JP2004287574A - Icカード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンテナ本体12を内在するカード基材11と、ICチップ13とを少なくとも備えているICカード10において、カード基材11に、第1凹部15と、第2凹部16と、第3凹部17とを設け、第2凹部16側に位置する第3凹部17の開口端18を、ICモジュール基板21を第1凹部15に格納した際、第3凹部17内から第2凹部16内に向かって、導電材30が漏出するような高さの上面18を備えたものとする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンテナ本体を内在するカード基材と、接触式のインターフェースおよび非接触式のインターフェースを有するICチップとを少なくとも備えているICカードに関し、特に、ICカードの製造時に、ICチップから延びるアンテナ接続用端子と、アンテナ本体の端子部との電気的な導通を図る導電材が、ICチップを載置したICモジュール基板とカード基材との間の接着シートに広がって、ICモジュール基板とカード基材との接着強度が低下するのを抑制したICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
ICチップを包含するICモジュールを備えたICカードは、機密性に優れ、磁気カードに比べて記憶容量が大きいことから、近年、多くの分野に応用され、利用されている。ICカードは、電気的接点の設けられたICモジュールがカード上に埋め込まれた接触式ICカードと、アンテナが内蔵された非接触式ICカードに大別されている。
【0003】
接触式ICカードは、銀行カードや携帯電話の加入者認証モジュールなどに適用されており、一方、非接触式ICカードは、交通機関の電子乗車券カードなどに適用されている。
また、近年、接触式ICカードの機能および非接触式ICカードの機能を1つのICチップで併せ持つ接触式/非接触式共用ICカードが開発されている。
【0004】
図11は、従来のICカードの一例を示す概略断面図である。
ICカード100は、ループ状に設けられたアンテナ本体102を内在するカード基材101と、アンテナ本体102に接続され、接触式のインターフェースおよび非接触式のインターフェースを有するICチップ103を備えたICモジュール104とから概略構成されている。
【0005】
ICカード100では、ICモジュール104の樹脂モールド部126が第2凹部106に格納され、ICモジュール基板121が第1凹部105に格納され、第1凹部105の底面105aに設けられた接着シート129を介してカード基材101が底面105aに固着されている。
【0006】
また、ICモジュール104のアンテナ接続用端子123が、カード基材101に設けられた第3凹部107に充填された導電材130を介して、第3凹部107の底面107aに露出したアンテナ本体102の端子部102aと接続され、電気的な導通がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
ICカード100では、カード基材101の第2凹部106側に位置する第3凹部107の開口端108は、第1凹部105の底面105aと同じ高さの上面108aを有している。
【0008】
また、図12は、従来のICカードの他の例を示す概略断面図である。
図12に示したICカード200が、図11に示したICカード100と異なる点は、カード基材201の第3凹部207には、第2凹部206側に第1凹部205の底面205aと同じ高さの上面を有する開口端が設けられておらず、第3凹部207が第2凹部206までつながっている点である。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−236482号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図11に示したICカード100では、アンテナ接続用端子123とアンテナ本体102の端子部102aとを電気的に導通するために、第3凹部107に導電材130が充填されている。このとき、第3凹部107に、適正な量の導電材130を充填すれば、ICモジュール104とカード基材101を一体化する際に、ICモジュール104が加熱、押圧されて、導電材130が第1凹部105へ漏出するのを防止することができる。しかしながら、第3凹部107に一定量の導電材130を充填することは非常に難しい。さらに、少な目に充填すると、導電材130と、アンテナ接続用端子123および端子部102aとの接触面積が小さくなるおそれがあるため、第3凹部107には、導電材130を多目に充填している。その結果、余分な導電材130は、第1凹部105へ漏出し、接着シート129と、ICモジュール基板121および底面105aとの間に入り込んで、これらの接着強度を低下させるおそれがある。
ICモジュール104とカード基材101を一体化する際に、ICモジュール104が加熱、押圧されると、第3凹部107に充填されている導電材130が、第3凹部107から押し出されて、接着シートとICモジュール基板121との間に漏出することがあった。
【0011】
そこで、図11のICカード100における充填材130の充填量の問題を解消するために、図12に示したICカード200では、第3凹部207には、第2凹部206側に第1凹部205の底面205aと同じ高さの上面を有する開口端を設けていない。
このICカード200では、ICモジュール104とカード基材201を一体化する際に、ICモジュール104が加熱、押圧されると、第3凹部207に充填されている導電材130は、第2凹部206側へ押し出されるため、アンテナ接続用端子123とアンテナ本体202の端子部202aとの間に導電材130は十分に充填されず、電気的な導通に支障をきたすおそれがある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ICカードの製造時に、ICチップから延びるアンテナ接続用端子と、アンテナ本体の端子部との電気的な導通を図る導電材が、ICチップを載置したICモジュール基板とカード基材との間の接着シートに広がって、ICモジュール基板とカード基材との接着強度が低下するのを抑制したICカードを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、アンテナ本体を内在するカード基材と、接触式のインターフェースおよび非接触式のインターフェースを有するICチップとを少なくとも備えているICカードであって、前記カード基材は、前記ICチップを載置したICモジュール基板を格納する第1凹部と、前記第1凹部に連通し、前記ICチップを包含してなる樹脂モールド部を格納する第2凹部と、前記第1凹部に連通し、前記ICモジュール基板上における前記ICチップから延びる端子部Aと、前記アンテナ本体の端子部Bとの電気的な導通を図る導電材が充填される第3凹部とを具備し、前記第2凹部側に位置する前記第3凹部の開口端は、前記ICモジュール基板を前記第1凹部に格納した際、前記第3凹部内から前記第2凹部内に向かって、前記導電材が漏出するような高さの上面を備えていることを特徴とするICカードを提供する。
【0014】
上記構成のICカードにおいて、前記上面は、前記第2凹部の底面方向へ傾斜していることが好ましい。
上記構成のICカードにおいて、前記第3凹部の側面の少なくとも一部は、該第3凹部の底面に対し90度より小さな傾斜角を有することが好ましい。
【0015】
上記構成のICカードにおいて、前記上面は、少なくとも下方に凸状をなしていることが好ましい。
上記構成のICカードにおいて、前記第2凹部の側面における、第3凹部の側面と対向する位置の少なくとも一部は、前記第2凹部の他の側面より、前記第3凹部の側面に近付いた位置に設けられることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のICカードについて図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明のICカードの一実施形態を示す概略平面図である。図2は、図1の線A−Aに沿った断面の一部を示す概略断面図である。図3は、図1のICカードを構成するカード基材の一部を示す概略平面図である。
図1および図2に示したICカード10は、ループ状に設けられたアンテナ本体12を内在するカード基材11と、アンテナ本体12に接続され、接触式のインターフェースおよび非接触式のインターフェースを有するICチップ13を備えたICモジュール14とから概略構成されている。
【0017】
ICカード10では、カード基材11に設けられた第1凹部15に、ICモジュール14を構成するICモジュール基板21が格納され、カード基材11に設けられた第2凹部16に、ICモジュール14を構成する樹脂モールド部26が格納されている。また、ICモジュール基板21が第1凹部15に格納され、第1凹部15の底面15aに設けられた接着シート29を介してカード基材11が底面15aに固着されている。さらに、樹脂モールド部26の下面26aの全面が、第2凹部16の底面16aの全面に塗布された接着剤28を介して底面16aに接着されている。
【0018】
さらに、ICモジュール14のアンテナ接続用端子23が、カード基材11に設けられた2つの第3凹部17に充填された導電材30を介して、第3凹部17の底面17aに露出したアンテナ本体12の端子部12aと接続され、電気的な導通がなされている。
【0019】
図3に示すように、カード基材11は、ICモジュール14を構成するICモジュール基板21を格納する第1凹部15と、第1凹部15に連通し、ICモジュール14を構成する樹脂モールド部26を格納する第2凹部16と、第1凹部15に連通し、ICモジュール14を構成するアンテナ接続用端子23と、アンテナ本体12の端子部12aとの電気的な導通を図る導電材30が充填される2つの第3凹部17、17とを備えている。
【0020】
2つの第3凹部17、17は、第2凹部16を挟んで対向するように設けられている。
なお、第3凹部17の位置は、これに限定されることはなく、ICモジュール14の仕様により適宜設定される。
【0021】
また、第2凹部16側に位置する第3凹部17の開口端18は、ICモジュール基板21を第1凹部15に格納した(ICモジュール14とカード基材11を一体化する際に、ICモジュール14が加熱、押圧される)際、第3凹部17内から第2凹部16内に向かって、導電材30が漏出するような高さの上面18aを備えている。
ここで、第3凹部17内から第2凹部16内に向かって、導電材30が漏出するような高さとは、開口端18の上面18aが、第1凹部15の底面15aよりも低く、かつ、第3凹部17の底面17aよりも高い状態のことをいう。
また、第3凹部17の開口端18側の角17a、17aは、曲面に加工されている。
【0022】
さらに、開口端18の上面18aが、第3凹部17の底面17aよりも高い位置で、かつ、アンテナ接続用端子23とアンテナ本体12の端子部12aとの電気的な導通を確保するために必要な量の導電材30を、第3凹部17内に保持する高さに設けられている。
【0023】
ICモジュール14は、長方形状のICモジュール基板21と、この表面に載置されたICチップ13とを備えてなる断面凸状のものである。
ICモジュール14では、長方形状のICモジュール基板21の表面21a側に外部端子22が設けられ、裏面21b側にアンテナ接続用端子23と、ダイボンディングパッド24が設けられ、外部端子22は、ICモジュール基板21を貫通して形成された複数の図示略のスルーホールを経由してICモジュール14と図示略のワイヤーにより導通されている。
【0024】
また、ICモジュール14において、ICチップ13がダイボンディングパッド24にダイボンディングにより固定されており、ICチップ13とアンテナ接続用端子23とがボンディングワイヤ25により接続されている。さらに、このICチップ13およびボンディングワイヤ25を含む部分の周囲が、ICモジュール基板21の大きさよりも小さい範囲で絶縁性樹脂により包囲され、直方体状の樹脂モールド部26を形成している。
【0025】
接着剤28としては、例えば、シリコンゴム系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリエステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ポリウレタン系接着剤など公知のものから選択して用いることができる。
【0026】
接着シート29としては、ポリエステル系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリウレタン系接着剤などの接着剤をシート状にしたものから選択して用いることができる。
【0027】
導電材30としては、エポキシ樹脂系接着剤などに、銀などの導電性の微粒子を混合した導電性ペーストや、はんだなどから選択して用いることができる。
【0028】
このICカード10では、第2凹部16側に位置する第3凹部17の開口端18は、第1凹部15の底面15aよりも低く、かつ、第3凹部17の底面17aよりも高い上面18aを有している。このような構成とすることにより、ICモジュール14とカード基材11を一体化する際に、ICモジュール14が加熱、押圧されると、第3凹部17にあらかじめ充填されている導電材30の余分な部分は、第3凹部17内から第2凹部16内に向かって漏出する。
【0029】
これにより、導電材30は、ICモジュール基板21とカード基材11との間の接着シート29に広がり難くなる。したがって、ICモジュール基板21とカード基材11との接着強度が低下するのを防止できる。
【0030】
また、凸部18の上面18aが、第3凹部17の底面17aよりも高い位置で、かつ、アンテナ接続用端子23とアンテナ本体12の端子部12aとの電気的な導通を確保するために必要な量の導電材30を、第3凹部17内に保持する高さに設けられているから、アンテナ接続用端子23が導電材30から剥離して、アンテナ接続用端子23とアンテナ本体12の端子部12aとの電気的な導通が切断されるのを抑制することができる。
【0031】
以上のことから、ICカード10は、長期耐久性や長期信頼性に優れたものとなる。
【0032】
さらに、図1では、接着剤28を第2凹部16の底面16aの全面に塗布して、樹脂モールド部26の下面26aの全面を底面16aに接着した例を示したが、本発明のICカードはこれに限定されない。本発明のICカードにあっては、接着剤28を底面16aの一部に塗布して、樹脂モールド部26の下面26aの一部を底面16aに接着してもよい。あるいは、接着剤28は補助的に用いるものであり、接着シート29および導電材30により充分な接着強度が得られている場合には、用いなくてもよい。
【0033】
また、本発明のICカードでは、カード基材に設けられた第3凹部およびその周辺部の形状が、図4〜図7に示すような形状であってもよい。
(第1の例)
図4は、本発明のICカードを構成するカード基材の第1の例を示し、一部を拡大した概略断面図である。
このカード基材31では、第2凹部36側に位置する第3凹部37の開口端38は、第1凹部35の底面35aよりも低く、かつ、第3凹部37の底面37aよりも高い上面38aを有し、さらに、上面38aは、第2凹部36の底面36a方向へ傾斜している。
【0034】
凸部38の上面38aを、第2凹部36の底面36a方向へ傾斜させることにより、ICモジュールとカード基材31を一体化する際に、第3凹部37にあらかじめ充填されている導電材が、第3凹部37内から第2凹部36内に向かってより漏出し易くなる。
【0035】
したがって、導電材は、ICモジュール基板とカード基材31との間の接着シート29に広がり難くなる。したがって、ICモジュール基板とカード基材31との接着強度が低下するのを防止できる。
【0036】
(第2の例)
図5は、本発明のICカードを構成するカード基材の第2の例を示し、図5(a)は一部を拡大した概略断面図、図5(b)は、図5(a)の右側から第3凹部を見た概略正面図である。
このカード基材41では、第2凹部46側に位置する第3凹部47の開口端48は、第1凹部45の底面45aよりも低く、かつ、第3凹部47の底面47aよりも高い上面48aを有し、さらに、第3凹部47の側面47cの全面は、第3凹部47の底面47aに対し90度より小さい傾斜角を有している。
【0037】
第3凹部47の側面47cの全面を、第3凹部47の底面47aに対し90度より小さい傾斜角を有するように形成することにより、ICモジュールとカード基材41を一体化する際に、第3凹部47にあらかじめ充填されている導電材が、第3凹部47内から第2凹部46内に向かってより漏出し易くなる。
【0038】
したがって、導電材は、ICモジュール基板とカード基材41との間の接着シート29に広がり難くなる。したがって、ICモジュール基板とカード基材41との接着強度が低下するのを防止できる。
【0039】
なお、図5では、第3凹部47の側面47cの全面を、第3凹部47の底面47aに対し90度より小さい傾斜角を有するように形成した例を示したが、本発明はこれに限定されず、第3凹部47の側面47cの少なくとも一部が、第3凹部47の底面47aに対し90度より小さい傾斜角を有するように形成されていればよい。
【0040】
(第3の例)
図6は、本発明のICカードを構成するカード基材の第3の例を示し、図6(a)は一部を拡大した概略断面図、図6(b)は、図6(a)の右側から第3凹部を見た概略正面図である。
このカード基材51では、第2凹部56側に位置する第3凹部57の開口端58は、第1凹部55の底面55aよりも低く、かつ、第3凹部57の底面57aよりも高い上面58aを有し、さらに、上面58aの一部は下方に凸状をなしている。
【0041】
開口端58の上面58aの一部を下方に凸状をなすように形成することにより、ICモジュールとカード基材51を一体化する際に、第3凹部57にあらかじめ充填されている導電材が、第3凹部57内から第2凹部56内に向かってより漏出し易くなる。
【0042】
したがって、導電材は、ICモジュール基板とカード基材51との間の接着シート29に広がり難くなる。したがって、ICモジュール基板とカード基材51との接着強度が低下するのを防止できる。
【0043】
なお、図6では、開口端58の上面58aの一部を下方に凸状をなすように形成した例を示したが、本発明はこれに限定されず、上面58aには、下方に凸状をなす部分を複数設けてもよい。
【0044】
(第4の例)
図7は、本発明のICカードを構成するカード基材の第4の例を示し、図7(a)は一部を拡大した概略断面図、図7(b)は一部を拡大した概略平面図である。
このカード基材61では、第2凹部66側に位置する第3凹部67の開口端68は、第1凹部65の底面65aよりも低く、かつ、第3凹部67の底面67aよりも高い上面68aを有し、さらに、第2凹部66の側面66bにおける、第3凹部67の側面67bと対向する位置の一部は、第2凹部66の他の側面より、第3凹部67の側面67bに近付いた位置に設けられている。
【0045】
第2凹部66の側面66bにおける、第3凹部67の側面67bと対向する位置の一部を、第2凹部66の他の側面より、第3凹部67の側面67bに近付いた位置に設けることにより、開口端68と、第2凹部66との間に、底面67aより低い位置に底面69aを備え、側面66bより開口端68側に引っ込んだ側面69bを有する空間69が設けられるから、ICモジュールとカード基材61を一体化する際に、第3凹部67にあらかじめ充填されている導電材が、第3凹部67内から第2凹部66内に向かってより漏出し易くなる。
【0046】
したがって、導電材は、ICモジュール基板とカード基材61との間の接着シート29に広がり難くなる。したがって、ICモジュール基板とカード基材61との接着強度が低下するのを防止できる。
【0047】
なお、図7では、第2凹部66の側面66bにおける、第3凹部67の側面67bと対向する位置の一部を、第2凹部66の他の側面より、第3凹部67の側面67bに近付いた位置に設けた例を示したが、本発明はこれに限定されず、第2凹部66の側面66bにおける、第3凹部67の側面67bと対向する位置の全部を、第2凹部66の他の側面より、第3凹部67の側面67bに近付いた位置に設けてもよい。
【0048】
次に、図1および図2に示したICカード10を例示し、図8〜図10に基づいて、本発明のICカードに係る製造方法を説明する。
まず、図8(a)に示すように、溶剤揮発型、熱硬化型、あるいは光硬化型の導電ペーストをスクリーン印刷して乾燥固定化する方法、被覆あるいは非被覆金属線の貼り付ける方法、エッチング法、金属箔貼り付ける方法、金属を直接蒸着する方法、金属蒸着膜を転写する方法、導電高分子膜を形成する方法などにより形成されたアンテナ本体12を内在するカード基材11を作製する。
【0049】
次に、図8(b)に示すように、カード基材11の所定位置に、ICモジュールを構成するICモジュール基板を格納するための第1凹部15を、ミリング装置を用いたミリングにより形成する。
【0050】
次に、図8(c)に示すように、裁断、型抜きなどにより所定形状に加工された接着シート29を、剥離紙の設けられていない面が第1凹部15の底面15aの所定位置に接するように載置して、接着シート29の剥離紙側から熱を加えながら圧着することにより、第1凹部15の底面15aに仮貼りする。
【0051】
次に、図9(a)に示すように、第1凹部15の所定位置に、第1凹部15に連通し、ICモジュールの樹脂モールド部を格納する第2凹部16と、第1凹部15に連通し、ICモジュールのアンテナ接続用端子とアンテナ本体12の端子部12aとの電気的な導通を図るための導電材が充填される第3凹部17を、ミリング装置を用いたミリングにより形成する。続いて、第3凹部17の開口端18の上面18aを、第1凹部15の底面15aよりも低く、かつ、第3凹部17の底面17aよりも高くなるように、ミリング装置を用いたミリングにより形成する。
ここでは、第3凹部17を形成することにより、第3凹部17の底面17aに、アンテナ本体12の端子部12aの一部を露出する。
なお、第2凹部16と第3凹部17の形成は、同時に行っても、別々に行ってもよい。
また、このミリングにより、接着シート29に設けられた剥離紙が、ミリング装置の回転体に巻き込まれて、同時に取り除かれる。
【0052】
次に、図9(b)に示すように、第3凹部17に、アンテナ接続用端子とアンテナ本体12の端子部12aとの電気的な導通を図るための導電材30を、公知の装置を用いて充填する。
【0053】
次に、図9(c)に示すように、第2凹部16の底面16aの一部または全面に、ICモジュールの樹脂モールド部を接着するための接着剤28を塗布する。
【0054】
次に、図10(a)に示すように、ICモジュール14の樹脂モールド部26を第2凹部16に格納すると同時に、ICモジュール14のアンテナ接続用端子23が導電材30に対向するように、ICモジュール14のICモジュール基板21を第1凹部15に格納する。
【0055】
そして、図10(b)に示すように、導電材30およびその周辺部に相当する部分に図示略の加熱部を備えた熱圧着装置70により、ICモジュール14を加熱、押圧し、ICモジュール基板21と接着シート29、および、ICモジュール14のアンテナ接続用端子23と導電材30を接着し、ICカード40を得る。
【0056】
この工程において、熱圧着装置70に備えられた加熱部により、導電材30およびその周辺部を、160〜230℃程度で、1秒〜10秒間程度局所的に加熱する。なお、加熱温度や加熱時間は、導電材30の種類によって異なる。
また、導電材30が導電性ペーストの場合、加熱により導電性ペーストを構成する熱硬化型樹脂を硬化し、アンテナ接続用端子23と導電材30を接続、固定する。導電材30がはんだの場合、加熱によりはんだを溶かして、アンテナ接続用端子23に導電材30を融着する。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のICカードによれば、ICモジュールとカード基材を一体化する際に、カード基材の第3凹部にあらかじめ充填されている導電材が、カード基材の第3凹部内から第2凹部内に向かって漏出し易くなり、導電材は、ICモジュール基板とカード基材との間の接着シートに広がり難くなる。したがって、ICモジュール基板とカード基材との接着強度が低下するのを防止できる。よって、ICカードが曲げられた際に、ICモジュール基板がカード基材から離脱するのを抑制することができる。
【0058】
また、ICモジューのアンテナ接続用端子とカード基材のアンテナ本体の端子部との電気的な導通を確保するために必要な量の導電材を、第3凹部内に保持することができるから、アンテナ接続用端子が導電材から剥離して、アンテナ接続用端子とアンテナ本体の端子部との電気的な導通が切断されるのを抑制することができる。
以上のことから、本発明のICカードは、長期耐久性や長期信頼性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のICカードの一実施形態を示す概略平面図である。
【図2】図1の線A−Aに沿った断面の一部を示す概略断面図である。
【図3】図1のICカードを構成するカード基材の一部を示す概略平面図である。
【図4】本発明のICカードを構成するカード基材の第1の例を示し、一部を拡大した概略断面図である。
【図5】本発明のICカードを構成するカード基材の第2の例を示し、図5(a)は一部を拡大した概略断面図、図5(b)は、図5(a)の右側から第3凹部を見た概略正面図である。
【図6】本発明のICカードを構成するカード基材の第3の例を示し、図6(a)は一部を拡大した概略断面図、図6(b)は、図6(a)の右側から第3凹部を見た概略正面図である。
【図7】本発明のICカードを構成するカード基材の第4の例を示し、図7(a)は一部を拡大した概略断面図、図7(b)は一部を拡大した概略平面図である。
【図8】本発明のICカードに係る製造方法を示す概略断面図である。
【図9】本発明のICカードに係る製造方法を示す概略断面図である。
【図10】本発明のICカードに係る製造方法を示す概略断面図である。
【図11】従来のICカードの一例を示す概略断面図である。
【図12】従来のICカードの他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10・・・ICカード、11,31,41,51,61・・・カード基材、12・・・アンテナ本体、13・・・ICチップ、14・・・ICモジュール、15,35,45,55,65・・・第1凹部、16,36,46,56,66・・・第2凹部、17,37,47,57,67・・・第3凹部、18,38,48,58,68・・・開口端、18a,38a,48a,58a,68a・・・上面、21・・・ICモジュール基板、22・・・外部端子、23・・・アンテナ接続用端子、24・・・ダイボンディングパッド、25・・・ボンディングワイヤ、26・・・樹脂モールド部、28・・・接着剤、29・・・接着シート、30・・・導電材、58b・・・窪み、66b・・・側面、69・・・空間、70・・・熱圧着装置。
Claims (5)
- アンテナ本体を内在するカード基材と、接触式のインターフェースおよび非接触式のインターフェースを有するICチップとを少なくとも備えているICカードであって、
前記カード基材は、前記ICチップを載置したICモジュール基板を格納する第1凹部と、前記第1凹部に連通し、前記ICチップを包含してなる樹脂モールド部を格納する第2凹部と、前記第1凹部に連通し、前記ICモジュール基板上における前記ICチップから延びる端子部Aと、前記アンテナ本体の端子部Bとの電気的な導通を図る導電材が充填される第3凹部とを具備し、
前記第2凹部側に位置する前記第3凹部の開口端は、前記ICモジュール基板を前記第1凹部に格納した際、前記第3凹部内から前記第2凹部内に向かって、前記導電材が漏出するような高さの上面を備えていることを特徴とするICカード。 - 前記上面は、前記第2凹部の底面方向へ傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のICカード。
- 前記第3凹部の側面の少なくとも一部は、該第3凹部の底面に対し90度より小さな傾斜角を有することを特徴とする請求項1に記載のICカード。
- 前記上面は、少なくとも下方に凸状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のICカード。
- 前記第2凹部の側面における、第3凹部の側面と対向する位置の少なくとも一部は、前記第2凹部の他の側面より、前記第3凹部の側面に近付いた位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載のICカード。
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-
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