JP2004282949A - 可撓管の布設方法及び布設装置 - Google Patents

可撓管の布設方法及び布設装置 Download PDF

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Kenichi Ishii
健一 石井
Tetsuo Inoue
哲夫 井上
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Abstract

【課題】可撓管の管路内への引き入れ張力を減少させ、引き入れ布設可能距離を増大させることができる可撓管の布設方法及び布設装置を提供する。
【解決手段】可撓管1が巻き取られたリール8から繰り出された可撓管1を管路2内に引き入れることにより布設する可撓管1の布設方法において、前記リール8から繰り出された可撓管1を、管路2の入口側に配設された可撓管繰出機3と管路2との間に配設された整直機5により、リール巻き1ターン分の直線長あたりのリール巻き癖による残留撓みが管路2と可撓管1の内外径差によるクリアランス以下に減少するように整直しながら管路2内に引き入れることにより布設する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓管を管路内に引き入れることにより布設する可撓管の布設方法及び布設装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、低温の海洋深層水や高温の温泉水等を輸送する金属、プラスチック複合の可撓性流体輸送管は、内部流体の保温、保冷のために、既設又は新設の地中埋設鋼管路内に布設する例が増えている。また、ケーブル管路内の一部に可撓性を有する冷却用プラスチックパイプを布設したり、老朽化した既設の管路を補修したりするためにフレキシブルパイプを布設したり等している。
【0003】
そのような場合、前記可撓性流体輸送管、冷却用プラスチックパイプ、フレキシブルパイプ等といった可撓管は輸送上のスペース面の制約から可能な限り、長尺一連続の状態でリール(ドラムその他の巻枠を含む)に巻き取って布設現場に運び、そのリールから繰り出された可撓管を地中埋設鋼管等の管路内に引き入れることにより布設する方法が一般的であり、電力ケーブルを管路内に引き入れて布設する方法と同じ方法が採用される(特許文献1、2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭54−31593号公報(特許請求の範囲、発明の詳細な説明における産業上の利用分野に相当する記載事項及び第2図)
【特許文献2】
特開昭61−252993号公報(特許請求の範囲、発明の詳細な説明における産業上の利用分野の記載事項及び第1図(ハ))
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記可撓管は、内部に導体が存在する電力ケーブル(中実長尺体)とは異なり、内部に空洞が存在する中空長尺体であるため、リールに巻き取られたときにリール巻き癖による残留撓み生じ易い。このような可撓管を布設する際、リールから繰り出された可撓管に生じた前記残留撓みによって、可撓管が大きく波打った形状になり、そのまま管路内に引き入れられる状況になることが多い。
【0006】
可撓管の残留撓み、即ち、波幅が大きいと、管路の長手方向の各所で可撓管が管路内面に不連続的に接触し、可撓管にその波形状を平らに弾性変形させようとする接触圧力が生じる。
【0007】
可撓管がしなやかに直線状態で管路内に引き入れられるケースでは、可撓管自重による摩擦抵抗しか生じないが、前記のように、波打った形状のまま管路内に引き入れられると、管路内面より受ける接触圧力による摩擦抵抗が更に付加される。
【0008】
これによって、可撓管を管路内に引き入れるときの引き入れ張力が増大し、可撓管の管路内への引き入れ布設可能距離を大幅に減少させる弊害が生じるため、その弊害を取り除く対策が必要とされていた。
【0009】
更に詳細に説明すると、ここで可撓管をほぼ直線状の管路内に引き入れて布設するときの引き入れ張力Fは▲1▼式にて表される。
F=μWL+μPL・・・・・▲1▼
ここで、μ:可撓管と管路の摩擦係数
W:可撓管単位長さあたり重量
L:可撓管引き入れ距離
P:可撓管単位長さあたりの管路より受ける接触圧力
【0010】
可撓管がしなやかに管路内底面に沿って引き入れられて布設される場合の引き入れ張力Fは▲1▼式の第1項のみを考慮すればよく、通常、電力ケーブルを布設する場合の引き入れ張力についても▲1▼式の第1項のみで設計される。
【0011】
▲1▼式の第2項の引き入れ張力は、図3(a)に示すように、可撓管1がそのリール巻き癖による残留撓みで管路内面に接触することにより、管路内面から受ける接触圧力Pによって生じるものであり、接触圧力Pは、管路2と可撓管1の内外径差によるクリアランスδ、即ち、管路2の内径d−可撓管1の外径d、可撓管1のリール巻き径D及び可撓管1の曲げ剛性EIが影響し、▲2▼式によって表される。
P=192EIδ/(πD)・・・・・▲2▼
【0012】
図4は外径190mm、リール巻き径3mの可撓管をリールから繰り出して管路内に引き入れる場合の可撓管の引き入れ張力Fの計算例である。可撓管の単位長さあたり重量Wは12kg/m、曲げ剛性EIは5000kg・m、摩擦係数μは0.4とした。
【0013】
図4から明らかなように、可撓管を管路内に引き入れて同じ布設距離だけ布設する際、可撓管に管路内面から受ける接触圧力が有る場合(直線X)には、無い場合(直線Y)に比べて可撓管の引き入れ張力がおよそ50%分増大し、それに反比例して引き入れ布設可能距離が大幅に減少するという問題があった。
【0014】
本発明は上記課題を解決し、可撓管の管路内への引き入れ張力を減少させ、引き入れ布設可能距離を増大させることができる可撓管の布設方法及び布設装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載された可撓管の布設方法は、可撓管が巻き取られたリールから繰り出された可撓管を管路内に引き入れることにより布設する方法において、前記リールから繰り出された可撓管をリール巻き癖による残留撓みが減少するように整直しながら管路内に引き入れる方法である。
【0016】
このような布設方法によると、リールから繰り出された可撓管のリール巻き癖による残留撓みが減少して、可撓管を管路内に引き入れて布設する際、管路内面から受ける接触圧力による摩擦抵抗が小さくなり、可撓管の引き入れ張力を減少させ、可撓管の管路内への引き入れ布設可能距離を増大させることができる。
【0017】
本発明の請求項2に記載された可撓管の布設方法は、請求項1記載の方法において、前記可撓管をそのリール巻き1ターン分の直線長あたりのリール巻き癖による残留撓みが管路と可撓管の内外径差によるクリアランス以下に減少するように整直しながら管路内に引き入れる方法である。
【0018】
このような布設方法によると、リールから繰り出された可撓管のリール巻き癖による残留撓みがより減少し、可撓管を管路内に引き入れて布設する際、管路内面から受ける接触圧力による摩擦抵抗が殆どなくなるので、可撓管の引き入れ張力をより減少させ、可撓管の管路内への引き入れ布設可能距離をより増大させることができる。
【0019】
本発明の請求項3に記載された可撓管の布設装置は、管路の入口側に配設された可撓管繰出機と、管路の出口側に配設された可撓管牽引機とを備えた布設装置において、前記可撓管繰出機と管路との間に、可撓管のリール巻き癖による残留撓みを減少させる整直機を配設してなるものある。
【0020】
このような布設装置を用いると、可撓管の整直が容易となり、可撓管のリール巻き癖による残留撓みをむらなく的確に減少させることが可能になって、可撓管の布設作業性及び信頼性を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面により説明する。図1は本発明に係る可撓管1の布設装置の一実施形態を示す概要図である。
【0022】
この布設装置は、図1に示すように、管路2の入口側に配設された可撓管繰出機3と、管路2の出口側に配設された可撓管牽引機4と、前記可撓管繰出機3と管路2との間に配設された、可撓管1のリール巻き癖による残留撓みを減少させる整直機5とを備えている。
【0023】
管路2は、例えば、既設の地中埋設鋼管路からなり、その両端部にはマンホール(人孔)6が付帯設置されている(図示例では図1の左側のマンホールが示されている)。可撓管繰出機3は可撓管1が巻き取られたリール8を回転自在に支持するリールスタンド7と、リールスタンド7に搭載され、リール8の回転に制動力を作用させて、リール8から繰り出された可撓管1をこれにバックテンション(逆張力)を付与しながら管路2に向けて繰り出すようにした架台型の電磁ブレーキ等からなる制動機構9とを有する。可撓管牽引機4は、例えば、電動ウインチからなり、可撓管1の先端部にプーリングアイ10を介して連結されたリードワイヤ11を巻き取ることにより、可撓管1を管路2内に引き入れることができるようになっている。
【0024】
整直機5は、前記リール8と同等又はそれ以下の胴径を有する整直リール12と、整直リール12を回転自在に、且つ、可撓管1に押し付けて曲げ力を付与することができるように、上下方向に位置調節ができるように支持する整直リールスタンド13とを有する。整直機5を作動させる場合には、整直リール12を下方に移動させて固定し、可撓管1に側圧を作用させて曲げ力を付与することにより、リール8から繰り出された可撓管1に生じたリール巻き癖による残留撓みを減少させることができるようになっている。
【0025】
更に整直機5と管路2との間には、整直機5の整直リール12及び可撓管牽引機4と同期して駆動され、整直リール12と接触する可撓管1に適正な張力が付与されるように張力を制御する、例えば、無限軌道式の補助牽引機14が配設されている。なお、15は、マンホール6の開口部及びマンホール6内の管路開口部近傍にそれぞれ配設された可撓管1の曲率規制ガイドである。
【0026】
本発明の可撓管1の布設装置は以上のような構成になっている。このような布設装置を用いて、可撓管1を布設する方法を図1により説明する。
【0027】
先ず、布設すべき所定長の可撓管1が巻き取られたリール8を布設現場に運び、可撓管繰出機3に装着する。
【0028】
次に、可撓管1の先端部に取り付けられたプーリングアイ10にリードワイヤ11を連結し、このリードワイヤ11を可撓管牽引機4で巻き取って牽引することにより、リール8に巻き取られた可撓管1をリール8から繰り出す。
【0029】
次に、前記リール8から繰り出された可撓管1に可撓管繰出機3の制動機構9及び補助牽引機14で適正な張力を付与しながら整直機5に通し、その整直リール12の胴部による側圧の作用で可撓管1に曲げ力を付与して、可撓管1に生じたリール巻き癖による残留撓みを減少させる。
【0030】
次に、前記整直機5により整直されて残留撓みが減少した可撓管1を補助牽引機14及び曲率規制ガイド15を介してマンホール6から既設の管路2内に引き入れ、可撓管牽引機14でリードワイヤ11を牽引することにより、可撓管1を管路2の全長にわたり引き入れて管路内に布設する。
【0031】
本発明の布設方法によると、前記したように、リール8から繰り出された可撓管1をそのリール巻き癖による残留撓みが減少するように整直しながら管路2内に引き入れるので、可撓管1を管路内に引き入れて同じ布設距離だけ布設する場合、管路内面から受ける接触圧力による摩擦抵抗が小さくなり、図4の直線Yに示すように、可撓管1の引き入れ張力を減少させ、管路2内への引き入れ布設可能距離を増大させることができる。
【0032】
可撓管1を整直機5で整直する場合、図3(b)に示すように、可撓管1をそのリール巻き1ターン分の直線長あたりのリール巻き癖による残留撓みδ′が管路2と可撓管1の内外径差によるクリアランスδ以下(δ′≦δ)に減少するように整直しながら管路2内に引き入れることが望ましい。
【0033】
このようにして可撓管1を整直することにより、リール8から繰り出された可撓管1のリール巻き癖による残留撓みδ′がより減少して、可撓管1を管路2内に引き入れて布設する際、可撓管1の残留撓み部分と管路内面との間に隙間が生じるようになり、管路内面から受ける接触圧力Pによる摩擦抵抗が殆どなくなるので、可撓管1の引き入れ張力をより減少させ、可撓管1の管路2内への引き入れ布設可能距離をより増大させることができる。
【0034】
なお、前記管路2は一般に可撓管1の布設ルートの一部に曲線個所が存在するが、直線個所が大半を占めており、直線区間における可撓管1の引き入れ張力を大幅に減少できるので、一部曲線個所において引き入れ張力が増加しても、可撓管1の引き入れ布設可能距離の増大化にはそれほど影響を及ぼさない。
【0035】
図2は図1に示す布設装置の変形例を示す概要図である。この布設装置は図1に示す布設装置における整直機5とは異なる構成の整直機16を用いたものである。この整直機16は、可撓管1を挟むようにして可撓管1の長さ方向に千鳥状に配置された複数の小径の整直ローラ17で構成され、リール8から繰り出された可撓管1に繰り返し曲げを加えることにより、可撓管1をリール巻き癖による残留撓みが減少するように整直するようにしたものである。
【0036】
この整直機16も前記整直機5と同じ作用効果を奏するが、整直機5よりも構造が小型になるほか、可撓管1を小さな曲げ幅で繰り返し曲げて整直するため、可撓管1に与えるダメージが小さく、可撓管1を精度よく確実に整直することができる。その他の布設装置の構成及び布設方法は前記図1に示す実施形態のものと実質上同じなので詳細説明を省略する。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載された可撓管の布設方法によると、可撓管が巻き取られたリールから繰り出された可撓管を管路内に引き入れることにより布設する方法において、前記リールから繰り出された可撓管をリール巻き癖による残留撓みが減少するように整直しながら管路内に引き入れるので、リールから繰り出された可撓管のリール巻き癖による残留撓みが減少して、可撓管を管路内に引き入れて布設する際、管路内面から受ける接触圧力による摩擦抵抗が小さくなり、可撓管の引き入れ張力を減少させ、可撓管の管路内への引き入れ布設可能距離を増大させることができる。
【0038】
本発明の請求項2に記載された可撓管の布設方法によると、前記可撓管をそのリール巻き1ターン分の直線長あたりのリール巻き癖による残留撓みが管路と可撓管の内外径差によるクリアランス以下に減少するように整直しながら管路内に引き入れるので、リールから繰り出された可撓管のリール巻き癖による残留撓みがより減少し、可撓管を管路内に引き入れて布設する際、管路内面から受ける接触圧力による摩擦抵抗が殆どなくなるので、可撓管の引き入れ張力をより減少させ、可撓管の管路内への引き入れ布設可能距離をより増大させることができる。
【0039】
本発明の請求項3に記載された可撓管の布設装置によると、管路の入口側に配設された可撓管繰出機と、管路の出口側に配設された可撓管牽引機とを備えた装置において、前記可撓管繰出機と管路との間に、可撓管のリール巻き癖による残留撓みを減少させる整直機を配設してなるので、可撓管の整直が容易となり、可撓管のリール巻き癖による残留撓みをむらなく的確に減少させることが可能になって、可撓管の布設作業性及び信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可撓管の布設装置の一実施形態を示す概要図である。
【図2】図1に示す布設装置の変形例を示す概要図である。
【図3】管路内に引き入れられた可撓管のリール巻き癖による残留撓みが生じている部分の状態を示す図で、(a)は従来の布設方法で引き入れられた状態のもの、(b)は本発明の布設方法で引き入れられた状態のものである。
【図4】可撓管を管路内に引き入れて布設する際、可撓管に管路内面から受ける接触圧力が有る場合と無い場合における、可撓管の引き入れ張力と引き入れ布設可能距離との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 可撓管
2 管路
3 可撓管繰出機
4 可撓管牽引機
5 整直機
6 マンホール
7 リールスタンド
8 リール
9 制動機構
10 プーリングアイ
11 リードワイヤ
12 整直リール
13 整直リールスタンド
14 補助牽引機
15 曲率規制ガイド
16 整直機
17 整直ローラ

Claims (3)

  1. 可撓管が巻き取られたリールから繰り出された可撓管を管路内に引き入れることにより布設する可撓管の布設方法において、前記リールから繰り出された可撓管をリール巻き癖による残留撓みが減少するように整直しながら管路内に引き入れることを特徴とする可撓管の布設方法。
  2. 前記可撓管をそのリール巻き1ターン分の直線長あたりのリール巻き癖による残留撓みが管路と可撓管の内外径差によるクリアランス以下に減少するように整直しながら管路内に引き入れることを特徴とする請求項1記載の可撓管の布設方法。
  3. 管路の入口側に配設された可撓管繰出機と、管路の出口側に配設された可撓管牽引機とを備えた可撓管の布設装置において、前記可撓管繰出機と管路との間に、可撓管のリール巻き癖による残留撓みを減少させる整直機を配設してなることを特徴とする可撓管の布設装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017198900A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 住友電気工業株式会社 直接埋設用ケーブル
CN111628451A (zh) * 2020-06-04 2020-09-04 邱梦亮 一种水利水电工程用便携式埋线装置

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