JP2004288332A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004288332A JP2004288332A JP2003081603A JP2003081603A JP2004288332A JP 2004288332 A JP2004288332 A JP 2004288332A JP 2003081603 A JP2003081603 A JP 2003081603A JP 2003081603 A JP2003081603 A JP 2003081603A JP 2004288332 A JP2004288332 A JP 2004288332A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- recording medium
- parts
- magnetic layer
- magnetic recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
【解決手段】非磁性支持体の一方の面に非磁性層および磁性層を有し、他方の面にバックコート層を有する全厚みが5.4μm以下の磁気記録媒体において、非磁性支持体の厚みが3.9μm未満であり、磁性層の表面をAlFeSil 角柱の長手方向と直交するように、該角柱の一稜辺にラップ角12度で接触させた状態で磁気記録媒体を52.5N/mの張力下において、0.3m/secの速さで50m往復走行させたときの該角柱の磨耗幅をa、前記走行後、磁気記録媒体の同一走行個所を前記と同条件にて新たな角柱を接触走行させたときの該角柱の磨耗幅をbとしたとき、磨耗幅の変化率b/aが0.6以上1.0以下である構成とする。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体の研磨性を維持してエラーレートの上昇を抑制した塗布型の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバーのような情報を高速に伝達するための手段が著しく発達し、莫大な情報をもつ画像およびデータ転送が可能となる一方、それらを記録、再生および保存するための高度な技術が要求されるようになってきた。記録、再生媒体には、フレキシブルディスク、磁気ドラム、ハードディスクおよび磁気テープが挙げられるが、特に、磁気テープは1巻あたりの記録容量が大きく、データバックアップ用をはじめとしてその役割を担うところが大きい。ところが、現在では技術水準の向上とともに記録再生装置および磁気記録媒体ともにさらなる高記録容量化が要求されている。
【0003】
磁気テープに関しては、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピューターテープなど種々の用途があり、特にデータバックアップ用テープの分野では、バックアップの対象となるハードディスクの大容量化にともない、1巻当たり数10〜100GBの記録容量のものが商品化されている。
【0004】
また、今後1TBを超える大容量バックアップテープが提案されており、その高記録容量化は不可欠である。
【0005】
高記録容量化の手段として、磁気テープ製造面からのアプローチでは、磁性粉末の微粒子化とそれらの塗膜中への高密度充填、塗膜の平滑化、磁性層の薄層化などの高記録密度化技術および記録面積を大きくするための磁気テープ全厚の低減が必要である。
【0006】
特に、高記録容量化において記録面積を大きくすることは重要である。テープ1巻当たりの総記録面積(ひていは記録容量)を大きくするためには、磁気テープ全体の厚みを小さくすること、その中でも最も大きな厚みを有している非磁性支持体の厚みを小さくすることが効果的である。しかし、非磁性支持体の厚みを小さく、つまり薄くすると、媒体の剛性が低下し、それに伴いヘッドコンタクトの安定性が悪くなり、充分な出力および走行安定性の確保が困難となる。
【0007】
これに対処するものとして、例えば特許文献1では、非磁性支持体として比較的剛性の高い芳香族ポリアミドを用い、かつ長手方向の熱収縮率の小さい磁気テープとすることにより、全厚が非常に薄手化されたものであるにも拘らず、走行安定性を確保し、出力の低下が少ない磁気テープを提供する方法を開示している。
【0008】
ところで、高記録容量化を達成するに当たり、記録再生装置からのアプローチでは、データの転送レート(単位時間当たりの総記録量)を向上させることが必要である。そのための手段として、例えば回転ヘッドを用いたヘリカルスキャン方式を例にとると、記録・再生ヘッドの単位時間当たりの回転数の増大、記録・再生ヘッド数の増加、記録・再生波長の短波長化、記録・再生ヘッドのトラック幅の縮小、などの方法が挙げられるが、その場合、再生時に磁気テープからの漏れ磁束が少なくなってしまうので、これに対する対策が必要となる。そのため、磁気テープ製造面からのアプローチでは、磁性粉末の高保磁力化、それと同時に微粒子化、およびそれらの塗膜中への高密度充填が行われる。さらに、再生出力のスペーシングロスを小さくするためには記録・再生ヘッドと磁気テープのスペーシングを小さくする必要があり、ヘッドコンタクトを良好に保つことが重要である。しかし、先述の特許文献1のごとくヘッドコンタクトを改善したのみでは長時間走行によるヘッド汚れ、およびそれに伴う出力低下やエラーレート等の電磁変換特性の改善は不十分である。
【0009】
このような問題に対して、例えば特許文献2では、磁性層表面が特定の表面粗さを有しかつ特定の条件で測定されたAlFeSil角柱(欧州電算機工業界の規格であるECMA−288/AnnexH/H2に規定されている角柱)の摩耗量が特定の範囲内にあるような表面硬度を有することにより、高出力を維持しつつエラーレートの初期値を低くすることができる磁気記録媒体を提供する方法を開示している。
【0010】
また例えば特許文献3、4では、上層磁性層について、結合剤の種類、研磨剤の硬度及び粒径、および非磁性支持体の厚さ、ヤング率を規定することによって、高密度記録領域において良好な電磁変換特性が得られるとともに、媒体全厚を薄手化した場合でも良好な電磁変換特性および走行耐久性が得られ、高密度大容量記録が可能な磁気記録媒体を提供する方法を開示している。
【0011】
さらに例えば特許文献5では、磁性層の表面に存在している研磨剤の突出高さと、磁気記録媒体のスティフネスを特定の範囲とすることにより、ヘッド摩耗・ヘッド汚れが少なく、かつヘッド当たりも良好な磁気記録媒体を提供する方法を開示している。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−134337号公報(第1−3頁)
【特許文献2】
特開平11−086265号公報(第1−3頁)
【特許文献3】
特開平09−106533号公報(第1−3頁)
【特許文献4】
特開平11−273052号公報(第1−3頁)
【特許文献5】
特開2003−016629号公報(第1−3頁)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先述した先行技術では電磁変換特性と走行耐久性を両立するためには未だ不充分であり、特に、研磨剤として作用する非磁性粉末のヘッドクリーニング効果は低湿環境下(特に高温・低湿環境下)では発揮されにくい。
【0014】
本発明の目的は、全厚が薄手化されつつも、媒体の研磨性と潤滑性を維持し、エラーレートの上昇を抑制した、電磁変換特性と走行耐久性に優れた塗布型の磁気記録媒体を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、非磁性支持体の一方の面に、非磁性粉末およびバインダ樹脂を含む非磁性層と、その上に設けられた、強磁性粉末、非磁性粉末およびバインダ樹脂を含む磁性層とを有し、非磁性体支持体の他方の面にカーボンブラックを含むバックコート層を有する全厚みが5.4μm以下の磁気記録媒体において、以下のように構成したことを特徴とする。
【0016】
すなわち、非磁性支持体の厚みは3.9μm未満とし、磁気記録媒体を下記走行条件で走行させたときのAlFeSil 角柱の磨耗幅の磨耗幅をa、その走行後、磁気記録媒体の同一走行個所を前記と同条件にて新たなAlFeSil 角柱に対して接触走行させたときの当該AlFeSil 角柱の磨耗幅をbとしたとき、磨耗幅の変化率b/aが0.6以上1.0以下である構成とする。
【0017】
〈走行条件〉:
磁性層の表面をAlFeSil 角柱(ECMA−288/AnnexH/H2に規定されている角柱)の長手方向と直交するように、AlFeSil 角柱の一稜辺にラップ角12度で接触させ、その状態で磁気記録媒体を52.5N/mの張力下において0.3m/secの速さで往復50m走行させる。
【0018】
ここで、AlFeSil 角柱は、先に述べたように、欧州電算機工業界(European Computer Manfacturers Association)の規格であるECMA−288/AnnexH/H2に規定されているもので、5.4重量のアルミニウムと、9.6重量%のケイ素と、85.0重量%の鉄とを含んだ合金からなる角柱である。そのサイズや、表面の状態、これを用いた試験方法は前記ECMA−288のAnnexHに規定されている。このAlFeSil 角柱を用いた磨耗試験は、磁気テープの分野において一般に広く行われているもので、この分野の専門家にとって周知のものである。
【0019】
本発明の磁気記録媒体においては、上記のような構成に加えて、さらに以下のような構成(i)〜(iii)を有していることが望ましい。
【0020】
(i) 磁気記録媒体のヤング率をE(N/m2 )、全厚みをt(μm)、長手方向の剛性をEMD・t3 、幅手方向の剛性をETD・t3 とそれぞれしたときに、EMD・t3 が1.57×10−6(N・m)以上であり、かつそれらの比が0.5<(EMD・t3 )/(ETD・t3 )<0.9を満たしていること。
【0021】
(ii) 磁性層に高級脂肪酸アミドが含有されており、その含有量が、磁性層中の強磁性粉末100重量部に対して、1.0重量部以上3.5重量部以下であること。
【0022】
(iii ) 磁性層の厚みが0.28μm以下であり、線記録密度が160kbpi(6.3Mbit/m )以上である磁気記録再生システムに用いられるものであること。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明は下記(A)〜(C)の指針のもとになされたものである。
【0024】
(A)磁性層の研磨能力の制御:
磁性層塗料調製時における、研磨剤(非磁性粉末)スラリーの添加方法と、磁気記録媒体製造工程の磁性層形成後の、後処理条件(研磨条件)を規定する。
【0025】
(B)磁気記録媒体のヘッドタッチの制御:
非磁性支持体と磁性層の間に非磁性層を設けてヘッドタッチに緩衝効果を持たせ、かつ磁気記録媒体の厚み構成(磁性層、非磁性層、非磁性支持体およびバックコート層)、非磁性支持体の材質、ヤング率、および塗布後の工程条件(エージング、鏡面化処理条件)の規定を行い、磁気記録媒体の幅および長手方向の剛性の比率を最適化する。
【0026】
(C)低湿環境下でのヘッド摺動面内の汚れ(ステイン)の低減:
潤滑剤として脂肪酸アミド、およびその添加比率を規定する。
【0027】
《上記の指針に照らして見た先行技術における問題点》
上記の指針を基に、先の特許文献1〜5に記載された技術内容を再度検討してみると、これらには以下のような点で問題があることがわかる。
【0028】
特許文献1では、非磁性支持体に剛性の高い芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドを用いることでヘッド当たりを良好にして出力を確保し、磁気テープの長手方向の収縮を抑制することで、出力の低下を改善する方法、特許文献2では、磁性層表面が特定の表面粗さを有しかつ特定の条件で測定されたAlFeSil角材の摩耗量が特定の範囲内にあるような表面硬度を有することにより、高出力を維持しつつエラーレートの初期値を低くすることができる方法をそれぞれ開示している。
【0029】
ところが、特許文献1では、非磁性支持体の厚みが2.0〜3.0μmであると規定されているが、該厚みとヤング率から推定される剛性は未だ充分ではない。また、磁気記録媒体の磁性層の後処理(研磨処理)の方法、および低湿環境下での磁気ヘッドと磁気テープとの摺動面内のヘッド汚れ(ステイン)を低減するために添加される脂肪酸アミドに関する規定がなされていない。特許文献2では、磁気テープおよび非磁性支持体の幅および長手方向の剛性の規定がなされておらず、磁性層には実質的に硬化剤が添加されていない。また、前記と同様に、磁気記録媒体の磁性層の後処理(研磨処理)の方法は本発明の方法と異なり、脂肪酸アミドも用いられていない。いずれにおいても、磁気テープ全体の剛性が不充分あるいは不明確であり、ヘッド当たり改善によって出力を確保すること、および磁気記録媒体の継続的なヘッドクリーニング効果が未だ充分ではなく、ヘッド汚れによる出力低下を招いてしまう。
【0030】
また、特許文献3、4では、上層磁性層について、結合剤の種類、研磨剤の硬度および粒子径、および非磁性支持体の厚み、ヤング率を規定している。ところが、該特許文献では、非磁性支持体の幅方向における剛性の規定がなされておらず、前述したような出力の確保が未だ充分ではない。また、前記と同様に、脂肪酸アミドや磁気記録媒体の塗布後の工程条件(エージング、鏡面化処理条件)および磁性層の後処理(研磨処理)の方法に関する記載がなされておらず、磁気テープ化後のヘッドクリーニング効果やその持続性が未だ充分でない。
【0031】
さらに、特許文献5では、磁性層の表面に存在している研磨剤の突出高さの比率と、磁気記録媒体の幅および長手方向のスティフネスを特定の範囲に規定しているが、該特許文献により製造される磁気記録媒体は単層型である。磁性層表面に存在する突起高さおよび磁気記録媒体の幅および長手方向のスティフネスSTDおよびSMDを特定の範囲に規定し、その比率は0.6≦STD/SMD≦1.2(0.83≦SMD/STD≦1.67)であるが、ヘッド当たりを改善させて出力を確保するためには幅方向の剛性が未だ充分でない。さらに、磁気記録媒体の走行時において、該特許文献により製造された単層型磁気記録媒体と、非磁性支持体と磁性層の間に非磁性層を介する重層型磁気記録媒体との走行中のヘッド当たりを比較したとき、前者は磁性層中に存在する研磨剤として作用する非磁性粉末が非磁性層によって緩衝されないため、ヘッド磨耗が大きくなりすぎて、ヘッド寿命が短くなる。
【0032】
《本発明と前記先行技術との相違点、本発明の具体的態様》
先の特許文献1〜5記載の技術に対して、本発明は主に線記録密度が160kbpi(6.3Mbit/m )以下である磁気記録再生システムに対応すべく、重層型磁気記録媒体の全厚、研磨能の変化率、該磁気記録媒体の幅方向および長手方向の剛性の比率、かつ磁性層に含有される脂肪酸アミドの比率を規定して、該磁気記録媒体の研磨性と潤滑性を維持し、エラーレートの上昇を抑制することにより、全厚が薄層化されつつも電磁変換特性と走行耐久性の両立を達成させたものであり、特許文献1〜5記載の技術とは本質的に異なるものである。
【0033】
以下、先述した指針(A)〜(C)の基、本発明において採用した構成について、さらに具体的に説明する。
【0034】
(A)磁性層の研磨能力の制御:
本発明の磁気記録媒体は、磁性層の研磨能力の制御によって達成されるが、先述した走行条件における磨耗幅の変化率b/aは0.6以上、より好ましくは0.7以上が好ましい。この範囲が好ましいのは、磨耗幅の変化率b/aが0.6未満であると、走行中のヘッドクリーニング効果の持続性が低下し、エラーレートが上昇してしまうからである。
【0035】
〈研磨剤(非磁性粉末)スラリーの添加方法〉
磁性層に含まれる非磁性粉末の一部はバインダ樹脂と有機溶剤中に分散されたスラリーとして添加されることが好ましい。添加方法等の詳細は、後述する。
【0036】
〈後処理条件〉
本発明の磁性層表面は、例えば特開2002−140807号公報にはラッピング/ロータリ/ティッシュによって磁性層表面を後処理する方法が記載されているが、本発明の磁気記録媒体を得るに当たっては、このような方法を更に発展させた以下のような方法で磁性層表面を後処理することで磁性層表面のヘッドクリーニング効果を制御する、という手法(LRT処理)を採ることが好ましい。この場合の後処理の具体的な条件の一例を以下に記す。
【0037】
ラッピング処理: 図1に示すように研磨テープ(ラッピングテープ)1は、回転ロール2によって磁気テープ3の送り方向(テープ送り速度は、通常:200〜1000m /min ,標準:300m /min )と反対方向に一定の速さ(通常:2〜30cm/min ,標準:14cm/min )で移動し、図中の下部側からガイドブロック4によって押さえられることによって磁気テープ3の磁性層3a側と接触し、この時の磁気テープ巻き出しテンションおよび研磨テープ3のテンションを一定(各0.39N、0.98N)として研磨処理を行う。この工程で使用する研磨テープ(ラッピングテープ)3は、通常の研磨テープを用いることができるが、本発明では、研磨処理による削り粕などが静電気による張りつきなどによって磁気テープへ巻き込まれてドロップアウトを招くことを低減するために、非磁性支持体の一方の面に、カーボンブラックなどの導電性粉末とバインダ樹脂を含む非磁性層、その上に強磁性粉末と非磁性粉末およびバインダ樹脂を含む磁性層を有し、他方の面に、カーボンブラックを含むバック層を有する磁気テープをラッピングテープにすることがより好ましい。
【0038】
ロータリ処理: 図1に示す空気抜き用溝付ロータリホイール[標準:幅1吋(25.4mm)、直径30mmφ、空気抜き用溝2mm幅、溝本数12、協和精工社製]5を、磁気テープ30の走行方向(図中に矢印で示す)と反対方向に一定の回転速度(通常:200〜5000rpm、標準:3000rpm)で回転させつつ、磁気テープ30の磁性層3aに対して一定の接触角度(通常:30〜200度,標準:160度)で接触させることにより、磁性層3aの表面処理を行う。ロータリホイール(本発明方法における回転ドラムを構成する)の材質は、通常アルミニウム金属(Al)およびSUS鋼であるが、これら以外にMRヘッド用のスライダ材料(例えば、アルミナ/チタニア/カーバイド)等を使用することが好ましいが、これらに限定されるものではない。ホイールの材質の表面粗さ(Ra)は、0.02μm以下が好ましく、0.015μm以下がより好ましく、0.01μm以下がさらに好ましい。実際の下限は金属加工の問題から0.005μmのRaが実状である。この範囲が好ましいのは、0.02μmを越えると、磁性層の表面性が粗くなり過ぎるためである。
【0039】
ティッシュ処理: ティッシュ(不織布、例えば東レ社製のトレシー)6を、磁気テープの30の送り方向と反対方向に一定の速度(通常:2〜30mm/min,標準:14.0mm/min)で送り、回転棒7・8でそれぞれ磁気テープ3のバックコート層3bおよび磁気層3aの表面に押し当ててクリーニング処理を行う。この工程により、スリッタ工程、ラッピング処理工程、ロータリー工程等で発生した研磨屑や未反応の架橋剤が除去される。このティシュ処理工程は、可能な限りロータリー工程に近いところで行うことが好ましい。その理由は、ロータリ工程で絞りだされた未反応の架橋剤が再び磁性層に染み込まないうちに未反応の架橋剤を拭き取れるからである。
【0040】
ところで、先行技術として先述した特許文献2では、研磨能力を制御するために磁性層中に数平均分子量10,000〜20,000のポリウレタン樹脂を1種以上および数平均分子量21,000〜50,000のポリウレタン樹脂を1種以上含有させる方法を選択しており、研磨剤はスラリー添加されていない点が本発明とは異なる。
【0041】
特許文献3、4では、磁性層調製時に、単一の一次粒子径を有する研磨剤をスラリーとし、混練工程時のみに添加する方法を開示している点が本発明と類似している(本発明は混練工程後にスラリーを添加)が、ラッピング、ロータリおよびティッシュによって後処理をする手段を全く用いていない点が本発明とは異なる。
【0042】
特許文献5では、ラッピング処理によって磁性層表面に存在する突起高さを制御する方法を開示している。前記特許文献5では、ラッピング処理の方法は、具体的には磁気テープを研磨テープにラッピングしたり、ダイヤモンド粉末などの硬い粉末を散りばめた回転ロールにラッピングさせて、磁性層を研磨処理し、研磨剤の突起高さを制御する方法である。ところが、本発明は、ラッピング、ロータリおよびティッシュによって後処理をする手段によって磁性層表面のヘッドクリーニング効果を制御する方法であり、特許文献5とは本質的には異なるものである。
【0043】
(B)磁気記録媒体のヘッドタッチの制御:
本発明の磁気記録媒体では、ヘッドタッチを制御するために、その幅方向の剛性ETD・t3 は1.30×10−6(N・m)以上とする。より好ましくは1.57×10−6(N・m)、1.90×10−6(N・m)未満の範囲である。この範囲が好ましいのは、幅方向の剛性ETD・t3 が1.30×10−6(N・m)未満あるいは1.90×10−6(N・m)以上の場合、磁気記録媒体と磁気ヘッド間のヘッド当たりが悪くなり、出力が低下してしまうためである。さらに、磁気記録媒体の長手方向の剛性をEMD・t3 と幅手方向の剛性をETD・t3 の比(EMD・t3 )/(ETD・t3 )は0.5<(EMD・t3 )/(ETD・t3 )<0.9、より好ましくは0.71≦(EMD・t3 )/(ETD・t3 )≦0.87の関係を満たす。この範囲が好ましいのは、(EMD・t3 )/(ETD・t3 )が0.5以下あるいは0.9以上であると、磁気記録媒体と磁気ヘッド間の最適なヘッド当たり得られず、出力が低下したり、ヘッドクリーニング効果が低下してしまうためである。
【0044】
〈非磁性層〉
磁気記録媒体のヘッド当たりを良好なものとするために、非磁性支持体と磁性層との間に緩衝手段としての非磁性層を設けることが好ましい。
【0045】
非磁性層に添加する非磁性粉末には、従来公知のものを用いることができ、例えばα−アルミナ、β−アルミナ、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダイアモンド、窒化珪素、炭化珪素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素などが挙げられる。通常、長軸長0.05〜0.2μm、短軸長5〜200nmの非磁性の酸化鉄を主に、必要に応じて粒子径0.01〜0.1μmのカーボンブラック、平均粒子径0.1〜0.5μmの酸化アルミニウムを補助的に含有させることができる。
【0046】
非磁性層に使用するバインダ樹脂としては,塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合体樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂とを組み合わせものが挙げられる。中でも、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合体樹脂とポリウレタン樹脂を併用するのが好ましい。ポリウレタン樹脂には、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタンなどがある。
【0047】
官能基として−COOH、−SO3 −M、−OSO3 −M、−P=O(OM)3 、−O−P=O(OM)2 [Mは水素原子、アルカリ金属塩基又はアミン塩]、−OH、−NR’−R’’、−N+ −R’’’ −R’’’’R’’’’’ [R’ 、R’’、R’’’ 、R’’’’、R’’’’’ は水素または炭化水素基]、エポキシ基を有する高分子からなるウレタン樹脂等のバインダ樹脂が使用される。このようなバインダ樹脂を使用するのは、上述のように磁性粉等の分散性が向上するためである。2種以上の樹脂を併用する場合には、官能基の極性を一致させるのが好ましく、中でも−SO3 M基どうしの組み合わせが好ましい。
【0048】
これらのバインダ樹脂は、全固形分100重量部に対して、7〜50重量部、好ましくは10〜35重量部の範囲で用いられる。この範囲が好ましいのは、7重量部未満であると、非磁性層に含ませる非磁性粉末の分散性が悪くなり、50重量部を超えると、前記非磁性粉末に対するバインダ樹脂の相対量が過剰となるため、非磁性粉末に吸着されないバインダ樹脂量が多くなり塗膜中の空隙が減少し、非磁性層の緩衝効果が低減してしまうためである。また、バインダ樹脂として、塩化ビニル系樹脂5〜30重量部と、ポリウレタン樹脂2〜20重量部とを、複合して用いるのが最も好ましい。この範囲が好ましいのは、塩化ビニル樹脂の有する強度、非磁性粉末の分散性とポリウレタンの有する柔軟性を両立することができるためである。
【0049】
これらのバインダ樹脂とともに、バインダ樹脂中に含まれる官能基などと結合させて架橋する熱硬化性の架橋剤を併用するのが望ましい。この架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどや、これらのイソシアネート類とトリメチロールプロパンなどの水酸基を複数個有するものとの反応生成物、上記イソシアネート類の縮合生成物などの各種のポリイソシアネートが好ましい。これらの架橋剤は、バインダ樹脂100重量部に対して、通常1〜30重量部の割合で用いられる。より好ましくは5〜20重量部である。この範囲が好ましいのは、1重量部未満であると架橋性が低下し、30重量部を超えると塗膜中の未架橋の低分子成分が増加し、いずれにおいても非磁性層の剛性が不足してしまうためである。
【0050】
〈厚み構成〉
本発明に用いられる磁性層の厚みは、0.05〜0.28μmであり、より好ましくは0.10〜0.25μmである。この範囲が好ましいのは、磁性層の厚みが0.05μm未満では、充分な出力が得られないことに加えて、均一な塗布の安定性に乏しいためであり、また磁性層の厚みが0.28μmを超えると、磁気記録媒体の単体当りの記録容量が低下してしまうのみではなく、記録再生時の自己減磁損失や磁性層の厚みに起因する厚み損失の影響が大きくなり、十分な分解能が得られなくなってしまうためである。
【0051】
非磁性層の厚みは、1.4μm以下であり、より好ましくは0.5〜0.9μmである。この範囲が好ましいのは、非磁性層の厚みが0.5μm未満では、磁気記録媒体の幅方向の剛性が低下してしまい、ヘッドコンタクトが悪くなるために充分な出力が得られないことに加えて、媒体の走行中に非磁性層に対する緩衝効果が低減してしまうためである。また、非磁性層の厚みが1.4μmを超えると、磁気記録媒体の単体当りの記録容量が小さくなってしまうためである。
【0052】
非磁性支持体の厚みは、3.0を越え、3.9μm未満であるものが使用される。より好ましくは3.1〜3.6μmである。この厚みの非磁性支持体が用いられるのは、3.0μm以下では磁気記録媒体の幅方向の強度が小さくなり過ぎ、3.9μm以上であると磁気記録媒体の全厚が厚くなり、単体当りの記録容量が小さくなってしまうためである。
【0053】
バックコート層の厚みは0.9μm以下であり、より好ましくは0.3〜0.7μmである。この範囲が好ましいのは、0.3μm未満では、磁気記録媒体の幅方向の強度が小さくなり過ぎることに加えて、走行性向上効果が不充分であり、0.9μmを越えると、バックコート層側へのカールが大きくなりすぎて、ヘッドタッチが悪くなったり、テープ全厚が厚くなり、単体当りの記録容量が小さくなるためである。
【0054】
〈非磁性支持体〉
本発明に用いられる非磁性支持体の長手方向のヤング率は8.0GPa(810kg/mm2 )以上が好ましく、10GPa(1010kg/mm2 )以上がより好ましい。非磁性支持体の長手方向のヤング率が8.0GPa(810kg/mm2 )以上がよいのは、長手方向のヤング率が8.0GPa(810kg/mm2 )未満では、磁気テープを例にとるとテープ走行が不安定になるためである。また、長手方向のヤング率/幅方向のヤング率の比は、0.65〜0.86の範囲が好ましく、0.70〜0.81の範囲がより好ましい。この範囲が好ましいのは、長手方向のヤング率/幅方向のヤング率の比が、0.65未満あるいは0.86を超えると、磁性層表面が磁気ヘッドに過剰に当たり、あるいは当たりが不足して磁気ヘッドのトラックの入り側から出側間の出力のばらつきが大きくなるためである。
【0055】
非磁性支持体材料としては、前記特性を満足する二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、芳香族ポリイミドフィルム等が挙げられるが、上記の範囲を満たしていればこれらに限定されるものではない。これらのうちでは現在、ポリエチレンテレフタレートが最も一般的であるが、近年の磁気記録媒体の薄手化とともに、ヤング率のより大きな、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリアミドが用いられるようになってきた。しかし、材料自体の高剛性化においては現在のところ、前記二つの材料を越えるものは実用化されておらず、非磁性支持体をさらに高剛性化するためには、これらの材料を高延伸したり、表面に金属や半金属または、これらの酸化物の層を設けて非磁性支持体を補強することもできる。
【0056】
ところで、磁気記録媒体のヘッドタッチを制御するために先行技術として先述した特許文献1では、非磁性支持体に剛性の高い芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドを用いることでヘッド当たりを良好にして出力を確保し、磁気テープの長手方向の収縮を抑制することで、出力の低下を改善する方法を開示しているが、前記特許文献で用いられる非磁性支持体は厚みが、2.3〜3.0μmの範囲である。磁気記録媒体は全厚みのなかでも非磁性支持体の厚みが大部分を占めるために、媒体自体の剛性を大きく左右するが、前記特許文献の請求項の厚みと構成材質から想定される磁気記録媒体の幅方向の剛性は、本発明の磁気記録媒体において必要とされる幅方向の剛性とは異なっているため、前記特許文献と本発明とは本質的に異なるものである。
【0057】
〈塗布後の工程条件〉
本発明の磁気記録媒体の製造において、塗布後のエージング工程での温度は40℃以上100℃以下の範囲の雰囲気下が好ましく、60〜80℃の範囲の雰囲気下がより好ましい。この範囲が好ましいのは、エージング工程での温度が40℃未満であると、生産効率が低下したり、塗膜の架橋率が低下して剛性が不足してしまい、100℃を超えると媒体の熱変形が大きくなってしまうためである。エージング時間は、20時間以上100時間以下の範囲が好ましく、48〜80時間がより好ましい。この範囲が好ましいのは、エージング時間が20時間未満では、塗膜の架橋率が不足してしまい、100時間を超えると生産効率が低下してしまうためである。
【0058】
また、鏡面化処理は主に5〜9段、より好ましくは7段からなる金属ロールあるいは(および)樹脂ロールを用いて行い、処理の温度は50℃以上150℃以下が好ましく、90〜110℃の範囲がより好ましい。この範囲が好ましいのは、処理温度が50℃未満では、塗膜中の強磁性粉末の充填性が低下して塗膜の剛性が不足してしまい、150℃を超えると、ロールへ塗膜成分が付着してロール汚れが増大してしまうためである。処理の線圧は9.8×104 N/m以上2.7×105 N/m以下が好ましく、1.6×105 〜2.3×105 N/mの範囲がより好ましい。この範囲が好ましいのは、処理線圧が9.8×104 N/m未満であると塗膜中の強磁性粉末の充填性が低下して塗膜の剛性が不足してしまい、2.7×105 N/mを超えると、磁性層中のモース硬度6以上である非磁性粉末が磁性層中に潜り込んでしまいやすくなり、ヘッドクリーニング効果が低減したり、表面が平滑になりすぎて耐久性が低下したりするためである。
【0059】
なお、前述した塗布後のエージング処理、鏡面化処理の順序は限定されるものではなく、磁気テープの種類、用途により、エージング処理後鏡面化処理、あるいは鏡面化処理後エージング処理のどちらかの方法を選択することができるが、出力を重視する磁気テープにおいては、後者の方法を選択することが好ましい。この方法を選択することが好ましいのは、鏡面化処理によって磁性層中の強磁性粉末の充填性を良くして、出力を確保しつつ、塗膜の架橋性を良くすることがより両立しやすいためである。
【0060】
(C)低湿環境下でのヘッド摺動面内の汚れ(ステイン)の低減:
〈脂肪酸アミド〉
本発明に用いられる磁性層には、低湿環境下(特に高温・低湿環境下)の走行において磁性層と磁気ヘッドとの摺動面内の汚れ(ステイン)を低減するために、炭素数8〜22である飽和脂肪酸モノアミド、不飽和脂肪酸モノアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミド、芳香族ビスアミドなどを添加することができ、例えばパルミチン酸、ステアリン酸等のアミドが使用可能である。
【0061】
脂肪酸アミドの融点は20℃以上150℃以下であることが好ましく、30〜110℃であることがより好ましい。この範囲が好ましいのは、融点が150℃を超えると、塗膜表面にブリードアウトを生じやすいためである。また、脂肪酸アミドの添加量は該磁性層に含有される強磁性粉末100重量部に対して、1.0重量部以上3.5重量部以下であることが好ましく、2.0〜3.0重量部であることがより好ましい。この範囲が好ましいのは、添加量が1.0重量部未満であると脂肪酸アミドの塗膜表面への移行性効率が低下し、ヘッド/磁性層界面での直接接触が起りやすく焼付き防止効果による汚れの低減効果が小さくなり、3.5重量部を越えると塗膜表面上に過剰にブリードアウトしてしまいドロップアウトなどの欠陥が発生するためである。
【0062】
なお、本発明の磁気記録媒体が磁気テープである場合、好ましくは5℃以下、より好ましくは−5℃以下(−20℃以上)の雰囲気下で低温エージング処理を行うことができる。また、低温エージングする時間は好ましくは1時間以上24時間以下、より好ましくは8時間以上18時間以下である。この方法を選択することにより、磁性層表面に適度に脂肪酸アミドを偏在させ、低温低湿下での磁性層と磁気ヘッドとの摺動面外の汚れを低減し、さらに、巻取り時にバックコート層に転移してバックコートの走行性を良くすることができる。前記、範囲が好ましいのは、処理温度が5℃以上または1時間未満であると、前記効果が低減してしまうためである。
【0063】
〈磁性層〉
磁性層の中心線平均表面粗さRaは、0.5〜5.0nmが好ましく、0.7〜4.0nmがより好ましく、0.7〜3.0nmがいっそう好ましい。この範囲が好ましいのは、0.5nm未満では磁気記録媒体の耐久性が乏しくなり、Raが5.0nmを超えると、スペーシングロスにより、PW50(再生出力の半値幅)が大きくなったり出力が低下するためである。
【0064】
磁性層中に含ませる磁性粉の平均粒子径は、10nm以上、150nm未満の範囲にあるのが好ましく、15〜100nmの範囲がより好ましく、20〜60nmの範囲が最も好ましい。この範囲が好ましいのは、平均粒子径が10nm未満では、粒子の表面エネルギーが大きくなって分散が困難になり、平均粒子径が150nm以上になるとノイズが大きくなるためである。磁性粉としては、強磁性鉄系金属磁性粉や窒化鉄磁性粉、板状の六方晶Ba−フエライト磁性粉等が好ましい。
【0065】
強磁性鉄系金属磁性粉には、Mn、Zn、Ni、Cu、Coなどの遷移金属を合金として含ませてもよい。その中でも、Co、Niが好ましく、とくにCoは飽和磁化を最も向上できるので好ましい。上記の遷移金属元素の量としては、鉄に対して、5〜50原子%とするのが好ましく、10〜30原子%とするのがより好ましい。また、イツトリウム、セリウム、イツテルビウム、セシウム、プラセオジウム、サマリウム、ランタン、ユ―ロピウム、ネオジム、テルビウムなどから選ばれる少なくとも1種の希土類元素を含ませても良い。その中でも、セリウム、ネオジムとサマリウム、テルビウム、イツトリウムを用いたときに、高い保磁力が得られ好ましい。希土類元素の量は鉄に対して0.2〜20原子%、好ましくは0.3〜15原子%、より好ましくは0.5〜10原子%である。
【0066】
強磁性鉄系金属磁性粉にホウ素を含ませてもよい。ホウ素を含ませることにより、平均粒子径が50nm以下の粒状ないし楕円状の超微粒子が得られる。また同ホウ素の量は、磁性粉末全体中、鉄に対して0.5〜30原子%、好ましくは1〜25原子%、より好ましくは2〜20原子%である。上記両原子%は、蛍光X線分析により測定される値である(参考特許文献:特開2001−181754号公報)。
【0067】
窒化鉄磁性粉は、公知のものを用いることができ、形状は針状の他に球状や立方体形状などの不定形のものを用いることができる。粒子径や比表面積については磁気記録用の磁性粉としての要求特性をクリアするためには、限定した磁性粉末の製造条件とすることが必要である(参考特許文献:特開2000−277311号公報)。
【0068】
強磁性鉄系金属磁性粉および窒化鉄磁性粉の保磁力は、80〜320kA/mが好ましく、飽和磁化量は、80〜200A・m2 /kg(80〜200emu/g)が好ましく、100〜180A・m2 /kg(100〜180emu/g)がより好ましい。
【0069】
強磁性鉄系金属磁性粉および窒化鉄磁性粉の平均粒子径としては、10nm以上、150nm未満の範囲にあるのが好ましく、15〜80nmの範囲がより好ましく、20〜60nmの範囲が最も好ましい。この範囲が好ましいのは、平均粒子径が10nm未満となると、保磁力が低下したり、粒子の表面エネルギーが増大するため塗料中での分散が困難になったり、平均粒子径が150nm以上になると、粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなるためである。また、この強磁性粉末のBET比表面積は、35m2 /g以上が好ましく、40m2 /g以上がより好ましく、50m2 /g以上が最も好ましい。通常100m2 /g以下である。
【0070】
六方晶Ba−フエライト磁性粉の保磁力は、120〜320kA/mが好ましく、飽和磁化量は、40〜70A・m2 /kg(40〜70emu/g)が好ましい。なお、これらの強磁性粉末の磁気特性は、いずれも試料振動形磁束計で外部磁場1273.3kA/m(16kOe)での測定値をいうものである。また、粒径(板面方向の大きさ)は10〜50nmが好ましく、10〜30nmがより好ましく、10〜20nmがさらに好ましい。粒径が10nm未満となると、粒子の表面エネルギーが増大するため塗料中への分散が困難になり、50nmを超えると、粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなる。なお、上記の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)にて撮影した写真から各粒子の最大径(針状粉では長軸径、板状粉では板径)を実測し、100個の平均値により求めたものである。また、板状比(板径/板厚)は2〜10が好ましく、2〜5がより好ましく、2〜4がさらに好ましい。また、六方晶Ba−フエライト磁性粉のBET比表面積は、1〜100m2 /gが好ましく用いられる。
【0071】
磁性層に含ませる非磁性粉末は、従来公知のものを用いることができ、例えばα−アルミナ、β−アルミナ、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダイアモンド、窒化珪素、炭化珪素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素などが挙げられ(カーボンブラックのような軟質の非磁性粉体は除く)、これらは単独あるいは組み合わせて用いることができる。これらの平均粒子径は10nm〜500nm、より好ましくは60nm〜300nmである。この範囲が好ましいのは、粒子径が10nm未満であると、分散が困難となり表面性が悪化し、500nmを超えると、スペーシングロスが大きくなりいずれにおいても出力が低下してしまうためである。
【0072】
非磁性粉末の添加は、バインダ樹脂溶液中に分散させたスラリー状態での添加が好ましい。この添加が好ましいのは、研磨能力と塗膜表面性を両立し易いためである。
【0073】
非磁性粉末は、単独の平均粒子径あるいは異なる平均粒子径を有するものを組み合わせて用いることができるが、異なる平均粒子径を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。異なる平均粒子径を有するものを用いる場合、そのうちで大きな平均粒子径、および小さな平均粒子径を有するものの平均粒子径をそれぞれdmax (μm)、dmin (μm)とすると、これらは0<dmin /dmax <0.8を満たすことが好ましく、0.2<dmin /dmax <0.7の関係式を満たすことがより好ましい。この範囲が好ましいのは、dmin /dmax ≧0.8であると、添加する非磁性粉末の粒度分布が狭まり、それに伴い磁性層表面に存在する突起高さの分布が狭くなり、経時的な変化では一時に非磁性粉末が磨り減ってしまいやすく、ヘッドクリーニング効果の持続性が低減してしまうためである。
【0074】
磁性塗料調製時におけるスラリーの添加方法については、非磁性粉末が単独の平均粒子径であるものを用いる場合、以下に示す方法を選択することが好ましい。
【0075】
(1) 混練工程後、所定量のスラリーの一部をプレミックス工程で添加・攪拌して、所定時間の一次分散工程を行う。続いて、二次分散工程で残部のスラリーを添加し、所定時間の分散を行う。
【0076】
(2) 混練工程後、所定量のスラリー全量をプレミックス工程で添加・攪拌して、所定時間の一次分散工程を行う。続いて、所定時間の二次分散工程を経る。
【0077】
これらの方法が好ましいのは、前記、所定量のスラリーの全量を混練工程で添加すると、研磨剤が強固にバインダ樹脂に吸着されるため塗膜中に偏在し易くなり表面に出にくくなり、磁性層のヘッドクリーニング効果が低減してしまうためである。また、スラリーの全量を、一次分散工程以降で添加すると該非磁性粉末の分散性が低下して磁性層の表面性が過剰に悪くなり、出力が低下してしまうためである。
【0078】
また、異なる平均粒子径を有するものを組み合わせて用いる場合、以下に示す方法を選択することが好ましい。
【0079】
(1) 混練工程後、一方のスラリーをプレミックス工程で添加・攪拌して、所定時間の一次分散工程を行う。続いて、前記一次分散物に前記スラリーの他方を添加し、所定時間の二次分散工程を経る。
【0080】
(2) 混練工程後、全てのスラリーの全部をプレミックス工程で添加・攪拌して、所定時間の一次分散工程を行う。
【0081】
これらの方法が好ましいのは、前記と同様に、研磨剤が強固にバインダ樹脂に吸着されるため塗膜中に偏在し易くなり、磁性層のヘッドクリーニング効果が低減してしまうためである。また、スラリーの全量を、一次分散工程以降で添加すると該非磁性粉末の分散性が低下して磁性層の表面性が過剰に悪くなり、出力が低下してしまうためである。
【0082】
前記非磁性粉末の合計の添加量は強磁性粉末に対して、好ましくは5重量%以上、13重量%以下であり、より好ましくは5〜10重量%である。この範囲が好ましいのは、添加量が5重量%未満であると磁性層のヘッドクリーニング効果が不足してしまい、13重量%を超えると、磁性層中の強磁性粉末の充填性が低下し、出力が低下してしまうためである。
【0083】
本発明の磁性層には導電性向上と表面潤滑性向上を目的に従来公知のカーボンブラック(CB)を添加することができる。これらのカーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用でき、粒子径が10nm〜100nmのものが好ましい。この範囲が好ましいのは、粒径が10nm未満になるとカーボンブラックの分散が難しく、100nmを超えると多量のカーボンブラックを添加することが必要になり、何れの場合も表面が粗くなり、出力低下の原因になるためである。添加量は磁性粉末に対して0.2〜5重量%が好ましい。より好ましくは0.5〜4重量%である。
【0084】
また、磁性層に用いるバインダ樹脂としては、先述した非磁性層に使用するバインダ樹脂と同様のものが用いられる。
【0085】
〈バックコート層〉
本発明の磁気記録媒体を構成する非磁性支持体の他方の面(磁性層が形成されている面とは反対側の面)には、走行性の向上等を目的としてバックコート層を設けることができる。
【0086】
バックコート層に含ませるカーボンブラック(CB)としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、等を使用できる。通常、小粒径カーボンブラックと大粒径カーボンブラックを使用する。小粒径カーボンブラックには、粒子径が5nm〜200nmのものが使用されるが、粒径10nm〜100nmのものがより好ましい。この範囲がより好ましいのは、粒径が10nm以下になるとカーボンブラックの分散が難しく、粒径が100nm以上では多量のカーボンブラックを添加することが必要になり、何れの場合も表面が粗くなり、磁性層への裏移り(エンボス)原因になるためである。大粒径カーボンブラックとして、小粒径カーボンブラックの5〜15重量%、粒径300〜400nmの大粒径カーボンブラックを使用すると、表面も粗くならず、走行性向上効果も大きくなる。小粒径カーボンブラックと大粒径カーボンブラック合計の添加量は無機粉体重量を基準にして60〜98重量%が好ましく、70〜95重量%がより好ましい。表面粗さRaは3〜8nmが好ましく、4〜7nmがより好ましい。
【0087】
バックコート層には強度向上を目的に、粒子径が10nm〜700nm、より好ましくは20〜400nmの非磁性粉末を添加することができる。この範囲が好ましいのは、粒子径が10nm未満であると非磁性粉末の分散性が悪く、表面性が粗くなりすぎてしまい、400nmを超えると突起により表面性が粗くなりすぎてしまうためである。非磁性粉末の成分は、アルミニウムに限らず、セリウムなどの希土類元素、ジルコニウム、珪素、チタン、マンガン、鉄等の元素の酸化物または複合酸化物が用いられる。添加量はバックコート層中のバインダ樹脂を除く全固形分を基準にして2〜40重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。この範囲が好ましいのは、2重量%未満であると、添加による補強効果が充分に発揮されず、40重量%を超えると突起により表面性が粗くなりすぎてヘッド磨耗が増加してしまうためである。
【0088】
バックコート層には、バインダ樹脂として、前述した磁性層や非磁性層に用いる樹脂と同じものを使用できるが、これらの中でも摩擦係数を低減し走行性を向上させるため、セルロース系樹脂とポリウレタン系樹脂とを複合して併用することが好ましい。バインダ樹脂の含有量は、通常、前記カーボンブラックと前記無機非磁性粉末との合計量100重量部に対して40〜150重量部、好ましくは50〜120重量部、より好ましくは60〜110重量部、さらに好ましくは70〜110重量部である。前記範囲が好ましいのは、50重量部未満では、バックコート層の強度が不十分であり、120重量部を越えると摩擦係数が高くなりやすいためである。セルロース系樹脂を30〜70重量部、ポリウレタン系樹脂を20〜50重量部使用することが好ましい。また、さらにバインダ樹脂を硬化するために、ポリイソシアネート化合物などの架橋剤を用いることが好ましい。
【0089】
バックコート層には、前述した磁性層や非磁性層に用いる架橋剤と同様の架橋剤を使用する。架橋剤の量は、バインダ樹脂100重量部に対して、通常、10〜50重量部の割合で用いられ、好ましくは10〜35重量部、より好ましくは10〜30重量部である。前記範囲が好ましいのは、10重量部未満ではバックコート層の塗膜強度が弱くなりやすく、35重量部を越えるとSUSに対する動摩擦係数が大きくなるためである。
【0090】
〈潤滑剤〉
非磁性層には磁性層と非磁性層に含まれる全粉体に対して0.5〜5.0重量%の高級脂肪酸を含有させ、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、ヘッドとの摩擦係数が小さくなるので好ましい。この範囲の高級脂肪酸添加が好ましいのは、0.5重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、5.0重量%を越えると非磁性層が可塑化してしまい強靭性が失われる。また、この範囲の高級脂肪酸のエステル添加が好ましいのは、0.2重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を越えると磁性層への移入量が多すぎるため、テープとヘッドが貼り付く等の副作用があるためである。脂肪酸としては、炭素数10以上の脂肪酸を用いるのが好ましい。炭素数10以上の脂肪酸としては、直鎖、分岐、シス・トランスなどの異性体のいずれでもよいが、潤滑性能にすぐれる直鎖型が好ましい。このような脂肪酸としては、たとえば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸などが挙げられる。これらの中でも、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などが好ましい。磁性層における脂肪酸の添加量としては、非磁性層と磁性層の間で脂肪酸が転移するので、特に限定されるものではなく、磁性層と非磁性層を合わせた脂肪酸の添加量を上記の量とすればよい。非磁性層に脂肪酸を添加すれば、必ずしも磁性層に脂肪酸を添加しなくてもよい。
【0091】
磁性層には磁性粉末に対して先述した脂肪酸アミドに加えて、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、テープ走行時の摩擦係数が小さくなるので好ましい。この範囲の高級脂肪酸のエステル添加が好ましいのは、0.2重量%未満では摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を越えるとヘッドに貼り付く等の副作用があるためである。なお、磁性層の潤滑剤と非磁性層の潤滑剤の相互移動を排除するものではない。
【0092】
〈有機溶剤〉
磁性塗料、非磁性塗料、バックコート塗料に使用する有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、テトラハイドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で又は混合して使用され、さらにトルエンなどと混合して使用される。
【0093】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例、比較例の部は重量部を示す。以下、粒径、粒子径、平均粒径とあるのはすべて平均粒子径を示す。
【0094】
《ラッピングテープ用バックコート層塗料成分》
カーボンブラック(平均粒径:230nm) 80部
カーボンブラック(平均粒径:25nm) 10部
α−酸化鉄(平均粒径:100nm) 10部
ニトロセルロース 45部
ポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有) 30部
シクロヘキサノン 260部
トルエン 260部
メチルエチルケトン 525部
【0095】
上記バックコート層用塗料成分をサンドミルで滞留時間45分として分散した後、ポリイソシアネート15部を加えてバックコート層用塗料を調整し濾過後、ポエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、商品名:ルミラー、東レ社製)からなる非磁性支持体(ベースフィルム)上に、乾燥、カレンダ後の厚みが0.5μmとなるように塗布し、乾燥した。
【0096】
《ラッピングテープ用非磁性塗料成分》
(1)
・針状酸化鉄(平均粒径:100nm) 63部
・粒状アルミナ粉末(平均粒径:80nm) 5.0部
・カーボンブラック(平均粒径:25nm) 29部
・ステアリン酸 2.0部
・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 8.0部
(含有−SO3 Na基:0.7×10−4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂 5.0部
(Tg:40℃、含有−SO3 Na基:1×10−4当量/g)
・シクロヘキサノン 25部
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 10部
(2)
・ステアリン酸ブチル 0.7部
・シクロヘキサノン 70部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 20部
(3)
・ポリイソシアネート 1.3部
・シクロヘキサノン 10部
・メチルエチルケトン 15部
・トルエン 10部
【0097】
《ラッピングテープ用磁性塗料成分》
(1)混練工程
・強磁性鉄系金属粉 100部
〔Co/Fe:20at%、
Y/(Fe+Co):2.3at%、
Al/(Fe+Co):8at%、
σs :135A・m2 /kg、
Hc:150kA/m、
平均粒子径:110nm〕
・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 11部
(含有−SO3 Na基:0.7×10−4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂(PU) 8.0部
(含有−SO3 Na基:1.0×10−4当量/g)
・α−アルミナ(平均粒径:25nm) 9.0部
・カーボンブラック(平均粒径:25nm) 5.0部
・メチルアシッドホスフェート(MAP) 1.8部
・テトラヒドロフラン(THF) 20部
・メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(MEK/A) 9.0部
(2)希釈工程
・ステアリン酸n−ブチル(SB) 2.0部
・メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(MEK/A) 350部
(3)配合工程
・ポリイソシアネート 1.0部
・メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(MEK/A) 29部
【0098】
上記の下塗塗料成分において(1)を回分式ニーダで混練したのち、(2)を加えて攪拌の後サンドミルで滞留時間を60分として分散処理を行い、これに(3)を加え攪拌・濾過した後、ラッピングテープ用非磁性層塗料とした。
【0099】
これとは別に、上記の磁性塗料の成分において(1)を回分式ニーダで混練したのち、(2)を加えて攪拌の後サンドミルで滞留時間を60分として分散処理を行い、これに(3)を加え攪拌・濾過した後、ラッピングテープ用磁性塗料とした。
【0100】
上記の下塗塗料を、ポエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、商品名:ルミラー、東レ社製)からなる非磁性支持体(ベースフィルム)上に、乾燥、カレンダ後の厚さが1.2μmとなるように塗布し、この下塗層上に、さらに上記の磁性塗料を磁場配向処理、乾燥後の磁性層の厚さが0.5μmとなるようにウエット・オン・ウエットで塗布し、磁場配向処理後、ドライヤおよび遠赤外線を用いて乾燥し、ラッピングテープ用磁気原反を得た。この磁気原反を、1/2インチ幅に裁断して、ラッピングテープ用磁気テープとした。
【0101】
《磁気記録媒体用バックコート層塗料成分》
カーボンブラック(平均粒径:25nm) 80部
カーボンブラック(平均粒径:350nm) 10部
α−酸化鉄(平均粒径:100nm) 10部
ニトロセルロース 45部
ポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有) 30部
シクロヘキサノン 290部
トルエン 680部
メチルエチルケトン 410部
【0102】
上記バックコート層用塗料成分をサンドミルで滞留時間45分として分散した後、ポリイソシアネート15部を加えてバックコート層用塗料を調整し濾過後、芳香族ポリアミドフイルム(MD:11330MPa、TD:15380MPa、厚さ3.6μm、商品名:ミクトロン、東レ社製)からなる非磁性支持体(ベースフィルム)上に、乾燥、カレンダ後の厚みが0.5μmとなるように塗布し、乾燥した。
【0103】
《磁気記録媒体用非磁性塗料成分》
(1)
・α−酸化鉄(平均粒径:110nm) 68部
・α−アルミナ粉末(平均粒径:70nm) 8.0部
・カーボンブラック(平均粒径:75nm) 24部
・ステアリン酸(SA) 1.0部
・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 8.8部
(含有−SO3 Na基:0.7×10−4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂 4.4部
(Tg:40℃、含有−SO3 Na基:1×10−4当量/g)
・シクロヘキサノン 71部
・メチルエチルケトン 120部
・トルエン 26部
(2)
・ステアリン酸(SA) 1.0部
・ステアリン酸ブチル(SB) 1.0部
・シクロヘキサノン 20部
・メチルエチルケトン 13部
・トルエン 20部
(3)
・ポリイソシアネート 1.3部
・シクロヘキサノン 2.0部
・メチルエチルケトン 15部
・トルエン 2.0部
【0104】
《磁気記録媒体用磁性塗料成分》
(1)混練工程
・強磁性鉄系金属粉 100部
〔Co/Fe:24at%、
Y/(Fe+Co):4.7at%、
Al/(Fe+Co):8.2at%、
σs :155A・m2 /kg、
Hc:188kA/m、
平均粒子径:100nm〕
・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 12部
(含有−SO3 Na基:0.7×10−4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂(PU) 5.5部
(含有−SO3 Na基:1.0×10−4当量/g)
・カーボンブラック(平均粒径:25nm) 2.0部
・メチルアシッドホスフェート(MAP) 2.5部
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 12部
(2)希釈工程
・α−アルミナスラリー 22部
(住友化学社製、α−アルミナ平均粒径:200nm、含有率45%)
・ステアリン酸n−ブチル(SB) 1.0部
・パルミチン酸アミド 2.0部
・シクロヘキサノン 110部
・メチルエチルケトン 110部
・テトラハイドロフラン 30部
・トルエン 80部
(3)配合工程
・ポリイソシアネート 1.9部
・メチルエチルケトン 12部
・シクロヘキサノン 5.0部
・トルエン 5.0部
【0105】
上記の非磁性層塗料成分において(1)を回分式ニーダで混練したのち、(2)を加えて攪拌の後サンドミルで滞留時間を60分として分散処理を行い、これに(3)を加え攪拌・濾過した後、磁気記録媒体用非磁性層塗料とした。
【0106】
これとは別に、上記の磁性塗料の成分において(1)を回分式ニーダで混練したのち、(2)を加えて攪拌の後サンドミルで滞留時間を45分として分散処理を行い、これに(3)を加え攪拌・濾過した後、磁気記録媒体用磁性層塗料とした。
【0107】
上記の非磁性層塗料を、前記、バックコート塗料を塗布した非磁性支持体(ベースフィルム)の他方の面上に、乾燥、カレンダ後の厚さが0.9μmとなるように塗布し、この下塗層上に、さらに上記の磁性塗料を磁場配向処理、乾燥、カレンダー処理後の磁性層の厚さが0.25μmとなるようにウエット・オン・ウエットで塗布し、磁場配向処理後、ドライヤおよび遠赤外線を用いて乾燥し、磁気シートを得た。なお、磁場配向処理は、ドライヤ前にN−N対抗磁石(5kG)を設置し、ドライヤ内で塗膜の指蝕乾燥位置の手前側75cmからN−N対抗磁石(5kG)を2基50cm間隔で設置して行った。塗布速度は100m/分とした。
【0108】
このようにして得られた磁気シートを金属ロールからなる7段カレンダで、温度100℃、線圧1.96×105 N/mの条件で鏡面化処理し、磁気シートをコアに巻いた状態で70℃で72時間エージングしたのち、3.81mm幅に裁断し、これを200m/分で走行させながら磁性層表面をラッピングテープ研磨、ロータリによる研磨そしてティッシュによるふき取りの後処理を行い、磁気テープを作製した。この時、ラッピングテープには先述したラッピング用磁気テープ、ロータリには空気抜き用溝付ロータリホイール[標準:幅1吋(25.4mm)、直径30mm、空気抜き用溝2mm幅、溝本数12、協和精工社製]、表面拭き取りには東レ製トレシー(商品名)を用い、走行テンション0.39Nで処理を行った。上記のようにして得られた磁気テープを、DDS用カートリッジに170mの長さで組み込み、評価用テープを作製した。
【0109】
(実施例2)
磁性層の厚みを0.28μmに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2の評価用テープを作製した。
【0110】
(実施例3)
ラッピングテープ研磨、ロータリによる研磨そしてティッシュによるふき取りの後処理におけるラッピングテープを市販の研磨テープ(富士写真フィルム社製、品名:K10000)に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例3の評価用テープを作製した。
【0111】
(実施例4)
強磁性鉄系金属粉〔Co/Fe:24at%、Y/(Fe+Co):4.7at%、Al/(Fe+Co):8.2at%、σs :155A・m2 /kg、Hc:188kA/m、平均粒子径:100nm〕を強磁性鉄系金属粉〔Co/Fe:24at%、Y/(Fe+Co):7.9at%、Al/(Fe+Co):4.7at%、σs :127A・m2 /kg、Hc:185kA/m、平均粒子径:70nm〕に、磁性層の厚み0.25μmを0.12μmに、非磁性層の厚み0.9μmを0.6μmに、バックコート層の厚み0.5μmを0.6μmにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4の評価用テープを作製した。
【0112】
(実施例5)
非磁性支持体を芳香族ポリアミドフイルム(MD:11330MPa、TD:15380MPa、厚さ3.6μm、商品名:ミクトロン、東レ社製)を(MD:11900MPa、TD:16210MPa、厚さ3.5μm、商品名:ミクトロン、東レ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5の評価用テープを作製した。
【0113】
(実施例6)
磁性層の厚みを0.25μmから0.14μm、非磁性層の厚みを0.9μmから1.1μmに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6の評価用テープを作製した。
【0114】
(実施例7)
磁性層に含ませる脂肪酸アミドとしてパルミチン酸アミド2.0重量部をパルミチン酸アミド1.5重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例8の評価用テープを作製した。
【0115】
(実施例8)
磁性層に含ませる脂肪酸アミドとしてパルミチン酸アミド2.0重量部をパルミチン酸アミド3.0重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例9の評価用テープを作製した。
【0116】
(実施例9)
磁性層に含ませる脂肪酸アミドとしてパルミチン酸アミド2.0重量部をパルミチン酸アミド0.3重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例9の評価用テープを作製した。
【0117】
(実施例10)
磁性層に含ませる脂肪酸アミドとしてパルミチン酸アミド2.0重量部をパルミチン酸アミド4.0重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例10の評価用テープを作製した。
【0118】
(実施例11)
磁性層に含ませるα−アルミナスラリー(住友化学社製、α−アルミナ平均粒径:200nm、含有率45%)22重量部をα−アルミナスラリー(住友化学社製、α−アルミナ平均粒径:200nm、含有率45%)11重量部、α−アルミナスラリー(住友化学社製、α−アルミナ平均粒径:300nm、含有率45%)11重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例10の評価用テープを作製した。
【0119】
(実施例12)
DDS用カートリッジに組み込んだ後に−10℃の雰囲気下で16時間低温エージングした以外は、実施例1と同様にして実施例11の評価用テープを作製した。
【0120】
(実施例13)
塗布後の磁気シートの鏡面化処理の条件を、温度110℃、線圧2.25×105 N/mとしたこと以外は、実施例1と同様にして実施例13の評価用テープを作製した。
【0121】
(比較例1)
磁気テープ裁断後に磁性層表面をラッピングテープ研磨、ロータリによる研磨そしてティッシュによる拭き取りの後処理を行わないこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の評価用テープを作製した。
【0122】
(比較例2)
非磁性支持体を芳香族ポリアミドフイルム(MD:11330MPa、TD:15380MPa、厚さ3.6μm、商品名:ミクトロン、東レ社製)を芳香族ポリアミドフイルム(MD:11100MPa、TD:15700MPa、厚さ3.9μm、商品名:ミクトロン、東レ社製)に変更し、非磁性層の厚み0.9μmを0.2μmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の評価用テープを作製した。
【0123】
(比較例3)
非磁性支持体を芳香族ポリアミドフイルム(MD:11330MPa、TD:15380MPa、厚さ3.6μm、商品名:ミクトロン、東レ社製)を芳香族ポリアミドフイルム(MD:10050MPa、TD:14770MPa、厚さ3.6μm、商品名:ミクトロン、東レ社製)に変更し、磁性層に加えるα−アルミナスラリー(住友化学社製、α−アルミナ平均粒径:200nm、含有率45%)22部を10部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の評価用テープを作製した。
【0124】
(比較例4)
塗布後の磁気シートのエージング条件、70℃、72時間を、60℃、16時間としたこと以外は、実施例1と同様にして比較例4の評価用テープを作製した。
【0125】
(比較例5)
塗布後の磁気シートの鏡面化処理の条件の温度100℃、線圧1.96×105 N/mを、温度130℃、線圧2.9×105 N/mとしたこと以外は、実施例1と同様にして比較例5の評価用テープを作製した。
【0126】
(比較例6)
磁性層に含ませるα−アルミナスラリー(住友化学社製、α−アルミナ平均粒径:200nm、含有率45%)22重量部を、α−アルミナ粉末(住友化学社製、α−アルミナ平均粒径:200nm)10重量部とし且つ混練工程中に添加したこと以外は、実施例1と同様にして比較例6の評価用テープを作製した。
【0127】
〔特性の評価〕
各実施例および比較例で得られた磁気テープについて、以下のような測定を行って特性を評価した。
【0128】
〈表面粗さ〉
ZYGO社製汎用三次元表面構造解析装置NewView5000による走査型白色光干渉法にてScan Lengthを5.0μmで測定した。測定視野は、350μm×260μmである。磁性層の中心線平均表面粗さをRaとして求めた。
【0129】
〈磨耗幅とその変化率〉
図2に測定方法を示す。温度、湿度をそれぞれ25℃、50%R.H.に保持したチャンバー内において、磁気テープ(磁気記録媒体)3における磁性層の表面(磁性層側3a)をAlFeSil 角柱10の長手方向と直交するように、角柱10の一稜辺にラップ角12°で接触させた状態で試料を52.5N/mの張力下において、0.3m/secの速さで50m走行させたときの角柱10の磨耗幅を測定した(同図〈i 〉〜(iv))。前記走行を1パス行った時の磨耗幅をa(同図〈iii 〉参照)、同じ試料を前記と同条件にて新たな角柱に対して2パス目を走行させたとき、前記角柱の同一走行個所の磨耗幅をb(同図〈iv〉参照)として、磨耗幅の変化率b/aを求めた。
【0130】
〈厚み〉
厚みの測定は、得られた磁気テープを樹脂埋めし、それをダイヤモンドカッター(あるいは周速イオンビーム加工装置)で切り出し、その断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で10000倍にて、異なる試料において50枚の写真撮影を行い、磁性層と非磁性層、非磁性層と非磁性支持体、および非磁性支持体とバックコート層の境界を縁取りする。写真1枚当たりの任意の5個所において、縁取りした線間の距離を厚みとして測定し、それらの平均値から磁性層厚み、非磁性層厚みおよびバックコート層厚みを求めた。
【0131】
〈磁気テープのヤング率(MD、TD方向)の測定〉
小型引っ張り試験機(横浜システム社製)を用い、23℃、50%RHの環境での歪み・引っ張り応力を測定した。試料の測定長さは10mm、引っ張り速度10%歪み/分で引っ張り、得られた応力の0.3%歪みの値をもとに、0.3%伸び弾性率(ヤング率)を評価した。この評価は試料の長手(MD)方向と幅(TD)方向で行った。
【0132】
〈再生出力〉
再生出力は薄手テープ用に改造したDDS4ドライブを用いて記録(記録波長0.25um)・再生することによって求めた。出力は比較例1の試料にて得られた値を0dBと定義しこれとの相対値として表した。
【0133】
〈エラーレートとその上昇率〉
エラーレート(ERT)の測定は、薄手テープも測定できるように改造したDDS4ドライブを用いて、記録トラック幅5.4μmにおいてランダムのデジタル信号を記録(記録波長0.25um)・再生して検出されるエラーをカウントし、記録総数を母数としてレートに換算した。母数は1秒間のブロック数毎に求めた。エラーレートの上昇率は、走行試験後(96時間連続走行後)のエラーレート/初期のエラーレートから算出した。
【0134】
〈ヘッド汚れ(ヘッド摺動面外汚れ)〉
10℃、20%RHの環境下で、エラーレート測定と同じ走行条件で64回走行し、リードヘッドの摺動面外付近を顕微鏡観察し、目視評価で以下のA〜Dの順に優劣をつけ、これらの基準に基づいて判定した。
A:汚れ無し。
B:摺動面外約1〜3に汚れが付着。
C:摺動面外約2〜3に汚れが付着。
D:摺動面外全体に汚れが付着。
【0135】
〈ヘッド汚れ(ヘッド摺動面内汚れ)〉
40℃、50%RHの環境下で、エラーレート測定と同じ走行条件で64回走行し、リードヘッドの摺動面内を顕微鏡観察し、目視評価で以下のA〜Dの順に優劣をつけ、これらの基準に基づいて判定した。
A:汚れ無し。
B:摺動面内約1/3に汚れが付着。
C:摺動面内約2/3に汚れが付着。
D:摺動面内全体に汚れが付着。
【0136】
表1〜5に、以上の磁気テープ特性の評価結果を示す。これらの表において、磁性層中の非磁性粉末および潤滑剤、非磁性層中の非磁性粉末および潤滑剤、バックコート層中の非磁性粉末の各欄に記載した数値の単位は、いずれも「部(重量部)」である。
【0137】
【表1】
【0138】
【表2】
【0139】
【表3】
【0140】
【表4】
【0141】
【表5】
【0142】
これらの表に示された結果から、本発明の各実施例に係るテープは、各比較例に係るテープに比べて、再生出力が高く、エラーレートの上昇率が低く、ヘッド摺動面内外の汚れが少ないことがわかる。
【0143】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、媒体の最適な研磨性と剛性および潤滑性を維持して、エラーレートの上昇を抑制した磁気テープが得られる。これにより、本発明の技術を使用すれば薄手でも電磁変換特性が優れ、かつ走行耐久性に優れたの大容量バックアップテープを実現でき、線記録密度が170k bit /inch以下である磁気記録再生システムにも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体を製造するに当たり、後処理として行う磁性層表面の処理方法を示す説明図である。
【図2】AlFeSil 角柱に対する磨耗幅の測定方法を説明するために使用したもので、〈i〉および〈ii〉はAlFeSil 角柱への磁気記録媒体(磁気テープ)の巻き付け方法を示す説明図、〈iii 〉および〈iv〉は1パス目および2パス目走行後の磨耗幅(aおよびb)をそれぞれ示す説明図である。
【符号の説明】
3 磁気記録媒体(磁気テープ)
3a 磁性層(磁性層側、磁性層の表面)
3b バックコート層(バックコート層側)
10 AlFeSil 角柱
a 1パス走行後の磨耗幅
b 2パス走行後の磨耗幅
Claims (4)
- 非磁性支持体の一方の面に、非磁性粉末およびバインダ樹脂を含む非磁性層と、その上に設けられた、強磁性粉末、非磁性粉末およびバインダ樹脂を含む磁性層とを有し、非磁性体支持体の他方の面にカーボンブラックを含むバックコート層を有する全厚みが5.4μm以下の磁気記録媒体であって、
前記非磁性支持体の厚みが3.9μm未満であり、
磁気記録媒体を下記走行条件で走行させたときのAlFeSil 角柱の磨耗幅の磨耗幅をa、その走行後、磁気記録媒体の同一走行個所を前記と同条件にて新たなAlFeSil 角柱に対して接触走行させたときの当該AlFeSil 角柱の磨耗幅をbとしたとき、磨耗幅の変化率b/aが0.6以上1.0以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
〈走行条件〉:
磁性層の表面をAlFeSil 角柱(ECMA−288/AnnexH/H2に規定されている角柱)の長手方向と直交するように、AlFeSil 角柱の一稜辺にラップ角12度で接触させ、その状態で磁気記録媒体を往復52.5N/mの張力下において0.3m/secの速さで50m走行させる。 - 磁気記録媒体のヤング率をE(N/m2 )、全厚みをt(μm)、長手方向の剛性をEMD・t3 、幅手方向の剛性をETD・t3 とそれぞれしたときに、EMD・t3 が1.30×10−6(N・m)以上であり、かつそれらの比が0.5<(EMD・t3 )/(ETD・t3 )<0.9を満たしている、請求項1記載の磁気記録媒体。
- 磁性層に高級脂肪酸アミドが含有されており、その含有量が、磁性層中の強磁性粉末100重量部に対して、1.0重量部以上3.5重量部以下である、請求項1または2記載の磁気記録媒体。
- 磁性層の厚みが0.28μm以下であり、線記録密度が160kbpi(6.3Mbit/m )以上である磁気記録再生システムに用いられる、請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003081603A JP2004288332A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003081603A JP2004288332A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004288332A true JP2004288332A (ja) | 2004-10-14 |
Family
ID=33295088
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003081603A Pending JP2004288332A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004288332A (ja) |
Cited By (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113092578A (zh) * | 2021-04-07 | 2021-07-09 | 上海应用技术大学 | 一种快速检测建筑物外保温粘贴质量的方法 |
| JP2022019371A (ja) * | 2020-07-17 | 2022-01-27 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| JPWO2023008293A1 (ja) * | 2021-07-26 | 2023-02-02 | ||
| WO2023100878A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| WO2023100880A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ装置 |
| WO2023100884A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| WO2023100879A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| WO2023100883A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| US12300288B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-13 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12300287B2 (en) | 2021-07-26 | 2025-05-13 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer, magnetic tape cartridge, and magnetic tape apparatus |
| US12300286B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-13 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308060B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308054B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308058B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308057B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308059B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12322425B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-06-03 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12380924B2 (en) | 2022-09-15 | 2025-08-05 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape with characterized AlFeSil abrasion value, magnetic tape cartridge, and magnetic tape apparatus |
-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003081603A patent/JP2004288332A/ja active Pending
Cited By (24)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7351811B2 (ja) | 2020-07-17 | 2023-09-27 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| JP2022019371A (ja) * | 2020-07-17 | 2022-01-27 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| CN113092578A (zh) * | 2021-04-07 | 2021-07-09 | 上海应用技术大学 | 一种快速检测建筑物外保温粘贴质量的方法 |
| JPWO2023008293A1 (ja) * | 2021-07-26 | 2023-02-02 | ||
| WO2023008293A1 (ja) * | 2021-07-26 | 2023-02-02 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| JP7762206B2 (ja) | 2021-07-26 | 2025-10-29 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| US12300287B2 (en) | 2021-07-26 | 2025-05-13 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer, magnetic tape cartridge, and magnetic tape apparatus |
| US12300276B2 (en) | 2021-07-26 | 2025-05-13 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer, magnetic tape cartridge, and magnetic tape apparatus |
| US12308059B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308058B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12300288B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-13 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12322425B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-06-03 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308057B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12300286B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-13 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308060B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| US12308054B2 (en) | 2021-09-29 | 2025-05-20 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| WO2023100884A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| WO2023100883A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| WO2023100880A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ装置 |
| WO2023100879A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| US12334125B2 (en) | 2021-12-02 | 2025-06-17 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape having characterized magnetic layer, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device |
| WO2023100878A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置 |
| US12567440B2 (en) | 2021-12-02 | 2026-03-03 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape apparatus having characterized head tilt angle |
| US12380924B2 (en) | 2022-09-15 | 2025-08-05 | Fujifilm Corporation | Magnetic tape with characterized AlFeSil abrasion value, magnetic tape cartridge, and magnetic tape apparatus |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2005228377A (ja) | 磁気テープ | |
| JP2006054000A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2011048878A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JP2004288332A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2007018624A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2004133997A (ja) | 磁気テープ | |
| JP2009259402A (ja) | 磁気記録媒体および磁気テープカートリッジ | |
| JP4497519B2 (ja) | 磁気テープ | |
| JP2001184627A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3892837B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2005025870A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3864339B2 (ja) | 磁気テープ | |
| US5073439A (en) | Magnetic recording medium comprising a vinyl chloride based resin group containing an epoxy group or a polar or both and further a polyurethane resin containing three hydroxyl groups and one polar group | |
| JP2001325720A (ja) | 磁気記録テープ | |
| JP2007265547A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2006073047A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体 | |
| JP2006155894A (ja) | 磁気記録カートリッジ | |
| JP4383316B2 (ja) | 磁気記録媒体および磁気テープカートリッジ | |
| JP4335093B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP4153287B2 (ja) | 磁気テープおよびその製造方法 | |
| JP2005141882A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP4191525B2 (ja) | 磁気テープ | |
| JP4233881B2 (ja) | 磁気テープ | |
| JP4532341B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2005032365A (ja) | 磁気記録媒体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051014 |
|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20061103 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071108 |
|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20071113 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080204 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080402 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080531 |
|
| A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20080610 |
|
| A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20080711 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110328 |
