JP2004268880A - エアバッグ - Google Patents

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Toshinori Tanase
利則 棚瀬
Michio Inoue
道夫 井上
Tatsushi Daida
達士 台田
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Toyota Boshoku Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyota Boshoku Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

【課題】保護エリアの全域で人体を的確に保護可能なエアバッグを提供すること。
【解決手段】エアバッグ20は、袋織りにより形成されて、膨張用ガスの流入時に、人体を保護可能に板状に膨張する。エアバッグ20における人体を保護する保護エリア23は、全域を、膨張用ガスGの流入時に厚さを規制されて膨らむ膨張領域22として、構成されている。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、袋織りにより形成されて、膨張用ガスの流入時に、人体を保護可能に板状に膨張するエアバッグに関し、例えば、頭部保護エアバッグ装置に好適に使用されるエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、頭部保護エアバッグ装置に使用されるエアバッグでは、袋織りにより形成されるとともに、内部に、厚さを規制する規制部を備えて、板状に膨張するように構成されるものがあった(例えば、特許文献1)。
【0003】
なお、エアバッグを板状に膨張させる理由は、移動してくる乗員等の人体と車体との間が狭い場合でも、板状に膨張するエアバッグであれば、容易に、その狭い隙間にエアバッグを配設させることができるからである。また、板状に膨らむエアバッグであれば、クッション性を確保して、広い範囲で人体を保護できるからである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−138852公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のエアバッグでは、人体を保護するエリアが、膨張用ガスを流入させて膨らむ膨張領域だけでなく、表面側の布部と裏面側の布部とが相互に結合された部位だけで形成される膨張しない領域を、点在させて、構成されていた。そのため、このエアバッグでは、保護エリアの全域で、人体を的確に保護する点に、改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、保護エリアの全域で人体を的確に保護可能なエアバッグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエアバッグは、袋織りにより形成されて、膨張用ガスの流入時に、人体を保護可能に板状に膨張するエアバッグであって、
人体を保護する保護エリアが、全域を、膨張用ガスの流入時に厚さを規制されて膨らむ膨張領域として、構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るエアバッグの保護エリアでは、膨らまない領域を備えておらず、全域を、膨張用ガスを流入させて厚さを規制されて膨らむ膨張領域としている。そのため、人体を保護する際、その保護エリアの全域で、クッション効果を確保できて、適切に人体を保護することができる。
【0009】
したがって、本発明に係るエアバッグでは、保護エリアの全域で人体を的確に保護することができる。勿論、本発明に係るエアバッグでは、袋織りにより形成されており、外周縁を縫製等により結合させて製造するエアバッグに比べて、工数を抑えて製造することができる。
【0010】
そして、エアバッグの保護エリアは、表裏の一方の表面側布部と他方の裏面側布部との間に配設される中間布部を、設けて、中間布部の表面側と裏面側とに、それぞれ、膨張用ガスの流入時に膨らむ複数の膨張室を、設けて構成する。さらに、エアバッグの膨張領域は、表面側の複数の膨張室と裏面側の複数の膨張室とを、それぞれ、中間布部に略沿わせつつ、表裏で、一部を重複させ、かつ、ずらして配設させる交互配設エリア、を設けて、構成することが望ましい。
【0011】
このような構成では、中間布部の表面側と裏面側との膨張室とが、複数に分割されて、各膨張室の表面側布部と裏面側布部とが中間布部に連結されることから、中間布部が、エアバッグの内容積を、極力、大きくすることなく、膨張時のエアバッグを、板状に規制できる。さらに、表面側膨張室と裏面側膨張室とは、表裏で、一部重なるとともに、ずれているため、共に、表面側膨張室と裏面側膨張室との最も厚くなる部位を、中間布部に略沿わせて、ずらすことができ、膨張完了時のエアバッグ全体の厚さを極力薄くできる。すなわち、上記のような構成のエアバッグでは、保護エリアの全域を、クッション性を確保可能な膨張領域としても、極力、膨張用ガスの流入する容積を抑えることができて、膨張開始から膨張完了までの膨張時間の短縮化を、図ることができる。
【0012】
なお、中間布部は、袋織りに使用する経糸と緯糸とを織って形成する織布状のものに限らず、織られていないもの、例えば、経糸若しくは緯糸だけが単に並んで形成される板状のものも、含まれる。
【0013】
そして、エアバッグに、膨張用ガスを供給するインフレーターと接続される接続口部が、配設されて、膨張用ガスを接続口部から膨張領域内の各部位に案内可能な供給路を設ける場合には、供給路は、表面側布部と裏面側布部との二層のみから形成することが望ましい。このような構成では、膨張用ガスの供給路に、中間布部が配設されず、接続口部から流入する膨張用ガスを、迅速に、膨張領域の所定部位に、流すことができる。そして、このような供給路を、エアバッグの上縁側の前後方向の略全域等の、エアバッグの所定位置に配設させれば、エアバッグの膨張時間の短縮化に、一層、寄与できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1に示すように、第1実施形態のエアバッグ20は、頭部保護エアバッグ装置HPに使用される頭部保護エアバッグ20であり、車両Vの窓(サイドウィンド)W1・W2及びリヤピラー部RPの上縁側におけるフロントピラー部FPやルーフサイドレール部RRに、搭載されている。なお、この車両Vは、フロントピラー部FPとリヤピラー部RPとの間に、略上下方向に沿うセンターピラー部CPを配設させて、構成されている。
【0015】
頭部保護エアバッグ装置HPは、図1に示すように、インフレーター8、取付ブラケット9・13、取付ボルト10・14、及び、エアバッグ20、を備えて構成され、車両Vへの搭載時に、車内側をエアバッグカバー16に覆われて収納されている。エアバッグカバー16は、実施形態の場合、フロントピラー部FPの車内側を覆うフロントピラーガーニッシュ3の下縁側部位と、ルーフサイドレール部RRの車内側を覆うルーフヘッドライニング4の下縁側部位と、から構成されている。
【0016】
フロントピラーガーニッシュ3やルーフヘッドライニング4は、合成樹脂製として、図示しない取付手段によって、フロントピラー部FPやルーフサイドレール部RRにおけるボディ1側の部材であるインナパネル2の車内側に、取り付けられている。そして、これらの下縁側部位は、展開膨張時のエアバッグ20を突出可能に、下端側を車内側に開くように、構成されている。
【0017】
インフレーター8は、略円柱状とされて、先端(前端)側に、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口が、配設されている。そして、このインフレーター8は、ガス吐出口付近を含めた先端付近をエアバッグ20の接続口部32に挿入させ、接続口部32の後端付近に外装されるクランプ11を利用して、エアバッグ20に対して、連結されている。また、インフレーター8は、インフレーター8を保持する取付ブラケット9と、取付ブラケット9をボディ1側のインナパネル2に固定するための取付ボルト10とを利用して、インナパネル2に取り付けられている。
【0018】
なお、このインフレーター8の車両Vへの搭載は、インフレーター8とエアバッグ20とを組み付けた状態のエアバッグ組付体として、行なわれる。
【0019】
エアバッグ20は、折り畳まれた状態で、斜め上方に延びるように配設されたフロントピラー部FPから、センターピラー部CPの上方を越えて、リヤピラー部RPの上方となる位置までのルーフサイドレール部RRに、収納されている。そして、エアバッグ20は、展開膨張完了時、図1の二点鎖線に示すように、窓W1・W2やセンターピラー部CP・リヤピラー部RPのそれぞれの車内側を覆うように、構成されている。
【0020】
このエアバッグ20は、ポリアミド糸やポリエステル糸等を使用した袋織りによって、製造され、図2〜4に示すように、膨張用ガスGを流入可能なガス流入部21と、ガス流入部21の周縁に配置されて膨張用ガスGを流入させない非流入部33と、を備えて構成されている。なお、エアバッグ20の外表面側には、ガス流入部21の気密性を確保するため、袋織り後に、適宜、シリコンゴム等のコーティング層が、設けられている。
【0021】
非流入部33は、実施形態の場合、ガス流入部21の周縁で、エアバッグ20の外周縁に配置される周縁部34から構成され、周縁部34におけるエアバッグ20の上縁20a側の部位には、エアバッグ20を車両Vのボディ1側のインナパネル2に取り付けるための複数の取付部35が、上方に突出するように、形成されている。各取付部35は、インナパネル2に締結される取付ボルト14を挿通させるための取付孔35aを備え、当板としての取付ブラケット13を取り付けられて、ブラケット13ごと、インナパネル2にボルト14止めされている。
【0022】
なお、このエアバッグ20は、前端側に、可撓性を有した三角板状の連結布39が連結されており、この連結布39は、エアバッグ20をフロントピラー部FPに連結させるように、配設されており、この連結布39にも、ブラケット13を利用してボルト14止めされる取付部35が、形成されている。
【0023】
エアバッグ20のガス流入部21は、膨張用ガスGを流入させて、車内側Iとなる表面側の布部24と、車外側Oとなる裏面側の布部25と、が、相互に離れて膨張可能に形成されており、膨張領域22を構成している。なお、非流入部33の周縁部34は、布部24・25が一体的に結合されたように、織られている。
【0024】
そして、第1実施形態の場合、ガス流入部21は、乗員の頭部を保護する保護エリア23と、インフレーター8と接続させて、インフレーター8からの膨張用ガスGを保護エリア23内に流入させる接続口部32と、を備えて構成されている。すなわち、第1実施形態の場合、保護エリア23は、非流入部33の周縁部34で囲まれた略長方形板状の部位の全域であって、膨張領域22における接続口部32を除いた部位とし、その全域が、膨張用ガスGを流入させて、車内側Iの表面側布部24と車外側Oの裏面側布部25とを相互に離して膨らむこととなる。
【0025】
また、この保護エリア23では、表裏の一方の表面側布部24と他方の裏面側布部25との間に、中間布部26を、配設させて、中間布部26の表面側と裏面側とに、それぞれ、膨張用ガスGの流入時に膨らむ複数の膨張室28・29を設けて、構成されている。これらの表面側の複数の膨張室28(28A・28B・28C・28D)と裏面側の複数の膨張室29(29A・29B・29C・29D・29E)とは、それぞれ、中間布部26に略沿わせつつ、表裏で、一部を重複させ、かつ、ずらして配設されており、保護エリア23の全域が、膨張室28・29を表裏(車内外方向)で部分的に重複させかつずらした交互配設エリア30、としている。換言すれば、図2・3に示すように、交互配設エリア30では、表面側膨張室28の周縁に中間布部26と結合された結合部37が、配設されていても、その裏面側(車外側O)には、裏面側膨張部29が配設され、逆に、裏面側膨張室29の周縁に中間布部26と結合された結合部38が、配設されていても、その表面側(車内側I)には、表面側膨張室28が配設されて、交互配設エリア30では、車内外方向で、必ず、膨張室29若しくは膨張室28の一方の無いエリアと、膨張室28・29を共に配設させたエリアと、が、混在されている。
【0026】
なお、第1実施形態の場合には、表面側膨張室28(28A・28B・28C・28D)が、4個から構成されて、車両Vの前後方向に沿って、並設され、裏面側膨張室29(29A・29B・29C・29D・29E)が、5個から構成されて、車両Vの前後方向に沿って、並設されている。そして、表面側膨張室28と裏面側膨張室29とは、相互に半ピッチずつ、ずれて、配設されている。
【0027】
また、第1実施形態の場合、保護エリア23の前後両端の部位は、中間布部26が配設されていないため、裏面側膨張室29A・29Eが、それらの前後の端部側を、車内側Iの表面側布部24を利用して、表面側に露出させるような態様としている。
【0028】
そして、袋織りで製造するエアバッグ20では、経糸と緯糸との打ち込み本数に関し、表面側布部24と裏面側布部25とが、膨張用ガスGの漏れを生じないように、設定され、中間布部26が、逆に、膨張用ガスGを通過できるように、設定されている。実施形態の場合、中間布部26の配設されている部位の表面側布部24と裏面側布部25とは、共に、それぞれ、1インチ当たり、40本ずつとし、中間布部26が、経糸と緯糸との打ち込み本数を、それぞれ、1インチ当たり、20本ずつとしている。
【0029】
なお、このエアバッグ20では、接続口部32でも、中間布部26が配設されており、インフレーター8は、中間布部26の表面側、すなわち、表面側膨張室28Bと連通する側に挿入されている。しかし、接続口部32では、中間布部26がガス透過性を有しているため、接続口部32から流入する膨張用ガスGは、表面側膨張室28Bに流入するとともに、中間布部26を通って、裏面側膨張室29Cにも流入する。
【0030】
そのため、接続口部32から流入した膨張用ガスGは、中間布部26を通過しつつ、表面側膨張室28Bから、裏面側膨張室29Bと表面側膨張室28Aとを順次経て、裏面側膨張室29Aまでのエアバッグ20の前端側に流れ、また、裏面側膨張室29Cから、表面側膨張室28C・裏面側膨張室29D・表面側膨張室28Dを順次経て、裏面側膨張室29Eまでのエアバッグ20の後端側に流れて、エアバッグ20を膨張させることとなる。
【0031】
エアバッグ20の車両Vへの搭載について述べれば、連結布39を連結済みのエアバッグ20は、まず、非膨張状態の平らに展開した状態から、図2の二点鎖線に示すように、上縁20aと平行な折目Cを付けて、下縁20b側を上縁20a側に接近させるように略上下方向に折り重ねる蛇腹折りにより、折り畳む。折り畳んだ後には、エアバッグ20の周囲に、破断可能な図示しないラッピング材を巻き付ける。その後、各取付部35を引き出して、所定の取付ブラケット13を取り付けるとともに、接続口部32に、取付ブラケット9を取付済みのインフレーター8を挿入して、クランプ11により、接続口部32とインフレーター8とを連結して、エアバッグ組付体を形成する。そして、各取付ブラケット9・13を、インナパネル2の所定位置に配置させてボルト10・14止めすれば、エアバッグ組付体を車両Vに搭載することができる。
【0032】
その後、インフレーター8に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ3やルーフヘッドライニング4を、ボディ1に取り付け、さらに、センターピラーガーニッシュ5やリヤピラーガーニッシュ6を、ボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置HPを、車両Vに搭載することができる。
【0033】
エアバッグ装置HPの車両Vへの搭載後、インフレーター8が作動されれば、膨張用ガスGが、インフレーター8から吐出され、接続口部32を経て膨張領域22内に流れ、中間布部26を通過して、エアバッグ20の前後両端の膨張室29A・29Eまで流れることから、エアバッグ20は、図示しないラッピング材を破断させて、さらに、フロントピラーガーニッシュ3やルーフヘッドライニング4の下縁側からなるエアバッグカバー16を押し開き、図1の二点鎖線で示すように、窓W1・W2やセンターピラー部CP・リヤピラー部RPの車内側を覆うように、大きく膨らんで膨張を完了させることとなる。
【0034】
この時、第1実施形態のエアバッグ20では、図4に示すように、保護エリア23が、膨らまない領域を備えておらず、全域を、膨張用ガスGを流入させて厚さを規制されて膨らむ膨張領域22内に配置させている。そのため、車外側O方向へ移動する乗員を保護する際、保護エリア23が、その全域で、クッション効果を確保できて、適切に乗員を保護することができる。
【0035】
したがって、第1実施形態のエアバッグ20では、保護エリア23の全域で乗員を的確に保護することができる。勿論、このエアバッグ20では、袋織りにより形成されており、外周縁を縫製等により結合させて製造するエアバッグに比べて、工数を抑えて製造することができる。
【0036】
そして、第1実施形態では、エアバッグ20の保護エリア23が、膨張室28・29を表裏で一部重複させ、かつ、ずらして配置させた交互配設エリア30を備えて、構成されている。
【0037】
このような構成では、中間布部26の表面側Iと裏面側Oとの膨張室28・29とが、複数に分割されて、各膨張室28・29の表面側布部24と裏面側布部25とが中間布部26に連結されることから、中間布部26が、エアバッグ20の内容積を、極力、大きくすることなく、膨張時のエアバッグ20を、板状に規制できる。さらに、表面側膨張室28と裏面側膨張室29とは、表裏で、一部重なるとともに、ずれているため、共に、表面側膨張室28と裏面側膨張室29との最も厚くなる部位を、中間布部26に略沿わせて、ずらすことができ、膨張完了時におけるエアバッグ20の全体の厚さを極力薄くできる。すなわち、このようなエアバッグ20では、保護エリア23の全域を、クッション性を確保可能な膨張領域22としても、極力、膨張用ガスGの流入する容積を抑えて、構成できて、膨張開始から膨張完了までの膨張時間の短縮化を、図ることができる。
【0038】
第2実施形態のエアバッグ40は、図5〜9に示すように、第1実施形態と同様に、頭部保護エアバッグ装置HPに使用される頭部保護エアバッグである。但し、このエアバッグ40では、後席の側方の窓W2の前部側に、保護すべき乗員が位置しないことに着目し、乗員を保護する保護エリア43(43A・43B)が、車両Vの前席の側方の窓W1付近と後席の側方の窓W2付近との前後に別れて、設定されている。
【0039】
このエアバッグ40は、第1実施形態と同様に、ポリアミド糸やポリエステル糸等を使用した袋織りによって、製造され、膨張用ガスGを流入可能なガス流入部41と、ガス流入部41の周囲に配置されて膨張用ガスGを流入させない非流入部53と、を備えて構成されている。勿論、このエアバッグ40の外表面側にも、ガス流入部41の気密性を確保するためのコーティング層が、適宜、設けられている。
【0040】
非流入部53は、ガス流入部41の周縁で、エアバッグ40の外周縁に配置される周縁部54と、エアバッグ40の展開膨張完了時における窓W2の前部側付近に配置される長方形板状の板状部56と、から構成されている。周縁部34におけるエアバッグ40の上縁40a側の部位には、ボルト14を挿通させる取付孔55aを備えて、車両Vのボディ1側におけるインナパネル2に取り付けるための複数の取付部55が、上方に突出するように、形成されている。各取付部55は、エアバッグ20の取付部35と同様に、当板としての取付ブラケット13を取り付けられて、ブラケット13ごと、インナパネル2にボルト14止めされる。
【0041】
板状部56は、周縁部54と同様に、表面側布部44と裏面側布部45とを結合させたように、形成されている。
【0042】
なお、このエアバッグ40も、前端側に、可撓性を有した三角板状の連結布59が連結されており、この連結布59を利用して、フロントピラー部FPに連結されている。
【0043】
エアバッグ40のガス流入部41は、車内側Iとなる表面側の布部44と車外側Oとなる裏面側の布部45とが相互に離れて膨張可能な膨張領域42を、構成している。
【0044】
そして、このエアバッグ40では、ガス流入部41としての膨張領域42が、乗員の頭部を保護する前後の保護エリア43(43A・43B)と、インフレーター8と接続される接続口部52と、板状部42の上下の部位47a・51aと、から構成されている。保護エリア43A・43Bは、板状部56の前後に配置されて、板状部42の上下の部位47a・51aは、前後の保護エリア43A・43Bを連通するように、配設されている。
【0045】
各保護エリア43A・43Bの上下の中央付近は、それぞれ、表裏の一方の表面側布部44と他方の裏面側布部45との間に、中間布部46を、配設させて、中間布部26の表面側と裏面側とに、それぞれ、膨張用ガスGの流入時に膨らむ複数の膨張室48・49を設けて、構成されている。さらに、各保護エリア43A・43Bでは、それぞれ、上下の中央付近に、交互配設エリア50を配設させて、複数の表面側膨張室48と裏面側膨張室49とが、それぞれ、中間布部46に略沿うように、車両Vの前後方向に沿って、並設され、さらに、表裏で、一部を重複させ、かつ、半ピッチずつ、ずらして配設されている。すなわち、図6・7に示すように、交互配設エリア50では、表面側膨張室48の周縁に中間布部46と結合された結合部57が、配設されていても、その裏面側(車外側O)には、裏面側膨張部49が配設され、逆に、裏面側膨張室49の周縁に中間布部46と結合された結合部58が、配設されていても、その表面側(車内側I)には、表面側膨張室48が配設されて、交互配設エリア50では、車内外方向で、必ず、膨張室49若しくは膨張室48の一方の無いエリアと、膨張室48・49を共に配設させたエリアと、が、混在されている。
【0046】
さらに、第2実施形態のエアバッグ40では、膨張領域42におけるエアバッグ40の上縁40a側に、接続口部52から流入される膨張用ガスGが、前後両側に迅速に流れるように、前後方向に延びる供給路47を配設させて、構成されている。この供給路47は、前後方向の中間部位47aが、板状部56の上方に配置され、前部側では、保護エリア43Aの上部における中間布部46の配設されていない部位から、構成され、後部側では、保護エリア43Bの上部における中間布部46の配設されていない部位から、構成されている。
【0047】
また、膨張領域42におけるエアバッグ40の下縁40b側には、膨張完了時に前後方向に沿って棒状に膨らんで、車内外方向への曲げ剛性を向上させるように、前後方向に延びる連通路51が、配設されている。連通路51は、前後方向の中間部位51aが、板状部56の下方に配置され、前部側では、保護エリア43Aの下部における中間布部46の配設されていない部位から、構成され、後部側では、保護エリア43Bの下部における中間布部46の配設されていない部位から、構成されている。
【0048】
なお、このエアバッグ40でも、袋織りする際の経糸と緯糸との打ち込み本数に関し、表面側布部44と裏面側布部45とが、膨張用ガスGの漏れを生じないように、設定され、中間布部46が、逆に、膨張用ガスGを通過できるように、設定されている。第2実施形態の場合、中間布部46の配設されている部位の表面側布部44と裏面側布部45とは、それぞれ、1インチ当たり、経糸が40本、緯糸が50本の打ち込み本数として、中間布部46が、経糸だけとして、1インチ当たり、20本の打ち込み本数としている。なお、実施形態の場合、経糸は、エアバッグ40の前後方向に沿って、配置されている。
【0049】
なお、第2実施形態の場合、中間布部46は、図6・9に示すように、各保護エリア43A・43Bの中央付近にのみ、配設されている。
【0050】
このエアバッグ40の車両Vへの搭載は、第1実施形態と同様であり、連結布59を連結済みのエアバッグ40を、まず、非膨張状態の平らに展開した状態から、図6の二点鎖線に示すように、上縁40aと平行な折目Cを付けて、下縁40b側を上縁40a側に接近させるように略上下方向に折り重ねる蛇腹折りにより、折り畳み、さらに、破断可能な図示しないラッピング材を巻き付ける。その後、各取付部55を引き出して、所定の取付ブラケット13を取り付けるとともに、接続口部52に、取付ブラケット9を取付済みのインフレーター8を挿入して、クランプ11により、接続口部52とインフレーター8とを連結して、エアバッグ組付体を形成する。そして、各取付ブラケット9・13を、インナパネル2の所定位置に配置させてボルト10・14止めすれば、エアバッグ組付体を車両Vに搭載することができ、ついで、インフレーター8に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ3やルーフヘッドライニング4を、ボディ1に取り付け、さらに、センターピラーガーニッシュ5やリヤピラーガーニッシュ6を、ボディ1に取り付ければ、エアバッグ40を備えた頭部保護エアバッグ装置HPを、車両Vに搭載することができる。
【0051】
そして、インフレーター8が作動され、膨張用ガスGが、接続口部52を経て膨張領域42内に流入すれば、前部側と後部側の保護エリア43A・43Bが膨張することから、エアバッグ40は、図示しないラッピング材を破断させて、さらに、フロントピラーガーニッシュ3やルーフヘッドライニング4の下縁側からなるエアバッグカバー16を押し開き、図5の二点鎖線で示すように、窓W1・W2やセンターピラー部CP・リヤピラー部RPの車内側を覆うように、大きく膨らんで膨張を完了させることとなる。
【0052】
この時、第2実施形態のエアバッグ40でも、保護エリア43A・43Bが、膨らまない領域を備えておらず、全域を、膨張用ガスGを流入させて厚さを規制されて膨らむ膨張領域42内に配置させている。そのため、車外側O方向へ移動する乗員を保護する際、保護エリア43A・43Bが、その全域で、クッション効果を確保できて、適切に乗員を保護することができ、第1実施形態と同様な作用・効果を得ることができる。
【0053】
勿論、このエアバッグ40でも、各保護エリア43A・43Bが、それぞれ、中央の大部分の領域に、膨張室48・49を表裏で一部重複させ、かつ、ずらして配置させた交互配設エリア50を、配設させている。そのため、このエアバッグ40でも、保護エリア43A・43Bの全域を、クッション性を確保可能な膨張領域42としても、極力、膨張用ガスGの流入する容積を抑えて、構成できて、膨張開始から膨張完了までの膨張時間の短縮化を、図ることができる。
【0054】
さらに、この第2実施形態のエアバッグ40では、エアバッグ40の上縁40a側で前後方向に沿って、膨張用ガスGを接続口部52から膨張領域42内の各部位に案内可能な供給路47が、設けられている。この供給路47は、表面側布部44と裏面側布部45との二層のみから形成されて、中間布部46が配設されていない。そのため、この供給路47では、中間布部46が設けられていない分、膨張用ガスGを、布部46に透過させることなく、かつ、布部46と干渉させることなく、エアバッグ40の前後両端まで迅速に流すことができて、エアバッグ40の全体の膨張完了を促進させることができ、一層、膨張時間の短縮化を図ることができる。
【0055】
なお、実施形態のエアバッグ20・40では、頭部保護エアバッグ装置に使用されるものについて説明したが、本発明は、袋織りで製造するとともに、板状に膨張させるエアバッグであれば、適用でき、乗員の胸部や腹部を保護するサイドエアバッグ装置等に使用されるエアバッグや、車両に乗った乗員を保護するだけでなく、歩行者を含めた人体を保護可能なエアバッグに、適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のエアバッグを使用した頭部保護エアバッグ装置を車内側から見た正面図である。
【図2】第1実施形態のエアバッグの正面図である。
【図3】第1実施形態のエアバッグの横断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。
【図4】第1実施形態のエアバッグの膨張時の横断面図であり、図3に示した部位に対応する。
【図5】第2実施形態のエアバッグを使用した頭部保護エアバッグ装置を車内側から見た正面図である。
【図6】第2実施形態のエアバッグの正面図である。
【図7】第2実施形態のエアバッグの横断面図であり、図6のVII−VII部位に対応する。
【図8】第2実施形態のエアバッグの膨張時の横断面図であり、図7に示した部位に対応する。
【図9】第2実施形態のエアバッグの膨張時の縦断面図であり、図6に示したIX−IX部位に対応する。
【符号の説明】
8…インフレーター、
20・40…エアバッグ、
22・42…膨張領域、
23・43(43A・43B)…保護エリア、
24・44…表面側布部、
25・45…裏面側布部、
26・46…中間布部、
28(28A・28B・28C・28D)・48…表面側膨張室、
29(29A・29B・29C・29D・29E)・49…裏面側膨張室、
30・50…交互配設エリア、
32・52…接続口部、
47…供給路、
G…膨張用ガス、
HP…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 袋織りにより形成されて、膨張用ガスの流入時に、人体を保護可能に板状に膨張するエアバッグであって、
    人体を保護する保護エリアが、全域を、膨張用ガスの流入時に厚さを規制されて膨らむ膨張領域として、構成されていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記保護エリアが、
    表裏の一方の表面側布部と他方の裏面側布部との間に配設される中間布部を、備え、
    前記中間布部の表面側と裏面側とに、それぞれ、膨張用ガスの流入時に膨らむ複数の膨張室を、備え、
    さらに、表面側の複数の膨張室と裏面側の複数の膨張室とを、それぞれ、前記中間布部に略沿わせつつ、表裏で、一部を重複させ、かつ、ずらして配設させる交互配設エリアを、備えて、
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 膨張用ガスを供給するインフレーターと接続される接続口部が、配設されるとともに、
    膨張用ガスを前記接続口部から前記膨張領域内の各部位に案内可能な供給路が、前記表面側布部と前記裏面側布部との二層のみから形成されて、配設されていることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ。
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