JP2004277239A - 板状シリコンの製造方法、板状シリコン及び太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定した品質のガリウム含有板状シリコンを低コストで提供することを目的とする。またその板状シリコンから太陽電池を作製することで、特性劣化の少ない太陽電池を低コストに提供し、環境問題回避に貢献することを課題とする。
【解決手段】ガリウムを含有したシリコン融液と基板を接触させ、基板表面上に板状シリコンを成長させることで、ガリウムの偏析を回避し、比抵抗等の品質の安定化を図る。またこのようにして作製された板状シリコンはスライス等の工程が不要であり、低コストに作製することが可能となる、また、この板状シリコンを太陽電池に応用することで、低コストの太陽電池を供給することが可能となり、結果的に環境への負荷を軽減することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】ガリウムを含有したシリコン融液と基板を接触させ、基板表面上に板状シリコンを成長させることで、ガリウムの偏析を回避し、比抵抗等の品質の安定化を図る。またこのようにして作製された板状シリコンはスライス等の工程が不要であり、低コストに作製することが可能となる、また、この板状シリコンを太陽電池に応用することで、低コストの太陽電池を供給することが可能となり、結果的に環境への負荷を軽減することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状シリコンの製造方法、板状シリコン及び太陽電池に関する。更に詳しくは、本発明は、特に太陽電池用として用いられることが多い板状シリコンの製造方法、板状シリコン、及びそれから作製した太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、太陽電池はクリーンエネルギーとして期待されている。中でも多結晶シリコン太陽電池は、コストとパフォーマンスを両立するものとして最も大きな比率を占めている。しかし、更に広く太陽電池を普及させるためには、単位発電電力あたりの太陽電池のコストを更に低く抑える必要がある。
従来のシリコン太陽電池は、多結晶シリコンを使用したものが多い。この太陽電池は、ボロンをドーパントとして含んだP型多結晶シリコン基板表面にN型ドーパントであるリンを拡散させてPN接合を形成することで作製するのが一般的である。ここで、用いられる多結晶シリコン基板は、坩堝内でシリコンを融解し、徐冷することで作製されるキャスト法によるものが一般的である。
【0003】
しかしながら、近年、太陽電池の特性劣化の原因が、ドーパントであるボロンと結晶中に含まれる酸素との複合体の形成と関連があることが示唆されている。そのため、例えば特開2001−64007号公報(特許文献1)では、P型のドーパントとしてガリウムを使用し、太陽電池の特性劣化を抑制する方法が提案されている。このようなウェハの製造方法として、ガリウムを添加したシリコンを融解し、融液を冷却することで多結晶シリコンのインゴットを作製し、インゴットを切断又はスライスする方法が提案されている。
【0004】
しかし、ガリウムの偏析係数0.008は、ボロンの偏析係数0.8よりも2桁小さく、上記のようにしてインゴットを作製すると、成長の初期では結晶中にガリウムは取り込まれず、徐々に融液内で濃縮され、成長が進むにつれてガリウムの取り込み量が増える。そのため、インゴット内での抵抗率の分布が大きく、品質の安定したウェハを供給することが困難となり、抵抗率の分布が小さいインゴットを製造するとコストアップにつながる。
【0005】
このような偏析現象は冷却速度、すなわちシリコン結晶の成長速度を上げることで若干の抑制は可能である。シリコン結晶の成長速度が遅い場合には、{111}面の積層欠陥、双晶粒界等の導入確率が低く、坩堝壁で発生した結晶核から単結晶に近い結晶が成長し、坩堝壁から離れるに従って結晶が淘汰され、大きな結晶粒が形成される。
【0006】
それに対して、上述のように成長速度を上げた場合、結晶核が成長するにつれて、多くの{111}面の積層欠陥、双晶粒界が導入される。{111}面の積層欠陥、双晶粒界等は、太陽電池特性に影響を与えないことが知られている。しかし、一つの結晶の異なる{111}面に積層欠陥、双晶粒界等の欠陥が導入された場合には、2つの面欠陥が交叉するラインから実質的なランダム粒界が発生し、太陽電池としての特性にも影響を与える欠陥となる。一つの結晶核から成長したシリコン結晶が、坩堝壁から離れて成長するにつれて、実質的なランダム粒界が増加し、徐冷した場合に得られるような大きな結晶粒のインゴットは得られない。
【0007】
また、特開2002−68724号公報(特許文献2)では、多結晶シリコンの結晶粒径を2mm以上とすることで、粒界へのガリウムの偏析の影響を抑制するという方法が提案されている。しかし、ガリウムの偏析の影響は、粒界と粒内というような局所的な差よりも、坩堝のサイズでの大きな変動が問題であり、このような方法でも、インゴット内での抵抗率の変動は制御することは困難である。
【0008】
また、特開平6−191820号公報(特許文献3)では、シリコン薄板の製造方法として、インジウム、スズ、ガリウムの融液にシリコンを溶解させた融液の気相との界面を融液と非接触になるように配置した冷却器を用いて冷却し、シリコンの薄板を析出させるという方法が提案されている。しかし、このような方法では、融液中のシリコン濃度の制御が難しく、大量生産が困難である。また、シリコン中に不純物として取り込まれるインジウム、スズ、ガリウムの濃度制御が困難である。
【0009】
一方、特開2001−223172号公報(特許文献4)では、冷却された基板の表面を金属あるいは半導体のうちの少なくともいずれか一方を含む融液に接触させ、融液材料の結晶を基板の表面に成長させることで、直接板状体を成長させる方法が提案されている。この方法をシリコンに応用することで、従来のキャスト法のようにインゴットからのブロック切断、ブロックからのウェハスライスの工程をなくすことができる。そのため、切りしろとしての原料のロスをなくし、かつ上記工程にかかるコストが不要になり、低コストで板状シリコンを作製することが可能になるという方法である。また、この方法は板状体の成長速度が速いため、大量生産にも適用可能である。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−64007号公報
【特許文献2】
特開2002−68724号公報
【特許文献3】
特開平6−191820号公報
【特許文献4】
特開2001−223172号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、太陽電池を作製するに際して、特性劣化の少ない太陽電池を低コストに提供し、環境に対する負荷を低減するために、更に安定した品質のガリウム含有板状シリコンを低コストで提供することが望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、ガリウムを含有したシリコン融液と基板を接触させ、基板表面上に板状シリコンを成長させることで、上記の問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
かくして本発明によれば、ガリウムを含有したシリコン融液と基板とを接触させ、前記基板表面上にガリウム含有板状シリコンを成長させることを特徴とする板状シリコンの製造方法が提供される。
【0014】
更に、本発明によれば、上記方法で作製されたことを特徴とする板状シリコンが提供される。
【0015】
また、本発明によれば、上記板状シリコンを用いて作製されたことを特徴とする太陽電池が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のガリウム含有板状シリコンの製造方法は、ガリウムを含有したシリコン融液と基板を接触させ、基板表面上に板状シリコンを成長させることを特徴としている。板状シリコン中のガリウム濃度は、板状シリコンを使用する用途に応じて適宜調整することができる。例えば、太陽電池に板状シリコンを用いる場合には、結晶中のガリウム濃度は、1E15atoms/cm3から1E17atoms/cm3程度が一般的であり、より好ましくは5E15atoms/cm3〜3E16atoms/cm3である。
【0017】
(ガリウム含有板状シリコンの製造装置)
図1に本発明のガリウム含有板状シリコンの製造方法を実施可能な装置の一例を示し、その図に基づいて本発明を説明する。しかしながら、本発明の板状シリコンを得る装置は、これに限定されることはない。
図1中の12は得られたガリウム含有板状シリコン、11は基板、13は坩堝、14はガリウム含有シリコン融液、15は加熱用ヒーター、16は坩堝台、17は断熱材、18は坩堝昇降用台、19は基板に固定された軸である。但し、この図において、基板11を移動させる手段、坩堝台16を昇降させる手段、加熱用ヒーターを制御する手段、シリコンを追加投入する手段、真空排気ができるようなチャンバー等の装置の外部については記載していない。
【0018】
また、13から19は、密閉性の良好なチャンバー内に設置されており、真空排気後に不活性ガス等でガス置換を行える構造にする必要がある。このとき、不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム等を使用することが可能であるが、コスト面を考慮するとアルゴンがより好ましい。更に、循環式のシステムを構築しておくことが、より低コスト化に繋がる。また、酸素成分を含むガスを用いると、シリコン酸化物が生成し、基板表面やチャンバー壁に付着するため、酸素成分はできる限り除去することが好ましい。更には、ガスの循環式システムを用いる場合においても、フィルタ等を通して、シリコン酸化物の粒子の除去を行うことが好ましい。
【0019】
図1に示すように、シリコン融液温度以下の基板11が、図中左側から、坩堝13中にあるガリウム含有シリコン融液14中に進入し、ガリウム含有シリコン融液14に浸漬される。このとき、ガリウム含有シリコン融液は、融点以上に加熱用ヒーター15で保持されている。安定した板状シリコンを得るためには、融液温度の調節と、チャンバー内の雰囲気温度と、基板11の温度を厳密に制御できるような装置構成にすることが好ましい。このような装置構成にすることで、更に再現性よく、ガリウム含有板状シリコンを得ることができる。
【0020】
基板には、温度が容易に制御できる構造を設けることが好ましい。基板の材質は、特に限定されないが、熱伝導性のよい材料や耐熱性に優れた材料であることが好ましい。例えば、高純度黒鉛、炭化ケイ素、石英、窒化硼素、アルミナ、酸化ジルコニウム、窒化アルミ、金属等を使用することが可能であるが、目的に応じて最適な材質を選択すればよい。高純度黒鉛は、比較的安価であり、加工性に富む材質であるためより好ましい。基板の材質は、工業的に安価であること、得られる板状シリコンの基板品質等の種々の特性を考慮し、適宜選択することが可能である。更に、基板に金属を用いる場合、常に冷却し続ける等、基板の融点以下の温度で使用し、得られたシートの特性にさほど影響を与えなければ、特に問題はない。
【0021】
基板11の温度制御を容易にするには、銅製の固定基板を用いると好都合である。固定基板とは、基板に固定された軸19と基板11を連結する部分のことを指し、ここでは図示していない。固定基板や基板11の冷却手段は、大きく分けると直接冷却と間接冷却とを2種類の手段が考えられる。直接冷却は、基板に直接ガスを吹きかけて冷却する手段であり、間接冷却は、基板を間接的にガスもしくは液体により冷却する手段である。冷却ガスの種類は特に限定されないが、板状シリコンの酸化を防ぐ目的で、不活性ガスである窒素、アルゴン、ヘリウム等を用いることが好ましい。特に、冷却能力を考慮すると、ヘリウム又はヘリウムと窒素との混合ガスが好ましいが、コストを考慮すると窒素が好ましい。冷却ガスは、熱交換器等を用いて循環させることで、さらなるコスト低減を図ることができ、結果として安価なガリウム含有板状シリコンを提供できることになる。
【0022】
更に、基板11を加熱する機構を有する方が好ましい。すなわち、基板11の温度は、冷却機構を備えているだけでなく、加熱機構を備えている方が好ましい。ガリウム含有シリコン融液中へ浸漬させた基板11は、その基板表面にガリウム含有板状シリコンが成長する。その後、基板11は融液から排出させるが、基板11の融液に面する側はガリウム含有シリコン融液から熱を受け、基板の温度が上昇する傾向にある。しかし、次にその基板を同じ温度でガリウム含有シリコン融液へ浸漬させようとすると、基板の温度を下げるための冷却機構が必要である。しかしながら、直接冷却や間接冷却でも、冷却速度すなわち基板温度を随時制御するのは困難であるため、加熱機構も備わっている方が好ましい。
【0023】
すなわち、一度ガリウム含有シリコン融液から脱出した基板は、冷却機構で冷却され、次にガリウム含有シリコン融液に浸漬される前までに、加熱機構を用いて、基板の温度制御を行う方がよい。加熱機構は、高周波誘導加熱方式でも、抵抗加熱方式でも構わない。但し、ガリウム含有シリコンの融液状態を保持するための加熱用ヒーターに影響を与えないことが条件となる。このように、冷却機構と加熱機構を併用することで、ガリウム含有板状シリコンの特性の再現性は、格段に向上する。
【0024】
基板の温度制御と共に重要なのはガリウム含有シリコン融液の温度管理である。融液の温度を融点近傍で設定していると、基板が融液に接することでシリコンの湯面が凝固を起こす可能性があるため、融液の温度は、融点以上であることが好ましい。これは複数の熱電対もしくは、放射温度計等を用いて厳密に制御するのが好ましい。
【0025】
融液温度を厳密に制御するには、熱電対を融液中に浸漬させるのが直接的であるが、熱電対の保護管等からの不純物が融液に混入されるためにあまり好ましくない。制御部位は、坩堝等に熱電対を挿入する等して、間接的に温度を制御するか、放射温度計によりガリウム含有シリコン融液の温度を制御できるような構造にすることが好ましい。
【0026】
融液が入った坩堝13は、断熱材17の上に設置されている。その断熱材17の上には、坩堝台16が設置されている。この坩堝台16には、坩堝昇降用台18が接続されており、昇降機構が設けられていることが必要である。これは、基板11上でガリウム含有板状シリコンを成長させるため、常に基板11がガリウム含有シリコン融液14に、同じ深さで浸漬できるように上下動させるためである。
【0027】
なお、湯面位置を一定に保つ、すなわち、ガリウム含有シリコン融液から、ガリウム含有板状シリコンとして取り出された分及び、蒸気としてロスした分だけのシリコンを補充する方法として、シリコンの多結晶体(塊)を溶融させて投入したり、融液のまま順次投入したり、粉体を順次投入する方法等を用いることが可能であるが、湯面位置を一定に保つ方法は特に限定されない。但し、できるだけ融液の湯面を乱さないようにすることが好ましい。融液の湯面を乱すと、そのときに発生する波形状が、得られるガリウム含有板状シリコンの融液面側に反映され、得られる板状シリコンの形状の均一性を損なう可能性があるためである。
【0028】
融液の加熱手段として、加熱用ヒーター15の代わりに高周波誘導コイルを用いてもよい。この場合、ガリウム含有シリコン融液中の電荷がコイルからの高周波磁場から受ける作用によって融液が加熱される。あらかじめ融液中のガリウム濃度と融液温度を一定に保持するために必要な高周波電力との相関関係を経験値として見出しておけば、板状シリコンの製造における高周波電力の値と比較することによりシリコン融液中のガリウム濃度を推定することも可能となり、きめ細かい生産管理ができる。
【0029】
本発明の板状シリコンの製造装置は上記のものに限定されることはなく、ガリウムの偏析を生じないほど融液からの結晶成長の速度が大きければよい。例えば液相エピタキシャル成長装置、帯域溶融再結晶装置、レーザー溶融再結晶装置といった製造装置を用いてもよい。
【0030】
(ガリウム含有板状シリコンの製造方法)
次に、図1に示すガリウム含有板状シリコン製造装置を用いて、本発明によるガリウム含有板状シリコンの製造方法の一例について説明する。
まず、得られる板状シリコンの比抵抗が所望の濃度になるようにガリウムの濃度を調整したシリコン原料を、高純度黒鉛製の坩堝13に一杯になるまで充填する。その坩堝を、図1に示すような装置内に設置する。次に、チャンバー内の真空引きを行い、チャンバー内を所定の圧力まで減圧する。その後、チャンバー内にArガスを導入し、常に10L/minでチャンバー上部よりArガスを流したままにする。このように常にガスを流し続けるのは、清浄なシリコン湯面を得るためである。
【0031】
次に、シリコン溶融用の加熱用ヒーター15の温度を1500℃に設定し、坩堝13内のシリコン塊を完全に溶融状態にする。このとき、シリコン原料は溶融することで液面が低くなることから、ガリウム含有シリコン融液の湯面が、坩堝13上面から1cm下の位置になるように、新たにシリコン粉末を投入する。シリコン溶融用のヒーターは、一度に1500℃に上げるのではなく、1300℃位まで10〜50℃/minの昇温速度で加熱し、その後、所定温度まで上げるのが好ましい。これは、急激に温度を上げると、坩堝の角部等に熱応力が集中的にかかり、坩堝の破損に繋がるためである。
【0032】
その後、ガリウム含有シリコン融液温度を1410℃に設定し、30分間そのまま保持し、融液温度の安定化を図り、坩堝昇降用台18を用いて、坩堝13を所定の位置に移動させる。このときのガリウム含有シリコン融液温度は、1400℃以上、1450℃以下が好ましい。シリコンの融点は1410℃付近であり、1400℃以下に設定すると、坩堝壁から徐々に湯面が固まってくるためである。また、1450℃より高く設定した場合、ガリウム含有板状シリコンの成長速度が遅くなり、ガリウムの偏析により、融液側にガリウムが濃縮されるため好ましくない。
【0033】
次に、ガリウム含有板状シリコンを成長させるが、用途に適した形状の基板、例えば直方体の基板を、図1中の矢印の方向に、左側から右側へ移動させる。このとき、基板の表面が、ガリウム含有シリコン融液に接触するように移動させる。このようにして、基板の表面に板状シリコンが成長する。基板上に板状シリコンを作製するための軌道は、図1に示したような軌道であってもいいし、円軌道、楕円軌道であっても構わない。特に、任意の軌道を実現できるような構造が好ましい。
【0034】
ガリウム含有シリコン融液への進入時の基板温度は、200℃以上900℃以下が好ましい。基板温度が200℃以下であると、安定した制御が困難となる。すなわち、連続生産する場合、チャンバー内で、浸漬待ちの基板はガリウム含有シリコン融液からの輻射熱を受け、常に200℃以下に維持することが困難となり、得られるガリウム含有板状シリコンの品質にばらつきが生じることに繋がるためである。また、基板の温度が900℃以上であると、ガリウム含有板状シリコンの成長速度が遅くなり、ガリウムが融液側に偏析しやすくなる。このように、基板の温度によって、得られる板状シリコンのばらつきが生じやすくなるため、冷却機構と加熱機構の両方を備えている方が好ましい。より好ましい基板温度は、300〜700℃である。
【0035】
上述してきたように、製品の歩留まり向上、更には品質の安定化を図るためには、できる限り温度制御を厳密に制御できる構造にしておく方が好ましい。
また、ガリウムを含有したシリコン融液と基板との接触時間は10秒以内が好ましい。それ以上になると基板上で成長した板状シリコン自体も温度が上がり、結晶中に取り込まれたガリウムが拡散によって融液中に流れ出したり、成長速度が遅い場合には、偏析により融液側にガリウムが濃縮されたりしてしまうためである。
また、ガリウム含有板状シリコンの板厚方向の成長速度は0.03mm/秒以上であることが望ましい。やはり成長速度が遅いとガリウムの偏析により、ガリウムが融液側に濃縮されてしまうためである。より好ましい成長速度は、0.05〜0.3mm/秒である。
【0036】
本発明の板状シリコンの製造方法は上記のものに限定されることはなく、ガリウムの偏析が実質生じないほど融液からの結晶成長の速度が大きければよい。例えば液相エピタキシャル成長法、帯域溶融再結晶法、レーザー溶融再結晶法といった方法を用いてもよい。
また、板状シリコンの板厚としては、1mm以下であることが好ましく、0.1mm以上1mm以下であることがより好ましい。板厚が1mmより大きいと、ガリウムの偏析が無視できなくなるからである。また、板厚を0.1mm以上とすると、太陽電池作製工程において板状シリコンの割れや欠けの多発による歩留まりが抑制できるので好ましい。
【0037】
本発明の板状シリコンは、ガリウムの偏析が少ないことを特徴の一つとしている。偏析の多い少ないは、板状シリコンの比抵抗を測定することで評価することができる。具体的には、比抵抗のバラツキが小さいほど、偏析がより少ないことを意味する。本発明では、製造条件によっても異なるが、±0.5Ωの範囲に比抵抗のバラツキを抑制することができる。なお、従来のキャスト法により形成される板状シリコンの比抵抗は、通常−0.8〜+9Ωの範囲でばらついており、本発明の板状シリコンの方がガリウムの偏析が少ないことがわかる。
【0038】
本発明の板状シリコンは、太陽電池、半導体装置等の種々の分野に使用することができる。この内、太陽電池の原料として使用することが好ましい。本発明の板状シリコンは、例えば次の方法により太陽電池に使用できる。すなわち、板状シリコンを必要に応じて、所定の大きさに切断した後、リン、砒素等のn型の不純物を拡散させる。この拡散により板状シリコン内にpn接合が形成される。
【0039】
次に、板状シリコンを挟むように表面電極と裏面電極を、例えば蒸着法、塗布・焼成法等の方法により形成することで、太陽電池を得ることができる。なお、裏面電極側の板状シリコンには、必要に応じて、p+層を形成してもよい。
【0040】
【実施例】
実施例
(ガリウム含有板状シリコンの作製)
比抵抗が1Ω・cmになるようにガリウム濃度を調整したシリコン原料を、高純度カーボン製坩堝に保護された石英製坩堝内に入れ、図1に示すチャンバー内に固定した。
【0041】
まずチャンバー内を10−5torr程度まで真空引きし、常圧のArガスで置換した。その後、チャンバー内にArガスを導入し、常圧まで戻し、その後は、2L/minでArガスを常時チャンバー上部から流したままにした。次に、シリコン原料をヒーターにより溶融するが、シリコン溶解用ヒーターを10℃/minの昇温速度で1500℃まで昇温した。シリコン原料が完全に溶解したことを確認したのち、坩堝温度を1425℃に保持し、安定化を図った。
【0042】
次に、図2(A)に示した形状の高純度カーボン製の基板11を高周波加熱により600℃まで加熱した。その後、板状シリコン成長面20を融液側にして、融液に深さ5mmまで浸漬し、ガリウム含有板状シリコンを成長させた。基板と融液との接触時間は約5秒とした。得られたガリウム含有板状シリコンの形状の概略斜視図を図2(B)に示す。得られたガリウム含有板状シリコンの厚さは、平均値約0.32mmで、基板からは容易に剥離することが出来た。
【0043】
この工程を繰り返し100回行い、100枚のガリウム含有板状シリコンを得たところで、融液の減少分の原料を追加で坩堝に投入した。それを10回繰り返し、合計1000枚のガリウム含有板状シリコンを得た。それらの比抵抗を測定したところ、0.8Ωから1.5Ωの間にあった。この結果から、板状シリコン成長時にガリウムの偏析が起こらず、ガリウム濃度のばらつきが少なく、品質の安定したガリウム含有板状シリコンが得られたものと判断した。本製造方法では、ガリウム含有板状シリコンの成長速度が速く、偏析が起こりにくいため、このように比抵抗の安定したガリウム含有板状シリコンが作製できたものと考えられる。
【0044】
また、本実施例のようにガリウム含有板状シリコンの板厚が1mm以下の場合には、成長にかかる時間が短く、ガリウムが偏析しにくいというメリットがある。それに加えて、前述の通り、結晶核から離れるにつれて、一つの結晶核から成長した結晶内に導入された複数の積層欠陥や双晶粒界が出会う可能性が高くなり、太陽電池特性を下げる実質的なランダム粒界が数多くなる。ガリウム含有板状シリコンの板厚が1mm以下の場合、複数の積層欠陥や双晶粒界が出会う可能性はほとんどなく、太陽電池を作製するための基板として適している。
【0045】
(太陽電池の作製)
次に、得られたガリウム含有板状シリコンを用いて、太陽電池を作製した。得られたガリウム含有板状シリコンをレーザーで切断し、50mm×50mmのガリウム含有板状シリコンを取り出した。次に、硝酸とフッ酸との混合溶液でエッチング及び洗浄を行った。その後、水酸化ナトリウムを用いてアルカリエッチングを行った。その後、POCl3拡散により板状シリコン表面にn+層を形成した。板状シリコン表面に形成されているPSG(リンガラス)膜をフッ酸で除去した。
【0046】
その後、太陽電池の受光面側となるn層上にプラズマCVD装置を用いて窒化シリコン膜を形成した。次に、太陽電池の裏面側となる面にも形成されているn+層を硝酸とフッ酸との混合溶液でエッチング除去した。次に、上記裏面側となる面にアルミペーストをスクリーン印刷により塗布した。焼成することで裏面電極及びp+層を同時に形成した。次に、スクリーン印刷を用いて受光面側に電極パターンを銀ペーストを用いて形成した。その後、焼成することで銀電極を形成すると同時に、銀電極とn+層との導通をとった。その後、銀電極部分に半田ディップを行うことで太陽電池を作製した。
【0047】
得られた太陽電池は、AM1.5、100mW/cm2の照射下にて、「結晶系太陽電池セル出力測定方法(JIS C 8913(1988))」に従って、セル特性の評価を行った。
測定結果は、完成したセルの平均値で短絡電流31.12(mA/cm2)、開放電圧590(mV)、フィルファクター0.755、効率13.86(%)であった。
【0048】
次に、このようにして作製した太陽電池の特性劣化について調べた。その結果、この太陽電池にソーラーシミュレータの下で、両電極を負荷と接続しない開放状態にした太陽電池の温度を30℃に保持したまま30時間AM1.5の光を照射し続けた後、再度変換効率を測定したところ、変換効率は13.86(%)と、光照射前と測定誤差範囲内で一致し、特性劣化がほとんどないことが確認できた。
【0049】
比較例
本比較例では、通常多結晶シリコンを作製するために用いられているキャスト法にて、ガリウム含有板状シリコンを作製した例を示す。キャスト法とは坩堝でシリコンを溶融し、その融液を冷却することでシリコンのインゴットを作製する方法である。この方法で作製したインゴットから太陽電池用ウェハを作製するには、インゴットをまずブロックにバンドソーを用いて切り出し、その後、ワイヤーソーによりそれぞれのブロックをウェハにスライスしていく工程が必要である。この過程で投入した原料の数10%が切りしろとして無駄になる。
【0050】
ここでは直径20cm、深さ30cmの石英製坩堝に、シリコン中に均一にガリウムがドープされると仮定し、比抵抗が1Ω・cmになるようにガリウム濃度を調整したシリコン原料を入れ、溶解後徐冷し、柱状のガリウム含有多結晶シリコンインゴットを作製した。坩堝の冷却は坩堝を下方に0.05mm/minの速度で加熱領域から引き出した。
このようにして成長したガリウム含有多結晶シリコンインゴットの上下方向に向かって比抵抗の分布を測定したところ、10Ωから0.2Ωまでほぼ連続的に変化しており、安定した品質の太陽電池を作製することが困難であった。
【0051】
なお、今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点の例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、製造装置として図1に示したものを例に挙げたが、融液と基板を接触させて、基板上にガリウム含有板状シリコンを成長させることができるものなら特に限定されない。また融液に接触させる基板形状の例として、図2(A)に図示したものを挙げたが、形状には特に限定されない。
【0052】
【発明の効果】
本発明のガリウム含有板状シリコンの製造方法を用いることにより、安定した品質のガリウム含有板状シリコンを低コストで提供することが可能となる。またその板状シリコンから太陽電池を作製することで、特性劣化の少ない太陽電池を低コストに提供し、環境問題回避に貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガリウム含有板状シリコンを作製するための製造装置の一例の概略断面図である。
【図2】ガリウム含有板状シリコンを成長させるための成長基板の一例の概略斜視図(A)と成長したガリウム含有板状シリコンの概略斜視図(B)である。
【符号の説明】
11 基板
12 ガリウム含有板状シリコン
13 坩堝
14 ガリウム含有シリコン融液
15 加熱用ヒーター
16 坩堝台
17 断熱材
18 坩堝昇降用台
19 基板に固定された軸
20 板状シリコン成長面
21 ガリウム含有板状シリコン
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状シリコンの製造方法、板状シリコン及び太陽電池に関する。更に詳しくは、本発明は、特に太陽電池用として用いられることが多い板状シリコンの製造方法、板状シリコン、及びそれから作製した太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、太陽電池はクリーンエネルギーとして期待されている。中でも多結晶シリコン太陽電池は、コストとパフォーマンスを両立するものとして最も大きな比率を占めている。しかし、更に広く太陽電池を普及させるためには、単位発電電力あたりの太陽電池のコストを更に低く抑える必要がある。
従来のシリコン太陽電池は、多結晶シリコンを使用したものが多い。この太陽電池は、ボロンをドーパントとして含んだP型多結晶シリコン基板表面にN型ドーパントであるリンを拡散させてPN接合を形成することで作製するのが一般的である。ここで、用いられる多結晶シリコン基板は、坩堝内でシリコンを融解し、徐冷することで作製されるキャスト法によるものが一般的である。
【0003】
しかしながら、近年、太陽電池の特性劣化の原因が、ドーパントであるボロンと結晶中に含まれる酸素との複合体の形成と関連があることが示唆されている。そのため、例えば特開2001−64007号公報(特許文献1)では、P型のドーパントとしてガリウムを使用し、太陽電池の特性劣化を抑制する方法が提案されている。このようなウェハの製造方法として、ガリウムを添加したシリコンを融解し、融液を冷却することで多結晶シリコンのインゴットを作製し、インゴットを切断又はスライスする方法が提案されている。
【0004】
しかし、ガリウムの偏析係数0.008は、ボロンの偏析係数0.8よりも2桁小さく、上記のようにしてインゴットを作製すると、成長の初期では結晶中にガリウムは取り込まれず、徐々に融液内で濃縮され、成長が進むにつれてガリウムの取り込み量が増える。そのため、インゴット内での抵抗率の分布が大きく、品質の安定したウェハを供給することが困難となり、抵抗率の分布が小さいインゴットを製造するとコストアップにつながる。
【0005】
このような偏析現象は冷却速度、すなわちシリコン結晶の成長速度を上げることで若干の抑制は可能である。シリコン結晶の成長速度が遅い場合には、{111}面の積層欠陥、双晶粒界等の導入確率が低く、坩堝壁で発生した結晶核から単結晶に近い結晶が成長し、坩堝壁から離れるに従って結晶が淘汰され、大きな結晶粒が形成される。
【0006】
それに対して、上述のように成長速度を上げた場合、結晶核が成長するにつれて、多くの{111}面の積層欠陥、双晶粒界が導入される。{111}面の積層欠陥、双晶粒界等は、太陽電池特性に影響を与えないことが知られている。しかし、一つの結晶の異なる{111}面に積層欠陥、双晶粒界等の欠陥が導入された場合には、2つの面欠陥が交叉するラインから実質的なランダム粒界が発生し、太陽電池としての特性にも影響を与える欠陥となる。一つの結晶核から成長したシリコン結晶が、坩堝壁から離れて成長するにつれて、実質的なランダム粒界が増加し、徐冷した場合に得られるような大きな結晶粒のインゴットは得られない。
【0007】
また、特開2002−68724号公報(特許文献2)では、多結晶シリコンの結晶粒径を2mm以上とすることで、粒界へのガリウムの偏析の影響を抑制するという方法が提案されている。しかし、ガリウムの偏析の影響は、粒界と粒内というような局所的な差よりも、坩堝のサイズでの大きな変動が問題であり、このような方法でも、インゴット内での抵抗率の変動は制御することは困難である。
【0008】
また、特開平6−191820号公報(特許文献3)では、シリコン薄板の製造方法として、インジウム、スズ、ガリウムの融液にシリコンを溶解させた融液の気相との界面を融液と非接触になるように配置した冷却器を用いて冷却し、シリコンの薄板を析出させるという方法が提案されている。しかし、このような方法では、融液中のシリコン濃度の制御が難しく、大量生産が困難である。また、シリコン中に不純物として取り込まれるインジウム、スズ、ガリウムの濃度制御が困難である。
【0009】
一方、特開2001−223172号公報(特許文献4)では、冷却された基板の表面を金属あるいは半導体のうちの少なくともいずれか一方を含む融液に接触させ、融液材料の結晶を基板の表面に成長させることで、直接板状体を成長させる方法が提案されている。この方法をシリコンに応用することで、従来のキャスト法のようにインゴットからのブロック切断、ブロックからのウェハスライスの工程をなくすことができる。そのため、切りしろとしての原料のロスをなくし、かつ上記工程にかかるコストが不要になり、低コストで板状シリコンを作製することが可能になるという方法である。また、この方法は板状体の成長速度が速いため、大量生産にも適用可能である。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−64007号公報
【特許文献2】
特開2002−68724号公報
【特許文献3】
特開平6−191820号公報
【特許文献4】
特開2001−223172号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、太陽電池を作製するに際して、特性劣化の少ない太陽電池を低コストに提供し、環境に対する負荷を低減するために、更に安定した品質のガリウム含有板状シリコンを低コストで提供することが望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、ガリウムを含有したシリコン融液と基板を接触させ、基板表面上に板状シリコンを成長させることで、上記の問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
かくして本発明によれば、ガリウムを含有したシリコン融液と基板とを接触させ、前記基板表面上にガリウム含有板状シリコンを成長させることを特徴とする板状シリコンの製造方法が提供される。
【0014】
更に、本発明によれば、上記方法で作製されたことを特徴とする板状シリコンが提供される。
【0015】
また、本発明によれば、上記板状シリコンを用いて作製されたことを特徴とする太陽電池が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のガリウム含有板状シリコンの製造方法は、ガリウムを含有したシリコン融液と基板を接触させ、基板表面上に板状シリコンを成長させることを特徴としている。板状シリコン中のガリウム濃度は、板状シリコンを使用する用途に応じて適宜調整することができる。例えば、太陽電池に板状シリコンを用いる場合には、結晶中のガリウム濃度は、1E15atoms/cm3から1E17atoms/cm3程度が一般的であり、より好ましくは5E15atoms/cm3〜3E16atoms/cm3である。
【0017】
(ガリウム含有板状シリコンの製造装置)
図1に本発明のガリウム含有板状シリコンの製造方法を実施可能な装置の一例を示し、その図に基づいて本発明を説明する。しかしながら、本発明の板状シリコンを得る装置は、これに限定されることはない。
図1中の12は得られたガリウム含有板状シリコン、11は基板、13は坩堝、14はガリウム含有シリコン融液、15は加熱用ヒーター、16は坩堝台、17は断熱材、18は坩堝昇降用台、19は基板に固定された軸である。但し、この図において、基板11を移動させる手段、坩堝台16を昇降させる手段、加熱用ヒーターを制御する手段、シリコンを追加投入する手段、真空排気ができるようなチャンバー等の装置の外部については記載していない。
【0018】
また、13から19は、密閉性の良好なチャンバー内に設置されており、真空排気後に不活性ガス等でガス置換を行える構造にする必要がある。このとき、不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム等を使用することが可能であるが、コスト面を考慮するとアルゴンがより好ましい。更に、循環式のシステムを構築しておくことが、より低コスト化に繋がる。また、酸素成分を含むガスを用いると、シリコン酸化物が生成し、基板表面やチャンバー壁に付着するため、酸素成分はできる限り除去することが好ましい。更には、ガスの循環式システムを用いる場合においても、フィルタ等を通して、シリコン酸化物の粒子の除去を行うことが好ましい。
【0019】
図1に示すように、シリコン融液温度以下の基板11が、図中左側から、坩堝13中にあるガリウム含有シリコン融液14中に進入し、ガリウム含有シリコン融液14に浸漬される。このとき、ガリウム含有シリコン融液は、融点以上に加熱用ヒーター15で保持されている。安定した板状シリコンを得るためには、融液温度の調節と、チャンバー内の雰囲気温度と、基板11の温度を厳密に制御できるような装置構成にすることが好ましい。このような装置構成にすることで、更に再現性よく、ガリウム含有板状シリコンを得ることができる。
【0020】
基板には、温度が容易に制御できる構造を設けることが好ましい。基板の材質は、特に限定されないが、熱伝導性のよい材料や耐熱性に優れた材料であることが好ましい。例えば、高純度黒鉛、炭化ケイ素、石英、窒化硼素、アルミナ、酸化ジルコニウム、窒化アルミ、金属等を使用することが可能であるが、目的に応じて最適な材質を選択すればよい。高純度黒鉛は、比較的安価であり、加工性に富む材質であるためより好ましい。基板の材質は、工業的に安価であること、得られる板状シリコンの基板品質等の種々の特性を考慮し、適宜選択することが可能である。更に、基板に金属を用いる場合、常に冷却し続ける等、基板の融点以下の温度で使用し、得られたシートの特性にさほど影響を与えなければ、特に問題はない。
【0021】
基板11の温度制御を容易にするには、銅製の固定基板を用いると好都合である。固定基板とは、基板に固定された軸19と基板11を連結する部分のことを指し、ここでは図示していない。固定基板や基板11の冷却手段は、大きく分けると直接冷却と間接冷却とを2種類の手段が考えられる。直接冷却は、基板に直接ガスを吹きかけて冷却する手段であり、間接冷却は、基板を間接的にガスもしくは液体により冷却する手段である。冷却ガスの種類は特に限定されないが、板状シリコンの酸化を防ぐ目的で、不活性ガスである窒素、アルゴン、ヘリウム等を用いることが好ましい。特に、冷却能力を考慮すると、ヘリウム又はヘリウムと窒素との混合ガスが好ましいが、コストを考慮すると窒素が好ましい。冷却ガスは、熱交換器等を用いて循環させることで、さらなるコスト低減を図ることができ、結果として安価なガリウム含有板状シリコンを提供できることになる。
【0022】
更に、基板11を加熱する機構を有する方が好ましい。すなわち、基板11の温度は、冷却機構を備えているだけでなく、加熱機構を備えている方が好ましい。ガリウム含有シリコン融液中へ浸漬させた基板11は、その基板表面にガリウム含有板状シリコンが成長する。その後、基板11は融液から排出させるが、基板11の融液に面する側はガリウム含有シリコン融液から熱を受け、基板の温度が上昇する傾向にある。しかし、次にその基板を同じ温度でガリウム含有シリコン融液へ浸漬させようとすると、基板の温度を下げるための冷却機構が必要である。しかしながら、直接冷却や間接冷却でも、冷却速度すなわち基板温度を随時制御するのは困難であるため、加熱機構も備わっている方が好ましい。
【0023】
すなわち、一度ガリウム含有シリコン融液から脱出した基板は、冷却機構で冷却され、次にガリウム含有シリコン融液に浸漬される前までに、加熱機構を用いて、基板の温度制御を行う方がよい。加熱機構は、高周波誘導加熱方式でも、抵抗加熱方式でも構わない。但し、ガリウム含有シリコンの融液状態を保持するための加熱用ヒーターに影響を与えないことが条件となる。このように、冷却機構と加熱機構を併用することで、ガリウム含有板状シリコンの特性の再現性は、格段に向上する。
【0024】
基板の温度制御と共に重要なのはガリウム含有シリコン融液の温度管理である。融液の温度を融点近傍で設定していると、基板が融液に接することでシリコンの湯面が凝固を起こす可能性があるため、融液の温度は、融点以上であることが好ましい。これは複数の熱電対もしくは、放射温度計等を用いて厳密に制御するのが好ましい。
【0025】
融液温度を厳密に制御するには、熱電対を融液中に浸漬させるのが直接的であるが、熱電対の保護管等からの不純物が融液に混入されるためにあまり好ましくない。制御部位は、坩堝等に熱電対を挿入する等して、間接的に温度を制御するか、放射温度計によりガリウム含有シリコン融液の温度を制御できるような構造にすることが好ましい。
【0026】
融液が入った坩堝13は、断熱材17の上に設置されている。その断熱材17の上には、坩堝台16が設置されている。この坩堝台16には、坩堝昇降用台18が接続されており、昇降機構が設けられていることが必要である。これは、基板11上でガリウム含有板状シリコンを成長させるため、常に基板11がガリウム含有シリコン融液14に、同じ深さで浸漬できるように上下動させるためである。
【0027】
なお、湯面位置を一定に保つ、すなわち、ガリウム含有シリコン融液から、ガリウム含有板状シリコンとして取り出された分及び、蒸気としてロスした分だけのシリコンを補充する方法として、シリコンの多結晶体(塊)を溶融させて投入したり、融液のまま順次投入したり、粉体を順次投入する方法等を用いることが可能であるが、湯面位置を一定に保つ方法は特に限定されない。但し、できるだけ融液の湯面を乱さないようにすることが好ましい。融液の湯面を乱すと、そのときに発生する波形状が、得られるガリウム含有板状シリコンの融液面側に反映され、得られる板状シリコンの形状の均一性を損なう可能性があるためである。
【0028】
融液の加熱手段として、加熱用ヒーター15の代わりに高周波誘導コイルを用いてもよい。この場合、ガリウム含有シリコン融液中の電荷がコイルからの高周波磁場から受ける作用によって融液が加熱される。あらかじめ融液中のガリウム濃度と融液温度を一定に保持するために必要な高周波電力との相関関係を経験値として見出しておけば、板状シリコンの製造における高周波電力の値と比較することによりシリコン融液中のガリウム濃度を推定することも可能となり、きめ細かい生産管理ができる。
【0029】
本発明の板状シリコンの製造装置は上記のものに限定されることはなく、ガリウムの偏析を生じないほど融液からの結晶成長の速度が大きければよい。例えば液相エピタキシャル成長装置、帯域溶融再結晶装置、レーザー溶融再結晶装置といった製造装置を用いてもよい。
【0030】
(ガリウム含有板状シリコンの製造方法)
次に、図1に示すガリウム含有板状シリコン製造装置を用いて、本発明によるガリウム含有板状シリコンの製造方法の一例について説明する。
まず、得られる板状シリコンの比抵抗が所望の濃度になるようにガリウムの濃度を調整したシリコン原料を、高純度黒鉛製の坩堝13に一杯になるまで充填する。その坩堝を、図1に示すような装置内に設置する。次に、チャンバー内の真空引きを行い、チャンバー内を所定の圧力まで減圧する。その後、チャンバー内にArガスを導入し、常に10L/minでチャンバー上部よりArガスを流したままにする。このように常にガスを流し続けるのは、清浄なシリコン湯面を得るためである。
【0031】
次に、シリコン溶融用の加熱用ヒーター15の温度を1500℃に設定し、坩堝13内のシリコン塊を完全に溶融状態にする。このとき、シリコン原料は溶融することで液面が低くなることから、ガリウム含有シリコン融液の湯面が、坩堝13上面から1cm下の位置になるように、新たにシリコン粉末を投入する。シリコン溶融用のヒーターは、一度に1500℃に上げるのではなく、1300℃位まで10〜50℃/minの昇温速度で加熱し、その後、所定温度まで上げるのが好ましい。これは、急激に温度を上げると、坩堝の角部等に熱応力が集中的にかかり、坩堝の破損に繋がるためである。
【0032】
その後、ガリウム含有シリコン融液温度を1410℃に設定し、30分間そのまま保持し、融液温度の安定化を図り、坩堝昇降用台18を用いて、坩堝13を所定の位置に移動させる。このときのガリウム含有シリコン融液温度は、1400℃以上、1450℃以下が好ましい。シリコンの融点は1410℃付近であり、1400℃以下に設定すると、坩堝壁から徐々に湯面が固まってくるためである。また、1450℃より高く設定した場合、ガリウム含有板状シリコンの成長速度が遅くなり、ガリウムの偏析により、融液側にガリウムが濃縮されるため好ましくない。
【0033】
次に、ガリウム含有板状シリコンを成長させるが、用途に適した形状の基板、例えば直方体の基板を、図1中の矢印の方向に、左側から右側へ移動させる。このとき、基板の表面が、ガリウム含有シリコン融液に接触するように移動させる。このようにして、基板の表面に板状シリコンが成長する。基板上に板状シリコンを作製するための軌道は、図1に示したような軌道であってもいいし、円軌道、楕円軌道であっても構わない。特に、任意の軌道を実現できるような構造が好ましい。
【0034】
ガリウム含有シリコン融液への進入時の基板温度は、200℃以上900℃以下が好ましい。基板温度が200℃以下であると、安定した制御が困難となる。すなわち、連続生産する場合、チャンバー内で、浸漬待ちの基板はガリウム含有シリコン融液からの輻射熱を受け、常に200℃以下に維持することが困難となり、得られるガリウム含有板状シリコンの品質にばらつきが生じることに繋がるためである。また、基板の温度が900℃以上であると、ガリウム含有板状シリコンの成長速度が遅くなり、ガリウムが融液側に偏析しやすくなる。このように、基板の温度によって、得られる板状シリコンのばらつきが生じやすくなるため、冷却機構と加熱機構の両方を備えている方が好ましい。より好ましい基板温度は、300〜700℃である。
【0035】
上述してきたように、製品の歩留まり向上、更には品質の安定化を図るためには、できる限り温度制御を厳密に制御できる構造にしておく方が好ましい。
また、ガリウムを含有したシリコン融液と基板との接触時間は10秒以内が好ましい。それ以上になると基板上で成長した板状シリコン自体も温度が上がり、結晶中に取り込まれたガリウムが拡散によって融液中に流れ出したり、成長速度が遅い場合には、偏析により融液側にガリウムが濃縮されたりしてしまうためである。
また、ガリウム含有板状シリコンの板厚方向の成長速度は0.03mm/秒以上であることが望ましい。やはり成長速度が遅いとガリウムの偏析により、ガリウムが融液側に濃縮されてしまうためである。より好ましい成長速度は、0.05〜0.3mm/秒である。
【0036】
本発明の板状シリコンの製造方法は上記のものに限定されることはなく、ガリウムの偏析が実質生じないほど融液からの結晶成長の速度が大きければよい。例えば液相エピタキシャル成長法、帯域溶融再結晶法、レーザー溶融再結晶法といった方法を用いてもよい。
また、板状シリコンの板厚としては、1mm以下であることが好ましく、0.1mm以上1mm以下であることがより好ましい。板厚が1mmより大きいと、ガリウムの偏析が無視できなくなるからである。また、板厚を0.1mm以上とすると、太陽電池作製工程において板状シリコンの割れや欠けの多発による歩留まりが抑制できるので好ましい。
【0037】
本発明の板状シリコンは、ガリウムの偏析が少ないことを特徴の一つとしている。偏析の多い少ないは、板状シリコンの比抵抗を測定することで評価することができる。具体的には、比抵抗のバラツキが小さいほど、偏析がより少ないことを意味する。本発明では、製造条件によっても異なるが、±0.5Ωの範囲に比抵抗のバラツキを抑制することができる。なお、従来のキャスト法により形成される板状シリコンの比抵抗は、通常−0.8〜+9Ωの範囲でばらついており、本発明の板状シリコンの方がガリウムの偏析が少ないことがわかる。
【0038】
本発明の板状シリコンは、太陽電池、半導体装置等の種々の分野に使用することができる。この内、太陽電池の原料として使用することが好ましい。本発明の板状シリコンは、例えば次の方法により太陽電池に使用できる。すなわち、板状シリコンを必要に応じて、所定の大きさに切断した後、リン、砒素等のn型の不純物を拡散させる。この拡散により板状シリコン内にpn接合が形成される。
【0039】
次に、板状シリコンを挟むように表面電極と裏面電極を、例えば蒸着法、塗布・焼成法等の方法により形成することで、太陽電池を得ることができる。なお、裏面電極側の板状シリコンには、必要に応じて、p+層を形成してもよい。
【0040】
【実施例】
実施例
(ガリウム含有板状シリコンの作製)
比抵抗が1Ω・cmになるようにガリウム濃度を調整したシリコン原料を、高純度カーボン製坩堝に保護された石英製坩堝内に入れ、図1に示すチャンバー内に固定した。
【0041】
まずチャンバー内を10−5torr程度まで真空引きし、常圧のArガスで置換した。その後、チャンバー内にArガスを導入し、常圧まで戻し、その後は、2L/minでArガスを常時チャンバー上部から流したままにした。次に、シリコン原料をヒーターにより溶融するが、シリコン溶解用ヒーターを10℃/minの昇温速度で1500℃まで昇温した。シリコン原料が完全に溶解したことを確認したのち、坩堝温度を1425℃に保持し、安定化を図った。
【0042】
次に、図2(A)に示した形状の高純度カーボン製の基板11を高周波加熱により600℃まで加熱した。その後、板状シリコン成長面20を融液側にして、融液に深さ5mmまで浸漬し、ガリウム含有板状シリコンを成長させた。基板と融液との接触時間は約5秒とした。得られたガリウム含有板状シリコンの形状の概略斜視図を図2(B)に示す。得られたガリウム含有板状シリコンの厚さは、平均値約0.32mmで、基板からは容易に剥離することが出来た。
【0043】
この工程を繰り返し100回行い、100枚のガリウム含有板状シリコンを得たところで、融液の減少分の原料を追加で坩堝に投入した。それを10回繰り返し、合計1000枚のガリウム含有板状シリコンを得た。それらの比抵抗を測定したところ、0.8Ωから1.5Ωの間にあった。この結果から、板状シリコン成長時にガリウムの偏析が起こらず、ガリウム濃度のばらつきが少なく、品質の安定したガリウム含有板状シリコンが得られたものと判断した。本製造方法では、ガリウム含有板状シリコンの成長速度が速く、偏析が起こりにくいため、このように比抵抗の安定したガリウム含有板状シリコンが作製できたものと考えられる。
【0044】
また、本実施例のようにガリウム含有板状シリコンの板厚が1mm以下の場合には、成長にかかる時間が短く、ガリウムが偏析しにくいというメリットがある。それに加えて、前述の通り、結晶核から離れるにつれて、一つの結晶核から成長した結晶内に導入された複数の積層欠陥や双晶粒界が出会う可能性が高くなり、太陽電池特性を下げる実質的なランダム粒界が数多くなる。ガリウム含有板状シリコンの板厚が1mm以下の場合、複数の積層欠陥や双晶粒界が出会う可能性はほとんどなく、太陽電池を作製するための基板として適している。
【0045】
(太陽電池の作製)
次に、得られたガリウム含有板状シリコンを用いて、太陽電池を作製した。得られたガリウム含有板状シリコンをレーザーで切断し、50mm×50mmのガリウム含有板状シリコンを取り出した。次に、硝酸とフッ酸との混合溶液でエッチング及び洗浄を行った。その後、水酸化ナトリウムを用いてアルカリエッチングを行った。その後、POCl3拡散により板状シリコン表面にn+層を形成した。板状シリコン表面に形成されているPSG(リンガラス)膜をフッ酸で除去した。
【0046】
その後、太陽電池の受光面側となるn層上にプラズマCVD装置を用いて窒化シリコン膜を形成した。次に、太陽電池の裏面側となる面にも形成されているn+層を硝酸とフッ酸との混合溶液でエッチング除去した。次に、上記裏面側となる面にアルミペーストをスクリーン印刷により塗布した。焼成することで裏面電極及びp+層を同時に形成した。次に、スクリーン印刷を用いて受光面側に電極パターンを銀ペーストを用いて形成した。その後、焼成することで銀電極を形成すると同時に、銀電極とn+層との導通をとった。その後、銀電極部分に半田ディップを行うことで太陽電池を作製した。
【0047】
得られた太陽電池は、AM1.5、100mW/cm2の照射下にて、「結晶系太陽電池セル出力測定方法(JIS C 8913(1988))」に従って、セル特性の評価を行った。
測定結果は、完成したセルの平均値で短絡電流31.12(mA/cm2)、開放電圧590(mV)、フィルファクター0.755、効率13.86(%)であった。
【0048】
次に、このようにして作製した太陽電池の特性劣化について調べた。その結果、この太陽電池にソーラーシミュレータの下で、両電極を負荷と接続しない開放状態にした太陽電池の温度を30℃に保持したまま30時間AM1.5の光を照射し続けた後、再度変換効率を測定したところ、変換効率は13.86(%)と、光照射前と測定誤差範囲内で一致し、特性劣化がほとんどないことが確認できた。
【0049】
比較例
本比較例では、通常多結晶シリコンを作製するために用いられているキャスト法にて、ガリウム含有板状シリコンを作製した例を示す。キャスト法とは坩堝でシリコンを溶融し、その融液を冷却することでシリコンのインゴットを作製する方法である。この方法で作製したインゴットから太陽電池用ウェハを作製するには、インゴットをまずブロックにバンドソーを用いて切り出し、その後、ワイヤーソーによりそれぞれのブロックをウェハにスライスしていく工程が必要である。この過程で投入した原料の数10%が切りしろとして無駄になる。
【0050】
ここでは直径20cm、深さ30cmの石英製坩堝に、シリコン中に均一にガリウムがドープされると仮定し、比抵抗が1Ω・cmになるようにガリウム濃度を調整したシリコン原料を入れ、溶解後徐冷し、柱状のガリウム含有多結晶シリコンインゴットを作製した。坩堝の冷却は坩堝を下方に0.05mm/minの速度で加熱領域から引き出した。
このようにして成長したガリウム含有多結晶シリコンインゴットの上下方向に向かって比抵抗の分布を測定したところ、10Ωから0.2Ωまでほぼ連続的に変化しており、安定した品質の太陽電池を作製することが困難であった。
【0051】
なお、今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点の例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、製造装置として図1に示したものを例に挙げたが、融液と基板を接触させて、基板上にガリウム含有板状シリコンを成長させることができるものなら特に限定されない。また融液に接触させる基板形状の例として、図2(A)に図示したものを挙げたが、形状には特に限定されない。
【0052】
【発明の効果】
本発明のガリウム含有板状シリコンの製造方法を用いることにより、安定した品質のガリウム含有板状シリコンを低コストで提供することが可能となる。またその板状シリコンから太陽電池を作製することで、特性劣化の少ない太陽電池を低コストに提供し、環境問題回避に貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガリウム含有板状シリコンを作製するための製造装置の一例の概略断面図である。
【図2】ガリウム含有板状シリコンを成長させるための成長基板の一例の概略斜視図(A)と成長したガリウム含有板状シリコンの概略斜視図(B)である。
【符号の説明】
11 基板
12 ガリウム含有板状シリコン
13 坩堝
14 ガリウム含有シリコン融液
15 加熱用ヒーター
16 坩堝台
17 断熱材
18 坩堝昇降用台
19 基板に固定された軸
20 板状シリコン成長面
21 ガリウム含有板状シリコン
Claims (10)
- ガリウムを含有したシリコン融液と基板とを接触させ、前記基板表面上にガリウム含有板状シリコンを成長させることを特徴とする板状シリコンの製造方法。
- 前記基板表面に前記板状シリコンが成長する間、前記基板と前記シリコン融液を保持する容器との相対的な位置を時間とともに変化させる請求項1に記載の板状シリコンの製造方法。
- 前記シリコン融液に前記基板を接触させる際に、前記基板が、200〜900℃の範囲の温度に維持される請求項1又は2に記載の板状シリコンの製造方法。
- 前記シリコン融液に前記基板を接触させる際に、前記シリコン融液が、1400〜1450℃の範囲の温度に維持される請求項1〜3のいずれか1つに記載の板状シリコンの製造方法。
- 前記シリコン融液と前記基板との接触時間が、10秒以内である請求項1〜4のいずれか1つに記載の板状シリコンの製造方法。
- 前記ガリウム含有板状シリコンが、0.03mm/秒以上の板厚方向の速度で成長する請求項1〜5のいずれか1つに記載の板状シリコンの製造方法。
- 前記ガリウム含有板状シリコンが、±0.5Ωの範囲内の比抵抗のバラツキを有する請求項1〜6のいずれか1つに記載の板状シリコンの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法で作製されたことを特徴とする板状シリコン。
- 板状シリコンが、0.1〜1mmの厚さを有する請求項8に記載の板状シリコン。
- 請求項8又は9に記載の板状シリコンを用いて作製されたことを特徴とする太陽電池。
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|---|---|---|---|
| JP2003072270A JP2004277239A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 板状シリコンの製造方法、板状シリコン及び太陽電池 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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|---|---|
| JP2004277239A true JP2004277239A (ja) | 2004-10-07 |
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ID=33288508
Family Applications (1)
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| JP2003072270A Pending JP2004277239A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 板状シリコンの製造方法、板状シリコン及び太陽電池 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004277239A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008120642A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-05-29 | Sharp Corp | 薄板製造方法および薄板製造装置 |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003072270A patent/JP2004277239A/ja active Pending
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