JP2004263100A - ホットメルト接着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた加熱安定性を有し、かつ、優れた耐熱性と優れた耐寒性とを兼備し、広い温度領域にわたって優れた接着性能を発現するホットメルト接着剤を提供する。
【解決手段】エチレン系共重合体、未水添C9系石油樹脂およびワックスが含有されてなるホットメルト接着剤であって、上記未水添C9系石油樹脂は、軟化点が110〜130℃であり、かつ、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400であることを特徴とするホットメルト接着剤、および、エチレン系共重合体がエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする上記ホットメルト接着剤、ならびに、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が20〜35重量%であることを特徴とする上記ホットメルト接着剤。
【選択図】 なし
【解決手段】エチレン系共重合体、未水添C9系石油樹脂およびワックスが含有されてなるホットメルト接着剤であって、上記未水添C9系石油樹脂は、軟化点が110〜130℃であり、かつ、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400であることを特徴とするホットメルト接着剤、および、エチレン系共重合体がエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする上記ホットメルト接着剤、ならびに、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が20〜35重量%であることを特徴とする上記ホットメルト接着剤。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホットメルト接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホットメルト接着剤は、無溶剤であり、瞬間接着、高速接着が可能であるという接着工程面および経済面での利点を備えているため、製本、包装、木工等の分野を主体として大量に使用されている。
【0003】
上記ホットメルト接着剤のベースポリマー(主成分)としては、接着性、柔軟性、加熱安定性、価格等のバランスに優れることから、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−エチルアクリレート共重合体などのエチレン系共重合体が汎用されている。また、上記ホットメルト接着剤は、一般的に、これらのベースポリマーに対して、粘接着性向上剤としての粘接着性付与樹脂や機能改質剤としてのワックス等が添加されてなる。
【0004】
上記各成分のうち、ベースポリマーは、ホットメルト接着剤にバルク特性を付与するための凝集力を発現するものであり、強靱で引張応力や圧縮応力に対して強い性質を有している。また、粘接着性付与樹脂は、ホットメルト接着剤に被着体に対する濡れ、浸透、タック(粘着性)等を付与して、粘接着性を向上させる機能を有するとともに、粘接着性付与樹脂は、通常、無定形でベースポリマーより高いガラス転移温度(Tg)を有しているため、ホットメルト接着剤の耐熱性を向上させる機能を有するものでもある。さらに、ワックスは、ホットメルト接着剤の溶融粘度を低下させて塗工性を向上させたり、ホットメルト接着剤に速固化性を付与して高速接着を可能とする機能を有する。上記各成分の機能を効果的に発現させるためには、これら3成分が溶融状態において相溶していることが好ましい。
【0005】
上記粘接着性付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂、C5系石油樹脂やC9系石油樹脂などの石油樹脂等が汎用されている。
【0006】
これらの粘接着性付与樹脂はそれぞれ特徴を有しており、例えば、ロジン系樹脂は、接着性が優れており、加熱安定性についてもかなり改良がなされてきている。また、テルペン系樹脂は、加熱安定性には優れているものが多いが、接着性についてはロジン系樹脂よりも劣っている場合が多い。さらに、石油樹脂は、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂に比較すると、安価であるという利点を有しているものの、接着性、加熱安定性、臭気等については様々な問題点を抱えている。
【0007】
上記石油樹脂のなかでも、未水添C9系石油樹脂は、より安価であるという利点を有しており、しかも耐熱性にも優れているが、加熱安定性、耐寒性、臭気等についてはロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂に比較して劣っているという問題点がある。
【0008】
このような問題点に対応するために様々な試みがなされており、加熱安定性を改良したホットメルト接着剤として、例えば、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂に比較して、未水添C9系石油樹脂はベースポリマーとして用いられるエチレン系共重合体との相溶性が劣ることに着目し、未水添C9系石油樹脂に対するエチレン系共重合体の相溶性を調整することにより、加熱安定性を向上させたホットメルト接着剤が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
また、同じく加熱安定性を改良したホットメルト接着剤として、例えば、未水添C9系石油樹脂の組成を細かく規定することにより、加熱安定性を向上させたホットメルト接着剤(ホットメルト接着用芳香族系炭化水素樹脂組成物)が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】しかし、上記特許文献2に開示されているホットメルト接着剤は、加熱安定性のレベル(水準)が180℃で3日間放置した後のホットメルト接着剤の表面の皮張り量が少ないという程度のものであって、ゲル化物の発生を抑制するまでには至っていないという問題点がある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−207145号公報
【特許文献2】
特開2001−329123号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、優れた加熱安定性を有し、かつ、優れた耐熱性と優れた耐寒性とを兼備し、広い温度領域にわたって優れた接着性能を発現するホットメルト接着剤を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明(本発明)によるホットメルト接着剤は、エチレン系共重合体、未水添C9系石油樹脂およびワックスが含有されてなるホットメルト接着剤であって、上記未水添C9系石油樹脂は、軟化点が110〜130℃であり、かつ、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400であることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明によるホットメルト接着剤は、上記請求項1に記載のホットメルト接着剤において、エチレン系共重合体がエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によるホットメルト接着剤は、上記請求項2に記載のホットメルト接着剤において、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が20〜35重量%であることを特徴とする。
【0016】
本発明のホットメルト接着剤にベースポリマー(主成分)として用いられるエチレン系共重合体としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンと各種エチレン性不飽和単量体との共重合体が挙げられる。これらのエチレン系共重合体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】
上記エチレン性不飽和単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル、モノカルボン酸ビニルエステル、(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらのエチレン性不飽和単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言う(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを意味する。
【0018】
上記エチレン系共重合体中におけるエチレン性不飽和単量体の含有量は、特に限定されるものではないが、10〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは20〜50重量%である。
【0019】
また、上記エチレン系共重合体のメルトインデックス(MI)は、特に限定されるものではないが、0.1〜10000g/10分であることが好ましく、より好ましく10〜3000g/10分である。なお、本発明で言うMIとは、ASTM D−1238に準拠して、温度190℃、荷重2160gの条件下で測定された10分間の流出量(g/10分)を意味する。
【0020】
本発明においては、上記エチレン系共重合体のなかでも、接着性、柔軟性、加熱安定性、価格等のバランスに優れることから、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好適に用いられる。
【0021】
上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、特に限定されるものではないが、酢酸ビニル含有量が20〜35重量%であることが好ましい。
【0022】
エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が20重量%未満であると、後述する未水添C9系石油樹脂との相溶性が不十分となるため、相溶化しうる範囲で他の粘接着性付与樹脂を併用する必要が生じたり、得られるホットメルト接着剤の接着性や耐寒性が不十分となることがあり、逆にエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が35重量%を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性が不十分となることがある。
【0023】
また、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、特に限定されるものではないが、前記条件で測定されたMIが0.1〜10000g/10分であることが好ましく、より好ましく10〜3000g/10分である。
【0024】
エチレン−酢酸ビニル共重合体のMIが0.1g/10分未満であると、得られるホットメルト接着剤の溶融粘度が高くなりすぎて、塗工性が悪くなることがあり、逆にエチレン−酢酸ビニル共重合体のMIが10000g/10分を超えると、得られるホットメルト接着剤の凝集力や耐熱性が不十分となることがある。
【0025】
本発明においては、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、単独で用いられても良いし、酢酸ビニル含有量やMI等の異なるものが2種類以上併用されても良い。
【0026】
本発明のホットメルト接着剤に粘接着性付与樹脂として用いられる未水添C9系石油樹脂とは、石油類のスチームクラッキングにより副生する分解油留分に含まれるC9〜C10留分、すなわち、芳香族留分を(共)重合して得られる樹脂であって、水素添加されていない樹脂のことである。これらの未水添C9系石油樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言う(共)重合とは、単独重合または共重合を意味する。
【0027】上記C9〜C10留分(芳香族留分)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトルエン、インデン、スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素等が挙げられる。これらのC9〜C10留分(芳香族留分)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】
本発明においては、上記未水添C9系石油樹脂の軟化点が110〜130℃であることが必要である。
【0029】
未水添C9系石油樹脂の軟化点が110℃未満であると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性が不十分となり、逆に未水添C9系石油樹脂の軟化点が130℃を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐寒性が不十分となる。
【0030】
また、本発明においては、上記未水添C9系石油樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400であることが必要である。
【0031】
未水添C9系石油樹脂の上記重量平均分子量が800未満であると、軟化点が110℃以上の未水添C9系石油樹脂を作製することがコスト面で困難となり、逆に未水添C9系石油樹脂の上記重量平均分子量が1400を超えると、ベースポリマーとして用いられるエチレン系共重合体、なかでも、ベースポリマーとして好適に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体との相溶性が低下して、得られるホットメルト接着剤の加熱安定性が不十分となる。
【0032】
本発明のホットメルト接着剤に機能改質剤、すなわち、溶融粘度低下剤や速固化性付与剤等として用いられるワックスとしては、特に限定されるものではないが、例えば、フィッシャートロプッシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、アタクチックポリプロピレンなどの合成ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、木ロウ、カルバナロウ、ミツロウなどの天然ワックス等が挙げられるが、なかでも、物性のばらつきが比較的小さく、耐酸化劣化性も良好であることから、合成ワックスや石油ワックスが好適に用いられる。これらのワックスは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0033】
上記ワックスは、特に限定されるものではないが、融点が50〜120℃であることが好ましい。ワックスの融点が50℃未満であると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性が不十分となることがあり、逆にワックスの融点が120℃を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐寒性が不十分となることがある。
【0034】
本発明のホットメルト接着剤中における前記エチレン系共重合体(好ましくは前記エチレン−酢酸ビニル共重合体)、前記未水添C9系石油樹脂および上記ワックスの配合量は、特に限定されるものではないが、エチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対して、未水添C9系石油樹脂50〜150重量部およびワックス2〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは、未水添C9系石油樹脂50〜125重量部およびワックス2〜75重量部である。
【0035】
エチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対する未水添C9系石油樹脂の配合量が50重量部未満であると、得られるホットメルト接着剤の各種被着体に対する接着性が不十分となることがあり、逆にエチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対する未水添C9系石油樹脂の配合量が150重量部を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性と耐寒性とのバランスが損なわれることがある。
【0036】
また、エチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対するワックスの配合量が2重量部未満であると、得られるホットメルト接着剤の溶融粘度が十分に低下しなかったり、固化速度が遅くなることがあり、逆にエチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対するワックスの配合量が100重量部を超えると、得られるホットメルト接着剤の各種被着体に対する接着性が不十分となることがある。
【0037】
本発明のホットメルト接着剤には、必須成分であるエチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)、未水添C9系石油樹脂およびワックス以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、未水添C9系石油樹脂以外の粘接着性付与樹脂、充填剤、増量剤、粘度調整剤、揺変性付与剤、軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤等の各種配合剤の1種類もしくは2種類以上が配合されていても良い。
【0038】
【作用】
本発明のホットメルト接着剤は、エチレン系共重合体、未水添C9系石油樹脂およびワックスを含有してなり、上記未水添C9系石油樹脂は、軟化点が110〜130℃となされており、かつ、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400となされているので、優れた加熱安定性を有し、かつ、優れた耐熱性と優れた耐寒性とを兼備し、広い温度領域にわたって優れた接着性能を発現するものとなる。
【0039】
また、上記エチレン系共重合体として、エチレン−酢酸ビニル共重合体、好ましくは酢酸ビニル含有量が20〜35重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることにより、上記効果はより確実なものとなる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「重量部」を意味し、「重量平均分子量」は「標準ポリスチレン換算の重量平均分子量」を意味する。
【0041】
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体:EVA(商品名「エバフレックス210」、酢酸ビニル含有量:28重量%、MI:400g/10分、三井デュポンポリケミカル社製)100部、未水添C9系石油樹脂−A(軟化点:120℃、重量平均分子量:1200)100部、フィッシャートロプッシュワックス(商品名「FT−100」、シェルマレーシア社製)50部および酸化防止剤(商品名「イルガノックス1010」、チバスペシャルティケミカルズ社製)0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0042】
(実施例2)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−B(軟化点:118℃、重量平均分子量:890)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0043】
(実施例3)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−C(軟化点:116℃、重量平均分子量:1370)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0044】
(実施例4)
EVA「エバフレックス210」50部、同じくEVA(商品名「エバフレックス410」、酢酸ビニル含有量:20重量%、MI:400g/10分、三井デュポンポリケミカル社製)50部、未水添C9系石油樹脂−A100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0045】
(比較例1)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−D(軟化点:119℃、重量平均分子量:1420)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0046】
(比較例2)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−E(軟化点:122℃、重量平均分子量:1930)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0047】
(比較例3)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−F(軟化点:103℃、重量平均分子量:940)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0048】
(比較例4)
EVA「エバフレックス210」50部、同じくEVA「エバフレックス410」50部、未水添C9系石油樹脂−D100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0049】
実施例1〜実施例4、および、比較例1〜比較例4で得られたホットメルト接着剤の性能(▲1▼加熱安定性、▲2▼耐熱クリープ性、▲3▼耐寒接着性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0050】
▲1▼加熱安定性
予め加熱溶融したホットメルト接着剤約50mLを140mLのマヨネーズ瓶中に入れ、アルミ箔で蓋をして、180±2℃に保持された恒温槽中に放置した。ホットメルト接着剤が180℃に達してから72時間後に、180℃下で、内容物を100メッシュの金網で濾過して、劣化物(ゲル化物や炭化物等)を濾別した。また、マヨネーズ瓶の内壁に付着している劣化物をヘラで削ぎ落とし、ワックス50mLをマヨネーズ瓶中に添加して180℃で加熱溶融し、さらに上記金網で濾過した後、金網上に残った全ての劣化物の重量を測定した。
【0051】
▲2▼耐熱クリープ性
図1は、耐熱クリープ性の評価方法を示す斜視図である。被着体として25mm×75mmに裁断したK”ライナー2枚を準備し、図1に示すように、一方のK”ライナーの長さ50mmの中央部にホットメルト接着剤を一本のビード状で幅(25mm)方向に塗布した後、他方のK”ライナーを圧着し、接着面積が25mm×約10mmでT型剥離状態となるようにK”ライナー同士を接着して測定用試験片を作製した。なお、接着条件は、ホットメルト接着剤の温度:180℃、オープンタイム:1秒、セットタイム:1秒、熟成:20℃で24時間であった。次いで、上記測定用試験片のT型に折り曲げられたK”ライナーの一端に300gの荷重を吊るして、55℃に保持されたオーブン中に放置し、荷重が落下するまでの時間(時間/分)を測定して、耐熱クリープ性の評価を行った。
【0052】
▲3▼耐寒接着性
被着体として50mm×50mmに裁断したK”ライナー2枚を準備し、一方のK”ライナーの長さ50mmの中央部にホットメルト接着剤を一本のビード状で幅(50mm)方向に塗布した後、他方のK”ライナーを圧着し、接着面積が50mm×約10mmとなるようにK”ライナー同士を接着して測定用試験片を作製した。なお、接着条件は上記▲2▼の場合と同様であった。次いで、上記測定用試験片を0℃に保持された恒温槽中に24時間放置した後、0℃の雰囲気下で、測定用試験片を手で強制的に剥離し、被着体の材料破壊率(面積%)を測定して、耐寒接着性の評価を行った。
【0053】
【表1】
【0054】
表1から明らかなように、本発明による実施例1〜実施例4のホットメルト接着剤は、いずれも加熱安定性、耐熱クリープ性および耐寒接着性の全てについて優れていた。
【0055】
これに対し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が1400を超えていた未水添C9系石油樹脂−Dを用いた比較例1および比較例4のホットメルト接着剤は、加熱安定性が劣っていた。また、同じく標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が1400を大幅に超えていた未水添C9系石油樹脂−Eを用いた比較例2のホットメルト接着剤は、加熱安定性および耐熱クリープ性がともに悪かった。さらに、軟化点が110℃未満であった未水添C9系石油樹脂−Fを用いた比較例3のホットメルト接着剤は、耐熱クリープ性が極端に悪かった。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のホットメルト接着剤は、優れた加熱安定性を有し、かつ、優れた耐熱性と優れた耐寒性とを兼備し、広い温度領域にわたって優れた接着性能を発現するので、例えば、製本用、包装用、木工用等を始め、各種工業用途むけのホットメルト接着剤として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐熱クリープ性の評価方法を示す斜視図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホットメルト接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホットメルト接着剤は、無溶剤であり、瞬間接着、高速接着が可能であるという接着工程面および経済面での利点を備えているため、製本、包装、木工等の分野を主体として大量に使用されている。
【0003】
上記ホットメルト接着剤のベースポリマー(主成分)としては、接着性、柔軟性、加熱安定性、価格等のバランスに優れることから、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−エチルアクリレート共重合体などのエチレン系共重合体が汎用されている。また、上記ホットメルト接着剤は、一般的に、これらのベースポリマーに対して、粘接着性向上剤としての粘接着性付与樹脂や機能改質剤としてのワックス等が添加されてなる。
【0004】
上記各成分のうち、ベースポリマーは、ホットメルト接着剤にバルク特性を付与するための凝集力を発現するものであり、強靱で引張応力や圧縮応力に対して強い性質を有している。また、粘接着性付与樹脂は、ホットメルト接着剤に被着体に対する濡れ、浸透、タック(粘着性)等を付与して、粘接着性を向上させる機能を有するとともに、粘接着性付与樹脂は、通常、無定形でベースポリマーより高いガラス転移温度(Tg)を有しているため、ホットメルト接着剤の耐熱性を向上させる機能を有するものでもある。さらに、ワックスは、ホットメルト接着剤の溶融粘度を低下させて塗工性を向上させたり、ホットメルト接着剤に速固化性を付与して高速接着を可能とする機能を有する。上記各成分の機能を効果的に発現させるためには、これら3成分が溶融状態において相溶していることが好ましい。
【0005】
上記粘接着性付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂、C5系石油樹脂やC9系石油樹脂などの石油樹脂等が汎用されている。
【0006】
これらの粘接着性付与樹脂はそれぞれ特徴を有しており、例えば、ロジン系樹脂は、接着性が優れており、加熱安定性についてもかなり改良がなされてきている。また、テルペン系樹脂は、加熱安定性には優れているものが多いが、接着性についてはロジン系樹脂よりも劣っている場合が多い。さらに、石油樹脂は、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂に比較すると、安価であるという利点を有しているものの、接着性、加熱安定性、臭気等については様々な問題点を抱えている。
【0007】
上記石油樹脂のなかでも、未水添C9系石油樹脂は、より安価であるという利点を有しており、しかも耐熱性にも優れているが、加熱安定性、耐寒性、臭気等についてはロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂に比較して劣っているという問題点がある。
【0008】
このような問題点に対応するために様々な試みがなされており、加熱安定性を改良したホットメルト接着剤として、例えば、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂などの天然樹脂に比較して、未水添C9系石油樹脂はベースポリマーとして用いられるエチレン系共重合体との相溶性が劣ることに着目し、未水添C9系石油樹脂に対するエチレン系共重合体の相溶性を調整することにより、加熱安定性を向上させたホットメルト接着剤が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
また、同じく加熱安定性を改良したホットメルト接着剤として、例えば、未水添C9系石油樹脂の組成を細かく規定することにより、加熱安定性を向上させたホットメルト接着剤(ホットメルト接着用芳香族系炭化水素樹脂組成物)が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】しかし、上記特許文献2に開示されているホットメルト接着剤は、加熱安定性のレベル(水準)が180℃で3日間放置した後のホットメルト接着剤の表面の皮張り量が少ないという程度のものであって、ゲル化物の発生を抑制するまでには至っていないという問題点がある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−207145号公報
【特許文献2】
特開2001−329123号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、優れた加熱安定性を有し、かつ、優れた耐熱性と優れた耐寒性とを兼備し、広い温度領域にわたって優れた接着性能を発現するホットメルト接着剤を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明(本発明)によるホットメルト接着剤は、エチレン系共重合体、未水添C9系石油樹脂およびワックスが含有されてなるホットメルト接着剤であって、上記未水添C9系石油樹脂は、軟化点が110〜130℃であり、かつ、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400であることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明によるホットメルト接着剤は、上記請求項1に記載のホットメルト接着剤において、エチレン系共重合体がエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によるホットメルト接着剤は、上記請求項2に記載のホットメルト接着剤において、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が20〜35重量%であることを特徴とする。
【0016】
本発明のホットメルト接着剤にベースポリマー(主成分)として用いられるエチレン系共重合体としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンと各種エチレン性不飽和単量体との共重合体が挙げられる。これらのエチレン系共重合体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】
上記エチレン性不飽和単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル、モノカルボン酸ビニルエステル、(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらのエチレン性不飽和単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言う(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを意味する。
【0018】
上記エチレン系共重合体中におけるエチレン性不飽和単量体の含有量は、特に限定されるものではないが、10〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは20〜50重量%である。
【0019】
また、上記エチレン系共重合体のメルトインデックス(MI)は、特に限定されるものではないが、0.1〜10000g/10分であることが好ましく、より好ましく10〜3000g/10分である。なお、本発明で言うMIとは、ASTM D−1238に準拠して、温度190℃、荷重2160gの条件下で測定された10分間の流出量(g/10分)を意味する。
【0020】
本発明においては、上記エチレン系共重合体のなかでも、接着性、柔軟性、加熱安定性、価格等のバランスに優れることから、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好適に用いられる。
【0021】
上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、特に限定されるものではないが、酢酸ビニル含有量が20〜35重量%であることが好ましい。
【0022】
エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が20重量%未満であると、後述する未水添C9系石油樹脂との相溶性が不十分となるため、相溶化しうる範囲で他の粘接着性付与樹脂を併用する必要が生じたり、得られるホットメルト接着剤の接着性や耐寒性が不十分となることがあり、逆にエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が35重量%を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性が不十分となることがある。
【0023】
また、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、特に限定されるものではないが、前記条件で測定されたMIが0.1〜10000g/10分であることが好ましく、より好ましく10〜3000g/10分である。
【0024】
エチレン−酢酸ビニル共重合体のMIが0.1g/10分未満であると、得られるホットメルト接着剤の溶融粘度が高くなりすぎて、塗工性が悪くなることがあり、逆にエチレン−酢酸ビニル共重合体のMIが10000g/10分を超えると、得られるホットメルト接着剤の凝集力や耐熱性が不十分となることがある。
【0025】
本発明においては、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、単独で用いられても良いし、酢酸ビニル含有量やMI等の異なるものが2種類以上併用されても良い。
【0026】
本発明のホットメルト接着剤に粘接着性付与樹脂として用いられる未水添C9系石油樹脂とは、石油類のスチームクラッキングにより副生する分解油留分に含まれるC9〜C10留分、すなわち、芳香族留分を(共)重合して得られる樹脂であって、水素添加されていない樹脂のことである。これらの未水添C9系石油樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言う(共)重合とは、単独重合または共重合を意味する。
【0027】上記C9〜C10留分(芳香族留分)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトルエン、インデン、スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素等が挙げられる。これらのC9〜C10留分(芳香族留分)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】
本発明においては、上記未水添C9系石油樹脂の軟化点が110〜130℃であることが必要である。
【0029】
未水添C9系石油樹脂の軟化点が110℃未満であると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性が不十分となり、逆に未水添C9系石油樹脂の軟化点が130℃を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐寒性が不十分となる。
【0030】
また、本発明においては、上記未水添C9系石油樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400であることが必要である。
【0031】
未水添C9系石油樹脂の上記重量平均分子量が800未満であると、軟化点が110℃以上の未水添C9系石油樹脂を作製することがコスト面で困難となり、逆に未水添C9系石油樹脂の上記重量平均分子量が1400を超えると、ベースポリマーとして用いられるエチレン系共重合体、なかでも、ベースポリマーとして好適に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体との相溶性が低下して、得られるホットメルト接着剤の加熱安定性が不十分となる。
【0032】
本発明のホットメルト接着剤に機能改質剤、すなわち、溶融粘度低下剤や速固化性付与剤等として用いられるワックスとしては、特に限定されるものではないが、例えば、フィッシャートロプッシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、アタクチックポリプロピレンなどの合成ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、木ロウ、カルバナロウ、ミツロウなどの天然ワックス等が挙げられるが、なかでも、物性のばらつきが比較的小さく、耐酸化劣化性も良好であることから、合成ワックスや石油ワックスが好適に用いられる。これらのワックスは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0033】
上記ワックスは、特に限定されるものではないが、融点が50〜120℃であることが好ましい。ワックスの融点が50℃未満であると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性が不十分となることがあり、逆にワックスの融点が120℃を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐寒性が不十分となることがある。
【0034】
本発明のホットメルト接着剤中における前記エチレン系共重合体(好ましくは前記エチレン−酢酸ビニル共重合体)、前記未水添C9系石油樹脂および上記ワックスの配合量は、特に限定されるものではないが、エチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対して、未水添C9系石油樹脂50〜150重量部およびワックス2〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは、未水添C9系石油樹脂50〜125重量部およびワックス2〜75重量部である。
【0035】
エチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対する未水添C9系石油樹脂の配合量が50重量部未満であると、得られるホットメルト接着剤の各種被着体に対する接着性が不十分となることがあり、逆にエチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対する未水添C9系石油樹脂の配合量が150重量部を超えると、得られるホットメルト接着剤の耐熱性と耐寒性とのバランスが損なわれることがある。
【0036】
また、エチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対するワックスの配合量が2重量部未満であると、得られるホットメルト接着剤の溶融粘度が十分に低下しなかったり、固化速度が遅くなることがあり、逆にエチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対するワックスの配合量が100重量部を超えると、得られるホットメルト接着剤の各種被着体に対する接着性が不十分となることがある。
【0037】
本発明のホットメルト接着剤には、必須成分であるエチレン系共重合体(好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体)、未水添C9系石油樹脂およびワックス以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、未水添C9系石油樹脂以外の粘接着性付与樹脂、充填剤、増量剤、粘度調整剤、揺変性付与剤、軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤等の各種配合剤の1種類もしくは2種類以上が配合されていても良い。
【0038】
【作用】
本発明のホットメルト接着剤は、エチレン系共重合体、未水添C9系石油樹脂およびワックスを含有してなり、上記未水添C9系石油樹脂は、軟化点が110〜130℃となされており、かつ、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400となされているので、優れた加熱安定性を有し、かつ、優れた耐熱性と優れた耐寒性とを兼備し、広い温度領域にわたって優れた接着性能を発現するものとなる。
【0039】
また、上記エチレン系共重合体として、エチレン−酢酸ビニル共重合体、好ましくは酢酸ビニル含有量が20〜35重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることにより、上記効果はより確実なものとなる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「重量部」を意味し、「重量平均分子量」は「標準ポリスチレン換算の重量平均分子量」を意味する。
【0041】
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体:EVA(商品名「エバフレックス210」、酢酸ビニル含有量:28重量%、MI:400g/10分、三井デュポンポリケミカル社製)100部、未水添C9系石油樹脂−A(軟化点:120℃、重量平均分子量:1200)100部、フィッシャートロプッシュワックス(商品名「FT−100」、シェルマレーシア社製)50部および酸化防止剤(商品名「イルガノックス1010」、チバスペシャルティケミカルズ社製)0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0042】
(実施例2)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−B(軟化点:118℃、重量平均分子量:890)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0043】
(実施例3)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−C(軟化点:116℃、重量平均分子量:1370)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0044】
(実施例4)
EVA「エバフレックス210」50部、同じくEVA(商品名「エバフレックス410」、酢酸ビニル含有量:20重量%、MI:400g/10分、三井デュポンポリケミカル社製)50部、未水添C9系石油樹脂−A100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0045】
(比較例1)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−D(軟化点:119℃、重量平均分子量:1420)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0046】
(比較例2)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−E(軟化点:122℃、重量平均分子量:1930)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0047】
(比較例3)
EVA「エバフレックス210」100部、未水添C9系石油樹脂−F(軟化点:103℃、重量平均分子量:940)100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0048】
(比較例4)
EVA「エバフレックス210」50部、同じくEVA「エバフレックス410」50部、未水添C9系石油樹脂−D100部、フィッシャートロプッシュワックス「FT−100」50部および酸化防止剤「イルガノックス1010」0.8部を180℃で均一に溶融混練して、ホットメルト接着剤を作製した。
【0049】
実施例1〜実施例4、および、比較例1〜比較例4で得られたホットメルト接着剤の性能(▲1▼加熱安定性、▲2▼耐熱クリープ性、▲3▼耐寒接着性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0050】
▲1▼加熱安定性
予め加熱溶融したホットメルト接着剤約50mLを140mLのマヨネーズ瓶中に入れ、アルミ箔で蓋をして、180±2℃に保持された恒温槽中に放置した。ホットメルト接着剤が180℃に達してから72時間後に、180℃下で、内容物を100メッシュの金網で濾過して、劣化物(ゲル化物や炭化物等)を濾別した。また、マヨネーズ瓶の内壁に付着している劣化物をヘラで削ぎ落とし、ワックス50mLをマヨネーズ瓶中に添加して180℃で加熱溶融し、さらに上記金網で濾過した後、金網上に残った全ての劣化物の重量を測定した。
【0051】
▲2▼耐熱クリープ性
図1は、耐熱クリープ性の評価方法を示す斜視図である。被着体として25mm×75mmに裁断したK”ライナー2枚を準備し、図1に示すように、一方のK”ライナーの長さ50mmの中央部にホットメルト接着剤を一本のビード状で幅(25mm)方向に塗布した後、他方のK”ライナーを圧着し、接着面積が25mm×約10mmでT型剥離状態となるようにK”ライナー同士を接着して測定用試験片を作製した。なお、接着条件は、ホットメルト接着剤の温度:180℃、オープンタイム:1秒、セットタイム:1秒、熟成:20℃で24時間であった。次いで、上記測定用試験片のT型に折り曲げられたK”ライナーの一端に300gの荷重を吊るして、55℃に保持されたオーブン中に放置し、荷重が落下するまでの時間(時間/分)を測定して、耐熱クリープ性の評価を行った。
【0052】
▲3▼耐寒接着性
被着体として50mm×50mmに裁断したK”ライナー2枚を準備し、一方のK”ライナーの長さ50mmの中央部にホットメルト接着剤を一本のビード状で幅(50mm)方向に塗布した後、他方のK”ライナーを圧着し、接着面積が50mm×約10mmとなるようにK”ライナー同士を接着して測定用試験片を作製した。なお、接着条件は上記▲2▼の場合と同様であった。次いで、上記測定用試験片を0℃に保持された恒温槽中に24時間放置した後、0℃の雰囲気下で、測定用試験片を手で強制的に剥離し、被着体の材料破壊率(面積%)を測定して、耐寒接着性の評価を行った。
【0053】
【表1】
【0054】
表1から明らかなように、本発明による実施例1〜実施例4のホットメルト接着剤は、いずれも加熱安定性、耐熱クリープ性および耐寒接着性の全てについて優れていた。
【0055】
これに対し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が1400を超えていた未水添C9系石油樹脂−Dを用いた比較例1および比較例4のホットメルト接着剤は、加熱安定性が劣っていた。また、同じく標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が1400を大幅に超えていた未水添C9系石油樹脂−Eを用いた比較例2のホットメルト接着剤は、加熱安定性および耐熱クリープ性がともに悪かった。さらに、軟化点が110℃未満であった未水添C9系石油樹脂−Fを用いた比較例3のホットメルト接着剤は、耐熱クリープ性が極端に悪かった。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のホットメルト接着剤は、優れた加熱安定性を有し、かつ、優れた耐熱性と優れた耐寒性とを兼備し、広い温度領域にわたって優れた接着性能を発現するので、例えば、製本用、包装用、木工用等を始め、各種工業用途むけのホットメルト接着剤として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐熱クリープ性の評価方法を示す斜視図である。
Claims (3)
- エチレン系共重合体、未水添C9系石油樹脂およびワックスが含有されてなるホットメルト接着剤であって、上記未水添C9系石油樹脂は、軟化点が110〜130℃であり、かつ、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が800〜1400であることを特徴とするホットメルト接着剤。
- エチレン系共重合体がエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のホットメルト接着剤。
- エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が20〜35重量%であることを特徴とする請求項2に記載のホットメルト接着剤。
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Cited By (2)
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|---|---|---|---|---|
| JP2022047840A (ja) * | 2020-09-14 | 2022-03-25 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | ホットメルト組成物、及び積層体 |
| CN114262587A (zh) * | 2022-01-21 | 2022-04-01 | 盛虹石化集团上海新材料有限公司 | 一种eva树脂组合物及其制备方法和应用 |
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