JP2004286599A - 分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】微小な共鳴角の変化を精度良く検出する事ができる分析装置を提供する。
【解決手段】試料2と接する金属膜1と、金属膜1における試料2とは反対側に照射させる光24を発生する光源4と、金属膜1からの反射光26の強度を検出する光検出手段6とを具備し、金属膜1にある入射角θで光を照射した時に生じる表面プラズモン共鳴を利用して試料2の分析を行う分析装置である。金属膜1からの反射光をさらに金属膜1に照射させることによって金属膜1に光を複数回照射させる光学手段5を備える。光検出手段6は、光学手段5によって金属膜1上に複数回照射された後の反射光26の強度を検出可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】試料2と接する金属膜1と、金属膜1における試料2とは反対側に照射させる光24を発生する光源4と、金属膜1からの反射光26の強度を検出する光検出手段6とを具備し、金属膜1にある入射角θで光を照射した時に生じる表面プラズモン共鳴を利用して試料2の分析を行う分析装置である。金属膜1からの反射光をさらに金属膜1に照射させることによって金属膜1に光を複数回照射させる光学手段5を備える。光検出手段6は、光学手段5によって金属膜1上に複数回照射された後の反射光26の強度を検出可能である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属膜上に光をある入射角で照射した時に生じる表面プラズモン共鳴を利用して試料の分析を行う分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医学、生化学および化学に関する分析評価の分野において、表面プラズモン共鳴をセンサーとして利用する事によって、試料の定量分析をリアルタイムに行う事ができる分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
表面プラズモン共鳴とは、金属と媒質(試料)との境界面を伝搬している自由電子の粗密波である表面プラズモンを、外部から光を照射する事によって励起させた時に生じる現象である。表面プラズモン共鳴を生じさせる方法としては、Kretschmann配置と呼ばれる系がよく知られている。図13にその構成図を示す。
【0004】
金属膜101の片側に試料102が接しており、反対側には光学プリズム103が接している。光学プリズム103は、入射光104を屈折させる事で金属膜101上に臨界角以上の入射角θで照射させる為に用いられる。すなわち、金属膜101の光学プリズム103側からp偏光の入射光104を入射角θで照射すると、エバネッセント波と呼ばれる光が金属膜101の試料102側にしみ出してくる。
【0005】
このエバネッセント波の波数と表面プラズモンの波数が一致すると、入射光エネルギーの一部が表面プラズモンの励起に使用され、金属膜101上で反射する反射光105の強度が大きく減少する。エバネッセント波の波数は入射角によって変化する為、図14に示すような入射角に対する反射光強度の分布図が得られる。この分布図にみられる特性をSPR曲線と呼び、SPR曲線で反射光強度が最も小さくなる入射角を共鳴角と呼ぶ。共鳴角はエバネッセント波の波数と表面プラズモンの波数が一致した角度であり、表面プラズモンの波数は金属膜101と試料102の誘電率によって決まっている。従って、共鳴角を求める事で試料102の誘電率を求める事ができ、これをセンサーとして利用している。
【0006】
ところで、試料反応等による試料の誘電率の変化を分析する場合は、共鳴角の変化をリアルタイムにモニターする必要がある。しかし、図14のように時間がΔt経過した場合のSPR曲線において、共鳴角近傍の反射光強度はほぼ一定である為、共鳴角の検出に誤差が生じていた。この為、従来においては、共鳴角から外れた位置において、共鳴角近傍よりも反射光強度の変化の大きい測定ポイントを設定し、この測定ポイントにて時間がΔt経過した場合の反射光強度の変化を共鳴角の変化に換算する事で共鳴角の変化を求めていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−58873号公報(第4−5頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術よる共鳴角の検出方法でも、測定ポイント付近における反射光強度の変化は、共鳴角近傍よりも大きいとはいえども比較的緩やかである為、微小な共鳴角の変化を検出するには精度が悪い。また、試料の誘電率は温度によっても変化する為、測定中の温度変化によって共鳴角が変化し、共鳴角を精度良く検出できなくなる問題があった。
【0009】
よって本発明は、微小な共鳴角の変化を精度良く検出できる分析装置を提供する事を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する為に、請求項1に記載の本発明は、金属膜からの反射光をさらにこの金属膜に照射させることによってこの金属膜に光を複数回照射させる光学手段を備え、前記光学手段によって前記金属膜上に複数回照射された後の反射光の強度を光検出手段によって検出可能としたものである。これにより、金属膜上に光を複数回照射する事によって反射光強度の変化が大きくなる為、微小な共鳴角の変化を精度良く検出する事が可能である。
【0011】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、光学手段は金属膜と平行に配置した別の金属膜であることを特徴とするものである。これにより、短い光学経路で金属膜上に複数回光を照射する事が可能となる。
【0012】
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、金属膜は複数の異なる試料と接しうる構造であり、光学手段は前記複数の異なる試料に対応した金属膜の部分に光を照射可能であるようにしたものである。これにより、複数の異なる試料の共鳴角の変化を同時に検出する事ができる。
【0013】
請求項4に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段にて検出した温度に基づいて光検出手段の検出値を補正する補正手段とを備えたものである。これにより、温度の変化によって生じる共鳴角のずれを補正する事によって、共鳴角の検出精度を向上させる事ができる。
【0014】
請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の分析装置において、リファレンスは、共鳴角が温度にのみ依存して変化する物質を材料として形成されているようにしたものである。これにより、温度を精度良く検出する事ができる。
【0015】
請求項6に記載の本発明は、請求項4または5に記載の分析装置において、光源からの光が試料に対応した金属膜の部分よりも先にリファレンスに対応した金属膜の部分に照射されるように構成したものである。これにより、光強度の損失の無い状態で共鳴角を検出する事ができ、温度を精度良く検出する事ができる。
【0016】
請求項7に記載の本発明は、請求項4から6までのいずれか1項に記載の分析装置において、光学手段によってリファレンスに対応した金属膜の部分に光を複数回照射させるように構成したものである。これにより、リファレンスに対応した金属膜の部分の反射光強度の変化が大きくなる為、温度の変化を精度良く検出する事が可能である。
【0017】
請求項8に記載の本発明は、請求項4から7までのいずれか1項に記載の分析装置において、試料についての温度と表面プラズモン共鳴の生じる入射角との関係をあらかじめ記憶可能な記憶手段を備え、補正手段は、前記記憶手段に記憶した関係に基づいて光検出手段の検出値を補正可能に構成されているようにしたものである。これにより、温度の変化によって生じる共鳴角のずれを精度良く補正することが可能である。
【0018】
請求項9に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段と、試料とリファレンスとの温度を変化可能な温度制御素子と、前記温度検出手段による検出結果にもとづき、前記温度制御素子を介して、前記試料とリファレンスとの温度をコントロールする温度制御手段とを備えたものである。これにより、温度を一定に保った状態で共鳴角を検出する事が可能になる。
【0019】
請求項10に記載の本発明は、請求項9に記載の分析装置において、試料とリファレンスとの温度を外部から調節可能な手段を備えたものである。これにより、外部から温度調節が可能となる為、温度調節の必要な試料を分析する際に有効である。
【0020】
請求項11に記載の本発明は、請求項9または10に記載の分析装置において、試料の温度を表示する温度表示手段を備えたものである。これにより、試料とリファレンスの温度が一定に保たれている事を外部から確認できる。
【0021】
請求項12に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、光学手段は、金属膜からの反射光を第1の光と第2の光とに分岐するとともに、第1の光を前記金属膜に再照射させる光分岐手段によって構成され、かつ、金属膜に再照射されて反射された第1の光を検出する第1の光検出手段と、前記光分岐手段によって分岐された第2の光を検出する第2の光検出手段と、前記第1の光検出手段による検出値と前記第2の光検出手段による検出値との割算結果を出力する割算手段とを備えたものである。これにより、金属膜上において、1回目に照射された場所の共鳴角と2回目に照射された場所の共鳴角とを、演算によって個別に検出する事ができる。
【0022】
請求項13に記載の本発明は、請求項12に記載の分析装置において、金属膜は複数の異なる試料と接しうる構造であり、金属膜からの反射光と、光分岐手段により金属膜に再照射されて反射された第1の光とは、それぞれ異なる試料に対応した金属膜の部分を照射したものである。これにより、複数の異なる試料の共鳴角が重なっていたとしても、演算によって共鳴角を個別に検出する事が可能となる。
【0023】
請求項14に記載の本発明は、請求項12に記載の分析装置において、金属膜からの反射光と、光分岐手段により金属膜に再照射されて反射された第1の光とは、同じ試料に対応した金属膜の部分をそれぞれ照射したものである。これにより、複数の場所の共鳴角を個別に検出する事ができる為、共鳴角の変化を細かく検出する事が可能となる。
【0024】
請求項15に記載の本発明は、請求項12から14までのいずれか1項に記載の分析装置において、金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段とを備えたものである。これにより、試料とリファレンスとの共鳴角が重なっていたとしても、演算によって共鳴角を個別に検出する事が可能となり、このためリファレンスとして使用できる材質の選択肢が広がる。
【0025】
請求項16に記載の本発明は、請求項12から15までのいずれか1項に記載の分析装置において、光分岐手段により分岐されたうえで金属膜に再照射されて反射された第1の光と、光分岐手段により分岐された第2の光との光の強度の分割比を検出する分割比検出手段を備えたものである。これにより、光分岐手段で分岐した光どうしの強度の分割比にばらつきがあったしても、これを検出したうえで、補正により共鳴角を精度良く検出する事が可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態1について、図1、図2、図3、図4、図5および図6を用いて説明する。
【0027】
図1は本発明の実施の形態1の分析装置の一例を表す構成図である。図1において、金属膜1の片側に測定対象物である試料2が接しており、反対側には光学プリズム3が接している。光学プリズム3は光源4からの光24を臨界角以上の入射角θで金属膜1上に照射する機能を有する。上記のように光源4は金属膜1上に照射する光24を発生し、p偏光の光24を金属膜1上に入射角θを変化させながら照射する。なお、入射角θを変化させる方法としては、光源4をその角度が変化するように駆動する事で光24を金属膜1上に走査させても良いし、光源4は固定しておきポリゴンミラースキャナー等の反射鏡を駆動して光24を走査させても良い。
【0028】
光学プリズム3は互いに平行な二つの面を有し、金属膜1は一方の面に接するように配置されている。光学プリズム3における他方の面には光学手段5が接するように配置されている。金属膜1上に照射された光24は、金属膜1上で全反射し、光学手段5に入射される。光学手段5は、この入射光を反射して金属膜1上に再照射させる機能を有しており、具体的には反射鏡等の光学部品を用いて構成されている。また、上記のように金属膜1と光学手段5とは平行に配置されており、金属膜1上に二回目に照射された光の入射角θと、金属膜1上に一回目に照射された光の入射角θとは等しくなる。金属膜1上に再照射された光は金属膜1上で再び全反射され、光学プリズム3を出て光検出手段6に入射される。光検出手段6は反射光26の強度を検出する機能を有しており、光を検出する素子としてはフォトダイオードやCCD等が用いられる。
【0029】
以上のように構成される分析装置において、図2はある時間における入射角に対する反射光強度の分布図を示している。
金属膜1上にある入射角θで光24が照射されると、表面プラズモン共鳴によって共鳴角付近の反射光強度が減少するが、図1のように金属膜1上に二回照射した光26を光検出手段6によって検出した場合、金属膜1における一回目に照射された場所と二回目に照射された場所において表面プラズモン共鳴が発生する。この為、図2に示すように共鳴角付近の反射光強度は金属膜1上に一回照射した場合よりも減少する。
【0030】
例えば、表面プラズモン共鳴の生じない角度の反射光強度1.0を基準として、金属膜1上に一回照射した場合の共鳴角の反射光強度が0.3であったとすると、金属膜1上に二回照射した場合の共鳴角の反射光強度は(0.3/1.0)×(0.3/1.0)=0.09/1.0となる。つまり、基準に対する反射光強度の減少率を金属膜1上に照射した回数分だけ乗算した結果が、共鳴角の反射光強度として出力される。なお、表面プラズモン共鳴の生じない入射角においては、金属膜1上に二回照射したとしても反射光強度はほとんど減少しない。従って、金属膜1上に二回照射した場合は、表面プラズモン共鳴の生じない入射角と共鳴角付近との反射光強度の違いが大きくなる。
【0031】
図3は、時間がΔt経過する前後での、入射角θに対する反射光強度の分布図である。測定ポイントにおいて、時間がΔt経過した場合の反射光強度の変化は、図14に示した従来の金属膜1上に一回照射した場合と比較して大きくなる。従って、反射光強度の変化をより細かく検出する事ができ、演算によって微小な共鳴角の変化を検出する事ができる。
【0032】
なお、上述した内容は金属膜1上での表面プラズモン共鳴を二回発生させた場合についてのものであるが、金属膜1上に光を複数回再照射させて、表面プラズモン共鳴を複数回発生させても良い。そうすることで、反射光強度の変化がいっそう大きくなる為、精度良く共鳴角の変化を検出する事ができる。
【0033】
次に、本発明の実施の形態1の分析装置の他の例を、その構成図である図4にもとづいて説明する。図4のものでは、光学手段5として、片側に試料2を配した金属膜1を備えることにより、光学プリズム3を挟んで平行に二つの金属膜1、1が配されている構成とした。この構成によれば、短い光学経路で表面プラズモン共鳴を多く発生させる事ができる。
【0034】
次に、本発明の実施の形態1の分析装置のさらに他の例を、その構成図である図5にもとづいて説明する。図5のものでは、金属膜1上に共鳴角の異なっているA試料7、B試料8を配し、光学手段5にもとづく複数回の再照射により、それぞれの試料7、8に対して光24を照射させる。すると、A試料7とB試料8との共鳴角が異なっている為、光検出手段6によって、図6に示すように二つの共鳴角を持ったSPR曲線が得られる。従って、二つの試料に対して同時に共鳴角の変化を測定する事ができる。
【0035】
なお、以上の実施の形態1の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0036】
(実施の形態2)
以下に、本発明の実施の形態2について、図7および図8を用いて説明する。図7は本発明の実施の形態2における分析装置を表す構成図である。なお、上述した実施の形態1における分析装置と同じ構成要素については、同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。図7において、金属膜1上にはリファレンス9が試料2とは別に配されており、その共鳴角が温度によって変化する事を利用して温度の検出を行う。
【0037】
リファレンス9として用いる材料としては、共鳴角が温度にのみ依存して変化する物質を用いる。光検出手段6からの出力を受ける温度検出手段10は、リファレンス9の共鳴角から金属膜1上の温度を検出する。記憶手段11は、試料2の温度と共鳴角との関係を予め記憶しておき、温度検出手段10によって検出された金属膜1上の温度の変化に応じて、温度による共鳴角の変化を補正値として出力する。また、試料2の温度と共鳴角との関係は、試料2の種類によって異なるものである為、測定したい試料の種類毎にその関係を記憶手段11に記憶しても良い。補正手段12は、記憶手段11から出力した補正値に基づいて、正確な共鳴角を求めるために入射角θの補正を行う。
【0038】
以上のように構成される分析装置の動作について、図8を用いて説明する。図8は、時間がΔt経過する前後での、入射角θに対する反射光強度の分布図であり、図8(a)は入射角補正前の分布図、図8(b)は入射角補正後の分布図を表している。光検出手段6によって検出される反射光強度として、図8(a)に示すように、リファレンス9と試料2の二つの共鳴角を持ったSPR曲線が得られる。試料反応等の分析中において、時間がΔt経過した後にリファレンス9と試料2の共鳴角が図8(a)のように変化した場合、リファレンス9の共鳴角の変化は温度変化によるものであるが、試料2の共鳴角の変化は温度変化と試料反応とによるものが表れる。
【0039】
そこで、温度検出手段10によって、リファレンス9の共鳴角の変化から金属膜1上の温度変化を検出する。そして、記憶手段11に予め記憶させておいた試料2の温度と共鳴角との関係に基づいて、温度変化に応じた共鳴角の変化を出力し、補正手段12にて入射角の補正を行う。図8(b)のように、試料2の温度による共鳴角の変化分が除去され、試料反応による共鳴角の変化のみを測定する事ができる。
【0040】
なお、上述した構成においては、記憶手段11に予め記憶された試料2の温度と共鳴角との関係に基づいて入射角の補正を行うが、リファレンス9と試料2の温度と共鳴角との関係が同じ場合は、温度検出手段で検出したリファレンス9の共鳴角の変化を温度の変化に換算せず、そのまま入射角の補正として用いても良い。これによれば、記憶手段11に試料2の温度と共鳴角との関係を予め記憶させておく必要がなくなり、構成を簡略化する事ができる。
【0041】
また、温度による補正を正確に行う為には、リファレンス9の共鳴角を精度良く検出する必要がある。図7に示すようにリファレンス9に対応する金属膜1の部分に光を複数回照射する事によって、反射光強度の変化が大きくなるので、共鳴角を精度良く検出する事ができる。また、反射ミラーなどにより構成された光学手段5で反射した際に光強度を損失する可能性があり、共鳴角の検出精度が悪くなる可能性があるが、リファレンス9に対応する金属膜1の部分に最初に光を照射すれば光強度の損失の無い状態で共鳴角を検出する事ができ、温度を精度良く検出する事ができる。
【0042】
以上の実施の形態2の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0043】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図9を用いて説明する。
図9は本発明の実施の形態3における分析装置を表す構成図である。なお、上述した実施の形態1および2における分析装置と同じ構成要素については、同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。図9において、リファレンス9は金属膜1上に他の試料とは別に配されており、その共鳴角が温度によって変化する事を利用して温度の検出を行う。リファレンス9として用いる材料としては、共鳴角が温度にのみ依存して変化する物質を用いる。温度検出手段10は、リファレンス9の共鳴角から金属膜1上の温度を検出する。
【0044】
温度検出手段10にて検出された温度は温度表示手段13によって装置外部に表示され、これにより現在の温度を外部よりたとえば視覚により確認する事を可能としている。温度検出手段10にて検出された温度は温度制御手段14にフィードバックされ、温度制御素子15によって試料2とリファレンス9との温度を一定になるように制御する。なお、温度制御素子15としてはペルチエ素子、ファンやヒーター/クーラー等があり、この温度制御素子15によって試料2とリファレンス9との加熱/冷却を行う。また、温度制御手段14は図示のように温度制御素子15の温度を装置外部から調節できる機能を有しており、これによれば、特に温度の設定の必要な分析の場合において、所望の温度に設定した状態で測定を行う事ができる。
【0045】
以上のように構成される分析装置だと、温度制御素子15によって金属膜1上の温度が常に一定に制御される為、温度による共鳴角の検出誤差を除去する事ができる。
【0046】
また、以上の実施の形態3の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0047】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について、図10、図11および図12を用いて説明する。
【0048】
図10は、本発明の実施の形態4における分析装置を表す構成図である。なお、上述した実施の形態1、2、3における分析装置と同じ構成要素については、同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。ここでは、光学プリズム3における一方の面に金属膜1が接するように配置されるとともに、他方の面にはビームスプリッタ16が接するように配置されている。
【0049】
互いに異なる二種類の試料であるA試料7とB試料8とが配された金属膜1上において、A試料7が配された場所に光源4から光24を照射する。金属膜1上に照射された光は、金属膜1上で全反射してビームスプリッタ16に入射される。ビームスプリッタ16は金属膜1上からの反射光を二つに分岐する。なお、分岐した光の強度の分割比は1:1となる事が望ましい。一方の光はB試料8が配された場所に照射された後、金属膜1上で全反射される。その反射光26の強度は、第1の光検出手段17によって検出される。また、ビームスプリッタ16で分岐した他方の光は、第2の光検出手段18に入射されて、その反射光強度が検出される。
【0050】
第1の光検出手段17と第2の光検出手段18にて検出された反射光強度は、割算手段19に入力される。また、分割比検出手段20が、ビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比を検出して割算手段19へ出力する。割算手段19は、第1の光検出手段17で検出した反射光強度と第2の光検出手段18で検出した反射光強度とを分割比に応じて補正した後、第1の光検出手段17で検出した反射光強度を第2の光検出手段18で検出した反射光強度にて割算して出力する。
【0051】
以上のように構成される分析装置において、図11は、ある時間における反射光強度の分布図を表しており、同図(a)は第1の光検出手段17で検出した反射光強度の分布図、同図(b)は第2の光検出手段18で検出した反射光強度の分布図、同図(c)は割算手段19で検出した反射光強度の分布図を表している。なお、図11は、分割比検出手段20で検出した分岐した光の強度の分割比が1:1であった場合とする。
【0052】
実施の形態1において図5を参照して述べたものと同様に、図10において、二種類の異なる試料であるA試料7とB試料8とに照射した光の反射光強度を第1の光検出手段17にて検出した場合に、A試料7とB試料8の共鳴角を同時に検出する事ができる。しかし、A試料7とB試料8との共鳴角が近い値であった場合は、図11(a)のように共鳴角付近のSPR曲線が重なってしまい、それぞれの共鳴角を検出できなくなってしまう。
【0053】
そこで、A試料7にのみ照射された光の反射光強度を光検出手段18にて検出すれば、図11(b)のようにA試料7の共鳴角を検出する事ができる。また、図11(a)ではA試料7とB試料8に光が照射された時の反射光強度が乗算されているので、割算手段19を用いて、第1の光検出手段17で検出した反射光強度を、第2の光検出手段18で検出した反射光強度にて割算する事で、B試料8の共鳴角を検出する事ができる。例えば、表面プラズモン共鳴の生じない角度の反射光強度1.0を基準として、図11(a)の反射光強度が0.21となりかつ図11(b)の反射光強度が0.3となる入射角において、B試料8からの反射光の強度は(0.21/1.0)/(0.3/1.0)=0.7/1.0として計算され、図11(c)のようにB試料8のみの反射光強度を検出する事ができる。従って、二種類の異なる試料の共鳴角が重なっていたとしても、割算によって個別に共鳴角を検出する事が可能となる。
【0054】
次に、ビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比が異なっていた場合について、図12を用いて説明する。図12は、図10におけるビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比が異なっていた場合の、ある時間における反射光強度の分布図であり、同図(a)は第1の光検出手段17で検出した反射光強度の分布図、同図(b)は第2の光検出手段18で検出した反射光強度の分布図、同図(c)は割算手段19で検出した反射光強度の分布図である。
【0055】
ビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比が異なると、図12のように、反射光強度の基準が、たとえば同図(a)では0.8、同図(b)では1.0となっているように異なる。そこで、SPR曲線におけるこのように反射光強度の基準となりうる部分、すなわち表面プラズモン共鳴による反射光強度の減少が無い入射角の部分を検出ポイントとして設定し、図10における分割比検出手段20が検出ポイントにおける反射光強度を基準として検出し、その検出結果を割算手段19に出力する。そして、検出基準に対する反射光強度の減少率をそれぞれの光検出手段17、18について求めた後に、割算手段19によって割算する事で、各試料の共鳴角を個別に検出する事ができる。
【0056】
例えば、図12(a)における第1の光検出手段17によって検出された反射光強度が0.17で、図12(b)における第2の光検出手段18によって検出されたA試料7の反射光強度が0.3である入射角において、反射光強度の減少率は、図12(a)では0.17/0.8、図12(b)では0.3/1.0となる。すると、その入射角におけるB試料8での反射光強度は(0.17/0.8)/(0.3/1.0)=0.7/1.0として計算する事ができ、分割比が異なっていたとしても各試料の共鳴角を個別に検出する事ができる。
【0057】
なお、図10の構成において金属膜1上に供給された二つの試料を同じ試料とすれば、二つの光検出手段で共鳴角を細かく検出する事ができるので精度が良くなる。また、光検出手段を複数備えれば、二種類以上の試料に対しても同時に共鳴角を検出する事ができる。また、試料を温度検出の為のリファレンスに置き換えても良い。リファレンスの共鳴角と試料の共鳴角が重なっていたとしても、演算によって個別に共鳴角を検出できる為に、リファレンスとして用いる事ができる材料が、試料の共鳴角によって限定されなくなる。
【0058】
以上の実施の形態4の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明の分析装置によれば、金属膜上に光を複数回照射させる光学手段を備える事で、光検出手段によって検出した反射光強度の変化が大きくなって、微小な共鳴角の変化を精度良く検出する事ができる。更に、温度変化によって生じる共鳴角の誤差発生を防止し、共鳴角の変化を精度良く検出する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の分析装置の一例を示す構成図
【図2】図1の分析装置についての、ある時間における入射角に対する反射光強度の分布図
【図3】図1の分析装置についての、時間がΔt経過する前後での入射角に対する反射光強度の分布図
【図4】本発明の実施の形態1の分析装置の他の例を示す構成図
【図5】本発明の実施の形態1の分析装置のさらに他の例を示す構成図
【図6】図5において時間がΔt経過する前後での入射角に対する反射光強度の分布図
【図7】本発明の実施の形態2の分析装置を示す構成図
【図8】図7の分析装置についての、時間がΔt経過する前後での入射角に対する反射光強度の分布図であって、(a)は入射角補正前の分布図、(b)は入射角補正後の分布図
【図9】本発明の実施の形態3の分析装置を示す構成図
【図10】本発明の実施の形態4の分析装置を示す構成図
【図11】図10の分析装置についての、ある時間における入射角に対する反射光強度の分布図であって、(a)は第1の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(b)は第2の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(c)は割算手段で検出した反射光強度の分布図
【図12】図10の分析装置についての、ビームスプリッタで分岐した光の強度の分割比が異なっていた場合のある時間における反射光強度の分布図であって、(a)は第1の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(b)は第2の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(c)は割算手段で検出した反射光強度の分布図
【図13】従来の分析装置を示す構成図
【図14】図13の従来の分析装置についての、入射角に対する反射光強度分布の説明図
【符号の説明】
1 金属膜
2 試料
3 光学プリズム
4 光源
5 光学手段
6 光検出手段
9 リファレンス
10 温度検出手段
16 ビームスプリッタ
17 第1の光検出手段
18 第2の光検出手段
19 割算手段
20 分割比検出手段
24 光
26 反射光
θ 入射角
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属膜上に光をある入射角で照射した時に生じる表面プラズモン共鳴を利用して試料の分析を行う分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医学、生化学および化学に関する分析評価の分野において、表面プラズモン共鳴をセンサーとして利用する事によって、試料の定量分析をリアルタイムに行う事ができる分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
表面プラズモン共鳴とは、金属と媒質(試料)との境界面を伝搬している自由電子の粗密波である表面プラズモンを、外部から光を照射する事によって励起させた時に生じる現象である。表面プラズモン共鳴を生じさせる方法としては、Kretschmann配置と呼ばれる系がよく知られている。図13にその構成図を示す。
【0004】
金属膜101の片側に試料102が接しており、反対側には光学プリズム103が接している。光学プリズム103は、入射光104を屈折させる事で金属膜101上に臨界角以上の入射角θで照射させる為に用いられる。すなわち、金属膜101の光学プリズム103側からp偏光の入射光104を入射角θで照射すると、エバネッセント波と呼ばれる光が金属膜101の試料102側にしみ出してくる。
【0005】
このエバネッセント波の波数と表面プラズモンの波数が一致すると、入射光エネルギーの一部が表面プラズモンの励起に使用され、金属膜101上で反射する反射光105の強度が大きく減少する。エバネッセント波の波数は入射角によって変化する為、図14に示すような入射角に対する反射光強度の分布図が得られる。この分布図にみられる特性をSPR曲線と呼び、SPR曲線で反射光強度が最も小さくなる入射角を共鳴角と呼ぶ。共鳴角はエバネッセント波の波数と表面プラズモンの波数が一致した角度であり、表面プラズモンの波数は金属膜101と試料102の誘電率によって決まっている。従って、共鳴角を求める事で試料102の誘電率を求める事ができ、これをセンサーとして利用している。
【0006】
ところで、試料反応等による試料の誘電率の変化を分析する場合は、共鳴角の変化をリアルタイムにモニターする必要がある。しかし、図14のように時間がΔt経過した場合のSPR曲線において、共鳴角近傍の反射光強度はほぼ一定である為、共鳴角の検出に誤差が生じていた。この為、従来においては、共鳴角から外れた位置において、共鳴角近傍よりも反射光強度の変化の大きい測定ポイントを設定し、この測定ポイントにて時間がΔt経過した場合の反射光強度の変化を共鳴角の変化に換算する事で共鳴角の変化を求めていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−58873号公報(第4−5頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術よる共鳴角の検出方法でも、測定ポイント付近における反射光強度の変化は、共鳴角近傍よりも大きいとはいえども比較的緩やかである為、微小な共鳴角の変化を検出するには精度が悪い。また、試料の誘電率は温度によっても変化する為、測定中の温度変化によって共鳴角が変化し、共鳴角を精度良く検出できなくなる問題があった。
【0009】
よって本発明は、微小な共鳴角の変化を精度良く検出できる分析装置を提供する事を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する為に、請求項1に記載の本発明は、金属膜からの反射光をさらにこの金属膜に照射させることによってこの金属膜に光を複数回照射させる光学手段を備え、前記光学手段によって前記金属膜上に複数回照射された後の反射光の強度を光検出手段によって検出可能としたものである。これにより、金属膜上に光を複数回照射する事によって反射光強度の変化が大きくなる為、微小な共鳴角の変化を精度良く検出する事が可能である。
【0011】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、光学手段は金属膜と平行に配置した別の金属膜であることを特徴とするものである。これにより、短い光学経路で金属膜上に複数回光を照射する事が可能となる。
【0012】
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、金属膜は複数の異なる試料と接しうる構造であり、光学手段は前記複数の異なる試料に対応した金属膜の部分に光を照射可能であるようにしたものである。これにより、複数の異なる試料の共鳴角の変化を同時に検出する事ができる。
【0013】
請求項4に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段にて検出した温度に基づいて光検出手段の検出値を補正する補正手段とを備えたものである。これにより、温度の変化によって生じる共鳴角のずれを補正する事によって、共鳴角の検出精度を向上させる事ができる。
【0014】
請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の分析装置において、リファレンスは、共鳴角が温度にのみ依存して変化する物質を材料として形成されているようにしたものである。これにより、温度を精度良く検出する事ができる。
【0015】
請求項6に記載の本発明は、請求項4または5に記載の分析装置において、光源からの光が試料に対応した金属膜の部分よりも先にリファレンスに対応した金属膜の部分に照射されるように構成したものである。これにより、光強度の損失の無い状態で共鳴角を検出する事ができ、温度を精度良く検出する事ができる。
【0016】
請求項7に記載の本発明は、請求項4から6までのいずれか1項に記載の分析装置において、光学手段によってリファレンスに対応した金属膜の部分に光を複数回照射させるように構成したものである。これにより、リファレンスに対応した金属膜の部分の反射光強度の変化が大きくなる為、温度の変化を精度良く検出する事が可能である。
【0017】
請求項8に記載の本発明は、請求項4から7までのいずれか1項に記載の分析装置において、試料についての温度と表面プラズモン共鳴の生じる入射角との関係をあらかじめ記憶可能な記憶手段を備え、補正手段は、前記記憶手段に記憶した関係に基づいて光検出手段の検出値を補正可能に構成されているようにしたものである。これにより、温度の変化によって生じる共鳴角のずれを精度良く補正することが可能である。
【0018】
請求項9に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段と、試料とリファレンスとの温度を変化可能な温度制御素子と、前記温度検出手段による検出結果にもとづき、前記温度制御素子を介して、前記試料とリファレンスとの温度をコントロールする温度制御手段とを備えたものである。これにより、温度を一定に保った状態で共鳴角を検出する事が可能になる。
【0019】
請求項10に記載の本発明は、請求項9に記載の分析装置において、試料とリファレンスとの温度を外部から調節可能な手段を備えたものである。これにより、外部から温度調節が可能となる為、温度調節の必要な試料を分析する際に有効である。
【0020】
請求項11に記載の本発明は、請求項9または10に記載の分析装置において、試料の温度を表示する温度表示手段を備えたものである。これにより、試料とリファレンスの温度が一定に保たれている事を外部から確認できる。
【0021】
請求項12に記載の本発明は、請求項1に記載の分析装置において、光学手段は、金属膜からの反射光を第1の光と第2の光とに分岐するとともに、第1の光を前記金属膜に再照射させる光分岐手段によって構成され、かつ、金属膜に再照射されて反射された第1の光を検出する第1の光検出手段と、前記光分岐手段によって分岐された第2の光を検出する第2の光検出手段と、前記第1の光検出手段による検出値と前記第2の光検出手段による検出値との割算結果を出力する割算手段とを備えたものである。これにより、金属膜上において、1回目に照射された場所の共鳴角と2回目に照射された場所の共鳴角とを、演算によって個別に検出する事ができる。
【0022】
請求項13に記載の本発明は、請求項12に記載の分析装置において、金属膜は複数の異なる試料と接しうる構造であり、金属膜からの反射光と、光分岐手段により金属膜に再照射されて反射された第1の光とは、それぞれ異なる試料に対応した金属膜の部分を照射したものである。これにより、複数の異なる試料の共鳴角が重なっていたとしても、演算によって共鳴角を個別に検出する事が可能となる。
【0023】
請求項14に記載の本発明は、請求項12に記載の分析装置において、金属膜からの反射光と、光分岐手段により金属膜に再照射されて反射された第1の光とは、同じ試料に対応した金属膜の部分をそれぞれ照射したものである。これにより、複数の場所の共鳴角を個別に検出する事ができる為、共鳴角の変化を細かく検出する事が可能となる。
【0024】
請求項15に記載の本発明は、請求項12から14までのいずれか1項に記載の分析装置において、金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段とを備えたものである。これにより、試料とリファレンスとの共鳴角が重なっていたとしても、演算によって共鳴角を個別に検出する事が可能となり、このためリファレンスとして使用できる材質の選択肢が広がる。
【0025】
請求項16に記載の本発明は、請求項12から15までのいずれか1項に記載の分析装置において、光分岐手段により分岐されたうえで金属膜に再照射されて反射された第1の光と、光分岐手段により分岐された第2の光との光の強度の分割比を検出する分割比検出手段を備えたものである。これにより、光分岐手段で分岐した光どうしの強度の分割比にばらつきがあったしても、これを検出したうえで、補正により共鳴角を精度良く検出する事が可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態1について、図1、図2、図3、図4、図5および図6を用いて説明する。
【0027】
図1は本発明の実施の形態1の分析装置の一例を表す構成図である。図1において、金属膜1の片側に測定対象物である試料2が接しており、反対側には光学プリズム3が接している。光学プリズム3は光源4からの光24を臨界角以上の入射角θで金属膜1上に照射する機能を有する。上記のように光源4は金属膜1上に照射する光24を発生し、p偏光の光24を金属膜1上に入射角θを変化させながら照射する。なお、入射角θを変化させる方法としては、光源4をその角度が変化するように駆動する事で光24を金属膜1上に走査させても良いし、光源4は固定しておきポリゴンミラースキャナー等の反射鏡を駆動して光24を走査させても良い。
【0028】
光学プリズム3は互いに平行な二つの面を有し、金属膜1は一方の面に接するように配置されている。光学プリズム3における他方の面には光学手段5が接するように配置されている。金属膜1上に照射された光24は、金属膜1上で全反射し、光学手段5に入射される。光学手段5は、この入射光を反射して金属膜1上に再照射させる機能を有しており、具体的には反射鏡等の光学部品を用いて構成されている。また、上記のように金属膜1と光学手段5とは平行に配置されており、金属膜1上に二回目に照射された光の入射角θと、金属膜1上に一回目に照射された光の入射角θとは等しくなる。金属膜1上に再照射された光は金属膜1上で再び全反射され、光学プリズム3を出て光検出手段6に入射される。光検出手段6は反射光26の強度を検出する機能を有しており、光を検出する素子としてはフォトダイオードやCCD等が用いられる。
【0029】
以上のように構成される分析装置において、図2はある時間における入射角に対する反射光強度の分布図を示している。
金属膜1上にある入射角θで光24が照射されると、表面プラズモン共鳴によって共鳴角付近の反射光強度が減少するが、図1のように金属膜1上に二回照射した光26を光検出手段6によって検出した場合、金属膜1における一回目に照射された場所と二回目に照射された場所において表面プラズモン共鳴が発生する。この為、図2に示すように共鳴角付近の反射光強度は金属膜1上に一回照射した場合よりも減少する。
【0030】
例えば、表面プラズモン共鳴の生じない角度の反射光強度1.0を基準として、金属膜1上に一回照射した場合の共鳴角の反射光強度が0.3であったとすると、金属膜1上に二回照射した場合の共鳴角の反射光強度は(0.3/1.0)×(0.3/1.0)=0.09/1.0となる。つまり、基準に対する反射光強度の減少率を金属膜1上に照射した回数分だけ乗算した結果が、共鳴角の反射光強度として出力される。なお、表面プラズモン共鳴の生じない入射角においては、金属膜1上に二回照射したとしても反射光強度はほとんど減少しない。従って、金属膜1上に二回照射した場合は、表面プラズモン共鳴の生じない入射角と共鳴角付近との反射光強度の違いが大きくなる。
【0031】
図3は、時間がΔt経過する前後での、入射角θに対する反射光強度の分布図である。測定ポイントにおいて、時間がΔt経過した場合の反射光強度の変化は、図14に示した従来の金属膜1上に一回照射した場合と比較して大きくなる。従って、反射光強度の変化をより細かく検出する事ができ、演算によって微小な共鳴角の変化を検出する事ができる。
【0032】
なお、上述した内容は金属膜1上での表面プラズモン共鳴を二回発生させた場合についてのものであるが、金属膜1上に光を複数回再照射させて、表面プラズモン共鳴を複数回発生させても良い。そうすることで、反射光強度の変化がいっそう大きくなる為、精度良く共鳴角の変化を検出する事ができる。
【0033】
次に、本発明の実施の形態1の分析装置の他の例を、その構成図である図4にもとづいて説明する。図4のものでは、光学手段5として、片側に試料2を配した金属膜1を備えることにより、光学プリズム3を挟んで平行に二つの金属膜1、1が配されている構成とした。この構成によれば、短い光学経路で表面プラズモン共鳴を多く発生させる事ができる。
【0034】
次に、本発明の実施の形態1の分析装置のさらに他の例を、その構成図である図5にもとづいて説明する。図5のものでは、金属膜1上に共鳴角の異なっているA試料7、B試料8を配し、光学手段5にもとづく複数回の再照射により、それぞれの試料7、8に対して光24を照射させる。すると、A試料7とB試料8との共鳴角が異なっている為、光検出手段6によって、図6に示すように二つの共鳴角を持ったSPR曲線が得られる。従って、二つの試料に対して同時に共鳴角の変化を測定する事ができる。
【0035】
なお、以上の実施の形態1の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0036】
(実施の形態2)
以下に、本発明の実施の形態2について、図7および図8を用いて説明する。図7は本発明の実施の形態2における分析装置を表す構成図である。なお、上述した実施の形態1における分析装置と同じ構成要素については、同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。図7において、金属膜1上にはリファレンス9が試料2とは別に配されており、その共鳴角が温度によって変化する事を利用して温度の検出を行う。
【0037】
リファレンス9として用いる材料としては、共鳴角が温度にのみ依存して変化する物質を用いる。光検出手段6からの出力を受ける温度検出手段10は、リファレンス9の共鳴角から金属膜1上の温度を検出する。記憶手段11は、試料2の温度と共鳴角との関係を予め記憶しておき、温度検出手段10によって検出された金属膜1上の温度の変化に応じて、温度による共鳴角の変化を補正値として出力する。また、試料2の温度と共鳴角との関係は、試料2の種類によって異なるものである為、測定したい試料の種類毎にその関係を記憶手段11に記憶しても良い。補正手段12は、記憶手段11から出力した補正値に基づいて、正確な共鳴角を求めるために入射角θの補正を行う。
【0038】
以上のように構成される分析装置の動作について、図8を用いて説明する。図8は、時間がΔt経過する前後での、入射角θに対する反射光強度の分布図であり、図8(a)は入射角補正前の分布図、図8(b)は入射角補正後の分布図を表している。光検出手段6によって検出される反射光強度として、図8(a)に示すように、リファレンス9と試料2の二つの共鳴角を持ったSPR曲線が得られる。試料反応等の分析中において、時間がΔt経過した後にリファレンス9と試料2の共鳴角が図8(a)のように変化した場合、リファレンス9の共鳴角の変化は温度変化によるものであるが、試料2の共鳴角の変化は温度変化と試料反応とによるものが表れる。
【0039】
そこで、温度検出手段10によって、リファレンス9の共鳴角の変化から金属膜1上の温度変化を検出する。そして、記憶手段11に予め記憶させておいた試料2の温度と共鳴角との関係に基づいて、温度変化に応じた共鳴角の変化を出力し、補正手段12にて入射角の補正を行う。図8(b)のように、試料2の温度による共鳴角の変化分が除去され、試料反応による共鳴角の変化のみを測定する事ができる。
【0040】
なお、上述した構成においては、記憶手段11に予め記憶された試料2の温度と共鳴角との関係に基づいて入射角の補正を行うが、リファレンス9と試料2の温度と共鳴角との関係が同じ場合は、温度検出手段で検出したリファレンス9の共鳴角の変化を温度の変化に換算せず、そのまま入射角の補正として用いても良い。これによれば、記憶手段11に試料2の温度と共鳴角との関係を予め記憶させておく必要がなくなり、構成を簡略化する事ができる。
【0041】
また、温度による補正を正確に行う為には、リファレンス9の共鳴角を精度良く検出する必要がある。図7に示すようにリファレンス9に対応する金属膜1の部分に光を複数回照射する事によって、反射光強度の変化が大きくなるので、共鳴角を精度良く検出する事ができる。また、反射ミラーなどにより構成された光学手段5で反射した際に光強度を損失する可能性があり、共鳴角の検出精度が悪くなる可能性があるが、リファレンス9に対応する金属膜1の部分に最初に光を照射すれば光強度の損失の無い状態で共鳴角を検出する事ができ、温度を精度良く検出する事ができる。
【0042】
以上の実施の形態2の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0043】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図9を用いて説明する。
図9は本発明の実施の形態3における分析装置を表す構成図である。なお、上述した実施の形態1および2における分析装置と同じ構成要素については、同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。図9において、リファレンス9は金属膜1上に他の試料とは別に配されており、その共鳴角が温度によって変化する事を利用して温度の検出を行う。リファレンス9として用いる材料としては、共鳴角が温度にのみ依存して変化する物質を用いる。温度検出手段10は、リファレンス9の共鳴角から金属膜1上の温度を検出する。
【0044】
温度検出手段10にて検出された温度は温度表示手段13によって装置外部に表示され、これにより現在の温度を外部よりたとえば視覚により確認する事を可能としている。温度検出手段10にて検出された温度は温度制御手段14にフィードバックされ、温度制御素子15によって試料2とリファレンス9との温度を一定になるように制御する。なお、温度制御素子15としてはペルチエ素子、ファンやヒーター/クーラー等があり、この温度制御素子15によって試料2とリファレンス9との加熱/冷却を行う。また、温度制御手段14は図示のように温度制御素子15の温度を装置外部から調節できる機能を有しており、これによれば、特に温度の設定の必要な分析の場合において、所望の温度に設定した状態で測定を行う事ができる。
【0045】
以上のように構成される分析装置だと、温度制御素子15によって金属膜1上の温度が常に一定に制御される為、温度による共鳴角の検出誤差を除去する事ができる。
【0046】
また、以上の実施の形態3の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0047】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について、図10、図11および図12を用いて説明する。
【0048】
図10は、本発明の実施の形態4における分析装置を表す構成図である。なお、上述した実施の形態1、2、3における分析装置と同じ構成要素については、同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。ここでは、光学プリズム3における一方の面に金属膜1が接するように配置されるとともに、他方の面にはビームスプリッタ16が接するように配置されている。
【0049】
互いに異なる二種類の試料であるA試料7とB試料8とが配された金属膜1上において、A試料7が配された場所に光源4から光24を照射する。金属膜1上に照射された光は、金属膜1上で全反射してビームスプリッタ16に入射される。ビームスプリッタ16は金属膜1上からの反射光を二つに分岐する。なお、分岐した光の強度の分割比は1:1となる事が望ましい。一方の光はB試料8が配された場所に照射された後、金属膜1上で全反射される。その反射光26の強度は、第1の光検出手段17によって検出される。また、ビームスプリッタ16で分岐した他方の光は、第2の光検出手段18に入射されて、その反射光強度が検出される。
【0050】
第1の光検出手段17と第2の光検出手段18にて検出された反射光強度は、割算手段19に入力される。また、分割比検出手段20が、ビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比を検出して割算手段19へ出力する。割算手段19は、第1の光検出手段17で検出した反射光強度と第2の光検出手段18で検出した反射光強度とを分割比に応じて補正した後、第1の光検出手段17で検出した反射光強度を第2の光検出手段18で検出した反射光強度にて割算して出力する。
【0051】
以上のように構成される分析装置において、図11は、ある時間における反射光強度の分布図を表しており、同図(a)は第1の光検出手段17で検出した反射光強度の分布図、同図(b)は第2の光検出手段18で検出した反射光強度の分布図、同図(c)は割算手段19で検出した反射光強度の分布図を表している。なお、図11は、分割比検出手段20で検出した分岐した光の強度の分割比が1:1であった場合とする。
【0052】
実施の形態1において図5を参照して述べたものと同様に、図10において、二種類の異なる試料であるA試料7とB試料8とに照射した光の反射光強度を第1の光検出手段17にて検出した場合に、A試料7とB試料8の共鳴角を同時に検出する事ができる。しかし、A試料7とB試料8との共鳴角が近い値であった場合は、図11(a)のように共鳴角付近のSPR曲線が重なってしまい、それぞれの共鳴角を検出できなくなってしまう。
【0053】
そこで、A試料7にのみ照射された光の反射光強度を光検出手段18にて検出すれば、図11(b)のようにA試料7の共鳴角を検出する事ができる。また、図11(a)ではA試料7とB試料8に光が照射された時の反射光強度が乗算されているので、割算手段19を用いて、第1の光検出手段17で検出した反射光強度を、第2の光検出手段18で検出した反射光強度にて割算する事で、B試料8の共鳴角を検出する事ができる。例えば、表面プラズモン共鳴の生じない角度の反射光強度1.0を基準として、図11(a)の反射光強度が0.21となりかつ図11(b)の反射光強度が0.3となる入射角において、B試料8からの反射光の強度は(0.21/1.0)/(0.3/1.0)=0.7/1.0として計算され、図11(c)のようにB試料8のみの反射光強度を検出する事ができる。従って、二種類の異なる試料の共鳴角が重なっていたとしても、割算によって個別に共鳴角を検出する事が可能となる。
【0054】
次に、ビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比が異なっていた場合について、図12を用いて説明する。図12は、図10におけるビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比が異なっていた場合の、ある時間における反射光強度の分布図であり、同図(a)は第1の光検出手段17で検出した反射光強度の分布図、同図(b)は第2の光検出手段18で検出した反射光強度の分布図、同図(c)は割算手段19で検出した反射光強度の分布図である。
【0055】
ビームスプリッタ16で分岐した光の強度の分割比が異なると、図12のように、反射光強度の基準が、たとえば同図(a)では0.8、同図(b)では1.0となっているように異なる。そこで、SPR曲線におけるこのように反射光強度の基準となりうる部分、すなわち表面プラズモン共鳴による反射光強度の減少が無い入射角の部分を検出ポイントとして設定し、図10における分割比検出手段20が検出ポイントにおける反射光強度を基準として検出し、その検出結果を割算手段19に出力する。そして、検出基準に対する反射光強度の減少率をそれぞれの光検出手段17、18について求めた後に、割算手段19によって割算する事で、各試料の共鳴角を個別に検出する事ができる。
【0056】
例えば、図12(a)における第1の光検出手段17によって検出された反射光強度が0.17で、図12(b)における第2の光検出手段18によって検出されたA試料7の反射光強度が0.3である入射角において、反射光強度の減少率は、図12(a)では0.17/0.8、図12(b)では0.3/1.0となる。すると、その入射角におけるB試料8での反射光強度は(0.17/0.8)/(0.3/1.0)=0.7/1.0として計算する事ができ、分割比が異なっていたとしても各試料の共鳴角を個別に検出する事ができる。
【0057】
なお、図10の構成において金属膜1上に供給された二つの試料を同じ試料とすれば、二つの光検出手段で共鳴角を細かく検出する事ができるので精度が良くなる。また、光検出手段を複数備えれば、二種類以上の試料に対しても同時に共鳴角を検出する事ができる。また、試料を温度検出の為のリファレンスに置き換えても良い。リファレンスの共鳴角と試料の共鳴角が重なっていたとしても、演算によって個別に共鳴角を検出できる為に、リファレンスとして用いる事ができる材料が、試料の共鳴角によって限定されなくなる。
【0058】
以上の実施の形態4の分析装置は、医学、生化学および化学の分析評価の分野での使用に限定されるものでは無く、その他の分析評価の分野において使用したとしても同様の効果を得る事ができる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明の分析装置によれば、金属膜上に光を複数回照射させる光学手段を備える事で、光検出手段によって検出した反射光強度の変化が大きくなって、微小な共鳴角の変化を精度良く検出する事ができる。更に、温度変化によって生じる共鳴角の誤差発生を防止し、共鳴角の変化を精度良く検出する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の分析装置の一例を示す構成図
【図2】図1の分析装置についての、ある時間における入射角に対する反射光強度の分布図
【図3】図1の分析装置についての、時間がΔt経過する前後での入射角に対する反射光強度の分布図
【図4】本発明の実施の形態1の分析装置の他の例を示す構成図
【図5】本発明の実施の形態1の分析装置のさらに他の例を示す構成図
【図6】図5において時間がΔt経過する前後での入射角に対する反射光強度の分布図
【図7】本発明の実施の形態2の分析装置を示す構成図
【図8】図7の分析装置についての、時間がΔt経過する前後での入射角に対する反射光強度の分布図であって、(a)は入射角補正前の分布図、(b)は入射角補正後の分布図
【図9】本発明の実施の形態3の分析装置を示す構成図
【図10】本発明の実施の形態4の分析装置を示す構成図
【図11】図10の分析装置についての、ある時間における入射角に対する反射光強度の分布図であって、(a)は第1の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(b)は第2の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(c)は割算手段で検出した反射光強度の分布図
【図12】図10の分析装置についての、ビームスプリッタで分岐した光の強度の分割比が異なっていた場合のある時間における反射光強度の分布図であって、(a)は第1の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(b)は第2の光検出手段で検出した反射光強度の分布図、(c)は割算手段で検出した反射光強度の分布図
【図13】従来の分析装置を示す構成図
【図14】図13の従来の分析装置についての、入射角に対する反射光強度分布の説明図
【符号の説明】
1 金属膜
2 試料
3 光学プリズム
4 光源
5 光学手段
6 光検出手段
9 リファレンス
10 温度検出手段
16 ビームスプリッタ
17 第1の光検出手段
18 第2の光検出手段
19 割算手段
20 分割比検出手段
24 光
26 反射光
θ 入射角
Claims (16)
- 試料と接する金属膜と、前記金属膜における試料とは反対側に照射させる光を発生する光源と、前記金属膜からの反射光の強度を検出する光検出手段とを具備し、前記金属膜にある入射角で光を照射した時に生じる表面プラズモン共鳴を利用して試料の分析を行う分析装置において、
前記金属膜からの反射光をさらにこの金属膜に照射させることによってこの金属膜に光を複数回照射させる光学手段を備え、前記光検出手段は、前記光学手段によって前記金属膜上に複数回照射された後の反射光の強度を検出可能であることを特徴とする分析装置。 - 光学手段は、金属膜と平行に配置した別の金属膜であることを特徴とする請求項1記載の分析装置。
- 金属膜は複数の異なる試料と接しうる構造であり、光学手段は前記複数の異なる試料に対応した金属膜の部分に光を照射可能であることを特徴とする請求項1記載の分析装置。
- 金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段にて検出した温度に基づいて光検出手段の検出値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
- リファレンスは、共鳴角が温度にのみ依存して変化する物質を材料として形成されていることを特徴とする請求項4記載の分析装置。
- 光源からの光が試料に対応した金属膜の部分よりも先にリファレンスに対応した金属膜の部分に照射されるように構成されていることを特徴とする請求項4または5記載の分析装置。
- 光学手段によってリファレンスに対応した金属膜の部分に光を複数回照射させるように構成されていることを特徴とする請求項4から6までのいずれか1項記載の分析装置。
- 試料についての温度と表面プラズモン共鳴の生じる入射角との関係をあらかじめ記憶可能な記憶手段を備え、補正手段は、前記記憶手段に記憶した関係に基づいて光検出手段の検出値を補正可能に構成されていることを特徴とする請求項4から7までのいずれか1項記載の分析装置。
- 金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段と、試料とリファレンスとの温度を変化可能な温度制御素子と、前記温度検出手段による検出結果にもとづき、前記温度制御素子を介して、前記試料とリファレンスとの温度をコントロールする温度制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
- 試料とリファレンスとの温度を外部から調節可能な手段を備えたことを特徴とする請求項9記載の分析装置。
- 試料の温度を表示する温度表示手段を備えたことを特徴とする請求項9または10記載の分析装置。
- 光学手段は、金属膜からの反射光を第1の光と第2の光とに分岐するとともに、第1の光を前記金属膜に再照射させる光分岐手段によって構成され、かつ、
金属膜に再照射されて反射された第1の光を検出する第1の光検出手段と、前記光分岐手段によって分岐された第2の光を検出する第2の光検出手段と、前記第1の光検出手段による検出値と前記第2の光検出手段による検出値との割算結果を出力する割算手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の分析装置。 - 金属膜は複数の異なる試料と接しうる構造であり、金属膜からの反射光と、光分岐手段により金属膜に再照射されて反射された第1の光とは、それぞれ異なる試料に対応した金属膜の部分を照射したものであることを特徴とする請求項12記載の分析装置。
- 金属膜からの反射光と、光分岐手段により金属膜に再照射されて反射された第1の光とは、同じ試料に対応した金属膜の部分をそれぞれ照射したものであることを特徴とする請求項12記載の分析装置。
- 金属膜に接して配置されたリファレンスと、前記リファレンスにおいて表面プラズモン共鳴の生じる入射角から金属膜上の温度を検出する温度検出手段とを備えたことを特徴とする請求項12から14までのいずれか1項記載の分析装置。
- 光分岐手段により分岐されたうえで金属膜に再照射されて反射された第1の光と、光分岐手段により分岐された第2の光との光の強度の分割比を検出する分割比検出手段を備えたことを特徴とする請求項12から15までのいずれか1項記載の分析装置。
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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2003
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