JP2004265307A - 健康管理支援システム及び健康管理支援プログラム並びにコンピュター読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の健診機関が作成し、データ構成が異なるCSV形式の健診結果データファイルに適用できる健康管理支援データベースシステムを構築する。
【解決手段】健診機関でCSV形式により作成された健診結果データファイルを健康管理支援システムに入力して健診結果データベースを作成する手段と、
健診結果データベースに登録された健診結果データについて異常の有無を判定する検診結果データ分析手段と、健診対象者から有所見者を抽出する有所見者抽出手段と、抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを健診対象者ファイルに登録する面談結果入力手段と、健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データと健康支援データとを表示する健診結果データ表示手段と、を備えている健康管理支援システムである。
【選択図】 図1
【解決手段】健診機関でCSV形式により作成された健診結果データファイルを健康管理支援システムに入力して健診結果データベースを作成する手段と、
健診結果データベースに登録された健診結果データについて異常の有無を判定する検診結果データ分析手段と、健診対象者から有所見者を抽出する有所見者抽出手段と、抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを健診対象者ファイルに登録する面談結果入力手段と、健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データと健康支援データとを表示する健診結果データ表示手段と、を備えている健康管理支援システムである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、企業、公共機関、各種団体、学校等が定期的に実施する健康診断、成人病健診等において、健診対象者の健診結果データの管理及び健診対象者への健康管理を支援する健康管理支援システム、およびこの健康管理支援システムを実行させるためのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
企業、各種団体、公共機関、学校等(以下、健康管理支援者という)においては、毎年、定期的にその従業者、職員、学生等(以下、健診対象者という)への健康診断、成人病健診が行われている。近年、このような定期健康診断の実施は、健診を専門に実施する外部の病院、クリニック等の健診専門業者(以下、健診機関という)が、企業等に出向くか、あるいは従業者が健診機関に出かけることにより行われている。
【0003】
このような定期健康診断においては、従来から次のような課題がある。
健診機関は健診終了後、健診対象者ごとに健診報告書を早く依頼主である健康管理支援者、または健診対象者に提出する必要がある。通常、健診機関は複数の健康管理支援者から健康診断を依頼されるので、健診対象者ごとに健診結果のデータを集計し、さらに健診機関のコメントを付加した健診報告書を作成するため、その工数は膨大になっている。
【0004】
(2)健康管理支援者にとっては、健診対象者に対して、よりきめの細かい健康管理の支援を行うことが要請されている。現在、各健診機関では、健診対象者の健診結果のデータ(以下、健診結果データという)を電子化し、コンピュータにより管理するシステムが構築されている。しかし、この電子化された健診結果データファイルに記憶されている複数の健診項目の健診結果データについて、その健診結果データ(健診項目)の名称およびファイルに記憶されている順序は、標準化されていなく、健診機関ごとに異なっているのが実状である。また、健康管理支援者が従来から使用している健診項目の名称は、健診機関が使用している名称と相違している場合もある。従って、健康管理支援者が、健診機関で作成した健診結果データをファイルとして記憶したCD−R等の電子記録媒体を入手し、健診対象者に対する健康管理支援システムを構築しようとしても、上記のようにファイルのデータ構成(フォーマット)が標準化されていないために、汎用性の高いシステムを構築することが困難になっている。
【0005】
(3)健康管理支援者において、その事業所、支店等が全国に分散している場合、通常、定期健康診断等の実施は、各事業所や支店の所在地にある健診機関に依頼している。前記(2)のように、健診機関で作成される健診結果データファイルのデータ構成は統一されていない。従って、健康管理支援者が健診機関が作成した健診結果データファイルを入手して、汎用的な健康管理支援を行うデータベースを作成しようとすると、健診機関ごとに健診結果データファイルのデータを変換して、データベースを構築するためのソフトウエアを作成する必要がある。しかし、現状は、各事業所、支店等ごとに健診結果データの管理および健康管理支援システムが構築されている場合が多い、
【0006】
(4)健康管理支援者側の産業医(医師)あるいは看護師が、健診対象者に対して、きめの細かい健康管理の支援を行うためには、健診結果データを判定して精密検査、入院等を必要とする要注意者(以下、有所見者という)を抽出し、抽出された有所見者と継続的に面談を行って、精密検査の実施、病院や精密検査機関の紹介等、適切な健康管理支援を行うことができるシステムの構築が必要である。多数の健診対象者を有する健康管理支援者側においては、その産業医等は、健診結果データを法定様式の帳票に転記する事務的な作業に追われ、健診対象者に対して有効な健康管理の支援が実施されていない場合が多い。
【0007】
上記のような課題を解決するために、既に多数の医療情報管理システムが提案されている。例えば、下記の特許文献が提案されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−325372(明細書第3頁〜第6頁、図1、図5)
【特許文献2】
特開2002−73816(明細書第3頁〜第5頁、図1、図8)
【特許文献3】
特開平6−337901(明細書第3頁〜第4頁)
【0009】
上記特許文献1に記載の発明には、健康診断を受けた個人の健康医療情報は、健康診断を受けた医療機関、企業、学校等に保管されており、また、保管している機関ごとにフォーマットが異なっている点の改善、すなわち、情報の共有化を目的として、個人の健康医療情報を、インターネット等に接続されたデータ管理センターのヘルスケアデータ共有システムにフォーマットを統一して集中管理するヘルスケアデータ共有システムが提案されている。そして、このシステムの利用者は、指紋情報等の操作者認証手段を設けてセキュリティを確保することが開示されている。
【0010】
上記特許文献2に記載の発明には、健康診断における医師の診断業務の複雑さを低減し、医師の診断をサポートすることを目的として、健診対象者の検査項目の検査値が正常値であるかを検査値判定条件データベースに基いて判定し、この判定結果から検査項目に対応して起こり得る健康管理項目の危険度を算出し、これらの情報を健診対象者や担当医師の端末に送信することが開示されている。
【0011】
上記特許文献3に記載の発明は、診断機関ごとに検査結果の単位、診断項目名称を標準化して、健診データの分析結果の向上と集計処理を短縮することを目的とする医療検査データ集計システムを提供するものである。そして本特許文献3には、検査値変換テーブル、診断名コード変換テーブル及びデータ標準化手段を用いて健診データを標準化することが開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の発明は、健診結果データを含む健康医療情報をインターネット等のネットワークを利用して、医療機関、健診センター、企業等でアクセスできるように共有化したヘルスケアデータ共有システムであり、このシステムの利用には指紋情報等を用いた認証機能を設けて、利用者を特定しようとするものである。しかし、健康診断等を実施する健診センターごとに、電子化した健診データのフォーマットは異なっている。従って、このような健康医療情報ネットワークシステムを構築するためには、健診センターごとにフォーマットが異なる電子化された医療情報を如何に標準化してデータベースを構築するかが重要になる。特許文献1には、この課題を解決するための具体的な手段は記載されていない。
【0013】
上記特許文献2に記載の発明は、データベースに記録された健診対象者の検査項目の検査値について、その値が正常値であるかどうかを検査値判定条件データベースに基いて自動判定し、この判定結果から健康管理項目に関する危険度を算出して、これらの情報をインターネット等を利用して健診対象者、担当医師が閲覧できるようにしたシステムである。しかし、この特許文献2には、担当医師が健診対象者と面談し、この面談情報を健康管理の支援のために有効利用することについては記載されていない。すなわち、健診対象者、特に有所見者に対してきめの細かい健康管理支援を行うためには、過去の健診結果データを含む健診対象者との過去の面談情報を有効に利用することが重要になる。
【0014】
上記特許文献3に記載の発明は、診断機関ごとに検査結果の単位、診断項目名称が異なるので、検査値変換テーブル、診断名コード変換テーブル及びデータ標準化手段を用いて健診結果データを標準化して、医療検査データを集計処理するシステムである。しかし、本特許文献3には、診断機関ごとに健診結果データを記憶したフォーマット、特に、各診断項目の検査値を記憶した順番を考慮して標準化された健診結果データを蓄積するデータベース作成手段については記載されていない。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の目的は、各健診機関で電子化情報として作成された健診結果データの記憶フォーマットが異なっている場合でも、健康管理支援者側において、全健診対象者の健診結果データを記憶するデータベースを容易に作成することができ、さらに、健診対象者に対して従来のシステムより適切な健康管理の支援を行うことができる健康管理支援システムを提供することにある。本システムは、特に、健康管理支援者の定期健康診断、成人病健診、等に適用すると、その健康管理支援の効果が発揮されるシステムである。
【0016】
本発明は、健診対象者ごとに複数の健診項目に関する過去の健診結果データを登録した健診結果データベースと、前記健診対象者の氏名等の属性を登録した健診対象者ファイルとを備えた健康管理支援システムであって、
健診機関で好ましくはCSV(Comma Separated Values)形式により作成され、前記健診対象者の健診項目に関する健診結果データを記憶した健診結果データファイルを、前記健康管理支援システムに入力することにより前記健診結果データベースを作成する健診結果データベース作成手段と、
前記健診結果データベースに登録された前記健診結果データについて、予め前記健診項目ごとに設定された検査値判定閾値データを参照して異常の有無を判定する健診結果データ分析手段と前記健診対象者から有所見者を抽出する有所見者抽出手段と、
前記健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データを表示する健診結果データ表示手段と、
を備えている健康管理支援システムである。
さらに望ましくは前記抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを前記健診対象者ファイルに登録する面談結果入力手段と、
前記健康支援データとを表示する前記健診結果データ表示手段と、
を備えている健康管理支援システムである。
【0017】
本発明のシステムにおいては、前記有所見者抽出手段は、抽出した有所見者について、最新及び過去の健診結果データと健康支援データを表示して対話方式により有所見者として確定する手段を備えている健康管理支援システムである。
【0018】
さらに、本発明のシステムにおいては、前記健診結果データベース作成手段は、前記健診結果データファイルを入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するときに、前記健診結果データベースに健診対象者ごとに登録する複数の健診結果データの各々が、前記健診結果データファイルに記憶されている前記健診結果データの並び順序の何番目に相当するかを予め健診機関ごとに登録した取込み定義テーブルを参照して、前記健診結果データファイルから入力した前記健診結果データを前記健診結果データベースの並び順序に変換して前記健診結果データベースに登録する健診結果データ取込み手段を備えている健康管理支援システムである。
【0019】
さらに、本発明のシステムにおいては、前記健診機関で好ましくはCSV形式により作成された健診結果データファイルまたは健診結果のテストデータを記憶したファイルを入力し、前記入力した第1レコード目に記憶されている健診項目名称の記憶順序を解析して、前記健診項目名称とその記憶順序との関係を示す項目名称テーブルを作成する項目名称テーブル作成手段と、
前記健診結果データベースを構成する健診結果データの名称を表す健診項目名称と前記項目名称テーブルを表示装置に表示させながら、前記表示した健診結果データベースの健診項目名称ごとに、前記項目名称テーブルに記憶されている健診項目名称とその記憶順序との対応付けを示す取込み定義テーブルを対話方式により作成する取込み定義テーブル作成手段と、
を備えている健康管理支援システムである。
【0020】
本発明は、健診対象者ごとに複数の健診項目に関する過去の健診結果データを登録した健診結果データベースと、前記健診対象者の氏名等の属性を登録した健診対象者ファイルとを備えた健康管理支援システムを実行させるプログラムであって、
健診機関で好ましくはCSV形式により作成され、前記健診対象者の健診項目に関する健診結果データを記憶した健診結果データファイルを、前記健康管理支援システムに入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するステップと、
前記健診結果データベースに登録された前記健診結果データについて、予め前記健診項目ごとに設定された検査値判定閾値データを参照して異常の有無を判定するステップと前記健診対象者から有所見者を抽出するステップと、
前記健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データを表示するステップと、を備えている健康管理支援プログラムである。
さらに望ましくは前記抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを前記健診対象者ファイルに登録するステップと、
前記健康支援データとを表示するステップと、
を備えている健康管理支援プログラムである。
【0021】
本発明は、前記抽出した有所見者について、最新及び過去の健診結果データと健康支援データを表示して対話方式により有所見者として確定するステップを備えている健康管理支援プログラムである。
【0022】
さらに、本発明は、前記健診結果データファイルを入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するときに、前記健診結果データベースに健診対象者ごとに登録する複数の健診結果データの各々が、前記健診結果データファイルに記憶されている前記健診結果データの並び順序の何番目に相当するかを予め健診機関ごとに登録した取込み定義テーブルを参照して、前記健診結果データファイルから入力した前記健診結果データを前記健診結果データベースの並び順序に変換して前記健診結果データベースに登録するステップを備えている健康管理支援プログラムである。
【0023】
さらに、本発明は、前記健診機関で好ましくはCSV形式により作成された健診結果データファイルまたは健診結果のテストデータを記憶したファイルを入力し、前記入力した第1レコード目に記憶されている健診項目名称の記憶順序を解析して、前記健診項目名称とその記憶順序との関係を示す項目名称テーブルを作成するステップと、
前記健診結果データベースを構成する健診結果データの名称を表す健診項目名称と前記項目名称テーブルを表示装置に表示させながら、前記表示した健診結果データベースの健診項目名称ごとに、前記項目名称テーブルに記憶されている健診項目名称とその記憶順序との対応付けを示す取込み定義テーブルを対話方式により作成するステップと、
を備えている健康管理支援プログラムである。
【0024】
また、本発明は、上記健康管理支援プログラムを記憶した読み取り可能な記録媒体である。この記録媒体としては、CD−ROM、光磁気ディスク、磁気テープ、小型磁気ディスク等を採用することができる。また、この健康管理支援プログラムは、VISUAL BASIC言語(Micro Soft社の登録商標)等のプログラム開発言語で開発され、その実行可能なオブジェクトプログラムがこれら記録媒体に記憶される。
【0025】
本発明において、健診結果データファイルは、CSV形式で記録されていることが好ましい。CSV形式で記憶されたファイルでは、各データ項目はカンマで区切られている。そして、ファイルの先頭の第1レコード目には、健診機関で使用している複数個の健診項目の名称を順次カンマをおいて記憶し、第2レコード以降にこの第1レコードに記憶した健診項目の名称の順番に、一人の健診対象者を1レコードとして、この健診項目に該当する健診結果データをカンマをおいて順次記憶させることができる。このため、CSV形式の健診結果データファイルから、各健診機関ごとに異なる健診項目の名称、およびその並びを変換する変換テーブルを作成すれば、ソフトウエア処理により健康管理支援者の健康管理支援システムの基礎となる健診結果データベースを容易に作成することができる。CSV形式で記憶された健診結果データファイルのデータ構成例を図2に示す。
【0026】
また、本発明において、健診機関で作成された健診結果データファイルを健康管理支援者側のシステムに入力する方法は、インターネット等の通信回線を利用して健診機関から健康管理支援者のコンピュータシステムにCSV形式の健診結果データを伝送する方法、CSV形式により健診結果データをファイルとして記憶したCD−R等の記録媒体を入手する方法を採用することができる。
【0027】
なお、本発明において、健診項目とは、一人一人の健診対象者を特定するための氏名(漢字およびカタカナ)、氏名番号、所属、生年月日、性別、等の属性データと、健診機関名、健診年月日、および健診機関で検査した検査(健診)項目である身長、体重、白血球数、中性脂肪数値、・・・、等の数値データと、心電図、胸部X線検査、超音波検査等の健診機関側が入力した所見データ(例えば、異常なし、評価A、B、・・)等、200〜250種程度のデータが含まれる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は本発明を実施するためのシステム構成の一例を示す図である。図1に示すシステム構成例は、健診機関側のコンピュータシステムS1と健康管理支援者側のコンピュータシステムS2、健診結果データファイルの伝送を行う通信手段Tから構成されている。
【0029】
健診機関側のコンピュータシステムS1(以下、システムS1という)は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ本体1、コンピュータ1に接続されているキーボード、マウス等の入力装置2、プリンター等の出力装置3、表示装置4、ハードディスク、小型磁気ディスク、CD−R等の外部記憶装置5から構成されている。健診機関は、定期健康診断等を実施すると、健診対象者ごとの診断結果データを入力装置2等から入力し、そのデータを外部記憶装置5に健診結果データファイル5aとして記憶する。そして、この診断結果データファイル5aを健康管理支援者側に提供するときには、外部記憶装置5に記憶した健診結果データファイル5aをCSV形式に変換して、通信回線6を介して健康管理支援者側のコンピュータシステムS2(以下、システムS2という)にファイル伝送する。
【0030】
本発明においては、健診機関で作成した健診結果データファイル5aを健康管理支援者側に提供する方法として、上記のファイル伝送の他に、外部記憶装置5に記憶した検診結果データファイル5aをCSV形式に変換してCD−R5b等の外部記録媒体に記録し、この外部記録媒体5bを健康管理支援者側に提供する方法も採用することができる。また、健診機関で作成された健診対象者ごとの健診報告書は出力装置3により印刷され、健康管理支援者側に送付される。
【0031】
通信手段Tは、インターネット、あるいはISDN等の一般電話回線である通信回線6からなり、システムS1が作成したCSV形式の健診結果データを健康管理支援者側のシステムS2に伝送する。なお、健診結果データを通信回線6により伝送する場合には、個人の健診結果データを伝送するので、セキュリティを確保するために健診結果データを暗号化して伝送する必要がある。
【0032】
健康管理支援者側のシステムS2は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ本体7、コンピュータ本体7に接続されているキーボード、マウス等の入力装置8、プリンター等の出力装置9、表示装置10、ハードディスク、小型磁気ディスク、CD−R等の外部記憶装置11、システムS2を操作するときのセキュリティを確保するための認証装置12から構成されている。また、本システムを作動させるときには、外部記憶装置11に記憶されている本システムを作動させるためのプログラム13をコンピュータ本体7の内部記憶装置14に読み込ませる。なお、システムS1からファイル伝送された健診結果データファイル5aは、システムS2の外部記憶装置11の健診結果データファイル11fに書き込まれる。
【0033】
システムS2は、前記のように機密情報である健診対象者の健康診断情報を取り扱っている。従って、システムS2の操作者は、健康管理支援者側の診療所等に所属している医師(産業医)、看護師に限定する必要があるため、上記の認証装置12を設けている。認証装置12としては、指紋照合、暗証番号、音声、あるいはこれらの組み合せによる公知の認証手段を採用することができる。
【0034】
図1に示すように、外部記憶装置11には、健診結果データベース11a、健診対象者ファイル11b、検査値判定閾値データ11c、取込み定義テーブル11d、項目名称テーブル11e、健診結果データファイル11f、プログラム13等の各種のファイルを記憶する領域が設定されている。以下、これらのファイルについて説明する。
【0035】
(健診結果データベース11a)
健診対象者ごとに、健診対象者の氏名(漢字とカタカナ)、氏名番号等の属性と、健康診断で実施される複数の健診項目についてその健診結果データを登録したファイルである。この健診結果データベース11aには、健診対象者の最新の健診結果データと共に、過去数年(過去5年程度)分の健診結果データを登録するようにする。健診結果データベース11aのデータ構成例を図3に示す。図3に示すように健診結果データベース11aのデータ構成(フォーマット)は、例えば、氏名(漢字)順に、健診日ごとの健診項目に関する健診結果データが所定の順序で登録されるようにする。
【0036】
(健診対象者ファイル11b)
このファイルは、健康管理支援者側の全健診対象者について、その氏名(漢字とカタカナ)、氏名番号、所属、生年月日、等の属性と、健康管理支援者側の産業医が行った健康診断結果の判定情報、例えば、有所見者と確定された場合には、有所見者であることを記憶する情報と、産業医または看護師がこの有所見者と面談した結果の情報を含む健康支援情報が記憶されている。なお、本発明のシステムを構築するときには、この健診対象者ファイル11bは、健康管理支援者側の従業員に関する情報を記憶した人事情報ファイルから必要とする属性に関する情報を書き込むようにすれば、データ入力等の工数を省くことができる。また、毎回の健康診断を実施する前には、健診対象者ファイル11bから健診対象者の属性データを書き込んだファイルを作成して健診機関に提供するとよい。健診対象者ファイル11bのデータ構成例を図4に示す。
【0037】
(検査値判定閾値データ11c)
この検査値判定閾値データ11cは、健診結果データベース11aに登録された健診結果データについて、正常であるかどうかをソフトウエア処理により自動判定するための判定値(閾値)を登録したファイルである。この判定値は、予め産業医が健診項目ごとに、正常値(または正常範囲値)、警報値と判定するための値を設定したものである。健診結果データが正常値または正常範囲値を外れた健診対象者は、有所見者として抽出されることになる。検査値判定閾値データ11cのデータ構成例を図5に示す。
【0038】
(取込み定義テーブル11d)
通常の場合、図2に示すような各健診機関で作成した健診結果データファイル5aと、健康管理支援者側のシステムS2で利用する健診結果データベース11aに登録される健診結果データの並び順序は異なっている。すなわち、これら双方のファイルにおいて、健診対象者ごとに記録されている複数の健診項目に対応する健診結果データの並び順序は異なっている。この取込み定義テーブル11dは、システムS2が新しい(最新)健診結果データファイル11fを内部記憶装置14に入力して、この読み込んだ健診結果データの順序を健診結果データベース11aの順序になるようにソフトウエア処理により自動変換して健診結果データベース11aに書き込む処理を行なうための変換テーブルである。取込み定義テーブル11dのデータ構成例を図6に示す。
【0039】
図6に示すように、この取込み定義テーブル11dは、健診結果データベース11aに書き込む健診結果データを表す健診項目名称d1について、健診結果データファイル11f(5a)に記憶されている健診結果データ(または健診項目名称)の記憶順序d2との対応を設定したものである。例えば、図6では、健診項目名称である氏名(漢字)は、図2に示す健診結果データファイル5a(11f)の各レコードの2番目、身長は7番目に記憶されていることを示している。また、氏名(漢字)と氏名(カタカナ)のデータは、健診結果データファイル11fと健診結果データベース11aとでは、その記憶順序が異なっていることを示している。
なお、健康管理支援者側が複数の健診機関を利用している場合には、取込み定義テーブル11dは、健診機関ごとに作成して外部記憶装置11にファイル名を付けて記憶しておく必要がある。
【0040】
(項目名称テーブル11e)
項目名称テーブル11eは、取込み定義テーブル11dと同様に、健診結果データファイル11fに記憶されている健診結果データを内部記憶装置14に読み込んで健診結果データベース11aを作成するときの変換テーブルとなるものである。項目名称テーブル11eのデータ構成例を図7に示す。図7に示すように、項目名称テーブル11eは、健診結果データファイル11fにおいて、健診対象者ごとに記憶されている健診項目名称とその健診結果データの記憶順序との対応を設定したものである。図7(図2と同様)に示す例では、健診対象者ごとに健診結果を記録した1レコードのデータが、コンマを除いて、氏名(カタカナ)、氏名(漢字)、社員番号、健診区分、・・・、の順番に記憶されていることを表している。なお、健康管理支援者側が複数の健診機関を利用している場合には、項目名称テーブル11eは健診機関ごとに作成し、ファイル名を付与して外部記憶装置11に記憶しておく必要がある。
【0041】
取込み定義テーブル11dと項目名称テーブル11eは、予め健診機関ごとに作成する必要があるが、同一の健診機関について一度作成すれば、健診結果データファイル5aのデータフォーマットの変更が発生しない限り、これらのテーブルを作成する必要はない。
【0042】
(健診結果データファイル11f)
このファイルは、システムS1から健診結果データを記憶したCSV形式の健診結果ファイル5aのデータが通信手段Tを介してシステムS2に伝送されると、システムS2は一旦、受信したデータを外部記憶装置11に健診結果データファイル11fとして記憶したファイルを示す。この健診結果データファイル11fのデータ構成は、そのままCSV形式で記憶される。また、健診機関から健診結果データを記憶したCSV形式の健診結果ファイルをCD−R5b等の記録媒体により提供される場合には、システムS2は、外部記憶装置11に接続されているCD−R等の読取り装置を利用して読み取りを行う。
また、その他のファイル11gとして、プログラム13が記憶される領域が設けられている。
【0043】
続いて、本発明のシステムを作動させるためのソフトウエア(プログラム)の構成について説明する。図8は、本発明のシステムを作動させるためのプログラム13の構成例を示す。図8に示すように、プログラム13は、操作者認証プログラムA、取込み定義テーブル作成プログラムB,健診結果データベース作成プログラムC、健診結果データ分析プログラムD、健診結果データ表示プログラムE、有所見者抽出プログラムF、健康支援プログラムG、帳票作成プログラムH,検査値判定閾値登録プログラムI、健診結果データベースのバックアッププログラムJから構成されている。以下、これらのプログラムについて説明する。
【0044】
(操作者認証プログラムA)
上記のように、本発明のシステムは、セキュリティ確保のためにその操作者は、健康管理支援者側の診療所に勤務している産業医、看護師となる。従って、この操作者認証プログラムAは、操作者を認証するために、本システムが稼動するパーソナルコンピュータの電源をONしたときに、認証装置12により操作者の指紋照合等を行って、予め操作を許可されている本人であるかどうかを確認するためのプログラムである。なお、指紋認証を行う指紋認証装置及びこの操作者認証プログラムAは、パーソナルコンピュータ用として市販されている指紋認証装置およびそのプログラムを利用することができる。なお、操作者を認証する手段としては、指紋照合の他に、暗証番号、音声、これらを組合せた手段を利用することができる。
【0045】
(取込み定義テーブル作成プログラムB)
このプログラムは、健診機関が作成したCSV形式の健診結果データファイル11fを読み込んで健診結果データベース11aを作成するときに、表示装置10と対話方式により、健診結果データファイル11fと健診結果データベース11aに記憶されている各健診結果データの順序の対応付けを行うための変換テーブルである取込み定義テーブル11dを作成するためのプログラムである。取込み定義テーブル作成プログラムBは、下記の項目名称テーブル作成プログラムB1と、対話方式による取込みテーブル作成プログラムB2から構成される。この取込み定義テーブル作成プログラムBは、本発明を構成する取込み定義テーブル作成手段となる。
【0046】
(項目名称プログラム作成プログラムB1)
上記のように各健診機関においては、健診対象者の健診結果データは電子化してコンピュータシステムに登録し、健診報告書等を作成することが行われている。しかし、健康管理支援者側がCSV形式の健診結果データファイル5aを入手して健診対象者の健康支援のために利用しようとしても、健診機関ごとにこのファイルのデータフォーマットが異なっているのが実状である。例えば、各健診機関ごとに健診項目の名称、および健診項目ごとの健診結果データの並び順序が異なっている。この項目名称テーブル作成プログラムB1は、健診機関が作成した健診結果データファイル11f(5a)または健診結果データのテストデータを内部記憶装置14に読み込んで、取込み定義テーブル11dを作成するための基本となる変換テーブル、すなわち図7に示す項目名称テーブル11eを作成するためのプログラムである。この項目名称プログラム作成プログラムB1は、本発明を構成する項目名称テーブル作成手段となる。
【0047】
この項目名称テーブル作成プログラムB1は、次の処理を行なうプログラムである。すなわち、まず、各健診機関が作成したCSV形式の健診結果データファイル11f、または健診結果データを記憶したテストデータのファイルを内部記憶装置14に読み込む。そして、図2に示すように、健診結果データファイル11fの第1レコード目に記録されている健診項目の名称を先頭から記憶されている順に外部記憶装置14のワークエリアに書き込み、その書き込んだ順に番号を付与することにより、図7に示すようなデータ構成の項目名称とその並び順序との関係を示す項目名称テーブルを作成することができる。作成した項目名称テーブル11eは健診機関ごとに作成し、ファイル名を付与して外部記憶装置11に記憶する。
【0048】
(対話方式による取込み定義テーブル作成プログラムB2)
このプログラムは、上記した項目名称テーブル11eを参照して、表示装置10と対話方式により、健診結果データファイル5aと健診結果データベース11aに登録される各健診対象者の健診結果データの記憶順序(位置)の対応付けを行うテーブルである取込み定義テーブル11dを作成するためのプログラムであり、図14に示す手順に従って実行される。以下、この処理手順について説明する。
【0049】
(手順t1)
まず、表示装置10を利用して図9(a)に示すように、健診結果データベース11aに登録される各健診結果データに相当する健診項目名称の一覧を、その1レコードに登録されている順番に受け側健診項目名称欄d3に表示する。この受け側健診項目名称欄d3に表示される各健診項目名称は、健康管理支援者側が使用している名称である。このとき、初期画面においては、図9(a)に示す送り側項目名称欄d4、送り側健診項目の順序番号欄d5は空白にしておく。
【0050】
(手順t2)
マウス8を操作してそのカーソルを送り側項目名称の欄の最上部に表示されているクリックボタンKBに合せて、このクリックボタンKBをクリックする。
(手順t3)
図9(a)に示すように、外部記憶装置11に記憶しておいた該当する健診機関の項目名称テーブル11eを内部記憶装置14に読込んで、項目名称テーブル11eのデータをドロップダウンリストボックスDBとして画面に表示する。
【0051】
(手順t4)
操作者は、画面に表示されている受け側健診項目名称欄d1に表示されている健診項目名称に対して、この健診項目名称に該当する健診項目名称を、ドロップダウンリストボックスDB内に表示されている健診項目名称の中からマウス8の操作により選択する。図9(a)は、受け側健診項目名称欄の先頭の氏名(漢字)について、この氏名(漢字)に対応する名称をドロップダウンリストボックスDB内に表示されている健診項目名称から選択するための対話式画面を示している。図9(a)に示す例では、受け側健診項目名称欄d3の氏名(漢字)に対応してドロップダウンリストボックスDB内に表示されている健診項目名称は、氏名(漢字)d6であるので、マウス8でドロップダウンリストボックスDB内の氏名(漢字)d6の領域をクリックする。
【0052】
(手順t5)
すると、マウス8で指定した領域に記憶されているデータ(氏名(漢字))と記憶順序を示す2を取り出して、図9(b)に示すように、送り側検診項目名称の欄d4に氏名(漢字)が、送り側健診項目の順序番号欄d5に2を表示するようにする。
【0053】
(手順t6)
以下、順次、受け側健診項目名称の欄d1の氏名(カタカナ)、氏名番号、・・・・・、について、上記(手順t2)〜(手順t5)の操作を繰り返して行う。
【0054】
(手順t7)
上記の操作により、画面と対話方式により図6に示すような取込み定義テーブル11dを画面上で作成することができる。そして、図9(b)に示す受け側健診項目名称の欄d3と、送り側健診項目の順序番号の欄d5のデータを、取込み定義テーブル11dとして外部記憶装置11に記憶しておく。この取込み定義テーブル11dは、健診結果データベース11aに記憶される1レコードごとの各健診結果データが、健診機関が作成した健診結果データファイル5aに記憶されている1レコードのデータの中の何番目に相当するかという順序(位置)関係を示す変換テーブルとなる。この変換テーブルは、取込み定義テーブル11dとして、健診結果データファイル11f(5a)から健診結果データベース11aを作成する健診結果データベース作成プログラムCにおいて使用される。
【0055】
取込み定義テーブル11dを各健診機関ごとに作成して外部記憶装置11に登録しておくと、健診機関により健診項目名称が異なっている場合においても、健康管理支援者側の健診項目名称に統一することができるという効果も生じる。例えば、図9に示す例では、健康管理支援者側で使用する氏名番号という名称は、健診機関では社員番号という名称を付与しているが、この対話方式による取込み定義テーブル作成プログラムB2により、健診項目名称は健康管理支援者側で使用する名称に統一することができるようになる。
【0056】
(健診結果データベース作成プログラムC)
システムS1が作成した最新のCSV形式の健診結果データファイル5aがシシステムS2に伝送された場合には、前記のように、一旦、システムS2の外部記憶装置11に健診結果データファイル11fとして記憶する。本プログラムCは、この健診結果データファイル11fをシステムS2に入力して、健診対象者の健診結果データを健診結果データベース11aに登録するためのプログラムである。
この健診結果データベース作成プログラムCは、健診結果データファイル11fを1レコードずつ読み込みながら、上記した取込み定義テーブル11d、項目名称テーブル11eを参照して、健診結果データファイル11fに記憶されている各健診項目の健診結果データを健診結果データベース11aに取り込む処理を行う健診結果データ取込み手段C1を備えている。健診結果データベース作成プログラムCは、本発明を構成する健診結果データベース作成手段となる。このプログラムCは、図15に示す手順に従って実行される。以下、この手順について説明する。
【0057】
(手順t11)
まず、外部記憶装置11に記憶している該当する健診機関の取込み定義テーブル11d、項目名称テーブル11eを内部記憶14に読み込む。
【0058】
(手順t12)
続いて、健診機関から提供された健診結果データを記憶している健診結果データファイル11fについて、このファイル11fに記憶されている先頭の健診対象者1人分の健診結果データを内部記憶14に読み込む。
【0059】
(手順t13)
続いて、内部記憶装置14に読み込んだ項目名称テーブルeを参照しながら、上記手順t12の処理で読み込んだ各健診結果データを取り出し、図10に示すように、取り出した健診結果データを内部記憶装置14の作業エリア(ワークエリア)に取込み作業用テーブル14aを作成して記憶する。この取込み作業用テーブル14aは、取り出した各健診結果データと、そのデータが健診結果データファイル5aの1レコード内に記憶されている順序を表すもので、健診対象者1人分の健診結果データを記憶装置14に入力するごとに新たに作成する。
【0060】
(手順t14)
続いて、上記手順t13の処理において、取込み作業用テーブル14aに記憶した各健診結果データを健診結果データベース11aに書き込む処理を行なう。この各健診結果データを健診結果データベース11aに書き込む処理は、前記した取込み定義テーブル11dを参照して行う。すなわち、取込み定義テーブル11dには、健診結果データベース11aの1レコード内に書き込む各健診結果データが記憶されている健診結果データファイル11fの1レコード内における記憶位置(順序)が設定されている。従って、取込み作業用テーブル14aに記憶した各健診結果データは、取込み定義テーブル11dに記憶される健診結果データファイル11f内の各健診結果データの記憶順序d2を参照して、健診結果データベース11aの該当する領域に書き込むことができる。
【0061】
(手順t15)
健診結果データファイル11fに記憶されている次の健診対象者のデータを読み込んで、上記手順t12〜手順t14の処理を行なう。そして、健診結果データファイル11fに記憶されている全健診対象者の健診結果データついて上記手順t12〜手順t14の処理を行うと、この健診結果データベース作成プログラムCは終了する。なお、健診結果データベース作成プログラムCは、定期健康診断等が実施され、健診機関から健診結果データファイル5aが提供されるごとに実行して、健診対象者の健診結果データを健診結果データベース11aに書き込む(登録する)処理を行う。この処理により、健診結果データベース11aには、最新の健康診断のデータと、過去数年分(過去5年程度が好ましい)の健診対象者の健診結果データが登録されるようにする。
また、手順t15の処理が終了すると、健診結果データベース11aのデータについて、第1優先が健診対象者(漢字の氏名順)別、第2優先が健診日別に並び換え処理(ソート)等の終了処理t16を行なうようにする。
【0062】
(健診結果データ分析プログラムD)
このプログラムは、健診結果データベース11aに登録した各健診項目の健診結果データが正常かどうかを自動判定するプログラムである。この自動判定は、図5に示す検査値判定閾値データ11cを参照して行う。この自動判定は次の手順に従って行われる。健診結果データ分析プログラムDは、本発明を構成する健診結果データ分析手段となる。
【0063】
(手順21)
検査値判定閾値データ11cを内部記憶装置14に読み込む。続いて、健診結果データベース11aに登録されている健診結果データについて、先頭の健診対象者のデータを内部記憶装置14に読み込む。
【0064】
(手順22)
内部記憶装置に読み込んだ各健診項目の健診結果データと、検査値判定閾値データとを比較する。そして、図5に示すように、健診結果データの値が検査値判定閾値データに設定されている正常値の範囲内であれば、正常であると判定する。また、健診項目の健診結果データが、検査値判定閾値データ11cに設定されている正常値の下限〜警報値の下限、または正常値の上限〜警報値の上限の範囲内であれば、健康指導を要する要注意者と判定する。さらに、健診項目の健診結果データが、検査値判定閾値データ11cに設定されている警報値の下限より小さいか、あるいは警報値の上限より大きいときは、要精密検査(再検査)として判定する。このように3段階に判定し、このうち、要注意、要精密検査と判定された診断結果データを有する健診対象者は、有所見者として抽出される。
【0065】
(健診結果データ表示プログラムE)
このプログラムは、健診対象者の氏名あるいは氏名番号を入力装置8から入力すると、その健診対象者の最新及び過去数回の健診結果データを表示装置10に表示、あるいはプリンタ9に印刷するプログラムである。この表示例を図11(a)に示す。なお、このプログラムを実行すると、上記した健診結果データ分析プログラムDも実行され、各健診項目の健診結果データが正常であるかどうかを自動判定して、要注意あるいは要精密検査の健診結果データが含まれている場合には、その健診結果データを黄色、赤色等で色別表示する。さらに、画面表示した健診項目名称をマウスで指定してクリックすると、その指定した健診項目について、最新及び過去数回の健診結果データの変化を図11(b)に示すようにグラフ表示する。健診結果データ表示プログラムEは、本発明を構成する健診結果データ表示手段となる。
【0066】
(有所見者抽出プログラムF)
このプログラムは、例えば、今年度の健康診断結果データとして健診結果データベース11aに新規に登録された健診結果データを自動判定して、有所見者を抽出するためのプログラムである。この有所見者抽出プログラムFは、上記した健診結果データ分析プログラムDを作動させて、健診結果データベース11aに記憶されている各健診結果データを自動判定し、要注意、要精密検査と判定された健診結果データを有する健診対象者を有所見者として抽出する処理を行う。この抽出手順は、前記した健診結果データ分析プログラムDの処理に従って実行される。この手順により有所見者として抽出された健診対象者は、有所見者として抽出されたことを図4に示す健診対象者ファイル11bの健診結果の判定欄に登録する(例えば、「有」を記憶する)。有所見者抽出プログラムFは、本発明を構成する有所見者抽出手段を構成する。
なお、この有所見者抽出プログラムFを実行すると、まず始めに、画面と対話方式により、有所見者を抽出する年度を指定するようにする。この指定した年度について、プログラム処理により健診結果データベース11aに記憶されている健診日をチェックし、この該当する年度の健診結果データを自動判定して有所見者を抽出する。
【0067】
この有所見者抽出プログラムFは、図12に示すように、有所見者として抽出された健診対象者の一覧表も作成して画面に表示、または印刷する機能も備えている。図12に示すように、この一覧表は、氏名と共に、要注意、または要精密検査と判定された健診結果データを表示することができる。さらに、この有所見者を抽出するプログラムFは、抽出した有所見者から有所見者として確定する作業を支援する下記の有所見者確定プログラムF1を備えている。
【0068】
(有所見者確定プログラムF1)
このプログラムは、上記有所見者抽出プログラムFの処理により抽出された有所見者について、産業医が健診結果データ表示プログラムEを作動させ、図11(a)、(b)に示す健診結果データを表示装置10に表示させながら、対話方式により、真に有所見者として健康管理の支援を行うべきかどうかを確定するための支援を行うプログラムである。そして、再検査を要する有所見者として確定された健診対象者は、図11(a)の領域Sに示す「再検対象」をマウス8でクリックすると、図4に示す健診対象者ファイル11bの健診結果の判定の該当する年度欄に、例えば、「3」を記憶させる。なお、この健診対象者ファイル11bの健診結果の判定欄には、健康診断の年度ごとに、未受診の場合は0、異常なしの場合は1、要注意の場合は2、要精密検査の場合は3を記憶するようにする。有所見者確定プログラムF1は、本発明を構成する有所見者として確定する手段となる。
【0069】
(健康支援プログラムG)
このプログラムは、産業医、看護師が健診対象者に対して健康管理の指導、アドバイス等の支援を行うときに、その負荷を低減し適切な支援が行えるようにするためのプログラムであり、次のプログラムから構成される。
【0070】
(面談依頼プログラムG1)
このプログラムは、上記有所見者抽出プログラムFの実行により確定した有所見者に対して、産業医と健康支援に関する面談依頼の書面を発行する作業を支援するためのプログラムである。この面談依頼の書面は、図4に示すように、健診対象者ファイル11bに記憶されている有所見者に関する属性情報k1、および健診結果の判定情報k2等と、外部記憶装置11に予め登録しておいた面談依頼の文章を参照して、表示装置10の画面と対話方式により作成し、プリンター9から印刷する。また、作成した面談依頼の書面をシステムS2のパソコン本体7から有所見者にメールで送付することもできる。
【0071】
(面談結果入力プログラムG2)
このプログラムは、上記有所見者抽出プログラムFの処理により確定した有所見者に対して、産業医あるいは看護師が健康管理の支援を行うために、有所見者と行った面談結果の情報を入力装置8から入力し、図4に示す健診対象者ファイル11bの健康支援情報を記憶する領域k3に登録するプログラムである。なお、有所見者と面談を行うときには、上記した健診結果データ表示プログラムEを実行して有所見者の最新及び過去数回の健診結果データを表示装置10に表示しながら面談を進める。また、図11(a)、(b)に示す健診結果データの表示画面の備考欄h1をマウス8でクリックすると、この有所見者との過去の面談結果の情報が健診対象者ファイル11bの健康支援情報の欄k3に記憶されている場合には、この過去の面談結果の情報も画面の下側に表示し、適切な健康管理の支援ができるようにする。面談結果入力プログラムG2は、本発明を構成する面談結果入力手段となる。
【0072】
(再検査機関紹介プログラムG3)
このプログラムは、産業医が有所見者と面談した結果、有所見者が精密検査等の再検査の実施について同意した場合、その再検査を行う病院等を紹介し、その再検査機関に対して再検査の紹介状をシステムS2から発行する作業を支援するプログラムである。なお、予め外部記憶装置11に、再検査機関の名称、住所、メールアドレスの一覧表および紹介状の様式を登録しておく。そして、産業医は該当する有所見者の健診結果データ(図10)を画面に表示して、精密検査を必要とする健診項目をマウスで指定し、次に、図11(b)に示す領域h7をマウスでクリックすると、再検査の紹介状を画面に表示し、さらに精密検査の健診項目が紹介状に入力されるようにする。このとき、精密検査を指定した健診項目について、最新の健診結果データも画面に表示している健診結果データから紹介状の所定の領域に入力されるようにする。続いて、画面と対話方式で作成した再検査依頼の紹介状をプリンター9から出力すると、このプログラムは終了する。なお、画面と対話方式で作成した再検査の紹介状は、再検査を依頼する病院の担当医師にメールで送付するようにしてもよい。
【0073】
本発明のシステムにおいては、上記した再検査機関の紹介履歴についても、面談結果の履歴情報として入力装置8から入力し、健診対象者ファイル11bの健康支援情報の欄k3に登録しておく。さらに、再検査機関が実施した再検査結果の健診データが提供されると、上記面談結果入力プログラムG2を作動させて、この再検査結果データについても、健診対象者ファイル11bの健康支援情報の欄k3に登録するようにする。
【0074】
(帳票作成プログラムH)
このプログラムは、健診結果データベース11a、健診対象者ファイル11bに記憶したデータから各種の帳票を作成するためのプログラムであり、主として次のプログラムから構成される。
【0075】
(各種統計表作成プログラムH1)
このプログラムは、例えば、部門ごとの定期健康診断の受診者数、受診率、有所見者数、等の統計表を出力するプログラムである。
【0076】
(法定様式の診断票作成プログラムH2)
労働基準法により、健康診断の結果を法定様式の帳票に記載して5年間保管することが義務付けられている。このプログラムは、健診結果データベース11aに登録されているデータから、図13に示すように、健診対象者ごとの法定様式の帳票(健康診断個人票)を作成するためのプログラムである。
【0077】
(検査値判定閾値登録プログラムI)
このプログラムは、各健診項目の検査値が正常であるかどうかを判定するための検査値判定閾値データ11cの作成、新規閾値データの登録、および修正を行なうためのプログラムである。
【0078】
(健診結果データベースのバックアッププログラムJ)
このプログラムは、健診結果データベース11aに登録したデータをバックアップするためのプログラムである。例えば、定期的に全データをCD−R等の他の記録媒体にバックアップするためのプログラム、および健診結果データベース11aに登録した健診対象者ごとの健診結果データのうち、5年を経過したデータを抽出して他の記録媒体、例えばCD−R等に記録して保管する処理を行うプログラムである。
【0079】
本発明のような支援システムにおいては、表示装置10に表示する画面数が多くなると、画面のページめくり操作が多発するために、操作性が極めて悪いシステムになり易い。本発明のシステムにおいては、この操作性を改善するために、図11(a)に示す健診対象者の健診結果データを表示した画面から、各種の検索、ファイル操作等の処理ができるようにしている。以下、この機能について説明する。
【0080】
(1)図11(a)に示す健診対象者の健診結果データの表示画面において、氏名を入力する領域h3の右側の領域h2をマウス8でクリックすると、健診対象者の氏名の一覧表が画面に表示される。そして、表示された氏名の一覧表から該当する氏名をマウス8でクリックすると、指定した健診対象者の健診結果データが新たに画面に表示される。この処理は、領域h2をマウス8でクリックすると、健診対象者ファイル11bから氏名(漢字とカタカナ)、所属等の属性情報の一覧表を画面に表示するプログラムと、マウス8で指定した氏名について健診結果データベース11aを検索し、該当する氏名について健診結果データ表示プログラムEを実行させることにより可能になる。なお、氏名を入力する領域h3に直接、氏名を漢字またはカタカナで入力しても、入力した健診対象者について上記と同様のプログラム処理により健診結果データを新たに画面表示させることができる。
また、領域h4(<<、または>>)をマウス8でクリックすると、現在表示されている健診対象者の次(または前)の健診対象者の健診結果データを表示させることができる。このプログラム処理は、現在画面に表示している健診対象者の氏名(漢字)を内部記憶装置14に記憶しているので、この氏名をキーにして、健診結果データベース11aの次(または前)に登録されている健診対象者のデータを検索して表示することが可能となる。
【0081】
(2)領域h5の検索条件設定をマウス8でクリックすると、検索条件を入力する画面が表示され、この検索条件を入力すると、検索条件に合致するデータの有無を健診結果データベース11a、健診対象者ファイル11bについて検索し、その結果を画面に表示する。例えば、定期健康診断の未健診者、再検査対象者、再検査対象者で未再検査者、等を検索することができる。
【0082】
(3)領域h6(<、または>)をマウス8でクリックすると、健診結果データを表示するデータの年度(または健診時)範囲をずらして表示することを可能にしている。図11(a)に示す健診結果データは、画面表示できる文字数の制限から、初期画面では今回、前回、前々回の3回の健診結果データを表示している。領域h6をマウス8でクリックする都度、1回分繰り下がって前回、前々回、前々々回の健診結果データが表示できるようにしている。また、逆に繰り上げて表示することも可能にしている。このような処理は、健診結果表示プログラムEにおいて、健診結果データベースから画面表示させる健診結果データの範囲、すなわち、最新、前回、前々回、前々々回、・・・、等、からその3回分の範囲を指定することにより可能になる。
【0083】
(4)図11(a)に示す領域Sは、表示した健診対象者のステータス(健診結果のフォロー状況)を表示する領域であり、例えば、再検査対象者であるかどうか、再検査が完了したかどうか、等の状況が表示される。産業医が有所見者抽出プログラムF1の実行により有所見者を確定したときには、産業医はこの有所見者の画面の領域Sの「再検対象」のボタンをマウス8で指定するとチェックマークが入力され、健診対象者ファイル11bには有所見者であることが登録される。そして、産業医はこの有所見者と面談を実施して再検査機関を紹介し、再検査が終了すると、領域Sの「再検済み」ボタンをマウス8で指定するとチェックマークが表示され、健診対象者ファイル11bには再検査が完了したことが登録される。
【0084】
【発明の効果】
以上に説明した本発明は次の効果を有している。
(1)健康管理支援者側が定期健康診断を複数の健診機関を利用して実施し、その健診結果データを用いて健康管理支援システムを構築する場合、共通のプログラムにより、各健診機関のデータを処理できる汎用性の高い健康管理支援システムを提供することができる。特に、健診対象者が転勤した場合においても転勤先の健康管理支援システムに転勤者の過去の健診結果データを伝送等により入力すれば、継続した健康管理の支援を行うことができる。
(2)健診結果データは、最新のデータおよび過去数回分のデータを表示すると共に、健診対象者との面談情報を含む健康支援情報も同一画面に表示させるので、産業医は適切な健康管理の支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムを実施するためのシステム構成例を示す図である。
【図2】健診結果データファイルのデータ構成例を説明するための図である。
【図3】健診結果データベースのデータ構成例を説明するための図である。
【図4】健診対象者ファイルのデータ構成例を説明するための図である。
【図5】検査値判定閾値データのデータ構成例を説明するための図である。
【図6】取込み定義テーブルのデータ構成例を説明するための図である。
【図7】項目名称テーブルのデータ構成例を説明するための図である。
【図8】本発明のシステムを実行するためのプログラムの構成を説明するための図である。
【図9】対話方式により取込み定義テーブルを作成するときの手順を説明するための図である。
【図10】取込み作業用テーブルのデータ構成例を説明するための図である。
【図11】健診対象者の健診結果データを表示した画面例を示す図である。
【図12】抽出した有所見者の一覧表例を示す図である。
【図13】本発明のシステムにより出力した法令様式に基づく健康診断個人票例を示す図である。
【図14】取込み定義テーブルを作成するための処理手順を示すフローチャートである。
【図15】健診結果データファイルを作成するための処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :健診機関側のコンピュータ本体
2 :入力装置
3 :プリンター
4 :表示装置
5 :外部記憶装置
5a、11f:健診結果データファイル
6 :通信手段
7 :健康管理支援者側のコンピュータ本体
8 :入力装置
9 :プリンター
10:表示装置
11:外部記憶装置
11a:健診結果データベース
11b:健診対象者ファイル
11c:検査値判定閾値データ
11d:取込み定義テーブル
11e:項目名称テーブル
12:認証装置
13:プログラム
14:内部記憶装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、企業、公共機関、各種団体、学校等が定期的に実施する健康診断、成人病健診等において、健診対象者の健診結果データの管理及び健診対象者への健康管理を支援する健康管理支援システム、およびこの健康管理支援システムを実行させるためのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
企業、各種団体、公共機関、学校等(以下、健康管理支援者という)においては、毎年、定期的にその従業者、職員、学生等(以下、健診対象者という)への健康診断、成人病健診が行われている。近年、このような定期健康診断の実施は、健診を専門に実施する外部の病院、クリニック等の健診専門業者(以下、健診機関という)が、企業等に出向くか、あるいは従業者が健診機関に出かけることにより行われている。
【0003】
このような定期健康診断においては、従来から次のような課題がある。
健診機関は健診終了後、健診対象者ごとに健診報告書を早く依頼主である健康管理支援者、または健診対象者に提出する必要がある。通常、健診機関は複数の健康管理支援者から健康診断を依頼されるので、健診対象者ごとに健診結果のデータを集計し、さらに健診機関のコメントを付加した健診報告書を作成するため、その工数は膨大になっている。
【0004】
(2)健康管理支援者にとっては、健診対象者に対して、よりきめの細かい健康管理の支援を行うことが要請されている。現在、各健診機関では、健診対象者の健診結果のデータ(以下、健診結果データという)を電子化し、コンピュータにより管理するシステムが構築されている。しかし、この電子化された健診結果データファイルに記憶されている複数の健診項目の健診結果データについて、その健診結果データ(健診項目)の名称およびファイルに記憶されている順序は、標準化されていなく、健診機関ごとに異なっているのが実状である。また、健康管理支援者が従来から使用している健診項目の名称は、健診機関が使用している名称と相違している場合もある。従って、健康管理支援者が、健診機関で作成した健診結果データをファイルとして記憶したCD−R等の電子記録媒体を入手し、健診対象者に対する健康管理支援システムを構築しようとしても、上記のようにファイルのデータ構成(フォーマット)が標準化されていないために、汎用性の高いシステムを構築することが困難になっている。
【0005】
(3)健康管理支援者において、その事業所、支店等が全国に分散している場合、通常、定期健康診断等の実施は、各事業所や支店の所在地にある健診機関に依頼している。前記(2)のように、健診機関で作成される健診結果データファイルのデータ構成は統一されていない。従って、健康管理支援者が健診機関が作成した健診結果データファイルを入手して、汎用的な健康管理支援を行うデータベースを作成しようとすると、健診機関ごとに健診結果データファイルのデータを変換して、データベースを構築するためのソフトウエアを作成する必要がある。しかし、現状は、各事業所、支店等ごとに健診結果データの管理および健康管理支援システムが構築されている場合が多い、
【0006】
(4)健康管理支援者側の産業医(医師)あるいは看護師が、健診対象者に対して、きめの細かい健康管理の支援を行うためには、健診結果データを判定して精密検査、入院等を必要とする要注意者(以下、有所見者という)を抽出し、抽出された有所見者と継続的に面談を行って、精密検査の実施、病院や精密検査機関の紹介等、適切な健康管理支援を行うことができるシステムの構築が必要である。多数の健診対象者を有する健康管理支援者側においては、その産業医等は、健診結果データを法定様式の帳票に転記する事務的な作業に追われ、健診対象者に対して有効な健康管理の支援が実施されていない場合が多い。
【0007】
上記のような課題を解決するために、既に多数の医療情報管理システムが提案されている。例えば、下記の特許文献が提案されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−325372(明細書第3頁〜第6頁、図1、図5)
【特許文献2】
特開2002−73816(明細書第3頁〜第5頁、図1、図8)
【特許文献3】
特開平6−337901(明細書第3頁〜第4頁)
【0009】
上記特許文献1に記載の発明には、健康診断を受けた個人の健康医療情報は、健康診断を受けた医療機関、企業、学校等に保管されており、また、保管している機関ごとにフォーマットが異なっている点の改善、すなわち、情報の共有化を目的として、個人の健康医療情報を、インターネット等に接続されたデータ管理センターのヘルスケアデータ共有システムにフォーマットを統一して集中管理するヘルスケアデータ共有システムが提案されている。そして、このシステムの利用者は、指紋情報等の操作者認証手段を設けてセキュリティを確保することが開示されている。
【0010】
上記特許文献2に記載の発明には、健康診断における医師の診断業務の複雑さを低減し、医師の診断をサポートすることを目的として、健診対象者の検査項目の検査値が正常値であるかを検査値判定条件データベースに基いて判定し、この判定結果から検査項目に対応して起こり得る健康管理項目の危険度を算出し、これらの情報を健診対象者や担当医師の端末に送信することが開示されている。
【0011】
上記特許文献3に記載の発明は、診断機関ごとに検査結果の単位、診断項目名称を標準化して、健診データの分析結果の向上と集計処理を短縮することを目的とする医療検査データ集計システムを提供するものである。そして本特許文献3には、検査値変換テーブル、診断名コード変換テーブル及びデータ標準化手段を用いて健診データを標準化することが開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の発明は、健診結果データを含む健康医療情報をインターネット等のネットワークを利用して、医療機関、健診センター、企業等でアクセスできるように共有化したヘルスケアデータ共有システムであり、このシステムの利用には指紋情報等を用いた認証機能を設けて、利用者を特定しようとするものである。しかし、健康診断等を実施する健診センターごとに、電子化した健診データのフォーマットは異なっている。従って、このような健康医療情報ネットワークシステムを構築するためには、健診センターごとにフォーマットが異なる電子化された医療情報を如何に標準化してデータベースを構築するかが重要になる。特許文献1には、この課題を解決するための具体的な手段は記載されていない。
【0013】
上記特許文献2に記載の発明は、データベースに記録された健診対象者の検査項目の検査値について、その値が正常値であるかどうかを検査値判定条件データベースに基いて自動判定し、この判定結果から健康管理項目に関する危険度を算出して、これらの情報をインターネット等を利用して健診対象者、担当医師が閲覧できるようにしたシステムである。しかし、この特許文献2には、担当医師が健診対象者と面談し、この面談情報を健康管理の支援のために有効利用することについては記載されていない。すなわち、健診対象者、特に有所見者に対してきめの細かい健康管理支援を行うためには、過去の健診結果データを含む健診対象者との過去の面談情報を有効に利用することが重要になる。
【0014】
上記特許文献3に記載の発明は、診断機関ごとに検査結果の単位、診断項目名称が異なるので、検査値変換テーブル、診断名コード変換テーブル及びデータ標準化手段を用いて健診結果データを標準化して、医療検査データを集計処理するシステムである。しかし、本特許文献3には、診断機関ごとに健診結果データを記憶したフォーマット、特に、各診断項目の検査値を記憶した順番を考慮して標準化された健診結果データを蓄積するデータベース作成手段については記載されていない。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の目的は、各健診機関で電子化情報として作成された健診結果データの記憶フォーマットが異なっている場合でも、健康管理支援者側において、全健診対象者の健診結果データを記憶するデータベースを容易に作成することができ、さらに、健診対象者に対して従来のシステムより適切な健康管理の支援を行うことができる健康管理支援システムを提供することにある。本システムは、特に、健康管理支援者の定期健康診断、成人病健診、等に適用すると、その健康管理支援の効果が発揮されるシステムである。
【0016】
本発明は、健診対象者ごとに複数の健診項目に関する過去の健診結果データを登録した健診結果データベースと、前記健診対象者の氏名等の属性を登録した健診対象者ファイルとを備えた健康管理支援システムであって、
健診機関で好ましくはCSV(Comma Separated Values)形式により作成され、前記健診対象者の健診項目に関する健診結果データを記憶した健診結果データファイルを、前記健康管理支援システムに入力することにより前記健診結果データベースを作成する健診結果データベース作成手段と、
前記健診結果データベースに登録された前記健診結果データについて、予め前記健診項目ごとに設定された検査値判定閾値データを参照して異常の有無を判定する健診結果データ分析手段と前記健診対象者から有所見者を抽出する有所見者抽出手段と、
前記健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データを表示する健診結果データ表示手段と、
を備えている健康管理支援システムである。
さらに望ましくは前記抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを前記健診対象者ファイルに登録する面談結果入力手段と、
前記健康支援データとを表示する前記健診結果データ表示手段と、
を備えている健康管理支援システムである。
【0017】
本発明のシステムにおいては、前記有所見者抽出手段は、抽出した有所見者について、最新及び過去の健診結果データと健康支援データを表示して対話方式により有所見者として確定する手段を備えている健康管理支援システムである。
【0018】
さらに、本発明のシステムにおいては、前記健診結果データベース作成手段は、前記健診結果データファイルを入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するときに、前記健診結果データベースに健診対象者ごとに登録する複数の健診結果データの各々が、前記健診結果データファイルに記憶されている前記健診結果データの並び順序の何番目に相当するかを予め健診機関ごとに登録した取込み定義テーブルを参照して、前記健診結果データファイルから入力した前記健診結果データを前記健診結果データベースの並び順序に変換して前記健診結果データベースに登録する健診結果データ取込み手段を備えている健康管理支援システムである。
【0019】
さらに、本発明のシステムにおいては、前記健診機関で好ましくはCSV形式により作成された健診結果データファイルまたは健診結果のテストデータを記憶したファイルを入力し、前記入力した第1レコード目に記憶されている健診項目名称の記憶順序を解析して、前記健診項目名称とその記憶順序との関係を示す項目名称テーブルを作成する項目名称テーブル作成手段と、
前記健診結果データベースを構成する健診結果データの名称を表す健診項目名称と前記項目名称テーブルを表示装置に表示させながら、前記表示した健診結果データベースの健診項目名称ごとに、前記項目名称テーブルに記憶されている健診項目名称とその記憶順序との対応付けを示す取込み定義テーブルを対話方式により作成する取込み定義テーブル作成手段と、
を備えている健康管理支援システムである。
【0020】
本発明は、健診対象者ごとに複数の健診項目に関する過去の健診結果データを登録した健診結果データベースと、前記健診対象者の氏名等の属性を登録した健診対象者ファイルとを備えた健康管理支援システムを実行させるプログラムであって、
健診機関で好ましくはCSV形式により作成され、前記健診対象者の健診項目に関する健診結果データを記憶した健診結果データファイルを、前記健康管理支援システムに入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するステップと、
前記健診結果データベースに登録された前記健診結果データについて、予め前記健診項目ごとに設定された検査値判定閾値データを参照して異常の有無を判定するステップと前記健診対象者から有所見者を抽出するステップと、
前記健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データを表示するステップと、を備えている健康管理支援プログラムである。
さらに望ましくは前記抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを前記健診対象者ファイルに登録するステップと、
前記健康支援データとを表示するステップと、
を備えている健康管理支援プログラムである。
【0021】
本発明は、前記抽出した有所見者について、最新及び過去の健診結果データと健康支援データを表示して対話方式により有所見者として確定するステップを備えている健康管理支援プログラムである。
【0022】
さらに、本発明は、前記健診結果データファイルを入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するときに、前記健診結果データベースに健診対象者ごとに登録する複数の健診結果データの各々が、前記健診結果データファイルに記憶されている前記健診結果データの並び順序の何番目に相当するかを予め健診機関ごとに登録した取込み定義テーブルを参照して、前記健診結果データファイルから入力した前記健診結果データを前記健診結果データベースの並び順序に変換して前記健診結果データベースに登録するステップを備えている健康管理支援プログラムである。
【0023】
さらに、本発明は、前記健診機関で好ましくはCSV形式により作成された健診結果データファイルまたは健診結果のテストデータを記憶したファイルを入力し、前記入力した第1レコード目に記憶されている健診項目名称の記憶順序を解析して、前記健診項目名称とその記憶順序との関係を示す項目名称テーブルを作成するステップと、
前記健診結果データベースを構成する健診結果データの名称を表す健診項目名称と前記項目名称テーブルを表示装置に表示させながら、前記表示した健診結果データベースの健診項目名称ごとに、前記項目名称テーブルに記憶されている健診項目名称とその記憶順序との対応付けを示す取込み定義テーブルを対話方式により作成するステップと、
を備えている健康管理支援プログラムである。
【0024】
また、本発明は、上記健康管理支援プログラムを記憶した読み取り可能な記録媒体である。この記録媒体としては、CD−ROM、光磁気ディスク、磁気テープ、小型磁気ディスク等を採用することができる。また、この健康管理支援プログラムは、VISUAL BASIC言語(Micro Soft社の登録商標)等のプログラム開発言語で開発され、その実行可能なオブジェクトプログラムがこれら記録媒体に記憶される。
【0025】
本発明において、健診結果データファイルは、CSV形式で記録されていることが好ましい。CSV形式で記憶されたファイルでは、各データ項目はカンマで区切られている。そして、ファイルの先頭の第1レコード目には、健診機関で使用している複数個の健診項目の名称を順次カンマをおいて記憶し、第2レコード以降にこの第1レコードに記憶した健診項目の名称の順番に、一人の健診対象者を1レコードとして、この健診項目に該当する健診結果データをカンマをおいて順次記憶させることができる。このため、CSV形式の健診結果データファイルから、各健診機関ごとに異なる健診項目の名称、およびその並びを変換する変換テーブルを作成すれば、ソフトウエア処理により健康管理支援者の健康管理支援システムの基礎となる健診結果データベースを容易に作成することができる。CSV形式で記憶された健診結果データファイルのデータ構成例を図2に示す。
【0026】
また、本発明において、健診機関で作成された健診結果データファイルを健康管理支援者側のシステムに入力する方法は、インターネット等の通信回線を利用して健診機関から健康管理支援者のコンピュータシステムにCSV形式の健診結果データを伝送する方法、CSV形式により健診結果データをファイルとして記憶したCD−R等の記録媒体を入手する方法を採用することができる。
【0027】
なお、本発明において、健診項目とは、一人一人の健診対象者を特定するための氏名(漢字およびカタカナ)、氏名番号、所属、生年月日、性別、等の属性データと、健診機関名、健診年月日、および健診機関で検査した検査(健診)項目である身長、体重、白血球数、中性脂肪数値、・・・、等の数値データと、心電図、胸部X線検査、超音波検査等の健診機関側が入力した所見データ(例えば、異常なし、評価A、B、・・)等、200〜250種程度のデータが含まれる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は本発明を実施するためのシステム構成の一例を示す図である。図1に示すシステム構成例は、健診機関側のコンピュータシステムS1と健康管理支援者側のコンピュータシステムS2、健診結果データファイルの伝送を行う通信手段Tから構成されている。
【0029】
健診機関側のコンピュータシステムS1(以下、システムS1という)は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ本体1、コンピュータ1に接続されているキーボード、マウス等の入力装置2、プリンター等の出力装置3、表示装置4、ハードディスク、小型磁気ディスク、CD−R等の外部記憶装置5から構成されている。健診機関は、定期健康診断等を実施すると、健診対象者ごとの診断結果データを入力装置2等から入力し、そのデータを外部記憶装置5に健診結果データファイル5aとして記憶する。そして、この診断結果データファイル5aを健康管理支援者側に提供するときには、外部記憶装置5に記憶した健診結果データファイル5aをCSV形式に変換して、通信回線6を介して健康管理支援者側のコンピュータシステムS2(以下、システムS2という)にファイル伝送する。
【0030】
本発明においては、健診機関で作成した健診結果データファイル5aを健康管理支援者側に提供する方法として、上記のファイル伝送の他に、外部記憶装置5に記憶した検診結果データファイル5aをCSV形式に変換してCD−R5b等の外部記録媒体に記録し、この外部記録媒体5bを健康管理支援者側に提供する方法も採用することができる。また、健診機関で作成された健診対象者ごとの健診報告書は出力装置3により印刷され、健康管理支援者側に送付される。
【0031】
通信手段Tは、インターネット、あるいはISDN等の一般電話回線である通信回線6からなり、システムS1が作成したCSV形式の健診結果データを健康管理支援者側のシステムS2に伝送する。なお、健診結果データを通信回線6により伝送する場合には、個人の健診結果データを伝送するので、セキュリティを確保するために健診結果データを暗号化して伝送する必要がある。
【0032】
健康管理支援者側のシステムS2は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ本体7、コンピュータ本体7に接続されているキーボード、マウス等の入力装置8、プリンター等の出力装置9、表示装置10、ハードディスク、小型磁気ディスク、CD−R等の外部記憶装置11、システムS2を操作するときのセキュリティを確保するための認証装置12から構成されている。また、本システムを作動させるときには、外部記憶装置11に記憶されている本システムを作動させるためのプログラム13をコンピュータ本体7の内部記憶装置14に読み込ませる。なお、システムS1からファイル伝送された健診結果データファイル5aは、システムS2の外部記憶装置11の健診結果データファイル11fに書き込まれる。
【0033】
システムS2は、前記のように機密情報である健診対象者の健康診断情報を取り扱っている。従って、システムS2の操作者は、健康管理支援者側の診療所等に所属している医師(産業医)、看護師に限定する必要があるため、上記の認証装置12を設けている。認証装置12としては、指紋照合、暗証番号、音声、あるいはこれらの組み合せによる公知の認証手段を採用することができる。
【0034】
図1に示すように、外部記憶装置11には、健診結果データベース11a、健診対象者ファイル11b、検査値判定閾値データ11c、取込み定義テーブル11d、項目名称テーブル11e、健診結果データファイル11f、プログラム13等の各種のファイルを記憶する領域が設定されている。以下、これらのファイルについて説明する。
【0035】
(健診結果データベース11a)
健診対象者ごとに、健診対象者の氏名(漢字とカタカナ)、氏名番号等の属性と、健康診断で実施される複数の健診項目についてその健診結果データを登録したファイルである。この健診結果データベース11aには、健診対象者の最新の健診結果データと共に、過去数年(過去5年程度)分の健診結果データを登録するようにする。健診結果データベース11aのデータ構成例を図3に示す。図3に示すように健診結果データベース11aのデータ構成(フォーマット)は、例えば、氏名(漢字)順に、健診日ごとの健診項目に関する健診結果データが所定の順序で登録されるようにする。
【0036】
(健診対象者ファイル11b)
このファイルは、健康管理支援者側の全健診対象者について、その氏名(漢字とカタカナ)、氏名番号、所属、生年月日、等の属性と、健康管理支援者側の産業医が行った健康診断結果の判定情報、例えば、有所見者と確定された場合には、有所見者であることを記憶する情報と、産業医または看護師がこの有所見者と面談した結果の情報を含む健康支援情報が記憶されている。なお、本発明のシステムを構築するときには、この健診対象者ファイル11bは、健康管理支援者側の従業員に関する情報を記憶した人事情報ファイルから必要とする属性に関する情報を書き込むようにすれば、データ入力等の工数を省くことができる。また、毎回の健康診断を実施する前には、健診対象者ファイル11bから健診対象者の属性データを書き込んだファイルを作成して健診機関に提供するとよい。健診対象者ファイル11bのデータ構成例を図4に示す。
【0037】
(検査値判定閾値データ11c)
この検査値判定閾値データ11cは、健診結果データベース11aに登録された健診結果データについて、正常であるかどうかをソフトウエア処理により自動判定するための判定値(閾値)を登録したファイルである。この判定値は、予め産業医が健診項目ごとに、正常値(または正常範囲値)、警報値と判定するための値を設定したものである。健診結果データが正常値または正常範囲値を外れた健診対象者は、有所見者として抽出されることになる。検査値判定閾値データ11cのデータ構成例を図5に示す。
【0038】
(取込み定義テーブル11d)
通常の場合、図2に示すような各健診機関で作成した健診結果データファイル5aと、健康管理支援者側のシステムS2で利用する健診結果データベース11aに登録される健診結果データの並び順序は異なっている。すなわち、これら双方のファイルにおいて、健診対象者ごとに記録されている複数の健診項目に対応する健診結果データの並び順序は異なっている。この取込み定義テーブル11dは、システムS2が新しい(最新)健診結果データファイル11fを内部記憶装置14に入力して、この読み込んだ健診結果データの順序を健診結果データベース11aの順序になるようにソフトウエア処理により自動変換して健診結果データベース11aに書き込む処理を行なうための変換テーブルである。取込み定義テーブル11dのデータ構成例を図6に示す。
【0039】
図6に示すように、この取込み定義テーブル11dは、健診結果データベース11aに書き込む健診結果データを表す健診項目名称d1について、健診結果データファイル11f(5a)に記憶されている健診結果データ(または健診項目名称)の記憶順序d2との対応を設定したものである。例えば、図6では、健診項目名称である氏名(漢字)は、図2に示す健診結果データファイル5a(11f)の各レコードの2番目、身長は7番目に記憶されていることを示している。また、氏名(漢字)と氏名(カタカナ)のデータは、健診結果データファイル11fと健診結果データベース11aとでは、その記憶順序が異なっていることを示している。
なお、健康管理支援者側が複数の健診機関を利用している場合には、取込み定義テーブル11dは、健診機関ごとに作成して外部記憶装置11にファイル名を付けて記憶しておく必要がある。
【0040】
(項目名称テーブル11e)
項目名称テーブル11eは、取込み定義テーブル11dと同様に、健診結果データファイル11fに記憶されている健診結果データを内部記憶装置14に読み込んで健診結果データベース11aを作成するときの変換テーブルとなるものである。項目名称テーブル11eのデータ構成例を図7に示す。図7に示すように、項目名称テーブル11eは、健診結果データファイル11fにおいて、健診対象者ごとに記憶されている健診項目名称とその健診結果データの記憶順序との対応を設定したものである。図7(図2と同様)に示す例では、健診対象者ごとに健診結果を記録した1レコードのデータが、コンマを除いて、氏名(カタカナ)、氏名(漢字)、社員番号、健診区分、・・・、の順番に記憶されていることを表している。なお、健康管理支援者側が複数の健診機関を利用している場合には、項目名称テーブル11eは健診機関ごとに作成し、ファイル名を付与して外部記憶装置11に記憶しておく必要がある。
【0041】
取込み定義テーブル11dと項目名称テーブル11eは、予め健診機関ごとに作成する必要があるが、同一の健診機関について一度作成すれば、健診結果データファイル5aのデータフォーマットの変更が発生しない限り、これらのテーブルを作成する必要はない。
【0042】
(健診結果データファイル11f)
このファイルは、システムS1から健診結果データを記憶したCSV形式の健診結果ファイル5aのデータが通信手段Tを介してシステムS2に伝送されると、システムS2は一旦、受信したデータを外部記憶装置11に健診結果データファイル11fとして記憶したファイルを示す。この健診結果データファイル11fのデータ構成は、そのままCSV形式で記憶される。また、健診機関から健診結果データを記憶したCSV形式の健診結果ファイルをCD−R5b等の記録媒体により提供される場合には、システムS2は、外部記憶装置11に接続されているCD−R等の読取り装置を利用して読み取りを行う。
また、その他のファイル11gとして、プログラム13が記憶される領域が設けられている。
【0043】
続いて、本発明のシステムを作動させるためのソフトウエア(プログラム)の構成について説明する。図8は、本発明のシステムを作動させるためのプログラム13の構成例を示す。図8に示すように、プログラム13は、操作者認証プログラムA、取込み定義テーブル作成プログラムB,健診結果データベース作成プログラムC、健診結果データ分析プログラムD、健診結果データ表示プログラムE、有所見者抽出プログラムF、健康支援プログラムG、帳票作成プログラムH,検査値判定閾値登録プログラムI、健診結果データベースのバックアッププログラムJから構成されている。以下、これらのプログラムについて説明する。
【0044】
(操作者認証プログラムA)
上記のように、本発明のシステムは、セキュリティ確保のためにその操作者は、健康管理支援者側の診療所に勤務している産業医、看護師となる。従って、この操作者認証プログラムAは、操作者を認証するために、本システムが稼動するパーソナルコンピュータの電源をONしたときに、認証装置12により操作者の指紋照合等を行って、予め操作を許可されている本人であるかどうかを確認するためのプログラムである。なお、指紋認証を行う指紋認証装置及びこの操作者認証プログラムAは、パーソナルコンピュータ用として市販されている指紋認証装置およびそのプログラムを利用することができる。なお、操作者を認証する手段としては、指紋照合の他に、暗証番号、音声、これらを組合せた手段を利用することができる。
【0045】
(取込み定義テーブル作成プログラムB)
このプログラムは、健診機関が作成したCSV形式の健診結果データファイル11fを読み込んで健診結果データベース11aを作成するときに、表示装置10と対話方式により、健診結果データファイル11fと健診結果データベース11aに記憶されている各健診結果データの順序の対応付けを行うための変換テーブルである取込み定義テーブル11dを作成するためのプログラムである。取込み定義テーブル作成プログラムBは、下記の項目名称テーブル作成プログラムB1と、対話方式による取込みテーブル作成プログラムB2から構成される。この取込み定義テーブル作成プログラムBは、本発明を構成する取込み定義テーブル作成手段となる。
【0046】
(項目名称プログラム作成プログラムB1)
上記のように各健診機関においては、健診対象者の健診結果データは電子化してコンピュータシステムに登録し、健診報告書等を作成することが行われている。しかし、健康管理支援者側がCSV形式の健診結果データファイル5aを入手して健診対象者の健康支援のために利用しようとしても、健診機関ごとにこのファイルのデータフォーマットが異なっているのが実状である。例えば、各健診機関ごとに健診項目の名称、および健診項目ごとの健診結果データの並び順序が異なっている。この項目名称テーブル作成プログラムB1は、健診機関が作成した健診結果データファイル11f(5a)または健診結果データのテストデータを内部記憶装置14に読み込んで、取込み定義テーブル11dを作成するための基本となる変換テーブル、すなわち図7に示す項目名称テーブル11eを作成するためのプログラムである。この項目名称プログラム作成プログラムB1は、本発明を構成する項目名称テーブル作成手段となる。
【0047】
この項目名称テーブル作成プログラムB1は、次の処理を行なうプログラムである。すなわち、まず、各健診機関が作成したCSV形式の健診結果データファイル11f、または健診結果データを記憶したテストデータのファイルを内部記憶装置14に読み込む。そして、図2に示すように、健診結果データファイル11fの第1レコード目に記録されている健診項目の名称を先頭から記憶されている順に外部記憶装置14のワークエリアに書き込み、その書き込んだ順に番号を付与することにより、図7に示すようなデータ構成の項目名称とその並び順序との関係を示す項目名称テーブルを作成することができる。作成した項目名称テーブル11eは健診機関ごとに作成し、ファイル名を付与して外部記憶装置11に記憶する。
【0048】
(対話方式による取込み定義テーブル作成プログラムB2)
このプログラムは、上記した項目名称テーブル11eを参照して、表示装置10と対話方式により、健診結果データファイル5aと健診結果データベース11aに登録される各健診対象者の健診結果データの記憶順序(位置)の対応付けを行うテーブルである取込み定義テーブル11dを作成するためのプログラムであり、図14に示す手順に従って実行される。以下、この処理手順について説明する。
【0049】
(手順t1)
まず、表示装置10を利用して図9(a)に示すように、健診結果データベース11aに登録される各健診結果データに相当する健診項目名称の一覧を、その1レコードに登録されている順番に受け側健診項目名称欄d3に表示する。この受け側健診項目名称欄d3に表示される各健診項目名称は、健康管理支援者側が使用している名称である。このとき、初期画面においては、図9(a)に示す送り側項目名称欄d4、送り側健診項目の順序番号欄d5は空白にしておく。
【0050】
(手順t2)
マウス8を操作してそのカーソルを送り側項目名称の欄の最上部に表示されているクリックボタンKBに合せて、このクリックボタンKBをクリックする。
(手順t3)
図9(a)に示すように、外部記憶装置11に記憶しておいた該当する健診機関の項目名称テーブル11eを内部記憶装置14に読込んで、項目名称テーブル11eのデータをドロップダウンリストボックスDBとして画面に表示する。
【0051】
(手順t4)
操作者は、画面に表示されている受け側健診項目名称欄d1に表示されている健診項目名称に対して、この健診項目名称に該当する健診項目名称を、ドロップダウンリストボックスDB内に表示されている健診項目名称の中からマウス8の操作により選択する。図9(a)は、受け側健診項目名称欄の先頭の氏名(漢字)について、この氏名(漢字)に対応する名称をドロップダウンリストボックスDB内に表示されている健診項目名称から選択するための対話式画面を示している。図9(a)に示す例では、受け側健診項目名称欄d3の氏名(漢字)に対応してドロップダウンリストボックスDB内に表示されている健診項目名称は、氏名(漢字)d6であるので、マウス8でドロップダウンリストボックスDB内の氏名(漢字)d6の領域をクリックする。
【0052】
(手順t5)
すると、マウス8で指定した領域に記憶されているデータ(氏名(漢字))と記憶順序を示す2を取り出して、図9(b)に示すように、送り側検診項目名称の欄d4に氏名(漢字)が、送り側健診項目の順序番号欄d5に2を表示するようにする。
【0053】
(手順t6)
以下、順次、受け側健診項目名称の欄d1の氏名(カタカナ)、氏名番号、・・・・・、について、上記(手順t2)〜(手順t5)の操作を繰り返して行う。
【0054】
(手順t7)
上記の操作により、画面と対話方式により図6に示すような取込み定義テーブル11dを画面上で作成することができる。そして、図9(b)に示す受け側健診項目名称の欄d3と、送り側健診項目の順序番号の欄d5のデータを、取込み定義テーブル11dとして外部記憶装置11に記憶しておく。この取込み定義テーブル11dは、健診結果データベース11aに記憶される1レコードごとの各健診結果データが、健診機関が作成した健診結果データファイル5aに記憶されている1レコードのデータの中の何番目に相当するかという順序(位置)関係を示す変換テーブルとなる。この変換テーブルは、取込み定義テーブル11dとして、健診結果データファイル11f(5a)から健診結果データベース11aを作成する健診結果データベース作成プログラムCにおいて使用される。
【0055】
取込み定義テーブル11dを各健診機関ごとに作成して外部記憶装置11に登録しておくと、健診機関により健診項目名称が異なっている場合においても、健康管理支援者側の健診項目名称に統一することができるという効果も生じる。例えば、図9に示す例では、健康管理支援者側で使用する氏名番号という名称は、健診機関では社員番号という名称を付与しているが、この対話方式による取込み定義テーブル作成プログラムB2により、健診項目名称は健康管理支援者側で使用する名称に統一することができるようになる。
【0056】
(健診結果データベース作成プログラムC)
システムS1が作成した最新のCSV形式の健診結果データファイル5aがシシステムS2に伝送された場合には、前記のように、一旦、システムS2の外部記憶装置11に健診結果データファイル11fとして記憶する。本プログラムCは、この健診結果データファイル11fをシステムS2に入力して、健診対象者の健診結果データを健診結果データベース11aに登録するためのプログラムである。
この健診結果データベース作成プログラムCは、健診結果データファイル11fを1レコードずつ読み込みながら、上記した取込み定義テーブル11d、項目名称テーブル11eを参照して、健診結果データファイル11fに記憶されている各健診項目の健診結果データを健診結果データベース11aに取り込む処理を行う健診結果データ取込み手段C1を備えている。健診結果データベース作成プログラムCは、本発明を構成する健診結果データベース作成手段となる。このプログラムCは、図15に示す手順に従って実行される。以下、この手順について説明する。
【0057】
(手順t11)
まず、外部記憶装置11に記憶している該当する健診機関の取込み定義テーブル11d、項目名称テーブル11eを内部記憶14に読み込む。
【0058】
(手順t12)
続いて、健診機関から提供された健診結果データを記憶している健診結果データファイル11fについて、このファイル11fに記憶されている先頭の健診対象者1人分の健診結果データを内部記憶14に読み込む。
【0059】
(手順t13)
続いて、内部記憶装置14に読み込んだ項目名称テーブルeを参照しながら、上記手順t12の処理で読み込んだ各健診結果データを取り出し、図10に示すように、取り出した健診結果データを内部記憶装置14の作業エリア(ワークエリア)に取込み作業用テーブル14aを作成して記憶する。この取込み作業用テーブル14aは、取り出した各健診結果データと、そのデータが健診結果データファイル5aの1レコード内に記憶されている順序を表すもので、健診対象者1人分の健診結果データを記憶装置14に入力するごとに新たに作成する。
【0060】
(手順t14)
続いて、上記手順t13の処理において、取込み作業用テーブル14aに記憶した各健診結果データを健診結果データベース11aに書き込む処理を行なう。この各健診結果データを健診結果データベース11aに書き込む処理は、前記した取込み定義テーブル11dを参照して行う。すなわち、取込み定義テーブル11dには、健診結果データベース11aの1レコード内に書き込む各健診結果データが記憶されている健診結果データファイル11fの1レコード内における記憶位置(順序)が設定されている。従って、取込み作業用テーブル14aに記憶した各健診結果データは、取込み定義テーブル11dに記憶される健診結果データファイル11f内の各健診結果データの記憶順序d2を参照して、健診結果データベース11aの該当する領域に書き込むことができる。
【0061】
(手順t15)
健診結果データファイル11fに記憶されている次の健診対象者のデータを読み込んで、上記手順t12〜手順t14の処理を行なう。そして、健診結果データファイル11fに記憶されている全健診対象者の健診結果データついて上記手順t12〜手順t14の処理を行うと、この健診結果データベース作成プログラムCは終了する。なお、健診結果データベース作成プログラムCは、定期健康診断等が実施され、健診機関から健診結果データファイル5aが提供されるごとに実行して、健診対象者の健診結果データを健診結果データベース11aに書き込む(登録する)処理を行う。この処理により、健診結果データベース11aには、最新の健康診断のデータと、過去数年分(過去5年程度が好ましい)の健診対象者の健診結果データが登録されるようにする。
また、手順t15の処理が終了すると、健診結果データベース11aのデータについて、第1優先が健診対象者(漢字の氏名順)別、第2優先が健診日別に並び換え処理(ソート)等の終了処理t16を行なうようにする。
【0062】
(健診結果データ分析プログラムD)
このプログラムは、健診結果データベース11aに登録した各健診項目の健診結果データが正常かどうかを自動判定するプログラムである。この自動判定は、図5に示す検査値判定閾値データ11cを参照して行う。この自動判定は次の手順に従って行われる。健診結果データ分析プログラムDは、本発明を構成する健診結果データ分析手段となる。
【0063】
(手順21)
検査値判定閾値データ11cを内部記憶装置14に読み込む。続いて、健診結果データベース11aに登録されている健診結果データについて、先頭の健診対象者のデータを内部記憶装置14に読み込む。
【0064】
(手順22)
内部記憶装置に読み込んだ各健診項目の健診結果データと、検査値判定閾値データとを比較する。そして、図5に示すように、健診結果データの値が検査値判定閾値データに設定されている正常値の範囲内であれば、正常であると判定する。また、健診項目の健診結果データが、検査値判定閾値データ11cに設定されている正常値の下限〜警報値の下限、または正常値の上限〜警報値の上限の範囲内であれば、健康指導を要する要注意者と判定する。さらに、健診項目の健診結果データが、検査値判定閾値データ11cに設定されている警報値の下限より小さいか、あるいは警報値の上限より大きいときは、要精密検査(再検査)として判定する。このように3段階に判定し、このうち、要注意、要精密検査と判定された診断結果データを有する健診対象者は、有所見者として抽出される。
【0065】
(健診結果データ表示プログラムE)
このプログラムは、健診対象者の氏名あるいは氏名番号を入力装置8から入力すると、その健診対象者の最新及び過去数回の健診結果データを表示装置10に表示、あるいはプリンタ9に印刷するプログラムである。この表示例を図11(a)に示す。なお、このプログラムを実行すると、上記した健診結果データ分析プログラムDも実行され、各健診項目の健診結果データが正常であるかどうかを自動判定して、要注意あるいは要精密検査の健診結果データが含まれている場合には、その健診結果データを黄色、赤色等で色別表示する。さらに、画面表示した健診項目名称をマウスで指定してクリックすると、その指定した健診項目について、最新及び過去数回の健診結果データの変化を図11(b)に示すようにグラフ表示する。健診結果データ表示プログラムEは、本発明を構成する健診結果データ表示手段となる。
【0066】
(有所見者抽出プログラムF)
このプログラムは、例えば、今年度の健康診断結果データとして健診結果データベース11aに新規に登録された健診結果データを自動判定して、有所見者を抽出するためのプログラムである。この有所見者抽出プログラムFは、上記した健診結果データ分析プログラムDを作動させて、健診結果データベース11aに記憶されている各健診結果データを自動判定し、要注意、要精密検査と判定された健診結果データを有する健診対象者を有所見者として抽出する処理を行う。この抽出手順は、前記した健診結果データ分析プログラムDの処理に従って実行される。この手順により有所見者として抽出された健診対象者は、有所見者として抽出されたことを図4に示す健診対象者ファイル11bの健診結果の判定欄に登録する(例えば、「有」を記憶する)。有所見者抽出プログラムFは、本発明を構成する有所見者抽出手段を構成する。
なお、この有所見者抽出プログラムFを実行すると、まず始めに、画面と対話方式により、有所見者を抽出する年度を指定するようにする。この指定した年度について、プログラム処理により健診結果データベース11aに記憶されている健診日をチェックし、この該当する年度の健診結果データを自動判定して有所見者を抽出する。
【0067】
この有所見者抽出プログラムFは、図12に示すように、有所見者として抽出された健診対象者の一覧表も作成して画面に表示、または印刷する機能も備えている。図12に示すように、この一覧表は、氏名と共に、要注意、または要精密検査と判定された健診結果データを表示することができる。さらに、この有所見者を抽出するプログラムFは、抽出した有所見者から有所見者として確定する作業を支援する下記の有所見者確定プログラムF1を備えている。
【0068】
(有所見者確定プログラムF1)
このプログラムは、上記有所見者抽出プログラムFの処理により抽出された有所見者について、産業医が健診結果データ表示プログラムEを作動させ、図11(a)、(b)に示す健診結果データを表示装置10に表示させながら、対話方式により、真に有所見者として健康管理の支援を行うべきかどうかを確定するための支援を行うプログラムである。そして、再検査を要する有所見者として確定された健診対象者は、図11(a)の領域Sに示す「再検対象」をマウス8でクリックすると、図4に示す健診対象者ファイル11bの健診結果の判定の該当する年度欄に、例えば、「3」を記憶させる。なお、この健診対象者ファイル11bの健診結果の判定欄には、健康診断の年度ごとに、未受診の場合は0、異常なしの場合は1、要注意の場合は2、要精密検査の場合は3を記憶するようにする。有所見者確定プログラムF1は、本発明を構成する有所見者として確定する手段となる。
【0069】
(健康支援プログラムG)
このプログラムは、産業医、看護師が健診対象者に対して健康管理の指導、アドバイス等の支援を行うときに、その負荷を低減し適切な支援が行えるようにするためのプログラムであり、次のプログラムから構成される。
【0070】
(面談依頼プログラムG1)
このプログラムは、上記有所見者抽出プログラムFの実行により確定した有所見者に対して、産業医と健康支援に関する面談依頼の書面を発行する作業を支援するためのプログラムである。この面談依頼の書面は、図4に示すように、健診対象者ファイル11bに記憶されている有所見者に関する属性情報k1、および健診結果の判定情報k2等と、外部記憶装置11に予め登録しておいた面談依頼の文章を参照して、表示装置10の画面と対話方式により作成し、プリンター9から印刷する。また、作成した面談依頼の書面をシステムS2のパソコン本体7から有所見者にメールで送付することもできる。
【0071】
(面談結果入力プログラムG2)
このプログラムは、上記有所見者抽出プログラムFの処理により確定した有所見者に対して、産業医あるいは看護師が健康管理の支援を行うために、有所見者と行った面談結果の情報を入力装置8から入力し、図4に示す健診対象者ファイル11bの健康支援情報を記憶する領域k3に登録するプログラムである。なお、有所見者と面談を行うときには、上記した健診結果データ表示プログラムEを実行して有所見者の最新及び過去数回の健診結果データを表示装置10に表示しながら面談を進める。また、図11(a)、(b)に示す健診結果データの表示画面の備考欄h1をマウス8でクリックすると、この有所見者との過去の面談結果の情報が健診対象者ファイル11bの健康支援情報の欄k3に記憶されている場合には、この過去の面談結果の情報も画面の下側に表示し、適切な健康管理の支援ができるようにする。面談結果入力プログラムG2は、本発明を構成する面談結果入力手段となる。
【0072】
(再検査機関紹介プログラムG3)
このプログラムは、産業医が有所見者と面談した結果、有所見者が精密検査等の再検査の実施について同意した場合、その再検査を行う病院等を紹介し、その再検査機関に対して再検査の紹介状をシステムS2から発行する作業を支援するプログラムである。なお、予め外部記憶装置11に、再検査機関の名称、住所、メールアドレスの一覧表および紹介状の様式を登録しておく。そして、産業医は該当する有所見者の健診結果データ(図10)を画面に表示して、精密検査を必要とする健診項目をマウスで指定し、次に、図11(b)に示す領域h7をマウスでクリックすると、再検査の紹介状を画面に表示し、さらに精密検査の健診項目が紹介状に入力されるようにする。このとき、精密検査を指定した健診項目について、最新の健診結果データも画面に表示している健診結果データから紹介状の所定の領域に入力されるようにする。続いて、画面と対話方式で作成した再検査依頼の紹介状をプリンター9から出力すると、このプログラムは終了する。なお、画面と対話方式で作成した再検査の紹介状は、再検査を依頼する病院の担当医師にメールで送付するようにしてもよい。
【0073】
本発明のシステムにおいては、上記した再検査機関の紹介履歴についても、面談結果の履歴情報として入力装置8から入力し、健診対象者ファイル11bの健康支援情報の欄k3に登録しておく。さらに、再検査機関が実施した再検査結果の健診データが提供されると、上記面談結果入力プログラムG2を作動させて、この再検査結果データについても、健診対象者ファイル11bの健康支援情報の欄k3に登録するようにする。
【0074】
(帳票作成プログラムH)
このプログラムは、健診結果データベース11a、健診対象者ファイル11bに記憶したデータから各種の帳票を作成するためのプログラムであり、主として次のプログラムから構成される。
【0075】
(各種統計表作成プログラムH1)
このプログラムは、例えば、部門ごとの定期健康診断の受診者数、受診率、有所見者数、等の統計表を出力するプログラムである。
【0076】
(法定様式の診断票作成プログラムH2)
労働基準法により、健康診断の結果を法定様式の帳票に記載して5年間保管することが義務付けられている。このプログラムは、健診結果データベース11aに登録されているデータから、図13に示すように、健診対象者ごとの法定様式の帳票(健康診断個人票)を作成するためのプログラムである。
【0077】
(検査値判定閾値登録プログラムI)
このプログラムは、各健診項目の検査値が正常であるかどうかを判定するための検査値判定閾値データ11cの作成、新規閾値データの登録、および修正を行なうためのプログラムである。
【0078】
(健診結果データベースのバックアッププログラムJ)
このプログラムは、健診結果データベース11aに登録したデータをバックアップするためのプログラムである。例えば、定期的に全データをCD−R等の他の記録媒体にバックアップするためのプログラム、および健診結果データベース11aに登録した健診対象者ごとの健診結果データのうち、5年を経過したデータを抽出して他の記録媒体、例えばCD−R等に記録して保管する処理を行うプログラムである。
【0079】
本発明のような支援システムにおいては、表示装置10に表示する画面数が多くなると、画面のページめくり操作が多発するために、操作性が極めて悪いシステムになり易い。本発明のシステムにおいては、この操作性を改善するために、図11(a)に示す健診対象者の健診結果データを表示した画面から、各種の検索、ファイル操作等の処理ができるようにしている。以下、この機能について説明する。
【0080】
(1)図11(a)に示す健診対象者の健診結果データの表示画面において、氏名を入力する領域h3の右側の領域h2をマウス8でクリックすると、健診対象者の氏名の一覧表が画面に表示される。そして、表示された氏名の一覧表から該当する氏名をマウス8でクリックすると、指定した健診対象者の健診結果データが新たに画面に表示される。この処理は、領域h2をマウス8でクリックすると、健診対象者ファイル11bから氏名(漢字とカタカナ)、所属等の属性情報の一覧表を画面に表示するプログラムと、マウス8で指定した氏名について健診結果データベース11aを検索し、該当する氏名について健診結果データ表示プログラムEを実行させることにより可能になる。なお、氏名を入力する領域h3に直接、氏名を漢字またはカタカナで入力しても、入力した健診対象者について上記と同様のプログラム処理により健診結果データを新たに画面表示させることができる。
また、領域h4(<<、または>>)をマウス8でクリックすると、現在表示されている健診対象者の次(または前)の健診対象者の健診結果データを表示させることができる。このプログラム処理は、現在画面に表示している健診対象者の氏名(漢字)を内部記憶装置14に記憶しているので、この氏名をキーにして、健診結果データベース11aの次(または前)に登録されている健診対象者のデータを検索して表示することが可能となる。
【0081】
(2)領域h5の検索条件設定をマウス8でクリックすると、検索条件を入力する画面が表示され、この検索条件を入力すると、検索条件に合致するデータの有無を健診結果データベース11a、健診対象者ファイル11bについて検索し、その結果を画面に表示する。例えば、定期健康診断の未健診者、再検査対象者、再検査対象者で未再検査者、等を検索することができる。
【0082】
(3)領域h6(<、または>)をマウス8でクリックすると、健診結果データを表示するデータの年度(または健診時)範囲をずらして表示することを可能にしている。図11(a)に示す健診結果データは、画面表示できる文字数の制限から、初期画面では今回、前回、前々回の3回の健診結果データを表示している。領域h6をマウス8でクリックする都度、1回分繰り下がって前回、前々回、前々々回の健診結果データが表示できるようにしている。また、逆に繰り上げて表示することも可能にしている。このような処理は、健診結果表示プログラムEにおいて、健診結果データベースから画面表示させる健診結果データの範囲、すなわち、最新、前回、前々回、前々々回、・・・、等、からその3回分の範囲を指定することにより可能になる。
【0083】
(4)図11(a)に示す領域Sは、表示した健診対象者のステータス(健診結果のフォロー状況)を表示する領域であり、例えば、再検査対象者であるかどうか、再検査が完了したかどうか、等の状況が表示される。産業医が有所見者抽出プログラムF1の実行により有所見者を確定したときには、産業医はこの有所見者の画面の領域Sの「再検対象」のボタンをマウス8で指定するとチェックマークが入力され、健診対象者ファイル11bには有所見者であることが登録される。そして、産業医はこの有所見者と面談を実施して再検査機関を紹介し、再検査が終了すると、領域Sの「再検済み」ボタンをマウス8で指定するとチェックマークが表示され、健診対象者ファイル11bには再検査が完了したことが登録される。
【0084】
【発明の効果】
以上に説明した本発明は次の効果を有している。
(1)健康管理支援者側が定期健康診断を複数の健診機関を利用して実施し、その健診結果データを用いて健康管理支援システムを構築する場合、共通のプログラムにより、各健診機関のデータを処理できる汎用性の高い健康管理支援システムを提供することができる。特に、健診対象者が転勤した場合においても転勤先の健康管理支援システムに転勤者の過去の健診結果データを伝送等により入力すれば、継続した健康管理の支援を行うことができる。
(2)健診結果データは、最新のデータおよび過去数回分のデータを表示すると共に、健診対象者との面談情報を含む健康支援情報も同一画面に表示させるので、産業医は適切な健康管理の支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムを実施するためのシステム構成例を示す図である。
【図2】健診結果データファイルのデータ構成例を説明するための図である。
【図3】健診結果データベースのデータ構成例を説明するための図である。
【図4】健診対象者ファイルのデータ構成例を説明するための図である。
【図5】検査値判定閾値データのデータ構成例を説明するための図である。
【図6】取込み定義テーブルのデータ構成例を説明するための図である。
【図7】項目名称テーブルのデータ構成例を説明するための図である。
【図8】本発明のシステムを実行するためのプログラムの構成を説明するための図である。
【図9】対話方式により取込み定義テーブルを作成するときの手順を説明するための図である。
【図10】取込み作業用テーブルのデータ構成例を説明するための図である。
【図11】健診対象者の健診結果データを表示した画面例を示す図である。
【図12】抽出した有所見者の一覧表例を示す図である。
【図13】本発明のシステムにより出力した法令様式に基づく健康診断個人票例を示す図である。
【図14】取込み定義テーブルを作成するための処理手順を示すフローチャートである。
【図15】健診結果データファイルを作成するための処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :健診機関側のコンピュータ本体
2 :入力装置
3 :プリンター
4 :表示装置
5 :外部記憶装置
5a、11f:健診結果データファイル
6 :通信手段
7 :健康管理支援者側のコンピュータ本体
8 :入力装置
9 :プリンター
10:表示装置
11:外部記憶装置
11a:健診結果データベース
11b:健診対象者ファイル
11c:検査値判定閾値データ
11d:取込み定義テーブル
11e:項目名称テーブル
12:認証装置
13:プログラム
14:内部記憶装置
Claims (13)
- 健診対象者ごとに複数の健診項目に関する過去の健診結果データを登録した健診結果データベースと、前記健診対象者の氏名等の属性を登録した健診対象者ファイルとを備えた健康管理支援システムであって、
健診機関により作成され、前記健診対象者の健診項目に関する健診結果データを記憶した健診結果データファイルを、前記健康管理支援システムに入力することにより前記健診結果データベースを作成する健診結果データベース作成手段と、
前記健診結果データベースに登録された前記健診結果データについて、予め前記健診項目ごとに設定された検査値判定閾値データを参照して異常の有無を判定する健診結果データ分析手段と前記健診対象者から有所見者を抽出する有所見者抽出手段と、
前記健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データを表示する健診結果データ表示手段と、
を備えていることを特徴とする健康管理支援システム。 - 前記抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを前記健診対象者ファイルに登録する面談結果入力手段と、
前記健康支援データを表示する前記健診結果データ表示手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の健康管理支援システム。 - 前記有所見者抽出手段は、抽出した有所見者について、最新及び過去の健診結果データと健康支援データを表示して対話方式により有所見者として確定する手段を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の健康管理支援システム。
- 前記健診結果データベース作成手段は、前記健診結果データファイルを入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するときに、前記健診結果データベースに健診対象者ごとに登録する複数の健診結果データの各々が、前記健診結果データファイルに記憶されている前記健診結果データの並び順序の何番目に相当するかを予め健診機関ごとに登録した取込み定義テーブルを参照して、前記健診結果データファイルから入力した前記健診結果データを前記健診結果データベースの並び順序に変換して前記健診結果データベースに登録する健診結果データ取込み手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の健康管理支援システム。
- 前記健診機関で作成された健診結果データファイルまたは健診結果のテストデータを記憶したファイルを入力し、前記入力した第1レコード目に記憶されている健診項目名称の記憶順序を解析して、前記健診項目名称とその記憶順序との関係を示す項目名称テーブルを作成する項目名称テーブル作成手段と、
前記健診結果データベースを構成する健診結果データの名称を表す健診項目名称と前記項目名称テーブルを表示装置に表示させながら、前記表示した健診結果データベースの健診項目名称ごとに、前記項目名称テーブルに記憶されている健診項目名称とその記憶順序との対応付けを示す取込み定義テーブルを対話方式により作成する取込み定義テーブル作成手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の健康管理支援システム。 - 前記健診機関により作成される健診結果データは、CSV形式で作成されることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の健康管理支援システム。
- 健診対象者ごとに複数の健診項目に関する過去の健診結果データを登録した健診結果データベースと、前記健診対象者の氏名等の属性を登録した健診対象者ファイルとを備えた健康管理支援システムを実行させるプログラムであって、
健診機関で作成され、前記健診対象者の健診項目に関する健診結果データを記憶した健診結果データファイルを、前記健康管理支援システムに入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するステップと、
前記健診結果データベースに登録された前記健診結果データについて、予め前記健診項目ごとに設定された検査値判定閾値データを参照して異常の有無を判定するステップと前記健診対象者から有所見者を抽出するステップと、
前記健診対象者の最新及び過去の前記健診結果データを表示するステップと、を備えていることを特徴とする健康管理支援プログラム。 - 前記抽出した有所見者との面談記録を含む健康支援データを前記健診対象者ファイルに登録するステップと、
前記健康支援データとを表示するステップと、
を備えていることを特徴とする請求項7記載の健康管理支援プログラム。 - 前記抽出した有所見者について、最新及び過去の健診結果データと健康支援データを表示して対話方式により有所見者として確定するステップを備えていることを特徴とする請求項7または8記載の健康管理支援プログラム。
- 前記健診結果データファイルを入力して前記健診結果データを前記健診結果データベースに登録するときに、前記健診結果データベースに健診対象者ごとに登録する複数の健診結果データの各々が、前記健診結果データファイルに記憶されている前記健診結果データの並び順序の何番目に相当するかを予め健診機関ごとに登録した取込み定義テーブルを参照して、前記健診結果データファイルから入力した前記健診結果データを前記健診結果データベースの並び順序に変換して前記健診結果データベースに登録するステップを備えていることを特徴とする請求項7〜9の何れかに記載の健康管理支援プログラム。
- 前記健診機関で作成された健診結果データファイルまたは健診結果のテストデータを記憶したファイルを入力し、前記入力した第1レコード目に記憶されている健診項目名称の記憶順序を解析して、前記健診項目名称とその記憶順序との関係を示す項目名称テーブルを作成するステップと、
前記健診結果データベースを構成する健診結果データの名称を表す健診項目名称と前記項目名称テーブルを表示装置に表示させながら、前記表示した健診結果データベースの健診項目名称ごとに、前記項目名称テーブルに記憶されている健診項目名称とその記憶順序との対応付けを示す取込み定義テーブルを対話方式により作成するステップと、
を備えていることを特徴とする請求項7〜10の何れかに記載の健康管理支援プログラム。 - 前記健診機関により作成される健診結果データは、CSV形式で作成されることを特徴とする請求項7〜11の何れかに記載の健康管理支援システム。
- 請求項7〜請求項12の何れかに記載の健康管理支援プログラムを記録したことを特徴とするコンピュター読取可能な記録媒体。
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