JP2004257379A - 消音構造体及びその製造方法並びに消音器及びその製造方法 - Google Patents

消音構造体及びその製造方法並びに消音器及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 消音層の体積の減少、型崩れ等を防止し、消音性能の低下を防止でき、耐熱性に優れた消音構造体及びその製造方法並びに消音器及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 集束繊維を供給したノズル中に圧搾空気を吹き込むと同時に、無機バインダーを吹き込むことにより、集束繊維2’を単繊維状に解繊して解繊繊維束2とし、そして、該前記解繊繊維束2及び無機バインダーを被覆管5の一方端部側への吹き込みを行った。これと共に、被覆管5内のインナーパイプ3の他方端部側から公知のバキュームを用いて被覆管5内の空気を吸引除去し、空気の流れがほぼ一定の流れとなるようにして、前記解繊繊維束及び無機バインダーを被覆管5内に充填した。その後、前記被覆管5の一方端部側に端板を装着し、次いで、全体を200℃で30分処理することにより、前記無機バインダーにより前記解繊繊維束を固着し、消音構造体を備える消音器6を製造した。 【選択図】 図4

Description

本発明は、消音構造体及びその製造方法並びに消音器及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、消音層の収縮による消音層の体積の減少、充填密度の不均一等による型崩れ等を防止し、消音性能の低下を防止することができると共に耐熱性を向上させることができる消音構造体及びその製造方法並びに消音器及びその製造方法に関する。
従来、自動車の内燃機関の排気管に設けられている消音構造体として、消音構造体を構成するケースのエンドプレートに注入孔を形成し、該注入孔から長繊維のグラスファイバーを孔明きパイプ(インナーパイプ)とケースとの間の空間内にランダムに注入して、該グラスファイバーにより消音層を形成するようにした消音構造体が知られている(例えば、特許文献1の図3参照)。 しかし、このようにグラスファイバーを注入する方法においては、グラスファイバーの充填量が不足したり、空間全域での充填量にバラツキが発生して充填密度が不均一になり、消音性能が低下する問題がある。
そこで、多数本のグラスファイバーを集束材で束ねた集束繊維を解繊してバルキー状の繊維束にし、これを孔明きパイプの外周に巻設して消音層を形成する消音層の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。かかる方法によれば、前記従来のようなグラスファイバーを消音器の空間に充填するものに比べて、消音層全体の密度を均等化させ、そのため、消音性能が向上されている。
特開2000−240426号公報
しかしながら、前記特許文献1記載の方法において解繊された繊維束は、それぞれ単繊維相互間の位置が固定されていないために、使用又は時間の経過と共に消音層のボリュームが減少又は不均一な形状に変化して型崩れし、その密度が不均一となっていた。そのため、消音性能が低下する傾向にあった。
本発明は、上記問題点を解決するものであり、消音層の収縮による消音層の体積の減少、充填密度の不均一等による型崩れ等を防止し、消音性能の低下を防止することができると共に耐熱性を向上させることができる消音構造体及びその製造方法並びに消音器及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記問題点を解決するため種々検討した結果、無機バインダー、低融点ガラス、粉粒体等を導入することにより、粉粒体で解繊した単繊維相互間の密着を防止したり、無機バインダーや低融点ガラス等によって、粉粒体や解繊した単繊維相互間の接触点を接着固定することにより、消音層の収縮による消音層の体積の減少、充填密度の不均一等による型崩れ等を防止し、消音性能の低下を防止することができると共に耐熱性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のとおりである。
(1)複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダーを添加することにより、前記無機バインダーを含有する解繊繊維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
(2)複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダーで処理した粉粒体を添加することにより、該無機バインダーで処理した粉粒体を含有する解繊維維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
(3)複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダー及び粉粒体を順次又は同時に添加することにより、該無機バインダー及び粉粒体を含有する解繊繊維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
(4)前記無機バインダーは、シリカ及び/又はアルミノシリケートを含有する上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
(5)前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束の密度をかさ比重で0.05〜2.50とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
(6)前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
(7)複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを添加することにより、該低融点ガラスを含有する解繊維維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束を巻設した被消音材を加熱し、前記低融点ガラスを軟化させて前記解繊繊維束を固着させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
(8)固着した前記解繊繊維束の密度をかさ比重で0.05〜2.50とする上記(7)記載の消音構造体の製造方法。
(9)固着した前記解繊繊維束の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングする上記(7)又は(8)記載の消音構造体の製造方法。
(10)前記添加する手段が、吹付け添加又はロール塗布である上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
(11)上記(1)乃至(10)のいずれかに記載の消音構造体の製造方法により得られるものであることを特徴とする消音構造体。
(12)〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーを吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーを供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーを吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊繊維束及び前記無機バインダーを前記被覆管内に充填し、次いで、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
(13)〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーで処理した粉粒体を吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーで処理した粉粒体を供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーで処理した粉粒体を吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊維維束及び前記無機バインダーで処理した粉粒体を前記被覆管内に充填し、次いで、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
(14)〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束、無機バインダー及び粉粒体を吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束、無機バインダー及び粉粒体を供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束、無機バインダー及び粉粒体を吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊維維束、前記無機バインダー及び前記粉粒体を前記被覆管内に充填し、次いで、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
(15)〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊維維束及び前記軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを前記被覆管内に充填し、その後、前記被覆管を加熱し、前記低融点ガラスを軟化させて前記解繊繊維束を固着させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
(16)前記消音層の密度をかさ比重で0.05〜2.50とする上記(12)乃至(15)のいずれかに記載の消音器の製造方法。
(17)前記消音層の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングすることにより、外周皮膜層を形成する上記(12)乃至(16)のいずれかに記載の消音器の製造方法。
(18)上記(11)記載の消音構造体を備えることを特徴とする消音器。
(19)上記(12)乃至(17)のいずれかに記載の消音器の製造方法により得られるものであることを特徴とする消音器。
第1の本発明の消音構造体の製造方法によれば、無機バインダーによって解繊された繊維束を各単繊維の接点で固着することにより、繊維束のボリュームが減少したり、変化することを抑制することができる。
また、第2の本発明の消音構造体の製造方法によれば、解繊された繊維束間に分散された粉粒体によって各単繊維相互間を所定距離に保つことにより、繊維束のボリュームの減少を防止できる。
更に、第3の本発明の消音構造の製造方法によれば、解繊された繊維束間に分散された粉粒体によって各単繊維相互間を所定距離に保つと共に、無機バインダーよって解繊繊維束が固着することにより、繊維束のボリュームの減少を防止できる。その結果、第1〜第3の本発明の消音構造体の製造方法によれば、型崩れが少なく、消音性能の低下を防止できる消音構造体を得ることができる。
また、第1〜第3の本発明の消音構造体の製造方法では、前記無機バインダーとして、シリカ及び/又はアルミノシリケートを含有する無機バインダーとすることにより、解繊繊維束間への優れた浸透性及び充填性を示すことにより、優れた耐熱・断熱効果を発揮させることができる。
更に、第1〜第3の本発明の消音構造体の製造方法では、前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束の密度をかさ比重で0.05〜2.50とすることにより、強度を維持すると共に、耐熱性を向上させることができる。
また、第1〜第3の本発明の消音構造体の製造方法では、前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングすることにより、更に耐熱性を向上させることができる。
第4の本発明の消音構造の製造方法によれば、解繊された繊維束間に分散された低融点ガラスが加熱により軟化して、解繊された繊維束を各単繊維の接点で固着することができる。これにより、繊維束のボリュームが減少したり、変化することを抑制し、型崩れが少なく、消音性能の低下を防止できる消音構造体を得ることができる。
また、第4の本発明の消音構造体の製造方法では、固着した前記解繊繊維束の密度をかさ比重で0.05〜2.50とすることにより、強度を維持すると共に、耐熱性を向上させることができる。
更に、第4の本発明の消音構造体の製造方法では、固着した前記解繊繊維束の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングすることにより、更に耐熱性を向上させることができる。
更に、第1〜第4の本発明の消音構造体の製造方法において、前記添加する手段を吹付け添加とすることにより、単繊維相互間の位置を変化させないと共に、解繊繊維間に均一に無機バインダー及び/又は粉粒体を塗布することができる。
本発明の消音構造体は、前記各発明のうちのいずれかの消音構造体の製造方法により得られる構成を備えており、前記各発明の製造方法において説明したと同様に、型崩れが少なく、消音性能の低下が防止することができる。
本発明の消音器の製造方法によれば、解繊繊維束をスムーズに且つ高密度で均一に被覆管内に充填することができる。その結果、特に良好な消音性及び断熱性・耐熱性を発揮する消音器を得ることができる。また、無機バインダー等により、解繊繊維束同士又は解繊繊維束と粉粒体とを固着させることにより、型崩れが少なく、消音性能に優れた消音器を得ることができる。
また、本発明の消音器の製造方法では、前記消音層の密度をかさ比重で0.05〜2.50とすることにより、強度を維持すると共に、耐熱性を向上させることができる。
更に、本発明の消音器の製造方法では、前記消音層の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングすることにより、更に耐熱性を向上させることができる。
また、本発明の消音器は、前記のように、型崩れが少なく、消音性能に優れたものとすることができる。
本発明について、以下に詳細に説明する。
〔1〕消音構造体の製造方法及び消音構造体
本発明の前記「集束繊維」は、複数本のグラスファイバーからなっている。前記グラスファイバーは、SiOを主成分として含む繊維であり、SiOを主成分として含む限り、その他の種類の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、Al、Fe、TiO、CaO、NaO等が挙げられる。また、前記グラスファイバー中の各成分の含有量については特に限定はない。例えば、主成分であるSiOの含有量は、通常30〜99質量%、好ましくは40〜99質量%、更に好ましくは50〜98質量%、より好ましくは60〜95質量%、特に好ましくは70〜95質量%である。前記グラスファイバーとして具体的には、日本硝子繊維株式会社等の「シリカガラス」及び「Eガラス」等のグラスロービングを挙げることができる。尚、前記グラスファイバーは1種単独でもよく、2種以上を併用してもよい。
前記集束繊維を構成するグラスファイバーの長さ、繊維径及び束ねる本数については特に限定はない。例えば、上記グラスファイバーの一本の繊維径は、通常2〜30μm、好ましくは5〜30μm、より好ましくは5〜20μm、更により好ましくは5〜15μmの繊維とすることができる。また、上記グラスファイバーの一本の長さは、型崩れ防止の点から長繊維であることが好ましく、通常10mm以上、好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm以上、更に好ましくは50mm以上である。勿論、前記集束繊維を構成する全てのグラスファイバーの長さ及び繊維径が上記範囲にあるのが好ましいが、そうである必要はない。好ましくは、上記長さ又は繊維径を満たすグラスファイバーの本数は、全グラスファイバー中30%以上、好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上である。
また、束ねる前記グラスファイバーの本数は、用いる用途や面積に応じて適宜選択することができるが、通常、500〜10000本、好ましくは500〜5000本、より好ましくは1000〜5000本、更に好ましくは1000〜4000本、更により好ましくは1000〜3000本である。集束繊維は、適当な集束材にて複数本のグラスファイバーを束ねたものであってもよいし、又は互いに複数本のグラスファイバーを物理的に絡ませること等により集束させたものであってもよい。
本発明では、前記集束繊維をバルキー状に解繊する。前記集束繊維を「バルキー状に解繊する」とは、嵩密度を低くするために、集束されたグラスファイバーを解して嵩高状とすることを意味する。ここで、前記集束繊維は、均一な密度に解繊されることが好ましく、特に低密度に解繊されることが好ましい。前記集束繊維をバルキー状に解繊した後の集束繊維の密度は、通常30〜1000kg/m、好ましくは30〜700kg/m、より好ましくは30〜500kg/m、更に好ましくは50〜500kg/mである。前記密度を30kg/m以上とすると、容積が大きくなることを抑えて、消音構造を小型化することができるので好ましい。一方、前記密度を1000kg/m以下とすると、消音性を向上させることができるので好ましい。
前記集束繊維を「バルキー状に解繊する」手段は、集束繊維を解繊することができる限り特に限定はなく、必要に応じていずれの方法であってもよい。例えば、例えば、集束繊維を揉み解すことにより、或いは針状又は板状突起物で叩き解すことにより、物理的に解繊してもよい。その他、前記集束繊維をノズル内に供給すると共に、該ノズル内に圧搾気体(圧搾空気等)を吹き込み、該圧搾気体により集束繊維をほぐして前記ノズルより連続的にバルキー状に解繊することもできる。圧搾空気等の圧搾気体により解繊する方法によれば、容易に密度を均一にして、かつ低密度に集束繊維を解繊させることができるので好ましい。この場合、前記ノズルの形状は、いずれの形状であってもよいが、その断面積が集束繊維の断面積よりも大きいと解繊しやすいので好ましい。この方法によれば、集束繊維は、連続的にバルキー状に解繊されつつノズルから連続的に送り出されることにより、バルキー状に解繊された繊維束を連続的に得ることができる。
次いで、第1の本発明の消音構造体の製造方法では、集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダーを添加することにより、前記無機バインダーを含有する解繊繊維束を得る。通常は、前記集束繊維をバルキー状に解繊すると同時に、バルキー状に解繊した集束繊維に無機バインダーを添加するが、上記解繊と無機バインダーの添加の順序、時間差については特に限定はない。
前記「無機バインダー」は、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間の接点を固着できる限り、その種類に特に限定はない。前記無機バインダーとして具体的には、例えば、シリカ及び/又はアルミノシリケートを含有するものを挙げることができるが、これに限定されない。シリカやアルミノシリケートは、解繊繊維束間への浸透性及び充填性に優れると共に、耐熱・断熱効果を発揮させることができる。即ち、無機バインダーで解繊繊維束の単繊維表面を被覆することにより、耐熱性を向上させることができると共に、無機バインダーで単繊維相互間の交差部分を点接着するため、単繊維相互間が固定され、その結果、繊維束全体の体積減少を抑制し、解繊繊維束の型崩れを防止することができる。
前記理由により、前記無機バインダーとしては、特に、シリカ及び/又はアルミノシリケートを主成分とする無機バインダーが好ましい。ここで「主成分とする」とは、無機バインダー全量を100質量%としたとき、シリカ成分及び/又はアルミナシリケート成分が合計で30質量%以上、好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であることを意味する。ここで、シリカ及びアルミノシリケートは、いずれか一方のみを含有していてもよく、目的により両方を含有していてもよい。シリカとアルミノシリケートを併用した場合には、単繊維相互間に耐熱・断熱性のある複合セラミック層を生成させ、より高度な耐熱性断熱層とすることができる。前記「無機バインダー」としてより具体的には、例えば、シリカ含有無機バインダーとして、三協薬品株式会社製の商品名「NK−ボンドGF−10」や「NK−ボンドGF−50」等が挙げられる。尚、前記無機バインダーは1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
前記無機バインダーの添加量は特に限定はなく、通常、解繊繊維束成分を100質量%とした場合、前記無機バインダーの塗布量は通常10〜70重量%、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは20〜50重量%である。前記無機バインダーの添加量を10重量%以上とすると、固着されない部分ができて型崩れすることを抑えることができるので好ましく、一方、70重量%以下とすると、経済的に上記効果を達成することができるので好ましい。前記無機バインダーの添加量は、添加する重量の他、溶液又はスラリー状の無機バインダーの組成や濃度を調整することにより制御することもできる。
また、第2の本発明の消音構造体の製造方法では、集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダーで処理した粉粒体を添加することにより、該粉粒体を含有する解繊維維束を得る。通常は、集束繊維をバルキー状に解繊すると同時に、バルキー状に解繊した集束繊維に無機バインダーで処理した粉粒体を添加するが、前記解繊と粉粒体の添加の順序、時間差については特に限定はない。
前記「粉粒体」は、上記目的を達成することができる限り、その種類、性状等について限定はないが、耐熱性があり、加熱により収縮しない性状のものが好ましい。また、前記粉粒体の大きさは、通常粒径が5〜1000μm、好ましくは10〜700μm、より好ましくは10〜300μm、更に好ましくは10〜150μm、更により好ましくは30〜150μmである。上記粒径を5μm以上とすると、単繊維相互間を所定距離に保持することが容易であることから好ましい。一方、上記粒径を1000μm以下とすると、単繊維相互間に均一に分散させ易いので好ましい。更に、前記粉粒体の形状は特に限定されず、いずれの形状であってもよく、例えば、球状、繊維状、平板状、楕円形状、筒状、多角形状、不定形状等が挙げられ、特に球状であると、均一に分散しやすいために好ましい。尚、前記粉粒体は1種単独で用いてもよく、材質、粒径、性状、形状等が異なる2種以上を併用してもよい。
前記粉粒体としては、例えば、ビーズ状物質、破砕状物質及び繊維状物質等を挙げることができる。前記ビーズ状物質として具体的には、例えば、ガラス粉粒体、特にガラス系微小中空球状体(10〜250μmのガラス系微小中空球状体である東海工業株式会社製「セルスター」等)等の球状の物質が挙げられる。また、前記破砕状物質としては、例えば、雲母の他、黒曜石、真珠岩、蛭石、黒鉛等の発泡性を有する破砕状の物質等が挙げられる。更に、前記繊維状物質としては、アスベスト、セラミックファイバー、チタン酸カリウム(0.5〜20μmのチタン酸カリウムである大塚化学株式会社製「トフィカ」等)等の繊維状の物質が挙げられる。
前記粉粒体の添加量については特に限定はないが、通常、前記解繊繊維束成分を100質量%とした場合、前記粉粒体の添加量は通常5〜80質量%、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは20〜50質量%である。前記粉粒体の添加量を5質量%以上とすると、前記粉粒体が解繊繊維束の単繊維相互間に十分に充填される結果、体積を上げ、収縮による型崩れを抑制することができるので好ましく、一方、80質量%以下とすると、経済的に前記粉粒体が解繊繊維束の単繊維相互間に十分に充填される結果、体積を上げ、収縮による型崩れを抑制することができると共に、使用する前記粉粒体によって飛散等の問題が発生することを抑制することができるので好ましい。
第2の本発明の消音構造体の製造方法では、前記粉粒体について、無機バインダーで処理した後に添加する。これにより、前記解繊繊維束の単繊維相互間に、前記粉粒体を接着させることができる。前記粉粒体を無機バインダーで処理する方法としては、前記解繊繊維束の単繊維相互間に接着させることができる前記粉粒体を得ることができる限り特に限定はない。例えば、予め前記粉粒体に前記無機バインダーを吹き付けて、前記粉粒体の表面に前記無機バインダーをまぶしておく方法等が挙げられる。また、前記無機バインダーについては、第1の本発明の消音構造体の製造方法の説明で詳述した無機バインダーを使用することができる。尚、前記無機バインダーは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
更に、第3の本発明の消音構造体の製造方法では、集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダー及び粉粒体を順次又は同時に添加することにより、該無機バインダー及び粉粒体を含有する解繊繊維束を得る。通常は、集束繊維をバルキー状に解繊すると同時に、無機バインダー及び粉粒体を添加するが、前記解繊と無機バインダー及び粉粒体粉の添加の順序、時間差については特に限定はない。また、前記無機バインダー及び前記粉粒体の種類、添加量等については、第1及び第2の本発明の消音構造体の製造方法の説明で詳述した無機バインダー及び粉粒体を使用することができる。
更に、前記無機バインダー及び粉粒体を添加する場合、両者は同時に添加することができるが、いずれか一方を集束繊維の解繊と同時に添加し、後に他の一方を添加しても良い。例えば、前記無機バインダーを集束繊維の解繊と同時に塗布し、その後前記粉粒体を添加してもよい。あるいは、前記粉粒体を集束繊維の解繊と同時に添加し、その後前記無機バインダーを添加しても良い。特に前記無機バインダー及び粉粒体の両方を集束繊維の解繊と同時に添加すると、製造が容易で、且つ、均一に前記無機バインダー及び粉粒体を各単繊維間に分散させることができるために好ましい。
第4の本発明の消音構造体の製造方法では、複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを添加することにより、該低融点ガラスを分散した解繊維維束を得る。通常は、集束繊維をバルキー状に解繊すると同時に、前記低融点ガラスを添加するが、前記解繊と低融点ガラスの添加の順序、時間差については特に限定はない。
前記低融点ガラスは、加熱により、前記軟化温度で軟化して、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間を接点で固着することができる限り、その材質、性質等について特に限定はない。前記軟化温度とは、加熱により軟化して、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間を接点で固着することが可能な温度である。そして、本発明において、前記軟化温度は1000℃以下、好ましくは800℃以下、更に好ましくは700℃以下、より好ましくは300〜700℃である。前記低融点ガラスとして具体的には、非晶質低融点ガラス(ホウ酸ガラス、含水リン酸塩ガラス、テルライトガラス、カルコゲナイトガラス、B−PbO−ZnO系、B−PbO−SiO系、及びB−PbO−SiO−Al−ZnO系等)や、結晶性はんだガラス(ZnO−B−PbO系結晶化ガラス、ZnO−B−SiO系結晶化ガラス)等が挙げられる(「ガラスハンドブック」〔発行所;株式会社朝倉書店、1981年第4刷発行〕143頁〜151頁参照)。尚、前記低融点ガラスは1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
上述の各本発明の消音構造体の製造方法において、前記無機バインダー、粉粒体又は低融点ガラスを添加する方法は特に限定がない。前記無機バインダー、粉粒体又は低融点ガラスを添加する方法としては、例えば、吹付け、浸漬、はけ塗り、ナイフ塗布、及び各種ロールコーター等によるロール塗布等が挙げられる。この中で、吹付け又はロール塗布により添加を行うと、単繊維相互間の位置が変化することを抑えつつ、解繊繊維間に均一に前記無機バインダー、粉粒体又は低融点ガラスを添加することができるので好ましい。特に、前記低融点ガラスの添加方法は、通常は、水等の溶媒中にバインダーと前記低融点ガラスとを分散させた溶液を調製し、該溶液を吹付け、浸漬、はけ塗り、ナイフ塗布、及びロール塗布等することにより行われる。また、無機バインダー及び粉粒体を同時に添加する手段としては、無機バインダー及び粉粒体を混合してから添加してもよいし、別々の容器から、例えば、吹付け等により同時に添加してもよい。
上述の各本発明の消音構造体の製造方法でも、前記のようにして得られた各解繊繊維束を、被消音材に巻設する。前記解繊繊維束を前記被消音材に巻設させることにより、容易に被消音材を解繊繊維束で包み込むことができ、性能良く被消音材を消音することができる。解繊繊維束を巻設する方法としては、いずれの手段を用いてもよいが、被消音材の軸芯を中心として被消音材を回転しつつ、該被消音材に解繊繊維束を供給すると、均一な密度で容易に解繊繊維束を前記被消音材に巻設させることができるので好ましい。この場合、被消音材の回転手段は特に限定されず、所望の回転手段によって行い、また、解繊繊維束の供給手段としては、いずれの手段であってもよいが、特にトラバース機構により解繊繊維束を被消音材の軸方向に往復移動させて供給すると、解繊繊維束を均一な密度で容易に巻設させることができるために好ましい。前記解繊繊維束の巻設量は、適宜被消音材や用途に応じて選択される。特にトラバース機構により往復回数を適宜設定すれば、容易に前記解繊繊維束の巻設量を一重、二重、又は三重以上に変更することができる。
更に、解繊繊維束を被消音材に巻設する場合、テンションローラによって前記解繊繊維束にテンションを付与して供給することができる。例えば、前記解繊繊維束を供給ローラ等により引き出し、この引き出された繊維束をテンションローラ間に通し、その先を被消音材に供給して巻設する。このようにテンションローラを設けることにより、このテンションローラのテンション調整によって被消音材に巻設される繊維束の密度、重量を容易に調整することができる。なお、消音構造体に要求される密度によっては、テンションローラを使用しない場合もある。即ち、解繊繊維束と、これを供給する部材との摩擦のみとしてもよい。
また、前記解繊繊維束は、1束状で巻設してもよいが、生産性を考慮して2束、3束など複数束を同時に用いて巻設してもよい。また、前記解繊繊維束が巻設されることにより形成される前記消音構造体の設置形態、層厚さ、形状等は、消音効果を奏する限り特に問わない。例えば、前記消音構造体の形状としては、円筒状、角筒状、及びテーパ筒状等を挙げることができる。また、前記消音構造体の厚さは、適宜被消音材や用途に応じて選択することができるが、通常は1〜80mm、好ましくは1〜50mm、より好ましくは5〜50mm、更に好ましくは5〜30mm、更により好ましくは10〜30mmである。更に、前記消音構造体は、被消音材の軸方向の全長にわたって設けてもよく、あるいは、被消音材の軸方向の一部に設けてもよい。
第1〜第3の本発明の消音構造体の製造方法では、巻設後、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させる。この硬化させる方法については特に限定はなく、使用した無機バインダーの種類等の条件に応じて種々の条件とすることができる。第1の本発明の消音構造体の製造方法では、無機バインダーにより、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間の接点で固着されるために、単繊維相互間の位置が固定される。そのため、繊維束のボリュームが減少したり、変化することを抑制することができ、型崩れが少ない。その結果、消音性能の低下を防止することができる。
また、第2の本発明の消音構造体の製造方法では、バルキー状に解繊した集束繊維に粉粒体を添加することにより、解繊繊維束の単繊維相互間に粉粒体が分散すると共に、無機バインダーにより粉粒体や解繊した単繊維相互間の接触点を接着固定される等のため、各単繊維間が粉粒体により所定距離に保つことができる。その結果、繊維束のボリュームが減少することを防止することができ、型崩れが少なく、消音性能の低下を防止することができる。
更に、第3の本発明の消音構造体の製造方法では、前記粉粒体により、各単繊維間を所定距離に保持すると共に、解繊繊維束全体を固定してボリュームを保持し、型崩れ及び目詰まりを抑制することにより、消音機能を向上させることが可能となる。
第4の本発明の消音構造体の製造方法では、前記解繊繊維束を巻設した被消音材を加熱して、前記低融点ガラスを軟化させて前記解繊繊維束を固着させる。加熱の条件及び方法については、前記低融点ガラスを軟化させて前記解繊繊維束を固着させることができる限り特に限定はない。第4の本発明の消音構造体の製造方法によれば、低融点ガラスが加熱により軟化して、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間を接点で固着することができるので、繊維束のボリュームが減少したり、変化することを抑制することができ、型崩れが少ない。その結果、消音性能の低下を防止することができる。
本発明の消音構造体の製造方法において、前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束又は固着した前記解繊繊維束の密度については特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。通常、前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束又は固着した前記解繊繊維束の密度をかさ比重で0.05〜2.50、好ましくは0.05〜2.0、更に好ましくは0.1〜1.8、より好ましくは0.1〜1.5である。密度を上記範囲とすることにより、強度を維持すると共に、耐熱性、断熱性を向上させることができるので好ましい。
また、本発明の消音構造体の製造方法において、前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束又は固着した前記解繊繊維束の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングすることができる。これにより、消音構造体の耐熱性、断熱性を更に向上させることができる。これは、前記解繊繊維束の外周表面に無機バインダーを含浸又はコーチングすることにより、前記解繊繊維束の外周表面に外周被膜層が形成されることによるものと推定されるが、当該推定は、何ら本発明を限定する意図はない。上記無機バインダーの種類については特に限定はなく、通常は、既に詳述したように、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間の接点を固着できる前記無機バインダーを用いることができる。
本発明の消音構造体は、上記本発明の消音構造体の製造方法により得られるものである。このため、前記各発明の製造方法において説明したように、消音層の収縮による消音層の体積の減少、充填密度の不均一等による型崩れ等を防止し、消音性能の低下を防止すると共に耐熱性を向上させることができる。
本発明の消音構造体が形成される前記「被消音材」としては、消音効果が望まれるいずれのものにも使用できる。特に、高温下に用いられる内燃機関の排気管である場合には、良好な消音性及び断熱性・耐熱性を発揮することができることから、特に有利に使用することができる。
前記「内燃機関」としては、例えば、車両、飛行機及び船舶等のエンジン、並びに発電所等の発電機等を挙げることができる。前記車両としては、例えば、自動車、二輪車、建設重機、スノーモービル、除草機及び清掃機等を挙げることができる。また、前記発電所としては、例えば、火力、水力及び原子力発電所等を挙げることができる。また、前記「排気管」は、内燃機関に連なり、排気ガスが通る管である限り、その機能、形状、材質等は特に問わない。前記排気管は、例えば、周面に消音機能のための貫通孔が形成されている管であることができる。この排気管としては、例えば、メインマフラやプリマフラ(チャンバーともいう)等を挙げることができる。また、前記排気管は、例えば、周面に消音機能のための貫通孔が形成されていない排気管であってもよい。このような排気管としては、排気マニホールド、フロントパイプ、リアパイプ等を挙げることができる。例えば、マニホールドやその周辺の高温部分に、本発明の消音構造体を設置し、耐熱性の断熱層を形成することができる。尚、前記排気管は、通常ステンレス製である。
本発明の消音構造体が用いられる前記「被消音材」としては、特に車両のプリマフラ又はメインマフラが好適なものとして挙げられる。
〔2〕消音器の製造方法及び消音器
本発明の消音器の製造方法は、〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び<1>無機バインダー、<2>無機バインダーで処理した粉粒体、<3>無機バインダー及び粉粒体、又は<4>低融点ガラス無機バインダー(以下、<1>〜<4>を総称して「無機バインダー等」という。)を吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダー等を供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダー等を吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊維維束及び前記無機バインダー等を前記被覆管内に充填する。
前記被覆管の材質、形状については特に限定はなく、必要に応じて種々の材質、形状の被覆管を用いることができる。例えば、材質としてはステンレス製が例示され、また、形状としては、例えば、円筒状、角筒状、テーパ筒状等を挙げることができる。更に、前記被覆管の軸方向端側は、例えば、テーパ面状であったり、平板面状であったりできる。
本発明の消音構造体の製造方法では、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかの方法により、解繊維維束及び無機バインダー等を前記被覆管内に充填する。前記〔1〕の方法は、被覆管の一方端部側から被覆管内へ解繊維維束及び無機バインダー等を吹き込むことにより、解繊維維束及び無機バインダー等を前記被覆管内に充填するものである。この吹き込みの方法、手段については特に限定はなく、通常は、圧縮気体(圧搾空気等)によって吹き込みを行う。
また、本発明の消音構造体の製造方法では、前記〔2〕に示すように、被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダー等を供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊繊維束等を前記被覆管内に充填することができる。前記〔2〕の方法において、被覆管の一方端部側から被覆管内へ解繊繊維束及び無機バインダー等を供給する方法については特に限定はない。即ち、供給することができる限り、必ずしも吹き込みにより供給する必要はない。
前記吸引の方法は、前記被覆管内の空気を吸引除去することができる限り特に限定はなく、通常は、前記被覆管の外からバキュームをかけることにより行う。また、「前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引」する方法としては、「前記被覆管の他方端部側」から前記被覆管内の気体(空気等)を吸引除去できる限り特に限定はない。例えば、前記被覆管の他方端部側にバキュームを設置し、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の空気を吸引除去してもよく、また、図4及び図5に示すように、周面に貫通孔を有する中空パイプ状の被消音材を内部に有する被覆管について、前記貫通孔を通じて、前記被消音材の他方端部側からバキューム等により、前記被覆管内の気体を吸引除去する場合も含まれる。
尚、前記吸引の条件についても、前記被覆管内の気体を吸引除去することができる限り特に限定はなく、必要に応じて種々の条件とすることができる。
更に、本発明の消音構造体の製造方法では、上記〔3〕に示すように、被覆管の一方端部側から被覆管内へ気体を吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊繊維束等を前記被覆管内に充填してもよい。このように、前記被覆管の一方端部側から気体(圧縮空気等)により吹き込みを行うと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、空気の流れを前記被覆管の一方端部側から他方端部側への規則正しいものとすることができる。その結果、前記解繊繊維束をスムーズに被覆管内に充填することができ、しかも、前記解繊繊維束をより高密度で均一に被覆管内に充填することができる。この場合、気体の吹き込み方法・条件及び吸引方法・条件は上述の通りである。
本発明の消音器の製造方法において、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかの方法により、複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊維維束を前記被覆管内に充填する場合、予め集束繊維をバルキー状に解繊して解繊繊維束を得て、この解繊繊維束を前記〔1〕〜〔3〕のいずれかの方法により、前記被覆管内に充填してもよく、あるいは、集束繊維を用いて前記〔1〕〜〔3〕のいずれかの方法を行うことにより、解繊と同時に前記被覆管内への充填を行ってもよい。
更に、前記充填の方法については、前記解繊繊維束を充填することができる限り特に限定はない。例えば、単に前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに方法を行って、ノズルから連続的に解繊繊維束及び無機バインダー等を供給することにより、前記解繊繊維束及び無機バインダー等をランダムに供給してもよく、あるいは、前記解繊繊維束を供給するノズル又は被覆管を回転させることにより、渦巻き状となるように前記解繊繊維束を供給して充填する。かかる方法によれば、前記解繊繊維束をより高密度で均一に被覆管内に充填することができるので好ましい。
本発明の消音器の製造方法において、前記解繊繊維束と共に、前記無機バインダー等を前記被覆管内に充填する。これにより、上記のように、消音層のボリュームの減少を防止し、型崩れが少なく、消音性能に優れた消音器を得ることができる。前記無機バインダー等は、通常、前記解繊繊維束と同時に供給されるが、供給の順序等の条件については特に限定はない。例えば、ノズル内に前記解繊繊維束と前記無機バインダー等を供給することにより、同時に前記被覆管に吹き込んでもよく、あるいは別々のノズルから前記被覆管に吹き込んでもよい。尚、前記無機バインダー、粉粒体、及び低融点ガラスの種類は、上述のものを使用することができる。
本発明の消音器の製造方法では、前記解繊繊維束と無機バインダー、無機バインダーで処理した粉粒体、又は無機バインダー及び粉粒体を前記被覆管内に充填した後、前記解繊繊維束同士、又は前記解繊繊維束と粉粒体とを固着することにより、消音層を形成する。この固着させる方法については特に限定はなく、使用した無機バインダーの種類等の条件に応じて種々の条件とすることができる。例えば、充填後、加熱処理を行ってもよく、あるいは、エンジンの排気ガスの熱を利用して加熱硬化することもできる。これにより、消音層のボリュームが減少したり、変化することを抑制することができ、型崩れが少ない消音器を得ることができる。
また、本発明の消音器の製造方法において、前記低融点ガラスを前記解繊繊維束と共に吹き込んだ場合は、前記解繊繊維束を前記被覆管内に充填した後、前記解繊繊維束が充填された前記被覆管を加熱する。これにより、前記解繊繊維束中に分散した低融点ガラスを軟化させて、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間を接点で固着して、消音層を形成することができる。その結果、消音層の型崩れが少なく、消音性能に優れた消音器を得ることができる。加熱の条件、方法は、前記解繊繊維束中に分散した低融点ガラスを軟化させて、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間を接点で固着することができる限り特に限定はない。例えば、充填後、加熱処理を行ってもよく、あるいは、エンジンの排気ガスの熱を利用して加熱硬化することもできる。
本発明の消音器の製造方法において、前記消音層の密度については特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。通常、前記消音層の密度をかさ比重で0.05〜2.50、好ましくは0.05〜2.0、更に好ましくは0.1〜1.8、より好ましくは0.1〜1.5である。密度を上記範囲とすることにより、強度を維持すると共に、耐熱性、断熱性を向上させることができるので好ましい。
また、本発明の消音構造体の製造方法において、前記消音層の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングすることができる。これにより、消音構造体の耐熱性、断熱性を更に向上させることができる。これは、前記消音層の外周表面に無機バインダーを含浸又はコーチングすることにより、前記消音層の外周表面に外周被膜層が形成されることによるものと推定されるが、当該推定は、何ら本発明を限定する意図はない。上記無機バインダーの種類については特に限定はなく、通常は、既に詳述したように、前記解繊繊維束を構成する単繊維相互間の接点を固着できる前記無機バインダーを用いることができる。
本発明の消音器は、本発明の消音構造体を備える。これにより、消音層のボリュームが減少したり、変化することを抑制することができ、型崩れが少なく消音効果に優れると共に耐熱性に優れるという作用効果を奏する。
本発明の消音器は、上記本発明の消音構造体を備えている限り、その他の構成については特に限定はない。例えば、特に該消音構造体が内燃機関の排気管の場合、本発明の消音構造体の外周側を更に被覆する被覆管を備える構造とすることができる。このような構造の消音器を得る方法としては、通常、図3に示すように、本発明の消音構造体のうち、巻設された解繊繊維束の部分が被覆管内に収納されるように本発明の消音構造体を収納し、次いで、被覆管の両端部を閉じることにより形成される。前記被覆管の材質、形状については特に限定はない。例えば、材質としてはステンレス製が例示され、また、形状としては、例えば、円筒状、角筒状、テーパ筒状等を挙げることができる。更に、前記被覆管の軸方向端側は、例えば、テーパ面状であったり、平板面状であったりできる。尚、消音構造体を排気マニホールドに適用する場合、通常、この被覆管は設けられない。
前記「内燃機関」としては、例えば、車両、飛行機及び船舶等のエンジン、並びに発電所等の発電機等を挙げることができる。前記車両としては、例えば、自動車、二輪車、建設重機、スノーモービル、除草機及び清掃機等を挙げることができる。また、前記発電所としては、例えば、火力、水力及び原子力発電所等を挙げることができる。また、前記「排気管」は、内燃機関に連なり、排気ガスが通る管である限り、その機能、形状、材質等は特に問わない。前記排気管は、例えば、周面に消音機能のための貫通孔が形成されている管であることができる。この排気管としては、例えば、メインマフラやプリマフラ(チャンバーともいう)等を挙げることができる。また、前記排気管は、例えば、周面に消音機能のための貫通孔が形成されていない排気管であってもよい。このような排気管としては、例えば、排気マニホールド、フロントパイプ、リアパイプ等を挙げることができる。尚、前記排気管は、通常ステンレス製である。
本発明の他の消音器は、本発明の消音器の製造方法により得られるものであることを特徴とする。本発明の他の消音器も、本発明の消音器と同様に、消音層のボリュームが減少したり、変化することを抑制することができ、型崩れが少なく消音効果に優れると共に耐熱性に優れるという作用効果を奏する。
以下、図面等に基づいて実施例により本発明を詳しく説明する。
(1)実施例1
本実施例は、無機バインダーにて解繊繊維束を固着させた消音構造体及び消音器の製造方法並びに消音構造体及び消音器に関するものである。
本実施例では、集束繊維をノズル中に供給すると共に、該ノズル中に圧搾空気を吹き込み、これと同時にスプレー塗布装置により無機バインダー(シリカ含有無機バインダー;三協薬品株式会社製「NK−ボンドGF−10」)を吹き込むことにより、繊維束の密度が300kg/mとなるように前記集束繊維を単繊維状に解繊すると同時に、前記解繊された繊維束に無機バインダーを塗布して、無機バインダーを含有する解繊繊維束を得た。尚、本実施例では、解繊した繊維束の重量100質量%に対して、無機バインダーを35重量%用いた。
次いで、図1に示すように、被消音材であるインナーパイプ3を適宜の回転手段により、その軸芯を中心として回転させつつ、前記無機バインダーを含有する解繊繊維束2を、トラバース機構等によりインナーパイプ3の軸方向に往復移動させることにより、前記無機バインダーを含有する解繊繊維束2をインナーパイプ3の外周面に巻設して消音層を形成した。これにより、図2に示すように、インナーパイプ3の外周に消音層4が形成されている消音構造体1を製造した。その後、消音構造体1を被覆管5内に挿入し、次いで被覆管5の開口部を閉じることにより、図3に示すように、本発明の消音構造体1を備える消音器6を製造した。前記被覆管5は材質がステンレス製であり、また、前記解繊繊維束により形成された消音層4の厚さは20mmである。製造後、全体を200℃で30分処理することにより、前記無機バインダーを硬化した。尚、本実施例では、前記無機バインダーを硬化させるため、製造後に加熱処理を行っているが、エンジンの排気ガスの熱を利用して加熱硬化することもできる。
(2)実施例2
本実施例は、解繊繊維束及び無機バインダーを、被覆管の一方端部側から吹き込むと共に、被覆管の他方端部側から前記被覆管内の空気を吸引除去することにより、前記解繊繊維束を充填する消音器の製造方法に関するものである。
本実施例では、図4に示すように、集束繊維をノズル中に供給すると共に、該ノズル中に圧搾空気を吹き込み、これと同時にスプレー塗布装置により無機バインダー(シリカ含有無機バインダー;三協薬品株式会社製「NK−ボンドGF−10」)を吹き込むことにより、繊維束の密度が300kg/mとなるように集束繊維2’を単繊維状に解繊して解繊繊維束2とすると同時に、該前記解繊繊維束2と無機バインダーとをノズルから被覆管5の一方端部側への吹き込みを行った。尚、本実施例では、解繊した繊維束の重量100質量%に対して、無機バインダーを35重量%用いた。
本実施例2で使用したステンレス製の被覆管5は、周面に貫通孔を有する中空パイプ状の被消音材であるインナーパイプ3を内部に有している。そして、該インナーパイプ3の他方端部側は、被覆管5の他方端部側に設けられた端板を貫通して外部に露出している。そして、図4及び図5に示すように、前記吹き込みにより前記解繊繊維束2を被覆管5の一方端部側から供給した。これと同時に、前記インナーパイプ3の他方端部側から公知のバキューム(図示せず)を用い、周面の貫通孔を経ることにより、被覆管5内の空気を吸引除去した。尚、図4及び図5中の矢印は空気の流れを示しており、被覆管5の一方端部側から吹き込みを行うと共に、他方端部側から吸引を行うことにより、空気の流れは矢印の方向のようにほぼ一定の流れとなる。この方法により前記解繊繊維束及び無機バインダーを被覆管5内に充填後、前記被覆管5の一方端部側に端板を装着することにより、実施例2の消音構造体を製造した。製造後、全体を200℃で30分処理することにより、前記解繊繊維束中の前記無機バインダーを硬化した。尚、本実施例もまた、前記無機バインダーを硬化させるため、製造後に加熱処理を行っているが、エンジンの排気ガスの熱を利用して加熱硬化することもできる。
(3)実施例3
無機バインダーの含浸・固化により、本発明の消音構造体及び消音器を構成する解繊繊維束の耐熱性及び吸音性について確認するため、下記実験を行った。
(A)吸音性試験
解繊繊維束として、グラスファイバー(JIS R−3413)の短繊維(繊維径9μm)を用いて加工した、厚さ50mmのグラスファイバー保温板(密度;12kg/m)を使用した。該グラスファイバー保温板にアルミノシリケート系無機バインダー(「GFボンドS−250」三協薬品株式会社製)を含浸し、固化させた(無機バインダー付着率〔固化した無機バインダーの上記グラスファイバー保温板重量に対する割合〕;70%)。そして、固化後の上記グラスファイバー保温板を用い、音響透過損失法(背面空気層;0mm、周波数;125〜4000C/S)により、吸音率(%)を測定した。併せて、グラスファイバー(JIS R−3413)の短繊維(繊維径9μm)を用いて加工した、厚さ50mmのグラスファイバー保温板(密度;48kg/m、無機バインダー未処理)についても、同様に吸音率(%)を測定した。その結果を以下の表1及び図6に示す。尚、表1中、「No.1」は無機バインダー未処理のグラスファイバー保温板(密度;12kg/m)であり、「No.2」は無機バインダー未処理のグラスファイバー保温板(密度;48kg/m)であり、「No.3」は無機バインダー処理済のグラスファイバー保温板(密度;12kg/m)である。
表1及び図6より、無機バインダー処理を行ったNo.3は、無機バインダー未処理のNo.1と比べて優れた吸音率を示しており、実質的に4倍の密度のNo.2と同程度の吸音率を示していることが分かる。また、無機バインダー処理を行ったNo.3は、特に波長の短い500C/S以上の中〜高音域で良好な吸音特性を示していることが分かる。一般に、遮音特性は質量則に従い、重量の大きな材料ほど遮音効果は大きいことから、短繊維材料のように密度の小さな場合、無機バインダーで含浸・固化することにより、密度が大きくなり、吸音特性が向上したものと考えられる。尚、これは推測であり、何らも本願発明の範囲を限定する意図はない。
(B)耐熱性試験1
解繊繊維束として、グラスファイバー(JIS R−3413)の短繊維(繊維径9μm)及び「RO99 5134」(SAINT−GOBAIN・VETROTEX社製、繊維径23μm)を用いて厚さ5mmのマット状に加工し、50×50mmに裁断した試料を用いた。上記試料にアルミノシリケート系無機バインダー(「GFボンドS−800」三協薬品株式会社製)を含浸し、200℃で5時間乾燥し、無機バインダー付着率が30、70及び200%となるように固化させた。そして、固化後の上記試料について、電気炉により、600〜1000℃でそれぞれ4時間加熱し、縦横方向の収縮率(%)を測定した。その結果を以下の表2、図7及び図8に示す。
表2、図7及び図8より、無機バインダー未処理の試料では、700℃付近から硬くなり始め、750℃で収縮が始まり、800℃では更に硬化が進み、850度では溶融してガラス化した。これに対し、無機バインダー処理の試料では、無機バインダーの付着量に比例して、寸法安定性が増し、付着量が100〜200%となると、1000℃でも無収縮の状態を維持し、溶融による収縮を防ぐことができることが分かる。
以上より、無機バインダー処理を行うことにより、耐熱性を向上させることができることが分かる。この理由を推測すると、耐熱性の無機バインダーがグラスファイバーを包み、単繊維の接点を固定し、収縮を抑えると共に、組成的にも高融点組成物に変化していくため、グラスファイバーの融点が高くなり、溶融による収縮が抑えられるためと考えられる。尚、これは推測であり、何らも本願発明の範囲を限定する意図はない。
(C)耐熱性試験2
解繊繊維束として、グラスファイバー(JIS R−3413)の短繊維(繊維径9μm)を用いて、厚さ3mm及び5mmのマット状に加工した試料を用いた。上記試料にアルミノシリケート系無機バインダー(「GFボンドS−800」を含浸し、固化(無機バインダー付着率;120%)させた。そして、固化後の上記試料について、バーナー(1500℃)で加熱し、状態の変化を測定した。その結果を図9〜図11に示す。図9は無機バインダーによる固化及び加熱をする前の試料である。図10は厚さ3mmの試料を用いた結果であり(左側;無機バインダー未処理、右側;無機バインダー処理)、図11は厚さ5mmの試料を用いた結果である(左側;無機バインダー未処理、右側;無機バインダー処理)。
上記試験の結果、無機バインダーによる処理を行わなかった試料はいずれも5秒以内に溶融して穴が開いた(図10左側及び図11左側)のに対し、無機バインダーによる処理を行った試料は3分間加熱しても試料は溶融も収縮もしなかった(図10右側及び図11右側)ことから、無機バインダーによる固化をすることにより、耐熱性が向上することが分かる。
尚、本発明においては、前記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
本発明の消音構造体及びその製造方法並びに消音器及びその製造方法によれば、消音層の収縮による消音層の体積の減少、充填密度の不均一等による型崩れ等を防止し、消音性能の低下を防止することができる。本発明の消音構造体及び消音器は、内燃機関の排気管、特にプリマフラ又はメインマフラ等に広く利用することができる。
本実施例1におけるインナーパイプ3への巻設工程を示す説明図である。 本実施例1で得られた消音構造体の側面図である。 本実施例1で得られた消音構造体の被覆管5及び消音層4の縦断面図である。 本実施例2における集束繊維2’の解繊及び解繊繊維束2の被覆管5内への充填工程を示す説明図である。 本実施例2における解繊繊維束2の被覆管5内への充填工程を示す説明図である。 本実施例3の吸音性試験における結果をプロットしたグラフである。 本実施例3の耐熱性試験1におけるグラスファイバー(JIS R−3413)の短繊維を用いた試料の収縮率(%)をプロットしたグラフである。 本実施例3の耐熱性試験1における「NSGV 5134」を用いた試料の収縮率(%)をプロットしたグラフである。 本実施例3の耐熱性試験2における無機バインダーによる固化及び加熱をする前の試料を撮影した写真を複写した図である。 本実施例3の耐熱性試験2における厚さ3mmの試料を用いた結果である(左側;無機バインダー未処理、右側;無機バインダー処理)。 本実施例3の耐熱性試験2における厚さ5mmの試料を用いた結果である(左側;無機バインダー未処理、右側;無機バインダー処理)。
符号の説明
1;消音構造体、2;解繊繊維束、2’;集束繊維、3;インナーパイプ、4;消音層、5;被覆管、6;消音器。

Claims (19)

  1. 複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダーを添加することにより、前記無機バインダーを含有する解繊繊維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
  2. 複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダーで処理した粉粒体を添加することにより、該無機バインダーで処理した粉粒体を含有する解繊維維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
  3. 複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、無機バインダー及び粉粒体を順次又は同時に添加することにより、該無機バインダー及び粉粒体を含有する解繊繊維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
  4. 前記無機バインダーは、シリカ及び/又はアルミノシリケートを含有する請求項1乃至3のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
  5. 前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束の密度をかさ比重で0.05〜2.50とする請求項1乃至4のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
  6. 前記無機バインダーを硬化させた前記解繊繊維束の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングする請求項1乃至5のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
  7. 複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊すると共に、軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを添加することにより、該低融点ガラスを含有する解繊維維束を得て、次いで、該解繊繊維束を被消音材に巻設し、その後、前記解繊繊維束を巻設した被消音材を加熱し、前記低融点ガラスを軟化させて前記解繊繊維束を固着させることを特徴とする消音構造体の製造方法。
  8. 固着した前記解繊繊維束の密度をかさ比重で0.05〜2.50とする請求項7記載の消音構造体の製造方法。
  9. 固着した前記解繊繊維束の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングする請求項7又は8記載の消音構造体の製造方法。
  10. 前記添加する手段が、吹付け添加又はロール塗布である請求項1乃至9のいずれかに記載の消音構造体の製造方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の消音構造体の製造方法により得られるものであることを特徴とする消音構造体。
  12. 〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーを吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーを供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーを吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊繊維束及び前記無機バインダーを前記被覆管内に充填し、次いで、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
  13. 〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーで処理した粉粒体を吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーで処理した粉粒体を供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び無機バインダーで処理した粉粒体を吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊維維束及び前記無機バインダーで処理した粉粒体を前記被覆管内に充填し、次いで、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
  14. 〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束、無機バインダー及び粉粒体を吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束、無機バインダー及び粉粒体を供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束、無機バインダー及び粉粒体を吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊維維束、前記無機バインダー及び前記粉粒体を前記被覆管内に充填し、次いで、前記解繊繊維束中に含まれる前記無機バインダーを硬化させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
  15. 〔1〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを吹き込むことにより、〔2〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを供給すると共に、被覆管の他方端部側から被覆管内の気体を吸引することにより、又は〔3〕被覆管の一方端部側から被覆管内へ複数本のグラスファイバーからなる集束繊維をバルキー状に解繊して得られた解繊繊維束及び軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを吹き込むと共に、前記被覆管の他方端部側から前記被覆管内の気体を吸引することにより、前記解繊維維束及び前記軟化温度が1000℃以下の低融点ガラスを前記被覆管内に充填し、その後、前記被覆管を加熱し、前記低融点ガラスを軟化させて前記解繊繊維束を固着させることにより、前記被覆管内に消音層を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
  16. 前記消音層の密度をかさ比重で0.05〜2.50とする請求項12乃至15のいずれかに記載の消音器の製造方法。
  17. 前記消音層の外周表面に、更に無機バインダーを含浸又はコーチングすることにより、外周皮膜層を形成する請求項12乃至16のいずれかに記載の消音器の製造方法。
  18. 請求項11記載の消音構造体を備えることを特徴とする消音器。
  19. 請求項12乃至17のいずれかに記載の消音器の製造方法により得られるものであることを特徴とする消音器。
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