JP2004257563A - 半径部又はフィレット部をディープロール加工する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クランクシャフトの操作でいかなる初期亀裂も移行部のディープロール加工面に生じさせずにディープロール加工でクランクシャフトの疲労強度を改良する。
【解決手段】 軸受ジャーナルとクランクシャフトの軸受地点の隣接したフランジ部との間の移行部は、最初に第1のディープロールシリンダでディープロール加工され、第1のシリンダの半径は、移行部又はフィレット部の半径と呼ばれる1〜0.85の接触比を有し、すなわち、加工表面の下の1〜2mmの深さの移行部で最大の内部圧縮応力を生成する第1の加工力で加工され、移行部は、後に、すなわち、第1のシリンダによって生じた塑性変形に加えて第2のディープロールシリンダが移行部のディープロール加工された表面上にさらなる塑性変形を生じさせるような大きさの第2の加工力で第1のシリンダの半径よりも小さな半径の第2のディープロールシリンダで再びロール加工される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、予め定めたロール深さに到達するまでクランクシャフトを回転させつつ、ディープロール加工力でクランクシャフトの軸受ジャーナルとクランクシャフトの軸受地点の隣接したフランジの間の移行部の半径部又はフィレット部内に加圧されるディープローリングシリンダによって、移行部において半径部又はフィレット部をディープロール加工する方法に関する。
クランクシャフトの軸受ジャーナル上でフィレット部をディープロール加工するディープロール加工工具が公知である(例えば、特許文献1参照。)。この公知のディープロール加工方法によってクランクシャフトのフィレット部の金属内に内部圧縮応力が生成される。これらの圧縮応力は、例えば、4mmの深さに達している。ディープロール加工するシリンダの丸みを帯びている半径部の実際の値は、公知のように、クランクシャフトのフィレット部の製造誤差内にシリンダがあるように決定されなければならない。ディープロール加工するシリンダの丸みを帯びている半径部がフィレット部の半径部にほぼ適合する場合には、十分な結果が得られる。ディープロール加工するシリンダによってかけられるディープロール加工力を、増す又は減らすことができ、その一方で、クランクシャフトの最も高い負荷を受ける領域を表すフィレット部の金属内において、数パターンの集中した内部圧縮応力を生成するべくクランクシャフトが回転させられる。ディープロール加工力の強さと共に、ロール加工がフィレット部を通過する数は、公知のように、最適な疲労強度を得るために予め決定されうる。クランクシャフトの軸受ジャーナルの実際の幅を増すことが有利である。しかしながら、ジャーナルの有効幅を増すために、比較的に小さく複雑な丸みを帯びた半径部を有する、ディープロール加工するシリンダが、比較的に小さな半径部を有するフィレット部をディープロール加工するために利用されている。特許文献1に開示されている情報によれば、ディープロール加工力は、バックアップローラによって分離され、かつディープロール加工するシリンダの側肩面に伝達される。ディープロール加工力の成分は、ディープロール加工するシリンダによって再び合併され、これらシリンダによってフィレット部へ伝達され、軸受ジャーナルのフィレット部はディープロール加工されて圧縮させられる。バックアップローラによるディープロール加工力の分離は、従来公知の当業界の状態と比べて、ディープロール加工するシリンダの磨耗を低減する。
米国特許第6393885号
別の特許文献では、特にクランクシャフトをディープロール加工する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法によれば、ディープロール加工力を低減してシリンダの磨耗を著しく低減することができるだけでなく、クランクシャフトの空間的な分布及び強度に関して最適な内部応力を得ることができる。さらに、この方法は、高強度の材料をディープロール加工しうる。この公知の方法により、特に、比較的に高い内部応力が小さなロール圧力で得られうるように、操作中に例えば特に高い負荷を受ける移行部又は切込み半径部にディープロール加工している間において、材料の応力を増しうる。これにより、これらの位置において生じる切欠き効果を低減すべく移行部又は切込み部の半径を増しうる。
独国特許第19740290号
さらに別の特許文献において、クランクシャフトの複数の主軸受の中の一つにそれぞれが割り当てられているいくつかのノギスを用いて、ディープロール加工されたクランクシャフトの質を決定することも公知である(例えば、特許文献3参照。)。測定結果に依って、第1のディープロール加工操作に加えて、意図的に個々の軸受地点の半径部又はフィレット部を再びロール加工するために、さらなるディープロール加工操作を行いうる。当該の軸受地点の周全体又はその一部分だけを再びロール加工処理を施しうる。クランクシャフトの個々の主軸受又はジャーナル上の半径部又はフィレット部は、再ロール加工処理に含まれうる。
独国特許第10060219号
当業界のこの状態と比較して、このような移行部をディープロール加工すると、クランクシャフトの半径部又はフィレット部内において内部圧縮応力が生成され、これらの内部圧縮応力の最大値はディープロール加工された表面の下0.6〜1.2mmの深さにあるということが見出された。最も高い応力は、回転屈曲の形態のクランクシャフトの操作中のひずみにより、移行部分において生じる。操作中の曲げ応力は、ディープロール加工の結果として生じる内部圧縮応力と合わせて降伏点を超える。それにより、内部圧縮応力が弱まってしまう。
ディープロール加工された移行部の表面上に初期の亀裂が認めることができ、これらの亀裂は、表面下の最も高い内部圧縮応力が生成されていた深さまで延びてしまう。
本発明は、クランクシャフトの操作によっていかなる初期亀裂も移行部のディープロール加工された面上に生じさせないように、ディープロール加工によってクランクシャフトの疲労強度を改良する目的に基づいている。
本発明によれば、この目的は、軸受ジャーナルとクランクシャフトの軸受地点の隣接したフランジ部との間の移行部をディープロール加工する方法において、移行部は、最初に第1のディープロールシリンダでディープロール加工され、第1のディープロールシリンダの半径は、移行部又はフィレット部の半径と呼ばれる1〜0.85の接触比(osculating ratio)を有し、すなわち、ディープロール加工された表面の下の1〜2mmの深さにおける移行部において最大の内部圧縮応力を生成する第1のディープロール加工力で加工され、移行部は、後に、すなわち、第1のディープロールシリンダによって生じた塑性変形に加えて第2のディープロールシリンダが移行部のディープロール加工された表面上においてさらなる塑性変形を生じさせるような大きさの第2のディープロール加工力で第1のディープロールシリンダの半径よりも小さな半径を有する第2のディープロールシリンダで再びロール加工される、ディープロール加工方法によって得られる。
第2のロール加工処理により、最初のロール加工処理の間において生成された表面により近い内部圧縮応力の最大値を変える。これにより、ディープロール加工された表面により近くにある新しいパターンの内部圧縮応力を生じさせ、その結果、初期亀裂の形成を防ぐ。
例えば、第2のディープロール加工操作において第2のディープロール加工工具で表面を再び加工することができる。しかしながら、異なる丸みの半径を持ったいくつかのディープロールシリンダが組み合わされて連続的に係合させられるように、ディープロール加工工具を構成することも考えられる。
第1のディープロールシリンダで実現されるロール深さが約0.2mmであり、かつ第2のディープロールシリンダで実現されるロール深さが約0.05mmであると有利である。これは、ロール深さの合計は0.25mmであるということを意味する。
以下に本発明の一実施例についてより詳細に記載する。
クランクシャフト1は、フィレット部2を介して互いに変わる、軸受ジャーナル3及びフランジ部4を有する。フィレット部2は半径6を有する。フィレット部2は、ディープロール処理の前において破線15で示す外形を有する。
線8で示されている表面は、第1のディープロール処理の後に、半径5を有する図示しない第1のディープロールシリンダによって得られる。例えば、表面8の法線12は、第1のロール深さ10に到達する。このロール深さ10は、クランクシャフト1の材料内の内部圧縮応力16に対応し、この内部圧縮応力は、図面に示すように、ディープロール加工された表面のはるかに下の参照番号7にある。
本発明によれば、ディープロール加工された表面8は、半径14を有する図示しない第2のディープロールシリンダで再びロール加工される。これにより、線9で示されているフィレット部2内でさらに塑性変形し、さらなるロール深さ11は、法線12の方向において、最初のロール深さ10の下に達している。第1のロール深さ10は約0.2mmであり、このさらなるロール深さ11は約0.05mmである。これにより、同時に、表面に近い内部圧縮応力13を、クランクシャフト材料の移行部2内において誘起させ、この内部圧縮応力により、クランクシャフト12の操作中において表面9上に法線12の方向において初期の亀裂が生成するのを防ぐ。クランクシャフト1の疲労強度を、このようにして有効に強化させることができる。
図面は、クランクシャフトの軸受地点における移行部の拡大詳細部を示している。
符号の説明
1…クランクシャフト
2…フィレット部
3…軸受ジャーナル
4…フランジ部
5…ロール深さ
6…フィレット部の半径
7…内部圧縮応力の最大値
8…ディープロール加工された表面
9…さらなる塑性変形
10…第1のロール深さ
11…第2のロール深さ
12…法線
13…表面に近い内部圧縮応力
14…比較的に小さな半径
15…外形
16…内部圧縮応力

Claims (2)

  1. 予め定めたロール深さに到達するまでクランクシャフトを回転させつつ、ディープロール加工力で、軸受ジャーナルとクランクシャフトの軸受地点の隣接したフランジ部との間の移行部の半径部又はフィレット部内に押圧されるディープロールシリンダによって、前記移行部において前記半径部又は前記フィレット部をディープロール加工する方法において、
    前記移行部は、最初に、第1のディープロールシリンダでディープロール加工され、前記
    第1のディープロールシリンダの半径は、前記移行部又は前記フィレット部の半径と呼ばれる1〜0.85の接触比を有し、すなわち、前記ディープロール加工された表面の下の1〜2mmの深さにおける前記移行部において最大の内部圧縮応力を生成する第1のディープロール加工力で加工され、
    前記移行部は、後に、すなわち、前記第1のディープロールシリンダによって生じた塑性変形に加えて前記第2のディープロールシリンダが前記移行部の前記ディープロール加工された表面上においてさらなる塑性変形を生じさせるような大きさの第2のディープロール加工力で前記第1のディープロールシリンダの半径よりも小さな半径を有する第2のディープロールシリンダで再びロール加工されることを特徴とする半径部又はフィレット部をディープロール加工する方法。
  2. 前記第1のディープロールシリンダで実現されるロール深さは約0.2mmであり、前記第2のディープロールシリンダで実現されるロール深さは約0.05mmであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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