JP2004302181A - 光ファイバーケーブル把持用治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベース11に一対の把持台13a,13bをスライド可能に設け、その各把持台13a,13bを個々にスライドさせるスライド機構としてボルト16を設け、一対の挟み片で光ファイバーケーブルCを挟み込んで挾着し、それを各把持台13a,13bの挟み部内に挿入し、クランプ体26で締結して光ファイバーケーブルCをそのスライド可能な個々の把持台13a,13bで把持する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、トンネル等の構造物の変状を計測する歪みセンサとして用いられる光ファイバーケーブルを把持するための把持用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばトンネル等の構造物においては、経年変化等によりその壁面にクラック等の変状が生じ、これを放置すると崩落に発展する危険があり、このようなことから光ファイバーケーブルを歪みセンサとして用い、その光ファイバーケーブルでトンネルの変状を検出して逐次トンネルの状態を監視する監視システムが一般に知られている。
【0003】
すなわちこの監視システムは、トンネルの壁面に沿って一連の光ファイバーケーブルを一定のスパンごとに把持しながら架設し、このケーブルの光ファイバーに光パルスを送信し、その光パルスによる光ファイバー内でのブリルアン散乱光に基づいて各スパンごとでのケーブルの張力変化による歪を検出してトンネル壁面の変状を検出するシステムである。
【0004】
この種の用途に用いられる光ファイバーケーブルを把持する従来の把持用治具、トンネルの壁面に取り付けられるブラケットを備え、このブラケットに把持部材が取り付けられ、この把持部材が外周にねじを有するボルト状をなし、軸方向に二分割され、その分割間に光ファイバーケーブルが挟み込まれている。この把持部材はブラケットの起立壁を摺動可能に貫通し、この状態で把持部材の両側にナットが螺着され、これらナットの締め付けにより把持部材が起立壁に締結されている。
【0005】
このような治具は、トンネルの壁面の所定のスパンごとに多数取り付けられ、その各治具を介して光ファイバーケーブルがトンネルに沿って延びるように架設される。
【0006】
そしてあるスパンの区間において、トンネルの壁面にクラック等の変状が生じたときに、これに応じてその区間の光ファイバーケーブルの張力が変化して歪み、この歪みが監視システムの歪み測定装置により測定され、前記変状が検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
光ファイバーケーブルは、予め各スパンごとでの張力が所定の値となるように調整する必要がある。この調整にあたっては、前記ナットを緩め、把持部材を軸方向に移動させることにより行なわれる。
【0008】
ここで、あるスパンの区間の張力を調整するために、その区間の治具の把持部材を軸方向に移動させると、その移動で次の区間部分の光ファイバーケーブルの張力が変化してしまい、結局、一つのスパンの区間の張力を変えると、その影響が他のスパンの全体に波及してしまい、したがって各スパンに渡って順次張力の調整をしなければならなくなり、調整作業に多大の労力と時間を要し、能率が低下してしまう。
【0009】
また、光ファイバーケーブルを治具に取り付ける際には、まず把持部材からナットを外し、次に把持部材をブラケットから抜き取り、この把持部材の分割間に光ファイバーケーブルを挿入して挟み込み、こののち再び把持部材をブラケットの起立壁に差し込み、さらにこの把持部材にナットを螺着して締め付けるという煩雑で手数のかかる作業が必要で、作業能率が低下する。
【0010】
ところで、この種の用途に使用される光ファイバーケーブルとしては、多種多様のサイズのものが用いられる。従来の治具においては、その各サイズの光ファイバーケーブルに対応することが困難で、各サイズに対応する個々の治具が必要となり、コスト高となる難点がある。
【0011】
この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、光ファイバーケーブルの一つのスパンの区間の張力を調整しても他のスパンの区間にその影響が及ぶことがなく、したがって張力の調整作業を容易に能率よく行なえ、また光ファイバーケーブルの取り付けも容易に能率よく行なえ、さらにサイズの異なる光ファイバーケーブルに対して汎用して使用することができる光ファイバーケーブル把持用治具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明はこのような目的を達成するために、歪みセンサとして用いられる光ファイバーケーブルを把持する把持用治具であって、ベースと、このベースに左右方向にスライド可能に設けられた一対の把持台と、その各把持台を個々にスライドさせるスライド機構と、前記各把持台に設けられた挟み部と、その各挟み部に挿入可能な挟み部材と、前記各挟み部に前記挟み部材が挿入されたときにその挟み部材を挟み部に締結するクランプ機構とを具備し、前記各挟み部材は、それぞれ一対の挟み片からなり、その一対の挟み片で光ファイバーケーブルを挟み込んで挾着し、その光ファイバーケーブルを挾着した状態の各挟み部材を前記各把持台の挟み部に挿入し、前記クランプ機構で締結して光ファイバーケーブルを把持するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、トンネルの壁面に所定のスパンL(2〜5m)をあけて複数の治具10が互いに一方向に並列するように取り付けられている。各治具10は、図1〜図5に示すように、ベース11を有し、このベース11の一側部にレール部12が設けられ、このレール部12に一対の把持台13a,13bが互いに並列して左右方向にスライド可能に嵌着されている。
【0014】
レール部12の中間部には、前記一方の把持台13aと他方の把持台13bとの間に配置するように仕切り壁15が一体的に設けられている。そして各把持台13a,13bをスライド機構を構成するボルト16がそれぞれ貫通し、これらボルト16の先端部が仕切り壁15に回動可能に連結され、これらボルト16を回動することにより各把持台13a,13bを個々にレール部12に沿って左右方向にスライドさせることができるようになっている。なお、17は各ボルト16に螺着された止めナットで、この止めナット17により各把持台13a,13bを所定の位置に定着させることができるようになっている。
【0015】
各把持台13a,13bの上面には固定壁20が一体的に突出形成されているとともに、この固定壁20に対向するように可動壁21が装着されている。可動壁21は固定壁20と接離する方向に移動可能に設けられ、これら固定壁20と可動壁21との間が挟み部22となっている。
【0016】
各把持台13a,13bの挟み部22内にはそれぞれ一対の挟み片24a,24bからなる挟み部材24が挿入されている。そして各把持台13a,13bの挟み部22内に挿入された各挟み部材24における挟み片24a,24b間に光ファイバーケーブルCが挟み込まれている。
【0017】
各把持台13a,13bの上部には、クランプ機構を構成するクランプ体26がそれぞれ設けられている。このクランプ体26は、ほぼコ字状をなし、その一端部がピン27を介して前記固定壁20の側部に回動可能に支持され、他端部には偏心軸28がピン29を介して回転可能に取り付けられ、この偏心軸28に摘み30が設けられている。
【0018】
前記クランプ体26は、ピン27を中心に回動することにより、偏心軸28が前記可動壁21の背面に係脱可能に係合し、その係合状態のもとで偏心軸28を摘み30を介して回動することにより可動壁21が固定壁20に向って押圧され、この押圧で前記挟み部材24が可動壁21と固定壁20との間に強く挾着されるようになっている。可動壁21の背面には、図4に示すように前記偏心軸28に対応する断面円弧状の凹部33が形成され、この凹部33に偏心軸28が嵌合することによりその離脱が防止される。
【0019】
また、前記偏心軸28を摘み30を介して逆方向に回動させることにより、可動壁21に対する押圧を解除してクランプ体26を上方に回動して可動壁21の拘束を解くことができるようになっている。
【0020】
光ファイバーケーブルCは、図6に示すように、複数本の光ファイバーFを合成樹脂製の被覆材Mで被覆してなり、その断面が扁平状をなしている。挟み部材24を構成する各挟み片24a,24bの内面には、それぞれ光ファイバーケーブルCの側面形状に対応する深さの浅い嵌合溝35がその長手方向に沿って形成されている。
【0021】
そして一方の挟み片24aにおける嵌合溝35の両側部には光ファイバーケーブルCの両側部と接触してその両側部に食い込む微細な凹凸加工36が施されている。また、一方の挟み片24aの背面には前記可動壁21に嵌合可能な位置決め用の凹部38が形成されている。
【0022】
さらに、一方の挟み片24aの内面の四隅部には位置合わせ用のピン40が取り付けられているとともに、他方の挟み片24bの内面の四隅部にその各ピン40に対応するピン孔41が形成されている。
【0023】
次に、光ファイバーケーブルCを治具10に取り付ける手順について説明する。 まず、光ファイバーケーブルCを一対の挟み片24a,24bの内面間に配置し、嵌合溝35に嵌合してその両挟み片24a,24bで光ファイバーケーブルCを挟み込む。この際、一方の挟み片24aのピン40を他方の挟み片24bのピン孔41に挿入する。これにより、両挟み片24a,24bが互いに的確に対向合致して結合される。
【0024】
次に、両挟み片24a,24bをその結合状態で図4に示すように、把持台13aにおける固定壁20と可動壁21との間の挟み部22内に挿入する。この際、クランプ体26は開放しておき、また可動壁21は固定壁20から離間する方向に移動させて挟み部22の幅を広げておく。
【0025】
こののち、可動壁21を鎖線で示すように固定壁20に接近する方向に移動させるとともに、その可動壁21を挟み片24aの背面の凹部38内に嵌合し、両挟み片24a,24bを位置決めする。
【0026】
次に、クランプ体26を図4における反時計方向に回動し、偏心軸28を挟み片24aの背面の凹部33に係合させるとともに、その偏心軸28を摘み30を介して回動して可動壁21を締め付ける。これにより、挟み片24a,24bが図3に示すように可動壁21と固定壁20とで強固に挾着され、光ファイバーケーブルCが把持台13aに安定して固定される。
【0027】
また、他方の把持台13bに対しても同様の手順で光ファイバーケーブルCを取り付けて固定する。このようにしてトンネル内に並ぶ各治具10に光ファイバーケーブルCを順次取り付けて光ファイバーケーブルCをトンネルに沿うように架設する。
【0028】
一方、光ファイバーケーブルCの架設後に、図1に示すスパンLの区間における光ファイバーケーブルCの張力を調整する場合には、左右に並ぶ一方の治具10における把持台13aをボルト16の操作によりレール部12に沿ってスライドさせる。
【0029】
すなわち、止めナット17を緩め、ボルト16を回動し、このボルト16の回動で把持台13aをレール部12に沿ってスライドさせる。このスライドによりスパンLの区間での光ファイバーケーブルCの張力が変化し、したがってそのスライド量を調節することによりスパンLの区間での光ファイバーケーブルCの張力を所望の張力に調整することができる。
【0030】
この際、前記把持台13aのスライドによる動作は、スパンLの区間の光ファイバーケーブルCに伝わるだけで、その両側のスパンの区間の光ファイバーケーブルCには何ら及ぶことがなく、したがって個々のスパンごとで独立して能率よく張力の調整作業を行なうことができる。
【0031】
光ファイバーケーブルCは一対の挟み片24a,24bで把持されているが、その一方の挟み片24aにおける嵌合溝35の側部には凹凸加工36が施されており、このため光ファイバーケーブルCが強固に把持され、張力によってずれ動くようなことがなく、安定した把持状態を保つことができる。
【0032】
前記凹凸加工36は嵌合溝35の側部に設けられており、このためこの凹凸加工36は光ファイバーケーブルCの側部、つまり光ファイバーFの挿通部を避ける部分に圧着し、したがってその圧力が光ファイバーFに及ぶことがなく、その圧力で光ファイバーFにダメージが加わるような不都合を防止することができる。
【0033】
光ファイバーケーブルCを治具10に取り付ける際には、上述したように光ファイバーケーブルCを挟み込んだ挟み片24a,24bを把持台13a,13bの挟み部22内に挿入してクランプ体26で締め付けるだけでよく、このためその取り付け作業を容易に能率よく行なうことができる。
【0034】
一方、光ファイバーケーブルCのサイズが変更となる場合には、挟み部材24の挟み片24a,24bのみをその光ファイバーケーブルCに対応するもとの交換するだけで治具10をそのまま使用することができる。
【0035】
すなわち、挟み片24a,24bの内面の嵌合溝35の形状が前記光ファイバーケーブルCの形状に対応する挟み片24a,24bを形成するだけで、治具10の他の部分の構成を変えることなく、治具10を汎用して使用することができる。
【0036】
なお、前記実施形態においては、歪みセンサとしての光ファイバーケーブルをトンネルに架設して使用する場合の例を挙げたが、他の構造物においても同様に適用することができることは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、光ファイバーケーブルの一つのスパンの区間の張力を調整しても他のスパンの区間にその影響が及ぶことがなく、したがって張力の調整作業を容易に能率よく行なえ、また光ファイバーケーブルの取り付けも容易に能率よく行なえ、さらにサイズの異なる光ファイバーケーブルに対して汎用して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る治具で把持された光ファイバーケーブルの架設状態を示す正面図。
【図2】その治具の平面図。
【図3】その治具の側面図。
【図4】その治具へ光ファイバーケーブルを取り付けるときの状態を示す側面図。
【図5】その治具のクランプ機構を開いた状態の平面図。
【図6】光ファイバーケーブルを挟んで保持する挟み部材の斜視図。
【符号の説明】
10…治具、11…ベース、12…レール部、13a,13b…把持台、16…ボルト(スライド機構)、20…固定壁、21…可動壁、22…挟み部、24…挟み部材、24a,24b…挟み片、26…クランプ体(クランプ機構)、35…嵌合溝、36…凹凸加工。
Claims (3)
- 歪みセンサとして用いられる光ファイバーケーブルを把持する把持用治具であって、ベースと、このベースに左右方向にスライド可能に設けられた一対の把持台と、その各把持台を個々にスライドさせるスライド機構と、前記各把持台に設けられた挟み部と、その各挟み部に挿入可能な挟み部材と、前記各挟み部に前記挟み部材が挿入されたときにその挟み部材を挟み部に締結するクランプ機構とを具備し、前記各挟み部材は、それぞれ一対の挟み片からなり、その一対の挟み片で光ファイバーケーブルを挟み込んで挾着し、その光ファイバーケーブルを挾着した状態の各挟み部材を前記各把持台の挟み部に挿入し、前記クランプ機構で締結して光ファイバーケーブルを把持することを特徴とする光ファイバーケーブル把持用治具。
- 前記挟み部材における一対の挟み片のうちの少なくともいずれか一方の挟み片の内面には、光ファイバーケーブルに圧着する凹凸加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバーケーブル把持用治具。
- 前記挟み部は、固定壁と、この固定壁に対して接離する方向に移動可能に設けられた可動壁とで構成され、その固定壁と可動壁との間に前記挟み部材が挿入されることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバーケーブル把持用治具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003095513A JP4051312B2 (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 光ファイバーケーブル把持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003095513A JP4051312B2 (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 光ファイバーケーブル把持装置 |
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|---|---|
| JP2004302181A true JP2004302181A (ja) | 2004-10-28 |
| JP4051312B2 JP4051312B2 (ja) | 2008-02-20 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2003095513A Expired - Fee Related JP4051312B2 (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 光ファイバーケーブル把持装置 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP4051312B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115598785A (zh) * | 2021-07-07 | 2023-01-13 | 中国科学院理化技术研究所(Cn) | 一种预拉装置 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003095513A patent/JP4051312B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN115598785A (zh) * | 2021-07-07 | 2023-01-13 | 中国科学院理化技术研究所(Cn) | 一种预拉装置 |
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| JP4051312B2 (ja) | 2008-02-20 |
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