶性の物質を生成して目詰まりを起こし、筆記時のかすれを発生させるためである。
【0014】
本発明の水性インキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ヘンシェルミキサー等の撹拌機に染料と水と水溶性有機溶剤を入れ撹拌した後、残りの成分を入れ、更に混合撹拌することにより容易に得られる。濾過等を必要に応じて行っても良い。着色剤として顔料を用いた場合は、予め顔料をボールミル、ビーズミル、ロールミル等の分散機により分散し分散顔料状となした後、上記と同様に行えば、容易に得られる。
【0015】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づき更に詳細に説明する。また各インキのpHは、(株)HORIBA H−7 LC(堀場製作所製)にて測定した。また、インキ中の蓚酸量及び蓚酸塩量の測定は、インキに炭酸カルシウムの10%溶液を添加し、生成した沈殿を濾過、水洗した後乾燥し塩酸に溶解したものを東ソー(株)製高速液体クロマトグラフィーにて定量した。この時カラムは東ソー(株)製TSKgelODS−80Ts(内径4.6mm、長さ15cm)を使用し、移動相は水:メタノール=9:1とメタノールのみを濃度勾配法で直線的に変えて流し、検出は254nmの波長で検出した。
尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
【0016】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.2の黒色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0重量%であった。
【0017】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.0の茶色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0.09重量%であった。
【0018】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.1の緑色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0.14重量%であった。
【0019】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.0の黄緑色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0重量%であった。
【0020】
上記各成分をホモミキサーにて30分攪拌して、pH12.6、無色透明の筆跡変色液を得た。
【0021】
比較例1
実施例1において、アイゼン マラカイトグリーンリキッドをアイゼン マラカイトグリーン(C.I.ベーシックグリーン4、蓚酸塩、保土谷化学工業(株)製)2.0部に変更し、その分水を加えた以外は実施例1と同様に為して、pH2.0の黒色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.36重量%であった。
【0022】
比較例2
実施例2において、アイゼン マラカイトグリーン2.7部に変更し、その分水を減じた以外は実施例2と同様に為してpH2.3の黒色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.24重量%であった。
【0023】
比較例3
実施例3において、アイゼン マラカイトグリーン3.0部に変更し、その分水を減じた以外は実施例3と同様に為してpH2.2の緑色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.27重量%であった。
【0024】
比較例4
実施例4において、アイゼン マラカイトグリーンリキッドをアイゼン マラカイトグリーン2.0部に変更し、その分水を加えた以外は実施例4と同様に為してpH2.0の黄緑色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.35重量%であった。
【0025】
【発明の効果】
以上、実施例1〜4、比較例1〜4で得たインキ組成物について、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
(試験用ボールペンの作製)
上記実施例2〜3で得た水性インキを洋白製のボールペンチップ(ボール素材:炭化珪素、ボール径:0.5mm)からなるぺんてる(株)製ハイブリッド(製品符号K105)のリフィルに0.8g程度充填し、遠心機にて遠心力を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。
【0028】
(変色用ペンの作製)
上記の変色液を繊維製のペン先からなるぺんてる(株)製シグナル(製品符号S510)の中綿に1.5g程度充填し、試験用変色ペンを作製した。
【0029】
試験1:上記試験用のボールペンを用いて、筆記用紙(JIS P3201筆記用紙A)に「国」という文字を5字筆記した。続いて、この文字の上を変色ペンでなぞって、色の変化を観察した。その後1時間放置して更に色の変化を観察した。
【0030】
試験2:上記試験用のボールペンを50℃に3ヶ月ペン先を下向きに放置後、筆記用紙(JIS P3201筆記用紙A)に「国」という文字を5字筆記し、カスレの有無を確認した。
【0031】
試験3:上記試験用のボールペンを50℃に3ヶ月ペン先を下向きに放置後、チップ内のインキをメンブランフィルター(孔径0.45μm、アドバンテック東洋(株)製)を通し、不溶物の有無を目視で確認した。
【0032】
以上、詳細に説明したように、本発明の水性インキは、自然に放置した場合でも、筆跡色が変わり難く、また、変色用液に筆跡が触れると変色または消色することが出来、かつ経時的に不溶物の発生が無く筆記カスレも生じないものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、pHにより消色または変色する水性インキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、pHにより消色または変色させるものとしては、インキのpHをアルカリ性として発色させ、それを酸性液により消色させる方法が知られている。その一例として、特開昭55−27314号公報には特定染料とフタレイン系指示薬からなるインキで酸性液で無色化するインキ(特許文献1参照)が、特開昭57−145169号公報には中性以下で無色となる指示薬からなるインキ(特許文献2参照)が、特開昭58−32675号公報には酸性にて無色になる染料または酸塩基指示薬からなるインキ(特許文献3参照)が、特開2002−2175号公報にはpH指示薬とpH変化によって変色しない着色剤からなるインキで酸性液で別の色に変化するインキ(特許文献4参照)が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−27314号公報(第1頁第1欄下から5行〜4行)
【特許文献2】
特開昭57−145169号公報(第1頁第2欄下から7行〜4行)
【特許文献3】
特開昭58−32675号公報(第1頁第1欄5行〜11行)
【特許文献4】
特開2000−2175号公報(第2頁第1欄2行〜8行)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に使用されている被記録媒体である紙類は弱酸性から中性のものが大半である。そこで、上述のインキを用いて筆跡を作ると、その色調が時間の経過と共に自然に消色または変色してしまうという問題があった。
蓚酸塩からなる塩基性染料を用いると塩基性物質または多価金属がインキ中に存在した場合、蓚酸と塩基性物質または多価金属が結合して不溶物を発生したり、チップ及びボールの金属と経時的に反応して不溶物を発生したりしてチップのボール把持部とボールの間隙に目詰まりを発生し、筆記したときにかすれて書けなくなる不具合を発生する恐れがあった。
本発明の目的は、筆記後に放置した場合に、筆跡の色調が自然に変化し難く、必要な時に必要な部分のみを変色液により変色させることができ、経時的にカスレなどの不具合の起こらない水性ボールペン用インキ及び筆記具セットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水と水溶性有機溶剤と消色性のある染料とから少なくともなる水性インキにおいて、前記消色性のある染料がC.I.ベーシックグリーン4を含み、インキ中の蓚酸及び蓚酸塩が蓚酸換算で0〜0.2重量%である水性インキ。を要旨とする。
【0006】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用するpHが8.0以上で消色する染料は、塩基性染料より選ばれるのが好ましい。その具体例としては、C.I. Basic Yellow 2、同 Red 14、同 Blue 1、同 Green 1、同 Green 4(塩酸塩)等が挙げられる。塩基性染料の対イオンとして塩酸を使用することが好ましい。染料から解離した塩素が同様にインキ中の他の成分に含有した多価金属塩やボール及びチップの金属と反応しても塩酸塩は水に対して可溶性を持っていることから多少生成してもチップを目詰まりさせることが無いので経時的な筆記カスレを生じにくいものと推測される。
これらは1種または2種以上で混合して用いることができる。そして、本発明における前記塩基性染料の使用量は、インキ全量に対して、0.1〜10.0重量%が好ましい。
【0007】
pHで消色しない着色剤を添加することもできる。塩基性染料を用いる場合は、従来公知の塩基性染料を使用することができ、その具体例としては、C.I.Basic Yellow 1、同 Yellow 14、同 Yellow36、同 Yellow 40、同 Red 12、同 Violet 1、同 Violet 3、同 Violet 7、同 Violet 10、同 Blue 7、同 Blue 9等が挙げられる。これらは1種または2種以上混合して用いることができる。
【0008】
顔料を用いる場合は、従来公知の顔料を使用することができ、具体例として、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオレンジ、酸化チタン等の無機顔料、C.I.PIGMENT RED2、同3、同5、同17、同22、同38、同41、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194同206、同207、同209、同216、同245、C.I.PIGMENTORANGE 5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、C.I.PIGMENT VIOLET 19、同23、同31、同33、同36、同38、同50、C.I.PIGMENT BLUE 2、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同16、同17、同22、同25、同60、同66、C.I.PIGMENT BROWN 25、同26、C.I.PIGMENT YELLOW 1、同3、同12、同13、同24、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同139、同153、同166、同167、同173C.I.PIGMENT GREEN 7、同10、同36等の有機顔料等が挙げられる。これらは、1種もしくは2種以上混合して用いることが出来る。
尚、上記塩基性染料、顔料は混合して使用することもできる。
【0009】
インキとしての種々の品質、例えば、低温時でのインキ凍結防止、ペン先でのインキ乾燥防止、顔料の分散媒、染料の溶解剤、粘度調整剤の溶解・分散等の目的で水並びに従来公知の水溶性有機溶剤を使用することができる。水溶性有機溶剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、単独或は混合して使用することができる。その使用量はインキ組成物全量に対して3〜60重量%が好ましい。
【0010】
更には、インキの粘度調整あるいは着色剤の分散安定化等の目的で、合成系のカチオン化したアクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、アクリル系樹脂、ポリアミン、ポリビニルブチラール、半合成系のカチオン化グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸エステル、天然系のグァーガム、あるいは無機系高分子等が挙げられる。
【0011】
また、窒素硫黄系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物、イソチアゾリノン化合物等の防腐剤、ベンゾトリアゾール等の防錆剤、顔料の分散安定剤としてのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル等の界面活性剤、塩酸、硝酸、燐酸、酢酸等のpH調整剤、といった種々の添加剤を必要に応じて使用することもできる。
【0012】
また、上述のインキを変色させるために用いられるpHが8.0以上の液媒体としては、50〜90重量%の水と、5〜50重量%の従来公知の水溶性有機溶剤、そして、0.1〜20重量%の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強アルカリ性物質、あるいはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、アミルアミン等の有機アミン、更には、適宜防腐剤や界面活性剤、場合によっては還元剤等を加え、混合攪拌したものからなる。
【0013】
本発明においてインキ中の蓚酸または蓚酸塩量は蓚酸換算で0〜0.2重量%以下にする必要がある。これは、0.2重量%を超えるとインキ中に不溶性の物質を生成して目詰まりを起こし、筆記時のかすれを発生させるためである。
【0014】
本発明の水性インキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ヘンシェルミキサー等の撹拌機に染料と水と水溶性有機溶剤を入れ撹拌した後、残りの成分を入れ、更に混合撹拌することにより容易に得られる。濾過等を必要に応じて行っても良い。着色剤として顔料を用いた場合は、予め顔料をボールミル、ビーズミル、ロールミル等の分散機により分散し分散顔料状となした後、上記と同様に行えば、容易に得られる。
【0015】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づき更に詳細に説明する。また各インキのpHは、(株)HORIBA H−7 LC(堀場製作所製)にて測定した。また、インキ中の蓚酸量及び蓚酸塩量の測定は、インキに炭酸カルシウムの10%溶液を添加し、生成した沈殿を濾過、水洗した後乾燥し塩酸に溶解したものを東ソー(株)製高速液体クロマトグラフィーにて定量した。この時カラムは東ソー(株)製TSKgelODS−80Ts(内径4.6mm、長さ15cm)を使用し、移動相は水:メタノール=9:1とメタノールのみを濃度勾配法で直線的に変えて流し、検出は254nmの波長で検出した。
尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
【0016】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.2の黒色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0重量%であった。
【0017】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.0の茶色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0.09重量%であった。
【0018】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.1の緑色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0.14重量%であった。
【0019】
上記各成分をホモミキサーにて2時間撹拌して、pH2.0の黄緑色の水性インキを得た。このものは蓚酸及び蓚酸塩は0重量%であった。
【0020】
上記各成分をホモミキサーにて30分攪拌して、pH12.6、無色透明の筆跡変色液を得た。
【0021】
比較例1
実施例1において、アイゼン マラカイトグリーンリキッドをアイゼン マラカイトグリーン(C.I.ベーシックグリーン4、蓚酸塩、保土谷化学工業(株)製)2.0部に変更し、その分水を加えた以外は実施例1と同様に為して、pH2.0の黒色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.36重量%であった。
【0022】
比較例2
実施例2において、アイゼン マラカイトグリーン2.7部に変更し、その分水を減じた以外は実施例2と同様に為してpH2.3の黒色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.24重量%であった。
【0023】
比較例3
実施例3において、アイゼン マラカイトグリーン3.0部に変更し、その分水を減じた以外は実施例3と同様に為してpH2.2の緑色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.27重量%であった。
【0024】
比較例4
実施例4において、アイゼン マラカイトグリーンリキッドをアイゼン マラカイトグリーン2.0部に変更し、その分水を加えた以外は実施例4と同様に為してpH2.0の黄緑色の水性インキを得た。このものの換算蓚酸量は0.35重量%であった。
【0025】
【発明の効果】
以上、実施例1〜4、比較例1〜4で得たインキ組成物について、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
(試験用ボールペンの作製)
上記実施例2〜3で得た水性インキを洋白製のボールペンチップ(ボール素材:炭化珪素、ボール径:0.5mm)からなるぺんてる(株)製ハイブリッド(製品符号K105)のリフィルに0.8g程度充填し、遠心機にて遠心力を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。
【0028】
(変色用ペンの作製)
上記の変色液を繊維製のペン先からなるぺんてる(株)製シグナル(製品符号S510)の中綿に1.5g程度充填し、試験用変色ペンを作製した。
【0029】
試験1:上記試験用のボールペンを用いて、筆記用紙(JIS P3201筆記用紙A)に「国」という文字を5字筆記した。続いて、この文字の上を変色ペンでなぞって、色の変化を観察した。その後1時間放置して更に色の変化を観察した。
【0030】
試験2:上記試験用のボールペンを50℃に3ヶ月ペン先を下向きに放置後、筆記用紙(JIS P3201筆記用紙A)に「国」という文字を5字筆記し、カスレの有無を確認した。
【0031】
試験3:上記試験用のボールペンを50℃に3ヶ月ペン先を下向きに放置後、チップ内のインキをメンブランフィルター(孔径0.45μm、アドバンテック東洋(株)製)を通し、不溶物の有無を目視で確認した。
【0032】
以上、詳細に説明したように、本発明の水性インキは、自然に放置した場合でも、筆跡色が変わり難く、また、変色用液に筆跡が触れると変色または消色することが出来、かつ経時的に不溶物の発生が無く筆記カスレも生じないものである。
Claims (7)
- 水と水溶性有機溶剤と消色性のある染料とから少なくともなる水性インキにおいて、前記消色性のある染料がC.I.ベーシックグリーン4を含み、インキ中の蓚酸及び蓚酸塩が蓚酸換算で0〜0.2重量%である水性インキ。
- 前記水性インキが、消色または変色するものである請求項1に記載の水性インキ。
- 前記水性インキが増粘性物質を含有することを特徴とする請求項1乃至2記載の水性インキ。
- 前記請求項1乃至3記載の水性インキを充填してなる水性ボールペン。
- ボール材質が炭化珪素、ジルコニア等のセラミックからなり、チップ材質が洋白、ステンレスなどからなる金属である、請求項4に記載の水性ボールペン。
- 請求項4に記載の水性ボールペンと、筆跡変色用液を収容する塗布具とからなる筆記具セット。
- 前記筆跡変色用液が、少なくとも水とアルカリ物質と界面活性剤とからなる請求項6に記載の筆記具セット。
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| JP2003049864A JP2004256706A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 水性インキ及びそれを使用した筆記具セット |
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|---|---|
| JP (1) | JP2004256706A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007119676A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-05-17 | Pilot Ink Co Ltd | 変色性インキ組成物及びそれを内蔵した変色性筆記具、筆記具セット |
| JP2007197486A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-09 | Pilot Ink Co Ltd | 変色性黒色インキ組成物及びそれを内蔵した変色性筆記具、筆記具セット |
| CN114369392A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-04-19 | 山西梓阳科创化工科技有限公司 | 一种紫色颜料型水性墨水组合物及其制备方法 |
-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003049864A patent/JP2004256706A/ja active Pending
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