JP2004303392A - ヘッド支持装置およびそれを用いたディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ヘッドを高速で目標トラックに移動する等の際に発生する捩れ振動によるロードビームの共振周波数を大きくして共振特性を安定化するとともに、高次の捩れ共振に対してもオフトラックを生じないヘッド支持装置およびこれを備えたディスク装置を提供する。
【解決手段】2個のピボット25を介してロードビーム22とキャリッジ4を当接させ、ディンプル28を介してロードビーム22とスライダ3を当接させ、さらにロードビーム22の長手方向の中心線に対して垂直で、かつ、ディンプル28の頂点を通るロードビーム22の断面のせん断中心(断面が上下および左右に対称性を有するときは図心となる)がディンプル28の頂点27に一致するように、ロードビーム22の左右両側面にサイド補強部を形成したヘッド支持装置とすることによって、高次の捩り共振周波数の振動に対するオフトラックを抑止する構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、浮上型のヘッドを有するディスク装置、例えば磁気ディスク装置、光ディスク装置および光磁気ディスク装置等に用いられるヘッド支持装置およびそれを用いたディスク装置に関する。
ハードディスク装置(以下HDDとも記す)等のディスク記録再生装置(以下ディスク装置と略記する)は、ヘッドにより記録媒体であるディスクの記録面に対して、データの記録再生を行う。HDDでは、ヘッド支持装置(ヘッドアクチュエータ装置、キャリッジ装置とも称する)が設けられて、これにより、ヘッドはディスクのデータ記録面に対して、所定の間隔を以て浮上した状態で支持されて、ディスク上を半径方向に移動するように構成されており、これらの構成、構造を含めて多くの提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来の浮上型のヘッドを有するディスク装置のヘッド支持装置の一例として、HDD等の磁気記録再生装置におけるヘッド支持装置について、磁気記録再生装置の主要部の構成を平面図で示した図19、およびヘッド支持装置の構成と作用を説明するために要部斜視図で示した図20を用いて説明する。
図19において、ヘッド支持装置101は、比較的剛性の低いロードビーム102、弾性部材103および比較的剛性の高いキャリッジ104からなり、ロードビーム102の一端の下面には磁気ヘッド(図示せず)を搭載したスライダ105が設けられている。
また、磁気記録媒体106はスピンドルモータ107によって回転するように構成されており、磁気記録再生装置の記録再生時には、磁気記録媒体106の回転に伴って発生する空気流によるスライダ105が受ける浮揚力と、スライダ105を磁気記録媒体106側へ付勢するヘッド支持装置101の弾性部材103による付勢力との釣り合い関係から、スライダ105は磁気記録媒体106から一定量浮上、すなわちスライダ105に搭載された磁気ヘッドが磁気記録媒体106から一定量浮上するように構成されている。
ヘッド支持装置101は、磁気記録再生装置の記録あるいは再生時には、キャリッジ104のロードビーム102とは反対側に設けられたボイスコイル108の作用によって、第2の軸受部109を中心として回動させられ、スライダ105に搭載された磁気ヘッドが磁気記録媒体106の希望するトラックに対して位置決めされて、記録あるいは再生を行うように構成されている。
さらに、図20を用いて、ヘッド支持装置101の構成および作用について説明する。図20は、図19のヘッド支持装置101における磁気ヘッドが設けられた部分の要部斜視図である。
図20において、磁気ヘッド(図示せず)は、ロードビーム102の一端の下面側に設けられたスライダ105の磁気記録媒体(図示せず)との対向面に設けられている。一方、ロードビーム102の他端が折り曲げられて、弾性部材103が構成され、弾性部材103がキャリッジ104に係止されている。磁気記録媒体の面振れ等による上下動や、量産時のスライダ105と磁気記録媒体との間の距離の製造バラツキ等によるスライダ105の磁気記録媒体への荷重が変化することを抑えるために、弾性部材103には切り欠き部111が設けられ、弾性部材103の剛性を下げるとともに、ばね定数を小さくして、柔軟性を持たせるような構成となっている。
また、キャリッジ等の捩れ等もヘッド支持装置の動作に大きく影響することが知られており、捩れ等の振動モードを小さくするための技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような提案の具体的な例を示すと、スプリング部(spring section:弾性部材に相当)の曲げ形状を調整してバンプ(bump:スプリング部の曲げの大きさに相当)およびオフセット(offset:ロードビームとスプリング部との接続部と、スプリング部をキャリッジに接続する部分との位置高さの差に相当)を最適に設定することによって、1次の捩れ共振周波数に対してスライダがほとんど動かないようにするものである。
特開平9−82052号公報(第4頁) 特開平8−45214号公報(第6頁)
しかしながら上記の従来構成のヘッド支持装置では、例えば、弾性部材103に切り欠き部111を設けたり、あるいは、ロードビーム102を薄板構造とすることによって、弾性部材103の剛性を下げるとともに、ばね定数を小さくして、柔軟性を持たせるような構成となっているために、ヘッド支持装置101が磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させる際、共振周波数が低くなり、捩れ等の振動モードが発生し、その結果、オフトラックが発生したり、発生した振動モードを整定するのに時間を要し、アクセス時間を短縮するのに限界を生じることになる。
また、上述の例のように、スプリング部の曲げ形状を調整して、バンプおよびオフセットを最適に設定したとしても、1次の捩れ共振周波数には有効であるが、高次の捩れ共振周波数に対しては有効な効果が得られない。また、スプリング部におけるバンプおよびオフセットを最適に設定することは、ヘッドアーム(head arm:キャリッジに相当)とディスク間の距離の製造バラツキ等を考慮すると、各ヘッド支持装置ごとに調整が必要であり、これは容易な作業ではなく、製造工数が増加するという課題が生じていた。
また、磁気ヘッドを目標のトラック位置に移動させる速度が、近年ますます高速になっており、したがって、捩れ振動モードとして非常に高い捩れ振動周波数を有しており、高次の捩れ共振振動モードによって、磁気ヘッドが目標のトラック位置からオフトラックするという課題も生じてきている。
また、ロードビームの1次捩れモードを目立たなくするために、ロードビームのばね部(弾性部材)の曲げ形状を調整している。しかしながら、ロードビームのセッティング高さ(Z−height)が変わると特性が変化するので安定した性能を得るために調整が必要になるという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決し、キャリッジと磁気記録媒体間の距離の製造バラツキの影響を受けず、ロードビームの剛性を高めて共振周波数を非常に大きくし、ロードビームのセッティング高さのバラツキの影響をなくして、共振特性を安定化するとともに、高次の捩れ共振に対してもオフトラックのないヘッド位置決め制御特性の信頼性を向上させ、併せて小型・軽量で動作安定性に優れたヘッド支持装置を提供し、さらに、そのようなヘッド支持装置を備えたディスク装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明のヘッド支持装置は、ヘッドと、ヘッドを支持するロードビームと、ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、ロードビームとキャリッジとを連結する弾性部材と、ロードビームに設けられたサイド補強部とを備えた構成を有している。また、ヘッドと、ヘッドを支持するロードビームと、ロードビームに設けられたディンプルと、ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、ロードビームとキャリッジとを連結する弾性部材と、ロードビームに設けられたサイド補強部とを備えた構成を有している。また、ヘッドと、ヘッドを支持するロードビームと、ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、ロードビームとキャリッジとを連結する弾性部材と、ロードビームに設けられたサイド補強部とを備え、ロードビームには開口部を設けた構成を有している。さらに、これらの構成に加え、ヘッドを搭載するスライダとロードビームとの間にジンバル部を設けた構成、軸受部がキャリッジに設けられ、軸受部の頂部がロードビームに当接している構成、軸受部がロードビームに設けられ、軸受部の頂部がキャリッジに当接している構成、弾性部材が、ロードビームと一体に形成された構成、軸受部が一対のピボットである構成、軸受部が2個のピボットである構成、記録媒体の半径方向に回動可能な第2の軸受部を有し、キャリッジが第2の軸受部を回動中心として回動可能である構成、ロードビームが軸受部を回動中心として回動可能である構成、ロードビームがヘッドを搭載するスライダの表面に対して垂直な方向に、弾性部材により付勢力を付与されている構成、ヘッドを搭載するスライダをロードビームの端部に配設するフレクシャーを有する構成や、ヘッドを搭載するスライダをフレクシャーのジンバル部に配設する構成をも有している。
これらの構成によって、弾性部材の弾性力に抗して、ロードビームを回動させ、所望の押圧力でスライダを記録媒体の表面に押圧することができ、さらに、サイド補強部により、ロードビームの剛性を高め、振動特性を向上し、回転する記録媒体の表面の動きに沿うように、自在にスライダが動くヘッド支持装置を得ることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、サイド補強部がロードビームの両側端縁に設けられた構成を有している。また、サイド補強部が樹脂からなる構成を有している。また、サイド補強部が樹脂からなり、かつ一体成形によりロードビームに配設する構成を有している。また、サイド補強部がロードビームの両側端縁をそれぞれ曲げ加工によって形成した構成を有している。また、サイド補強部の高さがロードビームの厚みより大きい構成を有している。また、ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面において、断面の形状が略W字形をしている構成を有している。また、ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面において、断面の形状が略H字形をしている構成を有している。さらに、ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面において、略コ字形の断面形状を有する部材を貼り合わせて、全体の断面の形状が略H字形をしている構成をも有している。
これらの構成によって、通常の簡易な加工方法によってサイド補強部を形成することができるため、高いコストを掛けずにロードビームの剛性を高めることができ、共振周波数を非常に大きくして共振特性を安定化するとともに、高次の捩れ共振に対してもオフトラックのない高速のアクセス速度に対応したヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、軸受部が2個のピボットであって、ロードビームの平面部にあって、2個のピボット間の中点とディンプルの頂点を結ぶ線に対して垂直で、かつ、ディンプルの頂点を通るロードビームの断面のせん断中心と、ディンプルの頂点とが同位置として、サイド補強部を形成した構成を有している。また、軸受部が2個のピボットであって、ロードビームに設けられたディンプルはそれぞれのピボットの頂部を結ぶ線の垂直2等分線上に頂点を有する構成を有している。また、軸受部が2個のピボットであって、ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直で、かつ、ロードビームに設けられたディンプルの頂点を通るロードビームの断面の重心位置である図心と、ディンプルの頂点とが同位置として、サイド補強部を形成した構成を有している。また、ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面における重心位置である図心が、2個のピボットおよびロードビームに設けられたディンプルのそれぞれの頂点を通る平面上に位置させて、ロードビームの両側端縁にサイド補強部を形成した構成を有している。また、ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面における重心位置である図心が、2個のピボットの頂点を結ぶ線の中点と、ロードビームに設けられたディンプルの頂点とを結ぶ線上に位置させて、ロードビームの両側端縁にサイド補強部を形成した構成も有している。
これらの構成によって、外部からの衝撃や高速で目標トラックに磁気ヘッドを移動するときの捩れ振動に対しても、ロードビームの剛性を高めて共振周波数特性を向上させ、また、高次の捩れ共振周波数に対してもディンプルの頂点の位置が動かず、したがってオフトラックを生じることがなく、高速のアクセス速度に対応したヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ヘッドと、ヘッドを支持するロードビームと、ロードビームとキャリッジとの間に設けられた軸受部と、ロードビームとキャリッジとを連結する弾性部材とを備え、ロードビームには開口部を設けた構成を有している。さらに、これらの構成に加え、開口部がロードビームの中央部に設けられた構成、開口部を前記ロードビームの中心線に対して対称に形成した構成、開口部を円形、楕円形または多角形に形成した構成、開口部をスリット形状に形成した構成、開口部の端部をサイド補強部の近傍まで設けた構成や、少なくとも2個の開口部を有し、開口部のそれぞれをロードビームの中心線に対して対称な位置に形成した構成をも有している。
これらの構成によって、ばね等からなる弾性部材の弾性力に抗して、ロードビームを回動させ、所望の押圧力でスライダを記録媒体の表面に押圧し、回転する記録媒体の表面の動きに沿うように自在にスライダが動くことができ、さらに、ロードビームの平面部に開口部を設けて軽量化と小型化を図るとともに、ロードビームの共振特性を別の面から調整することを可能にしたヘッド支持装置を得ることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、軸受部が2個のピボットであって、スライダを有するフレクシャー、ロードビームの回動部分およびバランサーの記録媒体方向の総重心の作用方向が、ピボットのそれぞれの頂点を結ぶ回動軸を通るように、ロードビームにバランサーを設けた構成を有している。この構成によって、外部からの衝撃力の影響を受けることがなく、スライダおよび磁気記録媒体に衝突による損傷のない信頼性の高いヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のディスク装置は、記録媒体と、ヘッドと、ヘッドを搭載するスライダを支持するロードビームと、ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、ロードビームとキャリッジとを連結する弾性部材と、ロードビームに設けられたサイド補強部とを備えた構成を有している。また、記録媒体と、ヘッドと、ヘッドを搭載するスライダを支持するロードビームと、ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、ロードビームとキャリッジとを連結する弾性部材とを備え、ロードビームには開口部を設けた構成を有している。さらに、これらの構成に加え、ヘッドを搭載するスライダとロードビームとの間にジンバル部を設けた構成、軸受部がキャリッジに設けられ、軸受部の頂部がロードビームに当接している構成、軸受部がロードビームに設けられ、軸受部の頂部がキャリッジに当接している構成、弾性部材がロードビームと一体に形成された構成、軸受部が一対のピボットである構成、軸受部が2個のピボットである構成、記録媒体の半径方向に回動可能な第2の軸受部を有し、キャリッジが第2の軸受部を回動中心として回動可能である構成、ロードビームが軸受部を回動中心として回動可能である構成や、ロードビームがスライダの表面に対して垂直な方向に、弾性部材により付勢力を付与されている構成をも有している。
これらの構成によって、ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間が大きく短縮した信頼性の高いディスク装置を実現することができる。
以上のように本発明は、2個のピボットを介してロードビームとキャリッジを当接させ、かつ、ディンプルを介してフレクシャーに取り付けられたスライダとロードビームを当接させて、ヘッドを搭載したスライダを記録媒体に押圧する構成を有し、少なくともディンプルの頂点を通る記録媒体に垂直な平面によるロードビームの断面のせん断中心(断面が上下および左右に対称性を有するときは図心となる)がディンプルの頂点と一致し、さらに、ロードビームの両側端縁にサイド補強部を設けた構成により、外部からの衝撃や高速で目標トラックにヘッドを移動するときの捩れ振動に対しても、ロードビームの剛性を高めて共振周波数特性を向上させ、また、高次の捩れ共振周波数に対してもディンプルの頂点の位置が動かず、したがってオフトラックを生じることがなく、高速のアクセス速度に対応したヘッド支持装置を実現することができる。さらに、ロードビームのセッティング高さのバラツキが生じたとしても、ロードビームの共振特性を安定化させることができ、また、捩れ振動に対してもスライダの位置が変わることがなく、ヘッド位置決め制御特性を向上させることができるとともに、ヘッドを目標トラックへ移動させるアクセス速度を大きくすることができ、アクセス時間を短縮させることができる。また、例えば板ばね等からなる弾性部材の近傍にいたってサイド補強部を構成してロードビームの剛性を強化することによって、ロードビームの一部に、例えば穴を形成した開口部を設けたり、例えば金属薄板や樹脂を用いてもロードビームやそのサイド補強部を形成することができ、軽量化、小型化が図られたヘッド支持装置を実現することができる。
また、このようなヘッド支持装置を搭載することによって、ヘッド位置決め制御特性の向上を図り、ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間を大きく短縮した信頼性の高いディスク装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1、図2および図3は、本発明の実施の形態1におけるディスク装置のヘッド支持装置を説明するための図である。以下、ディスク装置として磁気記録再生装置を例に挙げて説明する。図1はコンピュータの記憶装置等に用いられるディスク装置の浮上型のヘッドを有するヘッド支持装置を磁気記録媒体等のディスクの一部とともに示した側面図である。図2(a)は本発明のヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の斜視図、図2(b)は本発明のヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の分解斜視図である。図3は本発明のヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図である。
図1において、複数枚の磁気記録媒体1の上下両面に形成された磁気記録媒体層に対向するように、複数のヘッド支持装置2のスライダ3に搭載された磁気ヘッド(図示せず)が構成されている。磁気記録再生装置の記録あるいは再生時、キャリッジ4に設けられた、例えばボイスコイル等による駆動手段の作用によって、スライダ3に搭載された磁気ヘッドが第2の軸受部6を回転中心軸として、磁気記録媒体1の半径方向に回動させられ、磁気記録媒体1の目標トラックに対して位置決めするように構成されている。なお、駆動手段5としてはボイスコイルモータを用いたものとして説明するが、ボイスコイルモータに限ることはなく、リニアモータあるいはそのほかの駆動方法を用いた構成でもよい。以下の説明においては、図3に明示するように、磁気記録媒体1の下面側に対向するように設けられたヘッド支持装置2について記述する。
なお、図1においては、2つの磁気記録媒体1についての構成を示しているが、1つの磁気記録媒体あるいは3つ以上の複数個の磁気記録媒体であっても何ら変わることがない。また、上記説明は磁気記録媒体の上下両面を利用する構成で説明したが、磁気記録媒体の片面にだけ対応するヘッド支持装置が1つだけの構成であってもよい。
図2および図3において、一端に磁気ヘッド(図示せず)を搭載したスライダ3が配設され、SUS等の金属薄板材とフレキシブル配線板が一体形成されたジンバル部20を有するフレクシャー21が固着されたロードビーム22の一部に、例えば板ばね状の弾性部材23が形成されており、弾性部材23の開放端がキャリッジ4にスポット溶接法、超音波溶接法、レーザ溶接法等の周知の方法によって固着されている。なお、弾性部材23はロードビーム22とは異なる別個の弾性を有する部部材で構成してもよく、別個の弾性を有する部材としたときには、上述の周知の溶接法等の方法によって、弾性を有する部材の一端をロードビーム22に、他端をキャリッジ4に固着する。また、キャリッジ4には、ロードビーム22の長手方向の中心線24に対して左右が対称になる位置に2個一対(2個)のピボット25が設けられ(ピボット25により、ロードビーム22は磁気記録媒体1に垂直方向に回動可能である)、したがって、キャリッジ4に固着されたロードビーム22の板ばね等の弾性部材23の弾性力に抗してロードビーム22の回動部分(弾性部材23を除く部分)を押し上げ、2個のピボット25を中心として図3における矢印Aの方向に回動させるように構成されており、ロードビーム22に配設されたスライダ3が磁気記録媒体1(図2には図示せず)の表面を押圧するようにスライダ3を磁気記録媒体1側に付勢している。また、ロードビーム22の他端(スライダ3側とは反対側の端部)にバランサー26(図2には図示せず)が固着され、ロードビーム22の回動部分、スライダ3が取り付けられたフレクシャー21およびバランサー26の磁気記録媒体1方向の総重心が、キャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点を結ぶ線が回動軸となり、その回動軸を含む磁気記録媒体1に垂直な平面上にあるように構成されている。このようなバランサー26を設けることによって、外部からの衝撃等による衝撃力を受けたとき、ロードビーム22をキャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点を結ぶ回動軸の周りに回動させる力は働かず、スライダ3が磁気記録媒体1の表面に衝突して損傷を与えるようなことがなく、信頼性を向上することができる。
さらに、ロードビーム22のスライダ3に対向する面には、その長手方向の中心線24を含むロードビーム22の平面部22aに垂直な面上に頂点27を有するディンプル28が形成され、頂点27においてフレクシャー21を介してスライダ3を揺動自在に支持するロードビーム22が接続されている。ディンプル28の頂点27によって、ロードビーム22とスライダ3が直接あるいはフレクシャー21を介して当接しているため、回転する磁気記録媒体1の表面の動きに沿うように、自在にスライダ3が動くことができる。なお、ロードビーム22の長手方向の中心線24は、ロードビーム22がキャリッジ4等に設けられた駆動手段であるボイスコイル(図示せず)の作用により回動する回動中心を通るように設定されている。また、ディンプル28の頂点27は、フレクシャー21を介してスライダ3を支持するのではなく、直接スライダ3に当接するようにしてもよい。
図4は、図2(a)における中心線24に垂直で、かつ、ディンプル28の頂点27を通る平面で断面にして示したロードビーム22の断面図である。図4に示すように、ロードビーム22の左右両側面にはほとんど全側面にわたってサイド補強部41が形成されている。図4においては、ロードビーム22の左右両側面にそれぞれ略V字形の断面を有し、その全体の断面が略W字形に形成されたサイド補強部41として示されている。なお、サイド補強部41は略W字形である必要はなく、ほかの形状であってもよいが、曲げ加工によって形成することができる形状が望ましい。また、ほかの部材を一体形成してもよいのは言うまでもない。また、サイド補強部41は全側面にわたって形成するのではなく、スライダ3側端部から少なくとも板ばね等からなる弾性部材23のスライダ3側端部とは反対側の周辺にいたる部分に形成してもよよい。
また、板ばね等からなる弾性部材23の近傍においてもサイド補強部41を有するために、ロードビーム22の剛性が大きくなり、衝撃や振動等によるロードビーム22の磁気記録媒体1側の方向への上下揺れ、磁気記録媒体1の表面に沿った横揺れあるいは捩れによる揺れが抑止されることになり、ロードビーム22を薄板等で構成することが可能となり、軽量化、小型化を実現することもできる。
また、サイド補強部41を形成することによって、ロードビーム22の剛性は非常に大きくなるため、図2(a)のヘッド支持装置の主要部の概略構成を示す斜視図におけるように、ロードビーム22の平面部22aに複数の穴部からなる開口部29を設けたり、また、図5に示すように、ロードビーム22の平面部22aの中央部に長手方向の穴部からなる開口部51を設けて、軽量化を図るとともに、ロードビーム22の共振特性を調整することができる。なお、図2(a)にはロードビーム22の平面部22aに径の異なる3個の円を中心線24に沿って開口部29を配置した例を示したが、本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置を構成するロードビーム22に形成する開口部29についてはこれに限るものではない。円形以外に楕円形や多角形で開口部29を形成してもよいし、同じ形状のほかに異なる形状のものを複数個組み合わせてもよい。また、開口部29の大きさもロードビーム22の平面部22aに形成できるように適宜設定可能であり、開口部29の端部をサイド補強部41の近傍まで設けることもできる。さらに、細長いすだれ状に開口部29を設けてロードビーム22を形成してもよい。ただ、開口部29はロードビーム22の中心線24に対して対称な形状、あるいは対称に配置することが望ましい。
このように、ロードビーム22の平面部22aに開口部29を設けることで、ロードビーム22を薄板等で構成した場合と同様に、軽量化、小型化を実現することができる。さらに、ロードビーム22を薄板等で構成したうえで、このロードビーム22の平面部22aに開口部29を設けることも可能である。開口部29の形状、数、配置やロードビーム22の板厚については、ロードビーム22の剛性を考慮して最適な組み合わせを選べばよい。図6にロードビームに形成した開口部の代表的な例を平面図で示す。
ヘッド支持装置2が磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させる際、高速になればなる程、ロードビーム22には捩れ振動が発生し易くなる。このとき、ロードビーム22に捩れ振動が発生しても、スライダ3とそれに当接するロードビーム22のディンプル28の頂点27との位置関係が不動であれば、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させるとき、発生した捩れ振動によってオフトラックが生じるようなことはなく、目標トラック位置へのアクセス時間を短縮させることができる。このような構成にするためには、ロードビーム22のディンプル28の頂点27の位置を、ロードビーム22の捩れの中立軸に合致させることが必要である。
このとき、図2(a)における中心線24に垂直で、かつ、ディンプル28の頂点27を通る平面で切断したロードビーム22の断面の形状が、中心線24に対し上下、左右ともに対称であれば、キャリッジ4の2個のピボット25の頂点とロードビーム22のディンプル28の頂点27の3点を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線に直角で中点を通る線31(図3参照)が上述のロードビーム22の捩れの中立軸に合致させることが可能になる。そのためには、図4に示したロードビーム22の断面およびその断面に平行なロードビーム22のそれぞれの断面の図心が線31上にあるように、上述したロードビーム22のそれぞれの部分におけるサイド補強部41の形状を設定すればよい。換言すると、ロードビーム22の断面の形状が、中心線24に対し上下、左右ともに対称である場合、ロードビーム22が捩れ共振したとき、捩れモーメントによる応力のみを考慮すればよく、応力が0になる位置である図心とロードビーム22のディンプル28の頂点27の位置とを一致させればよいことになる。
しかしながら、本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置のロードビーム22に関し、図2(a)における中心線24に垂直で、かつ、ディンプル28の頂点27を通る平面で断面にして図4に示したように、ロードビーム22はその左右両側面にそれぞれ略V字形で、その全体の断面が略W字形に形成されたサイド補強部41を有している。このロードビーム22は中心線24に対し左右対称であるが、上下方向には対称性がないので、ディンプル28の頂点27の位置に関し、ロードビーム22の断面の図心で議論することができない。
この場合、上下方向の対称性がないため、捩れ振動から生ずるせん断応力の合応力が0になる位置をロードビーム22のディンプル28の頂点27の位置とを一致させ、この位置をロードビーム22の捩れの中立軸に合致させる必要がある。
このような捩り振動によるせん断応力の合応力が0になる点を機械工学の分野ではせん断中心と呼んでいる。そこで、ロードビーム22の中心線24に垂直で、かつ、ディンプル28の頂点27を通る平面で断面にした面に対称性がない場合、ディンプル28の頂点27の位置をせん断中心に合わせれば、ロードビーム22の捩りの中立軸に合致することになり、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させる際、スライダ3とそれに当接するロードビーム22のディンプル28の頂点27との位置関係が不動となり、捩れ振動によってオフトラックが生じることはない。
したがって、左右両側面にそれぞれ略V字形で、その全体の断面が略W字形に形成されたサイド補強部41を有するような、左右対称であるが上下方向は対称でないロードビーム22においては、図4に示したロードビーム22の断面およびその断面に平行なロードビーム22のそれぞれの断面のせん断中心が、キャリッジ4の2個のピボット25の頂点とロードビーム22のディンプル28の頂点27の3点を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線に直角で中点を通る線31上にあるように、上述したロードビーム22のそれぞれの部分におけるサイド補強部41の形状を設定すればよい。これにより、ディンプル28の頂点27をロードビーム22の捩れの中立軸に合致させることが可能になる。
このように設計されたサイド補強部41を有するロードビーム22においては、ディンプル28の頂点27がロードビーム22の捩れの中立軸に合致しているので、ロードビーム22のディンプル28の頂点27は、図4において破線で示すように、捩れ振動が発生しても磁気ヘッドを有するスライダ3が移動することがなく、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させてもオフトラックが生じることがなく、目標トラック位置へのアクセス時間を短縮させることができる。
また、ロードビーム22のそれぞれ全ての断面のせん断中心が線31上にあるように、ロードビーム22のそれぞれ全ての部分におけるサイド補強部41の形状を設定するのではなく、ロードビーム22のディンプル28近傍のそれぞれの断面のせん断中心は線31上にあり、ロードビーム22のディンプル28の近傍からロードビーム22の弾性部材23の方へ離れる程、それぞれの断面のせん断中心は線31上から少しずつずれるようにサイド補強部41の形状を設定しても、捩れ振動によるオフトラック量は非常に小さなものとなり、実用上支障がなく、目標トラック位置へのアクセス時間を短縮させることができる。
また、上述の本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置2の説明においては、ロードビーム22は左右両側面にそれぞれ略V字形で、その全体の断面が略W字形に形成されたサイド補強部41を有し、左右対称であるが上下方向は対称でない構成の例を挙げ、その長手方向の中心線24を含むロードビーム22の平面部22aに垂直な面上に頂点27を有するディンプル28を形成し、頂点27の位置が捩れの中立軸(線31)となる2個のピボット25の頂点を結ぶ線の垂直2等分線上で合致させるように記述したが、何らこの例に限定されるものではなく、ディンプル28の頂点27の位置はロードビーム22の平面部22aにディンプル28を形成することができるところにあって、ロードビーム22の断面およびその断面に平行なそれぞれの断面のせん断中心に合致する位置に設定すればよい。このとき、捩れの中立軸は2個のピボット25の頂点とディンプル28の頂点27を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線の中点とディンプル28の頂点27とを通る線31と一致する。さらに、線31は直線である必要はなく、緩やかな曲線であってもよい。この場合は、少なくともロードビーム22の断面は、その長手方向の中心線24に関して対称とはならないのは言うまでもない。ただしこのときは、ロードビーム22の断面およびその断面に平行なそれぞれの断面のせん断中心は、キャリッジ4の2個のピボット25の頂点とロードビーム22のディンプル28の頂点27の3点を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線の中点を通る線31上にあるが、線31は2個のピボット25の頂点を結ぶ線の垂直2等分線ではない。この場合も、ディンプル28の頂点27をロードビーム22の捩れの中立軸に合致させることが可能になる。
また、サイド補強部41によってロードビーム22の剛性を大きく高め、かつ、ロードビーム22のディンプル28の頂点27の位置を、ロードビーム22の捩れの中立軸に合致させることによって、製造バラツキによって、キャリッジ4と磁気記録媒体1との距離、すなわちロードビーム22のセッティング高さのバラツキが生じたとしても、衝撃、振動あるいは磁気ヘッドを目標トラックへ移動させるシーク動作による振動等に対してロードビーム22の共振特性を安定化させ、捩れの高次共振も低減することができ、オフトラックを起し難くすることになり、換言すれば、ロードビーム22のセッティング高さのバラツキの影響をなくすことができる。
このように構成されたヘッド支持装置2は、磁気記録媒体1の上面側に対向するヘッド支持装置を含む全てのヘッド支持装置に適用することができるのは、言うまでもないことであり、図7に示されるように、スピンドルモータ61で回転駆動される磁気記録媒体62上を、ボイスコイル63の作用により、半径方向に回動されるヘッド支持装置64を有する磁気記録再生装置65に適用することによって、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間が大きく短縮された磁気記録再生装置65を実現することができる。
以上のように実施の形態1によれば、ロードビームのセッティング高さのバラツキが生じても、ロードビームの共振特性を安定化させることができ、また、捩れ振動に対してもスライダの位置が変わることがなく、ヘッド位置決め制御特性を向上させることができるとともに、磁気ヘッドを目標トラックへ移動させるアクセス時間を短縮させることができる。
また、例えば板ばねからなる弾性部材の近傍にいたってサイド補強部を構成してロードビームの剛性を強化することによって、ロードビームの一部に、例えば穴を形成した開口部を設けたり、薄板を用いてロードビームを形成することができ、軽量化、小型化が図られたヘッド支持装置を実現することができる。
さらに、このようなヘッド支持装置を搭載することによって、ヘッド位置決め制御特性の向上を図り、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間を大きく短縮したディスク装置を実現することができる。
なお、上述の説明では、ピボット25の頂点が点であるが、点に限らず楔型形状のような軸線により、ロードビームを回動してもよい。
(実施の形態2)
図8および図9は、本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置を説明するための図であり、図8はヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図、図9はスライダ取り付け面側から見たロードビームの斜視図である。図8および図9において、前述の実施の形態1の図2(a)および図3における構成要素と対応する要素には、図2(a)および図3における符号と同じ符号を付している。また、前述の実施の形態1と同様に、以下、ディスク装置として磁気記録再生装置を例に挙げて説明する。本発明の実施の形態2が前述の実施の形態1と異なる点は、2個のピボットをキャリッジに形成せず、ロードビームの長手方向の中心線に対して左右が対称になる位置に2個のピボットを形成した点である。
図8および図9において、一端に磁気ヘッド(図示せず)を搭載したスライダ3が配設されたフレクシャー21が固着されたロードビーム22の一部に、例えば板ばね等からなる弾性部材23が形成されており、弾性部材23の開放端がキャリッジ4に前述の実施の形態1と同様の周知の方法によって固着されている。なお、弾性部材23はロードビーム22とは異なる別個の部材で構成してもよいのは、前述の実施の形態1と同様である。ロードビーム22にはその長手方向の中心線24に対して左右が対称になる位置に2個のピボット25が設けられ、キャリッジ4に固着されたロードビーム22の弾性部材23の弾性力に抗して、ロードビーム22に配設されたスライダ3が磁気記録媒体1の表面を押圧するようにロードビーム22を押し上げ、スライダ3を磁気記録媒体1側に付勢するように構成されている。
さらに、前述の実施の形態1と同様に、ロードビーム22のスライダ3に対向する面には、ディンプル28が形成され、ディンプル28の頂点27においてフレクシャー21を介してスライダ3と当接するようにしてスライダ3がロードビーム22に接続されている。なお、ロードビーム22の長手方向の中心線24は、前述の実施の形態1と同様に、ボイスコイル(図示せず)の作用により回動する回動中心を通るように設定されている。また、ロードビーム22の2個のピボット25の頂点とディンプル28の頂点27の3点を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線の中点を通り、2個のピボット25の頂点を結ぶ線に直角な線31上に、ディンプル28の頂点27があり、線31がロードビーム22の捩れの中立軸になるようにする。そのために、ロードビーム22のそれぞれの断面のせん断中心、あるいは図心が線31上にあるように、ロードビーム22のそれぞれの部分におけるサイド補強部71の形状を設定する。
したがって、このような形状を有するロードビーム22で構成されたヘッド支持装置は、前述の実施の形態1と同じ効果を有する。すなわち、ロードビーム22のディンプル28の頂点27は捩れ振動が発生しても移動することがなく、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させてもオフトラックが生じることがなく、目標トラック位置へのアクセス時間を短縮させることができ、さらに、製造バラツキによるロードビーム22のセッティング高さのバラツキの影響をなくし、衝撃、振動あるいは磁気ヘッドを目標トラックへ移動させるシーク動作による振動等に対してロードビーム22の共振特性を安定化させ、捩れの高次共振も低減することができる。また、ロードビーム22の平面部22aの中央部に、例えば穴を形成した開口部を設けて、軽量化を図るとともに、ロードビーム22の共振特性を調整するようにしてもよく、また、ロードビーム22を薄板等で構成することによって、軽量化、小型化を実現することもできる。
このように構成されたヘッド支持装置を適用することによって、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間が大きく短縮された優れたディスク装置を実現することができる。
以上のように実施の形態2によれば、前述の実施の形態1と同じ効果を有し、ロードビームのセッティング高さのバラツキが生じても、ロードビームの共振特性を安定化させることができ、また、捩れ振動に対してもスライダの位置が変わることがなく、ヘッド位置決め制御特性を向上させることができ、磁気ヘッドを目標トラックへ移動させるアクセス時間を短縮させることができる。
また、ロードビームの一部に穴、例えば穴を形成した開口部を設けたり、薄板を用いてロードビームを形成することができ、軽量化、小型化が図られたヘッド支持装置を実現することができる。
なお、図9にはロードビーム22の平面部の中央部に長手方向の穴部からなる開口部を設けた例を示しているが、開口部の形状や配置はこの例に限るものではなく、図6に例示するような各種の形状、配置を用いることも、実施の形態1において説明したのと同様に可能である。
また、上述の本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置の説明においても、実施の形態1と同様にロードビーム22は左右両側面にそれぞれ略V字形で、その全体の断面が略W字形に形成されたサイド補強部71を有し、左右対称であるが上下方向は対称でない構成の例を挙げ、その長手方向の中心線24を含むロードビーム22の平面部22aに垂直な面上に頂点27を有するディンプル28を形成し、頂点27の位置が捩れの中立軸(線31)となる2個のピボット25の頂点を結ぶ線の垂直2等分線上で合致させるように記述したが、本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置は、何らこの例に限定されるものではなく、ディンプル28の頂点27の位置はロードビーム22の平面部22aにディンプル28を形成することができるところにあって、ロードビーム22の断面およびその断面に平行なそれぞれの断面のせん断中心に合致する位置に設定すればよい。このときも、捩れの中立軸は2個のピボット25の頂点とディンプル28の頂点27を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線の中点とディンプル28の頂点27とを通る線31と一致する。さらに、線31は直線である必要はなく、緩やかな曲線であってもよい。この場合は、少なくともロードビーム22の断面は、その長手方向の中心線24に関して対称とはならないのは言うまでもない。ただしこのときは、ロードビーム22の断面および断面に平行なそれぞれの断面のせん断中心は、キャリッジ4に接するようにロードビーム22に設けた2個のピボット25の頂点とロードビーム22のディンプル28の頂点27の3点を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線の中点を通る線31上にある。この線31は2個のピボット25の頂点を結ぶ線の垂直2等分線ではないが、ディンプル28の頂点27をロードビーム22の捩れの中立軸に合致させることが可能になる。
さらに、このようなヘッド支持装置を搭載することによって、ヘッド位置決め制御特性の向上を図り、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間を大きく短縮したディスク装置を実現することができる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置を説明するための図であり、図10(a)はヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図、そして、図10(b)は図10(a)の主要部を拡大した部分拡大側面図である。図10において、前述の実施の形態1の図2(a)および図3における構成要素と対応する要素には、図2(a)および図3における符号と同じ符号を付している。また、前述の実施の形態1と同様に、以下、ディスク装置として磁気記録再生装置を例に挙げて説明する。実施の形態3が前述の実施の形態1と異なる点は、スライダが取り付けられるフレクシャーのジンバル部に当接するロードビームにディンプルを形成せず、スライダを配接したフレクシャーのジンバル部にディンプルを有するように形成した点である。
図10において、前述の実施の形態1における図2(a)、図3および図4と異なるのは、ロードビーム22にディンプル28がなく、スライダ3を取り付けたフレクシャー21にディンプル28を設けている点であって、ディンプル28の頂点27がロードビーム22のスライダ3側の面に当接している。また、キャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点を結ぶ線の垂直2等分線上にスライダ3のディンプル28の頂点27があるように、キャリッジ4、ロードビーム22およびスライダ3が配設されている。そのほかの構成は、前述の実施の形態1および実施の形態2と同様であり、ここでは詳細な説明は省略する。
このように構成されたヘッド支持装置の前述の実施の形態1と同様のロードビーム22の捩れの中立軸、すなわちロードビーム22のそれぞれの部分における断面のせん断中心、あるいは図心が、キャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点とスライダ3のディンプル28の頂点27を含む平面上にあり、キャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点を結ぶ線の中点を通る線31上にあるように、ロードビーム22のそれぞれの部分におけるサイド補強部の形状を設定する。ここで、ロードビーム22の平面部の板厚は非常に薄いため、キャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点とスライダ3のディンプル28の頂点27を含む平面上にあり、キャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点を結ぶ線の垂直2等分線は、ロードビーム22の長手方向の中心線と略一致する。
このような構成を有するヘッド支持装置およびこのヘッド支持装置を備えたディスク装置は、前述の実施の形態1および実施の形態2と同じ効果を有しており、その効果についての詳細な説明は重複を避けるため省略する。
また、上述の実施の形態3において、2個のピボット25を前述の実施の形態2と同様に、ロードビーム22に設けてもよいのは言うまでもないことであり、ここでの詳細な説明は省略する。
また、上述の本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置の説明においても、実施の形態1および実施の形態2と同様にロードビーム22は左右両側面にそれぞれ略V字形で、その全体の断面が略W字形に形成されたサイド補強部を有し、左右対称であるが上下方向は対称でない構成の例を用い、その長手方向の中心線を含むロードビーム22の平面部に垂直な面上に頂点27を有するディンプル28を形成し、頂点27の位置が捩れの中立軸(線31)となる2個のピボット25の頂点を結ぶ線の垂直2等分線上で合致させるように記述したが、本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置は、何らこの例に限定されるものではなく、ディンプル28の頂点27の位置はロードビーム22の平面部にディンプル28を形成することができるところにあって、ロードビーム22の断面およびその断面に平行なそれぞれの断面のせん断中心に合致する位置に設定すればよい。このような構成であっても同様の効果を有するのは言うまでもない。
なお、本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置が備えるロードビーム22においても、ロードビーム22の平面部に開口部を設けて、軽量化、小型化を図るとともに、ロードビーム22の共振特性を調整することができる。開口部の形状や配置は実施の形態1において説明したのと同様のものを利用できることは言うまでもない。
以上のように実施の形態3によれば、前述の実施の形態1および実施の形態2と同じ効果を有し、ロードビームのセッティング高さのバラツキが生じても、ロードビームの共振特性を安定化させることができ、また、捩れ振動に対してもスライダの位置が変わることがなく、ヘッド位置決め制御特性を向上させることができ、磁気ヘッドを目標トラックへ移動させるアクセス時間を短縮させることができる。
また、ロードビームの一部に、例えば穴を形成した開口部を設けたり、薄板を用いてロードビームを形成することができ、軽量化、小型化が図られたヘッド支持装置を実現することができる。
さらに、このようなヘッド支持装置を搭載することによって、ヘッド位置決め制御特性の向上を図り、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間を大きく短縮したディスク装置を実現することができる。
(実施の形態4)
図11、図12および図13は、本発明の実施の形態4におけるディスク装置のヘッド支持装置を説明するための図である。図11は実施の形態4におけるディスク装置のヘッド支持装置を磁気記録媒体等のディスクの一部とともに示した側面図である。図12(a)は実施の形態4におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の斜視図、図12(b)は実施の形態4におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の分解斜視図である。図13は実施の形態4におけるヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図である。図11、図12および図13は、実施の形態1において説明に用いた、図1、図2および図3にそれぞれ対応しており、図1、図2および図3における構成要素とそれぞれ対応する要素には同じ符号を付している。また、前述の実施の形態1と同様に、以下、ディスク装置として磁気記録再生装置を例に挙げて説明するが、前述の実施の形態1と同じ内容については重複を避けるため詳しい説明を省略し、主に異なる点に重点を置いて説明する。
図11および図12に示すように、本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置2は、一端に磁気ヘッド(図示せず)を搭載したスライダ3が配設され、SUS等の金属薄板材とフレキシブル配線板が一体形成されたジンバル部20を有するフレクシャー21が固着されたロードビーム22の一部に、例えば板ばね等からなる弾性部材23が形成されており、弾性部材23の開放端がキャリッジ4にスポット溶接法、超音波溶接法、レーザ溶接法等の周知の方法によって固着されている。なお、弾性部材23はロードビーム22とは異なる別個の部材で構成してもよい。また、キャリッジ4には、その長手方向の中心線に対して左右が対称になる位置に2個のピボット25が設けられている。したがって、キャリッジ4に固着されたロードビーム22の弾性部材23の弾性力に抗してロードビーム22の回動部分(弾性部材23を除く部分)を押し上げ、2個のピボット25を中心として図13における矢印Aの方向に回動させるように構成されて、ロードビーム22に配設されたスライダ3が磁気記録媒体1の表面を押圧するようにスライダ3を磁気記録媒体1側に付勢している。また、スライダ3側とは反対側のロードビーム22の端部にバランサー26が固着され、ロードビーム22の回動部分、スライダ3が取り付けられたフレクシャー21およびバランサー26の磁気記録媒体1方向の総重心が、キャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点を結ぶ線上にあり、この線が回動軸となり、その回動軸を含む磁気記録媒体1に垂直な平面上にあるように構成されている。これにより、外部からの衝撃等を受けたとき、ロードビーム22をキャリッジ4の2個のピボット25のそれぞれの頂点を結ぶ回動軸の周りに回動させる力は働かず、スライダ3が磁気記録媒体1の表面に衝突して損傷を与えることがない。
さらに、ロードビーム22のスライダ3に対向する面には、その長手方向の中心線24を含むロードビーム22の平面部22aに垂直な面上に頂点27を有するディンプル28が形成され、その頂点27においてフレクシャー21を介してスライダ3を揺動自在に支持するロードビーム22が接続されている。ディンプル28の頂点27によって、ロードビーム22とスライダ3が直接あるいはフレクシャー21を介して当接しているため、回転する磁気記録媒体1の表面の動きに沿うように、自在にスライダ3が動くことができる。なお、ロードビーム22の長手方向の中心線24は、ロードビーム22がキャリッジ4等に設けられたボイスコイル(図示せず)の作用により回動する回動中心を通るように設定されている。また、ディンプル28の頂点27は、フレクシャー21を介してスライダ3を支持するのではなく、直接スライダ3に当接するようにしてもよい。
これらの構成は前述した実施の形態1と同じである。しかしながら、本発明の実施の形態4におけるディスク装置が備えるヘッド支持装置2が実施の形態1と異なるところはロードビーム22、およびフレクシャー21の構造である。図12(a)および(b)における中心線24に垂直で、かつ、ディンプル28の頂点27を通る平面で切断した断面図として示した図14から明らかなように、本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置2が有するロードビーム22およびフレクシャー21は、それぞれの左右両側面のほとんど全側面にわたってサイド補強部41a,41bが形成され、その断面がコ字形をした構造を有している。そして、コ字形をした形状のロードビーム22およびフレクシャー21のサイド補強部41a,41bではない主部のそれぞれの外側面を相互に接触固着させて、全体として断面がH字形をした形状の構造体に形成している。
なお、ロードビーム22およびフレクシャー21のそれぞれの両側面にコ字形に形成しているサイド補強部41a,41bは曲げ加工によって形成しても、ほかの部材を一体形成してもよい。また、サイド補強部41a,41bは全側面にわたって形成するのではなく、スライダ3側端部から少なくとも弾性部材23のスライダ3側端部とは反対側の周辺にいたる部分に形成してもよい。このようなサイド補強部41a,41bを形成することによって、ロードビーム22の剛性は非常に大きくなるため、図12(a)のヘッド支持装置の主要部の概略構成を示す斜視図におけるように、ロードビーム22の平面部22aに複数の開口部29を設けたり、あるいは、図5に示すような、ロードビーム22の平面部22aの中央部に長手方向の穴部からなる開口部51を設けて、軽量化を図るとともに、ロードビーム22の共振特性を調整するようにしてもよい。また、弾性部材23の近傍においてもサイド補強部41a,41bを有するために、ロードビーム22の剛性が大きくなり、衝撃や振動等によるロードビーム22の磁気記録媒体1側の方向への上下揺れ、磁気記録媒体1の表面に沿った横揺れあるいは捩れによる揺れが抑止されることになり、ロードビーム22を薄板等で構成することが可能となり、軽量化、小型化を実現することもできる。
なお、ロードビーム22の平面部22aに設ける開口部29、51の形状や配置の例として、図12(a)のロードビーム22の平面部22aに複数の穴部からなる開口部29や図5のロードビーム22の平面部22aの中央部に長手方向の穴部からなる開口部51を示しているが、開口部29、51の形状や配置はこれらの例に限るものではなく、図6に例示するような各種の形状、配置を用いることも、前述の実施の形態1において説明したのと同様に可能である。
一般に、ヘッド支持装置2が磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させる際、ロードビーム22に捩れ振動が発生しても、スライダ3とそれに当接するロードビーム22のディンプル28の頂点27との位置関係が不動であれば、発生した捩れ振動によってオフトラックが生じるようなことはなく、目標トラック位置へのアクセス時間を短縮させることができ、このような構成にするため、ロードビーム22のディンプル28の頂点27の位置を、ロードビーム22の捩れの中立軸に合致させる必要があることを、実施の形態1において既に説明した。そして、ディンプル28の頂点27の位置はロードビーム22の平面部22aにディンプル28を形成することができるところにあって、ロードビーム22の断面およびその断面に平行なそれぞれの断面のせん断中心に合致する位置に設定すれば、捩れの中立軸は2個のピボット25の頂点とディンプル28の頂点27を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線の中点とディンプル28の頂点27とを通る線31と一致することも述べた。
本発明の実施の形態4のディスク装置が備えるヘッド支持装置2においては、サイド補強部41a,41bを左右側面に備えて、それぞれコ字形をした形状のロードビーム22およびフレクシャー21の主部のそれぞれの外側面を相互に接触固着させて、全体として断面がH字形をした形状の構造体に形成しており、その断面は上下方向、左右方向に対称性を有しているので、ロードビーム22およびフレクシャー21を合体したH字形をした形状の構造体の断面のせん断中心ではなく、図心をディンプル28の頂点27に合致させればよい。
したがって、本発明の実施の形態4のディスク装置が備えるヘッド支持装置2においては、キャリッジ4の2個のピボット25の頂点とロードビーム22のディンプル28の頂点27の3点を通る平面上にあり、かつ、2個のピボット25の頂点を結ぶ線の中点を通り、2個のピボット25の頂点を結ぶ線に直角な線(図12参照)がロードビーム22の捩れの中立軸になるようにするために、ロードビーム22の断面およびその断面に平行なロードビーム22のそれぞれの断面の図心が線上にあるように、上述のサイド補強部41a,41bおよびロードビーム22のそれぞれの部分におけるサイド補強部41a,41bの形状を設定する。このように設計されたサイド補強部41a,41bを有するロードビーム22においては、ロードビーム22のディンプル28の頂点27は、図14において破線で示すように、捩れ振動が発生しても移動することがなく、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させてもオフトラックが生じることがなく、目標トラック位置へのアクセス時間を短縮させることができる。
この構成により、サイド補強部41a,41bによってロードビーム22の剛性を大きく高めることができ、かつ、ロードビーム22のディンプル28の頂点27の位置を、ロードビーム22の捩れの中立軸に合致させているので、製造バラツキによって、ロードビーム22のセッティング高さ、すなわちキャリッジ4と磁気記録媒体1との距離のバラツキが生じたとしても、外乱による衝撃、振動や磁気ヘッドのシーク動作による振動等に対してロードビーム22の共振特性を安定化させ、捩れの高次共振も低減することができ、オフトラックを起し難くすることができる。
このように構成されたヘッド支持装置は、磁気記録媒体の上面側に対向するヘッド支持装置を含む全てのヘッド支持装置に適用することができるのは、言うまでもないことであり、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間が大きく短縮されたディスク装置を実現することができる。それゆえ、ロードビームのセッティング高さのバラツキが生じても、ロードビームの共振特性を安定化させることができ、また、捩れ振動に対してもスライダの位置が変わることがなく、ヘッド位置決め制御特性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置では、上述の実施の形態2において説明した構成、すなわち図8および図9に示したように、2個のピボットをキャリッジに形成せず、ロードビームの長手方向の中心線に対して左右が対称になる位置に2個のピボットを形成した構成とすることもできる。
図15および図16は、本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置の別の構成の例、すなわち実施の形態2と同様の構成を説明するための図である。図15はヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図、図16はスライダ取り付け面側から見たロードビームの斜視図である。図15および図16において、前述の実施の形態2の図8および図9における構成要素と対応する要素には同じ符号を付している。この構成のヘッド支持装置では、そのロードビーム22およびフレクシャー21は、それぞれの左右両側面のほとんど全側面にわたってサイド補強部41a,41bが形成され、その断面がコ字形をした構造を有し、コ字形をした形状のロードビーム22およびフレクシャー21のサイド補強部41a,41bではない主部のそれぞれの外側面を相互に接触固着させて、全体として断面がH字形をした形状の構造体に形成している。このようにサイド補強部41a,41bが形成されてコ字形をした形状をしたロードビーム22およびフレクシャー21としたところが、実施の形態2と異なる点であり、ほかの構成およびヘッド支持装置としての作用、効果については実施の形態2と同じであるので、重複を避けるため説明を省略する。
さらに、本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置では、上述の実施の形態3において説明した構成、すなわち図10に示したように、スライダが取り付けられるフレクシャーのジンバル部に当接するロードビームにディンプルを形成せず、スライダを配接したフレクシャーのジンバル部にディンプルを有するように形成する構成とすることもできる。この構成のヘッド支持装置においても、衝撃、振動等に対してロードビーム22の共振特性を安定化させ、捩れの高次共振も低減することができ、オフトラックを起し難くするという効果が変らないことは当然である。
また、ロードビームの一部に穴を形成した開口部を設けたり、薄板を用いてロードビームを形成することができ、軽量化、小型化が図られたヘッド支持装置を実現することができる。
さらに、このようなヘッド支持装置を搭載することによって、ヘッド位置決め制御特性の向上を図り、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間を大きく短縮したディスク装置を実現することができる。
(実施の形態5)
図17,図18は、本発明の実施の形態5におけるディスク装置のヘッド支持装置を説明するための図である。図17(a)は、実施の形態5におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の斜視図、図17(b)は実施の形態5におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の分解斜視図である。図18は、図17(a)における中心線24に垂直で、かつ、ディンプル28の頂点27を通る平面で断面にして示したロードビーム22の断面図である。本発明の実施の形態5が上述の実施の形態1〜実施の形態4と異なる点は、ロードビーム22の両側端部のサイド補強部161に樹脂をアウトサートして形成した構成にある。この構成によりロードビーム22の大幅な軽量化が図られ、共振周波数を高めることができる。また、ロードビーム22の捩れの中立軸をキャリッジ4の一対(2個)のピボット25の頂部を結ぶ線分の中点とディンプル28の頂点27を結ぶ線に一致させるとき、樹脂成形によりサイド補強部161のリブ形状をより自由に設計できるという効果がある。さらに、ロードビーム22の平面形状を、台形以外の形状に設計することが可能となり、さらにロードビーム22の軽量化を図ることが可能になる。
また、このようなヘッド支持装置を搭載することによって、ヘッド位置決め制御特性の向上を図り、磁気ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間を大きく短縮したディスク装置を実現することができる。
なお、上述した本発明の実施の形態1から実施の形態5においては、磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置のヘッド支持装置について説明したが、非接触型のディスク記録再生装置、例えば、光ディスク装置や光磁気ディスク装置等のヘッド支持部材およびヘッド支持装置として用いた場合も同様の効果を有するのは言うまでもない。
本発明にかかるヘッド支持装置およびそれを用いたディスク装置は、2個のピボットを介してロードビームとキャリッジを当接させ、かつ、ディンプルを介してフレクシャーに取り付けられたスライダとロードビームを当接させて、磁気ヘッドを搭載したスライダを磁気記録媒体に押圧する構成とともに、少なくともディンプルの頂点を通る磁気記録媒体に垂直な平面によるロードビームの断面のせん断中心(断面が上下および左右に対称性を有するときは図心となる)がディンプルの頂点と一致し、さらに、ロードビームの両側端縁にサイド補強部を設けた構成により、外部からの衝撃や高速で目標トラックにヘッドを移動するときの捩れ振動に対しても、ロードビームの剛性を高めて共振周波数特性を向上させ、また、高次の捩れ共振周波数に対してもディンプルの頂点の位置が動かず、したがってオフトラックを生じることがなく、高速のアクセス速度に対応したヘッド支持装置を実現すること可能で、さらに、ロードビームのセッティング高さのバラツキが生じたとしても、ロードビームの共振特性を安定化させることができ、また、捩れ振動に対してもスライダの位置が変わることがなく、ヘッド位置決め制御特性を向上させることができ、ヘッドを目標トラックへ移動させるアクセス速度を大きくすることが可能となってアクセス時間を短縮させることができ、さらに、このようなヘッド支持装置を搭載することによって、ヘッド位置決め制御特性の向上を図り、ヘッドを目標のトラック位置に高速で移動させることができ、アクセス時間を大きく短縮した信頼性の高いディスク装置を実現することが可能になるので、磁気ヘッドや光ヘッド等の浮上型の信号変換素子を有する磁気ディスク装置、光ディスク装置および光磁気ディスク装置等のディスク情報記録装置に適用できる。
本発明の実施の形態1におけるディスク装置のヘッド支持装置とディスクの一部を示す側面図 (a)は、本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の斜視図(b)は、本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の分解斜視図 本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置の主要部を破断面にした側面図 本発明の実施の形態1のヘッド支持装置におけるディンプルの頂点を通る平面で断面にしたロードビームの断面図 本発明の実施の形態1のヘッド支持装置におけるロードビームのほかの一例を示す斜視図 本発明の実施の形態1のヘッド支持装置におけるロードビームの平面部に設けることができる開口部の形状、配置の例を示す平面図 本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置を備えたディスク装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図 本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置のスライダ取り付け面側から見たロードビームの斜視図 (a)は、本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図(b)は、図10(a)におけるヘッド支持装置の主要部を拡大した部分拡大側面図 本発明の実施の形態4におけるディスク装置のヘッド支持装置とディスクの一部を示す側面図 (a)は、本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の斜視図(b)は、本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の分解斜視図 本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置の主要部を破断面にした側面図 本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置のディンプルの頂点を通る平面で切断したロードビームの断面図 本発明の実施の形態4における別のヘッド支持装置の主要部を破断面にして示した側面図 本発明の実施の形態4における別のヘッド支持装置のスライダ取り付け面側から見たロードビームの斜視図 (a)は、本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の斜視図(b)は、本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置の概略構成を示すための主要部の分解斜視図 本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置のディンプルの頂点を通る平面で切断したロードビームの断面図 従来の磁気記録再生装置の主要部の構成を示す平面図 従来のヘッド支持装置の構成およびその作用を説明するための要部斜視図
符号の説明
1,62,106 磁気記録媒体
2,64,101 ヘッド支持装置
3,105 スライダ
4,104 キャリッジ
5,108 駆動手段(ボイスコイル)
6,109 第2の軸受部
20 ジンバル部
21 フレクシャー
22,102 ロードビーム
22a 平面部
23,103 弾性部材
24 中心線
25 ピボット
26 バランサー
27 頂点
28 ディンプル
29,51 開口部
31 線(中立軸)
41,41a,41b,71,161 サイド補強部
61,107 スピンドルモータ
63,108 ボイスコイル
65 磁気記録再生装置
111 切り欠き部
A 矢印

Claims (45)

  1. ヘッドと、
    前記ヘッドを支持するロードビームと、
    前記ロードビームとキャリッジとの間に設けられ記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、
    前記ロードビームと前記キャリッジとを連結する弾性部材と、
    前記ロードビームに設けられたサイド補強部と、
    を有することを特徴とするヘッド支持装置。
  2. ヘッドと、
    前記ヘッドを支持するロードビームと、
    前記ロードビームに設けられたディンプルと、
    前記ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、
    前記ロードビームと前記キャリッジとを連結する弾性部材と、
    前記ロードビームに設けられたサイド補強部と、
    を有することを特徴とするヘッド支持装置。
  3. ヘッドと、
    前記ヘッドを支持するロードビームと、
    前記ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、
    前記ロードビームと前記キャリッジとを連結する弾性部材と、
    前記ロードビームに設けられたサイド補強部と、
    を有し、
    前記ロードビームには開口部を設けたことを特徴とするヘッド支持装置。
  4. 前記ヘッドを搭載するスライダと前記ロードビームとの間にジンバル部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  5. 前記軸受部が前記キャリッジに設けられ、前記軸受部の頂部が前記ロードビームに当接していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  6. 前記軸受部が前記ロードビームに設けられ、前記軸受部の頂部が前記キャリッジに当接していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  7. 前記弾性部材は、前記ロードビームと一体に形成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  8. 前記軸受部が2個のピボットであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  9. 前記軸受部が一対のピボットであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  10. 前記ロードビームは、前記軸受部を回動中心として回動可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  11. 前記記録媒体の半径方向に回動可能な第2の軸受部を有し、前記キャリッジは、前記第2の軸受部を回動中心として回動可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  12. 前記ロードビームは、前記ヘッドを搭載するスライダの表面に対して垂直な方向に、前記弾性部材により付勢力を付与されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  13. 前記ヘッドを搭載するスライダを前記ロードビームの端部に配設するフレクシャーを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  14. 前記ヘッドを搭載する前記スライダを前記フレクシャーのジンバル部に配設することを特徴とする請求項13に記載のヘッド支持装置。
  15. 前記サイド補強部は、前記ロードビームの両側端縁に設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッド支持装置。
  16. 前記サイド補強部が樹脂からなることを特徴とする請求項15に記載のヘッド支持装置。
  17. 前記サイド補強部が樹脂からなり、かつ一体成形により前記ロードビームに配設することを特徴とする請求項15に記載のヘッド支持装置。
  18. 前記サイド補強部は、前記ロードビームの両側端縁をそれぞれ曲げ加工によって形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッド支持装置。
  19. 前記サイド補強部の高さは、前記ロードビームの厚みより大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッド支持装置。
  20. 前記ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面において、前記断面の形状が略W字形をしていることを特徴とする請求項18に記載のヘッド支持装置。
  21. 前記ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面において、前記断面の形状が略H字形をしていることを特徴とする請求項18に記載のヘッド支持装置。
  22. 前記ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面において、略コ字形の断面形状を有する部材を貼り合わせて、全体の断面の形状が略H字形をしていることを特徴とする請求項21に記載のヘッド支持装置。
  23. 前記軸受部が2個のピボットであって、前記ロードビームの平面部にあって、2個の前記ピボット間の中点と前記ディンプルの頂点を結ぶ線に対して垂直で、かつ、前記ディンプルの頂点を通る前記ロードビームの断面のせん断中心と、前記ディンプルの頂点とが同位置として、前記サイド補強部を形成したことを特徴とする請求項2に記載のヘッド支持装置。
  24. 前記軸受部が2個のピボットであって、前記ロードビームに設けられたディンプルはそれぞれの前記ピボットの頂部を結ぶ線の垂直2等分線上に頂点を有することを特徴とする請求項2、請求項20から請求項22のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  25. 前記軸受部が2個のピボットであって、前記ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直で、かつ、前記ロードビームに設けられたディンプルの頂点を通る前記ロードビームの断面の重心位置である図心と、前記ディンプルの頂点とが同位置として、前記サイド補強部を形成したことを特徴とする請求項21または請求項22に記載のヘッド支持装置。
  26. 前記ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面における重心位置である図心が、2個の前記ピボットおよび前記ロードビームに設けられたディンプルのそれぞれの頂点を通る平面上に位置させて、前記ロードビームの両側端縁に前記サイド補強部を形成したことを特徴とする請求項25に記載のヘッド支持装置。
  27. 前記ロードビームの長手方向の中心線に対して垂直な断面における重心位置である図心が、2個の前記ピボットの頂点を結ぶ線の中点と、前記ロードビームに設けられたディンプルの頂点とを結ぶ線上に位置させて、前記ロードビームの両側端縁に前記サイド補強部を形成したことを特徴とする請求項25に記載のヘッド支持装置。
  28. 前記開口部が、前記ロードビームの中央部に設けられたことを特徴とする請求項3に記載のヘッド支持装置。
  29. 前記開口部を前記ロードビームの中心線に対して対称に形成したことを特徴とする請求項3に記載のヘッド支持装置。
  30. 前記開口部を円形、楕円形または多角形に形成したことを特徴とする請求項3に記載のヘッド支持装置。
  31. 前記開口部をスリット形状に形成したことを特徴とする請求項3に記載のヘッド支持装置。
  32. 前記開口部の端部を前記サイド補強部の近傍まで設けたことを特徴とする請求項3に記載のヘッド支持装置。
  33. 少なくとも2個の前記開口部を有し、前記開口部のそれぞれを前記ロードビームの中心線に対して対称な位置に形成したことを特徴とする請求項3に記載のヘッド支持装置。
  34. 前記軸受部が2個のピボットであって、
    前記スライダを有するフレクシャー、前記ロードビームの回動部分およびバランサーの前記記録媒体方向の総重心の作用方向が、前記ピボットのそれぞれの頂点を結ぶ回動軸を通るように、前記ロードビームに前記バランサーを設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  35. 記録媒体と、
    ヘッドと、
    前記ヘッドを搭載するスライダを支持するロードビームと、
    前記ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、
    前記ロードビームと前記キャリッジとを連結する弾性部材と、
    前記ロードビームに設けられたサイド補強部と、
    を有することを特徴とするディスク装置。
  36. 記録媒体と、
    ヘッドと、
    前記ヘッドを搭載するスライダを支持するロードビームと、
    前記ロードビームとキャリッジとの間に設けられ、記録媒体に垂直方向に回動可能な軸受部と、
    前記ロードビームと前記キャリッジとを連結する弾性部材と、
    を有し、
    前記ロードビームには開口部を設けたことを特徴とするディスク装置。
  37. 前記ヘッドを搭載する前記スライダと前記ロードビームとの間にジンバル部を設けたことを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  38. 前記軸受部が前記キャリッジに設けられ、前記軸受部の頂部が前記ロードビームに当接していることを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  39. 前記軸受部が前記ロードビームに設けられ、前記軸受部の頂部が前記キャリッジに当接していることを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  40. 前記弾性部材は、前記ロードビームと一体に形成されたことを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  41. 前記軸受部が2個のピボットであることを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  42. 前記軸受部が一対のピボットであることを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  43. 前記ロードビームは、前記軸受部を回動中心として回動可能であることを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  44. 記録媒体の半径方向に回動可能な第2の軸受部を有し、前記キャリッジは、前記第2の軸受部を回動中心として回動可能であることを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
  45. 前記ロードビームは、前記スライダの表面に対して垂直な方向に、前記弾性部材により付勢力を付与されることを特徴とする請求項35または請求項36に記載のディスク装置。
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