JP2004305254A - 玉縁材縫製用ミシンの被縫製物押さえ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被縫製物である表皮材と玉縁材とを下押さえと上押さえ間に挟んで表皮材に玉縁材をミシン縫いする玉縁材縫製ミシンの被縫製物押さえ装置において、下押さえ2と上押さえ1の対向位置にそれぞれ玉縁誘導溝7、14を設けて、下押さえ2と上押さえ1間に挟まれる表皮材16、19と2本の玉縁材17、18とを両玉縁先端が揃った状態としてミシン縫いされるようにする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のシートカバー等の縫製に使用され、表皮材に2本の玉縁材をその玉縁先端が揃った状態として簡単にミシン縫いすることができる玉縁材縫製用ミシンの被縫製物押さえ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平6−198091号公報
【特許文献2】特開平5−23466号公報
【0003】
従来から自動車のシートカバー等の縫製品においては、アクセントを付与して美観を増すために玉縁やシングルステッチ、ダブルステッチ等が採用されており、特に、玉縁は高級感があることから好んで用いられている。この玉縁は芯材を表皮布で包み込んだ玉縁材を表皮材に縫い付けたもので、シートカバーでは表皮材間のエッジ部分に玉縁が位置されてエッジ部分の美観を増すようにしたしたものであるが、従来の自動車用シートカバーにおいては、1本の玉縁材を表皮材間ミシン縫いしたものであるため玉縁による装飾効果には限度があった。ところが、最近では自動車用シートカバーにおいてもさらなる美観と高級感の向上が求められており、これを実現するための一つの方法としては、表皮材間に2本の玉縁材を縫い込み介在させてより装飾効果を高めることが考えられる。しかしながら、従来の玉縁材縫製用ミシンの被縫製物押さえ装置は、一般の工業用ミシンに治具等を装着した例えば特開平6−198091号公報や特開平5−23466号公報に示されるようなものであって、2本の玉縁材をその玉縁先端が揃った状態となるようにミシン縫いすることのできないものであった。
【0004】
芯材を表皮布で包み込んだ玉縁材は、合成樹脂を棒状あるいはパイプ状に押し出し成形されたものを芯材としてこれを織布、不織布、合成皮革等からなる表皮布で包み込んで構成されており、このような玉縁材は、芯材を包んでいる表皮布をシートカバー等を構成する2枚の表皮材の間に置かれてまとめて縫製されるものであるが、縫製時に玉縁材がずれやすいという問題があるため、前記した特開平6−198091号公報には表皮材と玉縁材とを位置決めする縫製ガイド治具が開示されており、また、特開平5−23466号公報には玉縁材を左右いずれの側にも縫い付けることができる玉縁部材押さえ装置が開示されている。
【0005】
このような玉縁材縫製用のミシンにおいては、供給される上下2枚の表皮材19及び16と玉縁材17が図6に示すようなミシンの上押さえ1と下押さえ2である送り歯との間に供給され、図7に示すように上押さえ1により下押さえ2に押し付けられた状態でまとめて縫製されるので、玉縁材17を正規の位置に誘導することが重要である。このため、上押さえ1の下面に玉縁材17の芯材が包み込まれている部分を収容して誘導する玉縁誘導溝7が設けられてある。
【0006】
こうした従来の玉縁材縫製用のミシンにおいても玉縁材供給装置を上下に重ねて設ければ、図8に示すように、上下の表皮材19及び16の間に2本の玉縁材18、17を供給することができ、その状態で縫製すれば2本の玉縁材18、17を各玉縁先端を揃えて縫い付けられることとなるはずであるが、上押さえ1により下押さえ2に押し付けると、図9に示すように、上側の玉縁材18は上押さえの玉縁誘導溝7に誘導されて位置が安定するものの下側の玉縁材17は上下から押されて位置が安定せず、両玉縁先端が揃わないため、好ましい美観が得られないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のような問題点を解決し、上下の表皮材とともに両玉縁先端が揃うように2本の玉縁材を簡単にミシン縫いできる玉縁材縫製用ミシンを提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の玉縁材縫製用ミシンの被縫製物押さえ装置は、被縫製物である表皮材と玉縁材とを送り歯となる下押さえと上押さえとの間に挟んで表皮材に玉縁材をミシン縫いするようにした玉縁材縫製ミシンの被縫製物押さえ装置において、前記した下押さえと上押さえの対向位置にそれぞれ玉縁誘導溝を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
本発明の玉縁材縫製用ミシンの被縫製物押さえ装置は、その主要部分である上押さえ1と下押さえ2に特徴があり、2個の図示しない玉縁材供給装置を上下に重ねて設けたものであって、他の構成は従来の一般的な1本針の工業用ミシンと同様であるので、これらの部分についての説明は省略する。
図1乃至図3はその特徴がある上押さえ1及び下押さえ2からなる主要部分を前方からみた図であり、図1は上押さえ1が引き上げられた状態、図2は2枚の表皮材16、19と玉縁材17、18とが供給された状態、図3は上押さえ1が下ろされて縫製される状態をそれぞれ示している。
【0010】
上押さえ1を引き上げられた状態と、下ろされてばねの弾発力により縫製される表皮材16、19及び玉縁材17、18を押さえた状態の2つの状態のいずれかにレバーの操作によって切り替える機構が設けてあること、針板3に透孔4を設け、該透孔4から送り歯となっている下押さえ2が露出させてあることは従来のミシンと同様である。上押さえ1は内押さえ5と該内押さえ5の両側に分割して配置した外押さえ6とから構成してあり、内押さええ5は外押さえ6に対して若干移動できるものとすることが好ましい。
【0011】
内押さえ5の下面には玉縁誘導溝7が設けてあり、内押さえ5の縫い足側には玉縁誘導 溝7に隣接する位置に針孔8が設けてある。内押さえ5の下面の玉縁誘導溝7の両側はそ れぞれ押さえ面9、10としてあり、押さえ面9と押さえ面10との間には縫い足側の押さえ面10を他側の押さえ面9より上方とする段差が設けてある。外押さえ6の下面は押さえ面11、12としてあり、内押さえ5の押さえ面9及び10と同様に、押さえ面11と押さえ面12との間に縫い足側の押さえ面12を他側の押さえ面11より上方とする段差が設けてある。下押さえ2には針孔8に対向する針孔13と、玉縁誘導溝7に対向する玉縁誘導溝14が設けてある。この下押さえ2は玉縁誘導溝14を設けたことにより表皮材に接する送り歯の有効幅が狭くなるため、従来のものに比べて全体の幅を広くすることが好ましい。
【0012】
玉縁材17、18はテープ状の表皮布を折り曲げて芯材を包み込んだものであり、玉縁材供給装置は表皮布の折り曲げと折り曲げた表皮布による芯材の包み込みを行い、玉縁材として供給するものである。玉縁材供給装置としては例えば特開平6−198091号公報に示されるような芯材を案内するガイドとその外側の表皮布を案内するガイドとから構成されたもの等が使用でき、こうした玉縁材供給装置を上下2段に重ねて設け、上押さえ1と下押さえ2との間に2本の玉縁材17、18を供給するようにしてある。なお、図中15は針孔8及び13に挿通されて上下する針である。
【0013】
このように構成されたものは、上押さえ1と下押さえ2との間に下側の表皮材16、下側の玉縁材17、上側の玉縁材18、上側の表皮材19を図2に示すように重ねて供給する。そして、レバーを操作して上押さえ1を下ろせば、図3に示すように外押さえ6の押さえ面12は縫い足側の下側の表皮材16、下側の玉縁材17の表皮布、上側の玉縁材18の表皮布、上側の表皮材19をまとめて下押さえ2に押し付けることになる。また、内押さえ5の押さえ面10は同様に下側の表皮材16、下側の玉縁材17の表皮布、上側の玉縁材18の表皮布、上側の表皮材19を下押さえ2に押し付ける。
【0014】
このとき、下側の玉縁材17の芯材が包み込まれている部分と当該部分に接する下側の表皮材16の部分は玉縁誘導溝14に収容され、また、上側の玉縁材18の芯材の包み込まれている部分と当該部分に接する上側の表皮材19の部分は玉縁誘導溝7に収容されるので安定した状態で保持、誘導され、ここに玉縁誘導溝7及び14に隣接する位置で針15が挿通されれば下側の表皮材16、下側の玉縁材17の表皮布、上側の玉縁材18の表皮布及び上側の表皮材19は正確な位置で縫い付けられることになる。
【0015】
針15が上下して縫い付ける一方で、縫い付けられた下側の表皮材16、下側の玉縁材17の表皮布、上側の玉縁材18の表皮布及び上側の表皮材19は下押さえ2の送り歯により送られるが、下側の玉縁材17と上側の玉縁材18はそれぞれ玉縁誘導溝14及び7によって誘導されるので、下側の玉縁材17と上側の玉縁材18とは下側の表皮材16及び上側の表皮材19に対し一定の位置に縫い付けられることになる。なお、内押さえ5を外押さえ6に対して若干移動できるようにした場合には、玉縁誘導溝7及び14により玉縁材18、17がよりスムーズに誘導される利点がある。
【0016】
押さえ面10及び12と下押さえ2の間に挟まれるのは下側の表皮材16、下側の玉縁材17の2枚の表皮布、上側の玉縁材18の2枚の表皮布及び上側の表皮材19であるが、押さえ面9及び11と下押さえ2の間に挟まれるのは下側の表皮材16及び表皮材19であって、下側の玉縁材17及び上側の玉縁材18の表皮布の合計4枚分の厚さの差があることになる。押さえ面10及び12は押さえ面9及び11より上方となるように段差が設けてあるので、押さえ面10及び12が下側の表皮材16、下側の玉縁材17の2枚の表皮布、上側の玉縁材18の2枚の表皮布及び上側の表皮材19を下押さえ2に押し付けた状態で押さえ面9、11が下側の表皮材16、表皮材19を下押さえ2に押し付けることができる。
【0017】
このようにして下側の表皮材16、下側の玉縁材17の表皮布、上側の玉縁材18の表皮布及び上側の表皮材19は図4に示すように縫い付けられるので、下側の表皮材16及び上側の表皮材19を折り返せば、図5に示すように下側の表皮材16と上側の表皮材19の接続部分に2本の玉縁材17、18がその玉縁先端を上下に揃えて平行に縫い付けられた縫製品が製造されることになる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は前記説明から明らかなように、上押さえ及び下押さえの対向位置にそれぞれ玉縁誘導溝を設けたので、上側の玉縁材及び下側の玉縁材の芯材が包み込まれている部分がともに玉縁誘導溝に誘導されることになる。また、押さえ面に縫い足側を上方とする段差が設けておけば厚さの異なる縫い足側と他側が下押さえに押さえつけられることとなって、2本の玉縁材はずれることなく常に玉縁先端を揃えた状態で縫い付けることができるものとなる。
従って、本発明は従来の玉縁材縫製用ミシンでは不可能であった2本の玉縁材を両玉縁先端を揃えた状態で簡単にミシン縫いできる玉縁材縫製用ミシンの被縫製物押さえ装置として業界に寄与するところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態を示す要部の断面図である。
【図2】表皮材と玉縁材を供給した状態で示す要部の断面図である。
【図3】縫製する状態を示す要部の断面図である。
【図4】縫製を終わった状態の縫製品の断面図である。
【図5】シートに装着する状態の縫製品の断面図である。
【図6】従来の玉縁材縫製用ミシンに表皮材及び玉縁を供給した状態を示す要部の断面図である。
【図7】縫製する状態を示す要部の断面図である。
【図8】従来の玉縁材縫製用ミシンに表皮材及び玉縁を供給した状態を示す要部の断面図である。
【図9】縫製する状態を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 上押さえ
2 下押さえ
7 玉縁誘導溝
14 玉縁誘導溝
16 下側の表皮材
17 下側の玉縁材
18 上側の玉縁材
19 上側の表皮材
Claims (1)
- 被縫製物である表皮材と玉縁材とを送り歯となる下押さえと上押さえとの間に挟んで表皮材に玉縁材をミシン縫いするようにした玉縁材縫製ミシンの被縫製物押さえ装置において、前記した下押さえと上押さえの対向位置にそれぞれ玉縁誘導溝を設けたことを特徴とする玉縁材縫製用ミシンの被縫製物押さえ装置。
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