JP2004284100A - 印加電圧補正値決定方法、画像出力装置、印加電圧補正値決定処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数種類の大きさのドットを、ドットの種類よりも種類が少ない駆動電圧をインクジェットヘッドに印加して印刷するインクジェットプリンタにおいて、各種類のドットを大きさについてなるべく正確に印刷する
【解決手段】インクジェットプリンタにおいて、大、中、小ドットを大きさについて正確に印刷できるようにするためのインクジェットヘッドへの印加電圧V1b、V1m、V1sを決定する(S16)。ただし、大、中ドットを印刷する際の印加電圧の調整量は共通した値ΔVを用いなければならない。そこで、ΔV=α1(V1b−V0b)+α2(V1m−V0m)(ただし、大ドットのインク量:中ドットのインク量=α1:α2(α1+α2=1)であり、V0b、V0mは大、中ドットについての印加電圧の標準値)としてΔVを決定する(S18)。これにより、V1mも考慮にいれて、ΔVを決定できる。
【選択図】 図7
【解決手段】インクジェットプリンタにおいて、大、中、小ドットを大きさについて正確に印刷できるようにするためのインクジェットヘッドへの印加電圧V1b、V1m、V1sを決定する(S16)。ただし、大、中ドットを印刷する際の印加電圧の調整量は共通した値ΔVを用いなければならない。そこで、ΔV=α1(V1b−V0b)+α2(V1m−V0m)(ただし、大ドットのインク量:中ドットのインク量=α1:α2(α1+α2=1)であり、V0b、V0mは大、中ドットについての印加電圧の標準値)としてΔVを決定する(S18)。これにより、V1mも考慮にいれて、ΔVを決定できる。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧を受けることによりインクを吐出するインクジェットヘッドの個体差を解消する、いわゆるキャリブレーションに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェットヘッドを備えたプリンタが普及している。インクジェットヘッドは、電圧を受けることによりインクを吐出する。吐出されたインクは印刷用紙などのメディアに付着する。これにより、メディアへの印刷が行われる。一般的には、特許文献1(第2図参照)に記載のように、印刷用紙に形成されるドットの直径は、インクジェットヘッドにかける電圧により決定できる。
【0003】
なお、このようなプリンタにおいては、近年、大中小三種類の大きさのドットを印刷したりすることがある。この場合、インクジェットヘッドにかける電圧を二種類設定する。例えば、小ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vsと、中ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vmとを設定しておく。例えば、大ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vbは、中ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vmにより決定される。
【0004】
また、インクジェットヘッドには個体差がある。そこで、インクジェットヘッドにかける二種類の電圧をそれぞれ補正して、正確な大きさのドットを印刷できるようにする。これをキャリブレーションという。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−79853号公報(第2図)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェットヘッドにかける二種類の電圧をそれぞれ補正しても、二種類のドットを正確に印刷できるに過ぎない。
【0006】
例えば、小ドットおよび大ドットが大きさについて正確に印刷されるように、VsおよびVbを補正したとする。ここで、VmはVbにより決定されるため、Vmを補正する量は、Vbを補正する量と同じものになってしまう。しかし、Vmを補正すべき量は、必ずしもVbを補正する量と同じであるとは限らない。したがって、中ドットが大きさについて正確に印刷されない。
【0007】
そこで、本発明は、複数種類の大きさのドットを、ドットの種類よりも種類が少ない駆動電圧をインクジェットヘッドに印加して印刷するインクジェットプリンタにおいて、各種類のドットを大きさについてなるべく正確に印刷することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における統一補正値を決定する印加電圧補正値決定方法であって、複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する最適補正値決定工程と、統一補正値を最適補正値の加重平均に基づき決定する統一補正値決定工程とを備えるように構成される。
【0009】
上記のように構成された発明によれば、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における統一補正値を決定する印加電圧補正値決定方法があたえられる。
【0010】
印加電圧補正値決定方法は、最適補正値決定工程、統一補正値決定工程を備える。最適補正値決定工程は、複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する。統一補正値決定工程は、統一補正値を最適補正値の加重平均に基づき決定する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数をドットのインク量比に基づき決定するように構成される。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数を画像出力装置の外部から与えることができるように構成される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数を、画像出力装置が出力する出力画像の解像度に基づき決定するように構成される。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明であって、出力画像の解像度が高まるにつれて、より小さいドットに対応した係数を増加させていくように構成される。
【0015】
請求項6に記載の発明は、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段と、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の発明により決定された統一補正値を記録する補正値記録手段と、インク吐出手段に印加する電圧値を補正値記録手段の記録内容に基づき決定する印加電圧値決定手段とを備えるように構成される。
【0016】
請求項7に記載の発明は、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における統一補正値を決定する印加電圧補正値決定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する最適補正値決定処理と、統一補正値を最適補正値の加重平均に基づき決定する統一補正値決定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態にかかる画像出力装置の構成を示すブロック図である。画像出力装置1は、制御回路10、インタフェース回路20、ヘッド駆動回路30、インクジェットヘッド40を備える。
【0020】
制御回路10は、CPU102、ROM104、RAM106を有する。CPU102は、ROM104およびRAM106に記録されたプログラムおよびデータに基づき、インクジェットヘッド40に印加する電圧の値を決定する。そして、インタフェース回路20を介して、ヘッド駆動回路30に与える。ROM104は読み出し専用のメモリである。RAM106は読み出しおよび書き込み可能なメモリである。
【0021】
インタフェース回路20は、制御回路10とヘッド駆動回路30とのインタフェースである。
【0022】
ヘッド駆動回路30は、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の値を制御回路10からインタフェース回路20を介して受ける。そして、インクジェットヘッド40に電圧を印加する。
【0023】
インクジェットヘッド40は、印加された電圧に対応して変形する。インクジェットヘッド40は、例えばピエゾ素子である。インクジェットヘッド40は、印加された電圧に対応してインクを吐出するためのものである。
【0024】
図2は、インクジェットヘッド40を用いてインクを吐出するためのインク吐出機構の断面図である。インク吐出機構は、画像出力装置1の一部であり、インクジェットヘッド40、インクタンク52、インク通路54、ノズル56を有する。
【0025】
インクタンク52にはインクが溜められている。インクの色は、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)Lc(ライトシアン)Lm(ライトマゼンタ)の六種類がある。よって、インク吐出機構も色の種類に対応して六個ある。
【0026】
インク通路54はインクタンク52に溜められたインクを導く通路である。
【0027】
ノズル56は、インク通路54の先端に設けられたノズルであり、インクが噴出する。
【0028】
ノズル56の近傍の、インク通路54の上側には、インクジェットヘッド40が配置されている。インクジェットヘッド40が接するインク通路54の部分は、インクジェットヘッド40の変形に応じて撓むことができる。
【0029】
図3は、インク吐出機構のインクジェットヘッド40付近の拡大断面図である。インクジェットヘッド40に電圧が印加されていない場合は図3(a)に示すように、特にインクは噴出しない。しかし、インクジェットヘッド40に電圧が印加された場合は図3(b)に示すように、インクジェットヘッド40が矢印方向に変形しインク通路54を下側に撓ませる。これにより、インク通路54中のインクが押圧され、ノズル56から噴出する。ノズル56から噴出されたインクは粒状(インク粒)となり、ノズル56の下に置かれたメディア(例えば、印刷用紙など)に到達する。これにより、メディアに印刷が行える。先に述べたようにインクは六色あるのでカラー印刷が可能である。
【0030】
なお、インクジェットヘッド40に印加される電圧によって、インクジェットヘッド40の変形量が決定される。また、インクジェットヘッド40の変形量によって、ノズル56から噴出するインクの量も決定される。ノズル56から噴出するインクの量は、メディアにおけるインクの色の濃度を決定する。よって、インクジェットヘッド40に印加される電圧によって、メディアにおけるインクの色の濃度が決定される。
【0031】
図4に示すように、画像出力装置1の仮想的な標準機においては、インクジェットヘッド40に印加される電圧が標準値V0の場合に、所定の濃度d0(例えば、C、M、Y、Kについては濃度25%、Lc、Lmについては濃度50%)が得られるようになっている。ただし、一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成するものとする。なお、ドットは、大、中、小の三種類を形成できる。ただし、インクジェットヘッド40に印加する電圧のパターンは二種類であり、それぞれが、大、中、小ドットのいずれかに対応している。例えば、一方の電圧パターンは中ドットに、他方の電圧パターンは小ドットに対応している。この場合、例えば、一方の電圧パターン(中ドットに対応)を2倍にした電圧をインクジェットヘッド40に印加して、大ドットを形成する。
【0032】
ところで、実際に製造される画像出力装置1(実機)においては誤差がある。よって、インクジェットヘッド40に印加される電圧がV0の場合に得られる濃度d1は、たとえ一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成しても、d0とは異なる。誤差(=d1−d0)は、個々の実機により異なり、個体差ともいわれる。このような個体差は、画質の劣化を招くなどの好ましくない効果を奏するため、解消することが好ましい。本発明の実施形態にかかる画像出力装置1においては、制御回路10によって、個体差の解消を図っている。なお、制御回路10は、画像出力装置1の外部に設けることも可能である。
【0033】
図5は、本発明の実施形態にかかる画像出力装置1の構成を示すブロック図であって、特に、制御回路10の機能を詳細に示した機能ブロック図である。画像出力装置1は、制御回路10、インタフェース回路20、ヘッド駆動回路30、インクジェットヘッド40を備える。制御回路10は、画像入力部12、画像処理部14、印加電圧値記録部16、印加電圧値決定部18を有する。なお、インタフェース回路20、ヘッド駆動回路30、インクジェットヘッド40は、すでに図1を参照して説明したとおりである。
【0034】
画像入力部12は、画像出力装置1に接続されたホストコンピュータ(図示省略)から、画素またはドット毎のRGB各色の階調データからなる画像データを受けて、出力する。なお、RGBとは、R(赤)G(緑)B(青)を意味する。また、画像データには解像度に関する情報も含む。
【0035】
画像処理部14は、画像入力部12からRGB各色の階調データからなる画像データを受け、C、M、Y、K、Lc、Lmの階調データに変換する。
【0036】
印加電圧値記録部16は、C、M、Y、K、Lc、Lmの各色について、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧あるいはその補正値を記録する。インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定法を、図6および図7を参照して説明する。図6は、画像出力装置1の実機における、インクジェットヘッド40に印加される電圧とインクの濃度との対応を示す図である。図7はインクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定法を示すフローチャートである。
【0037】
まず、標準値V0に所定の差分ΔV(例えば、2.5[V])を加減した値、V0+ΔV、V0−ΔVを測定用電圧として、各色ごとのインクジェットヘッド40に印加する(S10)。
【0038】
インクジェットヘッド40に電圧が印加されることにより、インクジェットヘッド40が変形し、ノズル56からインク粒が噴出する。このインク粒をメディアに受けることにより、印刷がなされる(S12)。ただし、一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成するようにするものとする。また、印刷は、大中小のドットおよび各色ごとに一つのパッチを印刷すればよい。しかし、複数階調(濃度)のパッチを印刷すれば、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定をより正確に行うことができる。
【0039】
次に、メディアに印刷されたインクの色の濃度を各色ごとに測定する(S14)。例えば、図6に示すように、ある色においては、インクジェットヘッド40に印加した電圧がV0+ΔVのときの濃度がd3、インクジェットヘッド40に印加した電圧がV0−ΔVのときの濃度がd2であるといったことがわかる。
【0040】
なお、濃度の測定のかわりに、メディアとメディアに印刷されたインクの色との色空間距離を測定するようにしてもよい。
【0041】
そして、(V0+ΔV、d3)および(V0−ΔV、d2)から、所定の濃度d0をメディアにおいて達成するためにインクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1を決定する(S16)。ただし、濃度の測定(S14)のかわりに、色空間距離の測定を行った場合、メディアから所定の色空間距離をメディアにおいて達成するためにインクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1を決定する。
【0042】
具体的には、図6に示すように、(V0+ΔV、d3)および(V0−ΔV、d2)を直線で補間する。そして、補間した直線に基づき、所定の濃度d0(C、M、Y、Kについては濃度25%、Lc、Lmについては濃度50%)を達成できる電圧V1を求める。電圧V1が、C、M、Y、K、Lc、Lmの各色について、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧である。ここで、小ドットについての電圧V1をV1s、中ドットについての電圧V1をV1m、大ドットについての電圧V1をV1bと表記する。
【0043】
小ドットを生成するために、各色につき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧は電圧V1sをそのまま使用できる。この電圧(小ドット生成用)は、印加電圧値記録部16に記録される。ただし、電圧V1sのかわりに標準値V0s(小ドットについての標準値)との差=V1s−V0sを記録しておいてもよい。V1s−V0sをΔVs(補正値)という。
【0044】
ただし、中ドットおよび大ドットを生成するために、各色につき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧は電圧V1m、V1bをそのまま使用しない。V0m(中ドットについての標準値)はV0b(大ドットについての標準値)により決定されてしまうため(V0m=V0b/2)、大ドット生成用の電圧の補正量=中ドット生成用の電圧の補正量=統一補正値ΔVとなってしまう。例えば、大ドットを生成するために、各色につき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧として電圧V1bを使用したとする。すると、大ドット生成用の電圧の補正量ΔV=V1b−V0bとなる。よって、中ドット生成用の電圧の補正量もまたΔVとなってしまう。しかし、本来、中ドット生成用の電圧の補正量は、最適には、V1m−V0mであるべきである。よって、大ドットを生成用として、電圧V1bを使用すれば、中ドット生成に関しては好ましくない。
【0045】
そこで、大ドットおよび中ドット生成用の電圧の統一補正値ΔVを、最適補正値ΔVb(=V1b−V0b)および最適補正値ΔVm(=V1m−V0m)に基づき決定する(S18)。なお、最適補正値ΔVbおよびΔVmは、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1の決定(S16)の際に求めておく。
【0046】
統一補正値ΔVは、ΔV=α1ΔVb+α2ΔVmとして決定できる。なお、係数α1およびα2はインク量の比、すなわち、大ドットのインク量:中ドットのインク量=α1:α2(ただし、α1+α2=1)として決定できる。これは、統一補正値ΔVを、最適補正値ΔVbおよびΔVmの加重平均として求めることを意味している。
【0047】
例えば、大ドットのインク量=24[ng](ナノグラム)、中ドットのインク量=7[ng]であるとし、ΔVb=−1.0[V]、ΔVm=+0.6[V]であるとする。このとき、ΔV=−1.0×(24/(24+7))+0.6×(7/(24+7))=−0.64[V]である。
【0048】
なお、係数α1およびα2は、インク量の比でなくてもよい。例えば、画像出力装置1の外部(例えば、画像出力装置1に接続されたパーソナルコンピュータ)から与えてもよい。ただし、α1+α2=1とする。
【0049】
また、係数α1およびα2のいずれか一つ以上を、画像出力装置1が出力する出力画像の解像度に応じて変更してもよい。例えば、解像度が720dpiおよび1440dpiの二種類あるとする。解像度が720dpiの場合は、上記の方法(インク量の比を用いる、外部から与える)で係数α1およびα2を決定する。解像度が1440dpiの場合は、大ドットが使用される比率が720dpiの場合よりも下がる。そこで、係数α1を小さくし、係数α2を大きくする。
【0050】
各色ごとの統一補正値ΔVは、印加電圧値記録部16に記録される。ただし、統一補正値ΔVのかわりに標準値V0b、V0mとの合計値V0b+ΔV、V0m+ΔVを記録しておいてもよい。
【0051】
印加電圧値決定部18は、印加電圧値記録部16の記録内容に基づき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧を決定する。例えば、色Cについて濃度25%を達成するためには小ドットを使用し、電圧V1sを印加すべき旨が印加電圧値記録部16に記録されていたとする。ここで、一定の領域Aにおいて、濃度50%の色Cを印刷したいものとする。この場合は、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧をV1とし、一定の領域Aにおいて2N個の小ドットを形成するようにすればよい。
【0052】
このように、一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成した場合に、濃度25%(C、M、Y、K)あるいは50%(Lc、Lm)を達成できるような印加電圧V1を決定しておけば、ドット数を調整することで他の濃度を達成できる。
【0053】
本発明の実施形態によれば、電圧を受けることによりインクを吐出するインクジェットヘッドの個体差を解消できる。
【0054】
なお、ROM104あるいはRAM106に、画像入力部12、画像処理部14、印加電圧値記録部16および印加電圧値決定部18を実現するプログラムを記録し、CPU102によりプログラムを読み出して実行させれば、上記の各部分の機能が遂行される。
【0055】
また、上記の実施形態において、CPU、ハードディスク、メディア(フロッピーディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1を決定する工程(S16)、大ドットおよび中ドット生成用の電圧の統一補正値ΔVを決定する工程(S18)を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる画像出力装置の構成を示すブロック図である。
【図2】インクジェットヘッド40を用いてインクを吐出するためのインク吐出機構の断面図である。
【図3】インク吐出機構のインクジェットヘッド40付近の拡大断面図であり、インクジェットヘッド40に電圧が印加されていない場合(図3(a))、インクジェットヘッド40に電圧が印加された場合(図3(b))を示す。
【図4】画像出力装置1の仮想的な標準機および実機における、インクジェットヘッド40に印加される電圧とインクの濃度との対応を示す図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる画像出力装置の構成を示すブロック図であって、特に、制御回路10の機能を詳細に示した機能ブロック図である。
【図6】画像出力装置1の実機における、インクジェットヘッド40に印加される電圧とインクの濃度との対応を示す図である。
【図7】インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像出力装置
10 制御回路
12 画像入力部
14 画像処理部
16 印加電圧値記録部
18 印加電圧値決定部
20 インタフェース回路
30 ヘッド駆動回路
40 インクジェットヘッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧を受けることによりインクを吐出するインクジェットヘッドの個体差を解消する、いわゆるキャリブレーションに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェットヘッドを備えたプリンタが普及している。インクジェットヘッドは、電圧を受けることによりインクを吐出する。吐出されたインクは印刷用紙などのメディアに付着する。これにより、メディアへの印刷が行われる。一般的には、特許文献1(第2図参照)に記載のように、印刷用紙に形成されるドットの直径は、インクジェットヘッドにかける電圧により決定できる。
【0003】
なお、このようなプリンタにおいては、近年、大中小三種類の大きさのドットを印刷したりすることがある。この場合、インクジェットヘッドにかける電圧を二種類設定する。例えば、小ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vsと、中ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vmとを設定しておく。例えば、大ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vbは、中ドットを生成するためにインクジェットヘッドにかける電圧Vmにより決定される。
【0004】
また、インクジェットヘッドには個体差がある。そこで、インクジェットヘッドにかける二種類の電圧をそれぞれ補正して、正確な大きさのドットを印刷できるようにする。これをキャリブレーションという。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−79853号公報(第2図)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェットヘッドにかける二種類の電圧をそれぞれ補正しても、二種類のドットを正確に印刷できるに過ぎない。
【0006】
例えば、小ドットおよび大ドットが大きさについて正確に印刷されるように、VsおよびVbを補正したとする。ここで、VmはVbにより決定されるため、Vmを補正する量は、Vbを補正する量と同じものになってしまう。しかし、Vmを補正すべき量は、必ずしもVbを補正する量と同じであるとは限らない。したがって、中ドットが大きさについて正確に印刷されない。
【0007】
そこで、本発明は、複数種類の大きさのドットを、ドットの種類よりも種類が少ない駆動電圧をインクジェットヘッドに印加して印刷するインクジェットプリンタにおいて、各種類のドットを大きさについてなるべく正確に印刷することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における統一補正値を決定する印加電圧補正値決定方法であって、複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する最適補正値決定工程と、統一補正値を最適補正値の加重平均に基づき決定する統一補正値決定工程とを備えるように構成される。
【0009】
上記のように構成された発明によれば、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における統一補正値を決定する印加電圧補正値決定方法があたえられる。
【0010】
印加電圧補正値決定方法は、最適補正値決定工程、統一補正値決定工程を備える。最適補正値決定工程は、複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する。統一補正値決定工程は、統一補正値を最適補正値の加重平均に基づき決定する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数をドットのインク量比に基づき決定するように構成される。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数を画像出力装置の外部から与えることができるように構成される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数を、画像出力装置が出力する出力画像の解像度に基づき決定するように構成される。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明であって、出力画像の解像度が高まるにつれて、より小さいドットに対応した係数を増加させていくように構成される。
【0015】
請求項6に記載の発明は、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段と、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の発明により決定された統一補正値を記録する補正値記録手段と、インク吐出手段に印加する電圧値を補正値記録手段の記録内容に基づき決定する印加電圧値決定手段とを備えるように構成される。
【0016】
請求項7に記載の発明は、印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における統一補正値を決定する印加電圧補正値決定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する最適補正値決定処理と、統一補正値を最適補正値の加重平均に基づき決定する統一補正値決定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態にかかる画像出力装置の構成を示すブロック図である。画像出力装置1は、制御回路10、インタフェース回路20、ヘッド駆動回路30、インクジェットヘッド40を備える。
【0020】
制御回路10は、CPU102、ROM104、RAM106を有する。CPU102は、ROM104およびRAM106に記録されたプログラムおよびデータに基づき、インクジェットヘッド40に印加する電圧の値を決定する。そして、インタフェース回路20を介して、ヘッド駆動回路30に与える。ROM104は読み出し専用のメモリである。RAM106は読み出しおよび書き込み可能なメモリである。
【0021】
インタフェース回路20は、制御回路10とヘッド駆動回路30とのインタフェースである。
【0022】
ヘッド駆動回路30は、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の値を制御回路10からインタフェース回路20を介して受ける。そして、インクジェットヘッド40に電圧を印加する。
【0023】
インクジェットヘッド40は、印加された電圧に対応して変形する。インクジェットヘッド40は、例えばピエゾ素子である。インクジェットヘッド40は、印加された電圧に対応してインクを吐出するためのものである。
【0024】
図2は、インクジェットヘッド40を用いてインクを吐出するためのインク吐出機構の断面図である。インク吐出機構は、画像出力装置1の一部であり、インクジェットヘッド40、インクタンク52、インク通路54、ノズル56を有する。
【0025】
インクタンク52にはインクが溜められている。インクの色は、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)Lc(ライトシアン)Lm(ライトマゼンタ)の六種類がある。よって、インク吐出機構も色の種類に対応して六個ある。
【0026】
インク通路54はインクタンク52に溜められたインクを導く通路である。
【0027】
ノズル56は、インク通路54の先端に設けられたノズルであり、インクが噴出する。
【0028】
ノズル56の近傍の、インク通路54の上側には、インクジェットヘッド40が配置されている。インクジェットヘッド40が接するインク通路54の部分は、インクジェットヘッド40の変形に応じて撓むことができる。
【0029】
図3は、インク吐出機構のインクジェットヘッド40付近の拡大断面図である。インクジェットヘッド40に電圧が印加されていない場合は図3(a)に示すように、特にインクは噴出しない。しかし、インクジェットヘッド40に電圧が印加された場合は図3(b)に示すように、インクジェットヘッド40が矢印方向に変形しインク通路54を下側に撓ませる。これにより、インク通路54中のインクが押圧され、ノズル56から噴出する。ノズル56から噴出されたインクは粒状(インク粒)となり、ノズル56の下に置かれたメディア(例えば、印刷用紙など)に到達する。これにより、メディアに印刷が行える。先に述べたようにインクは六色あるのでカラー印刷が可能である。
【0030】
なお、インクジェットヘッド40に印加される電圧によって、インクジェットヘッド40の変形量が決定される。また、インクジェットヘッド40の変形量によって、ノズル56から噴出するインクの量も決定される。ノズル56から噴出するインクの量は、メディアにおけるインクの色の濃度を決定する。よって、インクジェットヘッド40に印加される電圧によって、メディアにおけるインクの色の濃度が決定される。
【0031】
図4に示すように、画像出力装置1の仮想的な標準機においては、インクジェットヘッド40に印加される電圧が標準値V0の場合に、所定の濃度d0(例えば、C、M、Y、Kについては濃度25%、Lc、Lmについては濃度50%)が得られるようになっている。ただし、一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成するものとする。なお、ドットは、大、中、小の三種類を形成できる。ただし、インクジェットヘッド40に印加する電圧のパターンは二種類であり、それぞれが、大、中、小ドットのいずれかに対応している。例えば、一方の電圧パターンは中ドットに、他方の電圧パターンは小ドットに対応している。この場合、例えば、一方の電圧パターン(中ドットに対応)を2倍にした電圧をインクジェットヘッド40に印加して、大ドットを形成する。
【0032】
ところで、実際に製造される画像出力装置1(実機)においては誤差がある。よって、インクジェットヘッド40に印加される電圧がV0の場合に得られる濃度d1は、たとえ一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成しても、d0とは異なる。誤差(=d1−d0)は、個々の実機により異なり、個体差ともいわれる。このような個体差は、画質の劣化を招くなどの好ましくない効果を奏するため、解消することが好ましい。本発明の実施形態にかかる画像出力装置1においては、制御回路10によって、個体差の解消を図っている。なお、制御回路10は、画像出力装置1の外部に設けることも可能である。
【0033】
図5は、本発明の実施形態にかかる画像出力装置1の構成を示すブロック図であって、特に、制御回路10の機能を詳細に示した機能ブロック図である。画像出力装置1は、制御回路10、インタフェース回路20、ヘッド駆動回路30、インクジェットヘッド40を備える。制御回路10は、画像入力部12、画像処理部14、印加電圧値記録部16、印加電圧値決定部18を有する。なお、インタフェース回路20、ヘッド駆動回路30、インクジェットヘッド40は、すでに図1を参照して説明したとおりである。
【0034】
画像入力部12は、画像出力装置1に接続されたホストコンピュータ(図示省略)から、画素またはドット毎のRGB各色の階調データからなる画像データを受けて、出力する。なお、RGBとは、R(赤)G(緑)B(青)を意味する。また、画像データには解像度に関する情報も含む。
【0035】
画像処理部14は、画像入力部12からRGB各色の階調データからなる画像データを受け、C、M、Y、K、Lc、Lmの階調データに変換する。
【0036】
印加電圧値記録部16は、C、M、Y、K、Lc、Lmの各色について、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧あるいはその補正値を記録する。インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定法を、図6および図7を参照して説明する。図6は、画像出力装置1の実機における、インクジェットヘッド40に印加される電圧とインクの濃度との対応を示す図である。図7はインクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定法を示すフローチャートである。
【0037】
まず、標準値V0に所定の差分ΔV(例えば、2.5[V])を加減した値、V0+ΔV、V0−ΔVを測定用電圧として、各色ごとのインクジェットヘッド40に印加する(S10)。
【0038】
インクジェットヘッド40に電圧が印加されることにより、インクジェットヘッド40が変形し、ノズル56からインク粒が噴出する。このインク粒をメディアに受けることにより、印刷がなされる(S12)。ただし、一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成するようにするものとする。また、印刷は、大中小のドットおよび各色ごとに一つのパッチを印刷すればよい。しかし、複数階調(濃度)のパッチを印刷すれば、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定をより正確に行うことができる。
【0039】
次に、メディアに印刷されたインクの色の濃度を各色ごとに測定する(S14)。例えば、図6に示すように、ある色においては、インクジェットヘッド40に印加した電圧がV0+ΔVのときの濃度がd3、インクジェットヘッド40に印加した電圧がV0−ΔVのときの濃度がd2であるといったことがわかる。
【0040】
なお、濃度の測定のかわりに、メディアとメディアに印刷されたインクの色との色空間距離を測定するようにしてもよい。
【0041】
そして、(V0+ΔV、d3)および(V0−ΔV、d2)から、所定の濃度d0をメディアにおいて達成するためにインクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1を決定する(S16)。ただし、濃度の測定(S14)のかわりに、色空間距離の測定を行った場合、メディアから所定の色空間距離をメディアにおいて達成するためにインクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1を決定する。
【0042】
具体的には、図6に示すように、(V0+ΔV、d3)および(V0−ΔV、d2)を直線で補間する。そして、補間した直線に基づき、所定の濃度d0(C、M、Y、Kについては濃度25%、Lc、Lmについては濃度50%)を達成できる電圧V1を求める。電圧V1が、C、M、Y、K、Lc、Lmの各色について、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧である。ここで、小ドットについての電圧V1をV1s、中ドットについての電圧V1をV1m、大ドットについての電圧V1をV1bと表記する。
【0043】
小ドットを生成するために、各色につき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧は電圧V1sをそのまま使用できる。この電圧(小ドット生成用)は、印加電圧値記録部16に記録される。ただし、電圧V1sのかわりに標準値V0s(小ドットについての標準値)との差=V1s−V0sを記録しておいてもよい。V1s−V0sをΔVs(補正値)という。
【0044】
ただし、中ドットおよび大ドットを生成するために、各色につき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧は電圧V1m、V1bをそのまま使用しない。V0m(中ドットについての標準値)はV0b(大ドットについての標準値)により決定されてしまうため(V0m=V0b/2)、大ドット生成用の電圧の補正量=中ドット生成用の電圧の補正量=統一補正値ΔVとなってしまう。例えば、大ドットを生成するために、各色につき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧として電圧V1bを使用したとする。すると、大ドット生成用の電圧の補正量ΔV=V1b−V0bとなる。よって、中ドット生成用の電圧の補正量もまたΔVとなってしまう。しかし、本来、中ドット生成用の電圧の補正量は、最適には、V1m−V0mであるべきである。よって、大ドットを生成用として、電圧V1bを使用すれば、中ドット生成に関しては好ましくない。
【0045】
そこで、大ドットおよび中ドット生成用の電圧の統一補正値ΔVを、最適補正値ΔVb(=V1b−V0b)および最適補正値ΔVm(=V1m−V0m)に基づき決定する(S18)。なお、最適補正値ΔVbおよびΔVmは、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1の決定(S16)の際に求めておく。
【0046】
統一補正値ΔVは、ΔV=α1ΔVb+α2ΔVmとして決定できる。なお、係数α1およびα2はインク量の比、すなわち、大ドットのインク量:中ドットのインク量=α1:α2(ただし、α1+α2=1)として決定できる。これは、統一補正値ΔVを、最適補正値ΔVbおよびΔVmの加重平均として求めることを意味している。
【0047】
例えば、大ドットのインク量=24[ng](ナノグラム)、中ドットのインク量=7[ng]であるとし、ΔVb=−1.0[V]、ΔVm=+0.6[V]であるとする。このとき、ΔV=−1.0×(24/(24+7))+0.6×(7/(24+7))=−0.64[V]である。
【0048】
なお、係数α1およびα2は、インク量の比でなくてもよい。例えば、画像出力装置1の外部(例えば、画像出力装置1に接続されたパーソナルコンピュータ)から与えてもよい。ただし、α1+α2=1とする。
【0049】
また、係数α1およびα2のいずれか一つ以上を、画像出力装置1が出力する出力画像の解像度に応じて変更してもよい。例えば、解像度が720dpiおよび1440dpiの二種類あるとする。解像度が720dpiの場合は、上記の方法(インク量の比を用いる、外部から与える)で係数α1およびα2を決定する。解像度が1440dpiの場合は、大ドットが使用される比率が720dpiの場合よりも下がる。そこで、係数α1を小さくし、係数α2を大きくする。
【0050】
各色ごとの統一補正値ΔVは、印加電圧値記録部16に記録される。ただし、統一補正値ΔVのかわりに標準値V0b、V0mとの合計値V0b+ΔV、V0m+ΔVを記録しておいてもよい。
【0051】
印加電圧値決定部18は、印加電圧値記録部16の記録内容に基づき、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧を決定する。例えば、色Cについて濃度25%を達成するためには小ドットを使用し、電圧V1sを印加すべき旨が印加電圧値記録部16に記録されていたとする。ここで、一定の領域Aにおいて、濃度50%の色Cを印刷したいものとする。この場合は、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧をV1とし、一定の領域Aにおいて2N個の小ドットを形成するようにすればよい。
【0052】
このように、一定の領域Aに一定の個数Nのドットを形成した場合に、濃度25%(C、M、Y、K)あるいは50%(Lc、Lm)を達成できるような印加電圧V1を決定しておけば、ドット数を調整することで他の濃度を達成できる。
【0053】
本発明の実施形態によれば、電圧を受けることによりインクを吐出するインクジェットヘッドの個体差を解消できる。
【0054】
なお、ROM104あるいはRAM106に、画像入力部12、画像処理部14、印加電圧値記録部16および印加電圧値決定部18を実現するプログラムを記録し、CPU102によりプログラムを読み出して実行させれば、上記の各部分の機能が遂行される。
【0055】
また、上記の実施形態において、CPU、ハードディスク、メディア(フロッピーディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧V1を決定する工程(S16)、大ドットおよび中ドット生成用の電圧の統一補正値ΔVを決定する工程(S18)を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、インクジェットヘッド40に印加すべき電圧を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる画像出力装置の構成を示すブロック図である。
【図2】インクジェットヘッド40を用いてインクを吐出するためのインク吐出機構の断面図である。
【図3】インク吐出機構のインクジェットヘッド40付近の拡大断面図であり、インクジェットヘッド40に電圧が印加されていない場合(図3(a))、インクジェットヘッド40に電圧が印加された場合(図3(b))を示す。
【図4】画像出力装置1の仮想的な標準機および実機における、インクジェットヘッド40に印加される電圧とインクの濃度との対応を示す図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる画像出力装置の構成を示すブロック図であって、特に、制御回路10の機能を詳細に示した機能ブロック図である。
【図6】画像出力装置1の実機における、インクジェットヘッド40に印加される電圧とインクの濃度との対応を示す図である。
【図7】インクジェットヘッド40に印加すべき電圧の決定法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像出力装置
10 制御回路
12 画像入力部
14 画像処理部
16 印加電圧値記録部
18 印加電圧値決定部
20 インタフェース回路
30 ヘッド駆動回路
40 インクジェットヘッド
Claims (8)
- 印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により前記複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における前記統一補正値を決定する印加電圧補正値決定方法であって、
前記複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する最適補正値決定工程と、
前記統一補正値を前記最適補正値の加重平均に基づき決定する統一補正値決定工程と、
を備えた印加電圧補正値決定方法。 - 請求項1に記載の印加電圧補正値決定方法であって、
前記統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数を前記ドットのインク量比に基づき決定する、
印加電圧補正値決定方法。 - 請求項1に記載の印加電圧補正値決定方法であって、
前記統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数を前記画像出力装置の外部から与えることができる、
印加電圧補正値決定方法。 - 請求項1に記載の印加電圧補正値決定方法であって、
前記統一補正値工程における加重平均を求める際に用いる各最適補正値に乗ずる係数を、前記画像出力装置が出力する出力画像の解像度に基づき決定する、
印加電圧補正値決定方法。 - 請求項4に記載の印加電圧補正値決定方法であって、
前記出力画像の解像度が高まるにつれて、より小さいドットに対応した前記係数を増加させていく、
印加電圧補正値決定方法。 - 印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段と、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の印加電圧補正値決定方法により決定された前記統一補正値を記録する補正値記録手段と、
前記インク吐出手段に印加する電圧値を前記補正値記録手段の記録内容に基づき決定する印加電圧値決定手段と、
を備えた画像出力装置。 - 印加された電圧に対応した量のインクを吐出するインク吐出手段を有し、複数種類のドットの大きさに対応した一つの統一補正値により前記複数種類のドットに対応する印加電圧を補正する画像出力装置における前記統一補正値を決定する印加電圧補正値決定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記複数種類のドットに対応する印加電圧に対しての最適補正値をそれぞれ決定する最適補正値決定処理と、
前記統一補正値を前記最適補正値の加重平均に基づき決定する統一補正値決定処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003076730A JP2004284100A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 印加電圧補正値決定方法、画像出力装置、印加電圧補正値決定処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003076730A JP2004284100A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 印加電圧補正値決定方法、画像出力装置、印加電圧補正値決定処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004284100A true JP2004284100A (ja) | 2004-10-14 |
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ID=33291664
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2003076730A Withdrawn JP2004284100A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 印加電圧補正値決定方法、画像出力装置、印加電圧補正値決定処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2004284100A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009291757A (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | Seiko Epson Corp | 液滴吐出装置、液滴吐出方法、パターン形成方法、パターン形成部材、電気光学装置、電子機器 |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003076730A patent/JP2004284100A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009291757A (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | Seiko Epson Corp | 液滴吐出装置、液滴吐出方法、パターン形成方法、パターン形成部材、電気光学装置、電子機器 |
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