JP2004273682A - 処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】稼動率を高めることができる処理装置を提供する。
【解決手段】エッチング装置1は、処理室としてのプロセスチャンバ2と、圧力計としてのプロセス用圧力計7と、校正用圧力計9と、校正部材としての制御部15とを備える。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2に配管30を介して接続されている。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2の内部の圧力を測定するためのものである。校正用圧力計9は、プロセスチャンバ2の内部と繋がる空間であるロードロック室3の内部の空間に配管33を介して接続されている。制御部15は校正装置を含み、校正用圧力計9の出力データに基づいてプロセス用圧力計7の出力データを校正する。
【選択図】 図1
【解決手段】エッチング装置1は、処理室としてのプロセスチャンバ2と、圧力計としてのプロセス用圧力計7と、校正用圧力計9と、校正部材としての制御部15とを備える。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2に配管30を介して接続されている。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2の内部の圧力を測定するためのものである。校正用圧力計9は、プロセスチャンバ2の内部と繋がる空間であるロードロック室3の内部の空間に配管33を介して接続されている。制御部15は校正装置を含み、校正用圧力計9の出力データに基づいてプロセス用圧力計7の出力データを校正する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、処理装置に関し、より特定的には、圧力計を備える処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、処理装置の一例として真空処理室において処理対象物にプラズマ処理などを行なう真空処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された真空処理装置では、その真空処理室に圧力計と比較圧力計とが設置されている。比較圧力計は、真空処理室と開閉弁を介して接続されている。開閉弁と比較圧力計との間にはリーク手段が設けられている。特許文献1に開示された真空処理装置では、開閉弁を開いて真空処理室の内部の圧力を所定の値にまで下げた(真空状態にした)状態で、比較圧力計と圧力計との出力を比較することで圧力計の点検ができる。一方、開閉弁を閉じて比較圧力計を大気圧に開放し、比較圧力計を校正することにより、比較圧力計の信頼性を確保している。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−308383号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の処理装置では、比較圧力計と圧力計との出力の比較は可能であるが、圧力計の校正を行なう際には、比較圧力計と同様に圧力計を大気圧に開放した状態で行なわなければならない。つまり、真空処理室の内部を低圧に保ったままで圧力計の校正を行なうことは困難であった。そのため、圧力計の校正のたびに、真空処理室の内部の昇圧、降圧を行なう必要があるため、処理装置の稼動率が低下するという問題があった。
【0006】
また、上述した処理装置では、比較圧力計を設けるために開閉弁やリーク手段としての不活性ガス導入管などが設置されるので、装置構造が複雑になる。このため、装置管理の手間が増大する、あるいは構造が複雑なことに起因して装置トラブルの可能性が高まるといった問題があった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、稼動率を高めることができる処理装置を提供することである。
【0008】
また、この発明の他の目的は、信頼性の高い処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に従った処理装置は、処理室と、圧力計と、校正用圧力計と、校正部材とを備える。圧力計は処理室に接続され、処理室の内部の圧力を測定するためのものである。校正用圧力計は、処理室の内部と繋がる空間に接続されている。校正部材は、校正用圧力計の出力データに基づいて圧力計の出力データを校正する。なお、処理室の内部と繋がる上記空間は処理室の内部と異なる空間であってもよい。
【0010】
このようにすれば、校正部材を用いて、処理装置に圧力計を設置したまま圧力計の校正を行なうことができる。そのため、圧力計の校正のために処理装置から圧力計を取外す場合より、圧力計の校正に要する時間を短縮できるので、処理装置の稼働率を向上させることができる。このため、処理装置のランニングコストを低減できる。
【0011】
また、校正部材を用いて圧力計の校正を比較的頻繁に行なえば、圧力計の精度を高く維持することができるので、圧力計からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件で処理室における処理を行なえるので、処理装置における処理を安定的に行なうことができる。
【0012】
上記処理装置は、処理室と繋がるように配置された排気室と、処理室と排気室との間に位置する分離部材とを備えていてもよい。排気室は、処理室の内部と繋がる空間を形成してもよい。分離部材は処理室の内部と排気室の内部とを分離可能であってもよい。校正用圧力計は排気室に接続され、排気室の内部の圧力を測定するものであってもよい。
【0013】
この場合、校正用圧力計は、処理室とは異なる排気室に接続されているので、処理室において処理を行なう場合に分離部材を用いて処理室と排気室とを分離しておけば、処理室での処理により校正用圧力計が影響を受ける可能性を低減できる。このため、処理室での処理により校正用圧力計の精度が低下する可能性を低減できるので、校正用圧力計の精度を高く保つことができる。したがって、圧力計の校正を高精度で行なうことができる。
【0014】
上記処理装置は、処理室の内部からガスを排出する排気部材と、処理室にガスを導入するガス導入部材とを備えていてもよい。上記校正部材は、排気部材とガス導入部材との少なくともいずれか一方を用いて処理室の内部が処理を行なう場合の圧力条件となっている状態で、校正用圧力計の出力データに基づいて圧力計の出力データを校正するものであってもよい。
【0015】
この場合、処理を行なう際の圧力に設定した状態で、校正部材により圧力計を校正できるので、処理室を大気圧にしてから圧力計を校正する場合のように、処理室の内部の圧力を変える(処理を行なう際の圧力から大気圧へ、また大気圧から処理を行なう圧力へ変更する)工程を実施する必要が無い。このため、圧力計を校正する工程に要する時間を短縮できるので、処理装置の稼動率を確実に向上させることができる。
【0016】
また、上述のような圧力を変える工程を実施しないため、排気部材にかかる負荷や圧力計が圧力変動により受ける負荷を小さくできる。したがって、排気部材や圧力計の上記負荷に起因する劣化や故障の発生確率を低減できる。
【0017】
上記処理装置において、校正部材は、圧力計の出力データが処理室の内部と繋がる空間の圧力を測定した校正用圧力計の出力データと等しくなるように、圧力計の出力データを換算する関係式の係数を記憶するための記憶部を含んでいてもよい。校正部材は、記憶部に記憶された係数を適用した関係式を用いて圧力計の出力データを校正後データに換算してもよい。
【0018】
この場合、校正部材により圧力計の出力データを校正用圧力計の出力データに基づいて導出される校正後データに容易に換算できる。また、定期的に圧力計の出力データと校正用圧力計の出力データとを対比して上記係数を更新すれば、圧力計の校正後データの精度を高く保つことができる。
【0019】
この発明に従った圧力計の校正方法は、処理室と、処理室の内部の圧力を測定するための圧力計と、処理室の内部と繋がる空間に接続された校正用圧力計と、校正用圧力計の出力データに基づいて圧力計の出力データを校正する校正部材とを備える処理装置を用いた圧力計の校正方法であって、以下の工程を備える。つまり、上記圧力計の校正方法では、圧力計と校正用圧力計とにより、処理室および処理室の内部と繋がる空間からなる測定対象空間の圧力を測定する第1測定工程を実施する。測定対象空間にガスを供給することにより、測定対象空間の圧力を第1測定工程における測定対象空間の圧力とは異なる圧力にする圧力変更工程を実施する。圧力変更工程の後、圧力計と校正用圧力計とにより測定対象空間の圧力を測定する第2測定工程を実施する。校正用圧力計における第1測定工程での出力データと第2測定工程での出力データとの差を示す基準差分データに対する、圧力計における第1測定工程での出力データと第2測定工程での出力データとの差を示す評価用差分データの値の差が予め定められた基準値より大きい場合、校正部材を用いて、校正用圧力計における第1測定工程および第2測定工程の少なくともいずれか一方での出力データに基づいて、圧力計の出力データを校正する工程を実施する。
【0020】
この場合、第1測定工程における測定対象空間の圧力を処理室での処理に用いる圧力とほぼ等しくしておいても、測定対象空間の圧力を変更した後に第2測定工程を実施することにより、校正用圧力計による基準差分データと圧力計による評価用差分データとを得ることができる。このため、基準差分データと評価用差分データとを対比することにより、測定対象空間の圧力を大気圧に戻さなくても、圧力計の精度が低下していないかどうかを容易に検出できる。
【0021】
また、校正部材を用いて、処理装置に圧力計を設置したまま圧力計の校正を行なうことができる。そのため、圧力計の校正のために処理装置から圧力計を取外す場合より、圧力計の校正に要する時間を短縮できるので、処理装置の稼働率を向上させることができる。
【0022】
また、上述した校正方法により圧力計の校正を定期的に行なえば、圧力計の精度を高く維持することができるので、圧力計からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件で処理室における処理を行なえるので、処理装置における処理を安定的に行なうことができる。
【0023】
上記圧力計の校正方法において、圧力計の出力データを校正する工程は、第2測定工程における校正用圧力計の出力データと等しくなるように、第2測定工程における圧力計の出力データを換算する関係式の係数を決定する工程を含んでいてもよい。また、圧力計の出力データを校正する工程は、決定した係数を記憶する工程を含んでいてもよい。また、校正部材は、決定された係数を適用した関係式を用いて圧力計の出力データを校正後データに換算してもよい。
【0024】
この場合、圧力計の精度が低下しているかどうかを判断するために測定した第2測定工程によるデータを用いて圧力計の校正を行なうので、圧力計の校正作業をより効率的に行なうことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0026】
図1は、本発明によるエッチング装置を示す模式図である。図2は、比較例としてのエッチング装置を示す模式図である。図3は、図1に示したエッチング装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。図4は、図3に示した圧力計点検工程を説明するためのフローチャートを示す図である。図5は、図1に示したエッチング装置に設置された圧力計に関わる制御を説明するためのブロック図である。図6は、図4に示した校正工程の具体例を説明するためのフローチャートを示す図である。図7は、図5に示した校正装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。図8は、比較例としての図2に示したエッチング装置における圧力計の校正方法を説明するためのフローチャートを示す図である。図1〜図8を用いて、本発明によるエッチング装置およびそのエッチング装置における圧力計の校正方法を説明する。
【0027】
図1に示すように、エッチング装置1は、基板などの非処理対象物に対しエッチング処理を行なうプロセスチャンバ2と、このプロセスチャンバ2とゲートバルブ4を介して接続されたロードロック室3とを備える。ロードロック室3は、もう1つのゲートバルブ5を介して他の処理装置と接続された搬送室6と連結可能となっている。プロセスチャンバ2の内部には、基板などの非処理対象物を配置する試料台としてのステージ14が設置されている。なお、ステージ14は電極として作用するように構成されていてもよい。プロセスチャンバ2には、プロセスチャンバ2の内部の雰囲気圧力を測定するためのプロセス用圧力計7が設置されている。プロセス用圧力計7は配管30を介してプロセスチャンバ2の内部と接続された状態となっている。プロセス用圧力計7としては、たとえばプロセスチャンバ2の内部に導入される反応性ガスによる腐食の影響を受けにくいキャパシタンスマノメータを用いることができる。
【0028】
プロセスチャンバ2には、配管31およびバルブ10を介してポンプ12が設置されている。ポンプ12は、プロセスチャンバ2の内部から雰囲気ガスを排出するものである。また、プロセスチャンバ2には、配管18を介して接続されたガス供給部17が設置されている。ガス供給部17から配管18を介してプロセスチャンバ2の内部に反応性ガスあるいは後述する圧力計の校正の際に用いるガス(たとえば窒素ガスなどの不活性ガス)がプロセスチャンバ2の内部に導入される。
【0029】
ロードロック室3には、配管32を介してロードロック室用圧力計8が接続されている。ロードロック室用圧力計8はロードロック室3の内部の圧力を測定するためのものである。また、ロードロック室3には配管34およびバルブ11を介してポンプ13が接続されている。また、ロードロック室3には、配管33を介して校正用圧力計9が接続されている。校正用圧力計9は、後述するようにプロセス用圧力計7の校正に用いるものである。校正用圧力計9としては、プロセス用圧力計7と同型の圧力計、つまりプロセス用圧力計7と同程度の精度を有する圧力計が用いられることが好ましい。
【0030】
プロセス用圧力計7、ロードロック室用圧力計8および校正用圧力計9は、それぞれ制御部15と配線などにより電気的に接続されている。制御部15と電気的に接続された状態で、表示部16が設置されている。表示部16は、たとえばプロセス用圧力計7で測定した圧力の値を表示する。プロセス用圧力計7、ロードロック室用圧力計8および校正用圧力計9において圧力を測定した結果出力される出力信号は、制御部15へと送信される。
【0031】
このようなエッチング装置1を用いれば、図2に示した比較例としてのエッチング装置1とは異なり、後述するようにプロセスチャンバ2の内部を大気圧にすることなく、校正用圧力計9を用いてプロセス用圧力計7を校正することができる。つまり、図2に示したような比較例としてのエッチング装置においては、図1に示したような校正用圧力計9が設置されていないので、図1に示したエッチング装置1のようにプロセスチャンバ2の内部の圧力を大気圧にすることなくプロセス用圧力計7の校正を行なうことは困難である。たとえば、図2で示した比較例としてのエッチング装置におけるプロセス用圧力計7の校正方法としては、図8に示したような校正方法が考えられる。図8に示した校正方法では、エッチング工程(S100)を所定回数実施した後でプロセスチャンバ2の内部の圧力を大気圧として、大気圧下でプロセス用圧力計の点検を行なう工程(S500)を実施する。そして、プロセス用圧力計の精度が基準を満たさない場合には、プロセス用圧力計の0点調整を行なう工程(S600)を実施する。
【0032】
なお、比較例としてのエッチング装置におけるプロセス用圧力計7の0点調整は通常真空状態で行なう(つまり、大気圧下では0点調整はできない)。そのため、上述したプロセス用圧力計の点検を行なう工程(S500)および0点調整を行なう工程(S600)を行なうためには、プロセス用圧力計7をエッチング装置から取外す(交換する)必要がある。そして、取外されたプロセス用圧力計7は、そのプロセス用圧力計7を製造したメーカーなどにより点検、調整されることになる。
【0033】
上述のような工程を実施した後、再びプロセスチャンバ2の内部を所定の圧力まで低下させた後に、再びエッチング工程(S100)が実施される。
【0034】
ここで、図2に示した比較例としてのエッチング装置1は、基本的に図1に示した本発明によるエッチング装置1と同様の構造を備えるが、図1に示した校正用圧力計9、制御部15および表示部16が設置されていない。このように、図2に示した比較例としてのエッチング装置には校正用圧力計9が設置されていないので、プロセス用圧力計7の校正を行なうためには、上述のようにプロセスチャンバ2の内部の圧力を大気圧にしてプロセス用圧力計7の校正を行なう、あるいはプロセスチャンバ2からプロセス用圧力計7を取外してプロセス用圧力計7の校正を行なう必要があった。この場合、プロセス用圧力計7の校正を行なうためにプロセスチャンバ2の内部の圧力が大気圧となってしまうため、プロセス用圧力計7の校正後に再びプロセスチャンバ2内部の圧力をエッチング処理が可能な程度の低い圧力にまで下げる工程が必要となる。このため、エッチング装置1の稼動率が低下するといった問題がある。また、図2に示した比較例としての圧力装置においては、プロセス用圧力計7の点検校正のためにプロセス用圧力計7がほぼ真空状態から大気圧まで圧力変動を受けることになるので、この圧力変動によってプロセス用圧力計7の精度が劣化するといった問題が発生し得る。
【0035】
一方、図1に示した本発明によるエッチング装置1では、プロセスチャンバ2の内部をほぼ真空状態に保ったまま校正用圧力計9および制御部15を用いて後述するようにプロセス用圧力計7の校正を行なうことができるので、上述した図2に示したエッチング装置の場合と比べてエッチング装置1の稼動率を上昇させることができる。また、圧力変動によってプロセス用圧力計7の精度が劣化するといった問題の発生確率を低減できる。
【0036】
次に、図3を用いて、本発明によるエッチング装置1の動作を説明する。まず、エッチング装置1(図1参照)の初期状態においては、点検および校正により正確な圧力の測定が可能なプロセス用圧力計7(図1参照)および校正用圧力計9(図1参照)が設置されている。そして、図3に示すように、このようなエッチング装置を用いて所定のエッチング工程(S100)を実施する。
【0037】
具体的には、ステージ14上に被処理対象物である基板を搭載する。そして、ゲートバルブ4を閉じた後、バルブ10を開としてポンプ12を稼動させる。このようにして、ポンプ12を用いてプロセスチャンバ2の内部から雰囲気ガスを排気する。そして、所定の圧力にまでプロセスチャンバ2の内部の圧力が低下した後、ガス供給部17から配管18を介して反応性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入する。反応性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入した状態で、図示していない電極などを用いて、プロセスチャンバ2の内部にマイクロ波を導入する。このマイクロ波により反応性ガスをプラズマ化することによってプロセスチャンバ2の内部にプラズマを形成する。このプラズマによりステージ14上に搭載された基板の表面に対してエッチング処理を行なうことができる。
【0038】
次に、エッチング工程(S100)において規定枚数の基板のエッチング処理が終了したかどうかを判断する工程(S200)を実施する。エッチング処理された基板の枚数が規定枚数に到達していない場合には、再度エッチング工程(S100)を実施する。また、基板のエッチング処理枚数が規定枚数に到達した場合には、圧力計点検工程(S300)を実施する。
【0039】
圧力計点検工程(S300)の具体的な内容を、図1および図4を用いてより詳しく説明する。なお、圧力計点検工程(S300)(図3参照)においては、プロセスチャンバ2の内部の圧力条件は基本的にエッチング工程(S100)(図3参照)における圧力条件と同様である。
【0040】
まずプロセス用圧力計7の0点調整を行なう工程(S310)(図4参照)を実施する。次に、ロードロック室3とポンプ13との間のバルブ11を閉じる工程(S320)(図4参照)を実施する。その後、プロセスチャンバ2とロードロック室3との間のゲートバルブ4を開ける工程(S330)(図4参照)を実施する。
【0041】
次に、プロセスチャンバ2とポンプ12との間のバルブ10を閉じる工程(S340)(図4参照)を実施する。このようにすれば、ロードロック室3とプロセスチャンバ2の内部との圧力を同じにすることができる。なお、このときガス供給部17から配管18を介したプロセスチャンバ2への反応性ガスの供給は基本的に停止される。
【0042】
次に、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程(S350)(図4参照)を実施する。次に、ガス供給部17から配管18を介して不活性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入する工程(S360)(図4参照)を実施する。不活性ガスとしては、たとえば窒素(N2)ガスを用いることができる。この結果、プロセスチャンバ2およびロードロック室3の内部の圧力が1回目の圧力測定時の圧力(S350におけるプロセスチャンバ2およびロードロック室3の内部の圧力)よりも上昇する。そして、この状態で、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程(S370)(図4参照)を実施する。
【0043】
なお、上述したプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程(S350)からプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程(S370)までのプロセスに代えて、他のプロセスを適用してもよい。たとえば、まず不活性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入する工程を実施する。その後、1回目の測定工程としてプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程を実施する。そして、バルブ10(図1参照)またはバルブ11を開とした後に、ポンプ12またはポンプ13を用いてプロセスチャンバ2の内部の不活性ガスを外部に排気することにより、プロセスチャンバ2の内部の圧力を1回目の測定工程の時より低下させる。次に、2回目の測定工程として、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程を実施する。
【0044】
次に、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで、差圧の差異が基準値内であるかどうかを判断する工程(S380)(図4参照)を実施する。具体的には、1回目の圧力測定工程(S350)と2回目の圧力測定工程(S370)とで測定した圧力値の差(差圧)を、プロセス用圧力計7による測定データと校正用圧力計9による測定データとのそれぞれについて算出する。そして、プロセス用圧力計7によって得られたデータの差圧(1回目の圧力測定工程により得られた測定データと2回目の圧力測定工程により得られた測定データとの差異)と、校正用圧力計9によって得られたデータの差圧(1回目の圧力測定工程により得られた測定データと2回目の圧力測定工程により得られた測定データとの差異)とを比較し、その差が予め定められた基準値内であるかどうかを判断する。そして、2つの差圧の間の差が基準値内である場合には、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9との出力値の差が小さい、すなわちプロセス用圧力計7は正常であってほぼ正確な圧力の測定が行なうことができると判断し、圧力計点検工程(S300)(図3参照)を終了する。
【0045】
一方、上述の2つの差圧の差が基準値を超えている場合には、プロセス用圧力計7からの出力データが異常であって、正確な圧力の測定ができない状態であると判断する。そして、この場合には校正工程(S390)(図4参照)を実施する。この校正工程(S390)を実施した後、圧力計点検工程(S300)(図3参照)を終了する。
【0046】
ここで、校正工程(S390)としては、校正用圧力計9の出力データを用いてプロセス用圧力計7を校正する校正方法であればどのような方法を用いてもよい。たとえば、図5に示すように、プロセス用圧力計7および校正用圧力計9として圧力/電圧変換センサ(圧電変換センサ23)を備える圧力計20を用いる場合を考える。この場合、圧力計20から出力された検出圧力に対応する電圧を有する信号は校正装置21に入力される。校正装置21はV/F(電圧/周波数)コンバータ24および記憶部25を有する。校正装置21は、このV/Fコンバータ24によって、圧力計20から入力された信号を、その電圧に比例する周波数の信号に変換する。そして、この電圧に比例する周波数(すなわち圧力に比例する周波数)を有する信号は、表示部16あるいは圧力調整装置22へと出力される。なお、校正装置21は、図1に示したエッチング装置1の制御部15に組込まれている。
【0047】
表示部16あるいは圧力調整装置22においては、受信した信号の周波数から圧力計20において検出した圧力を特定することができる。なお、圧力調整装置22は、エッチング処理の際にガス供給部17から配管18を介してプロセスチャンバ2の内部へと供給されるガスの流量およびポンプ12の排気量を調整することにより、プロセスチャンバ2の内部の圧力を調整するものである。
【0048】
図5に示したような装置構成により圧力計20から校正装置21を介して表示部16あるいは圧力調整装置22へと圧力を示す信号が伝達される場合、図4に示した校正工程(S390)としては図6に示すような工程を適用することができる。すなわち、校正工程(S390)では、図6に示すように、まず校正装置21(図5を参照)において校正用圧力計9(図1参照)からの信号である出力データAを所得する工程(S391)を実施する。ここで、出力データAは、たとえば図4の2回目の圧力測定工程(S370)において得られた校正用圧力計9からの出力データである。次に、プロセス用圧力計7からの信号である出力データBを取得する工程(S392)を実施する。この出力データBも、たとえば図4に示した2回目の圧力測定工程(S370)にけるプロセス用圧力計7からの出力データである。
【0049】
次に、出力データBが出力データA(校正用データ)と等しくなるように、出力データBを換算する換算式の係数を決定する工程(S393)を実施する。ここで、換算式としては、たとえば出力データBを換算した後のデータを換算後出力データCとすれば、換算後出力データC=α×出力データB(=出力データA)という式を用いることができる。なお上記換算式のαは係数である。このような換算式を用いる場合、係数α=出力データA/出力データBという式により係数αを出力データAおよび出力データBから算出できる。なお、換算式として、係数が2つ以上あるような換算式を用いてもよい。この場合、その係数を決定するために校正用圧力計9およびプロセス用圧力計7から異なる圧力条件における測定値(出力データ)の組を係数の数と同じ数だけ取得する。そして、それぞれの出力データの組を当該換算式に適用することにより、係数の数と同じ数の方程式を得る。これらの方程式を連立方程式として解くことにより、複数の係数を決定できる。
【0050】
次に、決定された係数を記憶する工程(S394)を実施する。この工程では、たとえば図5に示した校正装置21の記憶部25に、決定された係数を記憶する。
【0051】
このように、換算式の係数を決定すれば、この換算式を用いてプロセス用圧力計の出力データ(出力信号)を校正することができる。たとえば、プロセス用圧力計7を実際のエッチング工程における圧力測定に用いる場合、プロセス用圧力計7から出力信号を受取る校正装置21(図5参照)すなわち制御部15(図1参照)においては、図7に示すような制御を行なう。まず、校正装置21においてプロセス用圧力計7からの出力信号(出力データ)を取得する工程(S410)を実施する。次に、図6に示したような校正工程によって決定された換算式を用いて、取得した出力信号(出力データ)を修正信号(換算後出力データ)に換算する工程(S420)を実施する。次に、この修正信号からV/Fコンバータ24(図5参照)により修正信号の電圧に比例する周波数の圧力データ信号を得る工程(S430)を実施する。そして、この得られた圧力データ信号を表示部16あるいは圧力調整装置22(図5参照)へと出力する工程(S440)を実施する。この結果、プロセス用圧力計7からの出力信号を、校正用圧力計9からの出力に基づいて校正した修正信号とすることにより、プロセス用圧力計7の出力の精度を高めることができる。
【0052】
上述した本発明に従った処理装置の一例としてのエッチング装置1の特徴的な構成を要約すれば、この発明に従ったエッチング装置1は、図1に示すように処理室としてのプロセスチャンバ2と、圧力計としてのプロセス用圧力計7と、校正用圧力計9と、校正部材としての制御部15とを備える。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2に配管30を介して接続されている。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2の内部の圧力を測定するためのものである。校正用圧力計9は、プロセスチャンバ2の内部と繋がる空間であるロードロック室3の内部の空間に配管33を介して接続されている。制御部15は図5に示した校正装置21を含み、図6に示すように校正用圧力計9の出力データに基づいてプロセス用圧力計7の出力データを校正する。具体的には、プロセス用圧力計7の出力データを構成するための換算式の係数を決定する。なお、校正用圧力計9が接続された、プロセスチャンバ2の内部と繋がる上記空間はプロセスチャンバ2の内部と異なる空間であれば、ロードロック室3の内部以外の空間であってもよい。
【0053】
このようにすれば、校正装置21を含む制御部15を用いて、エッチング装置1にプロセス用圧力計7を設置したままプロセス用圧力計7の校正を行なうことができる。そのため、プロセス用圧力計7の校正のためにエッチング装置1からプロセス用圧力計7を取外す場合より、プロセス用圧力計7の校正に要する時間を短縮できるので、エッチング装置1の稼働率を向上させることができる。このため、エッチング装置1のランニングコストを低減できる。
【0054】
また、制御部15を用いてプロセス用圧力計7の校正を定期的に行なえば、プロセス用圧力計7の精度を高く維持することができるので、プロセス用圧力計7からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件でプロセスチャンバ2におけるエッチング処理などの処理を行なえるので、エッチング装置における処理を安定的に行なうことができる。
【0055】
また、プロセス用圧力計7を、プロセスチャンバ2内部をほぼ真空状態に保ったまま校正できるので、比較的高い頻度でプロセス用圧力計7の校正を行なうことができる。そのため、プロセス用圧力計7の精度を良好に保つことができるので、プロセス用圧力計7からの出力のばらつきを小さくできる。したがって、エッチング装置1においてエッチング処理の再現性を向上させることができるため、このエッチング装置1を用いて製造される半導体装置あるいは液晶表示装置などの歩留りを向上させることができる。
【0056】
上記エッチング装置1は、プロセスチャンバ2と繋がるように配置された排気室としてのロードロック室3と、プロセスチャンバ2とロードロック室3との間に位置する分離部材としてのゲートバルブ4とを備えている。ロードロック室3はその内部においてプロセスチャンバ2の内部と繋がる空間を形成するものである(ロードロック室3の内部空間がプロセスチャンバ2の内部と繋がる空間に該当する)。ゲートバルブ4は開閉動作することによりプロセスチャンバ2の内部とロードロック室3の内部とを分離可能である。校正用圧力計9はロードロック室3に配管33を介して接続され、ロードロック室3の内部の圧力を測定するものである。
【0057】
この場合、校正用圧力計9は、プロセスチャンバ2とは異なるロードロック室3に接続されているので、プロセスチャンバ2において処理を行なう場合にゲートバルブ4を閉じてプロセスチャンバ2とロードロック室3とを分離しておけば、プロセスチャンバ2でのエッチング処理により(具体的にはエッチング処理に用いる反応性ガスやプラズマなどにより)校正用圧力計9が影響を受ける可能性を低減できる。このため、プロセスチャンバ2における処理により校正用圧力計9の精度が低下する可能性を低減できるので、校正用圧力計9の精度を高く保つことができる。したがって、プロセス用圧力計7の校正を高精度で行なうことができる。
【0058】
また、図1に示したように本発明によるエッチング装置1においては、ロードロック室3に校正用圧力計9を設置するという比較的単純な構造を採用しているので、エッチング装置1の構造が複雑化することによってエッチング装置1の製造コストが上昇するといった問題の発生を抑制することができる。
【0059】
上記エッチング装置1は、プロセスチャンバ2の内部からガスを排出する排気部材としてのポンプ12と、プロセスチャンバ2にガスを導入するガス導入部材としてのガス供給部17とを備えていてもよい。上記制御部15は、ポンプ12とガス供給部17との少なくともいずれか一方を用いてプロセスチャンバ2の内部がエッチング処理を行なう場合の圧力条件(つまり、ほぼプロセスチャンバ2の内部圧力がエッチング処理を行なう場合と同等の低圧条件)となっている状態で、校正用圧力計9の出力データA(図6参照)に基づいてプロセス用圧力計7の出力データB(図6参照)を校正する(つまり、図6に示したように換算式の係数を決定する)ものであってもよい。
【0060】
この場合、プロセスチャンバ2の内部の圧力をエッチング処理を行なう際の圧力条件に設定した状態で、制御部15(校正装置21)によりプロセス用圧力計7を校正できるので、プロセスチャンバ2を大気圧にした状態でプロセス用圧力計7を校正する場合のように、プロセスチャンバ2の内部の圧力を変える(エッチング処理を行なう際の圧力から大気圧へ、また大気圧からエッチング処理を行なう際の圧力へ変更する)工程を実施する必要が無い。このため、プロセス用圧力計7を校正する工程に要する時間を短縮できるので、エッチング装置1の稼動率を確実に向上させることができる。
【0061】
また、上述のような圧力を変える工程を実施しないため、ポンプ12にかかる負荷やプロセス用圧力計7が圧力変動により受ける負荷を小さくできる。したがって、ポンプ12やプロセス用圧力計7の上記負荷に起因する劣化や故障の発生確率を低減できる。
【0062】
上記エッチング装置1において、制御部15に含まれる校正装置21は、プロセス用圧力計7の出力データA(図6参照)がプロセスチャンバ2の内部と繋がる空間としてのロードロック室3の内部空間の圧力を測定した校正用圧力計9の出力データB(図6参照)と等しくなるように、プロセス用圧力計7の出力データAを換算する関係式の係数を記憶するための記憶部25を含んでいてもよい。校正装置21は、記憶部25に記憶された係数を適用した関係式を用いてプロセス用圧力計7の出力データ(出力信号(図7参照))を校正後データ(修正信号(図7参照))に換算してもよい。
【0063】
この場合、校正装置21によりプロセス用圧力計7の出力信号を、校正用圧力計9の出力データBに基づいて導出される修正信号に容易に換算できる。また、定期的にプロセス用圧力計7の出力データBと校正用圧力計9の出力データAとを対比して上記係数を更新すれば、プロセス用圧力計7の修正信号の精度を高く保つことができる。
【0064】
また、この発明に従った圧力計の校正方法は、図1に示したエッチング装置1のような処理装置、つまり処理室としてのプロセスチャンバ2と、プロセスチャンバ2の内部の圧力を測定するためのプロセス用圧力計7と、プロセスチャンバ2の内部と繋がる空間としてのロードロック室3の内部に接続された校正用圧力計9と、校正用圧力計9の出力データに基づいてプロセス用圧力計7の出力データを校正する校正部材としての校正装置21を含む制御部15とを備えるエッチング装置1を用いたプロセス用圧力計7の校正方法であって、以下の工程を備える。
【0065】
つまり、上記プロセス用圧力計7の校正方法では、図4に示すように、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とにより、プロセスチャンバ2およびロードロック室3の内部空間からなる測定対象空間の圧力を測定する第1測定工程としてのプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程(S350)を実施する。測定対象空間に不活性ガスを供給することにより、測定対象空間の圧力を上記工程(S350)における測定対象空間の圧力とは異なる圧力にする圧力変更工程としての不活性ガスを導入する工程(S360)を実施する。不活性ガスを導入する工程(S360)の後、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とにより測定対象空間の圧力を測定する第2測定工程としての、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程(S370)を実施する。
【0066】
そして、校正用圧力計9における第1測定工程(S350)での出力データと第2測定工程(S370)での出力データとの差を示す基準差分データに対する、プロセス用圧力計7における第1測定工程(S350)での出力データと第2測定工程(S370)での出力データとの差を示す評価用差分データの値の差が予め定められた基準値より大きいと、差圧の差異が基準値内であるかどうかを判断する工程(S380)(図4参照)において判断された場合、校正装置21を含む制御部15を用いて、校正用圧力計9における第1測定工程(S350)および第2測定工程(S370)の少なくともいずれか一方での出力データ(図6に示したような校正工程においては、たとえば第2測定工程(S370)における出力データ)に基づいて、プロセス用圧力計7の出力データを校正する工程(校正工程(S390))を実施する。
【0067】
この場合、第1測定工程(S350)における測定対象空間の圧力をプロセスチャンバ2でのエッチング処理に用いる圧力とほぼ等しくする一方、測定対象空間の圧力を変更した後に第2測定工程(S370)を実施することにより、校正用圧力計9による基準差分データとプロセス用圧力計7による評価用差分データとを得ることができる。このため、基準差分データと評価用差分データとを対比することにより、測定対象空間の圧力を大気圧に戻さなくても、プロセス用圧力計7の精度が低下していないかどうかを容易に検出できる。
【0068】
また、制御部15を用いて、エッチング装置1にプロセス用圧力計7を設置したままプロセス用圧力計7の校正を行なうことができる。そのため、プロセス用圧力計7の校正のためにエッチング装置1からプロセス用圧力計7を取外す場合より、プロセス用圧力計7の校正に要する時間を短縮できるので、エッチング装置1の稼働率を向上させることができる。
【0069】
また、上述した校正方法によりプロセス用圧力計7の校正を定期的に行なえば、プロセス用圧力計7の精度を高く維持することができるので、プロセス用圧力計7からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件でプロセスチャンバ2におけるエッチング処理を行なえるので、エッチング装置1におけるエッチング処理を安定的に行なうことができる。
【0070】
上記プロセス用圧力計7の校正方法において、プロセス用圧力計7の出力データを校正する工程である校正工程(S390)は、第2測定工程(S370)における校正用圧力計9の出力データAと等しくなるように、第2測定工程(S370)におけるプロセス用圧力計7の出力データBを換算する関係式の係数を決定する工程としての工程(S393)を含んでいてもよい。また、校正工程(S390)は、決定した係数を記憶する工程(S394)を含んでいてもよい。また、制御部15に含まれる校正装置21は、図7の工程(S420)に示すように、決定された係数を適用した関係式を用いてプロセス用圧力計7の出力データを校正後データ(修正信号)に換算してもよい。
【0071】
この場合、プロセス用圧力計7の精度が低下しているかどうかを判断するために第2測定工程(S370)において測定されたデータを用いてプロセス用圧力計7の校正を行なうので、プロセス用圧力計7の校正作業(図6に示したような工程)をより効率的に行なうことができる。
【0072】
ここで、処理装置としてドライエッチングなどを行なうエッチング装置1を用いて説明したが、処理装置としてはCVD装置やスパッタリング装置といった成膜装置、あるいは真空状態で処理を行なうプラズマ処理装置など、圧力計を備えた装置であればどのような処理装置であってもよい。また、処理室として、エッチング処理を行なうプロセスチャンバ2を例示して説明しているが、処理室としては圧力計が接続された空間を形成する部材であればどのような形状および材質のものであってもよい。また、排気部材としてのポンプ12、13としては、たとえばターボ分子ポンプなどの真空ポンプを用いることができるが、他のどのような形式のポンプを用いてもよい。
【0073】
また、プロセス用圧力計7としてキャパシタンスマノメータを用いているが、他のどのような形式の圧力計を用いてもよい。また、校正用圧力計9としては、プロセス用圧力計7と同様にキャパシタンスマノメータを用いることができるが、他のどのような形式の圧力計を用いてもよい。また、ロードロック室用圧力計8としては、どのような形式の圧力計を用いてもよいが、プロセス用圧力計7より精度の低い圧力計を用いてもよい。
【0074】
また、校正装置21が制御部15に設置された場合を用いて説明したが、校正部材は制御部15の内部に回路などとして組込まれたものでも、制御部15とは独立した校正装置であってもよい。また、記憶部25としては、データを書換え可能な記憶装置であればどのような装置を用いてもよい。また、プロセス用圧力計7または校正用圧力計9からの出力データとして、検出した圧力に比例する圧力を有する電気信号を用いて実施の形態を説明したが、出力データは検出した圧力を示す属性を有する信号であれば、どのような信号であってもよい。
【0075】
また、排気室としてロードロック室3(バッファ用チャンバ)を用いて実施の形態を説明したが、排気室としては処理室としてのプロセスチャンバ2の内部空間に接続された空間を形成する部材であればどのような形状のものであってもよい。また、分離部材としてのゲートバルブ4は、プロセスチャンバ2とロードロック室3との間を分離可能であればどのような形式のものであってもよい。
【0076】
また、ガス導入部材として配管18を介してプロセスチャンバ2と接続されたガス供給部17を用いて実施の形態を説明したが、ガス導入部材としてはプロセスチャンバ2にガスを導入できればどのような形式のものを用いてもよい。また、ガス供給部17とプロセスチャンバ2とを接続する配管の数は1以上の任意の数でもよい。また、校正に用いる不活性ガスをロードロック室3に導入するため、ロードロック室3に不活性ガスを供給する部材を接続してもよい。
【0077】
また、図6で説明した関係式として、単純にプロセス用圧力計7からの出力データに係数を掛けるような一次式を用いたが、一次式以外であっても、プロセス用圧力計7の特性に適合するような任意の関係式を用いることができる。また、この関係式の係数は、1つでも、あるいは2以上の複数の係数を用いてもよい。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、処理装置に圧力計を設置したままその校正を行なう事ができるので、処理装置の稼働率を向上させることができる。また、圧力計の校正を高い頻度で行なう事が可能となるので、処理装置での処理を安定的に行なうことができる。このため、処理装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエッチング装置を示す模式図である。
【図2】比較例としてのエッチング装置を示す模式図である。
【図3】図1に示したエッチング装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図4】図3に示した圧力計点検工程を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図5】図1に示したエッチング装置に設置された圧力計に関わる制御を説明するためのブロック図である。
【図6】図4に示した校正工程の具体例を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図7】図5に示した校正装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図8】比較例としての図2に示したエッチング装置における圧力計の校正方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 エッチング装置、2 プロセスチャンバ、3 ロードロック室、4,5 ゲートバルブ、6 搬送室、7 プロセス用圧力計、8 ロードロック室用圧力計、9 校正用圧力計、10,11 バルブ、12,13 ポンプ、14 ステージ、15 制御部、16 表示部、17 ガス供給部、18,30〜34 配管、20 圧力計、21 校正装置、22 圧力調整装置、23 圧電変換センサ、24 V/Fコンバータ、25 記憶部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、処理装置に関し、より特定的には、圧力計を備える処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、処理装置の一例として真空処理室において処理対象物にプラズマ処理などを行なう真空処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された真空処理装置では、その真空処理室に圧力計と比較圧力計とが設置されている。比較圧力計は、真空処理室と開閉弁を介して接続されている。開閉弁と比較圧力計との間にはリーク手段が設けられている。特許文献1に開示された真空処理装置では、開閉弁を開いて真空処理室の内部の圧力を所定の値にまで下げた(真空状態にした)状態で、比較圧力計と圧力計との出力を比較することで圧力計の点検ができる。一方、開閉弁を閉じて比較圧力計を大気圧に開放し、比較圧力計を校正することにより、比較圧力計の信頼性を確保している。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−308383号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の処理装置では、比較圧力計と圧力計との出力の比較は可能であるが、圧力計の校正を行なう際には、比較圧力計と同様に圧力計を大気圧に開放した状態で行なわなければならない。つまり、真空処理室の内部を低圧に保ったままで圧力計の校正を行なうことは困難であった。そのため、圧力計の校正のたびに、真空処理室の内部の昇圧、降圧を行なう必要があるため、処理装置の稼動率が低下するという問題があった。
【0006】
また、上述した処理装置では、比較圧力計を設けるために開閉弁やリーク手段としての不活性ガス導入管などが設置されるので、装置構造が複雑になる。このため、装置管理の手間が増大する、あるいは構造が複雑なことに起因して装置トラブルの可能性が高まるといった問題があった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、稼動率を高めることができる処理装置を提供することである。
【0008】
また、この発明の他の目的は、信頼性の高い処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に従った処理装置は、処理室と、圧力計と、校正用圧力計と、校正部材とを備える。圧力計は処理室に接続され、処理室の内部の圧力を測定するためのものである。校正用圧力計は、処理室の内部と繋がる空間に接続されている。校正部材は、校正用圧力計の出力データに基づいて圧力計の出力データを校正する。なお、処理室の内部と繋がる上記空間は処理室の内部と異なる空間であってもよい。
【0010】
このようにすれば、校正部材を用いて、処理装置に圧力計を設置したまま圧力計の校正を行なうことができる。そのため、圧力計の校正のために処理装置から圧力計を取外す場合より、圧力計の校正に要する時間を短縮できるので、処理装置の稼働率を向上させることができる。このため、処理装置のランニングコストを低減できる。
【0011】
また、校正部材を用いて圧力計の校正を比較的頻繁に行なえば、圧力計の精度を高く維持することができるので、圧力計からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件で処理室における処理を行なえるので、処理装置における処理を安定的に行なうことができる。
【0012】
上記処理装置は、処理室と繋がるように配置された排気室と、処理室と排気室との間に位置する分離部材とを備えていてもよい。排気室は、処理室の内部と繋がる空間を形成してもよい。分離部材は処理室の内部と排気室の内部とを分離可能であってもよい。校正用圧力計は排気室に接続され、排気室の内部の圧力を測定するものであってもよい。
【0013】
この場合、校正用圧力計は、処理室とは異なる排気室に接続されているので、処理室において処理を行なう場合に分離部材を用いて処理室と排気室とを分離しておけば、処理室での処理により校正用圧力計が影響を受ける可能性を低減できる。このため、処理室での処理により校正用圧力計の精度が低下する可能性を低減できるので、校正用圧力計の精度を高く保つことができる。したがって、圧力計の校正を高精度で行なうことができる。
【0014】
上記処理装置は、処理室の内部からガスを排出する排気部材と、処理室にガスを導入するガス導入部材とを備えていてもよい。上記校正部材は、排気部材とガス導入部材との少なくともいずれか一方を用いて処理室の内部が処理を行なう場合の圧力条件となっている状態で、校正用圧力計の出力データに基づいて圧力計の出力データを校正するものであってもよい。
【0015】
この場合、処理を行なう際の圧力に設定した状態で、校正部材により圧力計を校正できるので、処理室を大気圧にしてから圧力計を校正する場合のように、処理室の内部の圧力を変える(処理を行なう際の圧力から大気圧へ、また大気圧から処理を行なう圧力へ変更する)工程を実施する必要が無い。このため、圧力計を校正する工程に要する時間を短縮できるので、処理装置の稼動率を確実に向上させることができる。
【0016】
また、上述のような圧力を変える工程を実施しないため、排気部材にかかる負荷や圧力計が圧力変動により受ける負荷を小さくできる。したがって、排気部材や圧力計の上記負荷に起因する劣化や故障の発生確率を低減できる。
【0017】
上記処理装置において、校正部材は、圧力計の出力データが処理室の内部と繋がる空間の圧力を測定した校正用圧力計の出力データと等しくなるように、圧力計の出力データを換算する関係式の係数を記憶するための記憶部を含んでいてもよい。校正部材は、記憶部に記憶された係数を適用した関係式を用いて圧力計の出力データを校正後データに換算してもよい。
【0018】
この場合、校正部材により圧力計の出力データを校正用圧力計の出力データに基づいて導出される校正後データに容易に換算できる。また、定期的に圧力計の出力データと校正用圧力計の出力データとを対比して上記係数を更新すれば、圧力計の校正後データの精度を高く保つことができる。
【0019】
この発明に従った圧力計の校正方法は、処理室と、処理室の内部の圧力を測定するための圧力計と、処理室の内部と繋がる空間に接続された校正用圧力計と、校正用圧力計の出力データに基づいて圧力計の出力データを校正する校正部材とを備える処理装置を用いた圧力計の校正方法であって、以下の工程を備える。つまり、上記圧力計の校正方法では、圧力計と校正用圧力計とにより、処理室および処理室の内部と繋がる空間からなる測定対象空間の圧力を測定する第1測定工程を実施する。測定対象空間にガスを供給することにより、測定対象空間の圧力を第1測定工程における測定対象空間の圧力とは異なる圧力にする圧力変更工程を実施する。圧力変更工程の後、圧力計と校正用圧力計とにより測定対象空間の圧力を測定する第2測定工程を実施する。校正用圧力計における第1測定工程での出力データと第2測定工程での出力データとの差を示す基準差分データに対する、圧力計における第1測定工程での出力データと第2測定工程での出力データとの差を示す評価用差分データの値の差が予め定められた基準値より大きい場合、校正部材を用いて、校正用圧力計における第1測定工程および第2測定工程の少なくともいずれか一方での出力データに基づいて、圧力計の出力データを校正する工程を実施する。
【0020】
この場合、第1測定工程における測定対象空間の圧力を処理室での処理に用いる圧力とほぼ等しくしておいても、測定対象空間の圧力を変更した後に第2測定工程を実施することにより、校正用圧力計による基準差分データと圧力計による評価用差分データとを得ることができる。このため、基準差分データと評価用差分データとを対比することにより、測定対象空間の圧力を大気圧に戻さなくても、圧力計の精度が低下していないかどうかを容易に検出できる。
【0021】
また、校正部材を用いて、処理装置に圧力計を設置したまま圧力計の校正を行なうことができる。そのため、圧力計の校正のために処理装置から圧力計を取外す場合より、圧力計の校正に要する時間を短縮できるので、処理装置の稼働率を向上させることができる。
【0022】
また、上述した校正方法により圧力計の校正を定期的に行なえば、圧力計の精度を高く維持することができるので、圧力計からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件で処理室における処理を行なえるので、処理装置における処理を安定的に行なうことができる。
【0023】
上記圧力計の校正方法において、圧力計の出力データを校正する工程は、第2測定工程における校正用圧力計の出力データと等しくなるように、第2測定工程における圧力計の出力データを換算する関係式の係数を決定する工程を含んでいてもよい。また、圧力計の出力データを校正する工程は、決定した係数を記憶する工程を含んでいてもよい。また、校正部材は、決定された係数を適用した関係式を用いて圧力計の出力データを校正後データに換算してもよい。
【0024】
この場合、圧力計の精度が低下しているかどうかを判断するために測定した第2測定工程によるデータを用いて圧力計の校正を行なうので、圧力計の校正作業をより効率的に行なうことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0026】
図1は、本発明によるエッチング装置を示す模式図である。図2は、比較例としてのエッチング装置を示す模式図である。図3は、図1に示したエッチング装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。図4は、図3に示した圧力計点検工程を説明するためのフローチャートを示す図である。図5は、図1に示したエッチング装置に設置された圧力計に関わる制御を説明するためのブロック図である。図6は、図4に示した校正工程の具体例を説明するためのフローチャートを示す図である。図7は、図5に示した校正装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。図8は、比較例としての図2に示したエッチング装置における圧力計の校正方法を説明するためのフローチャートを示す図である。図1〜図8を用いて、本発明によるエッチング装置およびそのエッチング装置における圧力計の校正方法を説明する。
【0027】
図1に示すように、エッチング装置1は、基板などの非処理対象物に対しエッチング処理を行なうプロセスチャンバ2と、このプロセスチャンバ2とゲートバルブ4を介して接続されたロードロック室3とを備える。ロードロック室3は、もう1つのゲートバルブ5を介して他の処理装置と接続された搬送室6と連結可能となっている。プロセスチャンバ2の内部には、基板などの非処理対象物を配置する試料台としてのステージ14が設置されている。なお、ステージ14は電極として作用するように構成されていてもよい。プロセスチャンバ2には、プロセスチャンバ2の内部の雰囲気圧力を測定するためのプロセス用圧力計7が設置されている。プロセス用圧力計7は配管30を介してプロセスチャンバ2の内部と接続された状態となっている。プロセス用圧力計7としては、たとえばプロセスチャンバ2の内部に導入される反応性ガスによる腐食の影響を受けにくいキャパシタンスマノメータを用いることができる。
【0028】
プロセスチャンバ2には、配管31およびバルブ10を介してポンプ12が設置されている。ポンプ12は、プロセスチャンバ2の内部から雰囲気ガスを排出するものである。また、プロセスチャンバ2には、配管18を介して接続されたガス供給部17が設置されている。ガス供給部17から配管18を介してプロセスチャンバ2の内部に反応性ガスあるいは後述する圧力計の校正の際に用いるガス(たとえば窒素ガスなどの不活性ガス)がプロセスチャンバ2の内部に導入される。
【0029】
ロードロック室3には、配管32を介してロードロック室用圧力計8が接続されている。ロードロック室用圧力計8はロードロック室3の内部の圧力を測定するためのものである。また、ロードロック室3には配管34およびバルブ11を介してポンプ13が接続されている。また、ロードロック室3には、配管33を介して校正用圧力計9が接続されている。校正用圧力計9は、後述するようにプロセス用圧力計7の校正に用いるものである。校正用圧力計9としては、プロセス用圧力計7と同型の圧力計、つまりプロセス用圧力計7と同程度の精度を有する圧力計が用いられることが好ましい。
【0030】
プロセス用圧力計7、ロードロック室用圧力計8および校正用圧力計9は、それぞれ制御部15と配線などにより電気的に接続されている。制御部15と電気的に接続された状態で、表示部16が設置されている。表示部16は、たとえばプロセス用圧力計7で測定した圧力の値を表示する。プロセス用圧力計7、ロードロック室用圧力計8および校正用圧力計9において圧力を測定した結果出力される出力信号は、制御部15へと送信される。
【0031】
このようなエッチング装置1を用いれば、図2に示した比較例としてのエッチング装置1とは異なり、後述するようにプロセスチャンバ2の内部を大気圧にすることなく、校正用圧力計9を用いてプロセス用圧力計7を校正することができる。つまり、図2に示したような比較例としてのエッチング装置においては、図1に示したような校正用圧力計9が設置されていないので、図1に示したエッチング装置1のようにプロセスチャンバ2の内部の圧力を大気圧にすることなくプロセス用圧力計7の校正を行なうことは困難である。たとえば、図2で示した比較例としてのエッチング装置におけるプロセス用圧力計7の校正方法としては、図8に示したような校正方法が考えられる。図8に示した校正方法では、エッチング工程(S100)を所定回数実施した後でプロセスチャンバ2の内部の圧力を大気圧として、大気圧下でプロセス用圧力計の点検を行なう工程(S500)を実施する。そして、プロセス用圧力計の精度が基準を満たさない場合には、プロセス用圧力計の0点調整を行なう工程(S600)を実施する。
【0032】
なお、比較例としてのエッチング装置におけるプロセス用圧力計7の0点調整は通常真空状態で行なう(つまり、大気圧下では0点調整はできない)。そのため、上述したプロセス用圧力計の点検を行なう工程(S500)および0点調整を行なう工程(S600)を行なうためには、プロセス用圧力計7をエッチング装置から取外す(交換する)必要がある。そして、取外されたプロセス用圧力計7は、そのプロセス用圧力計7を製造したメーカーなどにより点検、調整されることになる。
【0033】
上述のような工程を実施した後、再びプロセスチャンバ2の内部を所定の圧力まで低下させた後に、再びエッチング工程(S100)が実施される。
【0034】
ここで、図2に示した比較例としてのエッチング装置1は、基本的に図1に示した本発明によるエッチング装置1と同様の構造を備えるが、図1に示した校正用圧力計9、制御部15および表示部16が設置されていない。このように、図2に示した比較例としてのエッチング装置には校正用圧力計9が設置されていないので、プロセス用圧力計7の校正を行なうためには、上述のようにプロセスチャンバ2の内部の圧力を大気圧にしてプロセス用圧力計7の校正を行なう、あるいはプロセスチャンバ2からプロセス用圧力計7を取外してプロセス用圧力計7の校正を行なう必要があった。この場合、プロセス用圧力計7の校正を行なうためにプロセスチャンバ2の内部の圧力が大気圧となってしまうため、プロセス用圧力計7の校正後に再びプロセスチャンバ2内部の圧力をエッチング処理が可能な程度の低い圧力にまで下げる工程が必要となる。このため、エッチング装置1の稼動率が低下するといった問題がある。また、図2に示した比較例としての圧力装置においては、プロセス用圧力計7の点検校正のためにプロセス用圧力計7がほぼ真空状態から大気圧まで圧力変動を受けることになるので、この圧力変動によってプロセス用圧力計7の精度が劣化するといった問題が発生し得る。
【0035】
一方、図1に示した本発明によるエッチング装置1では、プロセスチャンバ2の内部をほぼ真空状態に保ったまま校正用圧力計9および制御部15を用いて後述するようにプロセス用圧力計7の校正を行なうことができるので、上述した図2に示したエッチング装置の場合と比べてエッチング装置1の稼動率を上昇させることができる。また、圧力変動によってプロセス用圧力計7の精度が劣化するといった問題の発生確率を低減できる。
【0036】
次に、図3を用いて、本発明によるエッチング装置1の動作を説明する。まず、エッチング装置1(図1参照)の初期状態においては、点検および校正により正確な圧力の測定が可能なプロセス用圧力計7(図1参照)および校正用圧力計9(図1参照)が設置されている。そして、図3に示すように、このようなエッチング装置を用いて所定のエッチング工程(S100)を実施する。
【0037】
具体的には、ステージ14上に被処理対象物である基板を搭載する。そして、ゲートバルブ4を閉じた後、バルブ10を開としてポンプ12を稼動させる。このようにして、ポンプ12を用いてプロセスチャンバ2の内部から雰囲気ガスを排気する。そして、所定の圧力にまでプロセスチャンバ2の内部の圧力が低下した後、ガス供給部17から配管18を介して反応性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入する。反応性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入した状態で、図示していない電極などを用いて、プロセスチャンバ2の内部にマイクロ波を導入する。このマイクロ波により反応性ガスをプラズマ化することによってプロセスチャンバ2の内部にプラズマを形成する。このプラズマによりステージ14上に搭載された基板の表面に対してエッチング処理を行なうことができる。
【0038】
次に、エッチング工程(S100)において規定枚数の基板のエッチング処理が終了したかどうかを判断する工程(S200)を実施する。エッチング処理された基板の枚数が規定枚数に到達していない場合には、再度エッチング工程(S100)を実施する。また、基板のエッチング処理枚数が規定枚数に到達した場合には、圧力計点検工程(S300)を実施する。
【0039】
圧力計点検工程(S300)の具体的な内容を、図1および図4を用いてより詳しく説明する。なお、圧力計点検工程(S300)(図3参照)においては、プロセスチャンバ2の内部の圧力条件は基本的にエッチング工程(S100)(図3参照)における圧力条件と同様である。
【0040】
まずプロセス用圧力計7の0点調整を行なう工程(S310)(図4参照)を実施する。次に、ロードロック室3とポンプ13との間のバルブ11を閉じる工程(S320)(図4参照)を実施する。その後、プロセスチャンバ2とロードロック室3との間のゲートバルブ4を開ける工程(S330)(図4参照)を実施する。
【0041】
次に、プロセスチャンバ2とポンプ12との間のバルブ10を閉じる工程(S340)(図4参照)を実施する。このようにすれば、ロードロック室3とプロセスチャンバ2の内部との圧力を同じにすることができる。なお、このときガス供給部17から配管18を介したプロセスチャンバ2への反応性ガスの供給は基本的に停止される。
【0042】
次に、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程(S350)(図4参照)を実施する。次に、ガス供給部17から配管18を介して不活性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入する工程(S360)(図4参照)を実施する。不活性ガスとしては、たとえば窒素(N2)ガスを用いることができる。この結果、プロセスチャンバ2およびロードロック室3の内部の圧力が1回目の圧力測定時の圧力(S350におけるプロセスチャンバ2およびロードロック室3の内部の圧力)よりも上昇する。そして、この状態で、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程(S370)(図4参照)を実施する。
【0043】
なお、上述したプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程(S350)からプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程(S370)までのプロセスに代えて、他のプロセスを適用してもよい。たとえば、まず不活性ガスをプロセスチャンバ2の内部に導入する工程を実施する。その後、1回目の測定工程としてプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程を実施する。そして、バルブ10(図1参照)またはバルブ11を開とした後に、ポンプ12またはポンプ13を用いてプロセスチャンバ2の内部の不活性ガスを外部に排気することにより、プロセスチャンバ2の内部の圧力を1回目の測定工程の時より低下させる。次に、2回目の測定工程として、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程を実施する。
【0044】
次に、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで、差圧の差異が基準値内であるかどうかを判断する工程(S380)(図4参照)を実施する。具体的には、1回目の圧力測定工程(S350)と2回目の圧力測定工程(S370)とで測定した圧力値の差(差圧)を、プロセス用圧力計7による測定データと校正用圧力計9による測定データとのそれぞれについて算出する。そして、プロセス用圧力計7によって得られたデータの差圧(1回目の圧力測定工程により得られた測定データと2回目の圧力測定工程により得られた測定データとの差異)と、校正用圧力計9によって得られたデータの差圧(1回目の圧力測定工程により得られた測定データと2回目の圧力測定工程により得られた測定データとの差異)とを比較し、その差が予め定められた基準値内であるかどうかを判断する。そして、2つの差圧の間の差が基準値内である場合には、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9との出力値の差が小さい、すなわちプロセス用圧力計7は正常であってほぼ正確な圧力の測定が行なうことができると判断し、圧力計点検工程(S300)(図3参照)を終了する。
【0045】
一方、上述の2つの差圧の差が基準値を超えている場合には、プロセス用圧力計7からの出力データが異常であって、正確な圧力の測定ができない状態であると判断する。そして、この場合には校正工程(S390)(図4参照)を実施する。この校正工程(S390)を実施した後、圧力計点検工程(S300)(図3参照)を終了する。
【0046】
ここで、校正工程(S390)としては、校正用圧力計9の出力データを用いてプロセス用圧力計7を校正する校正方法であればどのような方法を用いてもよい。たとえば、図5に示すように、プロセス用圧力計7および校正用圧力計9として圧力/電圧変換センサ(圧電変換センサ23)を備える圧力計20を用いる場合を考える。この場合、圧力計20から出力された検出圧力に対応する電圧を有する信号は校正装置21に入力される。校正装置21はV/F(電圧/周波数)コンバータ24および記憶部25を有する。校正装置21は、このV/Fコンバータ24によって、圧力計20から入力された信号を、その電圧に比例する周波数の信号に変換する。そして、この電圧に比例する周波数(すなわち圧力に比例する周波数)を有する信号は、表示部16あるいは圧力調整装置22へと出力される。なお、校正装置21は、図1に示したエッチング装置1の制御部15に組込まれている。
【0047】
表示部16あるいは圧力調整装置22においては、受信した信号の周波数から圧力計20において検出した圧力を特定することができる。なお、圧力調整装置22は、エッチング処理の際にガス供給部17から配管18を介してプロセスチャンバ2の内部へと供給されるガスの流量およびポンプ12の排気量を調整することにより、プロセスチャンバ2の内部の圧力を調整するものである。
【0048】
図5に示したような装置構成により圧力計20から校正装置21を介して表示部16あるいは圧力調整装置22へと圧力を示す信号が伝達される場合、図4に示した校正工程(S390)としては図6に示すような工程を適用することができる。すなわち、校正工程(S390)では、図6に示すように、まず校正装置21(図5を参照)において校正用圧力計9(図1参照)からの信号である出力データAを所得する工程(S391)を実施する。ここで、出力データAは、たとえば図4の2回目の圧力測定工程(S370)において得られた校正用圧力計9からの出力データである。次に、プロセス用圧力計7からの信号である出力データBを取得する工程(S392)を実施する。この出力データBも、たとえば図4に示した2回目の圧力測定工程(S370)にけるプロセス用圧力計7からの出力データである。
【0049】
次に、出力データBが出力データA(校正用データ)と等しくなるように、出力データBを換算する換算式の係数を決定する工程(S393)を実施する。ここで、換算式としては、たとえば出力データBを換算した後のデータを換算後出力データCとすれば、換算後出力データC=α×出力データB(=出力データA)という式を用いることができる。なお上記換算式のαは係数である。このような換算式を用いる場合、係数α=出力データA/出力データBという式により係数αを出力データAおよび出力データBから算出できる。なお、換算式として、係数が2つ以上あるような換算式を用いてもよい。この場合、その係数を決定するために校正用圧力計9およびプロセス用圧力計7から異なる圧力条件における測定値(出力データ)の組を係数の数と同じ数だけ取得する。そして、それぞれの出力データの組を当該換算式に適用することにより、係数の数と同じ数の方程式を得る。これらの方程式を連立方程式として解くことにより、複数の係数を決定できる。
【0050】
次に、決定された係数を記憶する工程(S394)を実施する。この工程では、たとえば図5に示した校正装置21の記憶部25に、決定された係数を記憶する。
【0051】
このように、換算式の係数を決定すれば、この換算式を用いてプロセス用圧力計の出力データ(出力信号)を校正することができる。たとえば、プロセス用圧力計7を実際のエッチング工程における圧力測定に用いる場合、プロセス用圧力計7から出力信号を受取る校正装置21(図5参照)すなわち制御部15(図1参照)においては、図7に示すような制御を行なう。まず、校正装置21においてプロセス用圧力計7からの出力信号(出力データ)を取得する工程(S410)を実施する。次に、図6に示したような校正工程によって決定された換算式を用いて、取得した出力信号(出力データ)を修正信号(換算後出力データ)に換算する工程(S420)を実施する。次に、この修正信号からV/Fコンバータ24(図5参照)により修正信号の電圧に比例する周波数の圧力データ信号を得る工程(S430)を実施する。そして、この得られた圧力データ信号を表示部16あるいは圧力調整装置22(図5参照)へと出力する工程(S440)を実施する。この結果、プロセス用圧力計7からの出力信号を、校正用圧力計9からの出力に基づいて校正した修正信号とすることにより、プロセス用圧力計7の出力の精度を高めることができる。
【0052】
上述した本発明に従った処理装置の一例としてのエッチング装置1の特徴的な構成を要約すれば、この発明に従ったエッチング装置1は、図1に示すように処理室としてのプロセスチャンバ2と、圧力計としてのプロセス用圧力計7と、校正用圧力計9と、校正部材としての制御部15とを備える。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2に配管30を介して接続されている。プロセス用圧力計7はプロセスチャンバ2の内部の圧力を測定するためのものである。校正用圧力計9は、プロセスチャンバ2の内部と繋がる空間であるロードロック室3の内部の空間に配管33を介して接続されている。制御部15は図5に示した校正装置21を含み、図6に示すように校正用圧力計9の出力データに基づいてプロセス用圧力計7の出力データを校正する。具体的には、プロセス用圧力計7の出力データを構成するための換算式の係数を決定する。なお、校正用圧力計9が接続された、プロセスチャンバ2の内部と繋がる上記空間はプロセスチャンバ2の内部と異なる空間であれば、ロードロック室3の内部以外の空間であってもよい。
【0053】
このようにすれば、校正装置21を含む制御部15を用いて、エッチング装置1にプロセス用圧力計7を設置したままプロセス用圧力計7の校正を行なうことができる。そのため、プロセス用圧力計7の校正のためにエッチング装置1からプロセス用圧力計7を取外す場合より、プロセス用圧力計7の校正に要する時間を短縮できるので、エッチング装置1の稼働率を向上させることができる。このため、エッチング装置1のランニングコストを低減できる。
【0054】
また、制御部15を用いてプロセス用圧力計7の校正を定期的に行なえば、プロセス用圧力計7の精度を高く維持することができるので、プロセス用圧力計7からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件でプロセスチャンバ2におけるエッチング処理などの処理を行なえるので、エッチング装置における処理を安定的に行なうことができる。
【0055】
また、プロセス用圧力計7を、プロセスチャンバ2内部をほぼ真空状態に保ったまま校正できるので、比較的高い頻度でプロセス用圧力計7の校正を行なうことができる。そのため、プロセス用圧力計7の精度を良好に保つことができるので、プロセス用圧力計7からの出力のばらつきを小さくできる。したがって、エッチング装置1においてエッチング処理の再現性を向上させることができるため、このエッチング装置1を用いて製造される半導体装置あるいは液晶表示装置などの歩留りを向上させることができる。
【0056】
上記エッチング装置1は、プロセスチャンバ2と繋がるように配置された排気室としてのロードロック室3と、プロセスチャンバ2とロードロック室3との間に位置する分離部材としてのゲートバルブ4とを備えている。ロードロック室3はその内部においてプロセスチャンバ2の内部と繋がる空間を形成するものである(ロードロック室3の内部空間がプロセスチャンバ2の内部と繋がる空間に該当する)。ゲートバルブ4は開閉動作することによりプロセスチャンバ2の内部とロードロック室3の内部とを分離可能である。校正用圧力計9はロードロック室3に配管33を介して接続され、ロードロック室3の内部の圧力を測定するものである。
【0057】
この場合、校正用圧力計9は、プロセスチャンバ2とは異なるロードロック室3に接続されているので、プロセスチャンバ2において処理を行なう場合にゲートバルブ4を閉じてプロセスチャンバ2とロードロック室3とを分離しておけば、プロセスチャンバ2でのエッチング処理により(具体的にはエッチング処理に用いる反応性ガスやプラズマなどにより)校正用圧力計9が影響を受ける可能性を低減できる。このため、プロセスチャンバ2における処理により校正用圧力計9の精度が低下する可能性を低減できるので、校正用圧力計9の精度を高く保つことができる。したがって、プロセス用圧力計7の校正を高精度で行なうことができる。
【0058】
また、図1に示したように本発明によるエッチング装置1においては、ロードロック室3に校正用圧力計9を設置するという比較的単純な構造を採用しているので、エッチング装置1の構造が複雑化することによってエッチング装置1の製造コストが上昇するといった問題の発生を抑制することができる。
【0059】
上記エッチング装置1は、プロセスチャンバ2の内部からガスを排出する排気部材としてのポンプ12と、プロセスチャンバ2にガスを導入するガス導入部材としてのガス供給部17とを備えていてもよい。上記制御部15は、ポンプ12とガス供給部17との少なくともいずれか一方を用いてプロセスチャンバ2の内部がエッチング処理を行なう場合の圧力条件(つまり、ほぼプロセスチャンバ2の内部圧力がエッチング処理を行なう場合と同等の低圧条件)となっている状態で、校正用圧力計9の出力データA(図6参照)に基づいてプロセス用圧力計7の出力データB(図6参照)を校正する(つまり、図6に示したように換算式の係数を決定する)ものであってもよい。
【0060】
この場合、プロセスチャンバ2の内部の圧力をエッチング処理を行なう際の圧力条件に設定した状態で、制御部15(校正装置21)によりプロセス用圧力計7を校正できるので、プロセスチャンバ2を大気圧にした状態でプロセス用圧力計7を校正する場合のように、プロセスチャンバ2の内部の圧力を変える(エッチング処理を行なう際の圧力から大気圧へ、また大気圧からエッチング処理を行なう際の圧力へ変更する)工程を実施する必要が無い。このため、プロセス用圧力計7を校正する工程に要する時間を短縮できるので、エッチング装置1の稼動率を確実に向上させることができる。
【0061】
また、上述のような圧力を変える工程を実施しないため、ポンプ12にかかる負荷やプロセス用圧力計7が圧力変動により受ける負荷を小さくできる。したがって、ポンプ12やプロセス用圧力計7の上記負荷に起因する劣化や故障の発生確率を低減できる。
【0062】
上記エッチング装置1において、制御部15に含まれる校正装置21は、プロセス用圧力計7の出力データA(図6参照)がプロセスチャンバ2の内部と繋がる空間としてのロードロック室3の内部空間の圧力を測定した校正用圧力計9の出力データB(図6参照)と等しくなるように、プロセス用圧力計7の出力データAを換算する関係式の係数を記憶するための記憶部25を含んでいてもよい。校正装置21は、記憶部25に記憶された係数を適用した関係式を用いてプロセス用圧力計7の出力データ(出力信号(図7参照))を校正後データ(修正信号(図7参照))に換算してもよい。
【0063】
この場合、校正装置21によりプロセス用圧力計7の出力信号を、校正用圧力計9の出力データBに基づいて導出される修正信号に容易に換算できる。また、定期的にプロセス用圧力計7の出力データBと校正用圧力計9の出力データAとを対比して上記係数を更新すれば、プロセス用圧力計7の修正信号の精度を高く保つことができる。
【0064】
また、この発明に従った圧力計の校正方法は、図1に示したエッチング装置1のような処理装置、つまり処理室としてのプロセスチャンバ2と、プロセスチャンバ2の内部の圧力を測定するためのプロセス用圧力計7と、プロセスチャンバ2の内部と繋がる空間としてのロードロック室3の内部に接続された校正用圧力計9と、校正用圧力計9の出力データに基づいてプロセス用圧力計7の出力データを校正する校正部材としての校正装置21を含む制御部15とを備えるエッチング装置1を用いたプロセス用圧力計7の校正方法であって、以下の工程を備える。
【0065】
つまり、上記プロセス用圧力計7の校正方法では、図4に示すように、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とにより、プロセスチャンバ2およびロードロック室3の内部空間からなる測定対象空間の圧力を測定する第1測定工程としてのプロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を測定する工程(S350)を実施する。測定対象空間に不活性ガスを供給することにより、測定対象空間の圧力を上記工程(S350)における測定対象空間の圧力とは異なる圧力にする圧力変更工程としての不活性ガスを導入する工程(S360)を実施する。不活性ガスを導入する工程(S360)の後、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とにより測定対象空間の圧力を測定する第2測定工程としての、プロセス用圧力計7と校正用圧力計9とで圧力値を再び測定する工程(S370)を実施する。
【0066】
そして、校正用圧力計9における第1測定工程(S350)での出力データと第2測定工程(S370)での出力データとの差を示す基準差分データに対する、プロセス用圧力計7における第1測定工程(S350)での出力データと第2測定工程(S370)での出力データとの差を示す評価用差分データの値の差が予め定められた基準値より大きいと、差圧の差異が基準値内であるかどうかを判断する工程(S380)(図4参照)において判断された場合、校正装置21を含む制御部15を用いて、校正用圧力計9における第1測定工程(S350)および第2測定工程(S370)の少なくともいずれか一方での出力データ(図6に示したような校正工程においては、たとえば第2測定工程(S370)における出力データ)に基づいて、プロセス用圧力計7の出力データを校正する工程(校正工程(S390))を実施する。
【0067】
この場合、第1測定工程(S350)における測定対象空間の圧力をプロセスチャンバ2でのエッチング処理に用いる圧力とほぼ等しくする一方、測定対象空間の圧力を変更した後に第2測定工程(S370)を実施することにより、校正用圧力計9による基準差分データとプロセス用圧力計7による評価用差分データとを得ることができる。このため、基準差分データと評価用差分データとを対比することにより、測定対象空間の圧力を大気圧に戻さなくても、プロセス用圧力計7の精度が低下していないかどうかを容易に検出できる。
【0068】
また、制御部15を用いて、エッチング装置1にプロセス用圧力計7を設置したままプロセス用圧力計7の校正を行なうことができる。そのため、プロセス用圧力計7の校正のためにエッチング装置1からプロセス用圧力計7を取外す場合より、プロセス用圧力計7の校正に要する時間を短縮できるので、エッチング装置1の稼働率を向上させることができる。
【0069】
また、上述した校正方法によりプロセス用圧力計7の校正を定期的に行なえば、プロセス用圧力計7の精度を高く維持することができるので、プロセス用圧力計7からの出力データがばらつく可能性を低減できる。このため、正確な圧力条件でプロセスチャンバ2におけるエッチング処理を行なえるので、エッチング装置1におけるエッチング処理を安定的に行なうことができる。
【0070】
上記プロセス用圧力計7の校正方法において、プロセス用圧力計7の出力データを校正する工程である校正工程(S390)は、第2測定工程(S370)における校正用圧力計9の出力データAと等しくなるように、第2測定工程(S370)におけるプロセス用圧力計7の出力データBを換算する関係式の係数を決定する工程としての工程(S393)を含んでいてもよい。また、校正工程(S390)は、決定した係数を記憶する工程(S394)を含んでいてもよい。また、制御部15に含まれる校正装置21は、図7の工程(S420)に示すように、決定された係数を適用した関係式を用いてプロセス用圧力計7の出力データを校正後データ(修正信号)に換算してもよい。
【0071】
この場合、プロセス用圧力計7の精度が低下しているかどうかを判断するために第2測定工程(S370)において測定されたデータを用いてプロセス用圧力計7の校正を行なうので、プロセス用圧力計7の校正作業(図6に示したような工程)をより効率的に行なうことができる。
【0072】
ここで、処理装置としてドライエッチングなどを行なうエッチング装置1を用いて説明したが、処理装置としてはCVD装置やスパッタリング装置といった成膜装置、あるいは真空状態で処理を行なうプラズマ処理装置など、圧力計を備えた装置であればどのような処理装置であってもよい。また、処理室として、エッチング処理を行なうプロセスチャンバ2を例示して説明しているが、処理室としては圧力計が接続された空間を形成する部材であればどのような形状および材質のものであってもよい。また、排気部材としてのポンプ12、13としては、たとえばターボ分子ポンプなどの真空ポンプを用いることができるが、他のどのような形式のポンプを用いてもよい。
【0073】
また、プロセス用圧力計7としてキャパシタンスマノメータを用いているが、他のどのような形式の圧力計を用いてもよい。また、校正用圧力計9としては、プロセス用圧力計7と同様にキャパシタンスマノメータを用いることができるが、他のどのような形式の圧力計を用いてもよい。また、ロードロック室用圧力計8としては、どのような形式の圧力計を用いてもよいが、プロセス用圧力計7より精度の低い圧力計を用いてもよい。
【0074】
また、校正装置21が制御部15に設置された場合を用いて説明したが、校正部材は制御部15の内部に回路などとして組込まれたものでも、制御部15とは独立した校正装置であってもよい。また、記憶部25としては、データを書換え可能な記憶装置であればどのような装置を用いてもよい。また、プロセス用圧力計7または校正用圧力計9からの出力データとして、検出した圧力に比例する圧力を有する電気信号を用いて実施の形態を説明したが、出力データは検出した圧力を示す属性を有する信号であれば、どのような信号であってもよい。
【0075】
また、排気室としてロードロック室3(バッファ用チャンバ)を用いて実施の形態を説明したが、排気室としては処理室としてのプロセスチャンバ2の内部空間に接続された空間を形成する部材であればどのような形状のものであってもよい。また、分離部材としてのゲートバルブ4は、プロセスチャンバ2とロードロック室3との間を分離可能であればどのような形式のものであってもよい。
【0076】
また、ガス導入部材として配管18を介してプロセスチャンバ2と接続されたガス供給部17を用いて実施の形態を説明したが、ガス導入部材としてはプロセスチャンバ2にガスを導入できればどのような形式のものを用いてもよい。また、ガス供給部17とプロセスチャンバ2とを接続する配管の数は1以上の任意の数でもよい。また、校正に用いる不活性ガスをロードロック室3に導入するため、ロードロック室3に不活性ガスを供給する部材を接続してもよい。
【0077】
また、図6で説明した関係式として、単純にプロセス用圧力計7からの出力データに係数を掛けるような一次式を用いたが、一次式以外であっても、プロセス用圧力計7の特性に適合するような任意の関係式を用いることができる。また、この関係式の係数は、1つでも、あるいは2以上の複数の係数を用いてもよい。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、処理装置に圧力計を設置したままその校正を行なう事ができるので、処理装置の稼働率を向上させることができる。また、圧力計の校正を高い頻度で行なう事が可能となるので、処理装置での処理を安定的に行なうことができる。このため、処理装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエッチング装置を示す模式図である。
【図2】比較例としてのエッチング装置を示す模式図である。
【図3】図1に示したエッチング装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図4】図3に示した圧力計点検工程を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図5】図1に示したエッチング装置に設置された圧力計に関わる制御を説明するためのブロック図である。
【図6】図4に示した校正工程の具体例を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図7】図5に示した校正装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図8】比較例としての図2に示したエッチング装置における圧力計の校正方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 エッチング装置、2 プロセスチャンバ、3 ロードロック室、4,5 ゲートバルブ、6 搬送室、7 プロセス用圧力計、8 ロードロック室用圧力計、9 校正用圧力計、10,11 バルブ、12,13 ポンプ、14 ステージ、15 制御部、16 表示部、17 ガス供給部、18,30〜34 配管、20 圧力計、21 校正装置、22 圧力調整装置、23 圧電変換センサ、24 V/Fコンバータ、25 記憶部。
Claims (4)
- 処理室と、
前記処理室に接続され、前記処理室の内部の圧力を測定するための圧力計と、
前記処理室の内部と繋がる空間に接続された校正用圧力計と、
前記校正用圧力計の出力データに基づいて前記圧力計の出力データを校正する校正部材とを備える、処理装置。 - 前記処理室と繋がるように配置され、前記処理室の内部と繋がる空間を形成する排気室と、
前記処理室と前記排気室との間に位置し、前記処理室の内部と前記排気室の内部とを分離可能な分離部材とを備え、
前記校正用圧力計は、前記排気室に接続され、前記排気室の内部の圧力を測定するものである、請求項1に記載の処理装置。 - 前記処理室の内部からガスを排出する排気部材と、
前記処理室にガスを導入するガス導入部材とを備え、
前記校正部材は、前記排気部材と前記ガス導入部材との少なくともいずれか一方を用いて前記処理室の内部が処理を行なう場合の圧力条件となっている状態で、前記校正用圧力計の出力データに基づいて前記圧力計の出力データを校正する、請求項1または2に記載の処理装置。 - 前記校正部材は、前記圧力計の出力データが、前記処理室の内部と繋がる空間の圧力を測定した前記校正用圧力計の出力データと等しくなるように前記圧力計の出力データを換算する関係式の係数を記憶するための記憶部を含み、
前記校正部材は、前記記憶部に記憶された前記係数を適用した前記関係式を用いて前記圧力計の出力データを校正後データに換算する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の処理装置。
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| JP2003061232A JP2004273682A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 処理装置 |
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2003
- 2003-03-07 JP JP2003061232A patent/JP2004273682A/ja not_active Withdrawn
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